JP2009186132A - 排気フードおよび排気システム - Google Patents
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Abstract
【課題】調理等で発生する油煙空気のうち、排気フードから洩れてしまう油煙の洩れをなくし、排気フードで効率よく捕集することで排気手段を省エネにしつつ、省メンテナンスにすることを目的とする。
【解決手段】屋内102の空気を屋外106へ排気する排気手段4と、屋内102に開口し屋内空気を吸込む吸込口3を有する排気フード1と、屋外106に開口し吸い込んだ屋内空気を屋外106へ排出する排気口3dを有し、吸込口3の下流側に吸込口3より大きい整流板6を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】屋内102の空気を屋外106へ排気する排気手段4と、屋内102に開口し屋内空気を吸込む吸込口3を有する排気フード1と、屋外106に開口し吸い込んだ屋内空気を屋外106へ排出する排気口3dを有し、吸込口3の下流側に吸込口3より大きい整流板6を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば家庭の台所や業務用厨房などの空間に浮遊する油を排気するための排気フードに関する。
近年、家庭の台所や業務用厨房などの排気フードは、キッチンとデザインの統一性をするために、深形フードからデザイン性の優れた薄形フードやコンパクトフードが求められている。しかしながら、薄形フードやコンパクトフードはデザイン性を最優先にするあまり油煙の捕集効率を改善が遅れている。これを解決するために捕集を良化させる薄形フードやコンパクトフードの排気フードが開発されてきた。
従来、この種の排気フードは、加熱源の形と大きさに応じた吸込穴とその吸込穴の内側に中心部からの吸込を妨げるじゃま板とを設けているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その排気フードについて、図5を参照しながら説明する。図5において、排気フード101は、屋内102の調理台103上方に設置されており、排気ファン104、排気ダクト105を介して壁面105aを貫通し屋外106に開口している。吸込穴107は、排気フード101の下面に設けられており、この吸込穴107の内側にじゃま板108を保持部109によって取り付けた構成となっている。
調理台103で発生し空気中を上昇する油煙空気は、じゃま板108に衝突し排気ファン104によって排気フード101の吸込穴107から吸い込まれ、排気ダクト105を通って屋外106に排気しているものである。
特開昭58−168832号公報(第2頁、図1)
このように特許文献1に示すような従来の排気フードでは、油煙空気をじゃま板108に衝突させて油煙空気の流れベクトルを垂直方向から水平方向に変え、吸込穴107とじゃま板108のスリットから上昇する風速によって捕集を行っていたが、油煙空気の上昇気流が大きい場合には、衝突後の水平方向の風速が大きく吸込穴107のスリットから吸い込む風速では油煙空気を捕集できす排気フード101から洩れてしまうという課題があった。
また、調理台103の複数ある加熱源のうち、1ヶ所など限定で加熱源を使用した際もフード全体から排気するため、屋内102の油煙を含まない空気までも屋外106へ排気していたため、必要とする排気に対しエネルギーが余分に掛かっていたという課題があった。
また、停止時や異常時に風路を遮断することができないため、外風の流入抑制や火災発生時など風路を遮断したいときに遮断できないという課題があった。
また、吸い込まれた油煙から油分を分離させることが効率的にできなかったので、排気フード101の内面および排気ファン104、排気ダクト105に油分が多く付着しメンテナンスが大変であるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、吸込口より大きい整流板を吸込口の下流側に配置させることにより、洩れなく捕集し捕集効率を向上させることができる排気フードおよび排気システムを提供することを目的としている。
本発明のシステムは、上記目的を達成するために、屋内空気を屋外へ排気する排気手段を有する本体ユニットと、前記本体ユニットの下面には屋内に開口し屋内空気を吸込む吸込口と、屋外に開口し吸い込んだ屋内の屋内空気を屋外へ排出する排気口とを有し、前記吸込口の下流側に前記吸込口より大きい整流板を有するものである。
この手段により、整流板に衝突し外に広がる油煙空気を吸込口と整流板の隙間によって増速した気流と同一方向にさせることにより洩れなく捕集することができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、複数の吸込口を有したものである。
これにより、複数の加熱源があった場合にも、各々の吸込口と整流板の隙間によって増速した気流と同一方向にさせることにより、各々の吸込口で洩れなく捕集することができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、吸込口の上流側である吸込上流口から下流側である吸込下流口に向かって開口面積が小さくなるものである。
これにより、吸込口の上流側に流入する吸込角度広げることにより、油煙空気の捕集範囲を拡大し、洩れなく捕集し捕集効率を向上させることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、吸込口に吸込ガイドを有し、前記吸込ガイドは下流側を吸込口の最小開口面積となる直径より小さくかつ整流板に近い吸込ガイド下流口を有し、前記吸込ガイドは上流側を吸込口の最大開口面積となる直径より大きい吸込ガイド上流口を有し、前記吸込ガイドが吸込ガイド下流口から吸込ガイド上流口に向かって円形状の裾広がり形状としたものである。
