JP2009169158A - 電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体ユニットにおいて感光体の外表面とこれに組みつけられたフランジの駆動伝達軸の同軸度が極めて高く、感光体が寿命を迎えた後にフランジを再利用することを可能にするような電子写真感光体の製造方法を提供すること。
【解決手段】次の工程を含んで成る電子写真感光体の製造方法;
工程1:所定の回転軸を有し、電子写真感光体用円筒状基体の内周部を把持具で把持し、該把持具の回転軸を基準として該円筒状基体の両端部に切削加工基準部を形成する、
工程2:該切削加工基準部を基準にして該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させて該円筒状基体の外面を切削加工する、
工程3:該円筒状基体の外面に感光層を形成する、
工程4:該電子写真感光体用円筒状基体の内周部を該把持具で把持し、該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させ、該円筒状基体の両端部にフランジを嵌合させるための嵌合基準部を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、外表面を切削加工によって仕上げられた円筒状基体の外表面に所定の感光層を形成して電子写真感光体とした後、その端部にフランジ等の継合部材を嵌合させて成る電子写真用感光体の製造方法及び該製造方法により製造された電子写真感光体に関する。特には、該嵌合に際して精度の向上を得る技術に関するものである。
従来、電子写真方式の複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置に用いる電子写真感光体は、外表面を切削加工等によって所定の寸法精度に仕上げられた円筒体を基体として用いる。そしてこれの外表面に感光層を形成して電子写真感光体とし、更に両端部にフランジ等の端部継合部材を組み付けて完成させる。このフランジ等の端部継合部材は、電子写真感光体の端部に自身の嵌合部を挿入することによって嵌め合って固定され、また画像形成プロセスにおいて画像形成装置本体からの回転駆動力を電子写真感光体に伝達する役目を果たす駆動伝達軸を有する。以降、本明細書ではこの端部継合部材を「フランジ」と呼ぶこととする。また、このフランジを組みつけて成る電子写真感光体を、「感光体ユニット」と呼ぶこととする。
近年では画像形成プロセスにおいてより高精細な画像を得るために、感光体ユニットの回転による感光層表面の変位を低く抑える、或いは感光層表面と現像スリーブとのギャップをより一定に保つことが求められている。このために電子写真感光体自身の外表面の寸法精度に加えて、これと組み合わされるフランジの前記軸との同軸度が高いことが重要となっている。この同軸度を構成する主な要素としては、主に次に挙げる3つが重要である。
第一に電子写真感光体端部の内周と外周の同心度、或いは偏肉度である。
第二に電子写真感光体と嵌め合って固定するフランジの嵌合部と前記駆動伝達軸との同軸度である。
第三に電子写真感光体とフランジを嵌め合う際の隙間形状である。
そして、前記第一の端部同心度或いは偏肉度を向上させるには、円筒状基体を作製する際に端部にインロー加工を施すことが有効である。また、前記第二のフランジの嵌合部と駆動伝達軸は、比較的この両者の軸方向での距離を電子写真感光体の外径寸法に関わらず近くに設計することが可能なので、それによって同軸度を向上させることができる。なお、加工に際しては一般的なNC旋盤加工を用いれば十分で、フランジの所定の部分を把持して回転させ、これを一度も解除することなく前記嵌合部と前記駆動伝達軸部を切削加工することによって高い同軸度を確保して加工することができる。ところが前記第三の電子写真感光体とフランジを嵌め合う際の隙間形状に関しては、円筒状基体の外表面に感光層を形成した際に該円筒状基体の端部内周に塗料が付着したりすることがあり、必ずしも前記隙間形状を一定に保つことは容易ではない。この塗料の付着については、特に浸漬塗布方にて円筒状基体の外表面に感光層を形成する場合において発生し易く、塗布後に該円筒状基体の端部内周を溶媒やブレードを用いて剥離処理を施したとしても、完全に除去できるとは言い難い。更に、前記の剥離処理を行った後に除去し切れなかった塗料がそれほど厚みを伴っていなかったとしても、その厚みが前記のような電子写真感光体とフランジの嵌合に際して問題にならない隙間形状を保っているか否かを確認するのは非常に高い負荷を伴う。
ここで、こうした電子写真感光体とフランジの嵌合部の隙間形状の不均一に起因する組み付け精度の低下に対する解決策として次の方法が知られている。即ちいったんフランジを電子写真感光体に組み付けた後に、該電子写真感光体の外周部をコロ等に載置してこれを基準として回転させた状態で前記駆動伝達軸を切削加工によって仕上げるという方法である(特許文献1参照)。これにより、例え前記隙間に塗料残り等の異物が介在することによって組み付け精度が悪化していたとしても、改めて電子写真感光体外表面を基準とした駆動伝達軸の加工がされるので、非常に高い精度を得ることができる。特には、駆動伝達軸を基準とした電子写真感光体外表面の変位が小さい感光体ユニットを構成することができる。また、この方法を用いれば前述したようなフランジに対してNC旋盤を用いて加工をする必要も無く、フランジを成型品として調達することも可能である。
特開2004−66395号公報
ここで、先述のフランジを電子写真感光体に組み付けた後に該電子写真感光体の外周部をコロ等に載置してこれを基準として回転させた状態で前記駆動伝達軸を切削加工によって仕上げる方法について更に述べる。この方法は、電子写真感光体とフランジの嵌合状態毎にフランジの駆動伝達軸を切削加工して仕上げるので、該加工を施した後にフランジを電子写真感光体から外して別の電子写真感光体に取り付けて再利用することはできない。一般に電子写真感光体は、その該表面に形成されている感光層が感光、現像等の画像形成プロセスを繰り返すに従って生じる膜厚減少やその他の劣化によって寿命を迎える。これに対して、フランジは材質が十分な強度を有していれば前記のような画像形成プロセスを繰り返しても劣化することは少なく、寿命としては電子写真感光体よりも非常に長いといえる。この点について感光体ユニットとしてのコストを考慮すれば、該加工方法は、電子写真感光体が寿命を迎えた後にフランジを再利用することができず、更なるコストダウンに向けた課題を残している。
本発明の目的は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、感光体ユニットにおいて電子写真感光体の外表面とこれに組みつけられたフランジの駆動伝達軸の同軸度が極めて高い電子写真感光体の製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、電子写真感光体が寿命を迎えた後にフランジを再利用することを可能にするような電子写真感光体の製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、上記電子写真感光体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする電子写真感光体を提供することである。
