JP2009161443A - 経口投与組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性が高く、内臓脂肪や皮下脂肪といった体脂肪と中性脂肪の低減効果に優れる組成物を提供するとともに、それらを含有する食品、医薬品、飼料を提供する。
【解決手段】カロテノイドとスフィンゴ脂質とを含むことを特徴とする組成物であり、好ましくは、クリプトキサンチンとスフィンゴ脂質とを含む組成物であり、クリプトキサンチン及び/又はスフィンゴ脂質がカンキツ類由来であり、好ましくは、カンキツ類が温州みかんであるものであって、体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、体脂肪低減作用や中性脂肪低減作用などに効果があり、食品、医薬品、飼料として摂取することができるカロテノイドとスフィンゴ脂質とを含む組成物に関するものである。
平成20年4月から医療保険者(国保・被用者保険)において、40歳以上の被保険者・被扶養者を対象とする、メタボリックシンドロームに着目した健診及び保健指導の事業実施が義務づけられる。5年後に成果を判定し、結果が不良な健康保険者には財政的なペナルティが課せられることとなっている。厚生労働省は、中年男性では二人の一人がメタボリックシンドロームであると見込んでおり、約2,000万人がメタボリックシンドロームと予備群に該当する。
近年、脂肪の体への影響に関する研究が進み、特に内臓脂肪の蓄積が肥満だけでなく、生活習慣病や高脂血症、耐糖能異常、高血圧など高い相関関係があることが示唆され、内蔵脂肪を蓄積させないことが、多くの疾患を予防できると考えられている。これらの考え方に基づいた病態がメタボリックシンドロームである。内臓脂肪の減少には食事の改善や日常的な運動を行うといった生活環境を変化させなければならない。しかし食の欧米化や生活習慣の変化によって、食事は高カロリーになり、また運動をするための時間の確保が難しい状態にある。
現在日本では高齢化に伴い、高額化する医療費を抑えるべく予防医療に注目が集まっている。上記の疾病は発症すると多額の治療費と治療時間がかかるため、予防医療的な観点から内臓脂肪を減少させることで、疾病の発病リスクを軽減しようと様々な健康食品やサプリメントが発売されている。
しかしながら、これら健康食品では通常の摂取では十分な効果を期待することは困難であり、大量に摂取すればある程度の効果が期待できるものの、副作用が高まるといった欠点があった。以上のことにより少量の摂取で効果的かつ安全に内臓脂肪の減少作用を持った食品の開発が強く望まれている。
そのような体脂肪、特に内臓脂肪を低減させる効果を持つ既存の食品としては、カテキンやアスタキサンチンが上げられる。カテキンは緑茶や紅茶、チョコレートなどに含有され、体脂肪の燃焼に効果があるとされている(特許文献1)。しかし含有量を増やすと渋みが増えるため、商品への添加は大きく制限されている。またアスタキサンチンも体脂肪の燃焼効果を示す(特許文献2)が、アスタキサンチン自体が体内に取り込まれにくく、また単独での効果は高くないため、脂肪減少に有効な量を摂取することは困難である。
特開2002−326932号公報 特開2007−153845号公報
以上のような現状を鑑み、内臓脂肪や皮下脂肪といった体脂肪を通常の摂取量で低減する作用を有する食品、医薬品、飼料の提供が待ち望まれていた。本発明は、安全性が高く、体脂肪低減作用及び中性脂肪低減作用を有する食品、医薬品、飼料を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、カロテノイドとスフィンゴ脂質とを併用すると、その相乗作用により、単独で使用した場合に期待できる機能性以上の効果が発揮できることを見出し、本発明を完成した。また、これらの併用はカンキツ類植物を原料として使用すると、容易に抽出・濃縮が可能であることを見出した。
すなわち本発明の第一は、カロテノイドとスフィンゴ脂質とを含み、体脂肪及び/又は中性脂肪低減作用があることを特徴とする経口投与組成物であり、好ましくは、カロテノイドがクリプトキサンチンである組成物であり、カロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質がカンキツ類由来であり、好ましくは、カンキツ類が温州みかんであるものである。
