JP2009197164A - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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寛之 石井
Hiroshi Miyazawa
浩史 宮沢
Hirokazu Imai
今井  博和
Takahiko Kurosawa
孝彦 黒澤
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Abstract

【課題】硬化物のヤング率が低く、柔軟性に優れ、特に光ファイバのプライマリ材として有用な液状硬化性樹脂組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)並びに(C):
(A)ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートである、次の(A1)、(A2)及び(A3)を含むウレタン(メタ)アクリレート 60〜85質量%、
(A1)2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート
成分(A)中40〜60質量%、
(A2)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOOR1で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R1は、炭素数1〜3のアルキル基である。)
成分(A)中20〜35質量%、
(A3)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOSR2で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R2は、トリアルキルシリル構造を有する1価の基である。) 成分(A)中5〜10質量%、
(B)重合性不飽和単量体 10〜30質量%、
(C)重合開始剤 0.01〜5質量%
を含有する液状硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、光ファイバ被覆材、特に光ファイバのプライマリ材として好適な特性を有する液状硬化性樹脂組成物に関する。
光ファイバは、ガラスを熱溶融紡糸して得たガラスファイバ素線に、保護補強を目的として樹脂を被覆して製造されている。この樹脂被覆としては、光ファイバの表面にまず柔軟な第一次の被覆層を設け、その外側に剛性の高い第二次の被覆層を設けた構造が知られている。これらの樹脂被覆を施された複数の光ファイバ素線を結束材料で固めたテープ状光ファイバや光ファイバケーブルもよく知られている。光ファイバ素線の第一次の被覆層を形成するための樹脂組成物をプライマリ材、第二次の被覆層を形成するための樹脂組成物をセカンダリ材、複数の光ファイバ素線の結束材料として用いられる樹脂組成物をバンドリング材と称している。また、複数のテープ状光ファイバや光ファイバケーブルをさらに結束材料でまとめる場合もあり、このとき用いられる結束材料もバンドリング材と称している。これらの樹脂被覆方法としては、液状硬化性樹脂組成物を塗布し、熱又は光、特に紫外線により硬化させる方法が広く用いられている。
これらの被覆材のうち、プライマリ材においては硬化物が柔軟であることが必要である。さらにプライマリ材には、ガラスファイバに対する一次被覆であることから、樹脂液の安定性及び硬化物の耐水性に優れていることの他に、高速塗布性に優れている必要性から特に安定した粘度特性が要求されている。このようなプライマリ材に有用な液状硬化性樹脂組成物としては、ガソリン中での膨潤性の低い脂肪族ウレタンオリゴマーを有する組成物(特許文献1)、脂肪族ウレタンオリゴマー及び炭化水素モノマーを含有する組成物(特許文献2)、特定のシランカップリング剤を配合した組成物(特許文献3)等が知られている。
しかしながら、これらの組成物は樹脂液の安定性や硬化物の柔軟性が未だ十分でなく、また高速塗布性に適した粘度特性を有するものではなかった。
特開平5−306146号公報 特開平5−306147号公報 特開2001−130929号公報
従って、本発明の目的は、硬化物のヤング率が低く、柔軟に優れ、特にプライマリ材として有用な液状硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記特性を有する組成物を得るべく種々検討した結果、特定の3種のウレタン(メタ)アクリレートを特定の割合で用いれば、硬化物のヤング率が低く、柔軟性に優れ、特にプライマリ材として有用な液状硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)並びに(C):
(A)ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートである、次の(A1)、(A2)及び(A3)を含むウレタン(メタ)アクリレート 60〜85質量%、
(A1)2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート
成分(A)中40〜60質量%、
(A2)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOOR1で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R1は、炭素数1〜3のアルキル基である。)
成分(A)中20〜35質量%、
(A3)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOSR2で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R2は、トリアルキルシリル構造を有する1価の基である。) 成分(A)中5〜10質量%、
(B)重合性不飽和単量体 10〜30質量%、
(C)重合開始剤 0.01〜5質量%
を含有する液状硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、当該液状硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる光ファイバのプライマリ被覆層、及び当該プライマリ被覆層を有する光ファイバを提供するものである。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、硬化物のヤング率が低く、柔軟性に優れ、特に光ファイバのプライマリ材として有用である。
本発明の液状硬化性樹脂組成物に用いられる成分(A)は、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有するウレタン(メタ)アクリレートであって、以下に述べる(A1)、(A2)および(A3)のウレタン(メタ)アクリレートを含んでいる。
成分(A)を構成する重合性オリゴマーのうち、(A1)のウレタン(メタ)アクリレートは、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートであって、2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートである。典型的には、HAA−DIC−(PED−DIC)n−HAAで表される構造を有している。ここで、HAAは、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物に由来する構造であり、DICは、ジイソシアネート化合物に由来する構造であり、PEDは、ポリエーテルジオール化合物に由来する構造であり、nは、2〜5であり、好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2〜3である。HAAとDICとの結合およびPEDとDICとの結合は、いずれもウレタン結合である。