本発明に従って、少なくとも次の工程を含んで成ることを特徴とする電子写真感光体の製造方法が提供される;
工程1:所定の回転軸を有し、電子写真感光体用円筒状基体の内周部を把持具で把持し、該把持具の回転軸を基準として該円筒状基体の両端部に切削加工基準部を形成する、
工程2:該切削加工基準部を基準にして該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させて該円筒状基体の外面を切削加工する、
工程3:該円筒状基体の外面に感光層を形成する、
工程4:該電子写真感光体用円筒状基体の内周部を該把持具で把持し、該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させ、該円筒状基体の両端部にフランジを嵌合させるための嵌合基準部を形成する。
また、本発明に従って、上記方法電子写真感光体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
本発明の方法を用いて製造された電子写真感光体は、両端内周部に設けられたフランジ嵌合部を基準とした同軸度及び真円度、すなわちフレが非常に少ない外周部を有するものである。従ってこの電子写真感光体のフランジ嵌合部を用いればフランジを感光層の表面に対して非常に同軸度の高い状態で嵌合させることができる。そして該フランジの回転軸の中心を基準とした感光層表面のフレが非常に小さい電子写真感光体を得ることができる。従って、電子写真感光体が寿命を迎えた後にフランジを再利用して組替えても、フランジの駆動伝達軸を基準とした電子写真感光体外表面の変位が小さい感光体ユニットを構成することができ、ランニングコストを低く抑えることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明するが、本発明の効果を得る実施形態は、これに限定されるものではない。
図1を用いて本発明の工程1について説明する。1は電子写真感光体用円筒状基体であって、例えば
純度99.5%以上のAl、
0.05%以上0.20%以下のCuを含むCu−Al合金、
0.05%以上0.20%以下のCuと1.0%以上1.5%以下のMnを含むCu−Mn−Al合金、
あるいは0.20%以上0.60%のSiと0.45%以上0.90%以下のMgを含むSi−Mg−Al合金
等が用いることができる。そしてこのような円筒状基体の一般的な製造方法は、先ず、押し出し、引き抜き及び曲がりの矯正等を高精度に行って表面精度や寸法精度の高い管材を製作し、これを所望の長さに切断したうえで用いることができる。或いは、該切断を押出した時点、又は引き抜いた時点で行ってもよい。該基体1は内周面を把持具であるコレット2によって把持される。このコレット2は、軸部材4に支持されかつ軸部材4の軸方向に平行に移動可能な駒部材3が移動して押し広げられることによってコレット2の外表面が基体1の内周面に押し当てられて基体1を把持する。
ここで該コレット2の動作について図2を用いて説明する。コレット2は、基体1の内周面に当接するための外表面と、これの反対側にテーパー形状からなる内周面を有する。そしてこの内周面と略合致するテーパー面を外周に有する駒部材3が、軸部材4の軸方向に平行に図示左方向すなわちコレット2の軸中心方向へ移動することによって、所定の力がコレット2にかかり略同心に拡径可能なコレット2は外径寸法を拡大し、基体1の内周を把持することができる。
また、軸部材4は一端を主軸5に固定され、かつ他端を心押し軸6によって支持されることによって、基体1を主軸5及び軸部材4及び心押し軸6からなる回転軸を中心として回転させることができる。この時、拡径可能なコレット2が基体1の内周を把持するために外径寸法を拡大させるに際してその外径寸法が略同心に拡大し、かつ把持した時点でのコレット2の外周面の円中心が回転軸と合致していることがより好ましい。また、主軸5と軸部材4の支持が十分強固なものであれば、必ずしも心押し軸6は用いなくてもよい。こうして把持、回転させている状態の基体1に対してその両端部を端部切削バイト8によって切削加工を施し、切削加工基準部9を形成する。この切削加工基準部9について若干詳細に述べるために、図3を用いて(a)及び(b)に示すような切削加工基準部9を例示する。図3中の(a)で示す切削加工基準部9はテーパー形状面を施したもので、図示するテーパー形状面と、基体1の内周面と該テーパー形状面からなる稜線を形成する。(b)で示す切削加工基準部9は回転軸に平行なストレート加工面を施したものである。そしてこれらの切削加工基準部9は、共に主軸5、軸部材4及び心押し軸6からなる回転軸を円中心に加工されたものである。そして同時に基体1の端面を正確に切削して基体1の全長を整えたり、端部の外側の角部を面取り加工することが好ましい。
次に、図4を用いて工程2を説明する。1は前記工程1において両端部に切削加工基準部9を形成された電子写真感光体用円筒状基体である。切削把持部材10a及び10bはそれぞれ自身の回転軸を有しており、互いの回転軸を常に合致させて、かつこの回転軸に平行な方向にのみ移動可能なように設置されている。この切削把持部材10a及び10bは、それぞれ基体1の円筒中心に向かって連続的かつ同心に径が減少するテーパー形状の外表面を有している。そして、基体1の円筒軸方向の両端側から円筒向中心に向かって切削把持部材10a及び10bの外表面を進入させかつ切削加工基準部9に当接させることによって基体1を把持する。このとき切削加工基準部9は、特には図3(a)で示す切削加工基準部9の形状であることが好ましい。そして切削把持部材10a及び10bが基体1を把持するに際しては、互いの位置が基体1の円筒中心に向かって所定の力で押圧することによって行われる。そして主軸11の回転によって基体1を前記切削把持部材10a及び10bの回転軸を中心に回転させる。回転させながらバイトホルダー16に取り付けられた外面切削バイト17を基体1の外表面に当接させて、かつ該切削把持部材10a及び10bの回転軸に平行に移動させることによって基体1の外表面を切削加工し切削面7を形成する。
このとき基体1の切削加工基準部9は、前記のように工程1として図1に示した主軸5、軸部材4及び心押し軸6からなる回転軸を円中心に加工されたものである。そして工程2においては、切削把持部材10a及び10bがそれぞれ基体1の円筒中心に向かって連続的かつ同心に径が減少するテーパー形状の外表面を基体1の切削加工基準部9に当接させることによって基体1を把持している。また、工程2においては、切削把持部材10a及び10bの回転軸を中心に回転している。従って、工程2において基体1は工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させて基体1の外表面を切削加工することになる。
また、心押し軸12は心出し支持の機能を果たすが、主軸11と同様に回転力を発生させる機構にすることも好ましい。そうすれば、例えば切削時の切削抵抗や、或いは回転開始時の加速トルクや回転停止時の減速トルクが急激に増加した場合に於いて基体1と切削把持部材10a及び10bとの間でズレが生じることを防止し易い等の効果を得ることができる。更に、これら主軸11及び心押し12の回転軸受けはエアーベアリングを用いることが、より安定した回転を保つ上で好ましい。
