JP2009219200A - ハイブリッド車両の電源システム - Google Patents
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Abstract
【課題】リアクトルを含んで構成される直流電圧変換のためのコンバータを含んで構成されたハイブリッド車両の電源システムにおいて、車両乗員に大きな違和感を与えることなく、リアクトルの複数の温度上昇要因に対応させてリアクトル温度の上昇を抑制する。
【解決手段】制御装置50は、昇降圧コンバータ15中のリアクトルL1に設けられた温度センサ14の検出値に基づいて、リアクトル温度の上昇を検知する。リアクトル温度上昇の検知時には、昇降圧コンバータ15の昇圧電圧を所定の限界値まで徐々に低下させる昇圧電圧制限、走行用バッテリBの充放電電流を所定の限界値まで徐々に低下させる充放電電流制限および、補機系への出力電力を限界値まで徐々に低下させる出力制限を、所定の優先順位に従って段階的に実行する。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置50は、昇降圧コンバータ15中のリアクトルL1に設けられた温度センサ14の検出値に基づいて、リアクトル温度の上昇を検知する。リアクトル温度上昇の検知時には、昇降圧コンバータ15の昇圧電圧を所定の限界値まで徐々に低下させる昇圧電圧制限、走行用バッテリBの充放電電流を所定の限界値まで徐々に低下させる充放電電流制限および、補機系への出力電力を限界値まで徐々に低下させる出力制限を、所定の優先順位に従って段階的に実行する。
【選択図】図1
Description
この発明は、ハイブリッド車両の電源システムに関し、より特定的には、リアクトルを含んで構成される直流電圧変換のためのコンバータを含んで構成されたハイブリッド車両の電源システムにおけるリアクトル温度の上昇を抑制する制御に関する。
従来より、交流電動機の駆動システムの1形式として、コンバータによって可変制御された直流電圧を、インバータによって交流電動機を駆動制御する交流電圧に変換する構成が用いられている。
たとえば、国際公開第WO2002/065628号公報(特許文献1)の図11には、直流電源とインバータとの間に、リアクトル通過電流をオンオフすることによって昇降圧動作を行なうDC/DCコンバータを配置した構成を有する車両の動力出力装置が記載されている。このようにすると、直流電源の電圧よりも高い電圧振幅の交流電圧をインバータからモータの各相コイルに印加できる。
さらに、特許文献1の動力出力装置では、コンバータを構成するトランジスタやリアクトルの温度に応じて、コンバータとインバータの間に接続された平滑コンデンサの端子間電圧、すなわちコンバータの出力電圧に制限を加えることが記載されている。このようにすると、コンバータおよび直流電源の出力電圧間の電圧差に依存するリアクトルのリップル成分を低減することによってリアクトル温度の上昇を抑制することができる。
あるいは、特開2007−259631号公報(特許文献2)には、昇圧可能なコンバータを含んで構成された電動機駆動制御システムにおいて、電動機のロック発生時にインバータを構成するスイッチング素子の温度上昇を抑制するために、コンバータでの昇圧を制限するように電圧指令値を設定することが記載されている。
また、特開2001−169401号公報(特許文献3)には、電気自動車の制御装置において、インバータを構成する複数のパワーデバイスの温度を検出し、これらの最高温度値の情報に基づいてインバータの出力電流制限を行なうことによって、パワーデバイスを熱破壊から確実に保護できるパワーデバイス保護装置が記載されている。
国際公開第WO2002/065628号公報(図11,13)
特開2007−259631号公報
特開2001−169401号公報
特許文献1にも記載されるように、リアクトルを含む構成のコンバータによって直流電圧変換(昇降圧)を行なう場合には、リアクトルがその通過電流によって温度上昇する。一般にリアクトルは、磁性体コアにコイル巻線を捲回した構造とされるが、リアクトル温度が過度に上昇すると、コイル巻線同士を接着する固着剤(接着剤)やコイル巻線の絶縁被覆が溶損するおそれがある。したがって、リアクトル温度に応じて適切な温度上昇抑制対策を実行することが必要である。
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、コンバータの出力電圧を制限しても温度上昇が回避できない場合には、それ以上の対策をとることができず、電源システムのオフを余儀なくされる。このため、リアクトル温度の上昇を抑制しつつ、電源システムの作動期間を可能な限り確保する点からは問題がある。
また、特許文献2および3には、コンバータやインバータを構成す電力用半導体スイッチング素子(パワーデバイス)の温度上昇抑制対策は記載されるものの、コンバータに含まれるリアクトルの温度上昇を抑制するための構成については何ら言及していない。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、蓄電装置等の直流電源からの出力電圧を直流電圧変換するコンバータを備えた構成のハイブリッド車両の電源システムにおいて、車両乗員に大きな違和感を与えることなく、リアクトルの複数の温度上昇要因に対応させてリアクトル温度の上昇を抑制することである。
この発明によるハイブリッド車両の電源システムは、エンジンおよび車両駆動用電動機を搭載したハイブリッド車両の電源システムであって、第1の電源配線と接続された蓄電装置と、第1の負荷と、コンバータと、第1および第2の負荷、コンバータならびに、蓄電装置の動作を制御する制御装置とを備える。第1の負荷は、第1の電源配線からの供給電力により動作する。コンバータは、車両駆動用電動機を含む第2の負荷と接続される第2の電源配線と第1の電源配線との間に接続され、第1および第2の電源配線間で双方向の直流電圧変換を行なうように構成される。コンバータは、第1および第2の電源配線間に電気的に接続されたリアクトルと、オンオフによりリアクトルの通過電流を制御する電力用半導体スイッチング素子と、リアクトルの温度を検出する温度検出器とを含む。制御装置は、リアクトルの検出温度が所定温度を超えたときに、コンバータの出力電圧を低下させる第1の制限と、蓄電装置の充放電電流を低下させる第2の制限と、第1の負荷への供給電力を制限する第3の制限とを、所定の優先順位に従って段階的に実行するように構成される。
上記ハイブリッド車両の電源システムによれば、コンバータのリアクトル温度上昇時には、リアクトル電流のリップル電流成分を低減するためのコンバータの出力電圧制限(第1の制限)と、リアクトル電流の直流成分を抑制するための充放電電流制限(第2の制限)と、車両駆動用電動機からの回生電力によるリアクトル電流の低減のための、蓄電装置およびコンバータ間に接続された第1の負荷の出力制限(第3の制限)とを所定の優先順位に従って段階的に実行することができる。したがって、リアクトルの温度上昇要因に広く対応させてリアクトル温度の上昇を抑制できるので、コンバータの出力電圧制限のみの場合と比較して、電源システムの作動期間を増加させることができる。また、複数の制限を段階的に実行するので、車両乗員に大きな違和感を与えることを回避できる。
好ましくは、制御装置は、リアクトルの検出温度が所定温度を超えると第1の制限および第2の制限の一方の制限を実行する第1の制限モードに移行し、かつ、第1の制限モードにおいて一方の制限を所定の限界値まで実行してもリアクトルの検出温度が所定範囲まで低下しない場合には、第2の制限モードへ移行して、一方の制限を限界値まで実行した上で第1の制限および第2の制限の他方の制限をさらに実行するように構成される。