また、成分(A)のうち、片末端にヒドロキシアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A2)は、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートであって、1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOOR1で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R1は、炭素数1〜3のアルキル基である。)である。典型的には、HAA−DIC−(PED−DIC)n−R3で表される構造を有している。ここで、HAA、DIC、PEDおよびnは、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の場合と同様である。R3は、炭素数1〜3のモノアルコールに由来する構造である。DICとR3との結合により−NHCOOR1で表される構造が形成される。
また、成分(A)のうち、片末端にメルカプトアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A3)は、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートであって、1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOSR2で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R2は、トリアルキルシリル構造を有する1価の基である。)である。典型的には、HAA−DIC−(PED−DIC)n−R4で表される構造を有している。ここで、HAA、DIC、PEDおよびnは、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の場合と同様である。R4は、チオール基を有するシラン化合物に由来する構造である。DICとR4との結合により−NHCOSR2で表される構造が形成される。
(A)のウレタン(メタ)アクリレートは、ジオール化合物とジイソシアネート化合物を2:3〜5:6のモル比で反応させたウレタン化合物のイソシアネート末端に、さらに水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、炭素数1〜3のモノアルコール、およびチオール基を有するシラン化合物を反応することにより、(A1)、(A2)、(A3)の混合物として得られる。
ジオール化合物とジイソシアネート化合物の反応モル比は、n:n+1であらわすことができ、このnが2未満では、得られる硬化物のヤング率が高くなり、プライマリ材としては好ましくない物性になる。一方nが5を超えると、樹脂液の塗布性が低下する。また、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、炭素数1〜3のモノアルコール、およびチオール基を有するシラン化合物の比については、(A1):(A2):(A3)の質量%によって決定される。
ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成で用いられるジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとして、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。脂環族ジイソシアネートとして、例えば、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、1,6−ヘキサンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
このうち経済性及び安定した品質の組成物が得られる点から、芳香族ジイソシアネートがより好ましく、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートが特に好ましい。これらのジイソシアネートは単独で用いても、2種以上併用しても良い。
ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の製造に用いられるジオール化合物としては、例えば脂肪族ポリエーテルジオール、脂環式ポリエーテルジオールあるいは芳香族ポリエーテルジオールなどのポリエーテルジオール類が挙げられる。これらのジオールは、単独で又は二種以上を併用して用いることもできる。これらのジオールにおける各構造単位の重合様式は特に制限されず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであってもよい。
脂肪族ポリエーテルジオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール及び二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールなどが挙げられる。
上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙げられる。
二種以上の上記イオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールの具体例としては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより得られる二元共重合体;テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド及びエチレンオキシドの組み合わせより得られる三元重合体などを挙げることができる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミンなどの環状イミン類;β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチドなどの環状ラクトン酸;あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。
上記脂肪族ポリエーテルジオールは、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学社製)、PPG400、PPG1000、EXCENOL720、1020、2020(以上、旭オーリン社製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、DC1800(以上、日本油脂社製)、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTGL2000(以上、保土谷化学工業社製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000A、PBG2000B、EO/BO4000、EO/BO2000(以上、第一工業製薬社製)、Acclaim 2200、2220、3201、3205、4200、4220、8200、12000(以上、住友バイエルウレタン社製)等などの市販品としても入手することができる。
脂環式ポリエーテルジオールとしては、例えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
