JP2009180425A - 床吹出し空調方法および空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】床吹き出し空調において、各吹き出し口から吹き出される風量を容易に均一化する。
【解決手段】室10の下方に設けられた給気チャンバ12に供給した空気を、室10の床11に設けられた複数の吹き出し口13から室10内に供給する床吹き出し空調方法であって、各吹き出し口13から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口13について開度の上限値Xを等しく設定し、その上限値Xの範囲内において、各吹き出し口13における開度が調整される。
【選択図】図1

Description

本発明は、室の下方に設けられた給気チャンバに供給した空気を、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹出し空調方法と空調システムに関する。
配線スペースなどに用いられる室の床下空間(二重床)を給気チャンバとして利用し、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹出し空調が知られている。かかる床吹出し空調は、室内で発生した粉塵等を上昇流で排気でき、また、例えば各吹き出し口からの送風量を個別に調整することで、温感の個人差に対応した操作ができる、などといった利点を有している。
一方で、この床吹出し空調では、給気チャンバ内での空気搬送に伴う圧力損失抵抗により、給気チャンバ内において圧力のばらつきが生じる。そして、この圧力のばらつきに伴って、各吹き出し口から室内に向かって吹き出される給気風量がばらついてしまうといった難点がある。
そこで従来、各吹き出し口に風速センサを装着して、室内温度が設定温度になるように、各吹き出し口の吹出し風量を調整する技術が特許文献1に開示されている。
また、個別の風速センサなどを用いずに、容易に各吹出し口からの吹出し風量を均一化する方法として、各吹出し口にフィルタを装着する技術が特許文献2に開示されている。この方法は、給気チャンバの高さや長さ、吹出し口の設置間隔などの情報をもとに選択されたフィルタを各吹き出し口に取り付け、フィルタの圧力損失によって各吹出し口に抵抗を与えることで、各吹出し口からの吹出し風量の均一化を図る方法である。各吹出し口に同一のフィルタを装着するだけですみ、吹出し口毎に個別に調整する必要がなく、容易に吹出し風量の均一化を図ることができる。
特許第2984732号公報 特許第3365526号公報
上記特許文献1の方法によれば、風速センサの出力値を用いてダンパ開度を変更し、自動的に風量調整が行われる。しかしながら、一般的な床吹出し空調では、約4〜5m2の床面積に1個の割合で床吹出し口が設置されるため、1つの室内には多数の床吹出し口が存在する。上記特許文献1の方法では、多数の床吹出し口の全部に高価な風速センサを設ける必要があり、安価にシステムを構成することが困難である。また、風速センサが経年劣化や汚れにより、正確な出力が行えないリスクがあり、頻繁に点検や校正・交換が必要となり、人的な労力とコストを要してしまう。
また、吹出し風量の均一化を図るために、各々の吹出し口に自動風量調整用のダンパとは別に手動の風量調整用のダンパを設け、その手動ダンパの開度を個別に調整する方法も考えられる。しかし、多数存在する床吹出し口を個別にダンパ開度の調整を行い、均一化を図るのは、人的な労力と時間を要し、非常に困難である。また、床吹出し口に手動ダンパを取り付ける必要があり、コストがかかるとともに、床吹出し口の厚みの増加が避けられず、低床二重床への対応が難しくなる。
一方、上記特許文献2の方法では、圧力調整のためのフィルタが多数必要であり、高価になる。また、室の使用状況や用途の変更などにより、吹出し風量や吹出し口個数を変える必要性が生じた場合には、再度フィルタの見直しを行い、全部の吹出し口についているフィルタを外して交換する必要があり、人的な労力と新たなフィルタの費用が必要となる。
本発明の目的は、床吹き出し空調において、設備費を安価にし、かつ、空調空間のレイアウト変更にも容易に追従できるように、更に各吹き出し口から吹き出される風量を容易に均一化することにある。即ち、空調空気の給気側では冷房時の冷えすぎなどを回避し、給気側から遠い位置まで十分な給気を行うことができるシステムを提供することである。
この課題を解決するために、本発明によれば、室の下方に設けられた給気チャンバに供給した空気を、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹き出し空調方法であって、各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口について開度の上限値を等しく設定し、その上限値の範囲内において、各吹き出し口における開度が調整されることを特徴とする、床吹き出し空調方法が提供される。本発明にあっては、各吹き出し口の開度を所望の上限値の範囲内において調整することにより、各吹出し口に圧力損失(抵抗)を与え、各吹出し口からの吹出し風量の均一化を図る。なお、本発明でいう「吹き出し口の開度」とは、吹き出し口の全開口部分に対して、閉鎖されていない部分の割合である。
