JP2009184969A - 農薬粒剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】その中間原料が保存安定性に優れたものであるとともに、水に難溶でありながらも微粒化された農薬有効成分を含み、かつ、農薬有効成分が水相へと溶出し易く安定した生物効果を発揮し得る、湛水処理に好適に用いることのできる農薬粒剤を提供する。
【解決手段】ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤の存在下でメジアン径0.5μm以下まで粉砕された、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬有効成分、及びリグニンスルホン酸塩とアルキルナフタレンスルホン酸塩の縮合物の少なくともいずれかを含有する湿式粉砕物と、無機鉱物質と、を使用し、湿式粉砕物と無機鉱物質と混合して押し出すこと等で得られる農薬粒剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、主として湛水処理に好適に用いられる農薬粒剤に関する。
従来、湛水下水田においては、そのまま手軽に散布できる粒剤が除草剤の製剤形態として広く用いられている。除草剤粒剤の一般的な散布量は、10アール当たり3〜4kgである。但し、散布作業の負荷軽減や物流費用の圧縮等の観点から、その散布量が10アール当たり約1kgの粒剤が近年主流となっている。
ここで、粒剤の散布量の低減は、必然的に単位面積あたりの粒数が減少することを意味する。このため、散布量を低減させても十分な生物効果を得るためには、製剤粒からの有効成分の放出が、従来の製剤に比してより効率的に行われる必要がある。なお、水溶解度の低い固体の農薬有効成分を用いた粒剤については、従来、農薬有効成分の放出を効率的に行うための様々な工夫がされている。
関連する従来技術として、水溶性又は水分散性重合体を分散剤として含有する殺生原体の分散液を使用して得られる、0.5μm以下の粒径の粒子を50wt%以上含む微粒子化殺生原体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、20μm以下に細粒化された固体農薬をオイル中に分散させたスラリーを用いて、吸油性粒状担体の表面に固体農薬を担持する農薬製剤の製造方法、及びアルキルナフタレンスルホン酸塩の存在下で湿式粉砕した、水に難溶性の農薬用殺生物成分を造粒する粒剤の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
更に、オキサジアゾン等の水に難溶な除草活性成分を高沸点溶剤中で湿式粉砕する等して得られた混合物(スラリー)を、鉱物質微粉とともに押出造粒して得られる水田用除草粒剤が開示されている(例えば、特許文献4及び5参照)。
特開昭61−63601号公報 特許第2886572号公報 特許第2931603号公報 特開平5−17303号公報 特開平5−17304号公報
但し、特許文献1〜5等において開示された粒剤の製造方法であっても、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬有効成分(農薬原体)を製剤する場合には、十分に微粒化することが困難である。これは、農薬原体をより細かく微粒化するに伴い、形成される粒子どうしで凝集し易くなることに起因すると考えられる。農薬原体の粒径が大き過ぎると十分な生物効果が発揮され難くなるため、散布量を低減するためには農薬原体をより細かく微粒化する必要がある。
しかしながら、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬原体をメジアン径0.5μm以下となるまで湿式粉砕しようとすると、一定の粒径以下にまで粉砕することが困難となる場合や、粘度が著しく増大して粉砕が行えなくなることがあった。また、中間原料である湿式粉砕物を長期間保存した場合には、粒径の増大による生物効果の低下、粘度の増大やハードケーキの生成による取り扱い性の低下等が生ずることがあった。このため、この湿式粉砕物は、産業上利用するのに必ずしも満足いく性能を有するものであるとはいえなかった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、その中間原料が保存安定性に優れたものであるとともに、水に難溶でありながらも微粒化された農薬有効成分を含み、かつ、農薬有効成分が水相へと溶出し易く安定した生物効果を発揮し得る、湛水処理に好適に用いることのできる農薬粒剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、水に難溶性の固体の農薬有効成分を、特定の界面活性剤の存在下で粉砕して得られる湿式粉砕物を用いて製剤することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す農薬粒剤が提供される。
[1]ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤の存在下で、メジアン径0.5μm以下まで粉砕された、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬有効成分、及びリグニンスルホン酸塩とアルキルナフタレンスルホン酸塩の縮合物の少なくともいずれかを含有する湿式粉砕物と、無機鉱物質と、を使用し、前記湿式粉砕物と前記無機鉱物質と混合して押し出す、前記湿式粉砕物を前記無機鉱物質の顆粒に吹き付ける、又は前記湿式粉砕物に前記無機鉱物質の顆粒を含浸することで得られる農薬粒剤。
