JP2009167343A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸(ANA)のエステル化合物とエチレングリコールとからなるポリエステルを、反応速度の低下やジエチレングリコールなどの副生物の増大といった問題を惹起させることなく、優れた色調や高い耐熱性などを具備させつつ製造する方法の提供。
【解決手段】ANAの低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法であって、
全酸成分のモル数に対して、触媒として添加するチタン化合物をチタン元素量(Ti)で1mmol%以下としつつ、マンガン、亜鉛、カルシウムまたはマグネシウムの1種以上の金属化合物を金属元素量(M)で10〜100mmol%の範囲とし、さらにそれらを失活させるリン化合物をリン元素量(P)で、前記(Ti+M)に対して0.2〜5倍のモル比となるように使用するポリエステルの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】ANAの低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法であって、
全酸成分のモル数に対して、触媒として添加するチタン化合物をチタン元素量(Ti)で1mmol%以下としつつ、マンガン、亜鉛、カルシウムまたはマグネシウムの1種以上の金属化合物を金属元素量(M)で10〜100mmol%の範囲とし、さらにそれらを失活させるリン化合物をリン元素量(P)で、前記(Ti+M)に対して0.2〜5倍のモル比となるように使用するポリエステルの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートに代表される芳香族ジカルボン酸とグリコール成分とからなる芳香族ポリエステルは、優れた機械的特性や化学的特性を有することから、繊維、フィルムまたはボトルなどの成形品に幅広く展開されている。しかしながら、さらなる市場からの高性能化の要求は強く、その改良が望まれている。
そのような中で、ポリエチレン−2,6−ナフタレートよりも更に高性能のポリエステルとして、特許文献1〜4には6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル化合物であるジエチル−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートから得られるポリアルキレン−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートが提案されている。そして、特許文献4では、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のジエチルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させる製造方法が記載されている。
ところで、本発明者らが検討したところ、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル化合物とエチレングリコールとの反応が進みにくく、特許文献でもチタンテトラブトキシドなどのチタン触媒を用いている。しかしながら、チタンテトラブトキシドなどを用いると高温で長時間保持した場合に熱劣化しやすく、また色相が黄色く品位の劣ったものになりやすいという問題があった。また、チタンテトラブトキシドなどの触媒量を減らすと反応が進行しにくくなり、結果としてジエチレングリコールなどの副生物が生成しやすくなるという問題もあった。
本発明者らは、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル化合物とエチレングリコールとをエステル交換反応させ、得られる前駆体を重縮合反応させるポリエステルの製造方法において、反応速度の低下やジエチレングリコールなどの副生物の増大といった問題を惹起させることなく、得られるポリエステルに優れた色調や高い耐熱性などを具備させることにある。
かくして本発明によれば、下記式(I)
R2-O(O)C-R4-OR1O-R4-C(O)O-R3 (I)
(上記式(I)中の、R1は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2およびR3はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、R4は2,6−ナフタレンジイル基である。)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法であって、
触媒として添加されたチタン化合物ならびにマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素を有する金属化合物、および触媒を失活させるために添加されたリン化合物のそれぞれの添加量が下記式(1)〜(3)
0≦Ti≦1 (1)
10<M≦100 (2)
0.2≦P/(Ti+M)≦5 (3)
(上記式中の、Ti、MおよびPは、それぞれポリエステルの全酸成分のモル数を基準としたときの、Tiはチタン元素としてのチタン化合物量(mmol%)、Mはマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムの元素量としての金属化合物量(mmol%)、Pは触媒を失活するリン元素としてのリン化合物量(mmol%)である。)を満足するポリエステルの製造方法が提供される。
R2-O(O)C-R4-OR1O-R4-C(O)O-R3 (I)
(上記式(I)中の、R1は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2およびR3はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、R4は2,6−ナフタレンジイル基である。)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法であって、