前記開度の上限値は、最大負荷時に各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となる範囲で最大に設定されても良い。また、前記開度の上限値を設定するにあたり、各吹き出し口の開度を100%から順次小さくして行きつつ、最大負荷時に各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキを各開度について求め、前記バラツキが初めて所定の範囲内となったときの開度を、前記開度の上限値としても良い。
また、前記複数の吹き出し口に開度調節ダンパがそれぞれ取り付けられており、前記開度の上限値が各開度調節ダンパによって各吹き出し口について設定されても良い。この場合、「吹き出し口の開度」とは、吹き出し口の全開口部分に対して、開度調節ダンパによって閉鎖されていない部分の割合である。
また、室内の温度に基づいて各吹き出し口の開度が前記開度の上限値の範囲で調節されても良い。更に、室内を複数の空間に仕切り、空調対象である空間にある吹き出し口については、開度の上限値が等しく設定され、空調対象でない空間にある吹き出し口については、開度が0%に設定されても良い。この場合、空調対象でない空間にある吹き出し口について開度が0%に設定された上で、空調対象である空間にある吹き出し口について、前記開度の上限値が再度設定されても良い。すなわち、複数空間で各々請求項1または請求項1から5のいずれかの制御をし、1部の空間(単位空調ゾーン)が不使用となったときに、その後、該空間を非空調空間として制御対象から除いて残りのゾーンの吹出口群について改めて開度の上限値(ダンパを開度調整手段とする場合にはダンパ開度)を設定しなおしたうえ、開度0%を越える吹出口を対象に前記の制御を始める。
また、本発明によれば、室の下方に設けられた給気チャンバに供給した空気を、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹き出しシステムであって、室内の温度に基いて給気チャンバに供給される空気の送風量と各吹き出し口の開度を調整する制御部を備え、前記制御部は、各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口について等しく設定された開度の上限値の範囲内において、各吹き出し口の開度を調整することを特徴とする、床吹き出し空調システムが提供される。
本発明によれば、床吹き出し空調において、フィルタ等を追加することなく、吹き出し口の開度の上限値を設定して通風抵抗を付加するだけで、各吹き出し口から吹き出される風量を容易に均一化できるようになる。本発明によれば、既に室の床に設置されている吹き出し口について最適な最大開度を設定するだけで風量の均一化を図ることができ、また、送風動力の過度の消費も防止できる。また、吹出し風量や吹出し口の個数などの変更があった場合でも、最大開度の設定値を変更するだけで対応できるので、容易な対応が可能となる。更に、同じ口径、同じ仕様の吹き出しを採用でき、施工時の管理や竣工後の保守が容易である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照にして説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる床吹き出し空調システム1の説明図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
「床吹き出し空調システム1の全体説明」
室10の内部は、下方(床11から1.8m程度の高さまで)が居住空間であり、居住空間よりも上方は、空調制御対象外の非居住空間になっている。図示はしないが、室10内の居住空間には作業員やOA機器などが存在する。
室10の床11の下方には給気チャンバ(二重床)12が形成されている。床11には、複数の吹き出し口13が設けられている。また、室10の上部(前記非居住空間の上部)には天井15があり、該天井15に吸い込み口16が設けられており、天井15の上方には還気チャンバ17が形成されている。
室10の側方には、空調機20が設置されている。空調機20には、フィルタ21、熱交換器22、ファン23が内蔵されている。空調機20には、還気ダクト25と外気取入ダクト26が接続されている。そして、空調機20内のファン23の稼動により、還気ダクト25から取込んだ還気RAと外気取入ダクト26から取込んだ外気OAを混ぜて、フィルタ21による塵埃のろ過、熱交換器22による温度調節を行い、作り出した給気SAを給気チャンバ12に送り、室10の床に設けられた複数の吹き出し口13から室内に給気する床吹き出し空調方法が行われる。
還気チャンバ17には、還気ダクト25の他に、排気ダクト30が接続されている。排気ダクト30には排気ファン31が取り付けてあり、室10内から天井15に設けられた吸い込み口16を通って還気チャンバ17に流れ込んだ還気RAの一部が、排気ファン31の稼動により、排気EAとして外部に排出される。
