JP2009176784A - 薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法 Download PDF

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【課題】高濃度不純物を含有する下地シリコンウェーハからの不純物のオートドープを簡便に抑制し制御してエピタキシャルウェーハを製造する薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】ヒ素、リンまたはボロンがドーパント濃度にして1×1019/cm以上に添加された下地シリコンウェーハの主表面上に、成膜温度を1000〜1100℃の範囲で、しかもSiHガスを含む成膜用ガスの反応容器内での圧力を1999.83Pa(15Torr)〜2666.44Pa(20Torr)の範囲にしてシリコンエピタキシャル層を減圧気相成長させる。この気相成長では、枚葉式気相成長装置を用い、反応容器内において下地シリコンウェーハが水平回転する状態にし、下地シリコンウェーハの上方から下地シリコンウェーハの主表面上に上記成膜用ガスを流下させると好適である。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法に係り、特に高濃度不純物を含有する下地シリコンウェーハからの不純物のオートドープを抑制し制御する薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
下地シリコンウェーハをエピタキシャル層の基体としその主表面上にシリコンエピタキシャル層(以下、エピタキシャル層と略称することがある)を気相成長したシコンエピタキシャルウェーハ(以下、エピタキシャルウェーハと略称することがある)は、例えばBipolarトランジスタ、BiCMOS素子、パワートランジスタ、ショトキーバリアー素子等が作製される半導体デバイスの製造に使用される。そして、これ等の半導体デバイスによってはエピタキシャル層の厚さが例えば5μm以下、ウェーハ面内における厚さのバラツキが±1.0%以内の薄膜エピタキシャル層が必要とされる。
しかし、薄膜エピタキシャル層の気相成長では、一般的にいわゆる結晶に起因するパーティクル(Crystal Originated Particle;COP)が生じ易い。このCOPは結晶の格子空孔に起因しており、高性能化する半導体デバイスの製造歩留まりを低下させる要因となる。そこで、上記薄膜エピタキシャル層のCOP発生を抑制する技術が提示された(例えば、特許文献1参照)。
一方、例えば低耐圧パワートランジスタ、ショトキーバリアーを用いた半導体素子等の搭載された半導体デバイスでは、高濃度のヒ素(As)、リン(P)あるいはボロン(B)をドープした領域が埋込み層として下地シリコンウェーハの主表面に局所的に設けられる。あるいは、下地シリコンウェーハ全体が高濃度の不純物(ドーパント)を含有し低抵抗率となっている。そして、これ等の高濃度のドーパントを有する下地シリコンウェーハ上に低濃度ドープで高抵抗率の薄膜エピタキシャル層が形成される。
しかし、上記高濃度ドープの下地シリコンウェーハ上に高抵抗率のシリコンエピタキシャル層を気相成長させる際に、下地シリコンウェーハの裏面や主表面からドーパントが外方拡散し、薄膜エピタキシャル層に再び取り込まれる、いわゆる不純物のオートドープが起き易い。このオートドープは、下地シリコンウェーハ主表面とエピタキシャル層界面の遷移領域における抵抗率プロファイル(以下、不純物プロファイルともいう)の急峻性を損ない、あるいはエピタキシャル層の抵抗率を所要の値よりも低く変動させる。そして、半導体デバイスの電気的特性を劣化させ、その製造歩留まりを低下させる大きな要因となる。
そこで、従来から、エピタキシャル層を気相成長させる際に、下地シリコンウェーハの裏面からのオートドープを抑制するために、下地シリコンウェーハの裏面に例えばシリコン酸化膜のような絶縁膜あるいは多結晶シリコン膜を被膜する手法がとられてきた。また、エピタキシャル層を気相成長させる際の下地シリコンウェーハの主表面からオートドープを抑制するために、気相成長の初期段階においてドーパントガスの供給を止めノンドープのキャップ層を比較的に低温で形成し、その後に所望のエピタキシャル層を気相成長させる手法がとられる(例えば、特許文献2参照)。