また、切削把持部材10a及び10bが基体1の円筒中心に向かって所定の力で押圧して把持するための押圧力は、電気モーター駆動あるいはエアー圧駆動等によって発生させることができる。いずれにしても押圧力については下限値及び上限値を設定して駆動させることが好ましい。なぜならば、切削把持部材10a及び10bの外表面を進入させて把持した時点で一定以上の力で基体1を押し広げることがないので、切削後の外径寸法に対して不要な変化を生じ難いという効果を得られることによる。
そして工程2は、図5に示すような機器構成を用いて行っても効果的である。1は前記工程1において両端部に切削加工基準部9を形成された電子写真感光体用円筒状基体である。切削把持部材13a及び13bはそれぞれ自身の回転軸を有しており、互いの回転軸を常に合致させて、かつこの回転軸に平行な方向にのみ移動可能なように設置されている。そして切削把持部材13a及び13bは、外周部を前記図3(b)にて示す切削加工基準部9の内周加工面に当接して、かつ切削把持部材13a及び13bの回転軸と該切削加工基準部9の円中心が合致するように基体1を把持する機能を有している。その機構は特に限定されないが、例えば基本構造が図2に示すものと同等なコレットチャック、或いは薄肉の中空環状金属体の内部に高圧の流体を注入して外径寸法を拡大させるようなバルーンチャック等を用いるのが効果的である。そして、このように基体1の把持に際しては、図4について述べたのと同じ理由から、切削把持部材13a及び13bの外径寸法を拡大させる力については下限値及び上限値を設定して駆動させることが好ましい。
なお、図5中に示す主軸14、心押し軸15、バイトホルダー18及び切削バイト19の機能、構成に関しては、図4で示したものと同等である。
次に、図6を用いて工程3を説明する。1は前記工程2において外表面を切削加工された電子写真感光体用円筒状基体である。塗料20は、塗布槽21において図示下方より供給され、図示上方の開口部からオーバーフローすることによって常に還流している。該基体1は、図5(a)に示すように塗料20を備えた塗布槽21に図示上方より図示下方に向けていったん浸漬される。その後に、図6(a)、(b)にて示すように略鉛直上方に、(c)にて示すように基体1の下端が塗料20の液面より図示上方に離間するまで所定の速度で引き上げられる。それによって基体1の外表面に塗料20が付着して塗膜が形成される。この塗膜は、不図示の乾燥工程又は硬化工程で乾燥ないしは硬化し、図7に示す感光層22となる。この工程3は、図6にて示すような塗布工程が複数であって、例えば下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、或いはその他を含む複数の塗膜を基体1の表面上に順に積層する工程であっても、また、単一の塗料を塗布して塗膜を形成するのみの工程であってもよい。そして、いずれの塗膜の構成であっても一般に乾燥後又は硬化後の感光層22の周方向での厚みムラはそれほど大きくならず、せいぜい大きくとも5乃至6μm程度である。
ここで、図6(c)に示すように基体1の下端が塗料20の液面から離間した後には少なからず塗料残り、すなわち塗料が付着することは避けられない。これについて一般的には不図示の別の工程である剥離工程において、溶媒、スポンジ、リボン、ゴムブレード、メッシュシート等を個別に、或いは併用してこの塗料残りを除去するが、前記背景技術について言及したように完全除去は非常に困難である。更に、前記のように塗膜が乾燥又は硬化された後には、剥離が更に困難となる。
次に、図7を用いて工程4を説明する。1は前記工程3において外表面に感光層22を形成された電子写真感光体用円筒状基体である。工程4は前記のように図1を用いて説明した工程1と同じ装置を用いてもよいし、別の装置を用いてもよい。工程4では、該基体1をコレット2で工程1と同様に把持し、かつ主軸5及び心押し軸6で回転させ、基体1の両端内周部に端部切削バイト8を当接させて、図8に示すようなフランジ嵌合部23を形成する。また、工程4においてもコレット2が基体1の内周を把持するために外径寸法を拡大させるに際して、その外径寸法が同心に拡大し、かつ把持した時点でのコレット2の外周面の中心が回転軸と合致していることがより好ましい。
このとき基体1に対するフランジ嵌合部23の加工は、工程1と同様に主軸5、軸部材4及び心押し軸6からなる回転軸を円中心に加工されるものである。そしてその基体1の外表面は、前記のように工程2において工程1と同一の回転軸で回転させて切削加工されたものである。それゆえ、フランジ嵌合部23と工程2における基体1の外表面は共に同一の回転軸で加工されたこととなり、すなわちフランジ嵌合部23と工程4における基体1の外表面の同軸度は非常に高いと言える。なお、前記のように感光層22の周方向の厚みムラは一般に大きくないので、感光層22の表面とフランジ嵌合部23の同軸度も非常に高いと言える。更に、工程3において前述したような剥離工程において除去しきれなかった残塗膜があった場合にも、この工程4でのフランジ嵌合部23の形成に伴なって完全に除去することができる。
そしてこうして加工された工程4の基体1は、両端内周部に外周と非常に高い同心度のフランジ嵌合部23を有する。従って、これを用いればフランジを感光層22の表面に対して非常に同軸度の高い状態で嵌合させることができる。ひいては、前記した感光体の外周部をコロ等に載置してこれを基準として仕上げる方法を用いることなく、電子写真感光体が寿命を迎えた後にフランジを再利用して組替えても、駆動伝達軸を基準とした電子写真感光体外表面の変位が小さい感光体ユニットを構成することができる。
次に、図9を用いてコレット2について更に述べる。図9(a)はコレット2が駒部材3によって外径寸法を拡大させ基体1の内周面を把持している状態を示す。同じく(b)はコレット2が基体1を把持しない状態で駒部材3によって外径寸法を拡大させている状態、すなわちコレット2の外径寸法が基体1の内径寸法よりも大きく拡大している状態を示す。(a)における24は、円筒状基体の被把持部の平均内径と同一な寸法に径を拡大された時点、つまりコレット2が不図示の基体1を把持したときの、コレット2の外表面の、基体1の内周部に当接する全ての当接部を含んで形成される円弧である。
該コレット外周円弧24は、前記工程1及び工程4の基体1の回転中心軸25を円中心とする円弧であることが好ましい。工程1と工程4のいずれの工程においても、前記軸部材4と主軸5と心押し軸6のそれぞれの把持又は支持状態にガタが無ければ、基体1は一本の回転軸を中心として回転する。そしてこの回転軸は、軸部材4と主軸5と心押し軸6のそれぞれの形状と把持又は支持が成された時点の位置関係によって決まる軸であって、基体1の内周中心軸と必ず合致することは期待できない。
従って、
(1)工程1で生じる回転軸と基体1の内周中心軸に位置的な差が発生している、
(2)同一の固体である基体1を工程4でコレット2が把持するときにコレット2と基体1の位相(位相とは、回転軸を中心とした角度的位置関係を表す。以下同様)が工程1に比べて変化している、
