JP2009179670A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱安定性に優れた熱可塑性樹脂組成物及び該熱可塑性樹脂組成物を成形してなる光線反射材及びその成形品を提供する。
【解決手段】光反射材及び成形品の製造において使用する樹脂組成物であって、 熱分解により沈積された金属酸化物を含む実質的封入層をその粒子表面にもつ二酸化チタンを含む熱可塑性樹脂組成物。該二酸化チタンにおいて、その表面封入層をなす金属酸化物が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはこれらのいずれかの混合物から選択される金属酸化物であり、カールフィッシャー法による含水量の300℃と100℃における差(ΔKF(300−100))が300〜800ppmである二酸化チタンを使用することによる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱安定性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関し、また該熱可塑性樹脂組成物を成形してなる光線反射性に優れた成形材及びその成形品に関する。特に、その熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂組成物、該ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる反射材及びその成形品に関するものである。
熱可塑性樹脂、特にポリカーボネート樹脂は機械的強度、電気的特性、透明性等に優れていることから、電気・電子機器分野、自動車分野などの様々な分野において利用されている。また、液晶ディスプレイ等の分野においては、バックライト用途部材としてポリカーボネート樹脂製品の高反射材及びその成型品が多用されている。それに伴いバックライトに用いられる反射板や反射枠等の多様化により、成形時の成形条件下での熱安定性等の対応性並びに高性能化が要望されている。
この要望されている高機能化、特に光反射機能の付与するために、熱可塑性樹脂であるポリカーボネート系樹脂に二酸化チタンを配合することが一般的に行われる。この場合において、樹脂組成物の熱安定性を向上させることが、重要な課題である。そのためには、樹脂組成物と二酸化チタン粒子との加水分解反応等の複反応を抑制することが、最も重要なことである。それには、二酸化チタンを反応性シリコーンで予め被覆する方法等が採用されている。また、配合組成物の光反射率を向上させるために二酸化チタンの配合量を増加させると、成形時の熱安定性がますます低下し、成形体の光反射率及び表面外観を低下させ、高反射性と成形時の熱安定性を両立させることは、非常に困難であるという問題があった。
これらを解決するため、二酸化チタンの表面処理あるいは、表面処理剤に代わる各種添加物の添加により、樹脂の熱安定性を改善することが提案されている。特許文献1には、アルミナ水和物、ケイ酸水和物から選ばれた少なくとも1種の化合物で表面処理された結晶形態がルチル形の酸化チタンからなる熱可塑性樹脂組成物が、特許文献2には、酸化チタンに対しシラン系カップリング剤を配合されたものである樹脂組成物が記載されている。しかし、このような技術では、ポリカーボネート樹脂の劣化を防ぐには不充分であった。
また、特許文献3には、二酸化チタンに対して含水シリカ及び含水アルミナのうち少なくとも1種からなる水和酸化物により被覆した後、反応性ポリシロキサンにより被覆し、更に、塩基量が調整された充填剤を含有する樹脂組成物が記載されている。この二酸化チタンを反応性シリコーンで予め被覆する方法のみでは、熱安定性の向上に限界があった。そして、このように、ポリカーボネート樹脂に二酸化チタンを添加した組成物の場合、高い光線反射特性を得ることはできるものの、樹脂組成物の熱安定性が低下するという問題がある。
一方、樹脂組成物の安定性を向上する対策として特許文献4で、その系中に含有される金属酸化物の結晶水あるいは吸着水などの含水量を規定している。また、特許文献5では、表面処理の後加熱処理により、その揮発水分量を規定以下にした二酸化チタンが記載されている。しかし、このような技術においてもやはり、ポリカーボネート樹脂等の樹脂組成物nお劣化を防ぐには不充分である。
この様な状況下において、気相堆積による耐久性二酸化チタン顔料を製造する方法が、特許文献6に、また、有機添加物処理され、熱分解シリカで封入された二酸化チタン粒子の調整が特許文献7記載されるに至っている。
特開平7−258464号公報 特開平7−242804号公報 特開平9−3211号公報 特開2001−2940号公報 WO1997/024289 特表2003−0051635
本発明の目的はこれらの問題点を解決し、高い光線反射率を有し、かつ熱安定性に優れた熱可塑性樹脂、とりわけポリカーボネート樹脂組成物と、該ポリカーボネート樹脂組成物を用いた成形体、及びそれを用いた光線反射板を提供することにある。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、光反射材および成形品において使用する樹脂組成物であって、熱分解により沈積された金属酸化物を含む実質的封入層をその粒子表面にもつ二酸化チタンを用いる熱可塑性樹脂組成物。前記二酸化チタンにおいて、その表面封入層をなす金属酸化物が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはこれらのいずれかの混合物から選択される金属酸化物であり、カールフィッシャー法による含水量の300℃と100℃における差(ΔKF(300−100))が300〜800ppmの範囲である二酸化チタンを使用することを特徴熱可塑性樹脂組成物。そして、その熱可塑性樹脂がポリカーボネート系樹脂単独またはポリカーボネート系樹脂と他の熱可塑性樹脂との混合であり、ポリカーボネート樹脂組成物、これを用いた成形体及び光線反射板等の成形品に関するものである。