さらに好ましくは、制御装置は、第2の制限モードにおいて他方の制限を所定の限界値まで実行してもリアクトルの検出温度が所定範囲まで低下しない場合には、第3の制限モードへ移行して、第1および第2の制限をそれぞれの限界値まで実行した上で第3の制限をさらに実行するように構成される。
このようにすると、リアクトル温度の上昇時には、第2の負荷に対する出力制限を優先的に実行することにより、エンジンによってカバー可能な車両駆動用電動機の出力を制限することによってリアクトル温度上昇の抑制を図ることができる。この結果、車両乗員に対する直接的な影響を軽減するように複数の制限を実行する優先順位を定めることができる。
また好ましくは、制御装置は、第1の制限モードにおいて、リアクトルの検出温度が所定範囲まで低下した場合には、第1および第2の制限の両方を解除する。あるいは好ましくは、制御装置は、第2の制限モードにおいて、リアクトルの温度が所定範囲まで低下した場合には、他方の制限を解除して第1の制限モードに移行する。
このようにすると、所定の優先順位に従って段階的に設定した制限によりリアクトル温度上昇が抑制された場合には、上記優先順位と逆の順位で、相対的に後で実行された制限から順に解除することができる。
このようにすると、空調系機器(コンプレッサモータなど)、補機バッテリ系機器(オーディオ類あるいは電子制御ユニット(ECU)、各種小型モータ等)、およびパワーステアリング系機器(パワステ用モータ等)を含む第1の負荷に対する出力制限を、車両駆動用電動機を含む第2の負荷に対する出力制限よりも後に実行できる優先順位とするので、車両乗員に対する違和感を抑制するように配慮しつつ制限の優先順位を設定することができる。
さらに好ましくは、第3の制限モードにおける優先順位は、空調用電力変換器およびパワーステアリング用電力変換器の出力電力がそれぞれ所定の制限値まで制限されてもリアクトルの検出温度が所定範囲まで低下しない場合に、補機バッテリ系用電力変換器の出力電力を制限するように定められる。
このようにすると、ECUを含む補機バッテリ系への出力制限を、他の系に対する出力制限を行なってもリアクトルの温度上昇が抑制できないときに限って実行することとできるので、ハイブリッド車両の電源システムの作動期間が可能な限り確保するように、制限の優先順位を設定することができる。
また、さらに好ましくは、制御装置は、第3の制限モードにおいて、補機バッテリ系用電力変換器の出力電力を所定の制限値まで制限してもリアクトルの検出温度が所定範囲まで低下しない場合には、電源システムをオフするように構成される。
このようにすると、ECUを含む補機バッテリ系への出力電力を制限してもリアクトル温度の上昇を抑制できない場合には、電源システムをオフすることによって安全性を確保することができる。
あるいは、さらに好ましくは、制御装置は、第3の制限モードにおいて、複数の電力変換器のうちの、優先順位に従って最初に出力制限が適用される電力変換器の出力電力の制限中に、リアクトルの検出温度が所定範囲まで低下した場合には、各電力変換器の出力制限を解除して第2の制限モードに移行する。
このようにすると、第3の制限モードにおいて、所定の優先順位に従って段階的に実行した出力制限について、リアクトル温度上昇が抑制された場合には、上記優先順位と逆の順位で、相対的に後で実行された出力制限から順に解除することができる。
この発明によれば、蓄電装置等の直流電源からの出力電圧を直流電圧変換するコンバータを備えた構成のハイブリッド車両の電源システムにおいて、車両乗員に大きな違和感を与えることなく、リアクトルの複数の温度上昇要因に対応させてリアクトル温度の上昇を抑制することである。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態によるハイブリッド車両の電源システムが搭載されるハイブリッド車両100の構成の一例を説明するブロック図である。
図1を参照して、ハイブリッド車両100は、エンジン110と、動力分割機構120と、モータジェネレータMG1,MG2と、減速機130と、駆動軸140および車輪(駆動輪)150を備える。
ハイブリッド車両100は、さらに、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するための、蓄電装置の代表例として示される走行用バッテリBと、コンバータ15と、平滑コンデンサC0,C1と、インバータ20,30と、制御装置50とを備える。
エンジン110は、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関により構成される。エンジン110には、冷却水の温度を検知する冷却水温センサ112が設けられる。冷却水温センサ112の出力は、制御装置50へ送出される。
動力分割機構120は、エンジン110の発生する動力を、駆動軸140への経路とモータジェネレータMG1への経路とに分割可能に構成される。動力分割機構120としては、サンギヤ、プラネタリギヤおよびリングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を用いることができる。
たとえば、モータジェネレータMG1のロータを中空としてその中心にエンジン110のクランク軸を通すことで、動力分割機構120にエンジン110とモータジェネレータMG1,MG2とを機械的に接続することができる。具体的には、モータジェネレータMG1のロータをサンギヤに接続し、エンジン110の出力軸をプラネタリギヤに接続し、かつ、出力軸125をリングギヤに接続する。モータジェネレータMG2の回転軸とも接続された出力軸125は、減速機130を介して駆動輪150を回転駆動するための駆動軸140に接続される。なお、モータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機をさらに組込んでもよい。
モータジェネレータMG1は、エンジン110によって駆動される発電機として動作し、かつ、エンジン110の始動を行なう電動機として動作するものとして、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成される。同様に、モータジェネレータMG2は、出力軸125および減速機130を介して、駆動軸140へ出力が伝達されるようにハイブリッド車両100に組込まれる。さらに、モータジェネレータMG2は、車輪150の回転方向と反対方向の出力トルクを発生することによって回生発電を行なうように電動機および発電機への機能を併せ持つように構成される。すなわち、上記モータジェネレータMG1,MG2は、「車両駆動用電動機」に対応する。
このように、モータジェネレータMG1,MG2およびエンジン110の出力軸が動力分割機構120を介して連結される。これによりハイブリッド車両100では、たとえば、エンジン110の回転数を燃費上好ましい領域に固定した上で、運転者のアクセルペダル70の操作による加速要求に対しては、モータジェネレータMG2のトルク増加(回転数増加)によって対応できる。あるいは、エンジン走行が低燃費領域となる低速走行時には、エンジン110を停止してモータジェネレータMG2の出力のみで走行する走行モードを選択することができる。
次に、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するための構成について説明する。
走行用バッテリBとしては、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池を適用可能である。なお、本実施の形態では、二次電池で構成された走行用バッテリBを「蓄電装置」とする構成について説明するが、走行用バッテリBに代えて、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置を適用することも可能である。