触媒として添加されたチタン化合物ならびにマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素を有する金属化合物、および触媒を失活させるために添加されたリン化合物のそれぞれの添加量が下記式(1)〜(3)
0≦Ti≦1 (1)
10<M≦100 (2)
0.2≦P/(Ti+M)≦5 (3)
(上記式中の、Ti、MおよびPは、それぞれポリエステルの全酸成分のモル数を基準としたときの、Tiはチタン元素としてのチタン化合物量(mmol%)、Mはマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムの元素量としての金属化合物量(mmol%)、Pは触媒を失活するリン元素としてのリン化合物量(mmol%)である。)を満足するポリエステルの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、本発明のポリエステルの製造方法の好ましい態様として、酸成分として、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルのほかに、下記式(II)
R6-O(O)C-R5-C(O)O-R7 (II)
(上記式(I)中の、R5はフェニレン基またはナフタレンジイル基であり、R6およびR7はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基である。)で示される芳香族ジカルボン酸成分を共重合すること、前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分が、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸およびそれらのエステル形成性誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種であること、前記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分と前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分とが、モル比で5:95〜80:20の範囲にあることの少なくともいずれかを具備するポリエステルの製造方法も提供される。
R6-O(O)C-R5-C(O)O-R7 (II)
(上記式(I)中の、R5はフェニレン基またはナフタレンジイル基であり、R6およびR7はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基である。)で示される芳香族ジカルボン酸成分を共重合すること、前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分が、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸およびそれらのエステル形成性誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種であること、前記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分と前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分とが、モル比で5:95〜80:20の範囲にあることの少なくともいずれかを具備するポリエステルの製造方法も提供される。
本発明によれば、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル化合物とエチレングリコールとのエステル交換反応によって得られるポリエステルに、反応速度の低下やジエチレングリコールなどの副生物の増大といった問題を惹起することなく、優れた色調や高い耐熱性を具備させることができ、結果として品位の優れたポリエチレン−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の成形品を提供できる。
本発明における、前述の構造式(I)で示される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸(以下、ANAと称することがある。)のエステル化合物としては、R1の部分が炭素数1〜10のアルキレン基であるものである。好ましくは6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、6,6’−(トリメチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分および6,6’−(ブチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分などが挙げられる。これらの中でも本発明の効果の点からは、上記一般式(I)におけるRの炭素数が偶数のものが好ましく、特に6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が好ましい。また、R2およびR3は、それぞれ反応性の点などから、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
また、前述の構造式(I)で示されるANAの低級アルキルエステルと反応させるグリコールは、機械的特性などの点からエチレングリコールであり、好ましくはグリコール成分の90モル%以上、さらに95モル%以上、特に97モル%以上がエチレングリコール成分であることが好ましい。
