JP2009160916A - 流体噴射装置のクリーニング方法、及び流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間放置された後、印字処理を行う場合における多ノズル抜けの発生を防止できる、流体噴射装置のクリーニング方法、及び流体噴射装置を提供する。
【解決手段】ターゲットに流体を噴射する複数の噴射ノズル47と、噴射ノズル47へ流体を供給する共通流体室と、を有する噴射ヘッド3を備える流体噴射装置のクリーニング方法である。ターゲットへの流体噴射に先立ち、噴射ノズル47から流体を排出させる予備排出動作を行う予備排出ステップと、予備排出ステップ終了後の各噴射ノズル47における流体の噴射状況を検出する検出ステップと、検査結果に基づいて、噴射ヘッド3のクリーニング時における処理パラメータを決定するパラメータ決定ステップと、処理パラメータに基づき噴射ヘッド3に対してクリーニングを行うクリーニングステップと、を有する。予備排出ステップにおいては、少なくとも共通流体室の容積に相当する流体を噴射する。
【選択図】図4

Description

本発明は、流体噴射装置のクリーニング方法、及び流体噴射装置に関するものである。
流体噴射装置として、記録ヘッド(噴射ヘッド)の噴射口より記録媒体にインク(流体)を噴射するインクジェット式記プリンタ(以下、プリンタと称す)が知られている。このようなプリンタでは、時間の経過に伴って噴射口からのインクの吐出速度や吐出量が変化し、インクの吐出状態(噴射状態)が変化する。このため、インクの吐出速度や吐出量を所望の範囲に維持するために、定期的に記録ヘッドのクリーニング処理が行われる。
記録ヘッドの内部には、時間の経過に伴って気泡が成長したりインクが増粘することでインクの吐出速度や吐出量が所望の値を超えてしまい、吐出不良が生じる。そこで、前回のクリーニングからの経過時間や記録ヘッドの累積印字時間に基づいてタイマークリーニングを行い、インクの吐出不良を防止するプリンタがある(例えば、特許文献1参照)。また、吐出不良がないかどうかを検査した後、クリーニングを行うプリンタがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−219567号公報 特開2007−021783号公報
ところで、上記プリンタを用いる場合、インク内に混在される気泡が徐々に成長する。この状態で、吐出不良検査を行っても正常に吐出するが、その後比較的多くのインクが吐出される印字処理を行うとそのとき移動する流体量により気泡が流路内で潰れて広がり、流路を閉塞し、多数のノズル抜けが発生することで、所望の印字処理が実行できなくなるおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、印字処理を行う場合における多ノズル抜けの発生を防止する、流体噴射装置のクリーニング方法、及び流体噴射装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の流体噴射装置のクリーニング方法は、ターゲットに流体を噴射する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルへ前記流体を供給する共通流体室と、を有する噴射ヘッドを備える流体噴射装置のクリーニング方法において、前記ターゲットへの流体噴射に先立ち、前記噴射ノズルから前記流体を排出させる予備排出動作を行う予備排出ステップと、該予備排出ステップ終了後の前記各噴射ノズルにおける前記流体の噴射状況を検出する検出ステップと、該検査結果に基づいて、前記噴射ヘッドのクリーニング時における処理パラメータを決定するパラメータ決定ステップと、前記処理パラメータに基づき前記噴射ヘッドに対してクリーニングを行うクリーニングステップと、を有し、前記予備排出ステップにおいては、少なくとも前記共通流体室の容積に相当する前記流体を噴射することを特徴とする。
流体噴射装置を使用する場合、流体内に混在する気泡が徐々に成長してしまう。この場合において、流体噴射量の比較的多い処理を実行すると、多数のノズル抜けが誘発してしまい、印字処理を良好に行うことができなくなる可能性がある。そこで、本発明を採用すれば、予備排出動作により少なくとも共通流体室の容量に相当する量の流体(多量の流体)を噴射ノズルから排出させることで印字処理に先立ち、多ノズル抜けを誘発させることが可能となる。このように予備排出処理によって多ノズル抜けが発生した場合、クリーニングステップにより流体の噴射特性を回復させることができる。したがって、印字処理に先立ち、予め誘発させたノズル抜けをクリーニングで回復させることにより、印字中に多ノズル抜けが発生することが無く、信頼性の高い印字処理を行うことができる。