これにより、本体ユニットの下面の気流が吸込口を中心とした方向に向くので、更に油煙空気の捕集範囲を拡大し、油煙空気を拡散させずに洩れなく捕集し捕集効率を向上させることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、整流板を上下に可動させる上下駆動部を有し、各々の吸込口の風量を調節することが可能にしたものである。
これにより、各々の加熱源の油煙空気発生量に応じて各々の吸込口の風量を調節するため、油煙を含まない空気を吸わず効率的に油煙空気を捕集することができるので、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、吸込口の上端と整流板の下面が接することができるものである。
これにより、排気手段が停止している時に、整流板によって風路を閉じることにより、外風など屋外と屋内の連通を遮断したいときに遮断させることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、風路内に温度検知手段を設け、異常と検知した時に吸込口の上端と整流板の下面が接することができるものである。
これにより、加熱源などから火が本体ユニット内に入り本体ユニット内で火災が発生した場合においても、延焼を抑制する目的で、整流板によって風路を閉じることにより、屋外と屋内の連通を遮断したいときに遮断させることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、整流板を平らな板状とし、外周部に下向きに折り返し部を設けたものである。
これにより、油煙空気に含まれる油分を効率よく分離することができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、整流板を円形とし、高速で回転させる回転駆動部を有することものである。
これにより、整流板に付着した油分を分離することができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、本体ユニットの下面に、下面周囲部から略中央部に向けて下向きに傾斜するテーパー面を形成し、その最下端部に小径穴を有する集油部を設け、その下段に油溜め部を設けたものである。
これにより、本体ユニットの下面に滴下した水滴や油滴を効率的に集油し、本体ユニットの下面に堆積することなく排出できるので、本体ユニットの下面を取り外さなくてもメンテナンスを容易にすることができる排気フードが得られる。
また、他の手段は、本体ユニットの下側に加熱源を有する調理台と、前記加熱源より大きく屋内に開口し調理よって発生した油煙空気を吸込む吸込口を有する排気フードとを有し、前記加熱源の略真上に前記吸込口を配したものである。
これにより、調理よって発生し広がりながら上昇する油煙空気の中心部を吸い込むことにより、上昇する油煙空気の拡散を抑制し吸込口に吸い込ませることができ捕集効率のよい排気システムが得られる。
また、他の手段は、加熱源の動作信号を受信する信号受信部を有し、加熱源の動作にあわせた排気手段の運転と、吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、加熱源からの信号により各々の加熱源の動作を判断し、排気手段の運転と各々の吸込口の整流板で風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気システムが得られる。
また、他の手段は、各々の吸込口の風路に加熱源感知手段を設け、前記加熱源感知手段により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、加熱源感知手段により各々の加熱源の動作を判断し、加熱源が動作している場合は開口率を大きくして風量をあげ、加熱源が動作していない場合は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
また、他の手段は、加熱源感知手段を温度センサーとし、前記温度センサーの温度により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、温度により各々の加熱源の動作を判断し、温度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、温度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
また、他の手段は、加熱源感知手段を煙センサーとし、前記煙センサーの煙濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、調理によって発生する煙により各々の加熱源の動作を判断し、煙の濃度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、煙の濃度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
また、他の手段は、加熱源感知手段を二酸化炭素センサーとし、前記二酸化炭素センサーの二酸化炭素濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、調理時のガス燃焼によって発生する二酸化炭素により各々の加熱源の動作を判断し、二酸化炭素濃度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、二酸化炭素濃度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
また、他の手段は、加熱源感知手段を湿度センサーとし、前記湿度センサーの湿度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、調理時の調理やガス燃焼によって発生する湿気分により各々の加熱源の動作を判断し、湿度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、湿度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
