JP2009218649A - 高周波電子部品 - Google Patents

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智之 五井
Nobumi Harada
暢巳 原田
Shuichi Yoshida
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Abstract

【課題】複数の受信信号を処理する受信回路において、差動入出力型の低雑音増幅器を用いることを可能にし、且つ低雑音増幅器の数を少なくして、受信回路の小型化、低コスト化を可能にする。
【解決手段】高周波電子部品10は、スイッチ11とバラン12を備えている。スイッチ11は、入力ポート11aに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1と、入力ポート11bに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2とを切り替えて、出力ポート11cより出力する。バラン12は、出力ポート11cより出力された不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の受信信号を処理する受信回路に用いられる高周波電子部品に関する。
近年、複数の周波数帯(マルチバンド)に対応可能な携帯電話機が実用化されている。一方、高速データ通信機能を有する第3世代の携帯電話機も普及している。そのため、携帯電話機には、マルチモード(複数方式)およびマルチバンドに対応することが求められている。
例えば、時分割多重接続(以下、TDMAとも記す。)方式でマルチバンド対応の携帯電話機は実用化されている。一方で、広帯域符号分割多重接続(以下、WCDMAとも記す。)方式の携帯電話機も実用化されている。そこで、TDMA方式の既存の基盤(インフラ)を活かしながらWCDMA方式の通信も利用可能にするために、両方式の通信機能を有するマルチモードおよびマルチバンド対応の携帯電話機が求められている。例えば、欧州では、TDMA方式であるGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機において、WCDMA方式であるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)方式の通信を行うことができることが求められている。
ところで、携帯電話機のような無線通信装置において受信信号の処理を行う受信回路では、受信信号を増幅する低雑音増幅器が必須の構成要素となる。この低雑音増幅器は、受信回路を構成する電子部品の中で比較すると高価である。
従来、例えば特許文献1に記載されているように、送受信間隔周波数に比べて2つのシステム間の受信周波数帯の間隔が狭いデュアルバンドシステムにおいては、低雑音増幅器と受信用フィルタとを含む受信回路を2つの受信信号で共用することが提案されている。
一方、特許文献2には、携帯電話機のような無線通信装置の受信回路において、差動入出力型の低雑音増幅器を用いる技術が記載されている。また、特許文献3には、アンテナ共用器より平衡信号の形態の受信信号を出力し、この受信信号を差動入出力型の低雑音増幅器によって増幅する技術が記載されている。一般的に、受信回路では、平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器を用いることにより、受信信号におけるコモンモードノイズが低減され、受信感度が向上する。
特開2005−064778号公報 特開2005−236971号公報 特開2006−074749号公報
近年、携帯電話機では、マルチバンド化やマルチモード化に伴い、低雑音増幅器の数および占有面積が増加し、これが、携帯電話機の小型化の弊害となっている。また、前述のように低雑音増幅器は比較的高価であることから、携帯電話機では、低雑音増幅器の数の増加によりコストが増加している。
そこで、特許文献1に記載されているように、低雑音増幅器と受信用フィルタとを含む受信回路を2つの受信信号で共用することが考えられる。しかしながら、受信用フィルタが共用できる2つの周波数帯の組み合わせは、非常に限られている。例えば、850MHz帯のGSM方式の受信信号(869〜894MHz)と900MHz帯のGSM方式の受信信号(925〜960MHz)では、周波数帯が比較的近接していても、受信用フィルタを共用することはできない。そのため、特許文献1に記載された技術には、適用できるシステムが非常に限られるという問題点がある。
ところで、受信回路では、受信感度向上のために、平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器を用いることが好ましい。受信回路において差動入出力型の低雑音増幅器を用いる場合にも、低雑音増幅器の数および占有面積の増加は、携帯電話機の小型化、低コスト化の妨げとなる。
特許文献1に記載された技術は、不平衡信号の形態の受信信号を対象としたものであるため、平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器を用いる受信回路に適用することはできない。
複数の受信信号を処理する受信回路において、複数の受信信号で1つの平衡入出力型の低雑音増幅器を共用するために、全ての受信信号について、受信回路内における全ての配線を平衡信号の配線とすることも考えられる。この場合には、1つの平衡入出力型の低雑音増幅器の前段に、平衡信号を切り替えるスイッチを設けることが考えられる。しかし、平衡信号を切り替えるスイッチは、不平衡信号を切り替えるスイッチに比べて高価である。そのため、1つの平衡入出力型の低雑音増幅器の前段に、平衡信号を切り替えるスイッチを設ける構成では、低雑音増幅器の数を少なくすることによってコストが低減されても、平衡信号を切り替えるスイッチを用いることによるコストの増加が生じるという問題点がある。また、全ての受信信号を平衡信号の形態とした場合には、平衡信号の配線が長くなり、平衡信号の平衡度の劣化が生じやすいという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の受信信号を処理する受信回路に用いられる高周波電子部品であって、受信回路において差動入出力型の低雑音増幅器を用いることを可能にし、且つ低雑音増幅器の数を少なくして、受信回路の小型化、低コスト化を可能にする高周波電子部品を提供することにある。
本発明の高周波電子部品は、複数の受信信号を処理する受信回路に用いられるものであって、スイッチとバランとを備えている。スイッチは、出力ポートとそれぞれ不平衡信号の形態の複数の受信信号が入力される複数の入力ポートとを有し、複数の入力ポートに入力される複数の受信信号を切り替えて出力ポートより出力する。バランは、スイッチの出力ポートより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、この平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器に対して出力する。
本発明の高周波電子部品は、更に、低雑音増幅器を備えていてもよいし、複数の入力ポートのそれぞれに接続された信号経路のうちの少なくとも1つに設けられたバンドパスフィルタを備えていてもよい。
また、本発明の高周波電子部品は、更に、出力ポートと複数の入力ポートのそれぞれに接続された信号経路のうちの少なくとも1つに設けられたキャパシタを備えていてもよい。
また、本発明の高周波電子部品は、更に、積層された複数の誘電体層を含む積層基板を備え、バランは、積層基板内に設けられた複数の導体層を用いて構成され、スイッチは、積層基板に搭載されていてもよい。
本発明の高周波電子部品では、スイッチによって、複数の入力ポートに入力される不平衡信号の形態の複数の受信信号を切り替えて出力ポートより出力し、バランによって、スイッチの出力ポートより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、この平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器に対して出力する。これにより、本発明によれば、受信回路において差動入出力型の低雑音増幅器を用いることが可能になり、且つ低雑音増幅器の数を少なくして、受信回路の小型化、低コスト化が可能になるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品を含む携帯電話機の高周波回路の一例について説明する。図1は、この高周波回路の一例の回路構成を示すブロック図である。この高周波回路は、2つのGSM方式の信号を処理する。
ここで、GSM方式の信号の種類を表1に示す。表1において、「上り」の欄は送信信号の周波数帯を表し、「下り」の欄は受信信号の周波数帯を表している。
Figure 2009218649
図1に示した高周波回路は、アンテナ101と、スイッチ1と、集積回路(以下、ICと記す。)2とを備えている。スイッチ1は、4つのポート1a,1b,1c,1dを有し、ポート1aをポート1b,1c,1dのいずれかに選択的に接続する。ポート1aは、アンテナ101に接続されている。
IC2は、主に信号の変調および復調を行う回路である。本実施の形態では、IC2は、2つのGSM方式の送信信号GSM Tx1,GSM Tx2を生成し出力する。IC2が出力する送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、2つのGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2を受け取る。IC2が受け取る受信信号GSM Rx1,GSM Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、端子2a1,2a2,2b1,2b2を有している。送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は端子2a1,2a2より出力される。受信信号GSM Rx1,GSM Rx2は端子2b1,2b2に入力される。
本実施の形態では、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの一方における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの他方における送信信号および受信信号である。また、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの一方における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの他方における送信信号および受信信号である。
高周波回路は、更に、バラン3と、電力増幅器4と、ローパスフィルタ(以下、LPFと記す。)5と、受信回路6とを備えている。バラン3は、2つの平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。バラン3の2つの平衡入力端は、IC2の端子2a1,2a2に接続されている。電力増幅器4は、1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。電力増幅器4の不平衡入力端は、バラン3の不平衡出力端に接続されている。電力増幅器4の不平衡出力端は、LPF5を介して、スイッチ1のポート1bに接続されている。
図2は、受信回路6の回路構成を示している。受信回路6は、複数の受信信号、すなわち受信信号GSM Rx1,GSM Rx2を処理する。受信回路6は、入力端6a,6bと出力端6c1,6c2とを備えている。入力端6aは、スイッチ1のポート1cに接続されている。入力端6bは、スイッチ1のポート1dに接続されている。出力端6c1は、IC2の端子2b1に接続されている。出力端6c2は、IC2の端子2b2に接続されている。
また、受信回路6は、スイッチ11と、バラン12と、2つのバンドパスフィルタ(以下、BPFと記す。)13A,13Bと、差動入出力型の低雑音増幅器14とを備えている。スイッチ11は、2つの入力ポート11a,11bと1つの出力ポート11cとを有し、出力ポート11cを入力ポート11a,11bのいずれかに選択的に接続する。バラン12は、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。スイッチ11の入力ポート11aは、BPF13Aを介して、受信回路6の入力端6aに接続されている。スイッチ11の入力ポート11bは、BPF13Bを介して、受信回路6の入力端6bに接続されている。スイッチ11の出力ポート11cは、バラン12の不平衡入力端に接続されている。
低雑音増幅器14は、2つの差動入力端と2つの差動出力端とを有している。バラン12の2つの平衡出力端は、低雑音増幅器14の2つの差動入力端に接続されている。低雑音増幅器14の2つの差動出力端は、受信回路6の2つの出力端6c1,6c2に接続されている。低雑音増幅器14は、バラン12の平衡出力端より出力される信号を増幅する。本実施の形態に係る高周波電子部品10は、図2に示した受信回路6に用いられるものである。
スイッチ11は、例えば、モノリシックマイクロ波集積回路(以下、MMICと記す。)によって構成されていてもよいし、PINダイオードを用いて構成されていてもよい。バラン12は、例えば、インダクタとキャパシタとを用いるLC回路によって構成されていてもよいし、共振器を用いて構成されていてもよい。BPF13A,13Bは、例えば弾性表面波素子によって構成されていてもよい。低雑音増幅器14は、例えばMMICによって構成されていてもよい。
図3は、高周波電子部品10の回路構成を示す回路図である。高周波電子部品10は、入力端子10a,10bと出力端子10c1,10c2と、上記のスイッチ11とバラン12とを備えている。入力端子10aは、BPF13Aの出力端とスイッチ11の入力ポート11aとに接続されている。入力端子10bは、BPF13Bの出力端とスイッチ11の入力ポート11bとに接続されている。また、出力端子10c1,10c2は、バラン12の2つの平衡出力端と、低雑音増幅器14の2つの差動入力端とに接続されている。スイッチ11は、このスイッチ11を制御するための制御信号VC1,VC2が入力される制御端子11d,11eを有している。
図3には、バラン12がインダクタとキャパシタとを用いるLC回路によって構成された例を示している。この例では、バラン12は、2つのインダクタL1,L2と2つのキャパシタC1,C2とを有している。インダクタL1の一端とキャパシタC1の一端は、バラン12の不平衡入力端に接続されている。インダクタL1の他端は、出力端子10c2に接続されたバラン12の平衡出力端に接続されていると共に、キャパシタC2を介してグランドに接続されている。キャパシタC1の他端は、出力端子10c1に接続されたバラン12の平衡出力端に接続されていると共に、インダクタL2を介してグランドに接続されている。
また、図3に示した例では、高周波電子部品10は、スイッチ11の出力ポート11cとバラン12の不平衡入力端との間の信号経路に設けられたキャパシタC3を備えている。キャパシタC3は、制御信号VC1,VC2に起因した直流電流が、出力ポート11cに接続された信号経路に流れることを防止するためのものである。なお、図3に示した例では、スイッチ11の入力ポート11aと入力端子10aとの間の信号経路およびスイッチ11の入力ポート11bと入力端子10bとの間の信号経路にはキャパシタが設けられていない。これは、入力端子10a,10bに接続されたBPF13A,13Bが直流電流の通過を阻止する機能を有しているためである。入力ポート11a,11bより、制御信号VC1,VC2に起因した直流電流が発生する場合であって、BPF13A,13Bが直流電流の通過を阻止する機能を有していない場合やBPF13A,13Bが直流電流に対する耐性が小さい場合には、スイッチ11の入力ポート11aと入力端子10aとの間の信号経路およびスイッチ11の入力ポート11bと入力端子10bとの間の信号経路に、直流電流の通過を阻止するキャパシタを設けてもよい。また、出力ポート11cに接続された信号経路において、制御信号VC1,VC2に起因した直流電流の通過を阻止する必要がない場合には、キャパシタC3を設けなくてもよい。スイッチ11のポート11a,11b,11cに接続された各信号経路には、その信号経路において制御信号VC1,VC2に起因した直流電流の通過を阻止する必要がある場合にキャパシタが設けられる。スイッチ11のポート11a,11b,11cに接続された各信号経路にキャパシタを設けることの要否については、後で詳しく説明する。なお、図1および図2では、キャパシタC3の図示を省略している。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品10を含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM Tx1,GSM Tx2を生成し出力する。送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ1を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1cに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1は、スイッチ1およびBPF13Aを通過して、高周波電子部品10のスイッチ11の入力ポート11aに入力される。
