JP2009179302A5 - - Google Patents

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JP2009179302A5
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車両のフロアトンネル部構造
この発明は、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位(トンネル拡大部参照)を備え、かつ、衝突時の振動を検出するエアバッグセンサを備えたような車両のフロアトンネル部構造に関する。
従来、車両には衝突時に作動するエアバッグセンサが設けられている。すなわち、特許文献1に開示されているように、ダッシュロアパネルとフロアパネルの前部との間におけるトンネル上面に、断面ハット形状の支持ブラケットと、略水平構造の取付けブラケットと、を介してエアバッグセンサが配設されている。
しかしながら、該特許文献1に開示されたトンネル部は通常のトンネル部であって、エンジンの排気効率を考慮して、排気系を直線化し、この直線に沿って上方が大きく突出する傾斜形状を備えたトンネル拡大部ではない。
特開2000−142285号公報
一方、前部機関前輪駆動(つまり、FF)タイプのものにおいて、エンジンを横置き配置し、排気系をエンジン後方にレイアウトしてトンネル部の車外側に導出する場合、エンジンの排気効率を考慮して、上記排気系をエンジン上部の排気ポートから車両後方側下方に、所定の傾斜角で略直線状に延びるように形成すると、トンネル部の前部には、排気系に沿って上方に大きく突出して、該排気系(特に、排気管)の傾斜角に対応するように傾斜した上壁面を備えるトンネル拡大部が形成される。
この場合、エアバッグセンサの配設空間を確保するために、該トンネル拡大部に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部とが設けられると、これら前部と後部との接続点が折れ点となって、衝突荷重の入力時に該折れ点を起点として、トンネル拡大部に折れ変形が生ずる問題点がある。
そこで、この発明は、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部と、を備えた傾斜面が設けられ、該傾斜面の上部にエアバッグセンサを取付けると共に、上記傾斜面の下面において上記前部と上記後部とに跨った状態で該傾斜面との間に閉断面を形成するクロスメンバを設けることで、上記傾斜面の前部と後部との傾斜角度の大小により、車幅方向中央部位を窪ませて、エアバッグセンサの配設空間を確保することができると共に、傾斜面の傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部との間に、衝突時に折れ変形が生じるのを抑制することができる車両のフロアトンネル部構造の提供を目的とする。
この発明による車両のフロアトンネル部構造は、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位を備えた車両において、上記車幅方向中央部位に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部と、を備えた傾斜面が設けられ、上記傾斜面の上部にエアバッグセンサが取付けられると共に、上記傾斜面の下面において上記前部と上記後部とに跨った状態で該傾斜面との間に閉断面を形成するクロスメンバが設けられたものである。
上記構成によれば、上述の傾斜面の前部と後部との傾斜角度の大小により、車幅方向中央部位を窪ませることができ、これにより、エアバッグセンサの配設空間を確保することができる。
また、上記傾斜面の下面において前部と後部とに跨ってクロスメンバを設けたので、傾斜面の傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部との間に、衝突時にこれら両部の接続点を起点として折れ変形が生じるのを抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記車幅方向中央部位は、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部に設けられたトンネル拡大部であることを特徴とする。
この発明の一実施態様においては、エンジンルーム下方において車体前後方向に延びるフロントサイドフレームが設けられ、該フロントサイドフレームと上記クロスメンバとを結合する結合フレームが設けられたものである。