を満たす場合は、基体1を基準とした時の回転軸は、工程1と工程4がたとえ同一装置であったとしても軸位置の差が生じることとなる。この差によって工程1で形成される前記切削加工基準部9の円中心と、工程4で形成されるフランジ嵌合部23の円中心にずれが生じ、ひいては切削加工基準部9を基準として工程2で形成される切削面7とフランジ嵌合部23の同軸度に狂いを生じる。こうした狂いは、工程1と工程4がそれぞれ別の装置によって構成された場合も発生する。この時、コレット2のコレット外周円弧24が前記のように基体1の回転中心軸25を円中心とするものであれば、工程1と工程4が別々の装置で構成されていた場合でも、基体1は工程1と工程4において同一の回転中心軸25を伴って回転することができる。また、工程1と工程4が同一の装置であって前記のようにコレット2が再度把持するときにコレット2と基体1の位相が変化していた場合においても、基体1は工程1と工程4において同一の回転中心軸25を伴って回転することができる。
また、コレット外周円弧24は真円形状であることが好ましい。基体1の内周面は、一般に切削その他の表面加工が成されないので内周断面形状が真円であることは望めず、少なからず歪みを伴っている。こうした歪みを伴った内周断面を有した基体1の内周面をコレット2が把持する際に、コレット外周円弧24が真円形状であれば、基体1のコレット2が当接した内周面の断面形状は真円形状になる。従って、前記のようにコレット2が複数回位相を変化させて基体1を把持しても、或いは複数のコレット2が基体1を把持しても、基体1のコレット2が当接した内周面の断面形状は等しく真円形状となり、同一の把持状態が得られる。加えて、前記のように基体1の内周断面形状が真円形状でなくかつ円筒軸方向の位置ごとに同一ではないことから、基体1において基体1の円筒軸方向のコレット2の把持位置は、複数回の把持に際して同位置であることが好ましい。
そして、このような基体1の回転中心軸25を円中心としてかつ真円形状であるようなコレット外周円弧24を得るには次のように行う。まず、コレット2を駒部材3を用いて開かせてその外径寸法をいったん基体1の内径寸法より大きく調整した状態で回転させ、外表面を切削バイト或いは研削砥石等で表面を削ることによって仕上げればよい。より好ましくは、コレット2を取り付けた軸部材4を主軸5及び心押し軸で支持した状態、すなわち工程1及び工程4によって加工が行われるのと同じ回転をさせた状態で上記のようにコレット2の外表面を仕上げると良い。こうすることによって、コレット2の外表面は基体1の回転軸と全く同一の回転軸を円中心として、かつ真円形状のコレット外周円弧24を形成することができる。そして、実際のコレット2の使用に際しては基体1を十分に把持できるように開き量を適宜調整すればよい。
続いて図10を用いて基体1の切削加工基準部9と切削把持部材10について述べる。(a)は工程2において切削加工基準部9に切削把持部材10を当接させて基体1を把持している状態を示し、(b)から(d)は前記(a)の切削加工基準部9と切削把持部材10の当接位置を詳細に示したものである。(b)の加工面26aと加工面26bは、共に工程1において基体1がコレット2にて把持されかつ回転されている状態で端部切削バイト8によって加工された加工面である。26aは工程1において基体1の回転軸を中心に加工された円筒形状の加工面であって、26bも同様に加工された円錐面である。この26aと26bの2つの加工面は、どちらも基体1の未加工時の内周面の形状に影響を受けていないので、この26aと26bの2つの加工面が互いに接することで形成される稜線27は、基体1の回転中心を円中心とした略真円形状になる。従って、この真円形状の稜線27に工程2の回転軸を軸とする切削把持部材10の円錐面を当接させて基体1を把持すれば、基体1の端部断面は把持前と把持後の変化が生じず、前記切削面7を真円度の高い断面を伴って形成することができる。この点においては図10(c)に示すような2つの加工面が共に円錐である場合も前記と同様な効果を得ることができ、更には図10(d)に示すような加工面が曲面であっても前記と同様な効果を得ることができる。
次に、基体1のコレット2による被把持部の位置について述べる。基体1は、工程1と工程4においてコレット2によって複数回把持される。これについて前記のようにいずれの工程での把持に際しても、コレット2のコレット外周円弧24が回転中心軸25を円中心としてかつ真円形状であれば、切削加工基準部9とフランジ嵌合部23は高い同心度をもって形成されることが期待できる。しかしながら機器に含まれる最低限の避け得ない部品加工誤差や組みつけ誤差等によって、コレット2による基体1の把持状態のばらつきが生じる。
これについて、フランジ嵌合部23と基体1の円筒軸方向同位置の基体1の外周面との同心度について述べる。工程1及び工程4の基体1の内周部のコレット2による被把持部の、最も基体1の両端部に近い位置と該両端部までの距離は、より短いほうが前記の誤差を小さく抑えることができる。
一方、該距離が非常に短ければ、工程1で加工される切削加工基準部9の内周断面形状及び工程2で加工される切削面7の端部断面形状が、基体1のコレット2による被把持位置の内周断面形状に大きく影響を受ける。前記のようにコレット外周円弧24が真円形状であっても、基体1の被把持位置の内周断面形状に歪みを伴っている時は、コレット2が把持した時点で基体1の被把持位置は元々の形状から弾性的にコレット外周円弧24の真円形状に変化される。この形状変化がその周辺部である基体1の端部、すなわち工程1の切削加工基準部9の加工位置に影響を与え、切削加工基準部9は一時的な変形を伴った状態で回転中心軸25を円中心として真円形状に加工されることになる。この影響は、前記被把持位置と基体端部の切削加工基準部9との距離が近いほど大きい。そして、加工後にコレット2が把持を解除した時点で該切削加工基準部9は前記一時的な変形が元に戻されることによる歪みを生じることとなる。この歪みは、工程2においても工程1と同様に切削把持部材10を介して切削面7の断面円形状に影響を与えることとなり、最終的に外周面のフレを生じる。
以上のことから、前記基体1の内周部のコレット2による被把持部の最も基体1の両端部に近い位置と該両端部までの距離について、次のことが言える。該距離が短ければ、切削加工基準部9とフランジ嵌合部23の同心度を向上させる反面、切削面7の断面円形状に対して基体1のコレット2の被把持部の内周断面形状の影響が発生する。反対に該距離が長ければ、前記切削加工基準部9とフランジ嵌合部23の同心度にばらつきを生じ、切削面7の断面円形状に対して基体1のコレット2の被把持部の内周断面形状の影響が緩和される。
また、基体1の肉厚によっても上記の関係に影響を与え、肉厚がより厚い場合は基本的に基体1の弾性的強度が高いため、切削面7の断面円形状に対して基体1のコレット2の被把持部の内周断面形状の影響が緩和される。
以上のことから、円筒状基体の外径をφD[mm]、肉厚をt[mm]とした時、前記工程1の円筒状基体の内周部の被把持部の最も円筒状基体の両端部に近い位置と該両端部までの距離L[mm]が下記式で表されるときに、
0.73×D/t≦L≦1.2×D/t+D
工程4におけるフランジ嵌合部23と基体1の円筒軸方向同位置の基体1の外周面との同心度、及び同外周断面の真円度が良化することが分った。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
円筒体として下記寸法のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.1とした。