走行用バッテリBが出力するバッテリ電圧Vbは電圧センサ10によって検知され、走行用バッテリBに入出力されるバッテリ電流Ibは電流センサ11によって検知される。さらに、走行用バッテリBには、温度センサ12が設けられる。電圧センサ10、電流センサ11および温度センサ12によって検出された、バッテリ電圧Vb、バッテリ電流Ibおよびバッテリ温度Tbは、制御装置50へ出力される。
走行用バッテリBおよび昇降圧コンバータ15は、接地ライン5および電源ライン6により接続される。すなわち、昇降圧コンバータ15は「コンバータ」に対応し、電源ライン6は「第1の電源配線」に対応する。平滑コンデンサC1は、接地ライン5および電源ライン6の間に接続される。なお、走行用バッテリBの正極端子および電源ライン6の間、ならびに、走行用バッテリBの負極端子および接地ライン5の間には、電源システムのオン時(車両運転時)にオンされ、電源システムのオフ時(車両運転停止時)にオフされるシステムメインリレー(図示せず)が設けられる。
昇降圧コンバータ15は、リアクトルL1と、スイッチング制御される電力用半導体素子(以下、「スイッチング素子」と称する)Q1,Q2とを含む。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと電源ライン6の間に接続される。温度センサ14は、サーミスタ等によって構成されて、リアクトルL1の温度を検出する。温度センサ14による検出温度Tlは、制御装置50へ出力される。
また、平滑コンデンサC0は、電源ライン7および接地ライン5の間に接続される。電圧センサ13は、電源ライン7および接地ライン5間の直流電圧(以下、「システム電圧」とも称する)VHを検出する。
電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2は、電源ライン7および接地ライン5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオンオフは、制御装置50からのスイッチング制御信号SCNVによって制御される。
この発明の実施の形態において、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2が配置されている。
さらに、接地ライン5および電源ライン6に対しては、エアコン用インバータ160、DC/DCコンバータ170、および、パワステ用インバータ190が並列に接続される。
エアコン用インバータ160は、電源ライン6上の直流電力を交流電力に変換して、空調コンプレッサ用モータ165を駆動制御する。DC/DCコンバータ170は、電源ライン6上の直流電圧を、補機バッテリ180の電圧に降圧して、補機バッテリ180から動作電力を受ける補機負荷185に直流電力を供給する。補機負荷185は、たとえば電子制御ユニット(ECU)や、車両に搭載された各種小型モータ等を含む。
パワステ用インバータ190は、電源ライン6上の直流電力を交流電力に変換して、運転者の操舵力をアシストするための電動パワーステアリングを構成するパワステ用モータ195を駆動制御する。
インバータ20および30の直流電圧側は、共通の接地ライン5および電源ライン7を介して、昇降圧コンバータ15と接続される。すなわち、電源ライン7は、「第2の電源配線」に対応する。
インバータ20および30の各々は、図示しない複数のスイッチング素子により構成される一般的な3相インバータであるため、詳細な構成については説明を省略する。
モータジェネレータMG1は、固定子に設けられたU相コイル巻線U1、V相コイル巻線V1およびW相コイル巻線W1と、図示しない回転子とを含む。U相コイル巻線U1、V相コイル巻線V1およびW相コイル巻線W1の一端は、中性点N1で互いに接続され、その他端は、インバータ20の各相アーム(図示せず)とそれぞれ接続される。インバータ20は、制御装置50からのスイッチング制御信号SINV1に応答したスイッチング素子(図示せず)のオンオフ制御(スイッチング制御)により、双方向の直流/交流電力変換を行なう。
モータジェネレータMG2は、モータジェネレータMG1と同様に構成されて、固定子に設けられたU相コイル巻線U2、V相コイル巻線V2およびW相コイル巻線W2と、図示しない回転子とを含む。モータジェネレータMG1と同様に、U相コイル巻線U2、V相コイル巻線V2およびW相コイル巻線W2の一端は、中性点N2で互いに接続され、その他端は、インバータ30の図示しない各相アームとそれぞれ接続される。
インバータ30は、制御装置50からのスイッチング制御信号SINV2に応答したスイッチング素子(図示せず)のオンオフ制御(スイッチング制御)により、インバータ20と同様に、双方向の直流/交流電力変換を行なう。
モータジェネレータMG1,MG2の各々には電流センサ27および回転角センサ(レゾルバ)28が設けられる。三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように電流センサ27は2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。回転角センサ28は、モータジェネレータMG1,MG2の図示しない回転子の回転角θを検出し、その検出した回転角θを制御装置50へ送出する。制御装置50では、回転角θに基づきモータジェネレータMG1,MG2の回転数Nmt(回転角速度ω)を算出することができる。
これらのセンサによって検出された、モータジェネレータMG1のモータ電流MCRT(1)およびロータ回転角θ(1)ならびに、モータジェネレータMG2のモータ電流MCRT(2)およびロータ回転角θ(2)は、制御装置50へ入力される。さらに、制御装置50は、モータ指令としての、モータジェネレータMG1のトルク指令値Tqcom(1)および回生動作を示す制御信号RGE(1)、ならびに、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tqcom(2)および回生動作を示す制御信号RGE(2)の入力を受ける。
電子制御ユニット(ECU)で構成される制御装置50は、マイクロコンピュータ(図示せず)、RAM(Random Access Memory)51およびROM(Read Only Memory)52
を含んで構成され、所定のプログラム処理に従って、上位の電子制御ユニット(ECU)から入力されたモータ指令に従ってモータジェネレータMG1,MG2が動作するように、昇降圧コンバータ15およびインバータ20,30のスイッチング制御のためのスイッチング制御信号SCNV,SINV1,SINV2を生成する。あるいは、ECU50の少なくとも一部は、電子回路等のハードウェアにより所定の数値・論理演算処理を実行するように構成されてもよい。
を含んで構成され、所定のプログラム処理に従って、上位の電子制御ユニット(ECU)から入力されたモータ指令に従ってモータジェネレータMG1,MG2が動作するように、昇降圧コンバータ15およびインバータ20,30のスイッチング制御のためのスイッチング制御信号SCNV,SINV1,SINV2を生成する。あるいは、ECU50の少なくとも一部は、電子回路等のハードウェアにより所定の数値・論理演算処理を実行するように構成されてもよい。
さらに、制御装置50には、走行用バッテリBに関する、充電率(SOC:State of Charge)や充放電制限を示す入出力可能電力量Win,Wout等の情報が入力される。
これにより、制御装置50は、走行用バッテリBの過充電あるいは過放電が発生しないように、モータジェネレータMG1,MG2での消費電力および発電電力(回生電力)を必要に応じて制限する機能を有する。
これにより、制御装置50は、走行用バッテリBの過充電あるいは過放電が発生しないように、モータジェネレータMG1,MG2での消費電力および発電電力(回生電力)を必要に応じて制限する機能を有する。