また、他の手段は、各々の吸込口の屋内側にマイクロホンを設け、前記マイクロホンが受信した騒音レベルにより各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものである。
これにより、調理時に発生する騒音をマイクロホンで受信し、その騒音レベルにより各々の加熱源の動作を判断し、騒音レベルが高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、騒音レベルが低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにすることができる排気フードおよび排気システムが得られる。
本発明によれば、吸込口より大きい整流板を吸込口の下流側に配置させることにより、洩れなく捕集し捕集効率を向上させることができる排気フードおよび排気システムを提供することができる。
本発明の請求項1記載の発明は、本発明のシステムは、上記目的を達成するために、屋内空気を屋外へ排気する排気手段を有する本体ユニットと、前記本体ユニットの下面には屋内に開口し屋内空気を吸込む吸込口と、屋外に開口し吸い込んだ屋内の屋内空気を屋外へ排出する排気口とを有し、前記吸込口の下流側に前記吸込口より大きい整流板を有するものであり、整流板に衝突し外に広がる油煙空気を吸込口と整流板の隙間によって増速した気流と同一方向にさせることにより洩れなく捕集し、効率よく吸い込ませるという作用を有する。
また、本発明の請求項2記載の発明は、複数の吸込口を有したものであり、複数の加熱源があった場合にも吸込口より大きい整流板を吸込口の下流側に配置させることにより、各々の吸込口で整流板に衝突し外に広がる油煙空気を吸込口と整流板の隙間によって増速した気流と同一方向にさせることにより洩れなく捕集し、効率よく吸い込ませるという作用を有する。
また、本発明の請求項3記載の発明は、吸込口の上流側である吸込上流口から下流側である吸込下流口に向かって開口面積が小さくなるものであり、吸込口の上流側に流入する吸込角度広げることにより、油煙空気の捕集範囲を拡大することにより洩れなく捕集し、効率よく吸い込ませるという作用を有する。
また、本発明の請求項4記載の発明は、吸込口に吸込ガイドを有し、前記吸込ガイドは下流側を吸込口の最小開口面積となる直径より小さくかつ整流板に近い吸込ガイド下流口を有し、前記吸込ガイドは上流側を吸込口の最大開口面積となる直径より大きい吸込ガイド上流口を有し、前記吸込ガイドが吸込ガイド下流口から吸込ガイド上流口に向かって円形状の裾広がり形状としたものであり、本体ユニットの下面の気流が吸込口を中心とした方向に向くので、更に油煙空気の捕集範囲を拡大し、外乱等により油煙空気が吸込口の中心から外れたとしても吸込口の方向へ補正することにより、油煙空気を拡散させずに洩れなく捕集し、効率よく吸い込ませるという作用を有する。
また、本発明の請求項5記載の発明は、整流板を上下に可動させる上下駆動部を有し、各々の吸込口の風量を調節することが可能にしたものであり、整流板によって各々の油煙空気に応じて各々の吸込口の風量を調節するため、排気を必要としない屋内空気を吸わず効率的に排気すべき油煙空気を捕集することができるので、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項6記載の発明は、吸込口の上端と整流板の下面が接することができるものであり、排気手段が停止している時に、整流板によって風路を閉じることにより、外風など屋外と屋内の連通を遮断したいときに遮断させるという作用を有する。
また、本発明の請求項7記載の発明は、風路内に温度検知手段を設け、異常と検知した時に吸込口の上端と整流板の下面が接することができるものであり、加熱源などから火が本体ユニット内に入り本体ユニット内で火災が発生した場合においても、延焼を抑制する目的で、整流板によって風路を閉じることにより、屋外と屋内の連通を遮断したいときに遮断させるという作用を有する。
また、本発明の請求項8記載の発明は、整流板を平らな板状とし、外周部に下向きに折り返し部を設けたものであり、油煙空気に含まれる油分を効率よく分離することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項9記載の発明は、他の手段は、整流板を円形とし、高速で回転させる回転駆動部を有するものであり、整流板に付着した油分を高速回転で発生する遠心力によって分離するという作用を有する。
また、本発明の請求項10記載の発明は、本体ユニットの下面に、下面周囲部から略中央部に向けて下向きに傾斜するテーパー面を形成し、その最下端部に小径穴を有する集油部を設け、その下段に油溜め部を設けたものであり、本体ユニットの下面に滴下した水滴や油滴を効率的に集油し、本体ユニットの下面に堆積することなく排出できるので、本体ユニットの下面を取り外さなくてもメンテナンスを容易にするという作用を有する。
また、本発明の請求項11記載の発明は、本体ユニットの下側に加熱源を有する調理台と、前記加熱源より大きく屋内に開口し調理よって発生した油煙空気を吸込む吸込口を有する排気フードとを有し、前記加熱源の略真上に前記吸込口を配したものであり、調理よって発生し広がりながら上昇する油煙空気の中心部を吸い込むことにより、上昇する油煙空気の拡散を抑制し、吸込口に効率よく吸い込ませるという作用を有する。