図2は、吹出し口13の斜視図(a)と分解図(b)である。この吹出し口13は、吹出し口13の開度を制御する手段として次に説明する開度調節ダンパ37を採用している。上下が開口した円筒形状をなすケーシング35の内部に、旋回ガイドベーン36と開度調節ダンパ37を上下に配置し、ケーシング35の上面に取りつけたカバー38の上から旋回ガイドベーン36および開度調節ダンパ37の中心に貫通させたシャフト39の下端に押え部材40を取りつけて締めつけた構成になっている。
開度調節ダンパ37は、ケーシング35の底部に取り付けられた複数枚の羽状のシャッタ(以下「シャッタ羽」)41を備えている。モータ42の稼動でシャフト39を中心に各シャッタ羽41を水平方向に回動させ、各シャッタ羽41の位置を互いに変更できるようになっている。例えば、図3に示すように、各シャッタ羽41を同じ位置に揃えて重ねた場合は、開度調節ダンパ37によって遮られる面積が最も小さくなり、開度調節ダンパ37は開度100%に開かれた状態となる。なお、例えば8枚のシャッタ羽41によって開度調節ダンパ37の開度が調節される場合、開度調節ダンパ37の開度が100%となった時には、吹出し口13の開口面積に対する開度は87.5%(8枚のシャッタ羽41の一枚分が閉塞されている状態)となる。一方、図4に示すように、各シャッタ羽41を最大に広げた場合は、シャッタ羽41によって遮られる面積が最も大きくなり、開度調節ダンパ37は開度0%に閉じられた状態となる。また、開度調節ダンパ37は、これら開度100〜0%の間において、図5に示すように、任意の開度に調整することができる。
また、開度調節ダンパ37の上方に配置される旋回ガイドベーン36は、中央の支持部材45の周りに、複数枚の板状のフィン46を、適当な等間隔で放射状に取り付けた構成になっている。吹出し口13から室10内に向かって吹き出す給気SAに旋回成分を与えるべく、これら各フィン46は、吹出し口13の中心軸(シャフト39)に対してそれぞれ傾斜して配置されている。そして、給気チャンバ12から各吹出し口13を通して室10内に給気SAを供給する際に、各フィン46に沿わせて強制的に空気を流すことにより、吹出し口13から室10内に向かって吹き出す給気SAに、シャフト39を中心軸とする旋回成分が与えられるようになっている。
開度調節ダンパ37の開度調整は、図1に示す制御部50からの指令により、モータ42の稼動によって行われる。ここで、開度調節ダンパ37の開度調整は、以下に説明する「開度の上限値の設定」と、「温度差に基く開度調整」に従って行われる。
「開度の上限値の設定」
以上のような床吹き出し空調システム1では、給気チャンバ12内での空気搬送に伴う圧力損失抵抗により、給気チャンバ12内において圧力のばらつきが生じる。そして、この圧力のばらつきに伴って、各吹き出し口13から室10内に向かって吹き出される給気風量がばらついてしまう。そこで先ず、各吹き出し口13に装着されている開度調節ダンパ37の開度について上限値Xを等しく設定し、各吹出し口13に圧力損失(抵抗)を与えることにより、各吹出し口13からの吹出し風量の均一化を図る。
即ち、以上のような床吹き出し空調システム1では、給気チャンバ12を介して室10内に給気SAを供給するためのファン23の最大負荷が、例えば室10内の容積、室10内における居住者の人数、その他の条件等により、予め定められている。そこで、ファン23の送風量が最大負荷Qmaxとなった状態において、各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口13に装着されている開度調節ダンパ37の開度の上限値を等しく設定する。なお、ファン23の送風量が最大負荷Qmaxとなった状態とは、例えば真夏の時期に室10内の居住者人数が定員に達し、室10内の発熱機器(パソコン等)の熱負荷も最大で冷房負荷が許容値に達しているような状態を指す。
ここで、図6に示すように、図1の室10の床11において、n個の同様の吹き出し口13が直列に設けられている場合を考える。なお、説明を簡単にするため、紙面の奥行き方向に渡って各1個の吹き出し口13が設置されている場合で説明し、同一ゾーンに複数の吹き出し口13が設置されている場合についての計算処理については後述する。空調機20から1番離れている吹き出し口13では、風量Q1で給気SAが室10に供給されていると仮定する。この場合、空調機20から1番離れている吹き出し口13について、給気SAが風量Q1で通過する際の圧損をP1とおけば、次式(1)が成り立つ。
Q1=(P1/K)1/2 ・・・(1)
Kは、給気SAが吹き出し口13を通過する際の給気SAの流れにくさを示す指標値であり、開度調節ダンパ37の開度が大きくなれば、指標値Kは小さくなり、また逆に、開度調節ダンパ37の開度が小さくなれば、指標値Kは大きくなる。なお、これら指標値Kと、風量Q1、圧損P1の関数関係は、予め理論的に定めておくか、あるいは、予め実験等で定めておく。なお、指標値Kについては、先ず、開度調節ダンパ37の開度が100%の状態からスタートする(図7の工程S1)。