また、本実施の形態では、単一の制御装置(ECU)50によってインバータ制御におけるスイッチング周波数を切換える機構について説明したが、複数の制御装置(ECU)の協調動作によって同様の制御構成を実現することも可能である。
周知のように、運転者によるハイブリッド車両100の加速および減速・停止指令は、アクセルペダル70およびブレーキペダル71の操作により入力される。運転者によるアクセルペダル70およびブレーキペダル71の操作(踏込量)は、アクセルペダル踏込量センサ73およびブレーキペダル踏込量センサ74によって検知される。
アクセルペダル踏込量センサ73およびブレーキペダル踏込量センサ74は、運転者によるアクセルペダル70およびブレーキペダル71の踏込量に応じた電圧をそれぞれ出力する。アクセルペダル踏込量センサ73およびブレーキペダル踏込量センサ74の踏込量を示す出力信号ACCおよびBRKは、制御装置50へ入力される。
次に、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御における昇降圧コンバータ15およびインバータ20,30の動作について説明する。
昇降圧コンバータ15の昇圧動作時には、制御装置50は、モータジェネレータMG1,MG2の運転状態に応じて、システム電圧VHの指令値VHref(以下、単に電圧指令値VHrefとも称する)を設定し、電圧指令値VHrefおよび電圧センサ13によるシステム電圧VHの検出値に基づいて、昇降圧コンバータ15の出力電圧が電圧指令値VHrefと等しくなるようにスイッチング制御信号SCNVを生成する。
周知のように、昇降圧コンバータ15の入出力電圧比、すなわち、VH/Vbは、スイッチング素子Q1,Q2のデューティ比(オン期間比率)によって定まる。したがって、制御装置50は、バッテリ電圧Vbと電圧指令値VHrefとの電圧比および/または電圧指令値VHrefに対する検出されたシステム電圧VHの電圧差に応じて、スイッチング素子Q1,Q2のデューティ比が適切に設定されるように、スイッチング制御信号SCNVを生成する。
平滑コンデンサC0は、昇降圧コンバータ15からの直流電圧(システム電圧)を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ20,30へ供給する。
インバータ30は、対応のモータジェネレータMG2のトルク指令値が正の場合(Tqcom(2)>0)には、制御装置50からのスイッチング制御信号SINV2に応答したスイッチング素子(図示せず)のオンオフ動作(スイッチング動作)により、平滑コンデンサC0からのシステム電圧VHを3相交流電圧に変換して正のトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。また、インバータ30は、モータジェネレータMG2のトルク指令値が零の場合(Tqcom(2)=0)には、スイッチング制御信号SINV2に応答したスイッチング動作により、システム電圧VHを、モータジェネレータMG2の出力トルクが零になるような3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG2へ供給する。
さらに、車輪150からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電を行なう、ハイブリッド車両100の回生制動時には、モータジェネレータMG2のトルク指令値は負に設定される(Tqcom(2)<0)。この場合には、インバータ30は、スイッチング制御信号SINV2に応答したスイッチング動作により、モータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を平滑コンデンサC0を介して昇降圧コンバータ15へ供給する。そして、昇降圧コンバータ15は、デューティ比制御に従ったスイッチング素子Q1のオン期間に、電源ライン7から電源ライン6へ走行用バッテリBの充電電流を供給する。
なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド車両を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
このように、インバータ30は、制御装置50からのスイッチング制御信号SINV2に従ったスイッチング制御により、モータジェネレータMG2が動作指令(トルク指令値Tqcom(2))に従って動作するように電力変換を行なう。
また、インバータ20は、上記のインバータ30の動作と同様に、制御装置50からのスイッチング制御信号SINV1に従ったスイッチング制御により、モータジェネレータMG1が動作指令(トルク指令値Tqcom(1))に従って動作するように電力変換を行なう。
このように、制御装置50がトルク指令値Tqcom(1),(2)に従ってモータジェネレータMG1,MG2を駆動制御することにより、ハイブリッド車両100では、モータジェネレータMG2での電力消費による車両駆動力の発生、モータジェネレータMG1での発電による走行用バッテリBの充電電力またはモータジェネレータMG2の消費電力の発生、およびモータジェネレータMG2での回生制動動作(発電)による走行用バッテリBの充電電力の発生を、車両の運転状態に応じて適宜に実行できる。
図1から理解されるように、ハイブリッド車両100では、昇降圧コンバータ15によって、バッテリ電圧Vbを昇圧してモータジェネレータMG1,MG2に印加することができる。この結果、同一パワー出力に対するモータジェネレータMG1,MG2の電流を低減できるので、電力損失を低減させて駆動効率を高めることが可能となる。その一方で、リアクトルL1はその通過電流(リアクトル電流とも称する)によって発熱する。
一般的に、リアクトルL1には冷却機構(図示せず)が設けられるが、リアクトル電流が大きく発熱大の状態が継続すると、リアクトル温度が上昇する可能性がある。特に、リアクトル温度が過度に上昇すると、磁性体コアに捲回されたコイル巻線同士を接着する固着剤(接着剤)やコイル巻線の絶縁被覆が溶損するおそれがある。したがって、本実施の形態によるハイブリッド車両の電源システムでは、以下に説明するようなリアクトル温度上昇抑制制御を実行する。
図2は、本発明の実施の形態によるハイブリッド車両の電源システムにおけるリアクトル温度上昇抑制制御の制御構成を説明する機能ブロック図である。図2に示した各機能ブロックは、当該ブロックに相当する機能を有する回路(ハードウェア)で構成してもよいし、予め設定されたプログラムに従ってECU50がソフトウェア処理を実行することにより実現してもよい。
制御モード管理部200は、リアクトルL1の温度を検知するための温度センサ14による検出温度Tlに応じて、リアクトル温度の上昇を抑制するための制限モードの実行を管理する。
制御モード管理部200は、検出温度Tlが所定温度以上となると、昇圧電圧制限部210により昇降圧コンバータ15の出力電圧、すなわちコンバータ昇圧電圧を制限する「第1の制限モード」を実行する。第1の制限モードでは、昇圧電圧制限部210は、昇降圧コンバータ15の出力電圧、すなわちシステム電圧VHが漸減するように、電圧指令値VHrefを徐々に低下させる。システム電圧VHを低下させると、バッテリ電圧Vbとの電圧差(VH−VB)が低下するため、リアクトル電流のリップル成分が減少することによって、リアクトルL1の発熱が抑制される。
制御モード管理部200は、検出温度Tlを監視し、システム電圧VHの低下によって、第1の制限モード中に検出温度Tlが所定温度範囲まで低下した場合には、第1の制限モードを解除して、コンバータ昇圧電圧制限が解除される。なお、当該所定温度範囲は、制限開始を判断する上記所定温度よりも低く設定される。
