JP2009180839A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヒータ15の右側端部に右側支持板22Rを溶接し、その右側支持板22Rの屈曲部24を受入溝30に受け入れさせることにより、右側支持板22Rの幅方向への移動が許容され、前後方向への移動が規制されるようにし、長孔26にフラットネジ37を挿通することにより、その周辺部分の遊動部44を、幅方向の移動が許容され上下方向の移動が規制されるようにして、接続部25をコネクタ31に挟持させることにより、ヒータ15に給電できるようにする。
【選択図】図7
Description
定着装置には、用紙の幅方向に沿って延びるヒータが設けられている。このヒータは、発熱により線膨張するため(または、ヒータの熱によりヒータを支持する定着装置のフレームが線膨張するため)、ヒータの線膨張方向(長手方向)の移動を許容しつつ、ヒータとコネクタとを確実に接続しておくことが必要となる。
しかし、上記の提案では、ヒータの長手方向への移動を許容すること、ヒータの長手方向に対する直交方向への移動を規制すること、さらには、ヒータとコネクタとを接続することが、すべて、ヒータに設けられている位置決め部材を、穴を介してコネクタと接続することにより、達成されている。
本発明の目的は、簡易な構成により、コストの低減を図ることができ、ヒータの熱膨張を許容しつつ、コネクタとの接続を確保することができる定着装置、および、その定着装置を装備する画像形成装置を提供することにある。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記加熱部材は、ヒートローラであり、前記支持部材の前記長手方向に投影したときの投影面の大きさが、前記ヒートローラの開口断面積内に含まれる大きさであることを特徴としている。
つまり、遊動部、第1被規制部および接続部が、それぞれ、ヒータの長手方向への移動を許容し、直交方向への移動を規制し、コネクタと接続されるので、各部を、それぞれの役割に対応した精度で形成すれば、ヒータの熱膨張を許容しつつ、コネクタとの接続を確保することができる。また、各部は、それぞれの役割に対応して疲労および消耗するので、必要な耐久性を各部に分散させることができる。さらには、量産時において、各部を、それぞれの役割に対応する公差で評価すればよいため、公差の評価を的確かつ簡潔にすることができる。
その結果、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、十分な信頼性を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、支持部材の長手方向に投影したときの投影面の大きさが、ヒートローラの開口断面積内に含まれる大きさである。そのため、ヒートローラに対するヒータの確実な組み付けを確保することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す側断面図である。なお、プリンタ1および定着器11に関し、方向について言及する場合には、それぞれ水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、各図に示した方向矢印を基準とする。また、左右方向と幅方向とは、同一方向である。
以下では、4つの感光ドラム3を、トナー像(後述)の各色(ブラック、イエロー、マゼンタまたはシアン)に対応して、感光ドラム3K(ブラック)、感光ドラム3Y(イエロー)、感光ドラム3M(マゼンタ)、感光ドラム3C(シアン)として区別する。
感光ドラム3は、その表面がスコロトロン型帯電器4によって一様に帯電された後、LED5によって露光される。これにより、各感光ドラム3の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像ローラ6に担持されるトナーによって可視像化され、感光ドラム3の表面上にトナー像(現像剤像)が形成される。
搬送ベルト8は、各感光ドラム3K、3Y、3Mおよび3Cと、それらに対向する転写ローラ9との間に配置されている。各感光ドラム3の表面上のトナー像は、転写ローラ9に印加された転写バイアスによって、搬送ベルト8に搬送された用紙P上に転写され、順次重ね合わされる。
2.定着器
図2は、定着器の前後方向断面図を示す。図3は、図2に示す定着器のヒートローラユニットの平面図を示す。図4は、図3に示すヒートローラユニットの幅方向断面図を示す。図5は、図3に示すヒートローラユニットの左側部分の拡大斜視図である。図6は、図3に示すヒートローラユニットの右側部分(フラットネジ固定前)の拡大斜視図である。図7は、図3に示すヒートローラユニットの右側部分(フラットネジ固定後)の拡大斜視図である。図8は、ヒートローラの右側端部を示し、(a)は右側面図、(b)は斜視図である。