ところで、本発明の製造方法で得られるポリエステルは、非常に融点が高く、高結晶性になりやすい。そのため、フィルムなどに製膜するときの成形性などを向上させつつ機械的特性などを損なわない観点から、また前述のANA成分の反応が進みにくいことを補助する観点から、ANA成分以外の他の芳香族ジカルボン酸成分を共重合することが好ましい。好ましい共重合するANA成分以外の他の芳香族ジカルボン酸成分としては、反応性が良好で、より機械的特性などを高度に維持しやすい観点から、前記式(II)で表わされるものである。具体的には、テレフタル酸成分、フタル酸成分、イソフタル酸成分、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分または2,7−ナフタレンジカルボン酸成分などが挙げられる。これらの中でも、より機械的特性などを高度に維持しやすい観点から、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分および2,7−ナフタレンジカルボン酸成分が好ましく、特にテレフタル酸成分と2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が好ましく、最も好ましいのは2,6−ナフタレンジカルボン酸成分である。なお、ANA成分以外の他の芳香族ジカルボン酸成分は、前記構造式(II)で示される低級アルキルエステルの形態で用いられるのが好ましく、前記構造式(II)で示されるR6およびR7は、それぞれ反応性の点などから、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特にジメチルエステルやジエチルエステルなどが好ましく挙げられる。
好ましい前記式(I)で表されるANA成分と前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分とのモル比は、5:95〜80:20の範囲であり、さらに10:90〜80:20、15:85〜75:25の範囲である。ANA成分の割合が少なすぎたり、前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分の割合が多すぎたりすると、共重合による反応性の向上効果が乏しくなりやすく、またANA成分が持つ特性も損なわれやすくなり、他方ANA成分の割合が多すぎたり、前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分の割合が少なすぎたりすると、得られるポリエステルが非常に融点の高い高結晶性のものになりやすく、フィルムなどに製膜するときの成形性などが難しくなりやすく、また共重合による反応性の向上効果も乏しくなる。
本発明の製造方法では、本発明の効果を損なわない範囲で、ANA成分、ANA成分以外の前記(II)式で示される芳香族ジカルボン酸成分およびエチレングリコール成分以外の他の共重合成分を、例えば全酸成分のモル数を基準として、10モル%以下、さらに5モル%以下の範囲で共重合していてもよい。具体的なさらなる共重合成分としては、ヘキサヒドロテレフタル酸成分、ヘキサヒドロイソフタル酸成分などの脂環式ジカルボン酸成分、コハク酸成分、グルタル酸成分、アジピン酸成分、ピメリン酸成分、スベリン酸成分、アゼライン酸成分、セバシン酸成分、ウンデカジカルボン酸成分、ドデカジカルボン酸成分などの脂肪族ジカルボン酸成分、イソプロピレングリコール成分、テトラメチレングリコール成分、ヘキサメチレングリコール成分、オクタメチレングリコール成分などのグリコール成分、p−ヒドロキシ安息香酸成分、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸成分などのヒドロキシカルボン酸成分や、アルコキシカルボン酸成分、ステアリルアルコール成分、ベンジルアルコール成分、ステアリン酸成分、ベヘン酸成分、安息香酸成分、t−ブチル安息香酸成分、ベンゾイル安息香酸成分などの単官能成分、トリカルバリル酸成分、トリメリット酸成分、トリメシン酸成分、ピロメリット酸成分、ナフタレンテトラカルボン酸成分、トリメチロールエタン成分、トリメチロールプロパン成分、グリセロール成分、ペンタエリスリトール成分などが挙げられる。
本発明の特徴の一つは、ポリエステルの色相向上および熱安定性向上のためエステル交換触媒にチタン化合物以外の化合物を使用することにあり、好ましいチタン化合物のチタン元素量(Ti:mmol%)での添加量は、エステル交換反応触媒として機能しがたい1mmol%以下、さらに0.5mmol%以下であり、最も好ましいのは添加しないものである。このようにチタン化合物をエステル交換反応などの触媒として使用しないことで、触媒としてのチタン化合物による熱劣化や色相の黄色化などを抑制できる。
一方、単にチタン化合物を減らすだけでは、エステル交換反応の進行が遅くなる。そこで本発明では、マンガン化合物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物をエステル交換反応触媒として添加することが必要である。これらの化合物は、水酸化物、酢酸塩、炭酸塩などが好ましく、もっとも好ましいのは、マンガンの酢酸塩化合物である。これらのマンガン化合物、亜鉛化合物、マグネシウムやカルシウム化合物の添加量は、それらを構成する金属元素量、すなわちマンガン、亜鉛、マグネシウムおよびカルシウムの合計金属元素量(M)で、得られるポリエステルの全酸成分のモル数を基準として、前述の式(2)の範囲を満足することが必要である。そして、合計金属元素量(M)が10〜100mmol%、好ましくは20〜80mmol%の範囲であることで、触媒としてのチタン化合物を前述の上限以下にしても、反応速度などを維持しつつジエチレングリコールなどの副生物の発生を抑制でき、しかも熱劣化や色相の黄色化などを抑制できる。
また、本発明では、添加したマンガン化合物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物およびチタン化合物も添加された場合はチタン化合物も失活させるため、また最終的に重縮合反応で生成される共重合芳香族ポリエステルの耐熱性を向上させる目的で、第一反応工程が終了した段階で、リン化合物を安定剤として加える。リン化合物はそれ自体公知のものを好適に使用でき、リン酸、亜リン酸、リン酸トリメチルエステル、トリエチルホスホノアセテートなどが挙げられる。
