JP2009213976A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイから支持体上に塗布液を塗布した位置の2次側に発生する空気の振動に起因する塗布ムラの発生を防止し、製品不良の発生を減少させることのできる塗布装置を提供する。
【解決手段】連続走行する長尺状支持体12の表面に向かってスロットダイ18から塗布液を吐出して、長尺状支持体12上に塗布液を塗布して塗布膜を形成させる塗布装置において、塗布位置の2次側には、空気振動を減衰させる振動減衰部材54が塗布膜に面するように設けられていることを特徴とする塗布装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は塗布膜を作成する塗布装置に係り、特に、連続的に走行する帯状支持体に対してスロットダイから塗布液を吐出して、該帯状支持体上に塗布膜を作成する塗布装置に関する。
従来、搬送される支持体上に塗布液を塗布して塗布膜を形成するにあたっては、ダイの先端部に備えられた幅広のスリット(吐出口)から、連続搬送される支持体表面に向けて連続的に押し出された塗布液を、支持体表面に均一な厚さで塗布していた(特許文献1参照)。
しかしながら、塗布液の供給方法として、ポンプやピストン等の供給装置を用いると、少なからず塗布液中に脈動が生じ、塗布ムラの発生の原因となってしまうことがわかっている。
このような問題点に対しては、除振装置(脈動除去装置)を設けることによって、塗布ムラを解消する塗布装置が提案されている(特許文献2参照)。
また、前記供給装置を用いることから生じる塗布液中の脈動を抑制すべく、塗布液タンクからダイまでの区間に前記供給装置を用いることなく、塗布液タンク中の塗布液の液面を制御しながらダイに塗布液を供給する塗布方法が提案されている(特許文献3参照)。
さらに、生産性向上のための塗布速度の上昇とともに、支持体表面に同伴する空気の量及び速度が増加し、いわゆる空気同伴と呼ばれる現象が見られるようになってきたことから、支持体の走行によって生じる同伴空気を支持体の幅方向に渡って遮断する同伴空気除去部材を備えた塗布装置が提案されている(特許文献4参照)。
そして、この他にも、ダイと支持体との間に形成される塗布液のビードを安定化させるために、ビードの両サイドにエアーカーテンを設けて支持体全面にわたって塗布ムラが生じない塗布方法又は塗布装置が提案されている(特許文献5参照)。
このように従来は、送液による振動、減圧による振動、エア同伴による振動を抑制することによって塗布ムラを防止している。
特開2002−86041号公報 特開平5−31434号公報 特開2004−351291号公報 特開平6−238219号公報 特開2000−167465号公報
しかしながら、従来のように振動を抑制しても、塗布膜が薄くなるにつれて、塗布ムラが発生し易くなるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、ダイから支持体上に塗布液を塗布した位置の2次側に発生する空気の振動に起因する塗布ムラの発生を防止し、製品不良の発生を減少させることのできる塗布装置を提供するものである。
請求項1の発明は、前記目的を達成するために、連続走行する長尺状支持体の表面に向かってスロットダイから塗布液を吐出して、前記長尺状支持体上に塗布液を塗布して塗布膜を形成させる塗布装置において、塗布位置の2次側には、空気振動を減衰させる振動減衰部材が前記塗布膜に面するように設けられていることを特徴とする塗布装置を提供する。
本発明者は、塗布ムラが発生する原因として塗布位置の2次側(下流側)の空気振動に着目し、塗布液を塗布した位置の2次側に空気振動を減衰させる振動減衰部材を設けることにより、塗布液を塗布した位置の2次側に発生する空気振動を振動減衰部材により吸収し、塗布ムラの発生を抑制することができるという知見を得た。
請求項1に記載の発明によれば、長尺状支持体上に塗布膜を形成する場合において、塗布液を塗布した位置の2次側に発生する空気振動により塗布膜が揺動して発生する塗布ムラを抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記振動減衰部材は、前記スロットダイの表面で、且つ、前記塗布膜に面する表面に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、塗布位置の2次側で発生した空気の振動も振動減衰部材により減衰させることができるので、塗布膜の揺動に起因する塗布ムラの発生を抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2のいずれかにおいて、前記振動減衰部材は、前記塗布位置の2次側に配置された塗布直後設備に設けることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、塗布位置の2次側の広範囲の領域において発生した空気の振動を振動減衰部材により減衰させることができるので、塗布膜の振動に起因する塗布ムラも抑制することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記塗布直後設備は、ケーシングを有する乾燥装置であり、前記振動減衰部材は、前記ケーシングの内面で、且つ、前記塗布面に対向する内面に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、塗布位置の2次側の領域のうち、特に塗布膜の上方に発生した空気の振動を振動減衰部材により減衰させることができるので、走行する長尺状支持体の上に既に形成されている塗布膜の振動に起因する塗布ムラも抑制することができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記振動減衰部材は、1000Hz未満の空気振動に対しての吸音率が10%以上であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、塗布膜に塗布ムラを生じさせる空気の振動を効率良く吸収し減衰させることができる振動減衰部材が配置されているので、空気振動に起因する塗布ムラの発生を抑制することができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記スロットダイと前記長尺状支持体と間のクリアランスをDとし、前記長尺状支持体上に形成された塗布膜の厚さをtとしたとき、t/Dが0.3未満であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、長尺状支持体に極めて近い位置から塗布液を吐出して、長尺状支持体上に極めて薄い厚さの塗布膜を形成する場合においても、空気振動に起因する塗布ムラを抑制して、塗布ムラの無い塗布膜を形成することができる。
本発明の塗布装置によれば、連続走行する長尺状支持体に対して塗布膜を形成する場合において、塗布ムラの無い塗布膜を長尺状支持体上に形成することができる。
以下、添付図面により本発明の塗布装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る塗布装置を組み込んだ塗布膜形成ライン10の一例を示す概念図である。
塗布膜形成ライン10は、ロール状に巻回されたウエブ12を送り出す送出装置14、ウエブ12に塗布液を塗布するためバックアップロール16とスロットダイ18とを備えた塗布装置、ウエブ12上に塗布形成された塗布膜(以下、塗布層とも称する)20を乾燥する乾燥装置(塗布直後設備)22、ウエブ12(以下の説明において、塗布膜20が形成されたものを含む意味でも用いる)が走行する搬送経路を形成する多数のロール24、26、28および塗布・乾燥により製造された製品30を巻き取る巻取装置32とを備えている。
乾燥装置22内にはガイドロール34、36が備えられ、それらガイドロール34、36により形成される搬送経路を塗布済みのウエブ12が走行することにより乾燥される。なお、乾燥装置22に備えられている加熱装置40、42、44には、赤外線ヒーターを用いることが好ましい。
また、乾燥装置22に複数のガイドロール34、36を配置することで、搬送上の制約を受けることなくケーシング22aの長さを自在に決めることが出来る。ガイドロール34、36が加熱装置40、42、44によって加熱されて温度が高くなってしまう場合には、ガイドロール34、36をジャケットロールにして温度制御することが望ましい。
乾燥装置22で乾燥が進行した塗布済みウエブ12をさらに乾燥させるために2次側(下流側)に熱風乾燥装置38を備えていることが好ましい。ロール24で支持しながら熱風乾燥装置38に塗布済みウエブ12を送り、さらに乾燥を進行させる。その後に、ロール26、28などで支持しながら製品30として巻取装置32で巻き取る。なお、ロール24、26、28は自由ロール、駆動ロールのいずれを用いても良い。
熱風乾燥装置38としては、従来技術として使用されている各種の乾燥装置を使用できる。例えば、非塗布面側をロールで支持すると共に、塗布面側にエア・ノズルからの風を吹いて乾燥させるローラ搬送ドライヤ方式、塗布面側と非塗布面側の両方に配置されたエア・ノズルから風を吹いて、ウエブ12を浮上させた状態、すなわちウエブ12がロール等に接触しないで乾燥させる非接触式のエアフローティング塗布ドライヤ方式、非接触式の乾燥方式の一種であってスペースを効率良く利用し、かつ効率良く乾燥させる弦巻き型の乾燥方式、等の乾燥装置が使用できる。いずれの方式の乾燥装置であっても、乾燥した空気を塗布膜の表面に供給して塗布膜を乾燥させる点では共通する。