受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1dに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2は、スイッチ1およびBPF13Bを通過して、高周波電子部品10のスイッチ11の入力ポート11bに入力される。
スイッチ11は、制御端子11d,11eに入力される制御信号VC1,VC2の状態に応じて、入力ポート11aに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1と入力ポート11bに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2とを切り替えて、出力ポート11cより出力する。バラン12は、スイッチ11の出力ポート11cより出力された不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、この平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号は、低雑音増幅器14によって増幅され、平衡信号の形態の受信信号として、IC2に入力される。
本実施の形態に係る高周波電子部品10では、スイッチ11によって、入力ポート11aに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1と入力ポート11bに入力される不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2とを切り替えて出力ポート11cより出力し、バラン12によって、スイッチ11の出力ポート11cより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、この平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。これにより、本実施の形態によれば、2つの受信信号GSM Rx1,GSM Rx2を処理する受信回路6において、差動入出力型の低雑音増幅器14を用いることが可能になり、その結果、受信感度を向上させることが可能になる。また、本実施の形態によれば、受信回路6に含まれる低雑音増幅器の数を少なくでき、その結果、受信回路6の小型化、低コスト化が可能になる。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品10の構造について説明する。図4は、高周波電子部品10の外観を示す斜視図である。図5は、高周波電子部品10の平面図である。図4および図5に示したように、高周波電子部品10は、高周波電子部品10の各要素を一体化する積層基板20を備えている。後で詳しく説明するが、積層基板20は、積層された複数の誘電体層を含んでいる。また、積層基板20は、上面20aと底面20bと4つの側面とを有し、直方体形状をなしている。
高周波電子部品10における回路は、積層基板20内に設けられた導体層と、上記誘電体層と、積層基板20の上面20aに搭載された素子とを用いて構成されている。ここでは、一例として、上面20aに、スイッチ11とキャパシタC3が搭載されているものとする。
次に、図6ないし図10を参照して、積層基板20における誘電体層と導体層について詳しく説明する。図6において(a)、(b)は、それぞれ上から1層目、2層目の誘電体層の上面を示している。図7において(a)、(b)は、それぞれ上から3層目、4層目の誘電体層の上面を示している。図8において(a)、(b)は、それぞれ上から5層目、6層目の誘電体層の上面を示している。図9において(a)、(b)は、それぞれ上から7層目、8層目の誘電体層の上面を示している。図10(a)は、上から9層目の誘電体層の上面を示している。図10(b)は、上から9層目の誘電体層およびその下の導体層を、上から見た状態で表したものである。図6ないし図10において、丸印はスルーホールを表している。
図6(a)に示した1層目の誘電体層21の上面には、スイッチ11が接続される導体層211A〜211Gと、キャパシタC3が接続される導体層213A,213Bとが形成されている。導体層211Aはスイッチ11のポート11aに接続されている。導体層211Cはスイッチ11のポート11bに接続されている。導体層211Eはスイッチ11のポート11cに接続されている。導体層211Fはスイッチ11の制御端子11dに接続されている。導体層211Dはスイッチ11の制御端子11eに接続されている。導体層211B,211Gは、スイッチ11のグランドに接続されている。また、誘電体層21には、上記各導体層に接続された複数のスルーホールが形成されている。
図6(b)に示した2層目の誘電体層22の上面には、導体層221,222,223,224,225が形成されている。導体層221には、誘電体層21に形成されたスルーホールを介して導体層211Aが接続されている。導体層222には、誘電体層21に形成されたスルーホールを介して導体層211Dが接続されている。導体層223には、誘電体層21に形成されたスルーホールを介して導体層211Fが接続されている。導体層224には、誘電体層21に形成されたスルーホールを介して導体層211Cが接続されている。導体層225には、それぞれ誘電体層21に形成されたスルーホールを介して導体層211E,213Bが接続されている。また、誘電体層22には、それぞれ導体層221,222,223,224に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図7(a)に示した3層目の誘電体層23の上面には、キャパシタ用導体層231とグランド用導体層232が形成されている。導体層231には、誘電体層21,22に形成されたスルーホールを介して導体層213Aが接続されている。導体層232には、誘電体層21,22に形成されたスルーホールを介して導体層211B,211Gが接続されている。また、誘電体層23には、それぞれ導体層231,232に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図7(b)に示した4層目の誘電体層24の上面には、キャパシタ用導体層241,242と導体層243が形成されている。導体層231,241と、これらの間に配置された誘電体層23は、図3におけるキャパシタC1を構成する。導体層232,242と、これらの間に配置された誘電体層23は、図3におけるキャパシタC2を構成する。導体層243には、誘電体層23に形成された2つのスルーホールを介して導体層232が接続されている。また、誘電体層24には、それぞれ導体層241,242,243に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図8(a)に示した5層目の誘電体層25の上面には、インダクタ用導体層251,252と導体層253,254が形成されている。導体層251には、誘電体層24に形成されたスルーホールを介して導体層242が接続されている。導体層252には、誘電体層24に形成されたスルーホールを介して導体層241が接続されている。導体層253には、誘電体層24に形成された2つのスルーホールを介して導体層243が接続されている。導体層254には、誘電体層23,24に形成されたスルーホールを介して導体層231が接続されている。また、誘電体層25には、それぞれ導体層251,252,253,254に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図8(b)に示した6層目の誘電体層26の上面には、インダクタ用導体層261,262と導体層263が形成されている。導体層261には、誘電体層25に形成されたスルーホールを介して導体層251が接続されている。導体層262には、誘電体層25に形成されたスルーホールを介して導体層252が接続されている。導体層263には、誘電体層25に形成された2つのスルーホールを介して導体層253が接続されている。また、誘電体層26には、それぞれ導体層261,262,263に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図9(a)に示した7層目の誘電体層27の上面には、インダクタ用導体層271,272と導体層273が形成されている。導体層271には、誘電体層26に形成されたスルーホールを介して導体層261が接続されている。導体層272には、誘電体層26に形成されたスルーホールを介して導体層262が接続されている。導体層273には、誘電体層26に形成された2つのスルーホールを介して導体層263が接続されている。また、誘電体層27には、それぞれ導体層271,272,273に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図9(b)に示した8層目の誘電体層28の上面には、インダクタ用導体層281,282と導体層283が形成されている。導体層281には、誘電体層27に形成されたスルーホールを介して導体層271が接続されている。また、導体層281には、誘電体層23〜27に形成されたスルーホールおよび導体層254を介して導体層231が接続されている。導体層282には、誘電体層27に形成されたスルーホールを介して導体層272が接続されている。導体層283には、誘電体層27に形成された2つのスルーホールを介して導体層273が接続されている。また、誘電体層28には、それぞれ導体層282,283に接続されたスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図3に示したインダクタL1は、導体層251,261,271,281と、これらを直列に接続するスルーホールによって構成されている。図3に示したインダクタL2は、導体層252,262,272,282と、これらを直列に接続するスルーホールによって構成されている。
図10(a)に示した9層目の誘電体層29の上面には、グランド用導体層291と、導体層292,293が形成されている。導体層291には、それぞれ誘電体層28に形成されたスルーホールを介して導体層282,283が接続されている。また、導体層291には、誘電体層23〜28に形成されたスルーホールを介して導体層232が接続されている。導体層292には、誘電体層24〜28に形成されたスルーホールを介して導体層242が接続されている。導体層293には、誘電体層25〜28に形成されたスルーホールを介して導体層252が接続されている。また、誘電体層29には、導体層291,292,293に接続された複数のスルーホールと、その他の複数のスルーホールが形成されている。
図10(b)に示したように、誘電体層29の下面、すなわち積層基板20の底面20bには、入力端子10a,10bを構成する導体層310a,310bと、出力端子10c1,10c2を構成する導体層310c1,310c2と、制御端子11d,11eを構成する導体層311d,311eと、グランド端子を構成する導体層G1〜G11とが形成されている。
導体層310aには、誘電体層21〜29に形成されたスルーホールと導体層221を介して導体層211Aが接続されている。導体層310bには、誘電体層21〜29に形成されたスルーホールと導体層224を介して導体層211Cが接続されている。導体層310c1には、誘電体層25〜29に形成されたスルーホールと導体層293を介して導体層252が接続されている。導体層310c2には、誘電体層24〜29に形成されたスルーホールと導体層292を介して導体層242が接続されている。導体層311dには、誘電体層21〜29に形成されたスルーホールと導体層223を介して導体層211Fが接続されている。導体層311eには、誘電体層21〜29に形成されたスルーホールと導体層222を介して導体層211Dが接続されている。導体層G1〜G11には、誘電体層29に形成されたスルーホールを介して導体層291が接続されている。また、導体層G1〜G11は、グランドに接続されるようになっている。
上述の1層目ないし9層目の誘電体層21〜29および導体層が積層されて、図4に示した積層基板20が形成される。この積層基板20の上面20aには、スイッチ11とキャパシタC3が搭載される。バラン12は、積層基板20内に設けられた複数の導体層を用いて構成されている。なお、本実施の形態において、積層基板20としては、誘電体層の材料として樹脂、セラミック、あるいは両者を複合した材料を用いたもの等、種々のものを用いることができる。しかし、積層基板20としては、特に、高周波特性に優れた低温同時焼成セラミック多層基板を用いることが好ましい。
次に、比較例と比較しながら、本実施の形態の効果について説明する。図11は、比較例の高周波回路の回路構成を示すブロック図である。この比較例の高周波回路は、図1に示した高周波回路におけるスイッチ11およびバラン12を備えておらず、図1に示した高周波回路におけるBPF13A,13Bの代りにBPF15A,15Bを備え、図1に示した高周波回路における低雑音増幅器14の代りに2つの低雑音増幅器34A,34Bを備えている。BPF15Aは平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1を出力し、BPF15Bは平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2を出力する。低雑音増幅器34A,34Bは、いずれも、差動入出力型である。比較例の高周波回路では、スイッチ1のポート1cより出力された受信信号GSM Rx1は、BPF15Aを通過して、低雑音増幅器34Aに入力される。また、スイッチ1のポート1dより出力された受信信号GSM Rx2は、BPF15Bを通過して、低雑音増幅器34Bに入力される。比較例の高周波回路では、BPF15A,15Bおよび低雑音増幅器34A,34Bが受信回路を構成する。比較例の高周波回路のその他の構成は、図1に示した高周波回路と同様である。
図11に示した比較例では、比較的高価な低雑音増幅器が2つ必要となり、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化および低コスト化が妨げられる。これに対し、本実施の形態では、2つの受信信号GSM Rx1,GSM Rx2で1つの低雑音増幅器14を共用するため、比較例に比べて、受信回路6に含まれる低雑音増幅器の数を1つ少なくすることができ、その結果、受信回路6およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12によって、スイッチ11の出力ポート11cより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14に対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14を用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。なお、本実施の形態では、比較例と比べると、低雑音増幅器を1つ減らすことができるが、新たに、不平衡信号を切り替えるスイッチ11が必要になる。しかし、不平衡信号を切り替えるスイッチは低雑音増幅器に比べると安価であるため、本実施の形態では比較例に比べてコストを低減することができる。
なお、図11に示した比較例において、2つの受信信号GSM Rx1,GSM Rx2で低雑音増幅器を共用するために、平衡信号を切り替えるスイッチを設けることが考えられる。この場合には、平衡信号を切り替えるスイッチの各入力ポートにBPF15A,15Bが接続され、平衡信号を切り替えるスイッチの出力ポートに1つの低雑音増幅器が接続されることになる。しかし、このような平衡信号を切り替えるスイッチを用いた構成では、平衡信号を切り替えるスイッチが不平衡信号を切り替えるスイッチに比べて高価であることから、コストの増加が生じる。また、上記のように平衡信号を切り替えるスイッチを用いた構成では、平衡信号の配線が長くなり、平衡信号の平衡度の劣化が生じやすい。
これに対し、本実施の形態では、上記のように平衡信号を切り替えるスイッチを用いた構成に比べると、バランが1つ必要になるが、平衡信号を切り替える高価なスイッチではなく、不平衡信号を切り替える安価なスイッチを用いることができる。また、バランは低コストで構成することができる。そのため、本実施の形態によれば、上記のように平衡信号を切り替えるスイッチを用いた構成に比べて、受信回路6およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の低コスト化が可能になる。また、本実施の形態によれば、上記のように平衡信号を切り替えるスイッチを用いた構成に比べて、平衡信号の配線が短くなるため、平衡信号の平衡度の劣化を防止することが可能になる。
また、本実施の形態のように、スイッチ11とバラン12を含む1つの高周波電子部品10を構成することにより、スイッチ11とバラン12を別個の素子として構成して、これらを基板に実装する場合に比べて、受信回路6におけるスイッチ11とバラン12の占有面積を小さくすることが可能になる。この点からも、本実施の形態によれば、受信回路6およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化が可能になる。
また、本実施の形態に係る高周波電子部品10は、積層基板20を備え、バラン12は、積層基板20内に設けられた複数の導体層を用いて構成され、スイッチ11は、積層基板20に搭載されている。図6ないし図10に示したように、バラン12は、積層基板20内に設けられた複数の導体層を用いて容易に構成することが可能である。そのため、本実施の形態のように、バラン12を、積層基板20内に設けられた複数の導体層を用いて構成し、スイッチ11を積層基板20に搭載することにより、特に、受信回路6における高周波電子部品10の占有面積を小さくすることが可能になる。従って、本実施の形態によれば、受信回路6およびそれを含む携帯電話機の高周波回路をより一層小型化することが可能になる。