更には、下地シリコンウェーハの裏面に上記オートドープ防止用のシリコン酸化膜を被覆する方法と、上記気相成長の初期段階でキャップ層を形成する方法とを組み合わせる方法が提示されている(例えば、特許文献3参照)。この方法によるエピタキシャル層の気相成長では、周知の縦型(パンケーキ型)あるいはバレル型(シリンダー型)の気相成長装置が使用されている。そして、デバイス特性上重要となるエピタキシャル層の上記不純物プロファイルの急峻性が従来に増して向上し薄膜エピタキシャル層が形成されている。しかしながら、この方法では、上記酸化膜の成膜およびそれに伴う種々の洗浄、エッチング等の処理が必要になり、そしてシリコンエピタキシャルウェーハの製造工程が増加し製造コストの増大は避けられない。
また、オートドープを抑制する他の方法として、気相成長を行う反応容器内を減圧状態にする方法が提示されている(例えば、特許文献4参照)。この場合、下地シリコンウェーハの裏面および主表面から外方拡散したドーパントは、上記減圧環境により反応容器内の単位体積当たりの量が低減することから、エピタキシャル層に取り込まれ難くなる。特許文献4に示されたエピタキシャル層の気相成長では、反応容器内において下地シリコンウェーハが回転する枚葉式の気相成長装置が使用されている。そして、ヒ素およびボロン不純物のオートドープを簡便に抑制し、エピタキシャル層の急峻な不純物プロファイルが得られるとしている。
特許第3763631号公報 特開平8−203831号公報 特開2005−150364号公報 特開平8−264458号公報
ところで、近年、例えば低耐圧パワートランジスタ、ショトキーバリアーダイオード等を有する半導体デバイスでは、シリコンエピタキシャルウェーハにおいて、そのデバイス特性上重要となるエピタキシャル層の抵抗率プロファイルの急峻性、エピタキシャル層の膜厚の高均一化およびエピタキシャルウェーハの低コスト化が強く求められるようになってきた。ここで、上記低耐圧パワートランジスタおよびショトキーバリアーダイオードのような半導体素子では、例えばn導電型のエピタキシャル層は、その実効的な厚さが1〜4μm程度の薄膜になり、例えば口径8インチのエピタキシャルウェーハにおける面内バラツキが±0.00数μm程度となるように要求される。なお、その下地シリコンウェーハは、その抵抗率が0.005Ω・cm程度になり、極めて高濃度のヒ素不純物ドープのn型シリコンウェーハとなる。
しかし、上述した特許文献を含むこれまでに開示されているシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法では、上述したような薄膜エピタキシャル層の抵抗率プロファイルの急峻性、エピタキシャル層の膜厚の高均一性およびエピタキシャルウェーハの低コスト化を共に可能にする方法は見出せない。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、下地シリコンウェーハ裏面のオートドープ防止用被膜の形成あるいは下地シリコンウェーハ主表面のキャップ層の形成をすることなく、高濃度不純物を含有する下地シリコンウェーハからの不純物のオートドープを簡便に抑制し制御する薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。更に、シリコンエピタキシャル層の膜厚の高均一化およびシリコンエピタキシャルウェーハの低コスト化を容易にすることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法は、1×1019/cm以上の濃度のドーパントが添加された下地シリコンウェーハの主表面上にシリコンエピタキシャル層を形成する薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法であって、反応容器内に配置された前記下地シリコンウェーハの温度を1000〜1100℃の範囲で制御し、SiHガスを含む成膜用ガスが供給された前記反応容器内の圧力を1999.83Pa〜2666.44Paの範囲に設定して、前記下地シリコンウェーハの主表面上に該下地シリコンウェーハと同導電型であり前記下地シリコンウェーハよりも低いドーパント濃度のシリコンエピタキシャル層を気相成長する、構成になっている。
上記発明の好適な態様では、枚葉式気相成長装置を用い、前記反応容器内において前記下地シリコンウェーハが水平回転する状態にして、前記下地シリコンウェーハの上方から前記下地シリコンウェーハの主表面上に前記成膜用ガスを流下させて前記シリコンエピタキシャル層を気相成長する。
本発明の構成により、下地シリコンウェーハ裏面のオートドープ防止用被膜の形成あるいは下地シリコンウェーハ主表面のキャップ層の形成をすることなく、高濃度不純物を含有する下地シリコンウェーハからの不純物のオートドープを簡便に抑制し制御して薄膜エピタキシャル層を形成することができる。更に、エピタキシャル層の膜厚の高均一化およびシリコンエピタキシャルウェーハの低コスト化を容易にすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態にかかる薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法の説明に供するための減圧気相成長装置の模式的な断面図である。図2はエピタキシャル層の減圧気相成長における成膜温度と成膜圧力からなる成膜条件マップを示した表である。