本発明の特徴の一つは、前述のマンガン化合物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物およびチタン化合物も添加された場合はチタン化合物の金属元素量(M+Ti)と該触媒を失活させるリン化合物のリン元素量(P)とを前述の式(3)の範囲にしたことにある。好ましいP/(Ti+M)は、0.2〜5.0、さらに0.5〜3.0の範囲である。この範囲とすることで、触媒としてのチタン化合物を前述の上限以下にしても、ジエチレングリコールなどの副生物の発生を抑制でき、しかも熱劣化や色相の黄色化などを抑制できる。
なお、本発明では、ジエチレングリコール発生の抑制のために、カリウム化合物およびナトリウム化合物の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩などを添加してもよい。
なお、本発明では、ジエチレングリコール発生の抑制のために、カリウム化合物およびナトリウム化合物の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩などを添加してもよい。
ところで、本発明では前述のとおり、チタン化合物の含有量を上限以下としていることから、重縮合反応を反応速度よく進めるには、チタン化合物とは別に重縮合反応触媒を含有させることが好ましい。具体的な重縮合反応触媒としては、アンチモン化合物、アルミニウム化合物、ゲルマニウム化合物が好ましく、これらの中でもアンチモン化合物とゲルナニウム化合物が好ましい。好ましいこれらの重縮合反応触媒の量は、得られるポリエステルの全酸成分のモル数を基準として、アンチモン化合物の場合は、10〜30mmol%、さらに15〜25mmol%、またゲルマニウム化合物の場合は10〜80mmol%、さらに20〜50mmol%の範囲であることが重縮合反応の進行速度を速めつつ、熱安定性を維持しやすいので好ましい。
さらに、本発明のポリエステルの製造方法について詳述する。
まず、第一反応工程として、前記構造式(I)で示されるANAのエステル形成性誘導体と要すれば前記構造式(II)で示される芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体と、エチレングリコールとをエステル交換反応させる。特に、前記構造式(II)の芳香族ジカルボン酸成分を共重合する場合は、芳香族ジカルボン酸の状態でを反応開始時から使用すると、発生する水によりエステル交換反応触媒が失活し、反応阻害が発生しやすい。そのため、芳香族ジカルボン酸の状態で添加する場合は反応初期を避けるのが好ましく、より好ましいのは芳香族ジカルボン酸をエステル形成性誘導体の形で使用することである。このとき、重要なことは、エステル交換反応を進行させるため、マンガン、亜鉛またはアルカリ土類金属化合物をエステル交換反応触媒として、前述の(M)の範囲となるように添加することである。
まず、第一反応工程として、前記構造式(I)で示されるANAのエステル形成性誘導体と要すれば前記構造式(II)で示される芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体と、エチレングリコールとをエステル交換反応させる。特に、前記構造式(II)の芳香族ジカルボン酸成分を共重合する場合は、芳香族ジカルボン酸の状態でを反応開始時から使用すると、発生する水によりエステル交換反応触媒が失活し、反応阻害が発生しやすい。そのため、芳香族ジカルボン酸の状態で添加する場合は反応初期を避けるのが好ましく、より好ましいのは芳香族ジカルボン酸をエステル形成性誘導体の形で使用することである。このとき、重要なことは、エステル交換反応を進行させるため、マンガン、亜鉛またはアルカリ土類金属化合物をエステル交換反応触媒として、前述の(M)の範囲となるように添加することである。
また、前述の第一反応工程に存在させるエチレングリコール成分のモル数は特に指定しないが、全酸成分のモル数に対して、1.1〜10倍が好ましい。常温のグリコール成分にほとんど溶解しない6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル形成誘導体をエチレングリコールスラリー状で反応器に供給する場合には、6〜10倍が好ましく、副生するジエチレングリコール量を減らすことを重要視する場合には、2〜5倍であることが好ましい。
また、エステル交換反応は徐々に加温していき、最終的に250℃までの範囲で行なうことが好ましい。なお、本発明では、反応を常圧下で行うこともできるが、さらに生産性を高めるために加圧下で反応を行ってもよい。ただ、過度に加圧するとジエチレングリコールなどの副生物が出やすくなる。
また、最終的に重縮合反応で生成されるポリエステルの耐熱性を向上させる目的で、第一反応工程が終了した段階で、上述のリン化合物を安定剤として加える。このとき重要なことは、含有するチタン化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物、カルシウム化合物およびマグネシウム化合物に対して、安定剤として用いるリン化合物の量が、前述の式(3)の範囲となるように用いることである。前述の式の下限以上にあることで、色調や耐熱性を高品位にすることができ、一方上限以下とすることで、その後の重縮合反応などを速やかに進行させることができる。
このようにして得られた反応性生物は、さらにそれらを重縮合反応させる第二反応工程に導かれ、O−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(重量比40/60)の混合溶媒を用いて35℃で測定したときの固有粘度が0.4〜1.0の共重合芳香族ポリエステルとされる。もちろん、必要に応じて、さらに固相重合処理を行っても良い。
さらに、第二反応工程で行なわれる重縮合反応について説明する。まず、重縮合温度は得られるポリマーの融点以上、より好ましくは融点より5℃高い温度から融点より100℃高い温度まで、さらに好ましくは融点より20℃高い温度から50℃高い温度までである。また、重縮合反応は通常50Pa以下の減圧下で行うのが好ましい。50Paより高いと重縮合反応に要する時間が長くなり且つ重合度の高いポリエステルを得ることが困難になる。なお、重縮合触媒としては、前述のとおりであり、1種類に限らず、2種以上を併用してもよい。
