JP2009220805A - 回転物の運搬及び作業用の台車 - Google Patents

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孝治 尾崎
Hiroyuki Agetsuma
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Abstract

【課題】 多くの製造業務において欠かす事のできない円筒状容器を取り扱う作業で、大掛かりな設備を使用することなく、作業工程でのフォークリフトの運転時間を減少させ、温室効果ガスの排出を抑制するとともに、作業時間を短縮し製造業務全体の円滑化を図る。
【解決手段】 簡単な構造体を持つ台車上に、キャスター列を設置し、保管状態の円筒状容器と保管ラックをそのまま積載させる事で、移動し作業に移行できる。これによりフォークリフトの使用を減少させ、尚且つ作業時間を短縮する。
【選択図】 図9

Description

保管状態の密接した複数の回転物を分離し、運搬及び作業する事が可能な回転物の作業用の台車に関する。
多くの製造業務において、液体を封入した回転物を取り扱う際、保管場所よりフォークリフトにて回転物を保持後、作業場所に移動し回転物を一度地上に降ろしフォークリフトを後退させ下車し、回転物を回転させ内容物排出口を下方へ修正し、そして再度フォークリフトに乗車し、回転により移動した回転物を保持するためフォークリフトを方向転換することになる。この時、地面の勾配や内容物の揺れにより乗車後に回転物が回転する事もあり、再度下車し修正が必要となる場合もある。修正後に乗車し回転物を保持し内容物の排出作業に移行する。そしてこの一連の作業を繰り返すわけであり、作業範囲も広くなり、他の作業の障害となる。仮に、使用する回転物全てを保管場所から作業場所に移動した後、電動等のハンドリフト(例えば、特許文献1参照。)や人力リフト等を使用したとしても、燃料消費は削減が可能だが、作業行程に変化はなく作業時間が短縮されることはない。更に人力リフトを使用した場合は作業者の体力消耗が激しく、又、作業時間は延長する。
特開平11―237914号公報(図1)
製造過程において回転物を取り扱う際、運搬作業を反復し、長時間フォークリフトを運転、占有するため他の作業でフォークリフトを使用不可能となり工場業務全体が停滞する事もある。又、作業場所では騒音や排気ガスにより作業員への健康被害も懸念される。よって、回転物を取り扱う際のフォークリフト使用時間の短縮と、作業場所への乗り入れ制限をする必要性がある。
本発明は、上記事情により鑑み、運搬作業と回転作業の簡易化を図り、製造業務全般を効率化させる事を目的とし、回転物の運搬及び作業用の台車を提供するものである。
そして本発明は、上記目標を達成するために台上に円筒状容器を積載するための、概ね
平行な中心線を複数有する車輪列を、車輪を上向きに設置する構成とする
円筒状容器の保管ラックを、車輪列間に積載することが可能な構成とする。
円筒状容器の保管ラックの高さより高い車輪を用い、車輪の取り付け幅を不定にする事により、円筒状容器を保持した際に容器の高低差と容器間の距離を生じさせる事が可能な構成とする。
複数のドラム缶を載せる作業用台車であって、隣接するドラム缶が接触せず、独立して回転可能となるように、キャスターを離間して台車上面上に配置する構成とする。
前記複数のドラム缶が載せられているラックを、前記台車に載せたときに、前記複数の
ドラム缶が前記キャスターによって回転可能に支持することが可能な構成とする。
枠材、又は、板等により構成され、その下部と上部に複数のキャスターを取り付け可能な構造体の下部に、移動と方向転換のための自在式キャスター等を配置し、構造体上部には、円筒などの、円弧部を床面に接し回転が可能で、回転軸が概ね水平な状態の回転可能物(以下、回転物とする。)を、積載するため、ブレーキ機能を有する固定式キャスターを、積載しようとする回転物の回転軸と車輪軸を同一方向にし、回転物の直径幅以内、且つ、回転物を積載したときに回転物の円弧部が構造体に接触しない幅で、回転軸の両端付近に2基1組ずつ配置し、複数の回転物を1個ずつ積載する場合は、構造体を延長し回転物が接触しない間隔で同様のキャスター列を配置し、複数の密接した回転物を同時に積載する場合は、基準となる回転物から、複数の回転物を、一方の水平方向に分離する距離の合計を、回転物を保持する1組のキャスターの頂点間距離の2分の1未満となるよう設定するか、回転物を保持するキャスターの取り付け幅を、隣り合わせる1組と変化させることで回転物に高低差を生じ、分離可能と考えられ、回転物の種類や大きさ、又、作業方法に応じ、取り付け幅とキャスターを変更することで、多様に対応可能な構成とするものである。
回転物の両端を突出させた状態で保管するラックを、ラック高より高い設置高のキャスタ
ーを用いた請求項1の台車上のキャスター列間に、回転物を保持可能な向きで上方より収納する過程で、回転物をキャスターが保持し、ラックと分離される構成とする。