制御モード管理部200は、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下しない場合には、第1の制限モードを維持する。ただし、第1の制限モードにおけるシステム電圧VHの低下に対しては所定の制限値VHlimが設定される。すなわち、制御モード管理部200は、電圧指令値VHrefが制限値VHlimまで低下し、かつ、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下しないときには、昇降圧コンバータ15の出力電圧を制限値VHlimに固定した状態で、さらに、走行用バッテリBの充放電電流を低減させる「第2の制限モード」を実行する。
充放電電流制限部220は、第2の制限モードでは、バッテリ電流Ib(絶対値)が漸減するように、充放電電流上限値Ibmax,Ibminを変更する。これにより、結果的に、モータジェネレータMG1,MG2の出力、具体的には、トルク指令値Tqcom(1),(2)が制限される。バッテリ電流の絶対値|Ib|を低下させると、リアクトル電流の絶対値も減少するため、リアクトルL1の発熱が抑制される。
制御モード管理部200は、検出温度Tlを監視し、バッテリ電流制限によって、第2の制限モード中に検出温度Tlが所定温度範囲まで低下した場合には、第2の制限モードを解除して、再び第1の制限モードへ移行する。すなわち、バッテリ充放電電流制限は解除されて、コンバータ昇圧電圧制限によって、リアクトル温度の抑制が図られることとなる。
一方で、制御モード管理部200は、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下しない場合には、第2の制限モードを維持する。ただし、第2の制限モードにおけるバッテリ電流の絶対値|Ib|の低下に対しても、所定の制限値Iblimが設定される。したがって、制御モード管理部200は、充放電電流上限値の絶対値|Ibmax|,|Ibmin|を制限値Iblimまで低下させても、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下しないときには、昇降圧コンバータ15の出力電圧を制限値VHlimに固定し、かつ、|Ibmax|,|Ibmin|を制限値Iblimに固定した状態で、さらに、電源ライン6に接続された負荷機器群(補機系)への供給電力制限を所定の優先順位に従って順次実行する「第3の制限モード」を実行する。
なお、バッテリ充放電電流制限およびコンバータ昇圧電圧制限によって、モータジェネレータMG1,MG2の出力が通常より低下する可能性があるが、この場合には、エンジン110の出力を増加することによって、ハイブリッド車両100全体の車両駆動力については確保することが可能である。ただし、上記制限によってシステム全体の効率、すなわち、車両燃費が低下する可能性が高いので、リアクトル温度上昇の抑制が達成された場合には、上述のように速やかに制限を解除することが好ましい。
補機系出力制限部230は、第3の制限モードにおいて、電源ライン6から電力供給を受ける、エアコン用インバータ160、DCDCコンバータ170および、パワステ用インバータ190の出力電力を、所定の優先順位に従って順次制限する。補機系出力制限部230は、エアコン用インバータ160の出力電力を制限するエアコン出力制限部232と、パワステ用インバータ190の出力電力を制限するパワステ出力制限部234と、DCDCコンバータ170の出力電力を制限するDC/DCコンバータ出力制限部236とを含む。
制御モード管理部200は、第3の制限モードでは、上記のように、コンバータ昇圧電圧制限およびバッテリ充放電電流制限を所定の制限値まで実行した状態が維持された下で、まず、エアコン用インバータ160の出力電力を制限する。これに応答して、エアコン出力制限部232は、エアコン用インバータ160の出力電力を漸減させるように、電力上限値Pacmaxを設定する。これにより、走行用バッテリBの消費電力が減少し、その充電要求が相対的に低下するので、回生電力に起因するリアクトル電流を抑制することができる。
制御モード管理部200は、エアコン用インバータ160の出力電力制限中の検出温度Tlを監視し、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下した場合には、エアコン用インバータ160の出力電力制限を解除して、再び第2の制限モードを実行する。すなわち、補機系の電力制限は解除されて、バッテリ充放電電流制限およびコンバータ昇圧電圧制限によって、リアクトル温度の抑制が図られる。
一方で、制御モード管理部200は、電力上限値Pacmaxが所定の制限値Paclimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、エアコン用インバータ160の電力上限値Pacmax=Paclimに固定した上で、さらに、パワステ用インバータ190の出力電力を制限する制限モードを実行する。
これに応答して、パワステ出力制限部234は、パワステ用インバータ190の出力電力を漸減させるように、電力上限値Pacmaxを設定する。これにより、走行用バッテリBの消費電力がさらに減少し、その充電要求が相対的に低下するので、回生電力に起因するリアクトル電流を抑制することができる。
制御モード管理部200は、パワステ用インバータ190の出力電力制限中の検出温度Tlを監視し、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下した場合には、パワステ用インバータ190の出力電力制限を解除して、再び、補機系ではエアコン用インバータ160のみを出力制限の対象とする制限モードを実行する。
一方で、制御モード管理部200は、電力上限値Pstmaxが所定の制限値Pstlimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、エアコン用インバータ160の電力上限値Pacmax=Paclimに固定し、かつ、パワステ用インバータ190の電力上限値Pstmax=Pstlimに固定した上で、さらに、DC/DCコンバータ170の出力電力を制限する制限モードを実行する。
これに応答して、DC/DCコンバータ出力制限部236は、DC/DCコンバータ170の出力電力を漸減させるように、電力上限値Pdcmaxを設定する。これにより、走行用バッテリBの消費電力がさらに減少し、その充電要求が相対的に低下するので、回生電力に起因するリアクトル電流を抑制することができる。
制御モード管理部200は、DC/DCコンバータ170の出力電力制限中の検出温度Tlを監視し、検出温度Tlが所定温度範囲まで低下した場合には、DC/DCコンバータ170の出力電力制限を解除して、再び、補機系ではエアコン用インバータ160およびパワステ用インバータ190を出力制限の対象とする制限モードを実行する。
一方で、制御モード管理部200は、電力上限値Pdcmaxが所定の制限値Pdclimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、想定した全ての出力制限によってもリアクトル温度の上昇が抑制できないと判断して、電源システムのオフを指令するレディオフ信号RDOFFを出力する。この状態に至ると、ハイブリッド車両100の走行継続が不能となる。
また、第1および第2の制限モードでの制限内容を入れ換えてもよい。すなわち、第1の制限モードにおいて充放電電流制限部220によってバッテリ充放電電流を制限し、第2の制限モードにおいて、バッテリ充放電電流制限に加えて、昇圧電圧制限部210によってコンバータ昇圧電圧制限を実行するように変更することも可能である。