本発明における二酸化チタンは、特許文献5(WO1997/024289)記載の、プラグフロー反応器中で四塩化チタン蒸気と酸素含有ガスと塩化アルミニウムとを反応させて二酸化チタンを含有する生成物ストリームを形成する工程と、四塩化チタンと酸素とを接触させた箇所の下流で、かつ四塩化チタンの少なくとも97%が二酸化チタンに変換されているかまたは反応温度が約1200℃以下、好ましくは約1100℃以下である箇所で反応器に四塩化ケイ素を導入する工程とによって、二酸化チタン表面上に表面処理剤を気相堆積させて耐久性二酸化チタン顔料を製造する方法によるものである。
また、特許文献6(特表2003-0051635)には、その有機添加物処理による用途・利用に関して触れられているものの、しかしながら、そこでは分散および熱安定性、特にレーシング耐性が重要性に触れられているのみで、本願がその発明技術の根幹としている、無機表面処理物に内存する結晶水に起因する、ポリカーボネート系樹脂組成物の、主としてその加水分解に起因する安定性に関しては何らの記載もない。
本発明の樹脂組成物は、無機系表面処理におけるその結晶水にまで起因する水分量をも、充分に低減させた、特許文献5(WO1997/024289)による二酸化チタンにより、成形時の熱安定性を大幅に改善し、外観の優れた成形品が得られる樹脂組成物である。さらに、得られる成形品は光反射率も高く、光線透過率も小さく遮蔽性に優れ、反射材及びその部材として使用する為の十分な性能を有する熱可塑性樹脂組成物である。
熱可塑性樹脂組成物において用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリトリメチレンテレフタレート(PTT),ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂(PEN),液晶樹脂(LCP)等の無色透明樹脂を使用することができる。
また、これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。使用される熱可塑性樹脂として、加水分解反応が問題となるカーボネート結合やエステル結合を分子骨格に有するポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、液晶樹脂において実施されるが、これらを用いた場合に熱安定性への影響が顕著に現れる。これらの樹脂の中でも、ポリカーボネート系樹脂を単独で用いるか、あるいは熱可塑性樹脂中50質量%以上をポリカーボネート系樹脂とすることが、機械的強度を保持する上では好ましい。
本発明は、熱分解により沈積された金属酸化物を含む実質的封入層をその表面にもつ二酸化チタンを含熱可塑性樹脂組成物。該二酸化チタンにおいて、その表面封入層をなす金属酸化物が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはこれらのいずれかの混合物から選択される金属酸化物であり、カールフィッシャー法による含水量の300℃と100℃における差(ΔKF(300−100))が300〜800ppmである二酸化チタンを使用することである。
二酸化チタンは、有機化合物による表面処理をしてもかまはない。有機処理に使用する表面処理剤としては、アルコキシ基、エポキシ基、アミノ基、あるいはSi−H結合を有する有機シラン化合物あるいは有機シロキサン化合物等が挙げられる。特に好ましいのは、ハイドロジェンポリシロキサン(Si−H結合を有するシロキサン化合物)である。二酸化チタン粒子(B)成分に対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/Bにおいて0.025/10〜1.0/10の比率で表面処理することができる。
有機処理の方法に特に制限はなく、公知の方法にて行うことができる。例えば、有機シロキサン化合物と二酸化チタンをスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、V型タンブラー等の混合装置により混合攪拌処理する方法等が挙げられる。
二酸化チタンは、300℃および100℃においてカールフィーシャー水分測定法にて測定された水分量の差、すなわち、300℃において検出された水分量から100℃において検出された水分量を引いた値(ΔKF(300−100))が、300〜800ppmの範囲である二酸化チタン粒子を使用することを特徴とする。二酸化チタン表面に付着している水分であると考えられ、二酸化チタン中の付着水・結晶水などだと考えられる。この内部への付着水や結晶水等が少ない酸化チタンの方が、熱履歴によるポリカーボネート樹脂の加水分解が少ないと考えられる。
ΔKF(300−100)が1000ppmを超えると、成形品表面にシルバーストリークスなどの外観不良が発生しやすく、成形時に樹脂の分子量低下がおこりやすい。ΔKF(300−100)は、好ましくは800ppm以下である。
樹脂組成物(A)100重量%に対して、該二酸化チタン(B)2〜60重量%、および該熱可塑性樹脂(C)98〜40重量%とからなり、二酸化チタンの量が2重量%未満であると光反射率が不十分になりやすく、60重量%を越えると耐衝撃性が不十分になりやすい。ニ酸化チタンの配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは5〜65重量部である