上記において、キャスター列間に収納され回転物と分離されたラックを、回転物の回転軸に対し、90度の水平方向に撤去可能な構成とする。
以上の事により、フォークリフトの運転を最小限に抑え、作業行程の削減・作業時間の短縮をし、他の作業でのフォークリフトの有効利用が可能となる。更にフォークリフトの運転技能のない作業者や、女性作業者でも回転物を取り扱う作業に従事する機会が増えるとともに、作業員の健康被害を軽減し、作業の効率化の実現と、環境保全の一助となり、また、本発明の台車を使用する方法で作業することを前提とし、保管の段階から改善することで、搬送システムなどの設備投資を抑え、より効率化されると考えられる。
本体平面図 本体正面図 仕組図1 仕組図2 仕組図3 仕組図4 仕組図5 保管状態正面図 積載状態正面図 積載状態側面図
以下、本発明の実施の形態を、図1から図10に基づいて説明する。
図1は、2の構造体の天板に設置された、1のキャスター列で成る平行な中心線Sを複数有していることを示している。これにより、回転物を正面・裏面のどちら側から積載し
ても作業に支障は無いようになる。そして、2辺のキャスター列間に保管用のラックを収
納する。
図2は、本発明の正面図である。1のキャスターで回転物を保持する。キャスターは、ラック高よりも取り付け高が高いものを使用する。そうする事でラックを収納する過程で回転物は分離し、回転が可能となる。3及び3bは移動のためのキャスターで、3は固定式キャスター、3bは自在式キャスターを使用し、直進性を高めてある。
2は上下のキャスターを設置するためと、高さを持たせるための箱状の構造体である。
図3から図7は密接した回転物が分離し、回転する仕組みを説明するものである。
図3において、A・B・C・Dは密接した回転物、E・F・G・H・I・J・K・Lはキャスター列を表している。a・a´は回転物を保持するキャスター一組の距離で、b・b´は組間の距離を表している。Xは下降時の基準線である。この時、a<a´、b<b´である。
図4において、A・B・C・Dが垂直に下降すると、A・B・C・Dの最下点にもっとも近いFがAに接する。
図5で、A・B・C・Dが更に下降すると、次に最下点に近いHがBに接する。この時
Aは回転移動しEに接し、Bとの高低差と距離を生じる。
図6で、B・C・Dが更に下降すると、CがIとJに接する。この時Bは回転移動し、Gに接し、Cとの距離を生じる。この時、AとB、BとCが分離する距離の合計が、aの値の2分の1未満であるならば安全な回転移動が可能であり、又、aの値の2分の1未満を細分化することで、一度に積載される回転物の数は限定されない、と考えられる。
図7では、Dが下降するとKに接し回転移動しA・B・Cとの高低差と距離が生じる。仮に、CとDが水平方向に分離されない設定でも、Cを保持するIとJ間の距離と、Dを
保持するKとL間の距離の違いで生じる高低差により回転は可能になり、高低差を生じさ
せる方法を選択した時、一度に積載し回転可能となる回転物の数は、理論上無限になると考えられる。
上記のとおり、同じ高さの車輪の設置幅を変化させることにより、回転物を分離し回転を可能とする。この方法以外にもキャスターの高さに違いをつけることや、構造に変化をつけるなどあるが、複雑になり得策ではない。
図8において、4は回転物である円筒状容器の保管用のラック、5・6・7は円筒状容器であり、すべてが密接していて、内容物排出口が一定でないことを示している。
図9は、図3から図7で示した仕組みにより、保管状態の4・5・6・7が完全に独立状態となり、回転し内容物排出口が一定となることを示している。又、キャスターが有するブレーキ機能により、過回転を防止する。
図10では、分離した4が台車の側面から引き抜けることを示している。これにより、積載後にラックを保管場所に残す事ができ、作業場所からラック返却のためのフォークリフトの往復を省くことができる。又、円筒状容器を使い切らないときは、ラックは抜かず、作業後にラックをフォークリフトで持ち上げると、台車上に残っている回転物を元の位置に積載し、そのまま保管が可能になる。
仮に、ラックを使用せずとも、円筒状容器を台車の正面や裏面から1本づつ積載することや、台車側面から1本積載し、対向する側面から2本積載するなど、状況に対応した積載が可能であり、内容物排出面が台車の正面・裏面のどちらにあっても、その都度台車を反転し作業が可能である。
1 固定式キャスター
2 構造体
S 回転物積載時の中心線
3 固定式キャスター
3b自在式キャスター
A 回転物
B 回転物
C 回転物
D 回転物
E 固定式キャスター
F 固定式キャスター
G 固定式キャスター
H 固定式キャスター
I 固定式キャスター
J 固定式キャスター
K 固定式キャスター
L 固定式キャスター
X 下降基準線
a 保持キャスター間距離
a´保持キャスター間距離
b キャスター組間距離
b´キャスター組間距離
4 円筒状容器保管用ラック
5 円筒状容器
6 円筒状容器
7 円筒状容器