上記構成によれば、フロントサイドフレームと上記クロスメンバとを結合フレームで結合したので、衝突時の荷重分散を達成することができると共に、分散した一方の荷重がフロントサイドフレーム、結合フレーム、クロスメンバおよびトンネル拡大部を介してエアバッグセンサに伝達されるので、エアバッグセンサへの衝突荷重の伝達を精度よく行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記クロスメンバの下面が上記傾斜面における傾斜角度の小さい後部の角度と平行になるように構成されたものである。
上記構成によれば、衝突時、上述の傾斜角度の小さい後部に対して平行に衝突荷重が入力されるので、荷重伝達によるクロスメンバ接合部の折れ変形をより一層良好に抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記クロスメンバに対応する位置の傾斜面に、上記エアバッグセンサを取付けるための取付けブラケットが固定されたものである。
上記構成によれば、エアバッグセンサ取付け用のブラケットを、クロスメンバ対応位置に設けたので、エアバッグセンサの支持剛性の確保と、衝突荷重の伝達精度向上との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記クロスメンバに、車室内に設けられた変速機操作機構とエンジンルーム内の変速機とを連結するチェンジケーブルが支持されたものである。
上記構成によれば、上述のクロスメンバにチェンジケーブルを支持する機能を付加させるので、チェンジケーブル支持用の部材を別途設ける必要がなくなる。
この発明の一実施態様においては、上記結合フレームはクロスメンバと別の部材から成るパイプ部材にて構成されたものである。
上述のパイプ部材は、丸パイプまたは角パイプの何れでもよい。
上記構成によれば、車体への良好な組付け性および軽量化を確保しつつ、衝突時の荷重分散を達成することができる。
この発明の一実施態様においては、上記結合フレームはクロスメンバの延長部により構成されたものである。
上記構成によれば、クロスメンバを延長させて上記結合フレームを構成するので、部品点数の増加を招くことなく、衝突時の荷重分散を達成することができる。
この発明によれば、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部と、を備えた傾斜面が設けられ、該傾斜面の上部にエアバッグセンサを取付けると共に、上記傾斜面の下面において上記前部と上記後部とに跨った状態で該傾斜面との間に閉断面を形成するクロスメンバを設けたので、上記傾斜面の前部と後部との傾斜角度の大小により、車幅方向中央部位を窪ませて、エアバッグセンサの配設空間を確保することができると共に、傾斜面の傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部との間に、衝突時に折れ変形が生じるのを抑制することができる効果がある。
エアバッグセンサ配設空間の確保と、傾斜面の衝突時における折れ変形抑制との両立を図るという目的を、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位を備えた車両において、上記車幅方向中央部位に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部と、を備えた傾斜面を設け、上記傾斜面の上部にエアバッグセンサを取付けると共に、上記傾斜面の下面において上記前部と上記後部とに跨った状態で該傾斜面との間に閉断面を形成するクロスメンバを設けるという構成にて実現した。
この発明の一実施態様を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のフロアトンネル部構造を示すが、まず、図1を参照して車両の前部構造について説明する。
図1に示す概略斜視図において、エンジンルーム1と車室2とを前後方向に仕切るダッシュパネルとしてのダッシュロアパネル3を設け、このダッシュロアパネル3の下部には後方に向けて略水平に延びるフロアパネル4を一体的に連設している。
上述のフロアパネル4およびダッシュロアアパネル3の車幅方向中央部には、車室2内に突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部5を一体形成している。
一方、エンジンルーム1内には、シリンダブロック6と、シリンダヘッド7と、シリンダヘッドカバー8と、オイルパン9とを備えたエンジン10を横置きに配置し、このエンジン10の一方側には変速機11を配置して、FF車と成している。なお、図面ではレシプロエンジンを例示したが、これはロータリエンジンであってもよい。
