JP2009213267A - 車両駆動装置 - Google Patents

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JP2009213267A JP2008053956A JP2008053956A JP2009213267A JP 2009213267 A JP2009213267 A JP 2009213267A JP 2008053956 A JP2008053956 A JP 2008053956A JP 2008053956 A JP2008053956 A JP 2008053956A JP 2009213267 A JP2009213267 A JP 2009213267A
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Abstract

【課題】内燃機関が始動後の電動機の運転効率を向上可能な車両駆動装置を提供すること。
【解決手段】車両駆動装置は、回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子を有する永久磁石界磁型の電動機と、車両が走行するための動力を発生する、電動機に連結された内燃機関と、内燃機関の状態に応じて、電動機の第1回転子及び第2回転子の相対変位角を制御する制御部と、を備える。制御部は、電動機による内燃機関の始動後、相対変位角を電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角させるよう制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸の周囲に同心円状に設けた第1ロータ及び第2ロータを備えた永久磁石界磁型の電動機が内燃機関の始動及び発電のために用いられる車両駆動装置に関する。
特許文献1に開示されている車両駆動装置では、図10に示すように、モータ・ジェネレータ(M/G)3とエンジン(E/G)1と補機(パワーステアリング用ポンプ11,エアコン用コンプレッサ16)がプーリー9,14,22,23及びベルト8で連結され、動力の伝達・非伝達を切り替える電磁クラッチ26がモータ・ジェネレータ3とエンジン1の間に設けられている。モータ・ジェネレータ3は、インバータ4を介してバッテリ5に接続されている。この車両駆動装置は、エコランモードの車両が停止時にエンジン1を停止した状態では、電磁クラッチ26を切ってプーリー22とエンジン1を動力非伝達状態とし、かつ、補機にはモータ・ジェネレータ3から電力が供給される。
このように、車両が停止したときにエンジン1を停止したアイドリング停止時には、モータ・ジェネレータ3の駆動力がエンジン1には伝達されないため、エンジン1を回転させる分のモータ・ジェネレータ3の消費電力を削減することができる。したがって、車両駆動装置によれば、車両停止時のモータ・ジェネレータ3による補機の駆動を少電力で行うことができる。なお、エンジン始動時には、電磁クラッチ26が接続状態とされ、エンジン1はモータ・ジェネレータ3からの動力によって始動される。また、エンジン始動後は、モータ・ジェネレータ3は車両の回生エネルギーを電気に変換する発電機として機能し、バッテリ5に電気エネルギーを蓄ええる。
特開平11−147424号公報 特開2002−204541号公報 特開2007−159219号公報
上記説明した車両駆動装置では、エンジン始動後も電磁クラッチ26は接続状態のままであるため、モータ・ジェネレータ3のロータ42はエンジン1の回転に応じて回転される。しかし、モータ・ジェネレータ3は出力特性の可変機構を有していないため、エンジン始動後にモータ・ジェネレータ3が駆動も回生も行っていないときには、ロータ42を回転させるための電磁気的な損失が発生する。
また、エンジン1の回転によってロータ42が回転するとモータ・ジェネレータ3に誘起電圧が発生するが、エンジン1の回転数が高くなると誘起電圧も高くなる。インバータ4の耐圧を越える誘起電圧はインバータ4の故障の原因となるため、モータ・ジェネレータ3には界磁弱め制御が必要となる。界磁弱め制御は、モータ・ジェネレータ3にバッテリ5から界磁弱め電流を供給することによって行われるが、界磁弱め電流の供給は消費電力の削減を阻害する。
このため、特許文献2に記載の永久磁石方回転電動機をモータ・ジェネレータ3として利用する方法が考えられる。特許文献2に記載の永久磁石方回転電動機は、電動機の回転軸の周囲に同心円状に設けた第1及び第2回転子と、これらの回転子を囲むように回転子と同心円状に設けられた固定子とを備え、第1及び第2回転子の位相差を制御する弱め界磁制御装置が設けられている。しかし、この弱め界磁制御装置は、電動機の回転速度又は
遠心力に応じて第1及び第2回転子の位相差を制御するため、状態に応じた正確な制御を行えない可能性が高い。