[2]湛水処理に用いられる前記[1]に記載の農薬粒剤。
本発明の農薬粒剤は、その中間原料が保存安定性に優れたものであるとともに、水に難溶でありながらも微粒化された農薬有効成分を含むものである。また、農薬有効成分が水相へと溶出し易く、安定した生物効果を発揮し得るものである。このため、本発明の農薬粒剤は、湛水処理に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
本発明の農薬粒剤の一実施形態は、ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤の存在下で、リグニンスルホン酸塩、およびアルキルナフタレンスルホン酸塩の縮合物の少なくともいずれかを含有し、メジアン径0.5μm以下まで粉砕された、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬有効成分を含有する湿式粉砕物と、無機鉱物質と、を使用し、湿式粉砕物と無機鉱物質と混合して押し出す、湿式粉砕物を無機鉱物質の顆粒に吹き付ける、又は湿式粉砕物に無機鉱物質の顆粒を含浸することで得られるものである。以下、その詳細について説明する。
本発明の農薬粒剤に用いられる農薬有効成分(農薬原体)は、常温で固体であり、その水溶解度が0.5ppm以下、好ましくは0.1ppm以下のものである。このような性質を有する農薬有効成分としては、各種の殺虫剤、殺菌剤、及び除草剤を挙げることができる。殺虫剤の具体例としては、プロポキスル、シペルメトリン、ビフェントリン、アクリナトリン、エトフェンプロックス、テフルトリン、テフルベンズロン、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、フルフェノクルソン、クロルフルアズロン、テブフェノジド、クロマフェノジド、ベンゾエピン、クロルフェナピル、ジアフェンチウロン、インドキサカルブ等を挙げることができる。殺菌剤の具体例としては、ジクロシメット、トリフロキシストロビルリン、ファモキサドン、ペンシクロン、ジチアノン、シアゾファミド等を挙げることができる。また、除草剤の具体例としては、クロメプロップ、キザロホップエチル、フェンメディファム、ピリブチカルブ、ベンゾフェナップ、プロジアミン、ペンディメタリン、ビフェノックス、ペントキサゾン、オキサジクロメホン、ベンゾビシクロン等を挙げることができる。なお、これらの農薬有効成分を二種以上組み合わせてもよい。なお、農薬有効成分は、得られる湿式粉砕物の全体に対して10〜60質量%となるように配合することが好ましく、35〜50質量%となるように配合することが更に好ましい。
本発明の農薬粒剤を製造するために用いられる界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルの硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩、又はポリオキシアルキレンアリルエーテルの硫酸エステル塩である。なかでも、ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩、又はポリオキシアルキレンアリルエーテルの硫酸エステル塩が好ましい。なお、これらの界面活性剤の分子量、疎水基中の芳香族環の数等については特に限定されず、また、これらの界面活性剤を二種以上組み合わせても用いることも好ましい。これらの界面活性剤の存在下、前述の農薬有効成分を湿式粉砕すると、メジアン径0.5μm以下にまで安定した状態で微粒化することができる。
湿式粉砕物には、ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤が含有される。これらの界面活性剤の配合割合は、得られる湿式粉砕物の全体に対して、0.2〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることが更に好ましい。この数値範囲内となるように界面活性剤を含有させた条件下で農薬有効成分を湿式粉砕すると、メジアン径0.5μm以下にまでより安定した状態で微粒化することができる。
上記の界面活性剤のうち、リグニンスルホン酸塩、及びアルキルナフタレンスルホン酸塩の縮合物に関しては、得られる湿式粉砕物の全体に対して、1.0〜10質量%配合することが好ましく、2.0〜5.0質量%配合することが更に好ましい。これらの界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤と同時に添加してもよいし、目的の粒径に粉砕された粉砕液に所定量を添加してもかまわない。
その他の界面活性剤の配合割合は、懸濁物の全体に対して0.1〜20質量%とすることが好ましく、0.2〜5質量%とすることが更に好ましい。なお、これらの界面活性剤は、湿式粉砕処理によって得られた湿式粉砕物に添加することも好ましい。
また、懸濁物や湿式粉砕物には、未変性又は変性シリコーンエマルジョン等の消泡剤;プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン等の凍結防止剤;塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調節剤;カルボキシメチルセルロース等のセルロース系又は生物由来のバイオガム;ポリビニルアルコール等の増粘剤;BIT、パラベン、ソルビン酸およびその塩類等の防黴剤等の成分を必要に応じて添加することができる。