そして、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13では、風量Q2で給気SAが室10に供給されていると仮定する。この場合、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13を、給気SAが風量Q2で通過する際の圧損をP2とおけば、次式(2)が成り立つ。
Q2=(P2/K)1/2 ・・・(2)
一方、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13と、空調機20から1番離れている吹き出し口13の間では、給気チャンバ12内において、次式(3)で示される差圧ΔP1が生ずる。
ΔP1=ζ・ρ・V1/2 ・・・(3)
ζは、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13と、空調機20から1番離れている吹き出し口13の間における、給気チャンバ12内を流れる給気SAの流れにくさを示す指標値である。この指標値ζは、給気チャンバ12内の管摩擦係数、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13と、空調機20から1番離れている吹き出し口13の間の距離等の関数となる。ρは、空気(給気SA)の密度、V1は、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13と、空調機20から1番離れている吹き出し口13の間における給気チャンバ12内の空気(給気SA)の流速であり、風量Q1を給気チャンバ12内の断面積Sで割れば)V1=Q1/S)求めることができる。なお、これら差圧ΔP1、指標値ζ、密度ρ、流速V1の関数関係は、予め理論的に定めておくか、あるいは、予め実験等で定めておく。
ここで、差圧ΔP1と、圧損P1、P2の間には次式(4)が成り立つ。
P2=P1+ΔP1+(ρV0/2−ρV1/2) ・・・(4)
なお、V0=0である。
したがって、空調機20から2番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Q2は、これら式(1)〜式(4)の関係から、空調機20から1番離れている吹き出し口13における圧損P1の関数として表すことができる。以下同様にして、空調機20から3番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Q3、空調機20から3番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Q4、・・・空調機20からn番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Qnを、空調機20から1番離れている吹き出し口13における圧損P1の関数として表すことができる。その結果、給気チャンバ12から各吹き出し口13を介して室10内に供給される給気SAの総風量がこれら風量Q1〜Qnの総和ΣQとして、次式(5)に示すように、空調機20から1番離れている吹き出し口13における圧損P1の関数として表すことができる。
ΣQ=f(P1) ・・・(5)
一方、給気チャンバ12から室10内に供給される給気SAの総風量ΣQは、ファン23の送風量が最大負荷Qmaxと等しいはずであるから、次式(6)が成り立つ。
Qmax=f(P1) ・・・(6)
この式(6)を満足する圧損P1を定めることにより、各吹き出し口13における風量Q1〜Qnが求まる(図7の工程S2)。
以上のようにして、先ず、開度調節ダンパ37の開度が100%の状態で、風量Q1〜Qnを求めたら、各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内となっているかどうかを調べる(図7の工程S3)。即ち、風量Q1〜Qnの平均値(ΣQ/n)と各吹き出し口13の風量Q1〜Qnを比較し、バラツキが所定の範囲内となっているかどうかを判定する。この場合、図6に示すように、n個の同様の吹き出し口13が直列に設けられている場合では、空調機20から離れている吹き出し口13ほど風量が少なく、空調機20の1番近い吹き出し口13における風量Qnが最も多くなる(但し、動圧を考慮すると、空調機20から1番離れている吹き出し口13における風量Q1よりも、2番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Q2(あるいは、3番目に離れている吹き出し口13における給気SAの風量Q3)が、最も少なくなる場合もある)。したがって、風量Q1(あるいは風量Q2、Q3)と風量Qnのいずれもが平均値(ΣQ/n)と比較して所定の範囲内(例えば±10%の範囲内)であれば、各吹き出し口13の風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内にあり、逆に、風量Q1と風量Qnのいずれか一方が平均値(ΣQ/n)と比較して所定の範囲内となっていなければ、各吹き出し口13の風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内にないと判定することができる。
そして、各吹き出し口13の風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内にないと判定された場合は、室10の床11に設けられている全部の吹き出し口13の開度を100%から段階的に順次小さくして行く(図7の工程S4)。この場合、例えば、吹き出し口13の開度を、100%から1%ずつ段階的に順次小さくして行く。なお、このように吹き出し口13の開度を小さくするに従い、吹き出し口13を通過する際の給気SAの流れにくさを示す指標値Kは次第に大きくなり、吹き出し口13を通過する際の給気SAの圧損は次第に大きくなっていく。
そして、吹き出し口13の開度を段階的に小さくし、再び、各吹き出し口13における風量Q1〜Qnを求める(図7の工程S2)。そして、各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnのバラツキが所定の範囲内となっているかどうかを調べる(図7の工程S4)。
以上の工程S4、S2、S3を繰り返し行い、各吹き出し口13の風量Q1〜Qnを比較し、バラツキが初めて所定の範囲内となったときの開度を、吹き出し口13の開度の上限値Xに決定する(図7の工程S5)。
「温度差に基く開度調整」
次に、室10内の温度Tと、目標温度T’との温度差ΔTに基いて行われる、各吹き出し口13の開度調整を説明する。図1に示すように、室10内に配置された温度センサ51によって室10内の温度Tが測定され、制御部50に入力されている。制御部50は、予め設定されている室10内の目標温度T’と温度センサ51から入力された室10内の温度Tを比較し、温度差ΔT=T−T’を求める。
そして、制御部50は、実際の室10内の温度Tと目標温度との温度差ΔTに基いて、各吹き出し口13の開度を調整する。この場合、各吹き出し口13の開度の調整は、先に説明した開度の上限値Xの範囲内において、温度差ΔTに比例して行われる。例えば室10内の空調運転開始時などのように温度差ΔTが十分に大きい場合(冷房時に室内温度が過大、暖房時に室内温度が過小の場合)には各吹き出し口13の開度信号が100%となり、逆に、冷房時に室内温度が目標温度を大きく下回り、暖房時に室内温度が目標温度を大きく上回る場合には各吹き出し口13の開度信号が0%となるように、温度差ΔTに比例して各吹き出し口13の開度が調整される。なお、温度差ΔTが0の場合は、その直前の開度が維持されるように調整される。
そして、制御部50から発せられた開度信号に比例して、上限値Xの範囲内において、各吹き出し口13の開度が調整される。例えば図8に示したように、各吹き出し口13の開度の上限値Xが100%の場合であれば、各吹き出し口13の開度が0〜100%の範囲内で開度信号に比例して調整され、各吹き出し口13の開度の上限値Xが70%の場合であれば、各吹き出し口13の開度が0〜70%の範囲内で前記100%開度に対応する開度信号に比例して(70/100を乗じて)調整され、各吹き出し口13の開度の上限値Xが30%の場合であれば、各吹き出し口13の開度が0〜30%の範囲内で開度信号に比例して(30/100を乗じて)調整される。
Z=V×X÷100
X:上限値[%]、(但し0<X≦100)
V:演算部分からの開度信号[%]、(但し0≦V≦100)
Z:実際のダンパ開度[%]
なお、以上のような各吹出し口13の開度調整は、いずれも制御部50内において行われる。図9に示すように、制御部50内には、室10内の設定温度(目標温度T’)と室10内の温度Tとの温度差ΔTに基いて開度調節ダンパ37の開度を定める演算部分50aと、この演算部分50aで求めた開度調節ダンパ37の開度を、最大開度設定値(各吹き出し口13の開度の上限値X)に基いて開度調節ダンパ37の実際の開度を演算しなおす信号変換部分50bと、各吹出し口13における開度調節ダンパ37の開度(モータ42の駆動信号)を制御する制御部分50cがある。そして、制御部分50cから各開度調節ダンパ37のモータ42に開度指令が出されて、シャッタ羽41の回転により開度調節ダンパ37の開度が0%〜上限値Xの範囲内で調整される。なお、図示はしないが、吹き出し口13の開度の上限値Xを演算する演算部分および/または上限値Xを記憶する記憶部分を制御部50内に更に設けても良い。
なお、制御部分50cから各開度調節ダンパ37に出される開度指令は、図10に示すように、各開度調節ダンパ37に対してそれぞれ並列的に伝達されても良い。また、図11に示すように、各開度調節ダンパ37に対応させて制御部分50cを設け、それぞれの制御部分50cから各開度調節ダンパ37に開度指令が出るようにしても良い。また、図12に示すように、各開度調節ダンパ37に対応して設けられた制御部分50c間で開度指令が伝達されても良い。更に、これら図9〜12に示される伝達の手法を適宜組み合わせても良い。これらの方法により、1箇所だけ最大開度設定を行うことで、多数の吹出し口13の最大開度設定を同時に行うことが可能となり、設定変更に多大な人的労力を必要としない。