本発明の目的は、内燃機関が始動後の電動機の運転効率を向上可能な車両駆動装置を提供することである。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明の車両駆動装置は、回転軸(例えば、実施の形態での回転軸53)の周囲に同心円状に設けられた第1回転子(例えば、実施の形態での外側ロータ52)及び第2回転子(例えば、実施の形態での内側ロータ51)を有する永久磁石界磁型の電動機(例えば、実施の形態での電動機103)と、車両が走行するための動力を発生する、前記電動機に連結された内燃機関(例えば、実施の形態での内燃機関101)と、前記内燃機関の状態に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角(例えば、実施の形態でのロータ位相差)を制御する制御部(例えば、実施の形態でのコントローラ119)と、を備え、前記制御部は、前記電動機による前記内燃機関の始動後、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角させるよう制御することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明の車両駆動装置では、前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機(例えば、実施の形態での補機121)の駆動要求がある場合、前記制御部は、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角させ、前記電動機に電流を供給するよう制御することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明の車両駆動装置では、前記相対変位角が前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角された前記電動機は、前記車両に搭載された駆動要求されている補機が要する電力以上を発電し、当該補機に電力を供給することを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明の車両駆動装置では、前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機の駆動要求がない場合、前記制御部は、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度に設定するよう制御することを特徴としている。
さらに、請求項5に記載の発明の車両駆動装置では、前記制御部は、前記電動機による前記内燃機関の始動時、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度に設定するよう制御することを特徴としている。
さらに、請求項6に記載の発明の車両駆動装置では、前記第1回転子又は前記第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部(例えば、実施の形態でのレゾルバ117及びコントローラ119)を備え、前記制御部は、前記駆動要求されている補機が要する電力以上を発電する前記電動機の出力トルク及び前記回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、前記電動機の運転効率が最も良くなる角度に前記相対変位角を設定するよう制御することを特徴としている。
さらに、請求項7に記載の発明の車両駆動装置では、前記電動機と前記内燃機関の間の動力の伝達・非伝達を切り替えるクラッチ(例えば、実施の形態でのクラッチ107)を備え、前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機の駆動要求がある場合、前記制御部は、前記クラッチを切るよう制御することを特徴としている。
請求項1〜7に記載の発明の車両駆動装置によれば、内燃機関が始動後の電動機の相対変位角は、誘起電圧定数が小さい角度に設定されるため、電動機は効率の良い運転をすることができる。したがって、電動機は、駆動要求されている補機に供給する電力の発電を効率良く行える。
また、請求項5に記載の発明の車両駆動装置によれば、内燃機関の始動時には、電動機の相対変位角は誘起電圧定数が最大となる角度に設定されるため、低い回転数で高いトルクを出力することができる。
また、請求項7に記載の発明の車両駆動装置によれば、内燃機関のアイドリング時にはクラッチが切られているため、電動機の回転によって内燃機関が回転しない。したがって、電動機を少電力で駆動することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る一実施形態の車両駆動装置を示すブロック図である。図1に示す車両駆動装置は、内燃機関101と、電動機103と、アクチュエータ105と、クラッチ107と、プーリー109と、ベルト111と、インバータ113と、蓄電器115と、レゾルバ117と、コントローラ119と、エアコン等の補機121とを備える。電動機103と内燃機関101と補機はプーリー109及びベルト111で連結され、動力の伝達・非伝達を切り替えるクラッチ107が電動機103と内燃機関101の間に設けられている。発動機103は、インバータ113を介して蓄電器115に接続されている。コントローラ119は、車両の走行状態に応じて、クラッチ107及びアクチュエータ105を制御する。補機121は、例えば12Vの低電圧によって駆動する。
なお、本実施形態の車両駆動装置が搭載される車両が停止した際に、内燃機関101のアイドリングを行わない。車両が停止時に内燃機関101のアイドリングを行わないことにより、燃料節約と排ガス削減の効果が期待されるためである。
以下、本実施形態の車両駆動装置が備える電動機103について、図面を参照して詳細に説明する。電動機103は、回転軸の周囲に同心円状に設けた2つのロータを備え、2つのロータの相対位相角を変更することで界磁弱め制御を行う永久磁石界磁型の電動機である。
図2は、図1に示した車両駆動装置が備える電動機の断面図である。図2に示すように、電動機103は、永久磁石51a,51bの界磁が周方向に沿って等間隔に配設された内側ロータ51と、永久磁石52a,52bの界磁が周方向に沿って等間隔に配設された外側ロータ52と、内側ロータ51及び外側ロータ52に対する回転磁界を発生させるための電機子50aを有するステータ50とを備える。