本発明の製造方法によって得られるポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の熱可塑性ポリマー、紫外線吸収剤等の安定剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、離型剤、顔料、核剤、充填剤あるいはガラス繊維、炭素繊維、層状ケイ酸塩などを必要に応じて配合してポリエステル組成物としても良く、そのようなポリエステル組成物にすることは得られる成形品に更なる特性を付与しやすいことから好ましい。なお、他の熱可塑性ポリマーとしては、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、さらには6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸を含まないポリエステル系樹脂などが挙げられる。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、さらに溶融紡糸することで繊維に、溶融製膜することでフィルムやシートに、そして射出成形することでボトルや容器などの成形品とすることができる。特に、本発明の製造方法で得られたポリエステルをフィルムとする場合、前述の通り、ジエチレングリコールなどの副生物が少なく、優れた色相と耐熱性を有することから、安定したフィルム物性を確保しつつ色相の優れたフィルムを得ることができる。また、本発明のポリエステルが、前記式(II)で示される他の芳香族ジカルボン酸成分を共重合した共重合芳香族ポリエステルである場合は、前述のとおり、優れた製膜性なども具備させることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明では、以下の方法により、その特性を測定および評価し、特に断らない限り、ppmおよび部は、重量を基準とした値である。
(1)固有粘度(IV)
得られたポリエステルの固有粘度はO−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒を用いて、35℃の雰囲気下で測定し求めた。
得られたポリエステルの固有粘度はO−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒を用いて、35℃の雰囲気下で測定し求めた。
(2)DEG分析
ヒドラジンにより得られた共重合芳香族ポリエステルを加水分解し、遊離したジエチレングリコールをガスクロマトグラフィー(Hewlett Packard社製、商品名6990)にて分析した。
ヒドラジンにより得られた共重合芳香族ポリエステルを加水分解し、遊離したジエチレングリコールをガスクロマトグラフィー(Hewlett Packard社製、商品名6990)にて分析した。
(3)ポリマーペレットカラー測定
各実施例および比較例で得られたポリエステルをペレット(4mm×3mm×3mm)に成形し、180℃で1時間熱処理を行った後、日本電色工業社製 測色色差計ZE−2000で測定した。
なお、Col−Lは小さくなるほど暗いことを意味し、大きいほど好ましく、他方Col−bは大きくなるほど黄ばんだ色に近づくことを意味し、小さいほど好ましい。
各実施例および比較例で得られたポリエステルをペレット(4mm×3mm×3mm)に成形し、180℃で1時間熱処理を行った後、日本電色工業社製 測色色差計ZE−2000で測定した。
なお、Col−Lは小さくなるほど暗いことを意味し、大きいほど好ましく、他方Col−bは大きくなるほど黄ばんだ色に近づくことを意味し、小さいほど好ましい。
[実施例1]
6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ジメチル30Kg(69.8モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル7.3Kg(29.9モル)、エチレングリコール24.7Kgを攪拌機、精留塔、冷却管を備えた圧力容器に仕込み、150℃まで昇温した。その時点で酢酸マンガンを7.3gを加え、反応装置全体の圧力は常に0.20MPaにコントロールさせ更に加熱してエステル交換反応を行った。精留塔の塔頂温度は180℃になると全還流とし、180℃以下では還流比1にて反応を続けた。反応液温度が205℃になった時点で6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ジメチルはエチレングリコールに溶解し透明となった。最終的に内温を245℃まで昇温したところで反応終了とした。
6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ジメチル30Kg(69.8モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル7.3Kg(29.9モル)、エチレングリコール24.7Kgを攪拌機、精留塔、冷却管を備えた圧力容器に仕込み、150℃まで昇温した。その時点で酢酸マンガンを7.3gを加え、反応装置全体の圧力は常に0.20MPaにコントロールさせ更に加熱してエステル交換反応を行った。精留塔の塔頂温度は180℃になると全還流とし、180℃以下では還流比1にて反応を続けた。反応液温度が205℃になった時点で6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ジメチルはエチレングリコールに溶解し透明となった。最終的に内温を245℃まで昇温したところで反応終了とした。
続いて圧力を常圧に戻した際、内温が220℃まで低下したが析出物は見られなかった。その後、トリエチルホスホノアセテート11.1g、三酸化アンチモン5.8gを加え、内温を250℃まで再度昇温し、余分のエチレングリコールを留出させたのち、反応液を重縮合容器に移した。
その後反応容器内温を徐々に昇温しながら、ゆっくりと容器内を減圧し、290℃、50Paで所定の攪拌電力に到達するまで重縮合反応を続け、芳香族共重合ポリエステルを製造した。
