JP2009221766A - スライドシャワーフック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】断面4角形状を成すスライドバー10に対して、対応する4角形状の嵌合孔22において、スライド移動可能に嵌合する嵌合部20を備えたスライドシャワーフック18において、嵌合孔20の内面にスライドバー10の側に突出してスライドバー10の外面に接触し、スライド移動の際のガイド作用をなす摺動ガイド118,120,122,124,126を設けるとともに、少なくとも使用者に対して正面に位置するスライドバー10の前面10Aに接触する摺動ガイド118については、前面10Aの幅方向の両コーナー部にだけ配置しておく。
【選択図】 図6
Description
例えば下記特許文献1,特許文献2,特許文献3にこの種のスライドシャワーフックが開示されている。
このようにすれば、摺動ガイドによるスライドバーの外面への部分的な接触により、スライドシャワーフックを抵抗を少なく円滑にスライド移動させることが可能である。
ところがこのようにして摺動ガイドを周方向に沿って複数個所に部分的に設けた場合、以下のような不具合の生じることが判明した。
特にスライドバーが金属製で、その外面が金属光沢を有する場合、摺動痕の発生した部分と他の部分とで光の反射が大きく異なってしまい、摺動痕がより目立ち易いものとなってしまう。
更に製品ごとにスライドバーの形状が上記のような太鼓形状に膨出した形状となったり、或いは鼓状に凹曲した形状となったりする。
特にスライドバーを金属製の押出成形品にて構成した場合、そうした傾向が顕著である。
尚、上記のような本発明の解決課題については本出願人の知る限り従来提案されておらず、新規な課題である。
また本発明の他の目的は、スライドバーの断面形状のばらつきにも拘らず、摺動ガイドによって安定してガイド案内を行わせることのできるスライドシャワーフックを提供することを目的とする。
ここで前面の幅方向のコーナー部とは、スライドバーの前面の幅方向寸法をW1として、幅方向端からW1/15以内、好ましくはW1/20以内の位置を言う。
但しスライドバーの断面の角部が丸みを帯びた円弧形状となしてある場合、その円弧形状以外の部分に対して接触できるように摺動ガイドの配置位置を定めておく。
この発明では、スライドバーの前面に接触する摺動ガイドについては、前面の幅方向中央部分には配置せずに、幅方向の両コーナー部にだけ配置しておく。
特にスライドバーの前面の幅方向の両角部が小さな曲率半径で僅かに湾曲した円弧形状をなしている場合、摺動痕がその円弧形状に同化してより目立ち難く、摺動痕による美観の低下を特に生じない。
ここで幅方向のコーナー部とは、側面の幅寸法をW2として幅方向端からW2/5以内、好ましくはW2/9以内の位置を意味する。
尚、この場合においてもスライドバーの断面の角部が丸みを帯びた円弧形状となしてある場合、その円弧形状以外の部分に対して接触できるように、側面の摺動ガイドの配置位置を定めておく。
このようにすれば、スライドバーの側面においても、摺動ガイドによる摺動痕によってスライドバーの美観が損なわれる問題を解決し得、また側面においても摺動ガイドによるガイド案内を安定して良好に行わせることができる。
図1において、10は上下方向に長く延びるスライドバーで、その上端部と下端部とが、背面に配置された上下の一対の取付部材12,13にて壁等に取り付けられるようになっている。
そして上下一対の取付部材12,13は、スライドバー10に対する正面視において、かかるスライドバー10の裏側に完全に隠れる状態で設けられている。
この実施形態において、スライドバー10は金属製で、押出成形品にて構成してある。
また前面10A,一対の側面10B,後面10Cのそれぞれの面は、金属光沢を有する平滑な面をなしている。
嵌合部20は、スライドバー10の断面形状に対応した4角形状の嵌合孔22を備えており、その嵌合孔22においてスライドバー10に上下にスライド移動可能に嵌合されている。
尚、スライドシャワーフック18は基端部から先端部に向って斜め上向きに僅かに傾斜した形状をなしている。
この実施形態では、後に明らかにされるようにこのロック解除操作部14を上向きに押し上げることによって、ロック機構によるロックが解除される。
図3において、28はスライドシャワーフック18の樹脂製の本体部で、30は本体部28を後述のロック機構,ロック解除機構等とともに覆う樹脂製のカバーである。
この実施形態では、スライドシャワーフック18をスライドバー10に対し、上方向と下方向との両方向に固定しロックするロック機構として、ワンウェイクラッチ式の下方向ロック機構32と、ワンウェイクラッチ式の上方向ロック機構34との一対のロック機構を備えている。
噛込部材36は、互いに対向する両端部が結合ピン39にて結合され、その結合ピン39が本体部28の溝41内に部分的に嵌り込むことによって、噛込部材36が本体部28と一体に上下に移動するようになっている。
この噛込部材36の図中左側の内面は、図3の部分拡大図に明らかに示しているように、下方に進むにつれてスライドバー10の外面(後面10C)から離れる向きに傾斜する形状の噛込面40とされている。
この保持部材44は、図3,図4にも示しているように上向きに突出した突出部46を有している。
この突出部46には保持孔48が備えられていて、その保持孔48に、上記のローラ42が保持部材44とともに上下に一体移動する状態に保持されている。