ここで、本実施の形態に係る高周波電子部品10におけるスイッチ11の構成と、スイッチ11に接続された信号経路にキャパシタを設けることの要否について詳しく説明する。まず、スイッチ11としては、MMICによって構成されたスイッチや、PINダイオードを用いて構成されたスイッチを用いることができる。MMICによって構成されたスイッチには、デプレッション型の電界効果トランジスタ(以下、FETと記す。)を用いたものと、エンハンスメント型のFETを用いたものとがある。デプレッション型のFETでは、ゲート電圧が0でもドレイン電流が流れる。エンハンスメント型のFETでは、ゲート電圧が0のときにはドレイン電流は流れない。デプレッション型のFETとしては、例えばGaAs系のpHEMT(シュードモルフィック高電子移動度トランジスタ)がある。エンハンスメント型のFETとしては、例えばCMOS(相補型金属酸化膜半導体)がある。
スイッチ11として、MMICによって構成されたスイッチであってデプレッション型のFETを用いて構成されたものを用いる場合、またはPINダイオードを用いて構成されたスイッチを用いる場合には、原則として、スイッチ11の各ポートに接続された各信号経路に、直流電流の通過を阻止するキャパシタを設ける必要がある。ただし、上記信号経路に接続される素子が、直流電流の通過を阻止する機能を有し、且つ直流電流に対する耐性が大きい場合には、その信号経路には、直流電流の通過を阻止するキャパシタを設けなくてもよい。
スイッチ11としてMMICによって構成されたスイッチであってエンハンスメント型のFETを用いて構成されたものを用いる場合には、スイッチ11の各ポートに接続された各信号経路に、直流電流の通過を阻止するキャパシタを設ける必要はない。
次に、図12を参照して、バラン12の他の構成について説明する。図12に示したバラン12は、共振器を用いて構成されたものである。このバラン12は、1つの不平衡入力端121と、2つの平衡出力端122,123と、4つの1/4波長共振器124,125,126,127とを有している。1/4波長共振器124の一端は不平衡入力端121に接続され、1/4波長共振器124の他端は1/4波長共振器125の一端に接続されている。1/4波長共振器126の一端は平衡出力端122に接続され、1/4波長共振器126の他端はグランドに接続されている。1/4波長共振器127の一端は平衡出力端123に接続され、1/4波長共振器127の他端はグランドに接続されている。1/4波長共振器126は1/4波長共振器124と結合し、1/4波長共振器127は1/4波長共振器125と結合している。
図3に示したLC回路によって構成されたバラン12は、挿入損失は小さいが、振幅バランス特性のよい周波数帯域は狭い。一方、図12に示した共振器を用いて構成されたバラン12は、挿入損失はやや大きいが、振幅バランス特性のよい周波数帯域は広い。また、図12に示した共振器を用いて構成されたバラン12では、不平衡入力端121と平衡出力端122,123との間において直流電流の通過が阻止される。そのため、図12に示したバラン12を用いる場合には、スイッチ11として原則として各ポートに接続された各信号経路に直流電流の通過を阻止するキャパシタを設ける必要のあるスイッチを用いる場合であっても、スイッチ11とバラン12との間の信号経路に、直流電流の通過を阻止するキャパシタを設けなくてもよい。
図12に示した共振器を用いて構成されたバラン12は、図3に示したLC回路によって構成されたバラン12と同様に、積層基板20内に設けられた複数の導体層を用いて構成することができる。
次に、図13を参照して、本実施の形態に係る高周波電子部品の第1ないし第3の変形例について説明する。図13は、受信回路6のうち各変形例の高周波電子部品に含まれる部分を示している。第1の変形例の高周波電子部品10Aは、スイッチ11およびバラン12に加えて低雑音増幅器14を備えている。この高周波電子部品10Aにおいて、低雑音増幅器14は積層基板20の上面20aに搭載されてもよい。また、低雑音増幅器14の入力端はバラン12の平衡出力端に接続され、低雑音増幅器14の出力端は高周波電子部品10Aの出力端に接続される。すなわち、低雑音増幅器14は、バラン12の平衡出力端と高周波電子部品10Aの出力端との間に設けられる。
第2の変形例の高周波電子部品10Bは、スイッチ11およびバラン12に加えて2つのBPF13A,13Bを備えている。この高周波電子部品10Bにおいて、BPF13A,13Bは、積層基板20の上面20aに搭載されてもよい。また、BPF13Aの入力端は受信信号GSM Rx1が入力される高周波電子部品10Bの入力端子に接続され、BPF13Aの出力端はスイッチ11の入力ポート11aに接続される。すなわち、BPF13Aは、入力ポート11aと受信信号GSM Rx1が入力される高周波電子部品10Bの入力端子との間に設けられる。また、BPF13Bの入力端は受信信号GSM Rx2が入力される高周波電子部品10Bの入力端子に接続され、BPF13Bの出力端はスイッチ11の入力ポート11bに接続される。すなわち、BPF13Bは、入力ポート11bと受信信号GSM Rx2が入力される高周波電子部品10Bの入力端子との間に設けられる。なお、高周波電子部品10Bは、BPF13A,13Bのうちの一方のみを備えている構成でもよい。
第3の変形例の高周波電子部品10Cは、スイッチ11およびバラン12に加えて低雑音増幅器14およびBPF13A,13Bを備えている。この高周波電子部品10Cにおいて、低雑音増幅器14およびBPF13A,13Bは、積層基板20の上面20aに搭載されてもよい。低雑音増幅器14の入力端はバラン12の平衡出力端に接続され、低雑音増幅器14の出力端は高周波電子部品10Cの出力端に接続される。BPF13Aの入力端は受信信号GSM Rx1が入力される高周波電子部品10Cの入力端子に接続され、BPF13Aの出力端はスイッチ11のポート11aに接続される。また、BPF13Bの入力端は受信信号GSM Rx2が入力される高周波電子部品10Cの入力端子に接続され、BPF13Bの出力端はスイッチ11のポート11bに接続される。
[第2の実施の形態]
次に、図14を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る高周波電子部品について説明する。図14は、本実施の形態に係る高周波電子部品40を含む高周波回路の一例の回路構成を示すブロック図である。この高周波回路は、2つのGSM方式の信号と、1つのUMTS方式の信号とを処理する。
ここで、UMTS方式の信号の種類について表2に示す。表2において、「上り」の欄は送信信号の周波数帯を表し、「下り」の欄は受信信号の周波数帯を表している。
Figure 2009218649
図14に示した高周波回路は、第1の実施の形態と同様に、アンテナ101と、スイッチ1と、IC2とを備えている。本実施の形態では、IC2は、UMTS方式の送信信号UMTS Txと2つのGSM方式の送信信号GSM Tx1,GSM Tx2とを生成し出力する。IC2が出力する送信信号UMTS Txは不平衡信号の形態であり、IC2が出力する2つの送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、UMTS方式の受信信号UMTS Rxと2つのGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とを受け取る。IC2が受け取る受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、端子2a1,2a2,2b1,2b2,2d,2e1,2e2を有している。送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は端子2a1,2a2より出力される。受信信号GSM Rx1,GSM Rx2は端子2b1,2b2に入力される。送信信号UMTS Txは端子2dより出力される。受信信号UMTS Rxは端子2e1,2e2に入力される。
本実施の形態では、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうちのGSM850(AGSM)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM850(AGSM)と周波数帯の近いGSM900(EGSM)おける送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM850(AGSM)と周波数帯が同一のバンドVにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうちのGSM900(EGSM)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM900(EGSM)と周波数帯の近いGSM850(AGSM)おける送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM900(EGSM)と周波数帯が同一のバンドVIIIにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうちのGSM1800(DCS)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM1800(DCS)と周波数帯の近いGSM1900(PCS)における送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1800(DCS)と周波数帯が同一のバンドIIIにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうちのGSM1900(PCS)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM1900(PCS)と周波数帯の近いGSM1800(DCS)における送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1900(PCS)と周波数帯が同一のバンドIIにおける送信信号および受信信号である。
本実施の形態における高周波回路は、第1の実施の形態におけるBPF13Aを備えていない。また、本実施の形態における高周波回路は、第1の実施の形態に係る高周波電子部品10の代りに本実施の形態に係る高周波電子部品40を備えている。また、本実施の形態における高周波回路は、第1の実施の形態における高周波回路の構成要素に加え、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ9、低雑音増幅器42およびBPF43を備えている。
高周波電子部品40は、入力端子40a,40bと、出力端子40c1,40c2,40dと、スイッチ41と、スイッチ11と、バラン12とを備えている。スイッチ41は、1つの入力ポート41aと2つの出力ポート41b,41cとを有し、入力ポート41aを出力ポート41b,41cのいずれかに選択的に接続する。スイッチ11は、2つの入力ポート11a,11bと1つの出力ポート11cとを有し、出力ポート11cを入力ポート11a,11bのいずれかに選択的に接続する。バラン12は、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。スイッチ11,41のうち、スイッチ11が本発明におけるスイッチに対応する。
スイッチ41の入力ポート41aは、高周波電子部品40の入力端子40aに接続されている。スイッチ41の出力ポート41bは、高周波電子部品40の出力端子40dに接続されている。スイッチ41の出力ポート41cは、スイッチ11の入力ポート11aに接続されている。スイッチ11の入力ポート11bは、高周波電子部品40の入力端子40bに接続されている。スイッチ11の出力ポート11cは、バラン12の不平衡入力端に接続されている。バラン12の2つの平衡出力端は、高周波電子部品40の出力端子40c1,40c2に接続されている。
デュプレクサ9は、第1ないし第3のポートと2つのBPF9a,9bとを有している。第1のポートは、スイッチ1のポート1bに接続されている。BPF9aは第1のポートと第2のポートとの間に設けられている。BPF9bは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ9の第2のポートは、電力増幅器8の出力端に接続されている。デュプレクサ9の第3のポートは、高周波電子部品40の入力端子40aに接続されている。
BPF7は、1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF7の平衡入力端は、IC2の端子2dに接続されている。BPF7の不平衡出力端は、電力増幅器8の入力端に接続されている。
バラン3は、2つの平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。バラン3の2つの平衡入力端は、IC2の端子2a1,2a2に接続されている。電力増幅器4は、1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。電力増幅器4の不平衡入力端は、バラン3の不平衡出力端に接続されている。電力増幅器4の不平衡出力端は、LPF5を介して、スイッチ1のポート1dに接続されている。
BPF13Bは、1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF13Bの不平衡入力端は、スイッチ1のポート1cに接続されている。BPF13Bの不平衡出力端は、高周波電子部品40の入力端子40bに接続されている。
低雑音増幅器14は、2つの差動入力端と2つの差動出力端とを有している。低雑音増幅器14の2つの差動入力端は、高周波電子部品40の2つの出力端子40c1,40c2に接続されている。低雑音増幅器14の2つの差動出力端は、IC2の端子2b1,2b2に接続されている。
低雑音増幅器42は、1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。また、BPF43は、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。低雑音増幅器42の不平衡入力端は、高周波電子部品40の出力端子40dに接続されている。低雑音増幅器42の不平衡出力端は、BPF43の不平衡入力端に接続されている。BPF43の2つの平衡出力端は、IC2の端子2e1,2e2に接続されている。
本実施の形態における高周波回路では、デュプレクサ9のBPF9b、高周波電子部品40、BPF13B,43および低雑音増幅器14,42が受信回路を構成する。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品40を含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM Tx1,GSM Tx2と、不平衡信号の形態の送信信号UMTS Txとを生成し出力する。
送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ1のポート1aはポート1dに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ1を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS Txの送信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS Txは、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ9のBPF9aおよびスイッチ1を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続され、スイッチ41の入力ポート41aは出力ポート41cに接続され、スイッチ11の出力ポート11cは入力ポート11aに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1は、スイッチ1、デュプレクサ9のBPF9b、スイッチ41およびスイッチ11を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ11より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx1は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1cに接続され、スイッチ11の出力ポート11cは入力ポート11bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2は、スイッチ1、BPF13Bおよびスイッチ11を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ11より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx2は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続され、スイッチ41の入力ポート41aは出力ポート41bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxは、スイッチ1、デュプレクサ9のBPF9bおよびスイッチ41を順に通過して、低雑音増幅器42に入力される。低雑音増幅器42に入力された受信信号UMTS Rxは、低雑音増幅器42によって増幅され、BPF43を通過して平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxに変換されて、IC2に入力される。