ウエブ12の材料としては、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、TAC(セルローストリアセテート)等の樹脂フイルム、紙、金属箔等を使用できる。また、塗布液としては、例えば、光学補償シートを製造する際に用いられるディスコティック液晶を含むものや、熱現像用感光材料に用いられるハロゲン化銀粒子を含むものなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本発明においては、有機溶剤の組成比が50質量%以上の塗布液を用いることが好ましい。
図2は、本発明に係る塗布装置の実施の形態を示す概略図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る塗布装置は、主としてスロットダイ18と乾燥装置22とで構成されている。
スロットダイ18の内部には、マニホールド46とそれに接続されたスリット48が設けられている。このマニホールド46により、塗布液は幅方向に拡散されたのち、スリット48を介してスロットダイ18の先端部から走行するウエブ12に向けて吐出される。
スロットダイ18の先端部から吐出された塗布液は、ウエブ12との間にビード50を形成しながら、ウエブ12上に塗布膜20を形成する。そして、スロットダイ18は、塗布液を吐出しながらウエブ12の上方をウエブ12に沿って移動しながら塗布液を吐出することにより、ウエブ12上に塗布膜20を形成する。
スロットダイ18の先細形状なリップ面のうち、スリット48から塗布液が吐出される塗布位置の2次側(ウエブ走行から見た下流側)表面であって、且つ、塗布膜20に面する表面には、振動減衰部材52が設けられている。振動減衰部材52は、塗布液を吐出する位置の2次側に発生する空気振動を減衰することによって、この空気振動がスロットダイ18の表面で反射して塗布膜20に伝わることを防止する。
ここで、ウエブ12上に形成される塗布膜20のウエット膜厚tは、10μm以下であることが好ましい。その理由としては、10μmを超えると、空気振動に起因する塗布膜上の塗布ムラの発生を考慮する必要が小さくなるからである。すなわち、本発明は、ウエット膜厚tは、10μm以下の薄膜の場合に発生する塗布ムラを抑制する際に特に効果を発揮する。なお、本発明においてウエット膜厚とは、塗布時にウエブ12に付与される総塗布厚みを意味している。
また、ウエット膜厚tを、ウエブ12とスロットダイ18先端との間の距離であるクリアランスDで除した値t/Dは、0.3未満であることが好ましい。その理由としては、0.3以上であると、空気振動に起因する塗布膜上の塗布ムラの発生を考慮する必要が小さくなるからである。すなわち、本発明は、t/Dが0.3未満の場合に発生する塗布ムラを抑制する際に特に効果を発揮する。なお、t/D値は、0.05以上0.2以下であることがより好ましい。
図3は、本実施の形態の変形例で、塗布位置の2次側に配置された塗布直後設備に振動減衰部材を設けた一例であり、塗布直後設備として乾燥装置の場合である。
図3は、乾燥装置22の断面概略図である。
この乾燥装置22は、ケーシング22aを有し、その内部を塗布膜20が塗布されたウエブ12が走行しながら乾燥されるように構成されている。
乾燥装置22のケーシング22aの内面で、且つ、塗布膜20面に対向する内面には、振動減衰部材54が設けられている。振動減衰部材54は、スロットダイ18の付近に限定されない塗布位置の2次側の広範囲の領域において発生した空気振動を減衰し、この空気振動がケーシング22aの内面で反射して塗布膜20に伝わることを防止する。
なお、振動減衰部材52、54の吸音率は、1000Hz未満の空気振動に対して10%以上であることが好ましい。その理由としては、10%未満であると、空気振動の減衰の効果が十分に得られ難くなるからである。なお、吸音率は、50%以上100%以下であることがより好ましい。ここで、吸音率とは、残響室法で測定した残響室法吸音率のことをいう。
また、振動減衰部材52、54の材質としては、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム、セラミックス、アルミニウム等を用いることが好ましいが、アルミニウムを用いることがより好ましい。
なお、乾燥装置22は、図1に示すようにケーシング22aにより覆われており、乾燥装置22の出入口以外を密閉し、乾燥装置22内の大気が吸排気しない形態とする。これにより、塗布膜20の乾燥を行う際に、塗布面近傍の風の乱れを防止することが可能となる。また、乾燥装置22は、塗布液を塗布した直後の自然対流の発生による塗布膜20の乾燥ムラを防止するため、塗布位置のできるだけ近くに配設することが好ましい。具体的には、乾燥装置22の入口と塗布位置との間隔L1を2m以内となるように配設することがより好ましく、0.7m以内の位置になるように配設することが最も好ましい。