本実施形態にかかる薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法では、ヒ素、リンまたはボロンがドーパント濃度にして1×1019/cm以上に添加された下地シリコンウェーハの主表面上に膜厚の薄いシリコンエピタキシャル層が減圧気相成長により成膜される。この気相成長では、例えば図1に示すような枚葉式の減圧気相成長装置が使用される。この減圧気相成長装置には、反応容器であるチャンバ11内に下地シリコンウェーハWが載置される回転体ユニット12が配置され、この回転体ユニット12の上方にガス整流板13が開設されている。ここで、ガス整流板13は多数のガス吐出口14を有する。また、回転体ユニット12は下地シリコンウェーハWを所要の成膜温度に加熱するヒータ(図示せず)を内蔵する。
減圧気相成長では、成膜用ガス15は、ガス供給口16よりチャンバ11内に供給され、ガス整流板13のガス吐出口14を通り整流され、回転体ユニット12上に載置された下地シリコンウェーハWに向けて流下する。ここで、成膜用ガス15は、例えば水素(H)キャリアガス、モノシラン(SiH)ソースガス、およびホスフィン(PH)、アルシン(AsH)あるいはディボラン(B)等のドーパントガスから成る。このとき、回転体ユニット12は例えば回転方向Rとして示す高速回転する。
そして、流下する成膜用ガス15は、下地シリコンウェーハWの主面に当たり、その後、この主面に沿い水平方向に層流として整流されその中心部から周縁部に流れる。このとき、下地シリコンウェーハWの主面では成膜用ガス15中のソースガスおよびドーパントガスが熱反応し所要の抵抗率のエピタキシャル層が気相成長する。なお、熱分解した成膜用ガス15は排気ガス17としてガス排出口18を通り排気ポンプ(図示せず)によりチャンバ11外に排出される。
上記減圧気相成長においては、図2に示されるように特に下地シリコンウェーハWの成膜温度を1000〜1100℃の範囲で制御し、チャンバ11内での成膜用ガス15の圧力を1999.83Pa(15Torr)〜2666.44Pa(20Torr)の範囲に設定することが重要である。図2では適切な成膜条件のところに○印を付し、不適切となる成膜条件のところに×印を付している。
ここで、成膜温度が1000℃未満であると、その詳細は後述されるが下地シリコンウェーハWからのオートドープのためにエピタキシャル層での抵抗率プロファイルの急峻性が低下し不適切になる。一方、成膜温度が1100℃を超えてくると、減圧下におけるチャンバ11内の各種部材の劣化速度が大きく、しかも上述したヒータでの放電が生じ易くなり実用的でない。また、成膜圧力が1999.83Pa(15Torr)未満であると、上記ヒータでの放電が起こり易く不適切になる。そして、成膜圧力が2666.44Pa(20Torr)を超えてくると、減圧気相成長においてチャンバ11内の空間でのSiHの熱分解に起因したシリコン析出が生じパーティクル発生となり実用的でない。
更に、上述したエピタキシャル層の減圧気相成長において、図2の○印で示した成膜温度および成膜圧力の範囲では、下地シリコンウェーハWからのオートドープが簡便に抑制でき、上述したデバイス特性上所要の抵抗率プロファイルが自在に制御できることが判った。これについて図3および図4を参照して説明する。ここで、図3はエピタキシャルウェーハの深さ方向のSR(Spreading Resistance:広がり抵抗)値のプロファイルの一例を示し、オートドープの度合いを数値化する方法の説明に供する図である。図4はオートドープによるSR値のプロファイルのダレ率と成膜条件の関係を示すグラフである。
図3は、その横軸にエピタキシャル層の表面からの深さをとり、その縦軸にエピタキシャル層および下地シリコンウェーハのSR値を対数表示で示している。エピタキシャルウェーハではドーパント濃度は下地シリコンウェーハからエピタキシャル層へと大きく減少する。そして、図3に示すように、下地シリコンウェーハとエピタキシャル層の遷移領域には、ドーパント濃度が急激に減少しSR値が急増する領域と、ドーパント濃度が徐々に減少しSR値が緩やかに増加する領域とがある。前者は、下地シリコンウェーハの高濃度不純物がエピタキシャル層に固相拡散している領域であり、後者が上記オートドープにより形成される領域である。