さらに、芳香族ポリエーテルジオールとしては、例えばビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、ハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。上記芳香族ポリエーテルジオールは、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DA4000(以上、日本油脂社製)などの市販品としても入手することができる。
これらのポリエーテルジオール化合物のうち、1種又は2種以上の炭素数2〜4のイオン重合性環状化合物の開環重合体であって、平均分子量1000〜5000のポリエーテルジオールを用いるのが、樹脂液の高速塗布性と被覆材の柔軟性の両立の点から好ましい。このような好ましいジオール化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド及びイソブテンオキシドから選ばれる1種又は2種以上のオキシドの開環重合体であって平均分子量1000〜5000のものが挙げられる。特に平均分子量1000〜5000のプロピレンオキシドの開環重合体が好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成で用いられる水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、水酸基が第一級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第一水酸基含有(メタ)アクリレートという)、及び水酸基が第二級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第二水酸基含有(メタ)アクリレートという)を用いることが好ましい。水酸基が第三級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第三水酸基含有(メタ)アクリレートという)はイソシアネート基との反応性に劣るため好ましくない。
第一水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、及び下記式(1)
CH2=C(R11)-COOCH2CH2-(OCOCH2CH2CH2CH2CH2)m-OH (1)
(式中、R11は水素原子又はメチル基を示し、mは1〜3の数を示す)
で表される(メタ)アクリレート等が挙げられる。
第二水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物も挙げられる。
これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、ジオール化合物に含まれる水酸基1当量に対して0.1〜0.8当量、特に0.1〜0.7当量となる量用いるのが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の製造において、ジオールとともにジアミンを併用することも可能であり、このようなジアミンとしてはエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン等のジアミンやヘテロ原子を含むジアミン、ポリエーテルジアミン等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートの一部を、イソシアネート基に付加しうる官能基を持った化合物で置き換えて用いることもできる。例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらの化合物を使用することにより、ガラス等の基材への密着性を高めることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成において、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン等から選ばれるウレタン化触媒を、反応物の総量に対して0.01〜1重量%を用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常5〜90℃、特に10〜80℃で行うのが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の好ましい分子量は、ゲルパーミュレーションクロマトグラフ法によるポリスチレン換算の分子量で通常1500〜20000であり、より好ましくは2500〜12000である。分子量が1500未満ではその硬化物の破断伸びが低いことがあり、20000を超えると粘度が高くなることがあり好ましくない。
また、成分(A)のうち、片末端にヒドロキシアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A2)は、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートであって、1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOOR1で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R1は、炭素数1〜3のアルキル基である。)である。典型的には、HAA−DIC−(PED−DIC)n−R3で表される構造を有している。ここで、HAA、DIC、PEDおよびnは、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の場合と同様である。R3は、炭素数1〜3のモノアルコールに由来する構造である。DICとR3との結合により−NHCOOR1で表される構造が形成される。
ウレタン(メタ)アクリレート(A2)は、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成に用いられる水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の一部に替えて、炭素数1〜3のモノアルコールを用いることにより合成される。また、炭素数1〜3のモノアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールが挙げられるが、メタノールが好ましい。
また、成分(A)のうち、片末端にメルカプトアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A3)は、ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートであって、1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOSR2で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R2は、トリアルキルシリル構造を有する1価の基である。)である。典型的には、HAA−DIC−(PED−DIC)n−R4で表される構造を有している。ここで、HAA、DIC、PEDおよびnは、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の場合と同様である。R4は、チオール基を有するシラン化合物に由来する構造である。DICとR4との結合により−NHCOSR2で表される構造が形成される。