得られた芳香族共重合ポリエステルを150℃で4時間乾燥後、300℃で溶融状態とし、回転しているキャスティングドラムに溶融状態の芳香族共重合ポリエステル樹脂組成物を押し出して、厚さ400μmの未延伸シート状物を得た。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
その後反応容器内温を徐々に昇温しながら、ゆっくりと容器内を減圧し、290℃、50Paで所定の攪拌電力に到達するまで重縮合反応を続け、芳香族共重合ポリエステルを製造した。
得られた芳香族共重合ポリエステルを150℃で4時間乾燥後、300℃で溶融状態とし、回転しているキャスティングドラムに溶融状態の芳香族共重合ポリエステル樹脂組成物を押し出して、厚さ400μmの未延伸シート状物を得た。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
[実施例2]
表1に示すように、共重合させる芳香族ジカルボン酸をジメチルテレフタレートに変え、共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
表1に示すように、共重合させる芳香族ジカルボン酸をジメチルテレフタレートに変え、共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
[実施例3]
表1に示すように、共重合させる芳香族ジカルボン酸の共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
表1に示すように、共重合させる芳香族ジカルボン酸の共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
[比較例1]
表1に示すようにエステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の添加量を変更したことと、三酸化アンチモンを添加せずしなかったこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す
表1に示すようにエステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の添加量を変更したことと、三酸化アンチモンを添加せずしなかったこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す
[比較例2]
表1に示すように、リン化合物の添加量を変更したこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す
表1に示すように、リン化合物の添加量を変更したこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す
[比較例3]
表1に示すように共重合させる芳香族ジカルボン酸をジメチルテレフタレートに変え、共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更したことと、三酸化アンチモンを添加しなかったこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
表1に示すように共重合させる芳香族ジカルボン酸をジメチルテレフタレートに変え、共重合率を変更したこと、エチレングリコールの仕込量を変更したこと、エステル交換触媒の種類、添加量、リン化合物の種類、添加量を変更したことと、三酸化アンチモンを添加しなかったこと以外は実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
[比較例4]
6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸30Kg(74.6モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル7.8Kg(32.0モル)、エチレングリコールを表1に示すように攪拌機、精留塔、冷却管を備えた圧力容器に仕込み、150℃まで昇温した。その時点でチタンテトラブトキシドとトリメリット酸無水物をモル比1:2で175℃、4時間反応させた反応物19.6gを加え、反応装置全体の圧力は常に0.20MPaにコントロールさせ更に加熱してエステル交換反応を行った。精留塔の塔頂温度は200℃になると全還流とし、180℃以下では還流比1にて反応を続けた。最終的に内温を250℃まで昇温し、反応液が透明になったところで反応終了とした。
6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸30Kg(74.6モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル7.8Kg(32.0モル)、エチレングリコールを表1に示すように攪拌機、精留塔、冷却管を備えた圧力容器に仕込み、150℃まで昇温した。その時点でチタンテトラブトキシドとトリメリット酸無水物をモル比1:2で175℃、4時間反応させた反応物19.6gを加え、反応装置全体の圧力は常に0.20MPaにコントロールさせ更に加熱してエステル交換反応を行った。精留塔の塔頂温度は200℃になると全還流とし、180℃以下では還流比1にて反応を続けた。最終的に内温を250℃まで昇温し、反応液が透明になったところで反応終了とした。
続いて圧力を常圧に戻し、トリエチルホスホノアセテート14,3gを添加した後、内温を250℃まで再度昇温し、余分のエチレングリコールを留出させたのち、反応液を重縮合容器に移した。
その後実施例1と同様にに行った。
得られた、ポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
その後実施例1と同様にに行った。
得られた、ポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
[比較例5]
表1に示すTiとPの量となるように、チタン化合物とリン化合物の添加量を変更した以外は、比較例4と同様に行なった。