本発明の第二は、カンキツ類植物を搾汁し、その残さからカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を得ることを特徴とする、または、カンキツ類植物に酵素を添加して酵素処理してカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を得ることを特徴とする、または、カンキツ類植物に有機溶剤を添加し、該有機溶剤中にカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を抽出することを特徴とする、前記したいずれかの組成物の製造方法を要旨とするものである。
本発明の第三は、前記した経口投与組成物を含んでなる食品、医薬品、飼料を要旨とするものである。
本発明によれば、高い体脂肪低減作用・中性脂肪低減作用を示し、安全性が高く、様々な食品、医薬品、飼料に配合することが可能となる。
以下の本発明を詳細に説明する。
本発明におけるカロテノイドは、特に限定されるものではなく、例えばα-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、クリプトキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、リコペン、ツナキサンチン、フコキサンチンなど、及びこれらの脂肪酸エステルが挙げられる。脂肪酸エステルとしては上記カロテノイド類のパルミトイルエステル、ミリストイルエステル、ラウリルエステルなどが挙げられる。これらの中でクリプトキサンチン及びその脂肪酸エステルが体脂肪低減作用・中性脂肪低減作用が高く望ましい。
本発明におけるクリプトキサンチンは、特に限定されるものではなく、例えばα−クリプトキサンチン、β−クリプトキサンチン及びこれらの脂肪酸エステル体や構造的に許容できる誘導体も含まれる。脂肪酸エステル体の脂肪酸長も特に限定されるものではないが、例えば、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)などの脂肪酸エステルが挙げられる。また、これらクリプトキサンチンの供給源としては、カンキツ類であることが好ましく、生産量が多く、日本古来の果物である温州みかん由来であることが特に好ましい。
本発明におけるスフィンゴ脂質とは、スフィンゴシンと称する炭素数14〜24程度からなるアミノアルコールあるいはこれと類似した構造を有する長鎖アミノアルコールと、長鎖脂肪酸などの脂肪酸とがアミド結合した一群の化合物を言い、それらに糖類が結合した化合物や、リン酸基が結合した化合物なども含まれる。脂肪酸は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれであっても良く、直鎖又は分岐鎖であってもよく、1以上の水酸基が置換していても良い。また、アミノアルコールの水酸基には、糖、リン酸、シアル酸、コリン、エタノールアミンなどが結合していても良い。糖類としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、ラクトースなどが結合していることが好ましく、特にグルコースが結合していることが更に好ましい。リン酸基が結合したものでは、リン酸基を介してイノシトール、更に糖が結合したスフィンゴ脂質も含まれる。本発明は、特定の鎖長のものや構造のものを対象としているわけではなく、スフィンゴ脂質と呼ばれる全てのものが含まれる。また、その由来は天然物由来でも化学合成により得られる従来既知のスフィンゴ脂質及びその誘導体であっても良い。これらスフィンゴ脂質は、食品用として用いる場合には、コメ、小麦、牛乳、トウモロコシ、ビート、こんにゃく、リンゴ、タモギタケ・マイタケなどの各種キノコ、酢酸菌など由来のものが入手可能であるので、それらをそのまま用いることも可能であるが、好ましくはカンキツ類由来のスフィンゴ脂質、特に好ましくは温州みかん由来のスフィンゴ脂質が好ましい。カンキツ類由来のスフィンゴ脂質には、糖を含まない遊離型のスフィンゴ脂質が多く含まれるため、体脂肪低減及び中性脂肪低減作用が強いためそれら由来のものを使用することが好ましい。
