JP2009173439A - 給紙カセット及び給紙装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定させて正常な給紙を行うことができるようにする。
【解決手段】カセット本体と、カセット本体の前端に、カセット本体の底壁から立ち上げて配設された前面壁43と、カセット本体内において媒体を積載し、支軸を揺動中心にして、カセット本体に対して揺動自在に配設された媒体積載部材と、媒体が繰出部材に当接するように媒体積載部材を付勢する付勢部材とを有する。前面壁43は、媒体積載部材が揺動するのに伴って媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って媒体を規制する面を備える。媒体が繰出部材に向けて上昇させられるとき、媒体が繰出部材に圧接させられるときに、前面壁43によって媒体の前端が押されないので、媒体に抵抗負荷、摩擦負荷等が発生することがない。
【選択図】図1
【解決手段】カセット本体と、カセット本体の前端に、カセット本体の底壁から立ち上げて配設された前面壁43と、カセット本体内において媒体を積載し、支軸を揺動中心にして、カセット本体に対して揺動自在に配設された媒体積載部材と、媒体が繰出部材に当接するように媒体積載部材を付勢する付勢部材とを有する。前面壁43は、媒体積載部材が揺動するのに伴って媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って媒体を規制する面を備える。媒体が繰出部材に向けて上昇させられるとき、媒体が繰出部材に圧接させられるときに、前面壁43によって媒体の前端が押されないので、媒体に抵抗負荷、摩擦負荷等が発生することがない。
【選択図】図1
Description
本発明は、給紙カセット及び給紙装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタにおいては、プリンタの本体、すなわち、装置本体に対して給紙カセットが着脱自在に配設され、給紙カセットに用紙をセットし、給紙カセットを装置本体に取り付けると、ホッピングローラによって用紙を1枚ずつ搬送路に繰り出すことができる。
そのために、前記給紙カセット内において、用紙は、前端が前面壁によって、左右の両縁が移動自在に配設されたサイドガイドによって、後端が移動自在に配設されたテールガイドによって位置決めされるとともに、用紙の前端が、給紙カセット内の所定の箇所において揺動自在に配設された用紙積載板によってホッピングローラに押し付けられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−95446号公報
しかしながら、前記従来の給紙カセットにおいては、用紙がホッピングローラに向けて上昇させられるとき、用紙がホッピングローラに圧接させられるとき等に、用紙の前端が前面壁に引っかかって抵抗負荷が発生したり、用紙の前端と前面壁とが擦れて摩擦負荷が発生したりすると、用紙をホッピングローラに押し付ける力、すなわち、押圧力を十分に確保することができず、用紙を搬送路に繰り出す力が小さくなり、安定させて正常な給紙を行うことができなくなってしまう。
本発明は、前記従来の給紙カセットの問題点を解決して、安定させて正常な給紙を行うことができる給紙カセット及び給紙装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の給紙カセットにおいては、カセット本体と、該カセット本体の前端に、カセット本体の底壁から立ち上げて配設された前面壁と、前記カセット本体内において媒体を積載し、支軸を揺動中心にして、カセット本体に対して揺動自在に配設された媒体積載部材と、前記媒体が繰出部材に当接するように前記媒体積載部材を付勢する付勢部材とを有する。
そして、前記前面壁は、前記媒体積載部材が揺動するのに伴って媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って前記媒体を規制する面を備える。
本発明によれば、給紙カセットにおいては、カセット本体と、該カセット本体の前端に、カセット本体の底壁から立ち上げて配設された前面壁と、前記カセット本体内において媒体を積載し、支軸を揺動中心にして、カセット本体に対して揺動自在に配設された媒体積載部材と、前記媒体が繰出部材に当接するように前記媒体積載部材を付勢する付勢部材とを有する。
そして、前記前面壁は、前記媒体積載部材が揺動するのに伴って媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って前記媒体を規制する面を備える。