ヒートローラユニット12は、加熱部材の一例としてのヒートローラ14と、ヒータ15と、ヒートローラフレーム16とを備えている。ヒートローラ14は、幅方向に沿って配置されており、ヒートローラフレーム16に回転自在に支持されている。ヒータ15は、ヒートローラ14の内部において幅方向に沿って配置され、ヒートローラフレーム16に支持されている。
定着器11において、用紙Pは、ヒートローラ14と押圧ローラ13との間に搬送され、それらの間で熱定着されながら、ヒートローラ14および押圧ローラ13の回転によって、定着器11から搬送される。
(1)ヒートローラ
ヒートローラ14は、図3および図4に示すように、その長手方向が幅方向に沿って延びる円筒形状に形成されている。ヒートローラ14は、アルミニウムなどの金属からなり、その表面がフッ素樹脂によってコーティングされている。
(2)ヒータ
ヒータ15は、その長手方向が幅方向に沿って延びるように形成されており、細長円柱形状の中央部19と、中央部19の幅方向両端部に設けられる平板形状の端部20と、端部20の幅方向両端部に設けられ、中央部19よりも小径の円柱形状に形成される連結部21(以下、左側の連結部21を左側連結部21Lとし、右側の連結部21を、ヒータ15の長手方向一端部の一例としての右側連結部21Rとする。)とを一体的に備えている。
(2)支持板
各連結部21の自由端部には、支持板22(以下、左側の支持板22を左側支持板22Lとし、右側の支持板22を支持部材の一例としての右側支持板22Rとする。)が、それぞれ固定されている。
左側連結部21Lは、左側支持板22Lの前後方向略中央部において、左側支持板22Lの右側端部に、左側連結部21Lと左側支持板22Lとが互いに直交する方向において、溶接固定されている。
屈曲部24は、図8(b)に示すように、右側支持板22Rの後端部が、幅方向に沿って折り曲げられることにより、その自由端部35が、右側支持板22Rが延びる方向と直交する方向へ屈曲する、断面略L字形状に形成されている。
長孔26は、平面視において、幅方向(ヒータ15の長手方向)に長径、前後方向(ヒータ15の長手方向と直交する方向)に短径の略楕円形状に形成されている。長孔26の短径の長さ(前後方向長さ)は、図6に示すように、突出筒部34(後述)の外径よりも長く、また、長孔26の長径の長さ(幅方向長さ)は、突出筒部34(後述)の外径よりも長く形成されている。
右側連結部21Rは、図8(b)に示すように、右側支持板22Rの前後方向中央部からやや前側において、右側支持板22Rの左側端部に、右側連結部21Rと右側支持板22Rとが互いに直交する方向において、溶接固定されている。
すなわち、右側支持板22Rの後端部と前端部との間の長さは、ヒートローラ14の端部43の内径より短く形成されており、かつ、屈曲部24の自由端部35が、右側支持板22Rをヒートローラ14の端部43の内部を通過させたときに、その端部43の内周面と接触しない長さで形成されている。
(2)ヒートローラフレーム
ヒートローラフレーム16は、図3および図4に示すように、幅方向に沿って延び、ヒートローラ14を受け入れることのできる平面視矩形状に形成されている。ヒートローラフレーム16の幅方向両端部には、各軸受17に対応して、各軸受17を回転自在に支持する軸受支持部41が設けられている。
各台座部27の表面は、前後方向および幅方向に沿って延びる平面として形成されている。各台座部27において、左側支持板22Lのネジ挿通孔(図示せず)との対向位置、および、右側支持板22Rの長孔26の幅方向中央部との対向位置には、それぞれ、ネジ孔28(以下、左側のネジ孔28を左側ネジ孔28Lとし、右側のネジ孔28を右側ネジ孔28Rとする。)が形成されている。
左側ネジ孔28Lは、図4および図5に示すように、左側台座部27Lの前後方向中央部よりやや後側に形成されている。
(3)ヒータのヒートローラフレームによる支持
ヒータ15は、次のようにしてヒートローラフレーム16に支持される。すなわち、まず、ヒータ15の左側連結部21Lに左側支持板22Lを溶接し、右側連結部21Rに右側支持板22Rを溶接する。
上記とともに、図5に示すように、左側支持板22Lのスリット23を、左側台座部27Lの突条29に嵌合させて、左側支持板22Lを左側台座部27L上に載置して、左側支持板22Lのネジ挿通孔(図示せず)と、左側台座部27Lの左側ネジ孔28Lとを、対向配置させる。その後、締結ネジ36を、左側支持板22Lのネジ挿通孔(図示せず)に挿通し、さらに、左側台座部27Lの左側ネジ孔28Lに螺着させる。
また、上記とともに、図6に示すように、右側支持板22Rの長孔26を突出筒部34に嵌合させながら、右側支持板22Rを右側台座部27R上に載置して、右側支持板22Rの長孔26と、右側台座部27Rの右側ネジ孔28Rとを、対向配置させる。
また、接続部25を、コネクタ31の挟持部32に挟持させることにより、接続部25とコネクタ31とを接触させて、それらを電気的に接続する。これによって、電源から、ハーネス33、コネクタ31および右側支持板22Rを介して、ヒータ15に給電ができるようになり、ヒータ15は設定温度に加熱される。