調製した懸濁物を湿式粉砕処理し、懸濁物に含有される農薬有効成分を粉砕して微粒化すれば、メジアン径0.5μm以下、好ましくは0.2〜0.3μmの農薬有効成分を含有する湿式粉砕物を得ることができる。湿式粉砕処理の具体的な手法については特に限定されず、通常の農薬等の製剤で採用される手法であればよい。例えば、ビーズミルによる湿式粉砕方法が好適に採用される。なお、農薬有効成分の粒径を逐次モニタリングしつつ湿式粉砕処理を行ってもよい。
上述の湿式粉砕処理によって得られた湿式粉砕物と無機鉱物質を使用し、(1)湿式粉砕物と無機鉱物質と混合して押し出し製剤する、(2)湿式粉砕物を無機鉱物質の顆粒に吹き付けて製剤する、又は(3)湿式粉砕物に無機鉱物質の顆粒を含浸して製剤することによって、本発明の農薬粒剤を得ることができる。無機鉱物質は、一般的な農薬粒剤を製造するために使用可能なものであればよい。無機鉱物質の具体例としては、炭酸カルシウム、タルク、カオリンクレー、ベントナイト、塩化カリウム等を挙げることができる。なお、これらの無機鉱物質を二種以上組み合わせてもよい。
また、必要に応じて、水、その他の農薬有効成分、結合剤等の補助成分等を湿式粉砕物に加えて上記の製剤を行うこともできる。更に、得られた農薬粒剤を篩い分け、乾燥等の処理を必要に応じて行うことも好ましい。
上述の操作によって得られた本発明の農薬粒剤には、水に対して難溶性の農薬有効成分が微粒化された状態で含まれている。このため、農薬有効成分が水相へと溶出し易く安定した生物効果を発揮することが期待されるものであり、湛水処理用の粒剤として特に好適なものである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下、「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
(参考例1)
ベンゾビシクロン原体50部、界面活性剤:ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩(商品名「ニューカルゲンFS−3K」、竹本油脂社製)3部、変性シリコーンのエマルジョン(商品名「アンチホームE−20」、花王社製)0.1部、プロピレングリコール5部、及びリグニンスルホン酸ナトリウム(商品名「ニューカルゲンRX−B」、竹本油脂社製)4部に、精製水を添加して合計100部の懸濁物を調製した。調製した懸濁物につき、ベンゾビシクロン原体のメジアン径をレーザー式粒径測定装置(商品名「MT−3300EX」、日機装社製)を使用して測定しつつ、アイガー・モーターミル(アイガージャパン製)を使用して粉砕処理を行い、湿式粉砕物(参考例1)を得た。得られた湿式粉砕物に含まれるベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.49μmであった。
(参考例2)
「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩」を「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム(商品名「ニューカルゲンFS−7PG」、竹本油脂社製)」に変更したこと以外は、参考例1と同様にして湿式粉砕物(参考例2)を得た。得られた湿式粉砕物に含まれるベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.30μmであった。
(参考例3)
「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩」を「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル(商品名「ニューカルゲンFS−1」、竹本油脂社製)」に変更したこと以外は、参考例1と同様にして湿式粉砕物(参考例3)を得た。得られた湿式粉砕物に含まれるベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.29μmであった。
(参考例4)
「リグニンスルホン酸ナトリウム」をアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(商品名「デモールMS」、花王社製)に変更したこと以外は、参考例1と同様にして湿式粉砕物(参考例4)を得た。得られた湿式粉砕物に含まれるベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.30μmであった。
(比較参考例1)
「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩」を「アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(商品名「ニューカルゲンBX−C」、竹本油脂社製)」に変更したこと以外は、参考例1と同様にして湿式粉砕物(比較参考例1)を得た。なお、粉砕処理途中で粘度が急激に上昇してしまい、粉砕を続行することが不可能となった。このため、ベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.61μmに留まった。