次に、比較例と比較しながら、本実施の形態の効果について説明する。図15は、比較例の高周波回路の回路構成を示すブロック図である。この比較例の高周波回路は、図14に示した高周波回路におけるスイッチ41、スイッチ11およびバラン12を備えておらず、図14に示した高周波回路におけるスイッチ1の代りにスイッチ51を備え、図14に示した高周波回路におけるBPF13Bの代りに2つのBPF15A,15Bを備え、図14に示した高周波回路における低雑音増幅器14の代りに2つの低雑音増幅器34A,34Bを備えている。
スイッチ51は、5つのポート51a,51b,51c,51d,51eを有し、ポート51aをポート51b,51c,51d,51eのいずれかに選択的に接続する。ポート51aは、アンテナ101に接続されている。ポート51bは、デュプレクサ9の第1のポートに接続されている。ポート51cは、BPF15Aの入力端に接続されている。ポート51dは、BPF15Bの入力端に接続されている。ポート51eは、BPF5の出力端に接続されている。
デュプレクサ9の第3のポートは、低雑音増幅器42の入力端に接続されている。BPF15Aの出力端は、低雑音増幅器34Aの入力端に接続されている。BPF15Bの出力端は、低雑音増幅器34Bの入力端に接続されている。BPF15A,15Bは、いずれも平衡信号の形態の受信信号を出力する。低雑音増幅器34A,34Bは、いずれも、差動入出力型である。
比較例の高周波回路では、送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51eに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。送信信号UMTS Txの送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS Txは、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ9のBPF9aおよびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
また、受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51cに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1は、スイッチ51を通過し、BPF15Aを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1に変換され、低雑音増幅器34Aによって増幅されてIC2に入力される。
また、受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51dに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2は、スイッチ51を通過し、BPF15Bを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2に変換され、低雑音増幅器34Bによって増幅されてIC2に入力される。
また、受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxは、スイッチ51およびデュプレクサ9のBPF9bおよび低雑音増幅器42を順に通過し、更に、BPF43を通過して平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxに変換されて、IC2に入力される。
比較例の高周波回路では、デュプレクサ9のBPF9b、BPF15A,15B,43および低雑音増幅器34A,34B,42が受信回路を構成する。比較例の高周波回路のその他の構成は、図14に示した高周波回路と同様である。
図15に示した比較例では、比較的高価な低雑音増幅器が3つ必要となり、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化および低コスト化が妨げられる。これに対し、本実施の形態では、2つの受信信号GSM Rx1,GSM Rx2で1つの低雑音増幅器14を共用するため、比較例に比べて、受信回路に含まれる低雑音増幅器の数を1つ少なくすることができ、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12によって、スイッチ11の出力ポート11cより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14に対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14を用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。なお、本実施の形態では、比較例と比べると、低雑音増幅器を1つ減らすことができるが、新たに、不平衡信号を切り替えるスイッチ41,11が必要になる。しかし、不平衡信号を切り替えるスイッチは低雑音増幅器に比べると安価であるため、本実施の形態では比較例に比べてコストを低減することができる。
また、本実施の形態では、2つの受信信号UMTS Rx,GSM Rx1で1つのBPF9bを共用している。そのため、本実施の形態によれば、図15に示した比較例に比べて、BPFを1つ減らすことができ、これによっても、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。
ところで、図15に示した比較例では、デュプレクサ9のBPF9bより出力される不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを低雑音増幅器42によって増幅している。このような構成の場合には、低雑音増幅器42とIC2との間の受信信号UMTS Rxの信号経路にはBPF43が必要となる。その理由は、以下の通りである。TDMA方式では送信信号と受信信号が時分割されるが、UMTS方式では送信信号と受信信号が時分割されない。そのため、UMTS方式では、送信信号と受信信号の間における非常に高いアイソレーションが必要とされる。この高いアイソレーションを実現するために、低雑音増幅器42とIC2との間の受信信号UMTS Rxの信号経路にBPF43が必要となる。
上述のように不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを低雑音増幅器42によって増幅する構成の場合には、GSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とUMTS方式の受信信号UMTS Rxとで低雑音増幅器を共用することは好ましくない。それは、このように低雑音増幅器を共用した場合には、UMTS方式における送信信号と受信信号の間における高いアイソレーションを実現するために、共用する低雑音増幅器とIC2との間の信号経路にBPFが必要となり、このBPFによってGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2の損失が増加するためである。そのため、不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを低雑音増幅器42によって増幅する構成の場合には、図14に示したように、GSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とUMTS方式の受信信号UMTS Rxとでは低雑音増幅器を共用せず、GSM方式の2つの受信信号GSM Rx1,GSM Rx2で低雑音増幅器14を共用する構成とすることが好ましい。
なお、本実施の形態に係る高周波電子部品は、第1の実施の形態における第1ないし第3の変形例と同様に、スイッチ41,11およびバラン12に加えて、低雑音増幅器14とBPF13Bのうちの少なくとも1つを備えていてもよい。また、本実施の形態に係る高周波電子部品は、低雑音増幅器42を備えていてもよいし、低雑音増幅器42およびBPF43を備えていてもよい。
次に、図16を参照して、本実施の形態に係る高周波電子部品40の変形例について説明する。図16は、高周波回路のうち高周波電子部品40に含まれる部分を示している。変形例の高周波電子部品40は、図14における2つのスイッチ11,41の代りに、双極双投型のスイッチ45を備えている。スイッチ45は2つの入力ポート45a,45bと、2つの出力ポート45c,45dを有し、入力ポート45aを出力ポート45c,45dのいずれかに選択的に接続すると共に、入力ポート45bを出力ポート45c,45dのいずれかに選択的に接続する。
スイッチ45の入力ポート45aは、高周波電子部品40の入力端子40aに接続されている。スイッチ45の入力ポート45bは、高周波電子部品40の入力端子40bに接続されている。スイッチ45の出力ポート45cは、高周波電子部品40の出力端子40dに接続されている。スイッチ45の出力ポート45dは、バラン12の不平衡出力端に接続されている。バラン12の2つの平衡出力端は、高周波電子部品40の出力端子40c1,40c2に接続されている。
受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ45の入力ポート45aは出力ポート45cに接続される。受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ45の入力ポート45aは出力ポート45dに接続される。受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ45の入力ポート45bは出力ポート45dに接続される。
図14に示した高周波電子部品40では、受信信号GSM Rx1は2つのスイッチ11,41を経由するのに対し、図16に示した変形例の高周波電子部品40では、受信信号GSM Rx1は1つのスイッチ45を通過する。そのため、図14に示した高周波電子部品40に比べて、図16に示した変形例の高周波電子部品40によれば、受信信号GSM Rx1の損失を低減することができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、図17を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る高周波電子部品について説明する。図17は、本実施の形態に係る高周波電子部品10を含む高周波回路の一例の回路構成を示すブロック図である。この高周波回路は、第2の実施の形態と同様に、2つのGSM方式の信号と、1つのUMTS方式の信号とを処理する。
図17に示した高周波回路は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様に、アンテナ101と、スイッチ1と、IC2とを備えている。本実施の形態では、IC2は、UMTS方式の送信信号UMTS Txと2つのGSM方式の送信信号GSM Tx1,GSM Tx2とを生成し出力する。IC2が出力する送信信号UMTS Txは不平衡信号の形態であり、IC2が出力する2つの送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、UMTS方式の受信信号UMTS Rxと2つのGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とを受け取る。IC2が受け取る受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、端子2a1,2a2,2b1,2b2,2dを有している。送信信号UMTS Txは端子2dより出力される。送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は端子2a1,2a2より出力される。受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2は端子2b1,2b2に入力される。本実施の形態における送信信号UMTS Tx,GSM Tx1,GSM Tx2および受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2のシステムおよびバンドの組み合わせは、第2の実施の形態と同様である。
本実施の形態における高周波回路は、第2の実施の形態に係る高周波電子部品40の代りに本実施の形態に係る高周波電子部品10を備えている。また、本実施の形態における高周波回路は、図14における低雑音増幅器42とBPF43を備えていない。本実施の形態における高周波回路のその他の構成は、図14に示した第2の実施の形態における高周波回路と同様である。
高周波電子部品10は、入力端子10a,10bと、出力端子10c1,10c2と、スイッチ11と、バラン12とを備えている。スイッチ11は、2つの入力ポート11a,11bと1つの出力ポート11cとを有し、出力ポート11cを入力ポート11a,11bのいずれかに選択的に接続する。バラン12は、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
デュプレクサ9の第3のポートは、高周波電子部品10の入力端子10aに接続されている。また、BPF13Bの不平衡出力端は、高周波電子部品10の入力端子10bに接続されている。
スイッチ11の入力ポート11aは、高周波電子部品10の入力端子10aに接続されている。スイッチ11の入力ポート11bは、高周波電子部品10の入力端子10bに接続されている。スイッチ11の出力ポート11cは、バラン12の不平衡入力端に接続されている。バラン12の2つの平衡出力端は、高周波電子部品10の出力端子10c1,10c2に接続されている。
低雑音増幅器14は、2つの差動入力端と2つの差動出力端とを有している。低雑音増幅器14の2つの差動入力端は、高周波電子部品10の2つの出力端子10c1,10c2に接続されている。低雑音増幅器14の2つの差動出力端は、IC2の端子2b1,2b2に接続されている。
本実施の形態における高周波回路では、デュプレクサ9のBPF9b、高周波電子部品10、BPF13Bおよび低雑音増幅器14が受信回路を構成する。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品10を含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM Tx1,GSM Tx2と、不平衡信号の形態の送信信号UMTS Txとを生成し出力する。
送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ1のポート1aはポート1dに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ1を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS Txの送信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS Txは、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ9のBPF9aおよびスイッチ1を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続され、スイッチ11の出力ポート11cは入力ポート11aに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1は、スイッチ1、デュプレクサ9のBPF9bおよびスイッチ11を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ11より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx1は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1cに接続され、スイッチ11の出力ポート11cは入力ポート11bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2は、スイッチ1、BPF13Bおよびスイッチ11を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ11より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx2は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ1のポート1aはポート1bに接続され、スイッチ11の出力ポート11cは入力ポート11aに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxは、スイッチ1、デュプレクサ9のBPF9bおよびスイッチ11を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ11より出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号UMTS Rxは、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