本発明におけるカンキツ類とは、ミカン科などに属する植物を挙げることができる。より具体的には、イヨカン、温州みかん、オレンジ、カボス、カワバタ、キシュウミカン、清見、キンカン、グレープフルーツ、ゲッキツ、三宝柑、シイクワサー、ジャバラ、スウィーティー、スダチ、ダイダイ、タチバナ、デコポン、ナツダイダイ、ハッサク、バレンシアオレンジ、晩白柚、ヒュウガナツ、ブンタン、ポンカン、マンダリンオレンジ、ヤツシロ、ユズ、ライム、レモン、カラタチなどを例示することができる。
本発明で、抽出及び酵素処理用原料として使用するカンキツ類植物は、カンキツ類植物の部位は問わないが、その中でも含有量の多い部位として果実を用いることが好ましい。カンキツ類植物の果実は、そのままでも良いし、これらに対しすりつぶし、破砕、粉砕、加熱、脱水、乾燥などの物理的処理を行ったものでも良い。これらの処理を行うと酵素処理効率、抽出効率が上がるため好ましい。更に本発明では、果実の搾汁残さを用いることが好ましい。果実の搾汁残さは、インライン搾汁機、チョッパーヘルパー搾汁機、ブラウン搾汁機などにより果実を搾汁した後、パドル型又はスクリュー型のフィニッシャーなどでろ過又は篩別、又は遠心分離により果汁を調製した搾汁残さを集めることにより調製される。また、本発明で使用するカンキツ類植物の搾汁残さは、搾汁機により搾汁した後の果汁を遠心分離処理して得られる、微細なパルプ分である搾汁残さも用いることもできる。このような微細なパルプ分には、更にクリプトキサンチン及びスフィンゴ脂質の含有量が高いため、好ましい原料である。
本発明において抽出工程に用いる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル類、ピリジン類、ポリエーテル類、超臨界二酸化炭素などが挙げられる。これらのうち、本発明においては食品用途に使用するため、安全性の観点から、アセトン、エタノール、ヘキサン、超臨界二酸化炭素を用いるのが特に好ましい。これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、混合物を用いてもよい。また有機溶剤に水や界面活性剤などの添加物を加えることもできる。
抽出に用いる有機溶剤の量としては、特に限定されず被抽出物からクリプトキサンチン及びスフィンゴ脂質を抽出するのに十分な量であればよい。具体的には、被抽出物の固形分重量に対して0.5〜100倍、好ましくは1〜50倍がよい。抽出の温度は使用する溶剤の沸点にもよるが、例えばエタノールを用いた場合では、好ましくは0℃〜80℃がよい。抽出温度がこの範囲以下であれば抽出効率が低下し、またこの範囲以上であれば溶剤の揮発をもたらし、またエネルギー使用量が増えるのみである。抽出時間は特に限定されないが、抽出効率と作業性から好ましくは10分〜24時間がよい。
なお、抽出操作は1回のみの回分操作に限定されるものではない。抽出後の残査に再度新規な溶剤を添加し、抽出操作を施すこともできるし、抽出溶剤を複数回被抽出物に接触させることもできる。すなわち、抽出操作としては、回分操作、半連続操作、向流他段階接触操作のいずれの方式も使用可能である。また、ソックスレー抽出、還流抽出など公知の抽出方法を使用してもよい。抽出後の残さの分離除去も公知の方法で行えばよく、具体的には吸引濾過、フィルタープレス、シリンダープレス、デカンター、遠心分離器、濾過遠心機などを用いればよい。更に、引き続いて不純物類を取り除いても良い。不純物の除去方法としては、例えば水洗浄、有機溶媒洗浄、シリカゲルカラムや樹脂カラム、逆相カラムなどを通す方法、活性炭処理、極性の異なる溶媒による分配、再結晶法、真空蒸留法などが挙げられる。
このようにして得られた抽出液は、その後、アルカリ処理、濃縮やカラムなどによる精製、乾燥、粉末化、担体、乳化剤などへの混合などの処理を行うことにより、あらゆる食品、医薬品、飼料に用いることができる。