円筒体基体の外径:φ84.3mm
円筒体基体の内径:φ78.10mm
円筒体基体の肉厚:3.1mm
工程1として、図1に記載と同様の装置を用い、コレット2は軸部材4に装着する以前に外周面をφ77.9mm、把持当接部分の真円度を2.0μmに仕上げて用いた。そしてコレット2及び駒部材3を軸部材4に装着後、コレット2をクランプ状態にして駒部材3を調整し、外径φ78.10mmになるように調整した状態で軸部材4を回転させて、ダイヤルゲージでコレット2の外表面のフレを測定した。その結果、フレは心押し側で21.1μmであった。その後、再度駒部材3を調整してコレット2が、何も把持しない状態でφ78.3mmまで開くようにした。
続いて円筒状基体No.1を前記のように調整したコレット2を用いて把持させた。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は18mmとした。主軸回転数は2000回転/分とし、端部切削バイト8は焼結ダイヤモンドバイト、先端R0.2mmのものを使用した。
端部切削バイト8による加工は、先ず、円筒状基体No.1の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを、内周面との角部にC1.0mmの面取りをそれぞれ施した。
次に工程2として、図4に記載と同様の装置を用いて円筒状基体No.1の外表面を切削加工した。切削把持部材10のテーパー面は3°の傾斜のものを使用し、その円錐面を前記C1.0mmの面取り面と円筒状基体No.1内周面の接する稜線に当接するようにして把持した。心押し側の切削把持部材10aの円筒状基体No.1中心方向への押圧は、0.2kPaのエアー圧を使用して行った。こうして把持した円筒状基体No.1を主軸回転数3000回転/分で回転させ、表面を外径切削バイトで回転軸方向に5mm/秒の速度で移動させて切削加工した。なお、外径切削は粗切削バイトと仕上げ切削バイトを用い、仕上げ切削バイトは単結晶ダイヤモンド、先端R20mmのものを使用した。切削取り代は0.19mmとした。切削加工後に円筒状基体No.1の外径寸法を測定したところ、φ83.920mmであった。この時の円筒状基体No.1の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表1に示す。
次に工程3として、図6に示すような塗布槽を備えた浸漬塗布装置を用いて、円筒状基体No.1の外表面に塗膜を形成した。浸漬方向は、円筒状基体No.1を外表面を切削加工した時点の主軸側を上として心押し側を下として行った。塗膜は、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層の順で塗布し合計4層から成る感光層を形成した。各塗膜の形成においては、図6に示す塗布槽21を用いた浸漬塗布、塗料溶媒及びゴムブレードを用いた内面剥離、温風乾燥、の順で行った。なお、表面保護層の形成においては温風乾燥を行った後に電子線硬化処理を施した。このとき全ての塗膜が形成された後に渦電流センサーを用いて塗膜の厚みを計測したところ、塗布面全域での塗膜の膜厚ばらつきは4μm以内であった。また、円筒状基体No.1の塗布方向下側の内周を目視したところ、薄い塗料付着が確認された。
次に工程4として、図7に記載と同様で、前記の切削加工基準部9を加工した装置とは別の装置を用いて、外表面に感光層形成した円筒状基体No.1の両端内周部にフランジ嵌合部23を施した。この時のコレット2は、前記切削加工基準部9を加工した装置と同様に仕上げた。そしてコレット2及び駒部材3を軸部材4に装着後、コレット2をクランプ状態にして駒部材3を調整し、外径φ78.10mmになるように調整した状態で軸部材4を回転させて、ダイヤルゲージでコレット2の外表面のフレを測定した。その結果、フレは心押し側で20.9μmであった。その後、再度駒部材3を調整してコレット2が、何も把持しない状態でφ78.3mmまで開くようにした。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を円筒状基体No.1の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。続いて円筒状基体No.1を前記のように調整したコレット2を用いて把持させた。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は18mmとした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ78.30mmになるように加工した。この時の円筒状基体No.1の心押し側のフランジ嵌合部23の真円度を真円度計で測定した結果を表1に示す。また、この時の円筒状基体No.1の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表1に示す。
続いて図11に示すフランジ29を準備し、円筒状基体No.1の心押し側に挿入した。該フランジ29は、駆動基準部30と嵌合基準部31と突き当て部32とを有する。その駆動基準部30と嵌合基準部31の同軸度が1.2μmであり、かつ駆動基準部30を基準とした突き当て部32の面フレが1μmであり、かつ嵌合基準部31の外径をφ78.305mmに仕上げた。そしてフランジ29の挿入に際しては、突き当て部32が円筒状基体No.1の端面に突き当たるように、突き当て部32より図示右側を円筒状基体No.1の内周部に挿入し、円筒状基体No.1のフランジ嵌合部23と嵌合基準部31が嵌め合うようにして挿入した。
この時のフランジ29の駆動基準部30と円筒状基体No.1のフランジ嵌合部23と円筒軸方向に同位置の外周面との同軸度を端部同軸度として真円度測定機で測定した結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.2とした。
以降、円筒状基体No.2を前記のように調整したコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を125mmとした以外は、全て実施例1と同様に加工、測定を行った。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.3とした。
以降、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後にコレット2をクランプ状態にして、外径φ78.13mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げて用いた以外は、全て実施例1と同様に加工、測定を行った。その結果を表1に示す。なお、前記のようにコレット2の表面を砥石で研磨して仕上げた状態で軸部材4を回転させて、ダイヤルゲージで心押し側のコレット2の外表面のフレを測定したところ、3.7μmであった。
(実施例4)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.4とした。
また、切削加工基準部9の形状が下記である以外は、全て実施例3と同様に各工程の加工及び測定を行った。その結果を表1に示す。