ウレタン(メタ)アクリレート(A3)は、ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成に用いられる水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の一部に替えて、チオール基を有するシラン化合物を用いることにより合成される。また、チオール基を有するシラン化合物としては、γ−メルカプトキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、γ−メルカプトキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明においては、ウレタン(メタ)アクリレート(A)として、前記(A1)、(A2)及び(A3)を組み合わせて用いる。その配合割合は、成分(A)中に、(A1)を40〜60質量%、好ましくは50〜60質量%、(A2)を20〜35質量%、好ましくは25〜35質量%、(A3)を5〜10質量%、好ましくは8〜10質量%であるのが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、前記(A1)、(A2)及び(A3)の合計で、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に、60〜85質量%、特に75〜85質量%配合するのが、塗布性とヤング率の観点から好ましい。
本発明で用いる成分(B)の重合性不飽和単量体は、エチレン性不飽和基を有する単量体化合物である。成分(B)としては、エチレン性不飽和基を1個有する化合物(以下、「単官能性化合物」という。)及び/又はエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(以下、「多官能性化合物」という。)を用いることができる。単官能性化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム;ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ビニルオキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、上記の重合性不飽和単量体の単官能性化合物の市販品として、アロニックスM−111、M−113、M−114、M−117(以上、東亞合成社製);KAYARAD、TC110S、R629、R644(以上、日本化薬社製);IBXA、ビスコート3700(大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。
また多官能性化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。また、市販品としては、例えばユピマーUV SA1002、SA2007(以上、三菱化学社製);ビスコート700(大阪有機化学工業社製);KAYARAD R−604、DPCA−20、−30、−60、−120、HX−620、D−310、D−330(以上、日本化薬社製);アロニックスM−210、M−215、M−315、M−325(以上、東亞合成社製)等が挙げられる。
これらの(B)成分の中では、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム;2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが、樹脂液の保存安定性と硬化速度の観点から好ましい。
成分(B)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に、10〜30質量%、特に15〜25質量%配合するのが、塗布性とヤング率の観点から好ましい。
成分(C)の重合開始剤としては、熱重合開始剤又は光重合開始剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物を熱硬化させる場合には、通常、過酸化物、アゾ化合物等の熱重合開始剤が用いることができる。具体的には、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物を光硬化させる場合には、光重合開始剤を用い、必要に応じて、さらに光増感剤を添加することができる。ここで、光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61、DAROCUR1116、1173(以上、チバスペシャルティケミカルズ社製);LUCIRIN TPO(BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。また、光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
重合開始剤(C)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に、0.01〜5質量%、特に0.5〜3質量%配合するのが好ましい。
また、本発明の液状硬化性樹脂組成物には、上記成分以外に各種添加剤、例えば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を必要に応じて配合することができる。ここで、酸化防止剤としては、例えばIRGANOX1010、1035、1076、1222(以上、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ANTIGENE P、3C、Sumilizer GA−80、GP(住友化学工業社製)等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えばTINUVIN P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバスペシャルティケミカルズ社製)、Seesorb102、103、501、202、712、704(以上、シプロ化成社製)等が挙げられる。光安定剤としては、例えばTINUVIN 292、144、622LD(以上、チバスペシャルティケミカルズ社製)、サノールLS770(三共社製)、TM−061(住友化学工業社製)等が挙げられる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、更に、(D)アルコキシシラン化合物 0.1〜10質量%、(E)ヒンダードアミン化合物 0.01〜1質量%を含有することができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物に用いられる(D)成分のアルコキシシラン化合物は、エチレン性不飽和結合等のラジカル重合性の官能基を有さないものである。このため、紫外線硬化後も硬化物中を容易に移動してガラスの欠損部位に接近でき、また、アルコキシシラン部位を有するため、ガラスの欠損部位と化学反応により結合し修復することが可能である。
かかるアルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラエトキシシラン(正珪酸エチル、多摩化学工業社製;AY43−101、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、メチルトリメトキシシラン(SZ6070、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、メチルトリエトキシシラン(SZ6072、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、メチルトリフェノキシシラン(Z−6721、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ジメチルジメトキシシラン(AY43−004、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、トリメチルメトキシシラン(AY43−043、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ヘキサメチルジシラザン(Z−6079、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、n−プロピルトリメトキシシラン(Z−6265、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、イソブチルトリメトキシシラン(AY43−048、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、イソブチルトリエトキシシラン(Z−6403、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、n−ヘキシルトリメトキシシラン(AY43−206M、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、n−ヘキシルトリエトキシシラン(AY43−206E、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(SZ6187、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、n−オクチルトリエトキシシラン(Z−6341、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、n−デシルトリメトキシシラン(AY43−210MC、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、1,6ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(AY43−083、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、フェニルトリメトキシシラン(AY43−040、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ジフェニルジメトキシシラン(AY43−047、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(AY43−013、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン(AY43−158E、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ジフェニルジメトキシシラン(AY43−047、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(SH6020、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(AY43−059、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン(SZ6023、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン(SZ6083、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン(AY43−031、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(SH6040、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(AY43−026、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ビス[(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド(Z−6920、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、ビス[(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド(Z−6940、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、テトラエトキシシラン縮合物(シリケート40、シリケート45、シリケート48、以上、多摩化学工業社製)、メチルトリメトキシシラン縮合物(Mシリケート51、多摩化学工業社製)、テトラプロポキシシラン(プロピルシリケート、多摩化学工業社製)、テトラブトキシシラン(ブチルシリケート、多摩化学工業社製)等が挙げられる。
成分(D)としては、一般式(2):
(R12n−Si−(OR134-n (2)
(式中、R12は炭素数1〜10のアルキル基、エポキシアルキル基、パーフルオロアルキル基又はアリール基を示し、R13は炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは0、1又は2を示す)
で表されるものが好ましい。特に、メトキシシリル化合物、エトキシシリル化合物が好ましく、更に、2官能以上のメトキシシリル化合物、エトキシシリル化合物が、加水分解性に優れ、立体障害も少ないためガラスの欠損部位との反応が容易になるので好ましい。
(D)成分は、1種又は2種以上を用いることができ、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に0.1〜10質量%、好ましくは0.25〜5質量%、特に好ましくは0.5〜1質量%配合される。この範囲内であれば、被覆除去後のファイバ強度にも優れる。
本発明で用いる(E)成分のヒンダードアミン化合物は、塩基性であることから、アルコキシシラン化合物の加水分解・縮合には効果的であるが、塩基性が低いため、ガラスの欠損部位を侵食することが少ない。
成分(E)としては、例えば、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、ビス(1,1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(サノールLS−765、サノールLS−292:以上、三共ライフテック社製)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(サノールLS−770、三共ライフテック社製)、1−[2−{3−(3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチルーヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}2,2,6,6'−テトラメチルピペリジン(サノールLS−2626、三共ライフテック社製)、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(サノールLS−744、三共ライフテック社製)、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](サノールLS−944、三共ライフテック社製)等が挙げられる。
成分(E)としては、塩基性が低く、立体障害が大きいヒンダードピペリジン化合物が好ましく、特に、第2級、第3級ヒンダードピペリジン化合物、更に、第3級ヒンダードピペリジン化合物が好ましい。これらの化合物は、立体障害が大きいため、樹脂液中に存在する酸やNCO基との反応を起こさず、保存安定性も良好である。これらの中では、特に、ビス(1,1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートが好ましい。
(E)成分は、1種又は2種以上を用いることができ、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に0.01〜1質量%、好ましくは0.03〜0.07質量%、特に好ましくは0.04〜0.05質量%配合される。この範囲内であれば、被覆除去後にもファイバ強度が低下しない。