本発明において、カンキツ類植物の酵素処理物を製造するために使用する酵素は、カンキツ類に含まれる有機物、特に細胞壁などを構成する生体高分子などを分解することができるものであれば特に限定されず、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、リパーゼ、マセレーションエンザイム(細胞壁崩壊酵素)などが用いられる。これらの中でも糖質加水分解酵素であるセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、マレーションエンザイムがスフィンゴ脂質を濃縮する効率が高いために好ましい酵素である。添加する酵素剤は、これらの精製酵素を用いてもよいし、これらの活性を示す微生物菌体や培養物、これらの粗精製物を用いてもよい。また、市販酵素も用いることができ、例えば、ペクチナーゼには、スミチームPX(新日本化学工業株式会社製)、スミチームSPC(新日本化学工業株式会社製)、ペクチネックスSRL(ノボザイムズジャパン株式会社製)、スミチームPMAC(新日本化学工業株式会社製)などを用いることができ、ヘミセルラーゼには、セルロシンGM5(エイチビィアイ株式会社製)、セルロシンHC(エイチビィアイ株式会社製)などを用いることができ、セルラーゼには、セルラーゼY-NC(ヤクルト薬品工業株式会社製)、エンチロンMCH(洛東化成工業株式会社)、セルラーゼR10(ヤクルト薬品工業株式会社製)、スミチームCAP(新日本化学工業株式会社製)、セルラーゼTP−3(協和化成株式会社)などを用いることができ、プロテアーゼには、プロテアーゼM(天野エンザイム株式会社製)、オリエンターゼ20A(エイチビィアイ株式会社製)などを用いることができる。
これらの酵素は単独で用いてもよいし、2種類以上の酵素を混合して用いてもよい。添加する酵素の量は、特に限定されず酵素の反応性に応じて添加すればよい。例えば、ペクチナーゼを用いた場合であれば、搾汁残さ100gに対して1〜100,000ユニットであることが好ましく、更に10〜10,000ユニットであることが好ましい。
上記酵素を添加したのち、攪拌などにより酵素と被抽出物を均一に混合して酵素反応を進行させる。このときの反応温度としては、酵素が失活せず、かつ腐敗の起こりにくい条件、またスフィンゴ脂質が喪失しない条件下で行うことが望ましい。具体的には、温度は0℃〜90℃、好ましくは0℃〜80℃、さらに好ましくは0℃〜70℃がよい。反応のpHとしては酵素の至適条件下で行うのが望ましいのは言うまでもなく、pH2〜12、好ましくはpH2.5〜8とするのがよい。反応時間は使用する搾汁残渣と酵素の量に依存するが、通常1〜48時間に設定するのが作業上好ましい。反応の際、この反応物を攪拌しながら反応を行ってもよいし、静置反応でもよい。
酵素処理終了後、酵素処理された反応物そのままを用いてもよいし、なんらかの加工を行ったものを用いてもよい。具体的には、反応物を固液分離した残渣、固液分離した残渣を乾燥させたもの、固液分離せず反応物そのままを乾燥させたものなどを用いてもよい。また、酵素処理反応物を固液分離し、更に水を添加した後、再度固液分離することにより、酵素処理で生成した糖などの反応生成物を容易に除去することができる水洗浄法を用いると、不純物を簡単に取り除けるため好ましい。更に、引き続いて不純物類を取り除いても良い。不純物の除去方法としては、例えば水洗浄・有機溶剤洗浄、アルカリ処理などの化学処理が挙げられる。
以上のようにして得られた本発明の組成物は、さまざまな機能性を発揮することとなるが、経口で摂取することによりその中でも内臓脂肪・皮下脂肪などの体脂肪、トリグリセリドに代表される中性脂肪などの低減作用を有するものである。
本発明の組成物を摂取する方法としては、本組成物を単独でそのまま摂取しても良いし、粉末、錠剤、顆粒、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ゲル、ペースト、シロップ、懸濁液、乳化液、ドリンク剤などに加工して摂取しても良い。摂取する場合の摂取量の目安は、対象者の年齢・性別・体重などにより適時選択すれば良いが、通常、成人の場合、1日あたりカロテノイドを0.01mg〜1g、スフィンゴ脂質を0.01mg〜10g、好ましくはカロテノイドを0.1mg〜100mg、スフィンゴ脂質を0.1mg〜1g摂取するようにすれば良い。
本発明の別の発明は、上記した本発明の組成物を含有する飲食品および医薬品である。医薬品としては、注射液、輸液、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、腸溶剤、懸濁剤、シロップ剤、内服液剤、トローチ剤、乳剤、外用液剤、湿布剤、点鼻剤、点耳剤、点眼剤、吸入剤、軟膏剤、ローション剤、座剤、経腸栄養剤などの形態で摂取することができる。これらは、その症状により単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明の組成物の含有量は、0.1%〜90%の範囲で適時決定すればよいが、上記した1日あたりの摂取量の目安を摂取できるように製剤設計することが好ましい。