以上のように、各吹き出し口13に装着されている開度調節ダンパ37の開度に上限値Xを設定し、各吹出し口13に圧力損失(抵抗)を与えることにより、各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnのバラツキを所定の範囲内に収めることができるようになる。各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnにおいて不均一が生じるのは、給気チャンバ12内において圧力差が生じることによるが、給気チャンバ12内に仮に圧力差が生じていても、開度調節ダンパ37の開度を小さくして指標値Kの値を大きくすれば、各吹き出し口13から吹き出される風量Q1〜Qnの差は小さくでき、不均一を縮小できる。
例えば、図6に示す例において、空調機20から1番離れている吹き出し口13までの距離が20mである設備において、各吹き出し口13に装着されている開度調節ダンパ37の開度の上限値Xとして50%を設定した場合と、設定しなかった場合(X=100%の場合)を比較すると、空調機20からの距離に対する給気チャンバ12内の圧力分布は図13のようになり、空調機20からの距離に対する各吹き出し口13からの吹出し風量の分布は図14のようになる。なお、各吹き出し口13からの風量が平均で、100m/hとなるように設定した。
開度調節ダンパ37の開度の上限値Xを設定しなかった場合(100%)は、空調機20側の吹き出し口13での吹出し風量は平均値+15%、末端側の吹き出し口13での吹出し風量は平均値-4%であったものに対し、上限値Xを50%に設定することで、各吹き出し口13からの風量を平均値-2〜+9%の範囲内にすることができ、均一化を図ることができた。
「変形例、応用例」
床吹き出し空調システム1では、給気チャンバ12内の圧力が過度に上昇すると、給気チャンバ12を構成している床材同士の隙間から漏気を生じたり、カーペットや床材が持ち上がったりするため、かかる事態を防止する必要がある。そこで、給気チャンバ12内の圧力が過度に上昇しないようにするために、開度調節ダンパ37の開度の上限値Xに見合っただけの必要風量が給気チャンバ12内に供給されるよう空調機20内のファン23の稼動を制御することが望ましい。このファン23の稼動は、インバータなどで回転数を制御することで行うことができる。
ここで、ファン23の風量制御には、2通りの方法が考えられる。一つ目の方法は、制御部50の演算部分50aから出力される上限値Xに基いて、各吹き出し口13から吹き出される風量と各吹き出し口13の個数から求められる必要風量(ΣQ)になるように、インバータなどを利用してファン23の回転数を制御する。
QSUM=Q×V×n
QSUM:空調機20のファン23の必要風量[m3/s]
Q:ダンパ開度100%時の吹出し口1個あたりの風量[m3/s]
V:演算部からのダンパ開度信号[%]、(但し0≦V≦100とする)
n:吹出し口13の個数[個]
二つ目の方法は、空調機20から離れた箇所において、給気チャンバ12内と室10内との差圧が一定に保たれるようにファン23の回転数を制御する方法である。例えば図1に示したように、給気チャンバ12の末端において、差圧計55によって給気チャンバ12内と室10内との差圧を測定し、この差圧計55で測定される差圧が一定に保たれるようにファン23の回転数を制御する。給気チャンバ12内と室10内との差圧が一定に保たれることで、開度調節ダンパ37の開度に見合った風量が床吹出し口13から吹き出され、給気チャンバ12内も過度の圧力上昇が生じない。
なお、室10内の代わりに、例えば、近くにある空調用パイプシャフトや電気配線用シャフトなど、普段人の出入が無く、圧力の変動のない箇所と給気チャンバ12内との差圧を測定して一定に保つようにしても良い。
図9〜12では、制御部50を演算部分50aと、信号変換部分50bと、制御部分50cを分けて示したが、これら演算部分50a、信号変換部分50bおよび制御部分50cの機能を1つあるいは2つの部分に集約しても構わない。
また、図8では、制御部50から発せられた開度信号に比例して、上限値Xの範囲内において、各吹き出し口13の開度を調整する例を示したが、図15に示すように、上限値Xに達するまでは開度信号に従って各吹き出し口13の開度を制御し、上限値Xに達した場合は各吹き出し口13の開度を上限値Xに固定するように制御しても良い。
V<Xの場合 Z=V
V≧Xの場合 Z=X
X:上限値[%]、(但し0<X≦100)
V:演算部分からの開度信号[%]、(但し0≦V≦100)
Z:実際のダンパ開度[%]
また、以上では開度調節ダンパ37の開度を任意に無段階に調整可能な例を示したが、段数制御によって開度制御を行っても構わない。なお、全段数(例えば、シャッタ羽41の枚数)を8とした場合を前提として制限をかけないときの動作を図16、8段の開度調節ダンパ37の段数を5として操作する場合を図17、同様に8段の開度調節ダンパ37の段数を3として操作する場合を図18に示した。即ち、図17、18は、8枚のシャッタ羽41を有する開度調節ダンパ37において、1段の範囲を1枚のシャッタ羽41の面積よりも広げ、開度信号(Zに相当する)に対応して所定の段数に段階的に制御する例である。