本発明の組成物には、必要に応じて本発明の液状硬化性樹脂組成物の特性を損なわない範囲で他のオリゴマー、ポリマー、その他の添加剤等を配合することができる。
他のオリゴマー、ポリマーとしては、例えばポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリアミド(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシロキサンポリマー、グリシジルメタアクリレート等が挙げられる。
なお、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、熱及び/又は放射線によって硬化されるが、ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等であるが、特に紫外線が好ましい。
本発明の液状硬化性樹脂組成物の粘度は、ハンドリング性、塗布性の点から25℃において0.1〜10Pa・s、さらに3〜9Pa・s、特に5〜8Pa・sが好ましい。
本発明組成物の硬化物は、比較的低いヤング率を有するとともに優れた耐水性を有するので、光ファイバのプライマリ材として有用である。ここで、当該硬化物のヤング率は10MPa以下であることが好ましい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
合成例1(ウレタン(メタ)アクリレート(A)の合成(A1、A2、A3の混合物):
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール66.66部、2,4−トリレンジイソシアネート7.88部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.019部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が25℃となるようにした。ジブチル錫ジラウレート0.31部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて45℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.34質量%(仕込量に対する割合)以下となった後、γ−メルカプトキシプロピルトリメトキシシラン0.23部、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.19部、メタノール0.12部を添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られたウレタンアクリレートオリゴマーは、(A1):(A2):(A3)=47:8:25の混合物である。
実施例1及び2
表1に示す組成の液状硬化性樹脂組成物を製造し、下記の方法に従い、粘度、ヤング率、破断強度及び破断伸びを測定した。
(1)粘度:
実施例で得られた組成物の25℃における粘度を、粘度計B8H−BII(トキメック社製)で測定した。
(2)ヤング率:
実施例で得られた組成物の硬化後のヤング率を測定した。354μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状硬化性樹脂組成物を塗布し、これを空気中で1J/cm2のエネルギーの紫外線を照射し硬化させ試験用フィルムを得た。この硬化フィルムから延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるように短冊状サンプルを作成した。温度23℃、湿度50%下、引張り試験機AGS−1KND(島津製作所社製)を用い、JIS K7127に準拠して引張試験を行った。引張速度は1mm/minで2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
(3)破断強度および破断伸び:
引張試験器(島津製作所社製、AGS−50G)を用い、上記試験片の破断強度および破断伸びを下記測定条件にて測定した。
引張速度 :50mm/分
標線間距離(測定距離):25mm
測定温度 :23℃
相対湿度 :50%RH
Figure 2009197164
SZ6030;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製)。
SumilizerGP;6−[3−(3−t−ブチルー4−ヒドロキシー5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(住友化学社製)。
LS−765;1−メチル−8−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−セバケート(三共特品開発製)。
表1から明らかなように、本発明の組成物は、光ファイバ被覆剤として適切な樹脂液粘度を有し、プライマリ材として好適なヤング率を与えるものである。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)並びに(C):
    (A)ポリエーテルジオール化合物、ジイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物にそれぞれ由来する構成単位を有し、該ポリエーテルジオール化合物に由来する構造単位を2〜5個有するウレタン(メタ)アクリレートである、次の(A1)、(A2)及び(A3)を含むウレタン(メタ)アクリレート 60〜85質量%、
    (A1)2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート
    成分(A)中40〜60質量%、
    (A2)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOOR1で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R1は、炭素数1〜3のアルキル基である。)
    成分(A)中20〜35質量%、
    (A3)1個の(メタ)アクリロイル基および1個の−NHCOSR2で表される構造を有するウレタン(メタ)アクリレート(R2は、トリアルキルシリル構造を有する1価の基である。) 成分(A)中5〜10質量%、
    (B)重合性不飽和単量体 10〜30質量%、
    (C)重合開始剤 0.01〜5質量%
    を含有する液状硬化性樹脂組成物。
  2. 前記成分(A2)が有する−NHCOOR1で表される構造が、ジイソシアネート化合物とウレタン結合を介して結合した炭素数1〜3のモノアルコールに由来するものである、請求項1記載の液状硬化性樹脂組成物。
  3. 前記成分(A3)が有する−NHCOSR2で表される構造が、ジイソシアネート化合物とチオウレタン結合を介して結合した含イオウシラン化合物に由来するものである、請求項1又は2記載の液状硬化性樹脂組成物。
  4. 次の成分(D)および(E):
    (D)アルコキシシラン化合物 0.1〜10質量%
    (E)ヒンダードアミン化合物 0.01〜1質量%
    を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の液状硬化性樹脂組成物。
  5. 光ファイバのプライマリ材用である請求項1〜4のいずれか1項記載の液状硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項5に記載の液状硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる光ファイバのプライマリ被覆層。
  7. 請求項6に記載のプライマリ被覆層を有する光ファイバ。
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