エンジン10の前方には、気筒に吸気を導入する吸気マニホルド12を取付け、エンジン10の後方には、気筒の排気を排出する排気マニホルド13を取付けている。ここで、上述の吸気マニホルド12は気筒列方向に延びるサージタンク14を取囲むように湾曲形成されており、それぞれ所定の吸気通路長を確保している。
一方、排気マニホルド13は、仮想垂直線L1に対して所定の角度α(約15度)だけ後方側に傾斜したエンジン10のシリンダヘッド7における排気ポート(図示せず)から側面視でほぼ直線状に後方側斜め下方に延びるように形成されている。
上述の排気マニホルド13の下流側には直キャタリスト15,15、Y字排気管16、フレキシブルジョイント17、アンダーフットキャタリスト18をこの順に接続して、これらの各要素13,15〜18にて排気系19を構成している。
上述の排気マニホルド13の前端部(上流部)からY字排気管16の中間部までは側面視でほぼ直線状に後方側斜め下方に延びるように形成されているので、上記ダッシュロアパネル3とフロアパネル4との連結部、詳しくは上述のトンネル部5の前部には、排気マニホルド13、直キャタリスト15、Y字排気管16に沿って上方に大きく突出して、これら各要素13,15,16の傾斜角に対応するように傾斜した上壁面を備えるトンネル拡大部20が形成されており、上述の排気系19の略直線化により、エンジン10の排気効率を高めるように構成している。
ここで、上述の直キャタリスト15およびY字排気管16の中間部よりも前側(上流側)はトンネル拡大部20の車外側に配設されており、Y字排気管16の下流部と、フレキシブルジョイント17と、アンダーフットキャタリスト18と、はトンネル部5の車外側に配設されている。
次に、図2〜図8を参照して、車両のフロアトンネル部構造について詳述する。
図2はフロアトンネル部構造を示す側面図、図3は図2の平面図、図4は車室内側から前方を見た状態で示す斜視図、図5はエンジンルーム下方から上側後方を見た状態で示す斜視図、図6は図5の部分拡大図、図7は図2の要部拡大側面図、図8はエアバッグセンサ取付けブラケットの斜視図である。
図2に示すように、上述のダッシュロアパネル3は上下方向に延びる縦壁3aと、該縦壁3aの下端から後方に向けて斜め下方に延びるスラント壁3bと、該スラント壁3bの後端から後方に向けて水平に延び、フロアパネル4と面一状になる下壁3cとを備えている。
このダッシュロアパネル3に一体形成されたトンネル拡大部20は、図2に示すように、その上面に車両後方に傾斜する傾斜面21,22が形成されている。
上記傾斜面21,22は傾斜角度の大きい前部、つまり前部傾斜面21と、傾斜角度の小さい後部、つまり後部傾斜面22とを有し、これら前後の各傾斜面21,22を前後方向に一体連設したものである。
また、上述のトンネル拡大部20における各傾斜面21,22の上方には所定間隔を隔てて空調ユニット23を配設する一方、図2、図4に示すように、運転席側(この実施例では車両左側)にはステアリングシャフト24を設け、この運転席側に設けられるブレーキペダル(図示せず)と対応すべく、ダッシュロアパネル3の縦壁3aのエンジンルーム1側には、ブレーキブースタ25を取付けている。
さらに、図3に平面図で示すように、助手席側において、ダッシュロアパネル3のスラント壁3bとトンネル拡大部20の側壁との間には、助手席乗員が足を載せるフットレスト26を形成している。
同様に、図4に斜視図で示すように、運転席側において、ダッシュロアパネル3の車幅方向左側において、その縦壁3aとスラント壁3bとの間には、運転席乗員が足を載せるフットレスト27を形成している。
また、図4に示すように、運転席側におけるダッシュロアパネル3の縦壁3aにおいて、ブレーキブースタ25の取付け位置よりも車幅方向左側には、エンジンルーム1側から配設されるハーネス用のコネクタ28を取付けている。
さらに、図4に示すように、ダッシュロアパネル3のスラント壁3bの左端部上方には、コネクタ28からのハーネス(図示せず)を、一側のハーネス29と、他側のハーネス30と、に分配する分配器31(いわゆる、ディストリビュータ)を配設している。
ところで、図2、図3、図4、図7に示すように、上述のトンネル拡大部20の傾斜面21,22上部には、エアバッグセンサ取付けブラケット40(以下単に取付けブラケットと略記する)が設けられている。
この取付けブラケット40は図8に示すように、略水平な平面部40aと、この平面部40aの後端から下方に延びる左右一対の脚部40b,40bと、これら左右の脚部40b,40b間に形成された開口部40cと、左右一対の脚部40b,40bの下端から後方に延びる後部取付け片40d,40dと、上述の平面部40aの前端から前方に延びる前部取付け片40eと、を一体に折曲げ形成した剛性部材である。