また、本発明の飲食品とは、一般食品に加えて、特定保健用食品、健康食品、機能性食品、医薬部外品などすべての食品および/又は飲料が含まれる。該食品および/又は飲料は特に限定されるものではなく、例えば、上記医薬品的な形態のものに加えて、パン、うどん、そば、ご飯等主食となるもの、チーズ、ウインナー、ソーセージ、ハム、魚介加工品等の食品類、アイスクリーム、クッキー、ケーキ、ゼリー、プリン、キャンディー、チューインガム、ヨーグルト、グミ、チョコレート、ビスケットなどの菓子類、清涼飲料水、調味料類、酒類、栄養ドリンク、コーヒー、茶、牛乳、果汁飲料、清涼飲料などの飲料が挙げられる。本発明の組成物の含有量は、0.1%〜70%の範囲で適時決定すればよいが、上記した1日あたりの摂取量の目安を摂取できるように配合量を決定することが好ましい。
飼料としては、本発明の組成物に、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦などの穀類、ふすま、米ぬかなどのぬか類、コーングルテンミール、コーンジャムミールなどの粕類、脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉などの動物性飼料類、ビール酵母などの酵母類、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどのカルシウム類、ビタミン類、油脂類、アミノ酸類、糖類などを配合することにより製造することができる。飼料の形態としては、ペットフード、家畜飼料、養殖魚用飼料などに用いることができる。組成物の含有量は、0.01〜20%の範囲で適時決定すればよく、1日あたり、体重1kgあたりカロテノイドを0.001mg〜100mg、スフィンゴ脂質を0.01mg〜1g摂取できるように、飼料原料などに添加することが好ましい。
以下に本実験の実施例を記す。なお本発明はこの実施例によりその範囲を限定するものではない。クリプトキサンチンの測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた。HPLC装置として、LC−10A(島津製作所製)を用い、ResolveC18(φ3.9×150mm、ウォーターズ社製)カラムを接続し、メタノールを等量加えた試料を導入した。移動相には、メタノール:酢酸エチル=7:3、カラム温度30℃、流速1.0ml/min、検出波長450nmで分析した。
スフィンゴ脂質の測定には、InertsilSIL100Aカラム(ジーエルサイエンス社製)を接続したHPLC装置LC−10Aを用い、光散乱検出器(500ELSD、ALLTECH社製)で検出した。移動相には、クロロホルムとクロロホルム/メタノール(1/1)の2液によるリニアグラジェントを用い、流速1.0ml/min、37℃で測定した。
実施例1
温州みかんをインライン搾汁機で搾汁し、フィニッシャー(0.5mmスクリーン)で濾別した果汁に対し、遠心分離機(アルファ・ラバル株式会社BRPX417)により軽遠心分離(2,500×g・分)を施した。軽遠心分離の上清部に対して、同遠心分離機により重遠心分離(4,000×g・分)を施し、沈殿部を回収した。その搾汁残さ(みかんジュース微細パルプ、水分率85%)8kgを凍結乾燥し、粉砕機で粉砕した粉末1.2kg中にエタノール4.5Lを加えて2時間撹拌し、抽出を実施した。ろ過して、エタノール画分を回収し、エバポレーターを用いてエタノールを留去した後、300mlの水を加えて撹拌した後、ろ過し水不溶性成分を回収し、同様な操作を2回繰り返した。その結果、温州みかん抽出物10gが得られた。この抽出物中には、クリプトキサンチンが4重量%、スフィンゴ脂質が20重量%含まれていた。
試験例1