この場合、前記前面壁は、前記媒体積載部材が揺動するのに伴って媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って前記媒体を規制する面を備えるので、媒体が繰出部材に向けて上昇させられるとき、媒体が繰出部材に圧接させられるとき等に、前面壁によって媒体の前端が押されない。したがって、媒体の前端が前面壁に引っかかって抵抗負荷が発生したり、媒体の前端と前面壁とが擦れて摩擦負荷が発生したりすることがない。
その結果、媒体を繰出部材に押し付ける押圧力を十分に確保することができ、媒体を搬送路に繰り出す力を大きくすることができるので、安定させて正常な給紙を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における給紙装置の分解斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における給紙装置の断面図である。
図に示されるように、給紙装置10は、給紙装置10の本体、すなわち、本体部20、及び該本体部20に対して着脱自在に配設された給紙カセット30を備え、該給紙カセット30は、給紙カセット30の本体、すなわち、カセット本体31、及び媒体積載部材としての用紙積載板33を備える。
前記カセット本体31は、前壁31f、側壁31a、31b、底壁31gを備えるほかに、前壁31fに取り付けられ、かつ、底壁31gから立ち上げて配設された前面壁43を備える。
また、前記用紙積載板33は、カセット本体31内において媒体としての用紙Pを積載し、前記側壁31a、31bに配設された支軸32を揺動中心にして、カセット本体31に対して矢印B、C方向に揺動自在に配設される。そのために、前記用紙積載板33は、底部分33a、及び該底部分33aの後端部の両縁から立ち上げて形成された立上げ部33bを備える。
前記用紙積載板33上に積載された用紙Pは、前端(用紙積載板33上に積載された用紙Pの繰出し方向の端部)が前面壁43によって、左右の両縁が矢印D、E方向に移動自在に配設された一対のサイドガイド35によって、後端(用紙積載板33上に積載された用紙Pの繰出し方向に対して反対方向の端部)が矢印F、G方向に移動自在に配設されたテールガイド36によって位置決めされる。各サイドガイド35は、用紙Pの両縁に当接し、用紙Pをカセット本体31の中央部に幅寄せして規制する。なお、前記給紙カセット30にセットされる用紙Pの用紙サイズが変わった場合には、サイドガイド35及びテールガイド36をスライドさせることができる。
前記前面壁43は、用紙積載板33が支軸32を揺動中心にして揺動したときの用紙積載板33の前端が描く軌跡に沿って湾曲する面を備え、該面は用紙Pを前端において規制する。そして、前記面の曲率半径と前記軌跡の曲率半径とが等しくされ、各曲率半径と用紙積載板33に積載された用紙Pの最大半径Lとが等しくされる。なお、該最大半径Lは、図3に示されるように、前記支軸32と、用紙積載板33に積載された用紙Pのうちの最も下の用紙Pの前端が前面壁43と接触する位置Aとの間の距離をいう。
前記本体部20においては、用紙Pを繰り出すための繰出部材としてのホッピングローラ22が、本体ケース21の側壁21a、21bの所定の箇所において、矢印K方向に回転自在に支持される。また、前記側壁21a、21bの内側に、摺動自在(移動自在)に配設された移動部材としての摺動部材24、支軸25を揺動中心にして矢印H、I方向に揺動自在に配設された揺動部材としてのリンク26、及び前記摺動部材24とリンク26とを接続する付勢部材としてのコイルばね27がそれぞれ配設される。前記リンク26の内側の先端に、係止部材としてのピン28が、内方に向けて突出させて取り付けられる。そして、前記コイルばね27は、前記用紙Pがホッピングローラ22に当接するように用紙積載板33を付勢する。
一方、前記各側壁31a、31bの外側に、それぞれ突起40が外方に向けて突出させて形成され、各突起40より前方(前面壁43側)に逆「V」字状の切欠き41が形成される。また、前記前面壁43の上方には、分離部材としてのフリクション分離パッド42が斜め上方に向けて配設され、該フリクション分離パッド42は、付勢部材としてスプリング42aによる付勢力でホッピングローラ22に圧接される。なお、hは前記前面壁43の最下点から用紙積載板33の支軸32までの高さである。
次に、前記構成の給紙装置10の動作について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における給紙装置の要部を示す断面図である。