切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて円筒状基体No.4の両端部内周に一旦C1.0mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を円筒状基体No.1の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。取り代は0.04mmとした。
(実施例5)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.5とした。
以降、円筒状基体No.5をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を22mmとした以外は、全て実施例4と同様に加工、測定を行った。その結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.6とした。
以降、円筒状基体No.6をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を70mmとし、心押し側及び主軸側に対して全て実施例4と同様に加工、測定を行った。その結果を表1及び表2に示す。
(実施例7)
実施例1と同様の円筒体を準備して円筒状基体No.7とした。
以降、円筒状基体No.7をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を115mmとした以外は、全て実施例4と同様に加工、測定を行った。その結果を表1に示す。
(実施例8乃至12)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.8乃至12とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ80.33mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ80.50mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.5mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ80.50mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例13乃至17)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.13乃至17とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ74.33mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ74.50mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C1.0mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ74.50mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例18乃至22)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ402mmに切断して円筒状基体No.18乃至22とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ104.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ104.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を400mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C1.0mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ104.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例23乃至27)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ402mmに切断して円筒状基体No.23乃至27とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ102.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ102.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を400mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C1.0mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ102.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例28乃至32)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ402mmに切断して円筒状基体No.28乃至32とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ100.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ100.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を400mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C1.0mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ100.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例33乃至37)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.33乃至37とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ56.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ56.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.5mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ56.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例38乃至42)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.38乃至42とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ54.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ54.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.5mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ54.