同様に、第3の制限モードにおいて、エアコン用インバータ160とパワステ用インバータ190の間で出力制限の優先順位を入れ換えることも可能である。ただし、ECUや車両機器のアクチュエータとなるモータ類を含む補機負荷185への出力電力を制限するDC/DCコンバータ170については、最終的な出力制限対象とすることが好ましい。
次に、図2に示したリアクトル温度上昇抑制制御を、ECU50によるソフトウェア処理によって実現するためのフローチャートを図3〜図4に示す。
図3を参照して、ECU50は、ステップS110により、温度センサ14によるリアクトルL1の検出温度Tlが判定温度TAよりも高いかどうかを判定する。
そして、検出温度Tlが判定温度TAよりも高い場合(S110のYES判定時)には、ECU50は、ステップS130に処理を進めて、昇降圧コンバータ15の出力電圧である昇圧電圧を制限する第1の制限モードを実行する。この際に、ステップS130では、昇降圧コンバータ15の出力電圧を現在よりもΔV低下させるように、電圧指令値VHrefが設定される。
さらに、ECU50は、ステップS150では、ステップS130で設定した電圧指令値VHrefが、所定の制限値VHlimに達した否かを判定する。そして、電圧指令値VHrefが制限値VHlimに達していない場合(S150のNO判定時)には、ECU50は、ステップS130で設定された電圧指令値VHrefに従って、昇降圧コンバータ15の出力電圧を制御する。そして、処理は、図3中の「A」に戻される。
ECU50は、検出温度Tlが判定温度TA以下の場合(S110のNO判定時)には、ステップS120に処理を進めて、検出温度TlがTl<TB(TB<TA)の温度範囲まで低下したかどうかを判定する。そして、ECU50は、S120のNO判定時(Tl≧TB)には、処理をステップS130に進める。これにより、一旦、Tl>TAとなって、コンバータ昇圧電圧制限のための第1の制限モードが開始されると、Tl<TBの温度範囲となるまで、コンバータ昇圧電圧制限が継続されて、制限値VHlimに達するまで、昇降圧コンバータ15の出力電圧が徐々に低下される。
なお、上記のように、S110での判定温度TAと、S120での判定温度TBとを個別に設定することにより、第1の制限モードの実行/非実行が頻繁に切換わることを防止できる。
一方、ECU50は、S120のYES判定時(Tl<TB)には、処理をステップS140に進めて、コンバータ昇圧電圧制限を解除する。また、図示は省略するが、第1の制限モードの開始前の状態でS110がNO判定であるとき、すなわち、リアクトル温度上昇が発生していないときには、ステップS120の判定は不要であるのでスキップされる。すなわち、ECU50は、S110のNO判定時には、そのままS140に処理を進めて、コンバータ昇圧電圧制限を非実行とする。
ステップS110〜ステップS150により構成されるステップ群SG100によって、図2に示した昇圧電圧制限部210と同様に、コンバータ昇圧電圧を制限する「第1制限モード」を実行することができる。
ECU50は、S150のYES判定時、すなわち、電圧指令値VHrefが制限値VHlimまで低下しても、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しないときには、昇降圧コンバータ15の電圧指令値VHrefを制限値VHlimに固定した状態で、さらに、走行用バッテリBの充放電電流を低減させる「第2の制限モード」を実行するためのステップ群SG200に処理を進める。
ステップ群SG200は、以下のステップS210〜S250を含む。
ECU50は、ステップS210およびS220では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
ECU50は、ステップS210およびS220では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
そして、ECU50は、ステップS230では、昇降圧コンバータ15の電圧指令値VHrefを制限値VHlimに固定した上で、バッテリ電流Ib(絶対値)が現在値よりもΔI低下するように、充放電電流上限値Ibmax,Ibminを変更する。これにより、結果的に、モータジェネレータMG1,MG2の出力、具体的には、トルク指令値Tqcom(1),(2)が制限される。
そして、ECU50は、ステップS250では、ステップS230で設定した充放電電流上限値Ibmax,Ibminの絶対値が、所定の制限値Iblimに達した否かを判定する。そして、制限値Iblimに達していない場合(S250のNO判定時)には、ECU50は、ステップS230で設定された充放電電流上限値Ibmax,Ibminに従って、モータジェネレータMG1,MG2の動作指令を設定する。そして、処理は、図3中の「B」に戻される。
ECU50は、第2の制限モードの実行中に、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下したときには、処理をステップS240に進めて、バッテリ充放電電流の制限を解除する。このとき、ECU50は、処理を図3中の「A」に戻して、再び第1の制限モードを実行する。
一方、ECU50は、第2の制限モードが開始されると、ステップS210,220の判定に従って、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しない場合には、バッテリ電流Ibの絶対値を漸減させる。そして、S250のYES判定時、すなわち、充放電電流上限値Ibmax,Ibminの絶対値が制限値Iblimまで低下しても、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しないときには、昇降圧コンバータ15の出力電圧を制限値VHlimに固定し、かつ、|Ibmax|,|Ibmin|を制限値Iblimに固定した状態で、さらに、電源ライン6に接続された負荷機器群の出力制限を所定の優先順位に従って順次実行する「第3の制限モード」を実行するために、ステップ群SG300〜SG500に処理を進める。
図4を参照して、エアコン用インバータ160の出力電力を制限するためのステップ群SG300は、ステップS310〜S350を含む。
ECU50は、ステップS310およびS320では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
そして、ECU50は、ステップS330では、上記のように、コンバータ昇圧電圧制限およびバッテリ充放電電流制限がそれぞれの制限値まで実行された状態で、エアコン用インバータ160の出力電力Pacが現在値よりもΔP1低下するように、電力上限値Pacmaxを設定する。
そして、ECU50は、ステップS350では、ステップS330で設定した電力上限値Pacmaxが、所定の制限値Paclimに達した否かを判定する。そして、制限値Paclimに達していない場合(S350のNO判定時)には、ECU50は、ステップS330で設定された電力上限値Pacmaxに従って、エアコン用インバータ160の出力電力を低下させる。そして、処理は、図4中の「C」に戻される。
ECU50は、第3の制限モードにおけるエアコン出力制限モード中に、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下したときには、処理をステップS340に進めて、エアコン出力制限を解除する。このとき、ECU50は、処理を図3中の「B」に戻して、再び第2の制限モードを実行する。