まず、給紙カセット30(図2)に、印刷に必要な用紙Pをセットする必要があるので、サイドガイド35を用紙Pの幅、すなわち、用紙幅より広くなる位置に、テールガイド36を用紙Pの長さ、すなわち、用紙長より長くなる位置に置く。続いて、用紙Pの前端及び両縁を平らな面に付き当てて揃え、用紙Pを用紙積載板33上に積載する。次に、サイドガイド35をスライドさせて用紙Pの両縁に当接させ、用紙幅を規制する。そして、用紙Pの長手方向におけるセットは、用紙Pの前端を用紙カセット30の前面壁43に軽く突き当てて揃えてから、テールガイド36をスライドさせて用紙Pの後端に当接させ、用紙長を規制する。このようにして、用紙Pは、給紙カセット30内において、縦方向及び横方向の位置決めがされ、給紙カセット30にセットされる。
次に、給紙カセット30を本体部20内に進入させると、給紙カセット30の各突起40がそれぞれ本体部20の摺動部材24に当接し、支軸25に配設されたピン28が、用紙積載板33の側縁に当接させられる。
続いて、給紙カセット30を本体部20内に更に進入させると、摺動部材24が後方に移動させられ、コイルばね27を伸長させながら、リンク26を矢印H方向に回動させる。そして、該リンク26の回動によって、ピン28が切欠き41の周面に沿って矢印H方向に移動させられ、用紙積載板33を、支軸32を中心にして矢印B方向(図3)に回動させる。このとき、用紙Pの前端は、用紙積載板33の回動に伴って、前面壁43に沿って上昇させられる。そして、用紙積載板33に積載された用紙Pのうちの最も上の用紙Pを、所定のテンションでホッピングローラ22に圧接させる。
また、給紙カセット30が本体部20にセットされると、前記フリクション分離パッド42がスプリング42aによる付勢力でホッピングローラ22に圧接させられる。
そして、図示されない駆動部としての給紙用モータが駆動され、該給紙用モータの回転がホッピングローラ22に伝達され、該ホッピングローラ22が矢印K方向に回転させられると、ホッピングローラ22と用紙Pとの間の摩擦力によって用紙Pがフリクション分離パッド42の方に移動し、フリクション分離パッド42によって分離させられた最も上の用紙Pが1枚繰り出される。
ところで、用紙Pがホッピングローラ22に向けて上昇させられるとき、用紙Pがホッピングローラ22に圧接させられるとき等に、用紙Pの前端が前面壁43に引っかかって抵抗負荷が発生したり、用紙Pの前端と前面壁43とが擦れて摩擦負荷が発生したりすると、用紙Pをホッピングローラ22に押し付ける押圧力を十分に確保することができず、用紙Pを繰り出す力が小さくなり、安定させて正常に給紙することができなくなってしまう。
そこで、前述されたように、前記前面壁43は、用紙積載板33が支軸32を揺動中心にして揺動したときの用紙積載板33の前端が描く軌跡に沿って湾曲する面を備え、該面の曲率半径と前記軌跡の曲率半径とが等しくされ、各曲率半径と用紙積載板33に積載された用紙Pの最大半径Lとが等しくされる。
なお、前記高さhの部分において、面の曲率半径と最大半径Lとを等しくし、高さhより上の部分において、成形の抜き勾配程度の傾斜を付ける(前方に向けて2〔°〕〜3〔°〕程度傾ける)のが製造上適切であると考えられる。
このように、本実施の形態においては、前面壁43の面の曲率半径と最大半径Lが等しくされるので、用紙Pがホッピングローラ22に向けて上昇させられるとき、用紙Pがホッピングローラ22に圧接させられるとき等に、前面壁43によって用紙Pの前端が押されないので、用紙Pの前端が前面壁43に引っかかって抵抗負荷が発生したり、用紙Pの前端と前面壁43とが擦れて摩擦負荷が発生したりすることがない。
したがって、用紙Pをホッピングローラ22に押し付ける押圧力を十分に確保することができ、用紙Pを搬送路に繰り出す力を大きくすることができるので、安定させて正常な給紙を行うことができる。
また、用紙Pを給紙カセット30にセットする際に、用紙Pの前端を前面壁43に軽く突き当てて揃えてから、テールガイド36をスライドさせて用紙Pの後端に当接させ、用紙長を規制するに当たり、用紙Pの前端と前面壁43との間、及び用紙Pの後端とテールガイド36との間に、あらかじめ隙間を形成しておく必要がなくなるので、用紙Pを給紙カセット30にセットする作業を簡素化することができる。
次に、前記前面壁43の面の曲率半径を最大半径Lより大きくした比較例について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態における比較例における給紙装置の要部を示す断面図である。