また、本発明の請求項12記載の発明は、加熱源の動作信号を受信する信号受信部を有し、加熱源の動作にあわせた排気手段の運転と、吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、加熱源からの信号により各々の加熱源の動作を判断し、排気手段の運転と各々の吸込口の整流板で風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項13記載の発明は、各々の吸込口の風路に加熱源感知手段を設け、前記加熱源感知手段により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、加熱源感知手段により各々の加熱源の動作を判断し、加熱源が動作している場合は開口率を大きくして風量をあげ、加熱源が動作していない場合は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項14記載の発明は、加熱源感知手段を温度センサーとし、前記温度センサーの温度により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、温度により各々の加熱源の動作を判断し、温度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、温度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項15記載の発明は、他の手段は、加熱源感知手段を煙センサーとし、前記煙センサーの煙濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、調理によって発生する煙により各々の加熱源の動作を判断し、煙の濃度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、煙の濃度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項16記載の発明は、他の手段は、加熱源感知手段を二酸化炭素センサーとし、前記二酸化炭素センサーの二酸化炭素濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、調理時のガス燃焼によって発生する二酸化炭素により各々の加熱源の動作を判断し、二酸化炭素濃度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、二酸化炭素濃度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項17記載の発明は、他の手段は、加熱源感知手段を湿度センサーとし、前記湿度センサーの湿度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、調理時の調理やガス燃焼によって発生する湿気分により各々の加熱源の動作を判断し、湿度が高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、湿度が低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
また、本発明の請求項18記載の発明は、他の手段は、各々の吸込口の屋内側にマイクロホンを設け、前記マイクロホンが受信した騒音レベルにより各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変したものであり、調理時に発生する騒音をマイクロホンで受信し、その騒音レベルにより各々の加熱源の動作を判断し、騒音レベルが高い吸込口は開口率を大きくして風量をあげ、騒音レベルが低い吸込口は開口率を小さくして風量を抑え、各々の吸込口の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段の出力を抑え省エネルギーにするという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1、2を用いて本体の構成を説明する。図1は本発明の実施の形態1における排気フードの使用時の構成図、図2は本発明の実施の形態1における排気フードの停止時の構成図である。
図1、2を用いて本体の構成を説明する。図1は本発明の実施の形態1における排気フードの使用時の構成図、図2は本発明の実施の形態1における排気フードの停止時の構成図である。
図1において、排気フード1は、屋内102に置かれた円形状の加熱源2bをもつ調理台2aの上方に設置され、調理等によって発生し空中に浮遊する油煙を捕集するために開口した円形状の吸込口3を有し、ファン4aとケーシング4bとモータ4cとで構成された排気手段4とで本体ユニット5を構成している。
この時、調理台2aの加熱源2bの中心軸が円形の吸込口3の直径内にあり、望ましくは、加熱源2bの中心軸と吸込口3の中心軸が同軸上になるように設置されている。吸込口3は吸込みの上流側の吸込上流口3aから下流側の吸込下流口3bに向かって直径が絞られ、吸込上流口3aから吸込下流口3bに向かって開口面積が小さくなり、吸込下流口3bの半径方向にフランジ3cを有した形状となっている。
この本体ユニット5は、壁面105aを貫通したダクト105と接続され、ダクト105は屋外106に開口した排気口3dを有している。ここで、上流側と下流側の定義は、ファン4cによって屋内102から屋外106へ流れる空気の流れの方向で、より屋内102側に位置する方向を上流側、より屋外106側に位置する方向を下流側とする。
整流板6は、吸込口3の下流側に配置されたもので、整流板6の直径が吸込上流口3aの直径より大きく、外周部6aは下向きの折り返し部6bを有する円形形状になっており、上下駆動部7aを介して回転駆動部7bに接続されている。
排気フード1となる本体ユニット5の下面5aは、下面周囲部5bから下面略中央部5cに向かって下向き傾斜するテーパー面5f形状となっており、下面最下端部に集油部5dを有し、この集油部5dの下面に小径穴5eを有する形状となっている。
ここで加熱源直径2dと整流板6の直径と吸込上流口3aの直径と吸込下流口3bの直径の関係は、加熱源直径2d<吸込上流口3aの直径、吸込下流口3bの直径<吸込上流口3aの直径<整流板6の直径である。
油溜め部8は、集油部5dの下で、小径穴5eを覆うように配置されたものである。信号受信部9は、調理台2aの発信部2cから発信された加熱源2bの動作信号を受信するもので、信号を受信しやすい下面5aに設置されている。