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例43乃至47)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ372mmに切断して円筒状基体No.43乃至47とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ52.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ52.20mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を1mmずつ切削加工し、全長を370mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.4mmの面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.5mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。
次に工程2として、実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から8mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ52.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例48乃至52)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ261mmに切断して円筒状基体No.48乃至52とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ19.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ19.15mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を0.5mmずつ切削加工し、全長を260mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.1mm程度の糸面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.2mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。
次に工程2として、切削取り代を0.07mmとした以外は全て実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ19.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例53乃至57)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ261mmに切断して円筒状基体No.53乃至57とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ18.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ18.15mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を0.5mmずつ切削加工し、全長を260mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.1mm程度の糸面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.2mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。
次に工程2として、切削取り代を0.07mmとした以外は全て実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ18.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(実施例58乃至62)
円筒体として表3に示す内径と外径のアルミニウム引抜円筒体(材質A6063)を、円筒体長さ261mmに切断して円筒状基体No.58乃至62とした。
工程1として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。先ず、コレット2を使用するに際して、コレット2を駒部材3と共に軸部材に装着した後に、いったんコレット2をクランプ状態にして、外径φ17.03mmになるように砥石で表面を研磨して仕上げた。その後再度駒部材3を調整して、コレット2が何も把持しない状態でφ17.15mmまで開くようにした。そして各円筒状基体をコレット2を用いて把持させるに際し、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28を表3で示す距離とした。
端部切削バイト8による加工は、先ず、各円筒状基体の両端面を0.5mmずつ切削加工し、全長を260mmとした。次に、該端部の外表面との角部にC0.1mm程度の糸面取りを施した。また内周面との角部には、切削加工基準部9は図10(b)と同様になるように、端部切削バイト8を用いて各円筒状基体の両端部内周に一旦C0.2mmの面取り面を加工した後、再度端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。
次に工程2として、切削取り代を0.07mmとした以外は全て実施例1と同様に加工を行った。この時の各円筒状基体の外周端部真円度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
次に工程3として、実施例1と同様に加工を行った。
次に工程4として、以降に示す項目以外は実施例1と同様に加工を行った。各円筒状基体を把持するために使用したコレット2の調整は、本実施例の工程1と同様に行った。フランジ嵌合部23の形状は図8に記載のものと同様になるように、端部切削バイト8を各円筒状基体の回転軸に平行な方向に端部から4mm切り込んだ。このとき、両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28は表3に記載の距離とした。そして、心押し側フランジ嵌合部23の内径を、φ17.20mmになるように加工した。この時の各円筒状基体の心押し側のフランジ嵌合部23の内周面と外周感光層表面の同心度を真円度計を用いて測定した結果を表3に示す。
(比較例1)
実施例1と同様の円筒体を準備し、円筒状基体No.8とした。
円筒状基体No.8の両端部内周に対して、実施例1と同様に切削基準部9を施した。この際、切削基準部9のうち円筒状基体No.8の回転軸に平行な加工面の内径はφ78.31mmとした。その後、円筒状基体No.8の外表面に実施例1と同様に切削面及び感光層を形成し、次いで実施例1と同様にフランジ29を円筒状基体No.8の心押し側端部に挿入した。比較例1の測定内容は、フランジ嵌合部23に関する以外の項目に関して、実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