次に、比較例と比較しながら、本実施の形態の効果について説明する。図18は、比較例の高周波回路の回路構成を示すブロック図である。この比較例の高周波回路は、図17に示した高周波回路におけるスイッチ11およびバラン12を備えておらず、図17に示した高周波回路におけるスイッチ1の代りにスイッチ51を備え、図17に示した高周波回路におけるデュプレクサ9の代りにデュプレクサ19を備え、図17に示した高周波回路におけるBPF13Bの代りに2つのBPF15A,15Bを備え、図17に示した高周波回路における低雑音増幅器14の代りに3つの低雑音増幅器34A,34B,54を備えている。
スイッチ51は、5つのポート51a,51b,51c,51d,51eを有し、ポート51aをポート51b,51c,51d,51eのいずれかに選択的に接続する。ポート51aは、アンテナ101に接続されている。デュプレクサ19は、第1ないし第3のポートと2つのBPF19a,19bとを有している。
ポート51bは、デュプレクサ19の第1のポートに接続されている。ポート51cは、BPF15Aの入力端に接続されている。ポート51dは、BPF15Bの入力端に接続されている。ポート51eは、BPF5の出力端に接続されている。
デュプレクサ19において、BPF19aは第1のポートと第2のポートとの間に設けられ、BPF19bは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ19の第2のポートは、電力増幅器8の出力端に接続されている。デュプレクサ19の第3のポートは、平衡信号の形態の受信信号を出力する。デュプレクサ19の第3のポートは、低雑音増幅器54の入力端に接続されている。低雑音増幅器54は、差動入出力型である。
BPF15Aの出力端は、低雑音増幅器34Aの入力端に接続されている。BPF15Bの出力端は、低雑音増幅器34Bの入力端に接続されている。BPF15A,15Bは、いずれも平衡信号の形態の受信信号を出力する。低雑音増幅器34A,34Bは、いずれも、差動入出力型である。
比較例の高周波回路では、送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51eに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。送信信号UMTS Txの送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS Txは、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ19のBPF19aおよびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
また、受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51cに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1は、スイッチ51を通過し、BPF15Aを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1に変換され、低雑音増幅器34Aによって増幅されてIC2に入力される。
また、受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51dに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2は、スイッチ51を通過し、BPF15Bを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2に変換され、低雑音増幅器34Bによって増幅されてIC2に入力される。
また、受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxは、スイッチ51を通過し、デュプレクサ19のBPF19bを通過して平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxに変換され、低雑音増幅器54によって増幅されてIC2に入力される。
比較例の高周波回路では、デュプレクサ19のBPF19b、BPF15A,15Bおよび低雑音増幅器34A,34B,54が受信回路を構成する。比較例の高周波回路のその他の構成は、図14に示した高周波回路と同様である。
図18に示した比較例では、比較的高価な低雑音増幅器が3つ必要となり、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化および低コスト化が妨げられる。これに対し、本実施の形態では、3つの受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2で1つの低雑音増幅器14を共用するため、比較例に比べて、受信回路に含まれる低雑音増幅器の数を2つ少なくすることができ、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12によって、スイッチ11の出力ポート11cより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14に対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14を用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。なお、本実施の形態では、比較例と比べると、低雑音増幅器を2つ減らすことができるが、新たにスイッチ11が必要になる。しかし、スイッチは低雑音増幅器に比べると安価であるため、本実施の形態では比較例に比べてコストを低減することができる。
ところで、図18に示した比較例では、デュプレクサ19のBPF19bより出力される平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを低雑音増幅器54によって増幅している。このような構成の場合には、受信信号UMTS Rxにおけるコモンモードノイズが低減されて、受信信号UMTS Rxの受信感度が向上するため、低雑音増幅器54とIC2との間の受信信号UMTS Rxの信号経路にBPFを設ける必要がない。
上述のように平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを低雑音増幅器によって増幅する構成の場合には、本実施の形態のように、GSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とUMTS方式の受信信号UMTS Rxとで低雑音増幅器14を共用しても、低雑音増幅器14とIC2との間の受信信号の信号経路にBPFを設ける必要がなく、BPFによるGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2の損失の増加も発生しない。
なお、本実施の形態に係る高周波電子部品は、第1の実施の形態における第1ないし第3の変形例と同様に、スイッチ11およびバラン12に加えて、低雑音増幅器14とBPF13Bの少なくとも一方を備えていてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第2の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、図19を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る高周波電子部品について説明する。図19は、本実施の形態に係る高周波電子部品46を含む高周波回路の一例の回路構成を示すブロック図である。この高周波回路は、第2および第3の実施の形態と同様に、2つのGSM方式の信号と、1つのUMTS方式の信号とを処理する。
図19に示した高周波回路は、アンテナ101と、スイッチ51と、IC2とを備えている。スイッチ51は、5つのポート51a,51b,51c,51d,51eを有し、ポート51aをポート51b,51c,51d,51eのいずれかに選択的に接続する。ポート51aは、アンテナ101に接続されている。
本実施の形態では、IC2は、第3の実施の形態と同様に、UMTS方式の送信信号UMTS Txと2つのGSM方式の送信信号GSM Tx1,GSM Tx2とを生成し出力する。IC2が出力する送信信号UMTS Txは不平衡信号の形態であり、IC2が出力する2つの送信信号GSM Tx1,GSM Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、第3の実施の形態と同様に、UMTS方式の受信信号UMTS Rxと2つのGSM方式の受信信号GSM Rx1,GSM Rx2とを受け取る。IC2が受け取る受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。
本実施の形態では、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの一方における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの他方における送信信号および受信信号である。また、この場合、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM850(AGSM)およびGSM900(EGSM)と周波数帯が近いバンドV,VI,VIIIのいずれかにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM Tx1および受信信号GSM Rx1が、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの一方における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM Tx2および受信信号GSM Rx2は、GSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの他方における送信信号および受信信号である。また、この場合には、送信信号UMTS Txおよび受信信号UMTS Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1800(DCS)およびGSM1900(PCS)と周波数帯が近いバンドI,II,III,IV,IX,Xのいずれかにおける送信信号および受信信号である。
本実施の形態における高周波回路は、第3の実施の形態に係る高周波電子部品10の代りに本実施の形態に係る高周波電子部品46を備えている。また、本実施の形態における高周波回路は、BPF13Aを備えている。本実施の形態における高周波回路のその他の構成は、図17に示した第3の実施の形態における高周波回路と同様である。
高周波電子部品46は、入力端子46a,46b,46cと、出力端子46d1,46d2と、スイッチ47と、バラン12とを備えている。スイッチ47は、3つの入力ポート47a,47b,47cと1つの出力ポート47dとを有し、出力ポート47dを入力ポート47a,47b,47cのいずれかに選択的に接続する。バラン12は、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
デュプレクサ9の第1のポートは、スイッチ51のポート51bに接続されている。また、デュプレクサ9の第2のポートは、電力増幅器8の出力端に接続されている。また、デュプレクサ9の第3のポートは、高周波電子部品46の入力端子46aに接続されている。
送信信号GSM Tx1,GSM Tx2を増幅する電力増幅器4の不平衡出力端は、LPF5を介して、スイッチ51のポート51eに接続されている。
BPF13A,13Bは、それぞれ1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF13A,13Bの入力端は、それぞれスイッチ51のポート51c,51dに接続されている。BPF13A,13Bの出力端は、それぞれ高周波電子部品46の入力端子46b,46cに接続されている。
スイッチ47の入力ポート47a,47b,47cは、それぞれ高周波電子部品46の入力端子46a,46b,46cに接続されている。スイッチ47の出力ポート47dは、バラン12の不平衡入力端に接続されている。バラン12の2つの平衡出力端は、高周波電子部品46の出力端子46d1,46d2に接続されている。低雑音増幅器14の2つの差動入力端は、高周波電子部品46の2つの出力端子46d1,46d2に接続されている。
本実施の形態における高周波回路では、デュプレクサ9のBPF9b、高周波電子部品46、BPF13A,13Bおよび低雑音増幅器14が受信回路を構成する。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品46を含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM Tx1,送信信号GSM Tx2と、不平衡信号の形態の送信信号UMTS Txとを生成し出力する。
送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2の送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51eに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2は、バラン3によって不平衡信号の形態の送信信号GSM Tx1または送信信号GSM Tx2に変換された後、電力増幅器4、LPF5およびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS Txの送信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS Txは、BPF7、電力増幅器8、デュプレクサ9のBPF9aおよびスイッチ51を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM Rx1の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51cに接続され、スイッチ47の出力ポート47dは入力ポート47bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された受信信号GSM Rx1は、スイッチ51、BPF13Aおよびスイッチ47を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ47より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx1は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM Rx2の受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51dに接続され、スイッチ47の出力ポート47dは入力ポート47cに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された受信信号GSM Rx2は、スイッチ51、BPF13Bおよびスイッチ47を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ47より出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号GSM Rx2は、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS Rxの受信時には、スイッチ51のポート51aはポート51bに接続され、スイッチ47の出力ポート47dは入力ポート47aに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxは、スイッチ51、デュプレクサ9のBPF9bおよびスイッチ47を順に通過して、バラン12に入力される。バラン12は、スイッチ47より出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14に対して出力する。低雑音増幅器14に入力された受信信号UMTS Rxは、低雑音増幅器14によって増幅され、IC2に入力される。
本実施の形態では、3つの受信信号UMTS Rx,GSM Rx1,GSM Rx2で1つの低雑音増幅器14を共用するため、受信回路に含まれる低雑音増幅器の数を1つにすることができ、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12によって、スイッチ47の出力ポート47dより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14に対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14を用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。
なお、本実施の形態に係る高周波電子部品は、第1の実施の形態における第1ないし第3の変形例と同様に、スイッチ11およびバラン12に加えて、低雑音増幅器14とBPF13A,13Bのうちの少なくとも1つを備えていてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第3の実施の形態と同様である。
[第5の実施の形態]
次に、図20を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る高周波電子部品について説明する。図20は、本実施の形態に係る2つの高周波電子部品10L,10Hを含む高周波回路を示している。この高周波回路は、4つのGSM方式の信号と、2つのUMTS方式の信号とを処理する。