得られた、ポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
表1に示すTiとPの量となるように、チタン化合物とリン化合物の添加量を変更した以外は、比較例4と同様に行なった。
得られた、ポリエステル及び未延伸シートの特性を表2に示す。
表1中の、ANA成分は6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、NDCは2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、DMTはテレフタル酸ジメチル、EG仕込量は第1反応であるエステル交換反応に加えたエチレングリコールのモル数を、同じく同反応に加えた全酸成分のモル数で割ったモル比、酢酸Mnは酢酸マンガン、酢酸Mgは酢酸マグネシウム、TMTはチタンテトラブトキシドとトリメリット酸無水物をモル比1:2で175℃、4時間反応させた反応物、Mは全酸成分のモル数を基準としたときの触媒として加えられたマンガン化合物、亜鉛化合物、カルシウム化合物およびマグネシウム化合物の合計金属元素量(mmol%)、Pは全酸成分のモル数を基準としたときの触媒を失活させるために加えられたリン化合物のリン元素量(mmol%)、リン化合物のAはトリエチルホスホノアセテート、リン化合物のBはトリメチルフォスフェート、P/(Ti+M)は前述のPとM+Tiのモル比、第1反応時間は第1反応であるエステル交換反応が開始してから終了するまでの時間を意味する。
表2中の、IVは固有粘度(dl/g)、△IVはポリマーのIVからそれをフィルムにしたときのIVを差し引いた両者のIVの差であり、DEGはポリエステルの重量を基準としたときのジエチレングリコール量を意味する。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、押出成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形などの通常の溶融成形に供することができ、繊維、フィルム、三次元成形品、容器、ホース等に加工することができる。
Claims (4)
- 下記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ、さらに重縮合反応させるポリエステルの製造方法であって、
触媒として添加されたチタン化合物ならびにマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一つの金属元素を有する金属化合物、および触媒を失活させるために添加されたリン化合物のそれぞれの添加量が下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリエステルの製造方法。
R2-O(O)C-R4-OR1O-R4-C(O)O-R3 (I)
(上記式(I)中の、R1は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2およびR3はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、R4は2,6−ナフタレンジイル基である。)
0≦Ti≦1 (1)
10<M≦100 (2)
0.2≦P/(Ti+M)≦5 (3)
(上記式中の、Ti、MおよびPは、それぞれポリエステルの全酸成分のモル数を基準としたときの、Tiはチタン元素としてのチタン化合物量(mmol%)、Mはマンガン、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムの元素量としての金属化合物量(mmol%)、Pは触媒を失活するリン元素としてのリン化合物量(mmol%)である。) - 酸成分として、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の低級アルキルエステルのほかに、下記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分を共重合する請求項1記載のポリエステルの製造方法。
R6-O(O)C-R5-C(O)O-R7 (II)
(上記式(I)中の、R5はフェニレン基またはナフタレンジイル基であり、R6およびR7はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基である。) - 前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分が、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸およびそれらのエステル形成性誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2記載のポリエステルの製造方法。
- 前記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分と前記式(II)で示される芳香族ジカルボン酸成分とが、モル比で5:95〜80:20の範囲にある請求項2記載のポリエステルの製造方法。
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JP2008009229A JP2009167343A (ja) | 2008-01-18 | 2008-01-18 | ポリエステルの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108976404A (zh) * | 2018-07-26 | 2018-12-11 | 沈阳建筑大学 | 腰果酚改性的聚-2,6-萘二甲酸乙二醇酯及其制备法 |
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2008
- 2008-01-18 JP JP2008009229A patent/JP2009167343A/ja active Pending
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