このローラ42は、保持部材44が図中下方向に移動せしめられると、これとともに上側の噛込位置から図5の模式図の(B)に示す下側の退避位置へと移動せしめられ、ここにおいて下方向ロック機構32はロック解除状態となって、スライドシャワーフック18は、スライドバー10に沿って下方への自由な移動が可能となる。
上方向ロック機構34において、ローラ60は下方向ロック機構32のローラ42と基本的に同一形状をなしており、また噛込部材58,保持部材62は、下方向ロック機構32における噛込部材36,保持部材44と上下方向に対称形状をなしている。
また保持部材62は、下向きに突出する突出部66を有していて、その突出部66の保持孔68において、ローラ60を一体移動する状態に保持している。
ここで保持部材44と62とには、図4に示すように挿入孔90が設けられていて、その挿入孔90に、コイルスプリング56の上端部と下端部とがそれぞれ挿入されている。
解除部材72は、図4にも示しているように、一対のアーム74と、それらを連結する連結部75とを有する、平面形状が全体としてコ字形状をなす部材であって、各アーム74の図中左端部がY字状に二股に分岐しており、それら分岐部が、それぞれ解除作用部76とされている。
これら解除作用部76の図中左側の内側の面は、上記保持部材44,62に向って互いに開く方向に傾斜する傾斜形状のカム面78とされている。
この解除部材72は、図4に示しているように、解除部材72の連結部75と本体部28との間に介挿されたコイルスプリング108にて図中右方向に、即ち後退方向に常時付勢されている。
このロック解除操作部14には、解除部材72におけるカム面88に対応した角度で傾斜するカム面102が設けられている。
図3は、上ロック機構32及び下ロック機構34が、何れもロック作用状態にあって、スライドシャワーフック18は、スライドバー10に対し上方向及び下方向の両方向に固定され、ロックされた状態にある。
すると解除部材72の各アーム74の、それぞれの先端部に設けられた一対ずつの解除作用部76が、下方向ロック機構32の保持部材44,上方向ロック機構34の保持部材62の各被作用部80,82を挟み込み、且つカム面78,84の作用で、これら被作用部80,82を介して保持部材44を下向きに、また保持部材62を上向きに強制移動させる。
同様に上方向ロック機構34におけるローラ60も、下側の噛込位置から上側の非噛込位置である退避位置へと移動する。
ここにおいて下方向ロック機構32,上方向ロック機構34の何れもが再びロック作用状態となり、スライドシャワーフック18がスライドバー10に対し所望の位置に固定状態となる。
図に示しているように嵌合部20は、それぞれがスライドバー10の断面形状に対応した4角形状をなす上リング状部110と、下リング状部112とを有している。
またスライドバー10の前面10Aに対応した嵌合面20A,側面10Bに対応した嵌合面20B,後面10Cに対応した嵌合面20Cをそれぞれ有している。
ここで嵌合面20Aは、嵌合孔22の上端から下端に到るまで全幅に亘って壁114にて閉鎖されている。
また嵌合面20Bについては、嵌合面20C側の一部が上リング状部110と下リング状部112との間の部分で開放形状とされ、他の大部分については嵌合孔22の上端から下端にかけて壁116にて閉鎖されている。
ここで摺動ガイド118は嵌合部20に、即ち樹脂製の本体部28に一体に形成されている。
ここで摺動ガイド118は、嵌合孔22の上端から下端に到るまで全高に亘って連続して縦向きに設けられている。
ここで摺動ガイド122は、上リング状部110と下リング状部112とに形成され、また摺動ガイド120は、上リング状部110と下リング状部112とを上下に繋ぐ壁116に、図中上下に分断状態で縦向きに且つ複数個所に形成されている。
これら摺動ガイド124,126もまた嵌合部20に一体に形成されている。
また摺動ガイド124,126は図6中上下方向に一定間隔ごとに形成されている。
この実施形態において、各摺動ガイド118,120,122,124,126は何れも同じ突出高さでそれぞれ形成されている。
特にこの実施形態ではスライドバー10の前面10Aの幅方向の両角部が小さな曲率半径で僅かに湾曲した円弧形状をなしているため、摺動痕がその円弧形状に同化してより目立ち難く、摺動痕による美観の低下を特に生じない。
10A 前面
10B 側面
18 スライドシャワーフック
20 嵌合部
22 嵌合孔
24 フック部
118,120,122,124,126 摺動ガイド
Claims (3)
- 断面4角形状を成すスライドバーに対して、対応する4角形状の嵌合孔においてスライド移動可能に嵌合する嵌合部、及びシャワーヘッドを脱着可能に掛止させて保持するフック部を備えたスライドシャワーフックにおいて
前記嵌合孔の内面に、前記スライドバーの側に突出して該スライドバーの外面に接触し、前記スライド移動の際のガイド作用をなす摺動ガイドを設けるとともに
該摺動ガイドのうち、少なくとも使用者に対して正面に位置する前記スライドバーの前面に接触する摺動ガイドについては、該前面の幅方向の両コーナー部に配置してあることを特徴とするスライドシャワーフック。 - 請求項1において、前記スライドバーの側面に接触する摺動ガイドについても、該側面の幅方向の両コーナー部に配置してあることを特徴とするスライドシャワーフック。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記スライドバーが金属材の押出成形品にて構成してあることを特徴とするスライドシャワーフック。
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