加熱源感知手段10は、温度センサー10a、煙センサー10b、二酸化炭素センサー10c、湿度センサー10d等であり、排気フード1内各々の吸込口3の排気経路に各々配したものである。温度検知手段11は加熱源感知手段10とは別に、排気手段4のモータ4cの近傍に配したものである。
制御部12は、本体ユニット内にあるもので、モータ4c、上下駆動部7a、回転駆動部7b、信号受信部9、加熱源感知手段10、温度検知手段11と配線で接続され、電源(図示せず)を印加することにより、スイッチ(図示せず)や信号受信部9や加熱源感知手段10や温度検知手段11の信号をもとに、駆動部である排気手段4のモータ4cと上下駆動部7aと回転駆動部7bの運転を制御させるものである。
ここで、捕集効率を向上させるメカニズムを説明する。加熱源直径2dの直径は調理台2aの種類によって多種あるが20〜30cm程度であり、一般的な調理器具の大きさは30cm程度である。
調理等で発生した油煙空気は、調理の熱や加熱源2bの熱によって上昇気流となる。このとき、加熱源2bの近傍の油煙空気は直径30cm程度のもので、上昇するスピードの依存が大きいが、上昇するに従い拡散し直径が大きくなっていく。
一方、吸込口3は加熱源2bのほぼ同軸上の上方に開口し、加熱源直径2d<吸込上流口3a、吸込下流口3b<吸込上流口3aの関係をもつため、吸込口3の下流側から上流側にむけて円錐のように傾斜をもちながら広がる形状となっている。
吸込口3付近の気流は、下面5aの室内側での気流は図1の下面気流ように下面5aに沿いながら吸込口3の中心を向くように流れ、上昇する油煙空気の直径が拡散し大きくなり難くなっている。吸込口3から吸い込まれた油煙空気は整流板6に衝突し外周方向に向きを変え、ファン4aによる吸引方向と同方向に流れるのでロスや漏れがなく吸い込むことができる。
従来、この整流板6が吸込口3の上流側にあったため、整流板6に衝突後、外周方向に向きを変えた流れと吸引する流れが直行していたため、外周方向に向きを変えた風速が速い場合、吸引することができず排気フード1から洩れてしまっていた。
このように、拡散を抑制し整流板6衝突後の風の流れを吸引方向と同等にすることにより、ロスや漏れなく本体ユニット5の内部に導き、捕集効率を向上することができる。
次に使用時の動作説明をする。
調理台2aの加熱源2bで調理を開始すると発信部2cから動作を開始した加熱源2bの場所と加熱源2bの加熱出力などの情報を赤外線等の無線信号で発信する。発信された信号は、信号受信部9で受信し調理台2aの情報を制御部12に送られる。
制御部12では、送られた信号をもとに上下駆動部7a、モータ4cの順番で印加することにより動作をさせる。ここで上下駆動部7aに印加されると、面接触により風路を閉鎖していた整流板6と吸込口3のフランジ3cのうち、上下駆動部7aの動作に追従する整流板6が上昇し、整流板6とフランジ3cが開放され屋内102と屋外106が連通する。
そして、モータ4cに印加されると排気手段4であるファン4aが回転し、室内102の加熱源2bを用い調理等で発生した油煙空気を排気フード1の吸込口3から本体ユニット5内に流入し、整流板6の下面中心から半径方向に流れたのちファン4aに吸引され、ケーシング4bから接続されたダクト105を通って屋外106へ排気させることができる。
この時、ファン4aを駆動させるモータ4cの回転ノッチは、「強」、「中」、「弱」の3段階で制御され、加熱源2bの加熱出力情報によって回転ノッチを設定する。なお、回転ノッチを3段階としたが、無段階にすることにより、より細かな風量調整が可能となる。
また、整流板6とフランジ3cの開口率は、上下駆動部7aの動作に連動する整流板6の位置によって変わる。この開口率は、「最大」、「通常」、「閉鎖」の3段階で制御されるが、無段階調整の方がさらに細かな排気フード1の風速調整が可能となる。
図1のように複数ある加熱源2bのうち左側の加熱源2bを使用した場合、制御部12は、すべての整流板6とフランジ3cの開口率を「通常」の位置になるように上下駆動部7aを駆動する。
次に、加熱源2bの場所と加熱源2bの加熱出力情報として、例えば、調理台2aの左側の加熱源2bで加熱出力がMAXで作動しているという情報をもとに、モータ4cの回転ノッチを「強」、「中」、「弱」のうち「強」に設定しファン4aが回転動作する。
加熱源2bを使用している側の吸込口3(図1では左側の吸込口3)から流入した空気および加熱源2bを使用していない側の吸込口3(図1では右側の吸込口3)から流入した空気は、各々の風路にある加熱源感知手段10により加熱源2bの動作をセンシングし、加熱源2bを使用している側の上下駆動部7a(図1では左側の上下駆動部7a)は整流板6とフランジ3cの開口率を「最大」、加熱源2bを使用していない側の上下駆動部7a(図1では右側の上下駆動部7a)は整流板6とフランジ3cの開口率を「閉鎖」とし、モータ4cの回転ノッチを「強」から「中」へ一段落とす。
これにより、加熱源2bを使用している側で油煙排気の必要なところは確実に排気し、加熱源2bを使用していない側で油煙が含まれていない屋内空気は排気しないため、油煙空気の捕集効率はそのまま維持した状態で、モータ4cの出力を低下させることが可能になるので、省エネルギーとなる。
なお、モータ4cと上下駆動部7aをノッチではなく無段階で調整できるようにすると、更にきめ細かな気流の制御が可能となる。
ここで、加熱源感知手段10が温度センサー10aの場合、温度センサー10aは、空気温度を100℃まで測定できるものであれば、サーミスター等の接触式、赤外線を利用した非接触式の何れでも構わない。
温度センサー10aが熱源と判断する温度のしきい値は40℃としており、温度が高くなれば高いほど、整流板6とフランジ3cの開口率を大きくするように上下駆動部7aを駆動し、また、モータ4cの回転ノッチを低下させる制御が施される。