また、上記流体噴射装置のクリーニング方法においては、前記検出ステップは、前記流体の噴射不良を引き起こす不良ノズルを検出し、前記パラメータ決定ステップは、前記不良ノズルの数に基づいて前記パラメータを決定するのが好ましい。
この構成によれば、不良ノズルの数に応じた最適なクリーニング処理パラメータとして、例えば吸引時の圧力を設定することで、不良ノズルに応じた強さで吸引動作を行うことができる。不良ノズルの数が多ければ、流路中の気泡によるものであると推測できるので気泡を排出する程度に吸引時の圧力を設定し、不良ノズルの数が少なければ、ノズル部での流体メニスカスの破壊などが原因であると推測できるので、ノズル部の流体を吸引する程度に吸引時の圧力を設定する。これにより噴射ノズルから流体が必要以上に吸引されてしまうといった不具合を防止することができ、信頼性の高いクリーニング処理を行うことができる。
また、上記流体噴射装置のクリーニング方法においては、前記検出ステップと前記パラメータ決定ステップの間において、前記検出結果に基づいて、前記噴射ヘッドのクリーニングを行うか否かを決定するクリーニング決定ステップを有するのが好ましい。
この構成によれば、不良ノズルがなければクリーニングを行う必要がなく、噴射ノズルから流体が無駄に吸引されてしまうといった不具合を防止することができる。
また、上記流体噴射装置のクリーニング方法においては、前記検出ステップにおいては、前記噴射ヘッドにおける前記噴射ノズルが形成されたノズル開口面と、該ノズル開口面に対して非接触状態で対向配置される流体受部との間に電界を付与すると共に、前記噴射ノズルから前記流体受部に向けて前記流体を噴射させ、前記流体受部に向けて前記流体を噴射した際の静電誘導に基づく電圧変化により、前記ノズルの噴射状況を検出するのが好ましい。
この構成によれば、噴射ノズル毎に流体が良好に噴射できるか否かの流体噴射状況を正確に把握することが可能となる。よって、精度の高い検出結果に基づいてクリーニング処理のパラメータが決定されるので、クリーニング時に噴射ノズルから必要以上に流体が吸引されてしまうといった不具合を防止できる。
本発明の流体噴射装置は、ターゲットに流体を噴射する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルへ前記流体を供給する共通流体室と、を有する噴射ヘッドを備える流体噴射装置において、前記ターゲットへの流体噴射に先立ち、前記噴射ノズルから前記流体を排出させる予備排出動作を行う排出装置と、前記予備排出動作後の前記各噴射ノズルにおける前記流体の噴射状況を検出すると共に、該検出結果に基づいて前記噴射ヘッドに対してクリーニングを行う際の処理パラメータを決定する流体検出部と、前記フラッシング装置及び前記流体検出部に電気的に接続され、前記処理パラメータに基づいて前記噴射ヘッドに対するクリーニング処理を実行する制御装置と、を備え、該制御装置は、少なくとも前記共通流体室の容積に相当する量の前記流体を噴射させるように前記予備排出動作を行うことを特徴とする。
流体噴射装置を使用する場合、流体内に混在する気泡が成長してしまう。この場合において、流体噴射量の比較的多い処理を実行すると、多数のノズル抜けを誘発してしまい、印字処理を良好に行うことができなくなる可能性がある。そこで、本発明を採用すれば、予備排出動作により少なくとも共通流体室の容量に相当する量の流体(多量の流体)を噴射ノズルから噴射させることで印字処理に先立ち、多ノズル抜けを誘発させることが可能となる。このように予備排出処理によって多ノズル抜けが発生した場合、クリーニングステップにより流体の噴射特性を回復させることができる。したがって、印字処理に先立ち、予め誘発させたノズル抜けをクリーニングで回復させることにより、印字中に多ノズル抜けが発生することが無く、信頼性の高い印字処理を行うことができる。
以下、本発明に係る流体噴射装置のクリーニング方法、及び流体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、プリンタ1と称す)を例示する。図1は、本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成を示す一部分解図である。
プリンタ1は、サブタンク2及び記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4と、プリンタ本体5とから概略構成される。プリンタ本体5には、キャリッジ4を往復移動させるキャリッジ移動機構65(図7参照)と、不図示の記録紙(流体噴射対象)を搬送する紙送り機構66(図7参照)と、記録ヘッド(噴射ヘッド)3のクリーニング機構としてのクリーニング機構14と、記録ヘッド3に供給するインクを貯留したインクカートリッジ6とが設けられている。