一方、ECU50は、エアコン出力制限モードが開始されると、ステップS310,320の判定に従って、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しない場合には、エアコン用インバータ160の出力電力を漸減させる。そして、S350のYES判定時、すなわち、エアコン用インバータ160の電力上限値Pacmaxが所定の制限値Paclimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、エアコン用インバータ160の電力上限値Pacmax=Paclimに固定した上で、さらに、パワステ用インバータ190の出力電力を制限するパワステ出力制限モードを実行するためのステップ群SG400に処理を進める。
ステップ群SG400は、ステップS410〜S450を含む。
ECU50は、ステップS410および420では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
ECU50は、ステップS410および420では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
そして、ECU50は、ステップS430では、上記のように、コンバータ昇圧電圧制限、バッテリ充放電電流制限およびエアコン出力制限をそれぞれの限界値に固定した状態で、パワステ用インバータ190の出力電力Pstが現在値よりもΔP2低下するように、電力上限値Pstmaxを設定する。
そして、ECU50は、ステップS450では、ステップS430で設定した電力上限値Pstmaxが、所定の制限値Pstlimに達した否かを判定する。そして、制限値Pstlimに達していない場合(S450のNO判定時)には、ECU50は、ステップS430で設定された電力上限値Pstmaxに従って、パワステ用インバータ190の出力電力Pstを低下させる。そして、処理は、図4中の「D」に戻される。
ECU50は、パワステ出力制限モード中に、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下したときには、処理をステップS440に進めて、パワステ出力制限を解除する。このとき、ECU50は、処理を図3中の「C」に戻して、再び第3の制限モードにおけるエアコン出力制限モードを実行する。
一方、ECU50は、パワステ出力制限モードが開始されると、ステップS410,S420の判定に従って、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しない場合には、パワステ用インバータ190の出力電力Pstを徐々に低下させる。そして、S450のYES判定時、すなわち、パワステ用インバータ190の電力上限値Pstmaxが所定の制限値Pstlimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、エアコン用インバータ160の電力上限値Pacmax=Paclim、かつ、パワステ用インバータ190の電力上限値Pstmax=Pstlimに固定した上で、さらに、DC/DCコンバータ170の出力電力を制限するDC/DCコンバータ出力制限モードを実行するためのステップ群SG500に処理を進める。
ステップ群SG500は、ステップS510〜S550を含む。
ECU50は、ステップS510および520では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
ECU50は、ステップS510および520では、ステップS110およびS120と同様に、リアクトルL1の検出温度Tlと判定温度TA,TBを比較する。
そして、ECU50は、ステップS530では、上記のように、コンバータ昇圧電圧制限、バッテリ充放電電流制限、エアコン出力制限およびパワステ出力制限をそれぞれの限界値に固定した状態で、DC/DCコンバータ170の出力電力Pdcが現在値よりもΔP3低下するように、電力上限値Pdcmaxを設定する。
そして、ECU50は、ステップS550では、ステップS530で設定した電力上限値Pdcmaxが、所定の制限値Pdclimに達した否かを判定する。そして、制限値Pdclimに達していない場合(S550のNO判定時)には、ECU50は、ステップS530で設定された電力上限値Pdcmaxに従って、DC/DCコンバータ170の出力電力Pdcを低下させる。そして、処理は、図4中の「E」に戻される。
ECU50は、DC/DCコンバータ出力制限モード中に、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下したときには、処理をステップS540に進めて、DC/DCコンバータ出力制限を解除する。このとき、ECU50は、処理を図3中の「D」に戻して、再び第3の制限モードにおけるパワステ出力制限モードを実行する。
一方、ECU50は、DC/DCコンバータ出力制限モードが開始されると、ステップS510,S520の判定に従って、検出温度Tlが判定温度TBより低い温度範囲まで低下しない場合には、DC/DCコンバータ170の出力電力Pdcを低下を漸減させる。そして、S550のYES判定時、すなわち、DC/DCコンバータ170の電力上限値Pdcmaxが所定の制限値Pdclimに達しても検出温度Tlが低下しないときには、電源システムのオフを指示するレディオフ信号RDOFFを出力する。
このように、図3および図4のフローチャートに従うプログラムを実行することによっても、図2に示した本発明の実施の形態によるリアクトル温度上昇抑制制御を実現できる。
なお、図3および図4のフローチャートにおいても、ステップ群SG100およびSG200の実行順序は入れ換えることが可能であり、かつ、補機系の出力を制限するステップ群SGG300およびSG400の実行順序についても入れ換えることが可能である。
また、ステップS510、すなわち最後に出力制限の対象となるDC/DCコンバータ170の出力制限を実行する際の判定温度TAについては、その他のステップS110,S210,S310,S410での判定温度TAとは異なる値(より高温側)に設定してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態によるハイブリッド車両の電源システムによれば、リアクトル温度上昇時には、リアクトル電流のリップル電流成分を低減するためのコンバータ昇圧電圧制限(第1の制限)と、リアクトル電流の直流成分を抑制するためのバッテリ充放電電流制限(第2の制限)と、車両駆動用電動機からの回生電力によるリアクトル電流の低減のための補機系の出力制限(第3の制限)とを所定の優先順位に従って段階的に実行することができる。したがって、リアクトルの温度上昇要因に広く対応させてリアクトル温度の上昇を抑制できるので、コンバータ昇圧電圧制限のみで対応する場合と比較して、電源システムの作動期間を増加させることができる。
複数の制限を段階的に実行し、かつ、エンジン110の出力増加によってカバー可能な制限(コンバータ昇圧電圧制限およびバッテリ充放電電流制限)を優先的に実行するように優先順位を定めるので、車両乗員に大きな違和感を与えることを回避した上で、リアクトル温度上昇の抑制を図ることができる。