(比較参考例2)
「ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩」を「ポリアクリル酸塩(商品名「アグリゾールG−200」、花王社製)」に、「リグニンスルホン酸ナトリウム」を「アルキレンマレイン酸共重合物(商品名「デモールEPパウダー」、花王社製)」に変更したこと以外は、参考例1と同様にして湿式粉砕物(比較参考例2)を得た。なお、粉砕処理途中で粘度が急激に上昇してしまい、粉砕を続行することが不可能となった。このため、ベンゾビシクロン原体のメジアン径は、0.58μmに留まった。
[保存安定性試験]:参考例1〜4及び比較参考例1〜3の湿式粉砕物を、それぞれガラス製ネジ口バイアル瓶に入れ、54℃で7日間放置した。一方、同一のものを4℃で7日間放置した。放置後、それぞれの湿式粉砕物のメジアン径を測定し、粒径増大比(=「54℃で7日間放置後のメジアン径」/「4℃で7日間放置後のメジアン径」)を算出した。算出結果を表1に示す。
Figure 2009184969
(実施例1)
無機鉱物質顆粒(商品名「石川ライト3号」、石川ライト工業社製)に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(商品名「ネオペレックスG−15」、花王社製)を乾燥質量含有率で5%、及び参考例5の湿式粉砕物を有効成分(ベンゾビシクロン原体)含有率で2%となるように吹き付けた後、流動槽乾燥機(商品名「STREA−1型」、富士産業社製)で乾燥してベンゾビシクロン2%粒剤を得た。
(実施例2)
「参考例1の湿式粉砕物」を4部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(商品名「ネオペレックスG−15」、花王社製)を3部、ベントナイト(商品名「クニゲルV1」、クニミネ工業製)5部、溶性でんぷん(商品名「溶性デンプン」、和光純薬製)5部、クレー(商品名「フバサミクレー」、フバサミクレー製)をベンゾビシクロンが2%となる様に調整し、適宜加水して混合機(商品名「サタケ実験用ニーダー KC-6」佐竹製作所)で撹拌混合した後、押し出し式造粒機(商品名「菊水 RG-5M」菊水製作所)で孔径1.2mmで押し出し造粒した。得られた造粒物を70℃の棚段式乾燥機で乾燥させ、実施例2の造粒物を得た。
(実施例3)
「参考例1の湿式粉砕物」を「参考例2の湿式粉砕物」に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてベンゾビシクロン2%粒剤を得た。
(比較例1)
「参考例1の湿式粉砕物」を「ベンゾビシクロン原体のジェットミル粉砕品(メジアン径:4.5μm)」に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてベンゾビシクロン2%粒剤を得た。
(比較例2)
「参考例1の湿式粉砕物」を「比較参考例1」に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてベンゾビシクロン2%粒剤を得た。
(比較例3)
「参考例1の湿式粉砕物」を「比較参考例2」に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてベンゾビシクロン2%粒剤を得た。
[効力模擬試験]:底面形状に合せて裁断した濾紙(ADVANTEC社製、No.50)を、外寸173×230×78mmのステンレス製のバットの底に敷いた。バットに1Lの3度硬水を入れ、実施例1〜3及び比較例1,2で得たベンゾビシクロン2%粒剤のそれぞれ30mgを均一に散布した。24時間、72時間、及び168時間後にバットから採水し、ベンゾビシクロン水中濃度(ppm)を測定・算出した。測定・算出結果を表2に示す。湛水処理用の農薬粒剤の生物効果が安定して発揮されるには、含有する有効成分が製剤粒から水相へと溶出して圃場全体に均一に広がることが重要である。この効力模擬試験では、模擬的に設定した湛水環境下においた農薬粒剤から水相へと溶出した有効成分濃度を経時的に測定することで、農薬粒剤の効力を模擬的に評価している。
Figure 2009184969
本発明の農薬粒剤は、農薬有効成分が水相へと溶出し易く安定した生物効果を発揮することが期待されるものであり、湛水処理用の農薬粒剤として特に好適なものである。

Claims (2)

  1. ポリオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル及び硫酸エステル、並びにポリオキシアルキレンアリルエーテルのリン酸エステル塩及び硫酸エステル塩からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤の存在下で、メジアン径0.5μm以下まで粉砕された、水溶解度が0.5ppm以下の固体の農薬有効成分、及びリグニンスルホン酸塩とアルキルナフタレンスルホン酸塩の縮合物の少なくともいずれかを含有する湿式粉砕物と、無機鉱物質と、を使用し、
    前記湿式粉砕物と前記無機鉱物質と混合して押し出す、前記湿式粉砕物を前記無機鉱物質の顆粒に吹き付ける、又は前記湿式粉砕物に前記無機鉱物質の顆粒を含浸することで得られる農薬粒剤。
  2. 湛水処理に用いられる請求項1に記載の農薬粒剤。
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