ウエブ12の走行速度は、スロットダイ18による塗布後3秒以内に乾燥装置22に到達する速度であることが好ましい。具体的には、ウエブ12の走行速度は40m/分〜200m/分に設定することが好ましい。
塗布膜のムラは、乾燥初期で特に発生しやすいので、乾燥装置22が塗布液中の有機溶剤の70質量%以上を乾燥、若しくは凝縮(凝縮乾燥の場合)させて、回収し、残りの塗布液中の有機溶剤を熱風乾燥装置38で乾燥させることが好ましい。塗布液中の有機溶剤の何質量%を乾燥させるかは、塗布膜20の乾燥ムラへの影響、生産効率、等を総合的に判断して決定すればよい。
なお、乾燥装置である乾燥装置22の形態は、図示したものに限定されるものではない。その他、本発明の塗布膜の乾燥方法および装置が適用される乾燥装置を組み込んだ塗布・乾燥ラインに使用されている送出装置、ロール、巻取装置等には慣用の部材を使用しており、それらの説明は省略する。
また、塗布装置の上流側に除塵設備(図示しない)を設置したり、ウエブ12の表面に前処理等を施したりしてもよい。ゴミ等の殆どない高い品質が求められる光学性フイルム等では、これらを同時に採用することで、高品質な塗布、乾燥膜を得ることができる。
本発明は、光学補償シート等の光学的機能性フイルムシート、感光材料用のフイルムの溶剤下塗り、熱現像感光材料、ナノ粒子等の微細構造粒子を含む機能性フイルム、写真用フイルム、写真用印画紙、磁気記録テープ、接着テープ、感圧記録紙、オフセット版材、電池等の製造に好ましく使用される。
以上説明した本実施の形態に係る塗布装置によれば、連続走行するウエブ12にスロットダイ18から塗布液を吐出してウエブ12上に塗布膜20を形成するにあたり、ウエブ12の塗布膜20に面した位置の各所に振動減衰部材52、54が配置されているので、外部からの振動が直接塗布膜20に伝わったり、この振動がスロットダイ18やケーシング22aの内面で反射して塗布膜20に伝わったりすることを防止できる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施の形態においては、塗布直後設備として乾燥装置22を例として説明したが、本発明はこれに限られず、入口と出口とを備えたケーシング等により囲まれた内部にウエブ12を搬送させることができるものであればいかなるものであっても良い。
以下に、本発明の塗布装置の実施例を説明する。本実施例では、光学補償シートの製造ラインにおいて、液晶用の塗布液を塗布するスロットダイの直後に、塗布面近傍の風の流れを防止するケーシングで囲った乾燥装置を配設し、スロットダイと乾燥装置との少なくとも一方に、振動減衰部材を設けた場合の塗布ムラ防止効果を調べた。
(実施例1)
光学補償シートの製造ラインは、たとえば下記の工程により行われる。
1)透明フイルム(ウエブ)の送出工程;
2)透明フイルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥する配向膜形成用樹脂層の形成工程;
3)表面に配向膜形成用樹層が形成された透明フイルム上に、樹脂層の表面にラビング処理を施し透明フイルム上に配向膜を形成するラビング工程;
4)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、配向膜上に塗布する液晶性ディスコティック化合物の塗布工程;
5)前記塗布膜を乾燥して該塗布膜中の溶媒を蒸発させる乾燥工程;
6)前記塗布膜をディスコティックネマティック相形成温度に加熱して、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程;
7)前記液晶層を固化する(すなわち、液晶層形成後急冷して固化させるか、または、架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用した場合には液晶層を光照射(または加熱)により架橋させる)工程;
8)該配向膜および液晶層が形成された透明フイルムを巻き取る巻取り工程。
光学補償シートの製造方法は、長尺状透明フイルムを送り出す工程から、得られた光学補償シートを巻き取る工程まで一貫して連続的に行なった。トリアセチルセルロース(フジタック、富士写真フイルム(株)製、厚さ:100μm、幅:500mm)の長尺状の透明フイルムの一方の側に、長鎖アルキル変成ポバール(MP−203、クラレ(株)製、なおポバールは登録商標)5重量%溶液を塗布し、90℃で4分間乾燥させて膜厚2.0μmの配向膜形成用樹脂層を形成した。フイルムの搬送速度は、50m/分であった。
上記トリアセチルセルロースフイルムは、フイルム面内の直交する二方向の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、そしてフイルムの厚さをdとしたとき、