また、加熱源感知手段10が煙センサー10bの場合、煙センサー10bは、例えば光等の乱反射方式であり、煙センサー10bの出力電圧によって上下駆動部7aとモータ4cを駆動し、煙センサー10bの出力電圧が高くなれば高いほど、整流板6とフランジ3cの開口率を大きくするように上下駆動部7aを駆動し、また、モータ4cの回転ノッチを低下させる制御が施される。
また、加熱源感知手段10が二酸化炭素センサー10cの場合、二酸化炭素センサー10cは、例えば固体電解質型センサー方式であり、二酸化炭素センサー10cの出力電圧によって上下駆動部7aとモータ4cを駆動し、二酸化炭素センサー10cの出力電圧が高くなれば高いほど、整流板6とフランジ3cの開口率を大きくするように上下駆動部7aを駆動し、また、モータ4cの回転ノッチを低下させる制御が施される。
ただし、加熱源2bが燃焼系でないもの、例えばIHヒーター、電熱線ヒータでは二酸化炭素が殆ど発生しないため、ガスやガソリンなど炭素を含む燃焼系で二酸化炭素が発生する加熱源2bに有効な手段である。
また、加熱源感知手段10が湿度センサー10dの場合、湿度センサー10dは、例えば、高分子系や電解質系による方式であり、湿度センサー10dの出力電圧によって上下駆動部7aとモータ4cを駆動し、湿度センサー10dの出力電圧が高くなれば高いほど、整流板6とフランジ3cの開口率を大きくするように上下駆動部7aを駆動し、また、モータ4cの回転ノッチを低下させる制御が施される。
次に停止時の動作説明をする。
図2において、調理台2aの加熱源2bで調理を完了し加熱源2bを停止させると、発信部2cから動作を停止した加熱源2bの場所などの情報を赤外線等の無線信号で発信する。
ここで、調理台2aすべての加熱源2bを停止させた場合、発信された信号は、信号受信部9で受信し調理台2aの情報を制御部12に送られる。制御部12では、送られた信号をもとにまず、モータ4cの電圧の印加を停止する。
その後、電圧の印加がされている上下駆動部7aの整流板6に接続されている回転駆動部7bの電圧を印加させ、整流板6を規定時間回転させた後、回転駆動部7bの電圧の印加を停止させ、最後に上下駆動部7aの電圧の印加を停止させる。
なお、回転駆動部7bによって整流板6を回転させる規定時間は、例えば1〜2分程度としている。ここで上下駆動部7aの印加を停止すると、上下駆動部7aの動作に追従する整流板6が下降し整流板6とフランジ3cが面接触し、すべての風路が閉鎖する。これにより、屋外106の外風圧が大きい時など排気口3dからダクト105を通って屋外106の空気が屋内102に流入することがなく、冬季などの隙間風などを防ぐことができる。
また、使用時において、調理等で発生した火が吸込口3から流入し本体ユニット5の内部で火災が発生した場合は、排気手段4のモータ4cの近傍に配された温度検知手段11で火災を判断し、直ちにモータ4c、上下駆動部7aの電圧印加を停止する。温度検知手段11で検知して停止させた場合には、回転駆動部7bの運転/停止は実施しない。
ここで、温度検知手段11は温度ヒューズ等であり、一旦溶断すると復帰しないものが望ましく、溶断温度は150〜200℃で設定する。モータ4c、上下駆動部7aと温度検知手段11の配線は、モータ4c、上下駆動部7aに対し、各々直列になるように温度検知手段11を配線するか、もしくはモータ4c、上下駆動部7aの駆動リレースイッチ(図示せず)に各々直列になるように温度検知手段11を配線する方式が望ましい。
次に、油煙空気に含まれる油分を分離し集油し、メンテナンスを容易にするメカニズムを説明する。
図1において、油煙空気は吸込口3から流入し、吸込下流口3bから整流板6までの距離が短く、かつ流路が直角に曲がるため、油煙空気のうち、空気は流れの向きを直ぐに変えられるが、油分の多くは空気の流れに追従できず整流板6に衝突し油滴13aとなる。
また、整流板6に衝突しなかった油分は、整流板6の外周側にある折り返し部6bに衝突し油滴13bとなる。ここで折り返し部6bは、曲げ角度を90°以上(真下から吸込口3の中心軸方向となる角度)とし、長さ5mm以上であれば衝突時の油分効率が良い。
これらより、油煙空気に含まれている油分の大半は油滴13a、13bとして効率的に分離することができる。分離された油滴13aをそのままにしておくと、整流板6から調理中の調理器具への滴下や、加熱源2bへの滴下の可能性があるため、毎回本体ユニットの停止時に、回転駆動部7bの運転/停止を実施する。
回転駆動部7bの運転を行うと、整流板6に付着した油滴13aは、整流板6が回転することによる遠心力によって外周部6aに移動し、油滴13bとともに折り返し部6bに堆積する。このとき、油滴13bは、折り返し部6bがあるために本体ユニット5内部に飛散することなく折り返し部6bに堆積したままである。回転駆動部7bが停止すると折り返し部6bに堆積した油滴13bは自重により本体ユニット5の内面下部に滴下する。
このように油滴13aは、調理中の調理器具や加熱源2bに滴下せず、また、本体ユニット5内部の広範囲に飛散することなく、本体ユニット5の下面5aに滴下するので、整流板6の表面を清掃するなどメンテナンスを実施しなくてもよい。
また、油煙空気に含まれている油分の大半は分離しているので、後段のファン4a、ケーシング4b、モータ4cに油分が付着しないので、これらを清掃するなどメンテナンスを実施しなくてもよい。
次に、本体ユニット5の下面5aに滴下した油滴13cは、本体ユニット5の下面5aが下面周囲部5bから下面略中央部5cに向かって下向き傾斜するテーパー面5f形状となっているため、油滴13cは自重で排気フード1となる集油部5dに達する。
ここで、下面5aの下向き傾斜するテーパー面5f形状は水平面に対し2°以上であり、2°より角度が小さいと油滴13cが自重で下面略中央部5cに向かって流れることができない。集油部5dには、小径穴5eを有する形状となっているので、油滴13cは、この小径穴5eから油溜め部8に滴下し、油煙空気に含まれている油分の多くは油溜め部8に集油させることができる。