この取付けブラケット40において、前部取付け片40eはトンネル拡大部20の前部傾斜面21と平行に形成され、後部取付け片40dはトンネル拡大部20の後部傾斜面22と平行に形成されている。また、これら前部取付け片40eおよび後部取付け片40dのそれぞれには取付け孔41…いわゆるボルト挿通孔が形成されている。さらに、上述の開口部40cの口縁には、後述するチェンジケーブルの傷付き防止用のゴム製のパッド42が嵌着されている。
図2、図3、図4、図7に示すように、取付けブラケット40の前部取付け片40eは、ボルト、ナット等の取付け部材43を用いて、トンネル拡大部20の前部傾斜面21に着脱可能に接合されており、取付けブラケット40の後部取付け片40dは、ボルト、ナット等の取付け部材44(図2参照)を用いて、トンネル拡大部20の後部傾斜面22に着脱可能に接合されている。
つまり、この取付けブラケット40は、後述する空間60を確保すべく、トンネル拡大部20の前部傾斜面21と後部傾斜面22とに跨って着脱可能に取付けられたものであり、この取付けブラケット40の平面部40aには、エアバッグセンサ45が固定されている。
図3、図7に示すように、エアバッグセンサ45はその下部外方に複数の取付けフランジ45a…を有しており、これら複数の取付けフランジ45a…を、ボルト、ナット等の取付け部材46を用いて、取付けブラケット40の平面部40aに対して着脱可能に固定されたものであり、このエアバッグセンサ45は車両衝突時の振動を検出し、図示しないエアバッグを展開して、乗員を保護するためのものであって、該エアバッグセンサ45は、図2に示すインストルメントパネル50下方のデッドスペースで、かつ図7に示すように、空調ユニット23の下方に位置する。
ところで、図2に示すように、インストルメントパネル50には変速操作用のチェンジレバー51が設けられており、このチェンジレバー51の上端にはチェンジノブ52を設ける一方、チェンジレバー51の下部に設けられた変速機操作機構53にはチェンジケーブル54が延設されている。
図2では、マニュアルシフト用の変速機操作機構53を例示しているので、チェンジケーブル54は2本存在し、一方がシフト用で、他方がセレクト用であるが、AT車においてはチェンジケーブル54は1本のみとなる。
変速機操作機構53から延設されたチェンジケーブル54は、フロアパネルを貫通して図1で示したエンジンルーム1内の変速機11に連結されているので、以下、その具体的構造について説明する。
図7に示すように、取付けブラケット40の下方に位置する後部傾斜面22に貫通孔55を設け、この貫通孔55の口縁上部に対応して該後部傾斜面22上には、チェンジケーブル54の案内部56を有するグロメット57を、ボルト、ナット等の取付け部材58を用いて、着脱可能に取付けている。
上述のグロメット57は、図3、図4に示すように、取付けブラケット40の開口部40cから出し入れが可能となるように、前後方向に延びる所謂縦長形状に形成されると共に、2つの取付け部材58,58のうち前側の取付け部材58は、取付けブラケット40の平面部40aと、トンネル拡大部20の後部傾斜面22と、の間の空間60から容易に着脱操作できるように、車両左側片側に位置しており、2つの取付け部材58,58のうち後側の取付け部材58は、取付けブラケット40の脚部40bよりも車両後方側に位置しており、この取付け部材58を容易に着脱操作できるように構成している。
また、これら一対の取付け部材58,58は、図3に示すように、グロメット57に対して対角線上に位置するように配置されている。
そして、上述の変速機操作機構53から延設されたチェンジケーブル54は、図2、図7に示すように、取付けブラケット40の開口部40cから上記空間60に案内され、かつ、グロメット57の案内部56および後部傾斜面22の貫通孔55を介してトンネル拡大部20の下部つまり車室外に配索された後に、図1で示したエンジンルーム1内の変速機11に連結されるように配索されている。
一方、図5、図7に示すように、トンネル拡大部20の車外側において、前部傾斜面21の下面と後部傾斜面22の下面との間、要するに前後の各傾斜面21,22に跨った状態でトンネルクロスメンバ70を車幅方向に向けて接合固定し、傾斜面21,22とトンネルクロスメンバ70との間には閉断面71を形成し、該トンネルクロスメンバ70の下面が上記傾斜面21,22における傾斜角度の小さい後部傾斜面22の角度と平行になるように構成している。