なお、本実施の形態では、電源ライン6に接続された補機系負荷として、エアコン用インバータ160、補機バッテリ系に電力を供給するDC/DCコンバータ170およびパワーステアリング系のパワステ用インバータ190を例示したが、さらに他の負荷機器が電源ライン6に接続されるように構成してもよい。その際にも、補機系出力を順次制限する「第3の制限モード」において、各負荷に対する出力制限を所定の優先順位に従って順次実行する構成とすればよい。ただし、その際にも、第3の制限モードにおいて、ECUや車両機器のアクチュエータとなるモータ類を含む補機負荷185への出力電力を制限するDC/DCコンバータ170については、最終的な出力制限対象とすることが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 接地ライン、6,7 電源ライン、10,13 電圧センサ、11 電流センサ、14 温度センサ、15 昇降圧コンバータ、20,30 インバータ、27 電流センサ、28 回転角センサ、50 制御装置(ECU)、70 アクセルペダル、71 ブレーキペダル、73 アクセルペダル踏込量センサ、74 ブレーキペダル踏込量センサ、100 ハイブリッド車両、110 エンジン、112 冷却水温センサ、120 動力分割機構、125 出力軸、130 減速機、140 駆動軸、150 車輪(駆動輪)、160 エアコン用インバータ、165 空調コンプレッサ用モータ、170 DC/DCコンバータ、180 補機バッテリ、185 補機負荷、190 パワステ用インバータ、195 パワステ用モータ、200 制御モード管理部、210 昇圧電圧制限部、220 充放電電流制限部、230 補機系出力制限部、232 エアコン出力制限部、234 パワステ出力制限部、236 コンバータ出力制限部、B 走行用バッテリ、C0,C1 平滑コンデンサ、D1,D2 逆並列ダイオード、Ib バッテリ電流、
Iblim 制限値(バッテリ充放電電流)、MG1,MG2 モータジェネレータ、N1,N2 中性点、Pac 出力電力(エアコン用インバータ)、Paclim 制限値(エアコン用インバータ出力電力)、Pacmax 電力上限値(エアコン用インバータ)、Pdc 出力電力(DC/DCコンバータ)、Pdclim 制限値(DC/DCコンバータ出力電力)、Pdcmax 電力上限値(DC/DCコンバータ)、Pst 出力電力(パワステ用インバータ)、Pstlim 制限値(パワステ用インバータ出力電力)、Pstmax 電力上限値(パワステ用インバータ)、Q1,Q2 電力用半導体スイッチング素子、RDOFF レディオフ信号、SCNV,SINV1,SINV2 スイッチング制御信号、Tb バッテリ温度、TA,TB 判定温度(リアクトル温度)、Tl リアクトル検出温度、Tqcom(1),Tqcom(2) トルク指令値、U1,U2 U相コイル巻線、V1,V2 V相コイル巻線、Vb バッテリ電圧、VH システム電圧、W1,W2 W相コイル巻線、Win,Wout 入出力可能電力量、θ ロータ回転角。
Iblim 制限値(バッテリ充放電電流)、MG1,MG2 モータジェネレータ、N1,N2 中性点、Pac 出力電力(エアコン用インバータ)、Paclim 制限値(エアコン用インバータ出力電力)、Pacmax 電力上限値(エアコン用インバータ)、Pdc 出力電力(DC/DCコンバータ)、Pdclim 制限値(DC/DCコンバータ出力電力)、Pdcmax 電力上限値(DC/DCコンバータ)、Pst 出力電力(パワステ用インバータ)、Pstlim 制限値(パワステ用インバータ出力電力)、Pstmax 電力上限値(パワステ用インバータ)、Q1,Q2 電力用半導体スイッチング素子、RDOFF レディオフ信号、SCNV,SINV1,SINV2 スイッチング制御信号、Tb バッテリ温度、TA,TB 判定温度(リアクトル温度)、Tl リアクトル検出温度、Tqcom(1),Tqcom(2) トルク指令値、U1,U2 U相コイル巻線、V1,V2 V相コイル巻線、Vb バッテリ電圧、VH システム電圧、W1,W2 W相コイル巻線、Win,Wout 入出力可能電力量、θ ロータ回転角。
Claims (9)
- エンジンおよび車両駆動用電動機を搭載したハイブリッド車両の電源システムであって、
第1の電源配線と接続された蓄電装置と、
前記第1の電源配線からの供給電力により動作する第1の負荷と、
前記車両駆動用電動機を含む第2の負荷と接続される第2の電源配線と前記第1の電源配線との間に接続され、前記第1および前記第2の電源配線間で双方向の直流電圧変換を行なうように構成されたコンバータと、
前記第1および前記第2の負荷、前記コンバータならびに、前記蓄電装置の動作を制御する制御装置とを備え、
前記コンバータは、
前記第1および前記第2の電源配線間に電気的に接続されたリアクトルと、
オンオフにより前記リアクトルの通過電流を制御する電力用半導体スイッチング素子と、
前記リアクトルの温度を検出する温度検出器とを含み、
前記制御装置は、前記リアクトルの検出温度が所定温度を超えたときに、前記コンバータの出力電圧を低下させる第1の制限と、前記蓄電装置の充放電電流を低下させる第2の制限と、前記第1の負荷への供給電力を制限する第3の制限とを、所定の優先順位に従って段階的に実行するように構成される、ハイブリッド車両の電源システム。 - 前記制御装置は、前記リアクトルの検出温度が前記所定温度を超えると前記第1の制限および前記第2の制限の一方の制限を実行する第1の制限モードに移行し、かつ、前記第1の制限モードにおいて前記一方の制限を所定の限界値まで実行しても前記リアクトルの検出温度が所定範囲まで低下しない場合には、第2の制限モードへ移行して、前記一方の制限を前記限界値まで実行した上で前記第1の制限および前記第2の制限の他方の制限をさらに実行するように構成される、請求項1記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記制御装置は、前記第1の制限モードにおいて、前記リアクトルの検出温度が前記所定範囲まで低下した場合には、前記第1および前記第2の制限の両方を解除する、請求項2記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記制御装置は、前記第2の制限モードにおいて、前記リアクトルの温度が前記所定範囲まで低下した場合には、前記他方の制限を解除して前記第1の制限モードに移行する、請求項2または3記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記制御装置は、前記第2の制限モードにおいて前記他方の制限を所定の限界値まで実行しても前記リアクトルの検出温度が前記所定範囲まで低下しない場合には、第3の制限モードへ移行して、前記第1および前記第2の制限をそれぞれの前記限界値まで実行した上で前記第3の制限をさらに実行するように構成される、請求項2記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記第1の負荷は、空調用電力変換器、補機バッテリ系用電力変換器、およびパワーステアリング用電力変換器を少なくとも含む複数の電力変換器を有し、
前記制御装置は、前記第3の制限モードにおいて、所定の優先順位に従って、前記第1の電源配線から前記複数の電力変換器のそれぞれの出力電力を順次制限するように構成される、請求項5記載のハイブリッド車両の電源システム。 - 前記第3の制限モードにおける前記優先順位は、前記空調用電力変換器および前記パワーステアリング用電力変換器の出力電力がそれぞれ所定の制限値まで制限されても前記リアクトルの検出温度が前記所定範囲まで低下しない場合に、前記補機バッテリ系用電力変換器の出力電力を制限するように定められる、請求項6記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記制御装置は、前記第3の制限モードにおいて、前記補機バッテリ系用電力変換器の出力電力を所定の制限値まで制限しても前記リアクトルの検出温度が前記所定範囲まで低下しない場合には、前記電源システムをオフするように構成される、請求項6または7記載のハイブリッド車両の電源システム。
- 前記制御装置は、前記第3の制限モードにおいて、前記複数の電力変換器のうちの、前記優先順位に従って最初に出力制限が適用される電力変換器の出力電力の制限中に、前記リアクトルの検出温度が前記所定範囲まで低下した場合には、各前記電力変換器の出力制限を解除して前記第2の制限モードに移行する、請求項6または7記載のハイブリッド車両の電源システム。
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