そこで、図3中に記入しているように、下地シリコンウェーハのSR値とエピタキシャル層の表面領域のSR値の差異を長さAとし、SR値のプロファイル曲線において、エピタキシャル層の表面領域のSR値から長さA/10だけ低下したところを点Pとする。また、上記高濃度不純物の固相拡散によるSR値のプロファイルの延長線がエピタキシャル層の表面領域のSR値と交わるところを点Pとする。そして、点PおよびPのエピタキシャル層の表面からの深さをそれぞれL、Lとし、LのLに対する比L/L(%表示)をSR値のダレ率と定義する。このSR値のダレ率はオートドープの度合いを簡便に数値化するものであり、ダレ率が大きいほどSR値のプロファイルが急峻になりオートドープが低減することを示す。
図4は、その縦軸にエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層の上記SR値のダレ率を示し、横軸にエピタキシャル層の成膜温度をとっている。ここで、図中の○印は成膜圧力が1999.83Pa(15Torr)の場合であり、◇印は成膜圧力が2666.44Pa(20Torr)の場合である。上記エピタキシャル層の減圧気相成長では、ヒ素のドーパント濃度にして1×1019/cm以上に添加した直径8インチの下地シリコンウェーハの主表面上に、5μm膜厚の同導電型で抵抗率が1Ω・cmのシリコンエピタキシャル層を成膜した。
図4から成膜温度が1100℃であれば上記SR値のダレ率は略100%となりオートドープが殆ど生じなくなることが判る。このSR値のダレ率は成膜温度が低下すると共に低下する。そして、成膜温度が1100〜1040℃の範囲でではその低下が緩やかであり、1040〜1000℃の範囲でその低下の度合いが増加し、1000℃の成膜温度でSR値のダレ率は60%程度になる。また、成膜温度が1000〜1100℃の範囲であると、SR値のダレ率は成膜圧力が1999.83Pa(15Torr)〜2666.44Pa(20Torr)の範囲で略一定となる。
図4に示したSR値のダレ率から、オートドープを低減させSR値のプロファイルを急峻にするためには、成膜温度は1040〜1100℃の範囲が好適になることが判る。特にSR値のダレ率が90%以上となる1070〜1100℃では、エピタキシャルウェーハは、最も不純物プロファイルの急峻性を要するショトキーバリアーダイオードを有する半導体デバイスにも使用できる。また、成膜温度が1000〜1040℃の範囲で減圧気相成長したエピタキシャル層であっても、SR値のダレ率が60%以上になり、しかも、エピタキシャルウェーハ面内でのエピタキシャル層の膜厚と同様にダレ率のバラツキが小さくなることから、低耐圧パワートランジスタをはじめとする種々の半導体デバイスの製造に使用できる。
また、成膜温度が1000〜1100℃範囲では、エピタキシャル層はいわゆる供給律速により気相成長することから、成膜温度がこの範囲で変動しても上記成膜圧力を制御していればエピタキシャル層を所要の膜厚になるように成膜時間で容易に調節できる。
本実施形態では、下地シリコンウェーハ裏面のオートドープ防止用被膜の形成あるいは下地シリコンウェーハ主表面のキャップ層の形成をすることなく、高濃度不純物を含有する下地シリコンウェーハからの不純物のオートドープを簡便に抑制して薄膜エピタキシャル層を成膜することができる。また、エピタキシャル層において半導体デバイス特性上所要の抵抗率プロファイルとなるように自在に制御できる。そして、エピタキシャル層の膜厚の高均一化およびシリコンエピタキシャルウェーハの低コスト化が容易になる。なお、下地シリコンウェーハの裏面から外方拡散するドーパントは、上述したような枚葉式の減圧気相成長装置における下地シリコンウェーハの水平回転および成膜用ガスの流下により、このウェーハの外周側に強制的に流されることから、エピタキシャル層に取り込まれにくくなっている。
次に、実施例により本発明の効果について具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。エピタキシャル層の減圧気相成長では、下地シリコンウェーハは直径8インチでヒ素ドープの抵抗率が0.006Ω・cmである。そして、図1で説明した減圧気相成長装置により、成膜用ガスとしてモノシランガス流量0.3SLM、水素ガス流量50SLMにホスフィンガスを添加したものを用い、成膜圧力を1999.83Pa(15Torr)に設定し、膜厚が5μm、ウェーハ面内における厚さのバラツキが±1.0%以内のエピタキシャル層を減圧気相成長させた。
ここで、実施例1は成膜温度が1100℃の気相成長であり、実施例2は成膜温度が1070℃である。そして、エピタキシャル層の抵抗率は1Ω・cmになるようにした。また、実施例3は成膜温度が1040℃、実施例4は成膜温度が1010℃での気相成長であり、エピタキシャル層の抵抗率は0.5Ω・cmになるようにした。なお、それぞれの実施例におけるエピタキシャル層の成長速度は1μm/minである。