熱可塑性樹脂組成物には、上記成分以外にも、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、衝撃改良剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、顔料、染料、滑剤、難燃剤、離型剤、摺動性改良剤等の添加剤、ガラス繊維、ガラスフレーク等の強化材あるいはチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム等のウィスカー、あるいは芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂を配合することができる。
特に、光反射板に使用する場合には、要求される光反射特性及び耐候性を改良する為、蛍光増白剤や紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、HIPS樹脂あるいはABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、例えば、芳香族カーボネート樹脂、二酸化チタン、難燃剤、さらに必要により配合される蛍光増白剤等の添加剤などを一括溶融混練する方法、芳香族ポリカーボネート樹脂と二酸化チタン、難燃剤をあらかじめ混練後、ポリテトラフルオロエチレン、及び必要により含有させる蛍光増白剤等を配合し溶融混練する方法、さらには、芳香族ポリカーボネート樹脂と難燃剤を予め混合後、二酸化チタン、ポリテトラフルオロエチレン及び必要により含有させる蛍光増白剤等を配合し、溶融混練する方法などが挙げられる。
光反射板の製法は特に限定されるものではなく、通常の熱可塑性樹脂の成形方法(射出成形や押出成形など)により成形される。
このようにして得られた樹脂組成物を、通常の成形方法、例えば射出成形法や圧縮成形法などを用いて平面板又は曲面板に成形することにより、本発明の成形体が得られる。この成形体は、例えば照明装置用や液晶ディスプレイバックライト用などに好ましく用いられるが、特に液晶ディスプレイバックライト用反射板として好適である。
[実施例]
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定されるものではない。なお、以下の例において使用した原材料は次の通りである。
二酸化チタン:下記表1に示す各種の無機処理された酸化チタンに、また、表1に示す量のメチルハイドロジェンポリシロキサン(有機処理剤)を配合し、スーパーミキサーにて、攪拌しながら温度を120℃まで上昇させ、1時間保持した後、温度を下げて取り出して得られた、メチルハイドロジェンポリシロキサン表面処理二酸化チタン。
Figure 2009179670
用いた原料は下記のとおりである。
メチルハイドロジェンポリシロキサン:KF−99[信越化学株式会社製]
ジメチルポリシロキサン:KF−96−20CS[信越化学株式会社製]
ポリオール:TMP[三菱ガス化学株式会社製]
ポリカーボネート樹脂(PC):ユーピロンS3000N[三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製,Mv=21,500]
[実施例1]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を60%、二酸化チタン−A を40%配合し、タンブラーにて20分混合後、Φ30mm二軸押出機にてシリンダー温度270℃で溶融混練、押出ししてペレット化した。
得られたペレットを用い、名機株式会社製[M50A]を使用し、シリンダー温度300℃、成形サイクル300秒にて射出成形により試験片を得、光線反射率とシルバーストリーク(銀条現象)を評価した。なお、配合と評価結果は表2に示した。
[実施例2]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−A を10%配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例3]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を98%、二酸化チタン−A を2%配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例4]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン-A を10%、二酸化チタンに対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/B=0.025/10の比率で配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例5]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン-A を10%、二酸化チタンに対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/B=1/10の比率で配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例6]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン-B