<実施例及び比較例の評価>
実施例1乃至7で作製した円筒状基体No.1乃至No.7の心押し側端部にフランジ29を挿入した時の前記各端部同軸度は、比較例1で作製した円筒状基体No.8の心押し側端部にフランジ29を挿入した時の前記端部同軸度に比べて、全て小さい数字であった。これは、円筒状基体No.8に感光層を形成した時点で円筒状基体No.4の塗布方向下端部即ち心押し側の内側に付着した塗料残りにより生じたものであろう。つまり塗料残りが、円筒状基体No.8の端部内周とフランジ29の嵌合基準部31の嵌め合い隙間において周方向に不規則な位置に存在したことによって端部同軸度を悪化させたものと推測される。また、円筒状基体No.8の両端部内周の内径寸法と円筒状基体No.1乃至No.7のフランジ嵌合部の内径寸法は同寸法に仕上げた。これによって、フランジ29を挿入する時点の円筒状基体No.8とフランジ29の嵌合基準部31の隙間は径寸法として円筒状基体No.1乃至No.7と同様に5μmである。それにもかかわらず円筒状基体No.8にフランジ29を挿入した時の心押し側の端部同軸度は、この隙間の径寸法を大きく上回る数字となっている。これは、前記円筒状基体No.8の心押し側端部内周の塗料残りの厚みが、フランジ29の挿入時にフランジ29の嵌め合いを偏心させると共に、円筒状基体No.8の心押し側端部を径方向に押し広げるように作用したものと推測される。
また、実施例1で作製した円筒状基体No.1に比べて、実施例3で作製した円筒状基体No.3のフランジ嵌合部23の真円度が良化しており、コレット2の把持時のコレット外周円弧24の真円度が高い状態で仕上げられている効果を確認できる。また、フランジ嵌合部23の同心度も良化しており、コレット2の把持時のコレット外周円弧24が基体1の回転中心軸25を円中心として仕上げられている効果を確認できる。
実施例4で作製した円筒状基体No.4は、端部外周真円度が円筒状基体No.1及びNo.3に比べて良化していた。これにより、円筒状基体No.4の切削加工基準部9が2つの加工面が接する稜線を切削把持部材10の円錐面に把持されて外表面を切削加工された効果を確認できる。
更に、実施例5で作製した円筒状基体No.5は、端部外周真円度が円筒状基体No.4に比べて良化していた。これによりコレット2の把持位置から両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28がより適切に設定されることによる効果を確認できる。
また、実施例7で作製した円筒状基体No.7は、フランジ嵌合部同心度ならびに端部同軸度が円筒状基体No.2に比べて良化していた。これによりコレット2の把持位置から両端部までの距離Lとなる図1に示す把持距離28がより適切に設定されることによる効果を確認できる。
加えて、表1ならびに表2と、これまで述べた心押し側への全ての加工及び測定内容は主軸側に対してもなんら変えることなく実施できることから、主軸側に対しても心押し側と同様の効果を得ることができることが確認できる。
切削加工基準部を加工する装置の一実施形態を示す図である。 コレット及び駒部材の構造の一実施形態を示す図である。 切削加工基準部形状の一実施形態を示す図である。 外面切削加工を施す装置の一実施形態を示す図である。 外面切削加工を施す装置の、別の一実施形態を示す図である。 浸漬塗布装置の一実施形態を示す図である。 フランジ嵌合部を加工する装置の一実施形態を示す図である。 フランジ嵌合部形状の一実施形態を示す図である。 コレット形状の一実施形態を示す図である。 切削加工基準部形状の、別の一実施形態を示す図である。 フランジ形状の一実施形態を示す図である。
符号の説明
1:電子写真感光体用円筒状基体
2:コレット(把持具)
3:駒部材
4:軸部材
5:主軸
6:心押し軸
7:切削面
8:端部切削バイト
9:切削加工基準部
10a、10b:切削把持部材
11:主軸
12:心押し軸
13a、13b:切削把持部材
14:主軸
15:心押し軸
16:バイトホルダー
17:外径切削バイト
18:バイトホルダー
19:外径切削バイト
20:塗料
21:塗布槽
22:感光層
23:フランジ嵌合部
24:コレット外周円弧
25:回転中心軸
26a、26b、26c:加工面
27:稜線
28:把持距離
29:フランジ
30:駆動基準部
31:嵌合基準部
32:突き当て部

Claims (5)

  1. 少なくとも次の工程を含んで成ることを特徴とする電子写真感光体の製造方法;
    工程1:所定の回転軸を有し、電子写真感光体用円筒状基体の内周部を把持具で把持し、該把持具の回転軸を基準として該円筒状基体の両端部に切削加工基準部を形成する、
    工程2:該切削加工基準部を基準にして該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させて該円筒状基体の外面を切削加工する、
    工程3:該円筒状基体の外面に感光層を形成する、
    工程4:該電子写真感光体用円筒状基体の内周部を該把持具で把持し、該円筒状基体を該工程1の回転軸と同一の回転軸で回転させ、該円筒状基体の両端部にフランジを嵌合させるための嵌合基準部を形成する。
  2. 前記工程1及び4に記載の把持具は、該把持具の回転軸に対して所定の力で略同心に拡径可能で、かつ前記円筒状基体の内周部の所定の被把持部に当接させる複数の当接部を有し、該複数の当接部は、全ての当接部を含んで形成される円弧が、該円筒状基体の被把持部の平均内径と同一な寸法に径を拡大された時点で、前記把持具の回転軸を円中心として略真円形状の円弧をなすように予め仕上げられたものである請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記工程1及び2に記載の切削加工基準部が、該工程1で加工された2つの加工面が互いに接することによって形成された稜線、又は該工程1で加工された曲面に含まれる稜線であって、該工程2に記載の切削加工に際して、前記円筒状基体を該工程2に記載の回転軸を軸とする円錐面を有する把持具を用いて該円錐面を前記いずれかの稜線に当接させて該円筒状基体を把持して回転させる請求項1又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 前記円筒状基体の外径をφD[mm]、肉厚をt[mm]とした時、前記工程1に記載の該円筒状基体の内周部の被把持部の最も該円筒状基体の両端部に近い位置と該両端部までの距離L[mm]が下記式で表される請求項2又は3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
    0.73×D/t≦L≦1.2×D/t+D
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012013949A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
CN106990679A (zh) * 2016-01-21 2017-07-28 株式会社理光 感光体及其制造方法,图像形成装置,以及处理卡盒

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