なお、小径穴5eはφ8mm前後でよく、これより直径が小さいと油滴13cによって穴が塞がり、これより直径が大きいとファン4aによって余分な空気を吸ってしまう可能性がある。このように、下面5aに滴下した油滴13cは、本体ユニット5の下面5aを取り外さなくても集油でき、油溜め部8を取り外し油溜め部8の油滴13dのみをメンテナンスすればよいので、メンテナンスを容易にすることができる。
上記構成において、吸込口3より大きい整流板6を吸込口3の下流側に配置させることにより、洩れなく捕集し捕集効率を向上させるとともに、整流板6を上下させることにより油煙を含まない空気を吸わないように吸込口3の風量バランスを調節し効率的に油煙空気を捕集し、排気手段4であるモータ4cの出力を抑え省エネルギーにする排気フードを提供することができ、整流板6によって風路を閉じることにより、外風や延焼抑制など屋外106と屋内102の連通を遮断したいときに遮断させることができ、油煙空気に含まれる油分を整流板6および折り返し部6bで効率的に分離し後、回転駆動部7bおよび集油部5dによって集油することができ、小径穴5eによって油滴13dを取り出すことができるのでメンテナンスを容易にすることができる。
なお、実施の形態1では、排気手段4としてのファン4a、ケーシング4b、モータ4cを本体ユニット5に内装しているが、排気手段4が整流板6の後段にあるのであれば本体ユニット5と排気手段4を有するユニットが同一ユニットではなく、ダクト105の途中に設置された分離したユニットや屋外106に設置された分離したユニットでも構わない。
(実施の形態2)
前記実施の形態1と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明を省略する。図3を用いて本体の構成を説明する。
前記実施の形態1と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明を省略する。図3を用いて本体の構成を説明する。
図3は本発明の実施の形態2における排気フードの使用時の構成図である。
図3において、吸込ガイド14は、下流側の吸込ガイド下流口14bを吸込口3の最小開口面積となる吸込下流口3bより直径が小さくかつ、整流板6との距離を近く、上流側の吸込ガイド上流口14aを吸込口3の最大開口面積となる吸込上流口3aより直径が大きく、吸込ガイド下流口14bから吸込ガイド上流口14aに向かって円形状の裾広がり形状となるものである。
次に横風等の外乱時においても、捕集効率を向上させるメカニズムを説明する。加熱源直径2dの直径は調理台2aの種類によって多種あるが20〜30cm程度であり、一般的な調理器具の大きさは30cm程度である。調理等で発生した油煙空気は、調理の熱や加熱源2bの熱によって上昇気流となる。
このとき、加熱源2bの近傍の油煙空気は直径30cm程度のもので、この直径が上昇するスピードへの依存が大きいが、上昇するに従い拡散し大きくなっていく。
横風等の外乱があった場合(図3では紙面右から左への横風)は、上昇する油煙空気は左側に流され、吸込ガイド14がなければ排気フード1から洩れてしまうが、吸込ガイド下流口14bが吸込下流口3bより直径が小さくかつ、整流板6との距離が近くなりかつ、吸込ガイド上流口14aの直径が吸込上流口3aより直径が大きくなっているので、吸込口3と吸込ガイド14の間に風路が形成され、この形成された風路により吸込口3付近の気流は、下面5aの室内側での気流は図3の下面気流ように下面5aに沿いながら吸込口3の中心を向くように流れ、さらに排気フード1の捕集可能エリアを拡大できるため、上昇する油煙空気の中心が横風の影響により吸込口3の中心からのずれても、洩れなく捕集することができる。
一方、外風流入防止や延焼抑制など屋外106と屋内102の連通を遮断させる場合や、排気フード1の風速バランスのために複数ある吸込口3のうち遮断する吸込口3がある場合(図3の右側の吸込口3)は、上下駆動部7aの動作に追従する整流板6が下降し、折り返し部6bと排気フード1の下面5aが接触して風路を閉鎖する。
上記構成において、排気フード1の下面の気流が吸込口3の中心方向に向くので、油煙空気の捕集範囲を拡大し、外乱等により油煙空気が吸込口3の中心から外れたとしても吸込口3の方向へ補正し、油煙空気を拡散させずに洩れなく捕集し捕集効率を向上させることができ、外風や延焼抑制など屋外106と屋内102の連通を遮断したいときに遮断させることができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1、2と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明を省略する。図4を用いて本体の構成を説明する。
前記実施の形態1、2と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明を省略する。図4を用いて本体の構成を説明する。
図4は本発明の実施の形態3における排気フードの使用時の構成図である。
マイクロホン15は、排気フード1内各々の吸込口3上流側の屋内102側に各々配したものである。マイクロホン15は、指向性の高いマイクロホンで例えばコンデンサー方式で、2000Hz以上の周波数帯の音域に反応するものであり、加熱源2bで調理等が行ったときに発生する調理音の騒音レベルをマイクロホン15で受信し認識する。マイクロホン15の出力は電力であり、マイクロホン15の出力電圧によって上下駆動部7aとモータ4cを駆動し、騒音レベルが高くマイクロホン15の出力電圧が高くなる側の吸込口3の、折り返し部6bと下面5aの開口率を大きくするように上下駆動部7aを駆動し、逆に騒音レベルが低くマイクロホン15の出力電圧が低くなる側の吸込口3の、折り返し部6bと下面5aの開口率を小さくするように上下駆動部7aを駆動し、また、モータ4cの回転ノッチを低下させ全体風量を抑える制御が施される。
上記構成において、各々の吸込口3の風量を調節することができるので効率的に油煙空気を捕集することができ、排気手段4であるモータ4cの出力を抑え省エネルギーにすることができる。