(nx−ny)×d=16nm、
{(nx−ny)/2−nz}×d=75nmであった。また、上記配向膜形成用樹脂層の形成の際に、乾燥装置(塗布直後設備)(加熱装置有り(○),入口温度25℃,出口温度21℃)22を備えた塗布・乾燥ラインを用いて行なった。
続いて、得られた配向膜形成用樹脂層を有するフイルムを、連続して50m/分で搬送しながら、樹脂層表面にラビング処理を施して配向膜を形成した。ラビング処理は、ラビングローラの回転数を300rpmにて行い、次いで得られた配向膜の除塵を行った。
次いで、得られた配向膜を有するフイルムを、連続して50m/分の速度で搬送しながら、配向膜上に、塗布速度が50m/分、塗布量が6.5cc/mとなるようにスロットダイから液晶層用の塗布液を塗布して液晶層(塗布膜)を形成し、次いで乾燥装置および熱風乾燥装置を通過させた。熱風乾燥装置は130℃に調整した。塗布後3秒後に乾燥装置に入り、3秒後に熱風乾燥装置に入った。熱風乾燥装置は約3分で通過した。
使用した液晶層用の塗布液は、下記に示すディスコティック化合物TE−(1)とTE−(2)の重量比率4:1の混合物に、光重合開始剤(商品名;イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)を1質量%添加した混合物を、40重量%メチルエチルケトンに溶解して調製した。
Figure 2009213976
また、液晶層の湿潤膜厚tは6.5μmであり、ウエブ12とスロットダイ18先端との間隔Dは65μmであった。なお、t/Dの値は0.1であった。
さらに、図4に示す位置A(乾燥装置)及びB(スロットダイの塗布位置2次側)に、アルミニウム製で吸音率が50%の振動減衰部材を配置した。なお、塗布膜付近に発生した空気の振動数のピーク値は400Hzであった。
続いて、この配向膜および液晶層が塗布されフイルムを、連続して50m/分で搬送しながら、液晶層の表面に紫外線ランプにより紫外線を照射した。すなわち、上記加熱ゾーンを通過したフイルムは、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、液晶層を架橋させた。
(実施例2)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すAのみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(実施例3)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すBのみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(実施例4)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すAのみであり、配向膜とスロットダイの間隔Dが30μmで、t/Dの値が0.2であることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(実施例5)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すAのみであり、且つ、振動減衰部材の材質が吸音率5%のウレタンゴムであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(実施例6)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すAのみであり、且つ、振動減衰部材の材質が吸音率10%のエチレン・プロピレンゴムであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(比較例1)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すC(スロットダイの塗布位置1次側)のみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(比較例2)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すDのみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(比較例3)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すEのみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(比較例4)
振動減衰部材の設置位置が図4に示すFのみであることを除いては、実施例1と同じ条件により実験を行った。
(比較例5)