内側ロータ51と外側ロータ52は、共に回転軸が電動機103の回転軸53と同軸となるように同心円状に配置されている。そして、内側ロータ51においては、N極を回転軸53側とする永久磁石51aとS極を回転軸53側とする永久磁石51bが交互に配設されている。同様に、外側ロータ52においても、N極を回転軸53側とする永久磁石52aとS極を回転軸53側とする永久磁石52bが交互に配設されている。
外側ロータ52と内側ロータ51の位相差(以下「ロータ位相差」という。)は、少なくとも電気角で180度の範囲で進角側又は遅角側に変更することができる。このため、電動機103の状態は、外側ロータ52の永久磁石52a,52bと内側ロータ51の永
久磁石51a,51bが異極同士を対向して配置された界磁強め状態と、外側ロータ52の永久磁石52a,52bと内側ロータ51の永久磁石51a,51bが同極同士を対向して配置された界磁弱め状態との間で、適宜設定可能である。
ロータ位相差は、電動機103の内部に設けられたロータ位相差変更部によって変更される。図3は、電動機103が有するロータ位相差変更部の内部構造を示す図である。図3に示すように、ロータ位相差変更部30は、内側ロータ51の内周側の中空部に配置されたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、外側ロータ52と同軸且つ一体に形成された第1リングギアR1、内側ロータ51と同軸且つ一体に形成された第2リングギアR2、第1リングギアR1と噛合する第1プラネタリギア31、第2リングギアR2に噛合する第2プラネタリギア32、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32と噛合するアイドルギアであるサンギアS、第1プラネタリギア31を回転自在に支持すると共に回転軸53に回転可能に軸支された第1プラネタリキャリアC1、及び第2プラネタリギア32を回転自在に支持すると共にステータ50に固定された第2プラネタリキャリアC2を備える。
第1リングギアR1及び第2リングギアR2は略同等のギア形状であり、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32も略同等のギア形状である。また、サンギアSの回転軸33は電動機103の回転軸53と同軸に配置されると共に、軸受け34により回転可能に軸支されている。このため、第1プラネタリギア31及び第2プラネタリギア32がサンギアSと噛合し、外側ロータ52と内側ロータ51が同期して回転する。さらに、第1プラネタリキャリアC1の回転軸35は、電動機103の回転軸53と同軸に配置されると共にアクチュエータ105に接続されており、第2プラネタリキャリアC2はステータ50に固定されている。
アクチュエータ105は、コントローラ119から入力される制御信号に応じて、油圧により第1プラネタリキャリアC1を正転方向又は逆転方向に回転させ、或いは回転軸53回りの第1プラネタリキャリアC1の回転を規制する。アクチュエータ105によって第1プラネタリキャリアC1が回転すると、外側ロータ52と内側ロータ51間の相対的な位置関係(位相差)が変化する。
図4は、電動機103の界磁強め状態(a)及び界磁弱め状態(b)を示す図である。図4(a)に示す界磁強め状態では、外側ロータ52の永久磁石52a,52bの磁束Q2と内側ロータ51の永久磁石51a,51bの磁束Q1の向きが同一であるため、合成された磁束Q3は大きい。一方、図4(b)に示す界磁弱め状態では、外側ロータ52の永久磁石52a,52bの磁束Q2と内側ロータ51の永久磁石51a,51bの磁束Q1の向きが逆であるため、合成された磁束Q3は小さい。
このように、2重ロータを備えた電動機103では、ロータ位相差を変更して界磁の磁束を増減させることにより、誘起電圧定数Keを変化させることができる。図5は、誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機103の回転数及びトルクに応じた運転可能領域を示す図である。図5に示すように、ロータ位相差が小さく誘起電圧定数Keが大きいとき(界磁強め状態)、電動機103の運転可能な回転数は低下するが、大きなトルクを出力可能である。一方、ロータ位相差が大きく誘起電圧定数Keが小さいとき(界磁弱め状態)、電動機103の出力可能なトルクは低下するが、高い回転数まで運転可能となる。このように、回転数及びトルクに対する電動機103の運転可能領域は、誘起電圧定数Keに応じて変化する。
なお、電動機103の発電特性は、電動機103が界磁弱め状態において、従来のACGスタータの発電特性を包含していれば良い。すなわち、電動機103は、界磁弱め状態
の出力トルクがACGスタータの最大トルク以上となるよう設計される。
以上説明した電動機103は、本実施形態では、内燃機関101を始動するためのスタータとしての役割と、補機121に供給する電力を発電するACジェネレータ(ACG)としての役割とを有する。スタータとしての役割は、車両停止時のアイドリング停止状態から、内燃機関101を始動するときに必要とされる。このとき、コントローラ119はクラッチ107を接続状態とし、電動機103の出力トルクが内燃機関101を回転させる。なお、内燃機関101を回転させるためには、比較的大きなトルクが必要とされる。