また、図5に示すように、エンジンルーム1の下方において車体前後方向に延設される左右一対のフロントサイドフレーム80,80を設け、これら一対のフロントサイドフレーム80,80(フロントフレーム)のキックアップ部80a,80aはダッシュロアパネル3の前部に結合している。
ここで、上述の取付けブラケット40、特に、その前部取付け片40eは上記トンネルクロスメンバ70に対応する位置の傾斜面21に固定されたものである。
しかも、図5に示すように、左右一対の各フロントサイドフレーム80,80と、上述のトンネルクロスメンバ70における下面両サイドとの間を結合する一対の結合フレーム72,72を設けている。
図5に示すこの実施例では、上述の結合フレーム72は、トンネルクロスメンバ70とは別の部材から成る丸パイプ部材で構成されており、これらの各結合フレーム72の前後両端部には、パイプ部材を偏平に加工した前後の取付け部73,74を形成し、前側の取付け部73は、ボルト、ナット等の取付け部剤75を用いて、フロントサイドフレーム80に結合されており、後側の取付け部74は、ボルト、ナット等の取付け部材76を用いて、トンネルクロスメンバ70に結合されている。
上述の各結合フレーム72は、トンネルクロスメンバ70の下面両サイドから、車幅方向外方かつ車両前後方向の前方へなだらかに湾曲しつつ、フロントサイドフレーム80の所定部まで延びるように形成されている。この結合フレーム72には、衝突荷重を前部から後部へ円滑に伝達するために、可及的滑らかな形状とすることが望ましい。
一方、図6、図7に示すように、上述のトンネルクロスメンバ70の下面中央には、車室2内に設けられた変速機操作機構53(図2参照)と、エンジンルーム1内の変速機11(図1参照)とを連結する上述のチェンジケーブル54が支持されている。
具体的には、チェンジケーブル54を支持するケーブルホルダ81を設け、2本のチェンジケーブル54,54を保持したケーブルホルダ81を、ボルト、ナット等の左右一対の取付け部材82,82を用いて、トンネルクロスメンバ70に取付けたものである。
ところで、図2と図9との対比から明らかなように、上記構成の車両のフロアトンネル部構造は、変速機操作機構53がインストルメントパネル50に配設されるインパネシフト車(図2参照)の車台(アンダフロアとその周辺部)と、変速機操作機構53がトンネル部5に支持部材61を介して配設されるフロアシフト車(図9参照)の車台と、に共通して適用されるように構成し、汎用性の拡大を図ると共に、派生対応が容易に行なえるように構成している。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示す。
このように、図1〜図9で示した実施例の車両のフロアトンネル部構造は、ダッシュロアパネル3とフロアパネル4との連結部にトンネル拡大部20が設けられた車両において、上記トンネル拡大部20に傾斜角度の大きい前部(前部傾斜面21参照)と、傾斜角度の小さい後部(後部傾斜面22参照)と、を備えた傾斜面21,22が設けられ、上記傾斜面21,22の上部にエアバッグセンサ45が取付けられると共に、上記傾斜面21,22の下面において上記前部(前部傾斜面21参照)と上記後部(後部傾斜面22参照)とに跨った状態で該傾斜面21,22との間に閉断面71を形成するトンネルクロスメンバ70が設けられたものである(図2、図5、図7参照)。
この構成によれば、上述の傾斜面21,22の前部と後部との傾斜角度の大小により、トンネル拡大部20を窪ませることができ、これにより、エアバッグセンサ45の配設空間を確保することができる。
また、上記傾斜面21,22の下面において前部(前部傾斜面21参照)と後部(後部傾斜面22参照)とに跨ってトンネルクロスメンバ70を設けたので、傾斜面21,22の傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部との間に、衝突時にこれら両部の接続点を起点として折れ変形が生じるのを、上記トンネルクロスメンバ70にて、抑制することができる。
しかも、エンジンルーム1下方において車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム80,80が設けられ、これら各フロントサイドフレーム80,80と上記トンネルクロスメンバ70とを結合する左右一対の結合フレーム72,72が設けられたものである(図5参照)。
この構成によれば、フロントサイドフレーム80と上記トンネルクロスメンバ70とを結合フレーム72で結合したので、衝突時の荷重分散を達成することができると共に、分散した一方の荷重がフロントサイドフレーム80、結合フレーム72、トンネルクロスメンバ70およびトンネル拡大部20を介してエアバッグセンサ45に伝達されるので、エアバッグセンサ45への衝突荷重の伝達を精度よく行なうことができる。