(実施例1〜4)
これ等の実施例のエピタキシャルウェーハのSR値のプロファイルを図5にまとめて示す。図5に示すように、実施例1および実施例2ではオートドープは殆どなく、薄膜エピタキシャル層での抵抗率プロファイルは高い急峻性を有している。実施例3および実施例4では、図4で説明したようにSR値のダレ率が80〜70%に低下しオートドープが少し発生する。しかし、この実施例3,4で成膜したエピタキシャル層であっても、エピタキシャルウェーハ面内のエピタキシャル層膜厚および上記ダレ率の均一性が極めて高く、耐圧等のデバイス特性が均一な低耐圧パワートランジスタが作製できる。
このように、薄膜エピタキシャル層の抵抗率プロファイルの急峻性、およびその膜厚の高均一化が容易であり、低耐圧パワートランジスタ、ショトキーバリアーダイオード等を有する半導体デバイスに好適なシリコンエピタキシャルウェーハが低コストで製造できることが確認された。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
上記実施例では下地シリコンウェーハおよびエピタキシャル層は、n導電型の場合について示されているが、これ等がp導電型であっても同様に形成され同様の効果を奏する。
また、上記実施形態におけるシリコンエピタキシャル層の成膜に使用される気相成長装置は、上述した枚葉式の減圧気相成長装置に限定されるものでない。
本発明の実施形態にかかる薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法の説明に供するための減圧気相成長装置の模式的な断面図である。 本発明の実施形態のエピタキシャル層の減圧気相成長における成膜温度と成膜圧力からなる成膜条件マップを示した表である。 本発明の実施形態におけるエピタキシャルウェーハの深さ方向のSR値のプロファイルの一例を示し、オートドープの度合いを数値化する方法の説明に供する図である。 本発明の実施形態におけるオートドープによるSR値のプロファイルのダレ率と成膜条件の関係を示すグラフである。 本発明の実施例におけるエピタキシャルウェーハのSR値のプロファイルを示す図である。
符号の説明
11 チャンバ
12 回転体ユニット
13 ガス整流板
14 ガス吐出口
15 成膜用ガス
16 ガス供給口
17 排気ガス
18 ガス排出口
W 下地シリコンウェーハ
R 回転方向

Claims (5)

  1. 1×1019/cm以上の濃度のドーパントが添加された下地シリコンウェーハの主表面上にシリコンエピタキシャル層を形成する薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法であって、
    反応容器内に配置された前記下地シリコンウェーハの温度を1000〜1100℃の範囲で制御し、
    SiHガスを含む成膜用ガスが供給された前記反応容器内の圧力を1999.83Pa〜2666.44Paの範囲に設定して、
    前記下地シリコンウェーハの主表面上に該下地シリコンウェーハと同導電型であり前記下地シリコンウェーハよりも低いドーパント濃度のシリコンエピタキシャル層を気相成長することを特徴とする薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 枚葉式気相成長装置を用い、前記反応容器内において前記下地シリコンウェーハが水平回転する状態にして、前記下地シリコンウェーハの上方から前記下地シリコンウェーハの主表面上に前記成膜用ガスを流下させて前記シリコンエピタキシャル層を気相成長することを特徴とする請求項1に記載の薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記下地シリコンウェーハの温度を1040〜1100℃の範囲で制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法。
  4. 前記シリコンエピタキシャル層は、その厚さが5μm以下となり、ウェーハ面内における前記厚さのバラツキが±1.0%以内になるように気相成長することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法。
  5. 前記下地シリコンウェーハの抵抗率が0.006Ω・cm以下であり、前記シリコンエピタキシャル層の抵抗率が0.5〜1Ω・cmとなるように気相成長することを特徴とする請求項4に記載の薄膜エピタキシャルウェーハの製造方法。
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