本発明の排気フードは、薄形でコンパクトなフードであっても、家庭の台所や業務用厨房などの空間で上昇する油煙空気を効率よく排気する用途として有用である。また、工場などで揮発性の高く比重の軽い気体を排気する用途にも適用できる。
1 排気フード
2a 調理台
2b 加熱源
3 吸込口
3a 吸込上流口
3b 吸込下流口
3d 排気口
4 排気手段
5 本体ユニット
5a 下面
5b 下面周囲部
5c 下面略中央部
5d 集油部
5e 小径穴
5f テーパー面
6 整流板
6a 外周部
6b 折り返し部
7a 上下駆動部
7b 回転駆動部
8 油溜め部
9 信号受信部
10 加熱源感知手段
10a 温度センサー
10b 煙センサー
10c 二酸化炭素センサー
10d 湿度センサー
11 温度検知手段
14 吸込ガイド
14a 吸込ガイド上流口
14b 吸込ガイド下流口
15 マイクロホン
2a 調理台
2b 加熱源
3 吸込口
3a 吸込上流口
3b 吸込下流口
3d 排気口
4 排気手段
5 本体ユニット
5a 下面
5b 下面周囲部
5c 下面略中央部
5d 集油部
5e 小径穴
5f テーパー面
6 整流板
6a 外周部
6b 折り返し部
7a 上下駆動部
7b 回転駆動部
8 油溜め部
9 信号受信部
10 加熱源感知手段
10a 温度センサー
10b 煙センサー
10c 二酸化炭素センサー
10d 湿度センサー
11 温度検知手段
14 吸込ガイド
14a 吸込ガイド上流口
14b 吸込ガイド下流口
15 マイクロホン
Claims (18)
- 屋内空気を屋外へ排気する排気手段を有する本体ユニットと、前記本体ユニットの下面には屋内に開口し屋内空気を吸込む吸込口と、屋外に開口し吸い込んだ屋内の屋内空気を屋外へ排出する排気口とを有し、前記吸込口の下流側に前記吸込口より大きい整流板を有することを特徴とする排気フード。
- 複数の吸込口を有したことを特徴とする請求項1記載の排気フード。
- 吸込口の上流側である吸込上流口から下流側である吸込下流口に向かって開口面積が小さくなることを特徴とする請求項1または2記載の排気フード。
- 吸込口に吸込ガイドを有し、前記吸込ガイドは下流側を吸込口の最小開口面積となる直径より小さくかつ整流板に近い吸込ガイド下流口を有し、前記吸込ガイドは上流側を吸込口の最大開口面積となる直径より大きい吸込ガイド上流口を有し、前記吸込ガイドが吸込ガイド下流口から吸込ガイド上流口に向かって円形状の裾広がり形状となることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の排気フード。
- 整流板を上下に可動させる上下駆動部を有し、各々の吸込口の風量を調節することが可能なことを特徴とする請求項2記載の排気フード。
- 吸込口の上端と整流板の下面が接することができることを特徴とする請求項5記載の排気フード。
- 風路内に温度検知手段を設け、異常と検知した時に吸込口の上端と整流板の下面が接することができることを特徴とする請求項5記載の排気フード。
- 整流板を平らな板状とし、外周部に下向きに折り返し部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の排気フード。
- 整流板を円形とし、高速で回転させる回転駆動部を有することを特徴とする請求項8記載の排気フードおよび排気システム。
- 本体ユニットの下面に、下面周囲部から略中央部に向けて下向きに傾斜するテーパー面を形成し、その最下端部に小径穴を有する集油部を設け、その下段に油溜め部を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の排気フード。
- 本体ユニットの下側に加熱源を有する調理台と、前記加熱源より大きく屋内に開口し調理よって発生した油煙空気を吸込む吸込口を有する排気フードとを有し、前記加熱源の略真上に前記吸込口を配したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか記載の排気システム。
- 加熱源の動作信号を受信する信号受信部を有し、加熱源の動作にあわせた排気手段の運転と、吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項11記載の排気システム。
- 各々の吸込口の風路に加熱源感知手段を設け、前記加熱源感知手段により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項5または12記載の排気フードおよび排気システム。
- 加熱源感知手段を温度センサーとし、前記温度センサーの温度により吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項13記載の排気システム。
- 加熱源感知手段を煙センサーとし、前記煙センサーの煙濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項13記載の排気フードおよび排気システム。
- 加熱源感知手段を二酸化炭素センサーとし、前記二酸化炭素センサーの二酸化炭素濃度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項13記載の排気フードおよび排気システム。
- 加熱源感知手段を湿度センサーとし、前記湿度センサーの湿度により各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項13記載の排気フードおよび排気システム。
- 各々の吸込口の屋内側にマイクロホンを設け、前記マイクロホンが受信した騒音レベルにより各々の吸込口の上端と整流板の下面との開口率を可変することを特徴とする請求項5または12記載の排気フードおよび排気システム。
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