一方、ACGとしての役割は、内燃機関101の駆動の如何にかかわらず、補機121の駆動要求があるときに必要とされる。このとき、コントローラ119は、内燃機関101の始動から停止までの間、及びアイドリング停止時に補機駆動要求がないときはクラッチ107を接続状態とする。クラッチ107が接続されているとき、電動機103の内側ロータ51及び外側ロータ52は、内燃機関101の回転によってステータ50に対して回転するため発電する。電動機103で発電された電力は、補機駆動要求があるときは駆動要求されている補機に供給され、補機駆動要求がないときは蓄電器115に充電される。また、コントローラ119は、アイドリング停止時に補機駆動要求があるときは、クラッチ107を切る。このとき、電動機103は蓄電器115からの電力供給によって発電する。電動機103で発電された電力は、駆動要求されている補機に供給される。電動機103の出力トルクは、駆動要求されている補機の入力電圧の合計に応じて設定される。但し、補機121の入力電圧は12Vと比較的低電圧であるため、駆動要求されている補機の数が少ないとき、電動機103の出力トルクは小さくて良い。
このように、電動機103に求められる出力トルクは、電動機103がスタータとして動作するときと、ACGとして動作するときとでは異なる。図6は、電動機103の運転可能領域及び電動機103の運転効率が最適となるロータ位相差を示す図である。上述したように、電動機103がスタータとして動作するときは比較的大きな出力トルクが求められるため、電動機103は、蓄電器115からの電流供給によって高トルク、低回転数で駆動され、かつ、ロータ位相差はコントローラ119によるアクチュエータ105の調整によって0度に設定される。すなわち、電動機103は、誘起電圧定数Keが最も大きい界磁最強め状態に設定される。一方、電動機103がACGとして動作するときの出力トルクは小さくても良いため、電動機103は、低トルクで駆動され、ロータ位相差は回転数に応じたコントローラ119によるアクチュエータ105の調整によって100〜180度の間の最適値に設定される。すなわち、電動機103は、誘起電圧定数Keが小さい界磁弱め状態に設定される。なお、電動機103の回転数は、レゾルバ117が検出した外側ロータ12の機械角度から求められる。
次に、車両の走行状態に応じた発動機103及びクラッチ107の制御について説明する。図7は、車両の走行状態に応じて電動機103に設定される誘起電圧定数及びロータ位相差とクラッチ107の状態とを示す図である。図7に示すように、本実施形態の車両駆動装置が備えるコントローラ119は、内燃機関101の始動時と、車両加速〜クルーズ〜車両減速〜内燃機関101の停止時と、アイドリング停止時の3つの状態に応じて、電動機103のロータ位相差及びクラッチ107を制御する。
図8は、内燃機関101の始動時にコントローラ119が行う動作を示すフローチャートである。図8に示すように、コントローラ119は、内燃機関101の始動要求の有無を判断し(ステップS101)、内燃機関101の始動要求があればステップS103に進む。コントローラ119は、クラッチ107を接続状態とする指令を出力し(ステップS103)、電動機103のロータ位相差を最遅角(0度)に設定する指令を出力する(ステップS105)。次に、蓄電器115から電動機103に電流を供給して電動機10
3を駆動することによって、内燃機関を始動する(ステップS107)。コントローラ119は、内燃機関101の始動が完了したかを判断し(ステップS109)、電動機103のロータ位相差を進角させる。
図9は、内燃機関101のアイドリング停止時にコントローラ119が行う動作を示すフローチャートである。図9に示すように、コントローラ119は、内燃機関101がアイドリングを停止したかを判断し(ステップS201)、アイドリング停止状態であればステップS203に進む。コントローラ119は、補機駆動要求の有無を判断し(ステップS203)、補機駆動要求がなければステップS205に進み、補機駆動要求があればステップS209に進む。補機駆動要求がない場合、コントローラ119は、クラッチ107を接続状態とする指令を出力し(ステップS205)、電動機103のロータ位相差を最遅角(0度)に設定する指令を出力する(ステップS207)。ステップS207の後、電動機103は、電流が供給されない状態のまま内燃機関101の始動まで待機する。
一方、補機駆動要求がある場合、コントローラ119は、クラッチ107を切る指令を出力し(ステップS209)、電動機103のロータ位相差を進角(100〜180度)に設定する指令を出力する(ステップS211)。次に、蓄電器115から電動機103に電流を供給して電動機103を駆動することによって得られた電力を、駆動要求があった補機に供給する(ステップS213)。
以上説明したように、本実施形態の車両駆動装置によれば、内燃機関101の始動時には電動機103が大きなトルクを出力できるようロータ位相差を最遅角(0度)に設定され、補機121の駆動要求がある状態では大きなトルクが必要とされないため、補機駆動のために必要なトルクと回転数に応じてロータ位相差を進角させる。上述したように、本実施形態で用いられる電動機103は2重ロータを有し、図6に示したグラフに基づき、トルク及び回転数に応じて2重ロータの相対位相角を変更することによって、電動機103に界磁弱め電流を供給する必要がない。したがって、電動機103は、エンジン始動時には高トルクを出力し、エンジン始動後はロータ位相差が進角されるため効率の良い運転をすることができる。
なお、上記実施形態では、クラッチ107を介して内燃機関101と電動機103が連結されているが、クラッチ107を設けずに、内燃機関101と電動機103が常に連結された構成としても良い。但し、この構成では、内燃機関101のアイドリング停止時に補機駆動要求がある場合、補機121に電力を供給するため蓄電器115からの電流供給によって電動機103は回転されるが、電動機103の回転によって内燃機関101も回転される。したがって、電動機103は、補機121に供給する電力を発電するために必要なトルクに加えて、内燃機関101の回転のためのトルクも出力する必要がある。その結果、電動機103の駆動を少電力で行うことはできない。