Z=[V×(X+1)÷100]
但し、Z>Xの場合には、Z=Xとする。
式中の[]はガウス記号とする。
開度の可動段数:0〜n
X:段数で示される上限値(0<X≦n)
V:演算部分からの開度信号[%]、(但し0≦V≦100)
Z:段数で示される実際のダンパ開度
また、クイックオープニング特性やイコールパーセント特性など、開度調節ダンパ37の開度と吹出し風量の関係が、比例の関係(リニア特性)でない場合、図19に示すように、開度信号に見合った風量となるように開度が制御される。かかる場合、開度信号と吹出し風量がほぼリニアな関係になるように、開度調節ダンパ37の開度を制御・調整する演算部分を有するものについて、開度の上限値Xを同様に設定しても良い。
また、室10内の換気のために外気の最低給気風量を確保するために、各吹き出し口13がある特定の開度以下にならないように、最低開度を設けた機構において、開度の上限値Xを設定しても良い。
例1を図20に示す。なお、ここでは最低開度Y(実際の開度)を10%としている。
Z=V×(X-Y)÷100+Y
ダンパ開度の可動範囲:0〜100[%]
X:上限値[%]、(但し0<X≦100)
Y:最低開度設定[%]、(但し0<Y≦X)
V:演算部分からの開度信号[%]、(但し0≦V≦100)
Z:実際のダンパ開度[%]
例2を図21に示す。なお、ここでは最低開度Y(実際の開度)を10%としている。
Z=V×X÷100
但し、Z<Yの場合には、Z=Yとする。
また、以上に説明した図8、15〜21の制御を組み合わせることもできる。
なお、図6では、室10の床11において、n個の吹き出し口13が直列に設けられている場合を想定した。しかしながら、実際の床吹き出し空調システム1では、図22に示すように、吹き出し口13が室10の床11全体に2次元に広がって配置されている。そこで、実際の床吹き出し空調システム1において開度調節ダンパ37の開度の上限値Xを定める場合、図23に示すように、給気チャンバ12を、通風方向に対して任意の複数のセルi−1、i、i+1に細かく分割し、各セルの吹き出し口13から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、開度調節ダンパ37の開度の上限値を等しく設定すれば良い。
「室10内が複数の空間に分割される場合」
例えば、ホテルなどの建物では、宴会の規模により、図24に示すように、一つの大きな室10を壁60によって複数の空間10a、10b、10cに区切って使用する場合がある。そして、これら複数の空間10a、10b、10cの一部のみ(例えば、空間10a、10c)だけを使用し、残り(例えば、空間10b)は使用しない場合がある。このように室10内に複数の制御エリアがあり、一部の制御エリアが未使用などにより運用上空調を行わない場合、空間10bについては吹き出し口13の開度が0%に設定され、空間10bへの給気が行われなくなる。その結果、空間10bへの給気をしない分だけ、空調機20からの必要給気風量は少なく制御される。その結果、給気チャンバ12内への送風量も減少し、給気チャンバ12内における圧力の不均一度が小さくなる。このように給気チャンバ12内の圧力の不均一度が小さくなった場合は、室10内全体を空調する場合に比べて、各吹き出し口13に装着されている開度調節ダンパ37の開度について上限値Xを大きくしても、個々の吹出し風量のばらつきを抑えることが可能となる。そこで、このように室10内において一部の制御エリアの空調を行わないような場合は、開度調節ダンパ37の開度の上限値Xを緩和し、各床吹出し口13の圧力損失を抑えることで、給気の搬送動力を低減し、省エネルギー化を図ることが望ましい。
例えば、図24に示すように、室10内が3つの空間10a、10b、10cに分割される場合、使う空間の組み合わせによって各床吹出し口13の圧力損失をなるべく少なくできる開度調節ダンパ37の開度の上限値Xをそれぞれ設定し、省エネルギー化を図ることが望ましい。即ち、この図24に示す例では、空調対象でない空間(例えば、空間10b)にある吹き出し口13について開度が0%に設定された上で、空調対象である空間(例えば、空間10a、10c)にある吹き出し口13について、開度調節ダンパ37の開度の上限値が再度設定されることが望ましい。
本発明は、床吹き出し空調に適用できる。