Claims (8)

  1. 台上に円筒状容器を積載するための、概ね平行な中心線を複数有する車輪列を、車輪を上向きに設置することを特徴とする台車。
  2. 円筒状容器の保管ラックを、車輪列間に積載する事を特徴とする請求項1の台車。
  3. 円筒状容器の保管ラックの高さより高い車輪を用い、車輪の取り付け幅を不定にする事により、円筒状容器を保持した際に容器の高低差と容器間の距離を生じることを特徴とする請求項1の台車。
  4. 複数のドラム缶を載せる作業用台車であって、隣接するドラム缶が接触せず、独立して回転可能となるように、キャスターを離間して台車上面上に配置したことを特徴とする請求項1の作業用台車。
  5. 前記複数のドラム缶が載せられているラックを、前記台車に載せたときに、前記複数のドラム缶が前記キャスターによって回転可能に支持されることを特徴とする請求項1の台車。
  6. 枠材、又は、板等により構成され、その下部と上部に複数のキャスターを取り付け可能な構造体の下部に、移動と方向転換のための自在式キャスター等を配置し、構造体上部には、円筒などの、円弧部を床面に接し回転が可能で、回転軸が概ね水平な状態の回転可能物(以下、回転物とする。)を、積載するため、ブレーキ機能を有する固定式キャスターを、積載しようとする回転物の回転軸と車輪軸を同一方向にし、回転物の直径幅以内、且つ、回転物を積載したときに回転物の円弧部が構造体に接触しない幅で、回転軸の両端付近に2基1組ずつ配置し、複数の回転物を1個ずつ積載する場合は、構造体を延長し回転物が接触しない間隔で同様のキャスター列を配置し、複数の密接した回転物を同時に積載する場合は、基準となる回転物から、複数の回転物を、一方の水平方向に分離する距離の合計を、回転物を保持する1組のキャスターの頂点間距離の2分の1未満となるよう設定するか、回転物を保持するキャスターの取り付け幅を、隣り合わせる1組と変化させることで回転物に高低差を生じ、分離可能と考えられ、回転物の種類や大きさ、又、作業方法に応じ、取り付け幅とキャスターを変更することで、多様に対応可能な事を特徴とする、請求項1の台車。
  7. 回転物の両端を突出させた状態で保管するラックを、ラック高より高い設置高のキャスターを用いた台車上のキャスター列間に、回転物を保持可能な向きで上方より収納する過程で、回転物をキャスターが保持し、ラックと分離される事を特徴とする、請求項1の台車。
  8. キャスター列間に収納され回転物と分離されたラックを、回転物の回転軸に対し、90度の水平方向に撤去可能な事を特徴とする、請求項1の台車。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107264649A (zh) * 2017-06-30 2017-10-20 镇江市润州园林绿化研究所 方便种苗运输的多层拖车装置
CN110171456A (zh) * 2019-05-28 2019-08-27 江苏长协工业设备有限公司 一种汽车管梁运输架

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