振動減衰部材を配置しなかったこと以外は、実施例1と同じ条件により実験を行った。
〈まとめ〉
以上の結果を表1にまとめた。ここで、表1中において、塗布ムラ特性は、◎は塗布ムラが無く特に良好な品質を有する光学フイルムが得られたこと、○は塗布ムラが無く良好な品質を有する光学フイルムが得られたこと、△は塗布ムラが多少あるものの良好な品質を有する光学フイルムが得られたこと、×は塗布ムラが数多く見られ不良な品質を有する光学フイルムが得られたことをそれぞれ示している。
Figure 2009213976
振動減衰部材を図4に示す位置A及びBに設置した実施例1において、塗布ムラがなくもっとも品質に優れた◎の光学フイルムが得られていることがわかる。
また、振動減衰部材を図4に示す位置A又はBのいずれか一方の位置に設置した実施例2又は3において、実施例1の場合よりは劣るものの、品質評価が○の優れた光学フイルムが得られていることがわかる。
実施例4では、振動減衰部材を図4に示す位置Aに設置した場合においては、クリアランスDを他の実施例の場合より狭くした場合においても、塗布ムラの無い品質評価が○の優れた配向膜を有する光学フイルムが得られていることがわかる。
実施例5では、振動減衰部材を図4に示す位置Aに設置し、吸音率が5%のウレタンゴム製の振動減衰部材を用いた場合では、多少の塗布ムラが存在する光学フイルムとなったが、△の強化であり、一応合格ラインであった。
実施例6では、振動減衰部材を図4に示す位置Aに設置し、吸音率が10%のエチレン・プロピレンゴム製の振動減衰部材を用いた場合であるが、塗布ムラの無い品質評価が○の優れた光学フイルムを得ることができることがわかる。
比較例1〜4では、振動減衰部材を図4に示す位置C〜Fのそれぞれの位置に吸音率が50%のアルミニウム製の振動減衰部材を設置した場合には、品質評価が全て×であり、塗布ムラが存在する品質に劣る光学フイルムしか得られないことがわかる。
比較例5では、振動減衰部材を設けない場合には、×の品質評価であり、塗布ムラの存在する品質に劣る光学フイルムしか得られないことがわかる。
以上より、吸音率が50%のアルミニウム製の振動減衰部材を図4に示す位置A及びBに設置した場合において、もっとも品質に優れた光学フイルムが得られる一方で、振動部材を図4に示す位置C〜Fに設置した場合や振動減衰部材を設けない場合には、塗布ムラのある不良なフイルムしか得られないことがわかった。そして、本発明に係る塗布装置においては、塗布ムラの無い品質に優れた光学フイルムを得るためには、振動減衰部材が重要な役割を果たしていることが確認できた。
本発明に係る塗布装置を組み込んだ塗布膜形成ラインの一例を示す概念図 本実施の形態に係る塗布装置の実施の形態を示す概略図 本実施の形態における乾燥装置の断面概略図 振動減衰部材の設置位置を説明する概略図
符号の説明
10…塗布膜形成ライン、12…ウエブ、18…スロットダイ、20…塗布膜、22…乾燥装置(塗布直後設備)、50…ビード、52,54…振動減衰部材

Claims (6)

  1. 連続走行する長尺状支持体の表面に向かってスロットダイから塗布液を吐出して、前記長尺状支持体上に塗布液を塗布して塗布膜を形成させる塗布装置において、
    塗布位置の2次側には、空気振動を減衰させる振動減衰部材が前記塗布膜に面するように設けられていることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記振動減衰部材は、前記スロットダイの表面で、且つ、前記塗布膜に面する表面に配置されることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記振動減衰部材は、前記塗布位置の2次側に配置された塗布直後設備に設けられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の塗布装置。
  4. 前記塗布直後設備は、ケーシングを有する乾燥装置であり、前記振動減衰部材は、前記ケーシングの内面で、且つ、前記塗布面に対向する内面に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布装置。
  5. 前記振動減衰部材は、1000Hz未満の空気振動に対しての吸音率が10%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗布装置。
  6. 前記スロットダイと前記長尺状支持体との間のクリアランスをDとし、前記長尺状支持体上に形成された塗布膜の厚さをtとしたとき、t/Dが0.3未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗布装置。
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