図20に示した高周波回路は、アンテナ101と、スイッチ61と、IC2とを備えている。スイッチ61は、7つのポート61a,61b,61c,61d,61e,61f,61gを有し、ポート61aをポート61b,61c,61d,61e,61f,61gのいずれかに選択的に接続する。ポート61aは、アンテナ101に接続されている。
本実施の形態では、IC2は、2つのUMTS方式の送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txと4つのGSM方式の送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2とを生成し出力する。IC2が出力する2つの送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txは、いずれも不平衡信号の形態であり、IC2が出力する4つの送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、UMTS方式の2つ受信信号UMTS-L Rx,UMTS-H Rxと4つのGSM方式の受信信号GSM-L Rx1,GSM-L Rx2,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2とを受け取る。IC2が受け取る受信信号UMTS-L Rx,UMTS-H Rx,GSM-L Rx1,GSM-L Rx2,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。
本実施の形態では、送信信号GSM-L Tx1および受信信号GSM-L Rx1は、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの一方における送信信号および受信信号である。
送信信号GSM-L Tx1および受信信号GSM-L Rx1が、GSM850(AGSM)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM-L Tx2および受信信号GSM-L Rx2は、GSM850(AGSM)と周波数帯の近いGSM900(EGSM)おける送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS-L Txおよび受信信号UMTS-L Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM850(AGSM)と周波数帯が同一のバンドVにおける送信信号および受信信号である。
送信信号GSM-L Tx1および受信信号GSM-L Rx1が、GSM900(EGSM)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM-L Tx2および受信信号GSM-L Rx2は、GSM900(EGSM)と周波数帯の近いGSM850(AGSM)おける送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS-L Txおよび受信信号UMTS-L Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM900(EGSM)と周波数帯が同一のバンドVIIIにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM-H Tx1および受信信号GSM-H Rx1は、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの一方における送信信号および受信信号である。
送信信号GSM-H Tx1および受信信号GSM-H Rx1が、GSM1800(DCS)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM-H Tx2および受信信号GSM-H Rx2は、GSM1800(DCS)と周波数帯の近いGSM1900(PCS)における送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS-H Txおよび受信信号UMTS-H Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1800(DCS)と周波数帯が同一のバンドIIIにおける送信信号および受信信号である。
送信信号GSM-H Tx1および受信信号GSM-H Rx1が、GSM1900(PCS)における送信信号および受信信号である場合には、送信信号GSM-H Tx2および受信信号GSM-H Rx2は、GSM1900(PCS)と周波数帯の近いGSM1800(DCS)における送信信号および受信信号であり、送信信号UMTS-H Txおよび受信信号UMTS-H Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1900(PCS)と周波数帯が同一のバンドIIにおける送信信号および受信信号である。
本実施の形態における高周波回路は、本実施の形態に係る2つの高周波電子部品10L,10Hと、2つのデュプレクサ9L,9Hと、4つのBPF7L,7H,13L,13Hと、2つのLPF5L,5Hと、2つのバラン3L,3Hと、4つの電力増幅器4L,4H,8L,8Hと、2つの低雑音増幅器14L,14Hとを備えている。
高周波電子部品10Lは、入力端子10La,10Lbと、出力端子10Lc1,10Lc2と、スイッチ11Lと、バラン12Lとを備えている。スイッチ11Lは、2つの入力ポート11La,11Lbと1つの出力ポート11Lcとを有し、出力ポート11Lcを入力ポート11La,11Lbのいずれかに選択的に接続する。バラン12Lは、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
スイッチ11Lの入力ポート11Laは、高周波電子部品10Lの入力端子10Laに接続されている。スイッチ11Lの入力ポート11Lbは、高周波電子部品10Lの入力端子10Lbに接続されている。スイッチ11Lの出力ポート11Lcは、バラン12Lの不平衡入力端に接続されている。バラン12Lの2つの平衡出力端は、高周波電子部品10Lの出力端子10Lc1,10Lc2に接続されている。
高周波電子部品10Hは、入力端子10Ha,10Hbと、出力端子10Hc1,10Hc2と、スイッチ11Hと、バラン12Hとを備えている。スイッチ11Hは、2つの入力ポート11Ha,11Hbと1つの出力ポート11Hcとを有し、出力ポート11Hcを入力ポート11Ha,11Hbのいずれかに選択的に接続する。バラン12Hは、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
スイッチ11Hの入力ポート11Haは、高周波電子部品10Hの入力端子10Haに接続されている。スイッチ11Hの入力ポート11Hbは、高周波電子部品10Hの入力端子10Hbに接続されている。スイッチ11Hの出力ポート11Hcは、バラン12Hの不平衡入力端に接続されている。バラン12Hの2つの平衡出力端は、高周波電子部品10Hの出力端子10Hc1,10Hc2に接続されている。
デュプレクサ9Lは、第1ないし第3のポートと2つのBPF9La,9Lbとを有している。第1のポートは、スイッチ61のポート61bに接続されている。BPF9Laは第1のポートと第2のポートとの間に設けられている。BPF9Lbは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ9Lの第2のポートは、電力増幅器8Lの出力端に接続されている。デュプレクサ9Lの第3のポートは、高周波電子部品10Lの入力端子10Laに接続されている。
デュプレクサ9Hは、第1ないし第3のポートと2つのBPF9Ha,9Hbとを有している。第1のポートは、スイッチ61のポート61eに接続されている。BPF9Haは第1のポートと第2のポートとの間に設けられている。BPF9Hbは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ9Hの第2のポートは、電力増幅器8Hの出力端に接続されている。デュプレクサ9Hの第3のポートは、高周波電子部品10Hの入力端子10Haに接続されている。
BPF7L,7Hは、いずれも1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF7L,7Hの不平衡入力端には、それぞれIC2より出力される不平衡信号の形態の送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txが入力される。BPF7L,7Hの不平衡出力端は、それぞれ電力増幅器8L,8Hの入力端に接続されている。
バラン3L,3Hは、いずれも、2つの平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。バラン3Lの2つの平衡入力端には、IC2より出力される送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2が入力される。バラン3Hの2つの平衡入力端には、IC2より出力される送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2が入力される。電力増幅器4L,4Hは、それぞれ1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。電力増幅器4L,4Hの不平衡入力端は、それぞれバラン3L,3Hの不平衡出力端に接続されている。電力増幅器4L,4Hの不平衡出力端は、それぞれLPF5L,5Hを介して、スイッチ61のポート61d,61gに接続されている。
BPF13L,13Hは、それぞれ1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF13L,13Hの不平衡入力端は、それぞれスイッチ1のポート61c,61fに接続されている。BPF13Lの不平衡出力端は、高周波電子部品10Lの入力端子10Lbに接続され、BPF13Hの不平衡出力端は、高周波電子部品10Hの入力端子10Hbに接続されている。
低雑音増幅器14Lは、2つの差動入力端と2つの差動出力端とを有している。低雑音増幅器14Lの2つの差動入力端は、高周波電子部品10Lの2つの出力端子10Lc1,10Lc2に接続されている。低雑音増幅器14Lの2つの差動出力端は、IC2に対して平衡信号の形態の受信信号を出力する。
低雑音増幅器14Hは、2つの差動入力端と2つの差動出力端とを有している。低雑音増幅器14Hの2つの差動入力端は、高周波電子部品10Hの2つの出力端子10Hc1,10Hc2に接続されている。低雑音増幅器14Hの2つの差動出力端は、IC2に対して平衡信号の形態の受信信号を出力する。
本実施の形態における高周波回路では、デュプレクサ9LのBPF9Lb、デュプレクサ9HのBPF9Hb、高周波電子部品10L,10H、BPF13L,13Hおよび低雑音増幅器14L,14Hが受信回路を構成する。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品10L,10Hを含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2と、いずれも不平衡信号の形態である送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txとを生成し出力する。
送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2の送信時には、スイッチ61のポート61aはポート61dに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2は、バラン3Lによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2に変換された後、電力増幅器4L、LPF5Lおよびスイッチ61を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS-L Txの送信時には、スイッチ61のポート61aはポート61bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-L Txは、BPF7L、電力増幅器8L、デュプレクサ9LのBPF9Laおよびスイッチ61を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2の送信時には、スイッチ61のポート61aはポート61gに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2は、バラン3Hによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2に変換された後、電力増幅器4H、LPF5Hおよびスイッチ61を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS-H Txの送信時には、スイッチ61のポート61aはポート61eに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-H Txは、BPF7H、電力増幅器8H、デュプレクサ9HのBPF9Haおよびスイッチ61を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM-L Rx1の受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61bに接続され、スイッチ11Lの出力ポート11Lcは入力ポート11Laに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1は、スイッチ61、デュプレクサ9LのBPF9Lbおよびスイッチ11Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ11Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号GSM-L Rx1は、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-L Rx2の受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61cに接続され、スイッチ11Lの出力ポート11Lcは入力ポート11Lbに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2は、スイッチ61、BPF13Lおよびスイッチ11Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ11Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号GSM-L Rx2は、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS-L Rxの受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61bに接続され、スイッチ11Lの出力ポート11Lcは入力ポート11Laに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxは、スイッチ61、デュプレクサ9LのBPF9Lbおよびスイッチ11Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ11Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号UMTS-L Rxは、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-H Rx1の受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61eに接続され、スイッチ11Hの出力ポート11Hcは入力ポート11Haに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1は、スイッチ61、デュプレクサ9HのBPF9Hbおよびスイッチ11Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ11Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号GSM-H Rx1は、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-H Rx2の受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61fに接続され、スイッチ11Hの出力ポート11Hcは入力ポート11Hbに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2は、スイッチ61、BPF13Hおよびスイッチ11Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ11Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号GSM-H Rx2は、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS-H Rxの受信時には、スイッチ61のポート61aはポート61eに接続され、スイッチ11Hの出力ポート11Hcは入力ポート11Haに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxは、スイッチ61、デュプレクサ9HのBPF9Hbおよびスイッチ11Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ11Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号UMTS-H Rxは、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