本発明の実施の形態にかかる床吹き出し空調システムの説明図である。 吹出し口の斜視図(a)と分解図(b)である。 開度100%に開かれた状態の開度調節ダンパの説明図である。 開度0%に閉じられた状態の開度調節ダンパの説明図である。 開度0〜100%の間に開かれた状態の開度調節ダンパの説明図である。 n個の吹き出し口が直列に設けられている状態の説明図である。 開度調節ダンパの開度制御のフローチャートである。 各上限値の範囲内において吹き出し口の開度を比例制御している状態を示すグラフである。 制御部の説明図である。 制御部の説明図であり、開度指令が各開度調節ダンパに対してそれぞれ並列的に伝達される例である。 制御部の説明図であり、各開度調節ダンパに対応させて制御部分を設け、それぞれの制御部分から各開度調節ダンパに開度指令が出るようにした例である。 制御部の説明図であり、各開度調節ダンパに対応して設けられた制御部分間で開度指令が伝達されるようにした例である。 開度調節ダンパの開度の上限値(50%)を設定した場合と、設定しなかった場合(100%)を比較した、給気チャンバ内の圧力分布を示すグラフである。 開度調節ダンパの開度の上限値(50%)を設定した場合と、設定しなかった場合(100%)を比較した、各吹き出し口からの吹出し風量の分布を示すグラフである。 上限値に達するまでは開度信号に従って各吹き出し口の開度を制御し、上限値に達した場合は各吹き出し口の開度を上限値に固定するように制御した状態を示すグラフである。 8段数制御によって開度制御を行った状態を示すグラフである。 5段数制御によって開度制御を行った状態を示すグラフである。 3段数制御によって開度制御を行った状態を示すグラフである。 開度調節ダンパの開度と吹出し風量の関係が比例の関係(リニア特性)でない場合に、開度信号に見合った風量となるように開度を制御する状態を示すグラフである。 各吹き出し口がある特定の開度以下にならないように、最低開度を設けた制御の例1を示すグラフである。 各吹き出し口がある特定の開度以下にならないように、最低開度を設けた制御の例2を示すグラフである。 吹き出し口が室の床全体に2次元に広がって配置されている状態の説明図である。 給気チャンバを、通風方向に対して任意の複数のセルに細かく分割した状態の説明図である。 室内が複数の空間に分割される場合の説明図である。
符号の説明
1 床吹き出し空調システム
10 室
11 床
12 給気チャンバ
13 吹き出し口
15 天井
16 吸い込み口
17 還気チャンバ
20 空調機
21 フィルタ
22 熱交換器
23 ファン
31 排気ファン
36 旋回ガイドベーン
37 開度調節ダンパ
41 シャッタ羽
42 モータ
50 制御部
51 温度センサ

Claims (8)

  1. 室の下方に設けられた給気チャンバに供給した空気を、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹き出し空調方法であって、
    各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口について開度の上限値を等しく設定し、
    その上限値の範囲内において、各吹き出し口における開度が調整されることを特徴とする、床吹き出し空調方法。
  2. 前記開度の上限値は、最大負荷時に各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となる範囲で最大に設定されることを特徴とする、請求項1に記載の床吹き出し空調方法。
  3. 前記開度の上限値を設定するにあたり、各吹き出し口の開度を100%から順次小さくして行きつつ、最大負荷時に各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキを各開度について求め、
    前記バラツキが初めて所定の範囲内となったときの開度を、前記開度の上限値とすることを特徴とする、請求項1または2に記載の床吹き出し空調方法。
  4. 前記複数の吹き出し口に開度調節ダンパがそれぞれ取り付けられており、前記開度の上限値が各開度調節ダンパによって設定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の床吹き出し空調方法。
  5. 室内の温度に基づいて各吹き出し口の開度が前記開度の上限値の範囲で調節されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の床吹き出し空調方法。
  6. 室内を複数の空間に仕切り、空調対象である空間にある吹き出し口については、開度の上限値が等しく設定され、空調対象でない空間にある吹き出し口については、開度が0%に設定されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の床吹き出し空調方法。
  7. 空調対象でない空間にある吹き出し口について開度が0%に設定された上で、空調対象である空間にある吹き出し口について、前記開度の上限値が再度設定されることを特徴とする、請求項6に記載の床吹き出し空調方法。
  8. 室の下方に設けられた給気チャンバに供給した空気を、室の床に設けられた複数の吹き出し口から室内に供給する床吹き出しシステムであって、
    室内の温度に基いて給気チャンバに供給される空気の送風量と各吹き出し口の開度を調整する制御部を備え、
    前記制御部は、各吹き出し口から吹き出される風量のバラツキが所定の範囲内となるように、各吹き出し口について等しく設定された開度の上限値の範囲内において、各吹き出し口の開度を調整することを特徴とする、床吹き出し空調システム。
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