また、上記トンネルクロスメンバ70の下面が上記傾斜面21,22における傾斜角度の小さい後部(後部傾斜面22参照)の角度と平行になるように構成されたものである(図7参照)。
この構成によれば、衝突時、上述の傾斜角度の小さい後部(後部傾斜面22参照)に対して平行に衝突荷重が入力されるので、荷重伝達によるトンネルクロスメンバ70接合部(つまり、前部傾斜面21と後部傾斜面22との接続点)の折れ変形をより一層良好に抑制することができる。
さらに、上記トンネルクロスメンバ70に対応する位置の傾斜面21,22に、上記エアバッグセンサ45を取付けるための取付けブラケット40が固定されたものである(図7参照)。
この構成によれば、エアバッグセンサ取付け用のブラケット40を、トンネルクロスメンバ70対応位置に設けたので、エアバッグセンサ45の支持剛性の確保と、衝突荷重の伝達精度向上との両立を図ることができる。
加えて、上記トンネルクロスメンバ70に、車室2内に設けられた変速機操作機構53とエンジンルーム1内の変速機11とを連結するチェンジケーブル54が支持されたものである(図1、図2、図6参照)。
この構成によれば、上述のトンネルクロスメンバ70にチェンジケーブル54を支持する機能を付加させるので、チェンジケーブル支持用の部材を別途設ける必要がなくなる。
また、上記結合フレーム72はトンネルクロスメンバ70と別の部材から成るパイプ部材にて構成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、車体への良好な組付け性および軽量化を確保しつつ、衝突時の荷重分散を達成することができる。
図10は車両のフロアトンネル部構造の他の実施例を示し、図5で示した先の実施例においては、フロントサイドフレーム80とトンネルクロスメンバ70とを結合する結合フレーム72をパイプ部材にて構成したが、図10に示すこの実施例では、結合フレーム72A,72Bを、トンネルクロスメンバ70の延長部により構成したものである。
すなわち、トンネルクロスメンバ70の車幅方向両サイドから、トンネル拡大部20の側壁部に沿って車幅方向外方かつ車両前後方向の前方に延びる結合フレーム72A(延長部)を一体形成すると共に、この結合フレーム72Aの外端部からダッシュロアパネル3の縦壁3aに沿って車幅方向外方に延びて、フロントサイドフレーム80に結合される結合フレーム72B(延長部)を一体形成したものである。
このように、トンネルクロスメンバ70を延長させて上記結合フレーム72A,72Bを構成すると、部品点数の増加を招くことなく、衝突時の荷重分散を達成することができる。
図10で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図10において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図11は車両のフロアトンネル部構造のさらに他の実施例を示し、図11に示すこの実施例では、結合フレーム72C,72Dを、トンネルクロスメンバ70の延長部により構成したものである。
つまり、トンネルクロスメンバ70の車幅方向両サイドから、トンネル拡大部20の側壁部に沿って下方に延びる結合フレーム72C(延長部)を一体形成すると共に、この結合フレーム72Cの下端部からダッシュロアパネル3のスラント壁3bに沿って車幅方向外方に延びて、フロントサイドフレーム80のキックアップ部80aに結合される結合フレーム72D(延長部)を一体形成したものである。
このように、トンネルクロスメンバ70を延長させて上記結合フレーム72C,72Dを構成すると、部品点数の増加を招くことなく、衝突時の荷重分散を達成することができる。
図11で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図11において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図12は取付けブラケット40の他の実施例を示し、エアバッグセンサ45の取付けを阻害しないように、該取付けブラケット40の平面部40aには、前後方向に延び、かつ下方へ突出する複数のビード40f,40fを一体形成すると共に、前部取付け片40eと平面部40aとに跨って前後方向に延び、かつ上方へ突出するビード40gを一体形成したものである。