次に、比較例と比較しながら、本実施の形態の効果について説明する。図21は、比較例の高周波回路の回路構成を示すブロック図である。この比較例の高周波回路は、図20に示した高周波回路におけるスイッチ11L,11Hおよびバラン12L,12Hを備えておらず、図20に示した高周波回路におけるスイッチ61の代りにスイッチ71を備え、図20に示した高周波回路におけるデュプレクサ9L,9Hの代りにデュプレクサ19L,19Hを備えている。また、比較例の高周波回路は、図20に示した高周波回路におけるBPF13Lの代りに2つのBPF15LA,15LBを備え、図20に示した高周波回路におけるBPF13Hの代りに2つのBPF15HA,15HBを備え、図20に示した高周波回路における低雑音増幅器14Lの代りに3つの低雑音増幅器34LA,34LB,54Lを備え、図20に示した高周波回路における低雑音増幅器14Hの代りに3つの低雑音増幅器34HA,34HB,54Hを備えている。
スイッチ71は、9つのポート71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h,71iを有し、ポート71aをポート71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h,71iのいずれかに選択的に接続する。ポート71aは、アンテナ101に接続されている。デュプレクサ19Lは、第1ないし第3のポートと2つのBPF19La,19Lbとを有している。デュプレクサ19Hは、第1ないし第3のポートと2つのBPF19Ha,19Hbとを有している。
ポート71bは、デュプレクサ19Lの第1のポートに接続されている。ポート71cは、BPF15LAの入力端に接続されている。ポート71dは、BPF15LBの入力端に接続されている。ポート71eは、BPF5Lの出力端に接続されている。ポート71fは、デュプレクサ19Hの第1のポートに接続されている。ポート71gは、BPF15HAの入力端に接続されている。ポート71hは、BPF15HBの入力端に接続されている。ポート71iは、BPF5Hの出力端に接続されている。
デュプレクサ19Lにおいて、BPF19Laは第1のポートと第2のポートとの間に設けられ、BPF19Lbは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ19Lの第2のポートは、電力増幅器8Lの出力端に接続されている。デュプレクサ19Lの第3のポートは、平衡信号の形態の受信信号を出力する。デュプレクサ19Lの第3のポートは、低雑音増幅器54Lの入力端に接続されている。低雑音増幅器54Lは、差動入出力型である。
デュプレクサ19Hにおいて、BPF19Haは第1のポートと第2のポートとの間に設けられ、BPF19Hbは第1のポートと第3のポートとの間に設けられている。デュプレクサ19Hの第2のポートは、電力増幅器8Hの出力端に接続されている。デュプレクサ19Hの第3のポートは、平衡信号の形態の受信信号を出力する。デュプレクサ19Hの第3のポートは、低雑音増幅器54Hの入力端に接続されている。低雑音増幅器54Hは、差動入出力型である。
BPF15LAの出力端は、低雑音増幅器34LAの入力端に接続されている。BPF15LBの出力端は、低雑音増幅器34LBの入力端に接続されている。BPF15LA,15LBは、いずれも平衡信号の形態の受信信号を出力する。低雑音増幅器34LA,34LBは、いずれも、差動入出力型である。
BPF15HAの出力端は、低雑音増幅器34HAの入力端に接続されている。BPF15HBの出力端は、低雑音増幅器34HBの入力端に接続されている。BPF15HA,15HBは、いずれも平衡信号の形態の受信信号を出力する。低雑音増幅器34HA,34HBは、いずれも、差動入出力型である。
比較例の高周波回路では、送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2の送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71eに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2は、バラン3Lによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2に変換された後、電力増幅器4L、LPF5Lおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。送信信号UMTS-L Txの送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-L Txは、BPF7L、電力増幅器8L、デュプレクサ19LのBPF19Laおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM-L Rx1の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71cに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1は、スイッチ71を通過し、BPF15LAを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1に変換され、低雑音増幅器34LAによって増幅されてIC2に入力される。受信信号GSM-L Rx2の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71dに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2は、スイッチ71を通過し、BPF15LBを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2に変換され、低雑音増幅器34LBによって増幅されてIC2に入力される。受信信号UMTS-L Rxの受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71bに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxは、スイッチ71を通過し、デュプレクサ19LのBPF19Lbを通過して平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxに変換され、低雑音増幅器54Lによって増幅されてIC2に入力される。
また、送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2の送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71iに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2は、バラン3Hによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2に変換された後、電力増幅器4H、LPF5Hおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。送信信号UMTS-H Txの送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71fに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-H Txは、BPF7H、電力増幅器8H、デュプレクサ19HのBPF19Haおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM-H Rx1の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71gに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1は、スイッチ71を通過し、BPF15HAを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1に変換され、低雑音増幅器34HAによって増幅されてIC2に入力される。受信信号GSM-H Rx2の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71hに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2は、スイッチ71を通過し、BPF15HBを通過して平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2に変換され、低雑音増幅器34HBによって増幅されてIC2に入力される。受信信号UMTS-H Rxの受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71fに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxは、スイッチ71を通過し、デュプレクサ19HのBPF19Hbを通過して平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxに変換され、低雑音増幅器54Hによって増幅されてIC2に入力される。
比較例の高周波回路では、デュプレクサ19LのBPF19Lb、デュプレクサ19HのBPF19Hb、BPF15LA,15LB,15HA,15HBおよび低雑音増幅器34LA,34LB,34HA,34HB,54L,54Hが受信回路を構成する。比較例の高周波回路のその他の構成は、図20に示した高周波回路と同様である。
図21に示した比較例では、比較的高価な低雑音増幅器が6つ必要となり、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化および低コスト化が妨げられる。これに対し、本実施の形態では、3つの受信信号UMTS-L Rx,GSM-L Rx1,GSM-L Rx2で1つの低雑音増幅器14Lを共用し、3つの受信信号UMTS-H Rx,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2で1つの低雑音増幅器14Hを共用するため、比較例に比べて、受信回路に含まれる低雑音増幅器の数を4つ少なくすることができ、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12L,12Hによって、スイッチ11L,11Hの出力ポート11Lc,11Lbより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14L,14Hに対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14L,14Hを用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。なお、本実施の形態では、比較例と比べると、低雑音増幅器を4つ減らすことができるが、新たにスイッチ11L,11Hが必要になる。しかし、スイッチは低雑音増幅器に比べると安価であるため、本実施の形態では比較例に比べてコストを低減することができる。
なお、本実施の形態に係る高周波電子部品10Lは、第1の実施の形態における第1ないし第3の変形例と同様に、スイッチ11Lおよびバラン12Lに加えて、低雑音増幅器14LとBPF13Lの少なくとも一方を備えていてもよい。同様に、本実施の形態に係る高周波電子部品10Hは、スイッチ11Hおよびバラン12Hに加えて、低雑音増幅器14HとBPF13Hの少なくとも一方を備えていてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第6の実施の形態]
次に、図22を参照して、本発明の第6の実施の形態に係る高周波電子部品について説明する。図22は、本実施の形態に係る2つの高周波電子部品46L,46Hを含む高周波回路を示している。この高周波回路は、第5の実施の形態と同様に、4つのGSM方式の信号と、2つのUMTS方式の信号とを処理する。
図22に示した高周波回路は、アンテナ101と、スイッチ71と、IC2とを備えている。スイッチ71は、9つのポート71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h,71iを有し、ポート71aをポート71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h,71iのいずれかに選択的に接続する。ポート71aは、アンテナ101に接続されている。
本実施の形態では、IC2は、第5の実施の形態と同様に、2つのUMTS方式の送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txと4つのGSM方式の送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2とを生成し出力する。IC2が出力する2つの送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txは、いずれも不平衡信号の形態であり、IC2が出力する4つの送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2は、いずれも平衡信号の形態である。また、IC2は、第5の実施の形態と同様に、UMTS方式の2つ受信信号UMTS-L Rx,UMTS-H Rxと4つのGSM方式の受信信号GSM-L Rx1,GSM-L Rx2,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2とを受け取る。IC2が受け取る受信信号UMTS-L Rx,UMTS-H Rx,GSM-L Rx1,GSM-L Rx2,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2は、いずれも平衡信号の形態である。
本実施の形態では、送信信号GSM-L Tx1および受信信号GSM-L Rx1は、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの一方における送信信号および受信信号であり、送信信号GSM-L Tx2および受信信号GSM-L Rx2は、GM850(AGSM)とGSM900(EGSM)のうちの他方における送信信号および受信信号である。また、送信信号UMTS-L Txおよび受信信号UMTS-L Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM850(AGSM)およびGSM900(EGSM)と周波数帯が近いバンドV,VI,VIIIのいずれかにおける送信信号および受信信号である。
また、送信信号GSM-H Tx1および受信信号GSM-H Rx1は、表1に示した4つのシステムのうち周波数帯の近いGSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの一方における送信信号および受信信号であり、送信信号GSM-H Tx2および受信信号GSM-H Rx2は、GSM1800(DCS)とGSM1900(PCS)のうちの他方における送信信号および受信信号である。また、送信信号UMTS-H Txおよび受信信号UMTS-H Rxは、表2に示した10のバンドのうち、GSM1800(DCS)およびGSM1900(PCS)と周波数帯が近いバンドI,II,III,IV,IX,Xのいずれかにおける送信信号および受信信号である。
本実施の形態における高周波回路は、第5の実施の形態に係る2つの高周波電子部品10L,10Hの代りに本実施の形態に係る高周波電子部品46L,46Hを備えている。また、本実施の形態における高周波回路は、第5の実施の形態における2つのBPF13L,13Hの代りに4つのBPF13LA,13LB,13HA,13HBを備えている。本実施の形態における高周波回路のその他の構成は、図20に示した第5の実施の形態における高周波回路と同様である。
高周波電子部品46Lは、入力端子46La,46Lb,46Lcと、出力端子46Ld1,46Ld2と、スイッチ47Lと、バラン12Lとを備えている。スイッチ47Lは、3つの入力ポート47La,47Lb,47Lcと1つの出力ポート47Ldとを有し、出力ポート47Lcを入力ポート47La,47Lb,47Lcのいずれかに選択的に接続する。バラン12Lは、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
高周波電子部品46Hは、入力端子46Ha,46Hb,46Hcと、出力端子46Hd1,46Hd2と、スイッチ47Hと、バラン12Hとを備えている。スイッチ47Hは、3つの入力ポート47Ha,47Hb,47Hcと1つの出力ポート47Hdとを有し、出力ポート47Hcを入力ポート47Ha,47Hb,47Hcのいずれかに選択的に接続する。バラン12Hは、1つの不平衡入力端と2つの平衡出力端とを有している。