を10%、二酸化チタンに対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/B=0.025/10の比率で配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例7]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Cを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例8]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Dを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[実施例9]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Eを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[比較例1]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Fを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[比較例2]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Fを10%、二酸化チタンに対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/B=0.025/10の比率で配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[比較例3]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Gを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[比較例4]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Hを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
[比較例5]
ポリカーボネート系樹脂(PC)を90%、二酸化チタン−Iを10%、配合した以外は実施例1と同様に試験片を得、評価を実施した。
次に、350トンの射出成形機(日精樹脂工業社製,AZ7000)にて、成形温度310℃、金型温度95℃の条件で、300mm×240mm×1mmの波板状の成形体を射出成形し、反射板を得た。
また、Tダイリップ(幅60cm)を具備した65mmφ単軸押出機(日立造船産業(株)製,SHT65−32DVg)を用いて、シリンダー温度260℃、ダイス温度240℃、ロール温度120〜180℃にて、厚さ1mmの押出シートを得た。さらに、このシートを、プレス温度190℃で熱プレス成形して、300mm×240mm×1mmの波板状の成形体を得た。
これらの、得られた波板状成形体上に光源を配置したところ、反射板として機能することが確認された。
そして、樹脂組成物は下記の方法で試験、評価した。
光線反射率:成形品厚み3mmの角板を試験片として成形し、倉敷紡績株式会社製「COLOR 7-X」を使用し、波長500nmでの光線反射率を測定した。
外観:光線反射率と同様の試験片を用い、目視にて成形品外観を観察し、シルバーストリークス等がなく良好であるものを「◎」、1mm以下のシルバーストリークスが極わずかに発生するが実際の使用上全く問題にならない程度であるものを「○」、1mm以上のシルバーストリークスが発生し、外観不良が激しいのもの[×]、の基準で評価した。
Figure 2009179670
表2から明らかなように、本願の蒸気沈積作用による無機処理をした二酸化チタンの中で水分量が低いものを用いると、光線反射率、シルバーストリークの両特性が良好となった。また、二酸化チタン中の水分量が多いものを用いると、光線反射率の低下、シルバーストリークの増加が顕著である。

Claims (7)

  1. 光反射材及びその成形品の製造において使用する樹脂組成物(A)であって、 熱分解により沈積された金属酸化物を含む実質的封入層をその粒子表面にもつ二酸化チタン(B)を用いることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 二酸化チタン(B)が、熱分解により沈積された金属酸化物を含む実質的封入層をなす該金属酸化物として、シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはこれらのいずれかの混合物から選択される金属酸化物であり、カールフィッシャー法による含水量の300℃と100℃における差(ΔKF(300−100))が300〜800ppmであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 樹脂組成物(A)の樹脂が、熱可塑性樹脂であり該熱可塑性樹脂(C)がポリカーボネート系樹脂単独またはポリカーボネート系樹脂と他の熱可塑性樹脂との混合であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 樹脂組成物(A)100重量%に対して、二酸化チタン(B)2〜60重量%、および熱可塑性樹脂(C)98〜40重量%とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 二酸化チタン(B)に対して、メチルハイドロジェンポリシロキサン(D)をD/Bにおいて0.025/10〜1.0/10の比率で表面処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を形成してなる成形材。
  7. 請求項6記載の成形材を熱成形して得られる光反射板または光反射枠である成形品。
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