また、上記実施形態では、誘起電圧定数Keが最も大きい界磁最強め状態のロータ位相差を0度として説明したが、電動機103の製造バラツキ等を考慮して、ロータ位相差が−10〜+10度の範囲を界磁最強め状態とみなしても良い。
本発明に係る一実施形態の車両駆動装置を示すブロック図 図1に示した車両駆動装置が備える電動機の断面図 電動機103が有するロータ位相差変更部の内部構造を示す図 電動機103の界磁強め状態(a)及び界磁弱め状態(b)を示す図 誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機103の回転数及びトルクに応じた運転可能領域を示す図 電動機103の運転可能領域及び電動機103の運転効率が最適となるロータ位相差を示す図 車両の走行状態及び内燃機関101の状態に応じた、電動機103に設定する誘起電圧定数及びロータ位相差を示す図 内燃機関101の始動時にコントローラ119が行う動作を示すフローチャート 内燃機関101のアイドリング停止時にコントローラ119が行う動作を示すフローチャート 特開平11−147424号公報に開示されている車両駆動装置を示すブロック図
符号の説明
101 内燃機関
103 電動機
105 アクチュエータ
107 クラッチ
109 プーリー
111 ベルト
113 インバータ
115 蓄電器
117 レゾルバ
119 コントローラ
121 補機
50 ステータ
50a 電機子
51 内側ロータ
52 外側ロータ
53 回転軸
30 ロータ位相差変更部
31 第1プラネタリギア
32 第2プラネタリギア
33,35 回転軸
34 軸受け
C1 第1プラネタリキャリア
C2 第2プラネタリキャリア
R1 第1リングギア
R2 第2リングギア
S サンギア

Claims (7)

  1. 回転軸の周囲に同心円状に設けられた第1回転子及び第2回転子を有する永久磁石界磁型の電動機と、
    車両が走行するための動力を発生する、前記電動機に連結された内燃機関と、
    前記内燃機関の状態に応じて、前記電動機の前記第1回転子及び前記第2回転子の相対変位角を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記電動機による前記内燃機関の始動後、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角させるよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両駆動装置であって、
    前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機の駆動要求がある場合、前記制御部は、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角させ、前記電動機に電流を供給するよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両駆動装置であって、
    前記相対変位角が前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度よりも進角された前記電動機は、前記車両に搭載された駆動要求されている補機が要する電力以上を発電し、当該補機に電力を供給することを特徴とする車両駆動装置。
  4. 請求項1に記載の車両駆動装置であって、
    前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機の駆動要求がない場合、前記制御部は、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度に設定するよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両駆動装置であって、
    前記制御部は、前記電動機による前記内燃機関の始動時、前記相対変位角を前記電動機の誘起電圧定数が最大となる角度に設定するよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
  6. 請求項3に記載の車両駆動装置であって、
    前記第1回転子又は前記第2回転子の単位時間当たりの回転数を検出する回転数検出部を備え、
    前記制御部は、前記駆動要求されている補機が要する電力以上を発電する前記電動機の出力トルク及び前記回転数検出部によって検出された回転数に基づいて、前記電動機の運転効率が最も良くなる角度に前記相対変位角を設定するよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
  7. 請求項2に記載の車両駆動装置であって、
    前記電動機と前記内燃機関の間の動力の伝達・非伝達を切り替えるクラッチを備え、
    前記内燃機関がアイドリング停止時、前記車両に搭載された補機の駆動要求がある場合、前記制御部は、前記クラッチを切るよう制御することを特徴とする車両駆動装置。
JP2008053956A 2008-03-04 2008-03-04 車両駆動装置 Pending JP2009213267A (ja)

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