デュプレクサ9Lの第1のポートは、スイッチ71のポート71bに接続されている。また、デュプレクサ9Lの第2のポートは、電力増幅器8Lの出力端に接続されている。また、デュプレクサ9Lの第3のポートは、高周波電子部品46Lの入力端子46Laに接続されている。
デュプレクサ9Hの第1のポートは、スイッチ71のポート71fに接続されている。また、デュプレクサ9Hの第2のポートは、電力増幅器8Hの出力端に接続されている。また、デュプレクサ9Hの第3のポートは、高周波電子部品46Hの入力端子46Haに接続されている。
送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2を増幅する電力増幅器4Lの不平衡出力端は、LPF5Lを介して、スイッチ71のポート71eに接続されている。また、送信信号GSM-H Tx1,GSM-H Tx2を増幅する電力増幅器4Hの不平衡出力端は、LPF5Hを介して、スイッチ71のポート71iに接続されている。
BPF13LA,13LB,13HA,13HBは、それぞれ1つの不平衡入力端と1つの不平衡出力端とを有している。BPF13LA,13LB,13HA,13HBの入力端は、それぞれスイッチ1のポート71c,71d,71g,71hに接続されている。BPF13LA,13LBの出力端は、それぞれ高周波電子部品46Lの入力端子46Lb,46Lcに接続されている。BPF13HA,13HBの出力端は、それぞれ高周波電子部品46Hの入力端子46Hb,46Hcに接続されている。
スイッチ47Lの入力ポート47La,47Lb,47Lcは、それぞれ高周波電子部品46Lの入力端子46La,46Lb,46Lcに接続されている。スイッチ47Lの出力ポート47Ldは、バラン12Lの不平衡入力端に接続されている。バラン12Lの2つの平衡出力端は、高周波電子部品46Lの出力端子46Ld1,46Ld2に接続されている。
スイッチ47Hの入力ポート47Ha,47Hb,47Hcは、それぞれ高周波電子部品46Hの入力端子46Ha,46Hb,46Hcに接続されている。スイッチ47Hの出力ポート47Hdは、バラン12Hの不平衡入力端に接続されている。バラン12Hの2つの平衡出力端は、高周波電子部品46Hの出力端子46Hd1,46Hd2に接続されている。
低雑音増幅器14Lの2つの差動入力端は、高周波電子部品46Lの2つの出力端子46Ld1,46Ld2に接続されている。また、低雑音増幅器14Hの2つの差動入力端は、高周波電子部品46Hの2つの出力端子46Hd1,46Hd2に接続されている。
本実施の形態における高周波回路では、デュプレクサ9LのBPF9Lb、デュプレクサ9HのBPF9Hb、高周波電子部品46L,46H、BPF13LA,13LB,13HA,13HBおよび低雑音増幅器14L,14Hが受信回路を構成する。
次に、本実施の形態に係る高周波電子部品46L,46Hを含む高周波回路の作用について説明する。IC2は、いずれも平衡信号の形態である送信信号GSM-L Tx1,GSM-L Tx2,GSM-H Tx1,GSM-H Tx2と、いずれも不平衡信号の形態である送信信号UMTS-L Tx,UMTS-H Txとを生成し出力する。
送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2の送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71eに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2は、バラン3Lによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-L Tx1または送信信号GSM-L Tx2に変換された後、電力増幅器4L、LPF5Lおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS-L Txの送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71bに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-L Txは、BPF7L、電力増幅器8L、デュプレクサ9LのBPF9Laおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2の送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71iに接続される。この状態では、IC2によって出力された平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2は、バラン3Hによって不平衡信号の形態の送信信号GSM-H Tx1または送信信号GSM-H Tx2に変換された後、電力増幅器4H、LPF5Hおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
送信信号UMTS-H Txの送信時には、スイッチ71のポート71aはポート71fに接続される。この状態では、IC2より出力された送信信号UMTS-H Txは、BPF7H、電力増幅器8H、デュプレクサ9HのBPF9Haおよびスイッチ71を順に通過してアンテナ101に供給され、このアンテナ101より送信される。
受信信号GSM-L Rx1の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71cに接続され、スイッチ47Lの出力ポート47Ldは入力ポート47Lbに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1は、スイッチ71、BPF13LAおよびスイッチ47Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ47Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号GSM-L Rx1は、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-L Rx2の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71dに接続され、スイッチ47Lの出力ポート47Ldは入力ポート47Lcに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2は、スイッチ71、BPF13LBおよびスイッチ47Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ47Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM-L Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号GSM-L Rx2は、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS-L Rxの受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71bに接続され、スイッチ47Lの出力ポート47Ldは入力ポート47Laに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxは、スイッチ71、デュプレクサ9LのBPF9Lbおよびスイッチ47Lを順に通過して、バラン12Lに入力される。バラン12Lは、スイッチ47Lより出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS-L Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Lに対して出力する。低雑音増幅器14Lに入力された受信信号UMTS-L Rxは、低雑音増幅器14Lによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-H Rx1の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71gに接続され、スイッチ47Hの出力ポート47Hdは入力ポート47Hbに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1は、スイッチ71、BPF13HAおよびスイッチ47Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ47Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1を平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx1に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号GSM-H Rx1は、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号GSM-H Rx2の受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71hに接続され、スイッチ47Hの出力ポート47Hdは入力ポート47Hcに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2は、スイッチ71、BPF13HBおよびスイッチ47Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ47Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2を平衡信号の形態の受信信号GSM-H Rx2に変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号GSM-H Rx2は、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
受信信号UMTS-H Rxの受信時には、スイッチ71のポート71aはポート71fに接続され、スイッチ47Hの出力ポート47Hdは入力ポート47Haに接続される。この状態では、アンテナ101によって受信された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxは、スイッチ71、デュプレクサ9HのBPF9Hbおよびスイッチ47Hを順に通過して、バラン12Hに入力される。バラン12Hは、スイッチ47Hより出力された不平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxを平衡信号の形態の受信信号UMTS-H Rxに変換して、差動入出力型の低雑音増幅器14Hに対して出力する。低雑音増幅器14Hに入力された受信信号UMTS-H Rxは、低雑音増幅器14Hによって増幅され、IC2に入力される。
本実施の形態では、3つの受信信号UMTS-L Rx,GSM-L Rx1,GSM-L Rx2で1つの低雑音増幅器14Lを共用し、3つの受信信号UMTS-H Rx,GSM-H Rx1,GSM-H Rx2で1つの低雑音増幅器14Hを共用するため、受信回路に含まれる低雑音増幅器の数を2つにすることができ、その結果、受信回路およびそれを含む携帯電話機の高周波回路の小型化、低コスト化が可能になる。また、本実施の形態では、バラン12L,12Hによって、スイッチ11L,11Hの出力ポート11Lc,11Lbより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して低雑音増幅器14L,14Hに対して出力するため、差動入出力型の低雑音増幅器14L,14Hを用いることができ、その結果、受信感度を向上させることができる。
なお、本実施の形態に係る高周波電子部品46Lは、第1の実施の形態における第1ないし第3の変形例と同様に、スイッチ47Lおよびバラン12Lに加えて、低雑音増幅器14LとBPF13LA,13LBのうちの少なくとも1つを備えていてもよい。同様に、本実施の形態に係る高周波電子部品46Hは、スイッチ47Hおよびバラン12Hに加えて、低雑音増幅器14HとBPF13HA,13HBのうちの少なくとも1つを備えていてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第5の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、本発明は、携帯電話機における受信回路に限らず、複数の受信信号を処理する受信回路全般に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品を含む携帯電話機の高周波回路の一例の回路構成を示すブロック図である。 図1に示した高周波回路における受信回路の回路構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品の回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品の平面図である。 図4に示した積層基板における1層目および2層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 図4に示した積層基板における3層目および4層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 図4に示した積層基板における5層目および6層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 図4に示した積層基板における7層目および8層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 図4に示した積層基板における9層目の誘電体層の上面および9層目の誘電体層の下の導体層を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における高周波回路に対する比較例の高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるバランの他の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波電子部品の第1ないし第3の変形例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波電子部品を含む高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における高周波回路に対する比較例の高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波電子部品の変形例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る高周波電子部品を含む高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における高周波回路に対する比較例の高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る高周波電子部品を含む高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係る高周波電子部品を含む高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態における高周波回路に対する比較例の高周波回路を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態に係る高周波電子部品を含む高周波回路を示すブロック図である。
符号の説明
1…スイッチ、2…IC、3…バラン、4…電力増幅器、5…BPF、6…受信回路、10…高周波電子部品、11…スイッチ、12…バラン、13A,13B…BPF、14…低雑音増幅器、20…積層基板。

Claims (5)

  1. 複数の受信信号を処理する受信回路に用いられる高周波電子部品であって、
    出力ポートとそれぞれ不平衡信号の形態の複数の受信信号が入力される複数の入力ポートとを有し、複数の入力ポートに入力される複数の受信信号を切り替えて前記出力ポートより出力するスイッチと、
    前記出力ポートより出力される不平衡信号の形態の受信信号を平衡信号の形態の受信信号に変換して、この平衡信号の形態の受信信号を増幅する差動入出力型の低雑音増幅器に対して出力するバランと
    を備えたことを特徴とする高周波電子部品。
  2. 更に、前記低雑音増幅器を備えたことを特徴とする請求項1記載の高周波電子部品。
  3. 更に、前記複数の入力ポートのそれぞれに接続された信号経路のうちの少なくとも1つに設けられたバンドパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の高周波電子部品。
  4. 更に、前記出力ポートと複数の入力ポートのそれぞれに接続された信号経路のうちの少なくとも1つに設けられたキャパシタを備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高周波電子部品。
  5. 更に、積層された複数の誘電体層を含む積層基板を備え、前記バランは、前記積層基板内に設けられた複数の導体層を用いて構成され、前記スイッチは、前記積層基板に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の高周波電子部品。
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