図に示されるように、前面壁43’の面の曲率半径を最大半径Lより大きくしてL+αにすると、前面壁43’は、用紙積載板33の前端が描く軌跡Qよりハッチングで示される分だけ内側に位置することになる。したがって、用紙Pがホッピングローラ22に向けて上昇させられるとき、用紙Pがホッピングローラ22に圧接させられるとき等に、前面壁43’によって用紙Pの前端が押されるので、用紙Pの前端が前面壁43’に引っかかって抵抗負荷が発生したり、用紙Pの前端と前面壁43’とが擦れて摩擦負荷が発生したりする。なお、31はカセット本体、35はサイドガイド、42はフリクション分離パッド、Aは位置である。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図5は本発明の第2の実施の形態における給紙装置の断面図である。
この場合、カセット本体31の前壁31fの近傍に、前壁31fと平行に前面壁53が配設される。該前面壁53は、平坦な形状を有し、下端において、カセット本体31の底壁31gに配設された支軸54によってカセット本体31に対して揺動自在に支持され、媒体としての用紙P(図2)の前端を規制する。前記前壁31fと前面壁53との間の、左右の所定の箇所に、付勢部材としての一対のスプリング55が配設され、該各スプリング55は、所定の付勢力で、用紙Pの繰出し方向とは反対方向に前面壁53を付勢する。
また、媒体積載部材としての用紙積載板33の前端における左右の両縁に、前記支軸54と隣接させて支軸51が配設され、該支軸51に回転体としてのローラ52が、前面壁53と当接させて、回転自在に外嵌させられる。
次に、前記構成の給紙装置10の動作について説明する。
本実施の形態においては、用紙積載板33が矢印B方向に回動する際に、用紙積載板33の前端に配設されたローラ52が、前面壁53の面に沿って上方に向けて移動し、このとき、前面壁53はスプリング55によって付勢されるので、ローラ52は前面壁53と圧接しながら回転させられる。
したがって、前面壁53は、用紙積載板33の前端の軌跡に沿って、ローラ52と接触する部分が移動するように、支軸54を中心として回動させられる。
この場合、用紙積載板33上に積載された用紙Pが繰出部材としてのホッピングローラ22に向けて上昇させられるとき、用紙Pがホッピングローラ22に圧接させられるとき等に、前面壁53が、用紙積載板33の前端が描く軌跡に連動して、揺動させられるので、前面壁53によって用紙Pの前端が押されない。したがって、用紙Pの前端が前面壁53に引っかかって抵抗負荷が発生したり、用紙Pの前端と前面壁53とが擦れて摩擦負荷が発生したりすることがない。
その結果、用紙Pをホッピングローラ22に押し付ける押圧力を十分に確保することができ、用紙Pを搬送路に繰り出す力を大きくすることができるので、安定させて正常な給紙を行うことができる。
なお、前記各実施の形態においては、画像形成装置としてのプリンタについて説明したが、本発明を、複写機、ファクシミリ装置、複合機等に適用することができる。
また、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 給紙装置
22 ホッピングローラ
27 コイルばね
30 給紙カセット
31 カセット本体
31g 底壁
32、51 支軸
33 用紙積載板
43、53 前面壁
55 スプリング
P 用紙
22 ホッピングローラ
27 コイルばね
30 給紙カセット
31 カセット本体
31g 底壁
32、51 支軸
33 用紙積載板
43、53 前面壁
55 スプリング
P 用紙
Claims (5)
- (a)カセット本体と、
(b)該カセット本体の前端に、カセット本体の底壁から立ち上げて配設された前面壁と、
(c)前記カセット本体内において媒体を積載し、支軸を揺動中心にして、カセット本体に対して揺動自在に配設された媒体積載部材と、
(d)前記媒体が繰出部材に当接するように前記媒体積載部材を付勢する付勢部材とを有するとともに、
(e)前記前面壁は、前記媒体積載部材が揺動するのに伴って、媒体積載部材の前端が描く軌跡に沿って前記媒体を規制する面を備えることを特徴とする給紙カセット。 - 前記前面壁は、前記媒体積載部材が揺動するのに伴って、媒体積載部材の前端が描く軌跡の曲率半径と等しい曲率半径の面を備える請求項1に記載の給紙カセット。
- 前記前面壁は、前記カセット本体に対して揺動自在に配設され、前記媒体積載部材が回動するのに伴って回動させられる請求項1に記載の給紙カセット。
- (a)前記媒体積載部材は、前端に前面壁と当接させて配設された回転体を備え、
(b)前記前面壁は、前記回転体が前面壁の面に沿って移動するのに伴って回動させられる請求項3に記載の給紙カセット。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の給紙カセットが搭載された給紙装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110405 |