なお、フラットネジ37は、平円形状のヘッド部40と、そのヘッド部40から延びるネジ軸部39と、ヘッド部40とネジ軸部39との間に設けられるフランジ部38とを一体的に備えている。フランジ部38は、ヘッド部40よりも大径に形成されており、その下面は、平坦形状に形成されている。
また、フランジ部38は、突出筒部34よりも大径に形成されていることから、前後方向においては、フラットネジ37のフランジ部38と、右側支持板22Rの遊動部44とは、平面視において重なって配置される。なお、遊動部44において、平面視においてフランジ部38と重なって配置されている重複部分は、第2被規制部の一例としてのフランジ当接部45として区画される(図6参照)。
また、屈曲部24によって、前後方向の移動が規制され、かつ、幅方向の移動が許容されているので、遊動部44は、幅方向においては、長孔26の長径の長さが突出筒部34の外径よりも長く形成されている範囲において、その移動が許容される。また、遊動部44は、前後方向においては、長孔26の短径の長さが突出筒部34の外径よりも長く形成されている。したがって、突出筒部34と遊動部44(長孔26)とが当接して、遊動部44に機械的な負荷が加わることを抑制することができる。さらに、遊動部44は、右側台座部27Rに幅方向に沿って遊動自在に支持される。
3.実施形態の作用効果
(1)上記したように、定着器11では、右側支持板22Rにおいて、遊動部44が幅方向に沿って遊動自在に支持される。また、屈曲部24において、前後方向の移動が規制され、かつ、幅方向の移動が許容される。さらに、接続部25がコネクタ31と接続される。
また、各部は、それぞれの役割に対応して疲労および消耗するので、必要な耐久性を各部に分散させることができる。さらには、量産時において、各部を、それぞれの役割に対応する公差で評価すればよいため、公差の評価を的確かつ簡潔にすることができる。
その結果、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、十分な信頼性を得ることができる。
(2)また、定着器11では、右側支持板22Rには、上下方向の移動が規制されるフランジ当接部45が設けられている。そのため、右側支持板22Rをより安定して支持することができる。
(3)また、右側支持板22Rは、右側支持板22Rがヒートローラ14の内部を通過できるように、幅方向に投影したときの大きさが、ヒートローラ14の開口断面積内に含まれる大きさとして、形成されている。そのため、ヒートローラ14に対するヒータ15の確実な組み付けを確保することができる。
(4)そして、このプリンタ1によれば、上記した定着器11が設けられているので、コストの低減を図りつつ、十分な信頼性を得ることができる。
4.変形例
なお、上記した実施形態では、4つの感光ドラムを備えるダイレクトタンデムタイプのカラープリンタを例示したが、本発明の画像形成装置には、たとえば、中間転写タンデムタイプのカラープリンタや、モノクロプリンタなど、電子写真方式のすべてのプリンタが含まれる。
3 感光ドラム
11 定着器
14 ヒートローラ
15 ヒータ
22R 右側支持板
24 屈曲部
25 接続部
31 コネクタ
37 フラットネジ
44 遊動部
45 フランジ当接部
Claims (4)
- 加熱部材と、
前記加熱部材の内部において、前記加熱部材の長手方向に沿って配置されるヒータと、
前記ヒータの長手方向一端部が支持される支持部材と
を備え、
前記支持部材は、
前記ヒータの長手方向に対する直交方向の一端側と他端側との間に配置され、前記ヒータの長手方向に沿って遊動自在に支持される遊動部と、
前記直交方向の一端側に配置され、前記直交方向の移動が規制され、かつ、前記長手方向の移動が許容される第1被規制部と、
前記直交方向の他端側に配置され、コネクタが接続される接続部と
を備えていることを特徴とする、定着装置。 - 前記支持部材には、前記長手方向および前記直交方向の両方に直交する方向の移動が規制される第2被規制部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、ヒートローラであり、
前記支持部材の前記長手方向に投影したときの投影面の大きさが、前記ヒートローラの開口断面積内に含まれる大きさであることを特徴とする、請求項1または2に記載の定着装置。 - 記録媒体に現像剤像を形成する感光体と、
請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置と
を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
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