BMIが25〜30の中程度肥満男性26名(平均年齢40.7歳)に実施例1で製造したクリプトキサンチンとスフィンゴ脂質を含む抽出物を乳化剤と共に混合し、乳化製剤を製造した。この乳化製剤をジュースに加工し、毎日2本(抽出物として12.5mg/日(β−クリプトキサンチン0.5mg/日、スフィンゴ脂質2.5mg/日))のジュースを12週間摂取した。試験は、各群13名とし、比較として抽出物を含まないジュース(比較例1)として二重盲検法で実施した。CTスキャン撮影はL4/L5椎間板横断部を中心に行い、内臓脂肪計測ソフトFat Scan Ver3.0(N2システム社)を使用し、腹腔内脂肪面積、皮下脂肪面積、全脂肪面積を計測した。また、体重、ウエスト、中性脂肪についても測定した。その結果、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積、全脂肪面積、体重、ウエスト、中性脂肪について、比較例1もしくは摂取開始前に対して有意差が認められた。それぞれの結果を図1、図2、図3、図4、図5、図6に示す。明らかに、内臓脂肪、皮下脂肪などの体脂肪と中性脂肪について低減作用が認められた。また、体脂肪低減の更なる結果として体重とウエストについても低減が認められた。
試験例2
2型糖尿病モデル動物として確立されているKK-Ay/TacJc1系の雌マウス(6週齢:日本クレア株式会社)を1群6匹に郡分けし、β−クリプトキサンチン(四国八州薬品製、純度95%)とグルコシルセラミド(ユニチカ製こんにゃくセラミド、純度3%)を高脂肪飼料にそれぞれ、0.2%と4%の割合で混ぜ、水とともに自由摂取させた。対照群として、何も添加しない高脂肪飼料(比較例2)、β−クリプトキサンチンのみを0.2%添加した高脂肪飼料(比較例3)、グルコシルセラミドのみを4%添加した高脂肪飼料(比較例4)をマウスに与え、試験を実施した。
投与は4週間実施し、投与前及び投与後7,14,21,28日に体重とトリグリセリド量を測定した。また、マウスを投与開始より29日目に屠殺し、内臓脂肪すなわち腹腔の白色脂肪組織の採取を行い、重量を比較した。それぞれの結果を図7、図8、図9に示す。
体重は、試験例2群において7日目から比較例2、比較例4に比べて体重が減少傾向にあり、14、21、28日目では有意に減少していた(図7)。トリグリセリド量も試験例2では21日目以降有意に減少することが確認された(図8)。また、腹腔脂肪組織重量は比較例2及び比較例4に比べて試験例2と比較例3では有意に低下していた。さらに、試験例2の脂肪組織重量は、比較例3に比べて有意に少なくなることが確認された(図9)。
以上より、本発明の組成物は、カロテノイドとスフィンゴ脂質を同時に配合することによって、単独よりもかなり強い体脂肪及び中性脂肪の低減作用が認められ、両成分の配合によって低用量で安全性の高い経口投与組成物となることが確認された。
L4/L5横断部の腹腔内脂肪面積の推移を示す図である。 L4/L5横断部の皮下脂肪面積の推移を示す図である。 L4/L5横断部の全脂肪面積の推移を示す図である。 体重の推移を示す図である。 ウエストの推移を示す図である。 中性脂肪(TG)の推移を示す図である。 体重の推移を示す図である。 血清トリグリセリド量の推移を示す図である。 内臓脂肪重量の推移を示す図である。

Claims (9)

  1. カロテノイドとスフィンゴ脂質とを含むことを特徴とする体脂肪低減作用及び/又は中性脂肪低減作用を有する経口投与組成物。
  2. カロテノイドが、クリプトキサンチンであることを特徴とする請求項1記載の経口投与組成物。
  3. カロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質が、カンキツ類由来である請求項1又は2記載の組成物。
  4. カンキツ類が、温州みかんである請求項3記載の組成物。
  5. カンキツ類植物を搾汁し、その残さからカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  6. カンキツ類植物に酵素を添加して酵素処理してカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  7. カンキツ類植物に有機溶剤を添加し、該有機溶剤中にカロテノイド及び/又はスフィンゴ脂質を含む組成物を抽出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を含んでなる食品。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を含んでなる医薬品又は飼料。
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