このように構成すると、部品点数の増加を招くことなく、取付けブラケット40の剛性向上を図ることができると共に、エアバッグセンサ45に対する衝突荷重の伝達性を向上することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のダッシュパネルは、実施例のダッシュロアパネル3に対応し、
以下同様に、
傾斜角度の大きい前部は、前部傾斜面21に対応し、
傾斜角度の小さい後部は、後部傾斜面22に対応し、
クロスメンバは、トンネルクロスメンバ70に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、図示実施例においては左ハンドル車両を示したが、これは右ハンドル車両であってもよい。
また、図示実施例においては、MT車に対応してシフト用とセレクト用の2本のチェンジケーブル54を備えた構成を例示したが、AT車に適用する場合には、チェンジケーブル54は1本のみでよい。
なお、特開2004−306891号公報には、フロントフロアパネルの前部がダッシュロア部となっており、フロントフロアパネルとダッシュロアパネルとが一体構造となっている点、なお、フロントフロアパネルの前部の上端縁部は、ダッシュパネルの下端縁部に溶着されている点、フロントフロアパネルの車幅方向中央部には、車体前後方向に沿ってフロアトンネル部が形成されており、フロアトンネル部の車幅方向両側部には、フロアトンネル部と所定の間隔をあけてフロントサイドメンバが車体前後方向に沿って配設された点が開示されている。
本発明の車両のフロアトンネル部構造を示す概略斜視図 フロアトンネル部構造を示す側面図 図2の要部平面図 フロアトンネル部構造を車室内側から見た状態で示す斜視図 フロアトンネル部構造をエンジンルーム下方から見た状態で示す斜視図 図5の部分拡大斜視図 図2の要部拡大側面図 エアバッグセンサ取付けブラケットの斜視図 フロアシフト車を示す側面図 結合フレームの他の実施例を示す斜視図 結合フレームのさらに他の実施例を示す斜視図 エアバッグセンサ取付けブラケットの他の実施例を示す斜視図
1…エンジンルーム
2…車室
3…ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)
4…フロアパネル
11…変速機
20…トンネル拡大部(車幅方向中央部位)
21…前部傾斜面(傾斜面)
22…後部傾斜面(傾斜面)
40…取付けブラケット
45…エアバッグセンサ
53…変速機操作機構
54…チェンジケーブル
70…トンネルクロスメンバ(クロスメンバ)
71…閉断面
72,72A,72B,72C,72D…結合フレーム
80…フロントサイドフレーム

Claims (8)

  1. ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部位周辺における車幅方向中央部位を備えた車両において、
    上記車幅方向中央部位に傾斜角度の大きい前部と、傾斜角度の小さい後部と、を備えた傾斜面が設けられ、
    上記傾斜面の上部にエアバッグセンサが取付けられると共に、
    上記傾斜面の下面において上記前部と上記後部とに跨った状態で該傾斜面との間に閉断面を形成するクロスメンバが設けられた
    車両のフロアトンネル部構造。
  2. 上記車幅方向中央部位は、ダッシュパネルとフロアパネルとの連結部に設けられたトンネル拡大部である
    請求項1記載の車両のフロアトンネル部構造。
  3. エンジンルーム下方において車体前後方向に延びるフロントサイドフレームが設けられ、
    該フロントサイドフレームと上記クロスメンバとを結合する結合フレームが設けられた
    請求項1または2記載の車両のフロアトンネル部構造。
  4. 上記クロスメンバの下面が上記傾斜面における傾斜角度の小さい後部の角度と平行になるように構成された
    請求項3記載の車両のフロアトンネル部構造。
  5. 上記クロスメンバに対応する位置の傾斜面に、上記エアバッグセンサを取付けるための取付けブラケットが固定された
    請求項1〜の何れか1に記載の車両のフロアトンネル部構造。
  6. 上記クロスメンバに、車室内に設けられた変速機操作機構とエンジンルーム内の変速機とを連結するチェンジケーブルが支持された
    請求項1〜5の何れか1に記載の車両のフロアトンネル部構造。
  7. 上記結合フレームはクロスメンバと別の部材から成るパイプ部材にて構成された
    請求項記載の車両のフロアトンネル部構造。
  8. 上記結合フレームはクロスメンバの延長部により構成された
    請求項3記載の車両のフロアトンネル部構造。
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