また、プリンタ1は、記録ヘッド3から吐出されるインク滴Dを検出可能なインク滴センサ(流体検査部)7を備えている(図4,7参照)。このインク滴センサ7は、記録ヘッド3のノズルから吐出されるインク滴Dを帯電させ、この帯電したインク滴Dが飛翔する際の静電誘導に基づく電圧変化を検出信号として出力することで、ノズルのインク吐出状態を把握可能とするように構成されたものである。なお、このインク滴センサ7の詳細については、後述する。
上記キャリッジ移動機構65は、図1に示される、プリンタ本体5の幅方向に架設されたガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続されてこのパルスモータ9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とはプリンタ本体5の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12と、から構成されている。
そして、パルスモータ9を駆動することで、キャリッジ4がガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動するように構成されている。また、上記紙送り機構66は、紙送りモータやこの紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラ(いずれ不図示)等から構成され、記録紙を記録(印字・印刷)動作に連動させてプラテン上に順次送り出すようになっている。
図2は、プリンタにおける記録ヘッドの構成を説明する断面図であり、図3は、記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。また、図4は記録ヘッド3の周辺における要部構成を示す模式図である。
図2に示されるように、本実施形態における記録ヘッド3は、導入針ユニット17、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を主な構成要素としている。
導入針ユニット17の上面にはフィルタ21を介在させた状態で2本のインク導入針22が横並びで取り付けられている。これらのインク導入針22には、サブタンク2がそれぞれ装着される。また、導入針ユニット17の内部には、各インク導入針22に対応したインク導入路23が形成されている。
このインク導入路23の上端はフィルタ21を介してインク導入針22に連通し、下端はパッキン24を介してヘッドケース18内部に形成されたケース流路25と連通する。
なお、本実施形態は、2種類のインクを使用する構成であるため、サブタンク2を2つ配設しているが、本発明は3種類以上のインクを使用する構成にも当然に適用されるものである。
サブタンク2は、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって成型されている。このサブタンク2には、インク室27となる凹部が形成され、この凹部の開口面に透明な弾性シート26を貼設してインク室27が区画されている。
また、サブタンク2の下部にはインク導入針22が挿入される針接続部28が下方に向けて突設されている。サブタンク2におけるインク室27は、底の浅いすり鉢形状をしており、その側面における上下中央よりも少し下の位置には、針接続部28との間を連通する接続流路29の上流側開口が臨んでおり、この上流側開口にはインクLを濾過するタンク部フィルタ30が取り付けられている。針接続部28の内部空間にはインク導入針22が液密に嵌入されるシール部材31が嵌め込まれている。
このサブタンク2には、図4に示されるようにインク室27に連通する連通溝部32′を有する延出部32が形成されており、この延出部32の上面にはインク流入口33が突設されている。このインク流入口33には、インクカートリッジ6に貯留されたインクLを供給するインク供給チューブ34が接続される。従って、インク供給チューブ34を通ってきたインクLは、このインク流入口33から連通溝部32′を通ってインク室27に流入するようになっている。
図2に示した上記弾性シート26は、インク室27を収縮させる方向と膨張させる方向とに変形可能である。そして、この弾性シート26の変形によるダンパ機能によって、インクLの圧力変動が吸収される。すなわち、弾性シート26の作用によってサブタンク2が圧力ダンパとして機能する。従って、インクLは、サブタンク2内で圧力変動が吸収された状態で記録ヘッド3側に供給されるようになっている。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、下端面に流路ユニット19を接合し、内部に形成された収容空部37内にアクチュエータユニット20を収容し、流路ユニット19側とは反対側の上端面にパッキン24を介在した状態で導入針ユニット17を取り付けるようになっている。
このヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。このケース流路25の上端は、パッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23と連通するようになっている。
また、ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通するようになっている。したがって、インク導入針22から導入されたインクLは、インク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給される。
また、ヘッドケース18の収容空部37内に収容されるアクチュエータユニット20は、図3に示されるように、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンタ本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は、固定端部側が固定板39上に接合され、自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子38は、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。
また、各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。そして、アクチュエータユニット20は、固定板39の背面を、収容空部37を区画するケース内壁面に接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板(封止板)41、流路基板42及びノズル基板43からなる流路ユニット構成部材を積層した状態で接着剤で接合して一体化することにより作製されており、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル47に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。圧力室46は、ノズル47の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。
また、共通インク室44は、ケース流路25と連通し、インク導入針22側からのインクLが導入される室である。
そして、この共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配供給される。
上記クリーニング機構14は、図4に示されるようにキャップ部材15、吸引ポンプ16等から構成される。キャップ部材15は、ゴム等の弾性材をトレイ形状に成型した部材によって構成してあり、ホームポジションに配設されている。このホームポジションとは、キャリッジ4の移動範囲内であって記録領域よりも外側の端部領域に設定され、記録ヘッド3のノズル47からインクを吐出することで噴射特性を回復又は維持するフラッシング動作を行う際、又は記録ヘッド3による記録動作前や記録動作中等においてインクLや気泡を排出すべく、インク滴Dを吐出するフラッシング処理を行う際に、キャリッジ4が位置する場所である。
また、キャップ部材15は、記録ヘッド3のクリーニング処理時にキャリッジ4がホームポジションに位置する。このとき、キャップ部材15が記録ヘッド3のノズル基板43の表面(即ち、ノズル開口面43a)に当接して封止した状態で処理を行う。クリーニング処理は、封止状態で吸引ポンプを動作させることで、キャップ部材15の内部を減圧し、記録ヘッド3内のインクLをノズル47から強制的に排出する処理である。
ところで、本実施形態に係るプリンタ1は、主にビジネス用途(例えば、文書作成)に用いられる。
ここで、インクカートリッジ6に貯留されたインクLは上述したようにインク供給チューブ34を介してインク導入針22に供給されるようになっている。そして、インクカートリッジ6の交換の際に空気を取り込んでしまうと、インク導入針22に供給されたインクL内には気泡が浮遊した状態となる。また、脱気していないインクを用いた場合は、インク中に気泡が溶存している状態となる。
そこで、プリンタ1を長期間使用すると、上記溶存気泡が気泡へと成長し、浮遊している気泡はさらに成長する。これらの気泡が記録ヘッドへ供給されると吐出不良となるので図2に示したフィルタ21にて気泡の通過を防止している。フィルタ21は、液体を通過させるが大きな気泡を通過させないメッシュ状になっている。ここで、フィルタ自体は流路の抵抗となり、そこに気泡が存在するとさらに流路面積が減るので、フィルタを配置している部屋は他の流路より断面積を大きくし、フィルタや気泡による流路抵抗の増加を防いでいる。これによりフィルタに気泡が存在しても気泡の周囲をインクが流れていく。ところが、DUTYの高い吐出を行う(吐出量が多い)と上記フィルタ21に張り付いた気泡がインクの流れにより押しつぶされ、フィルタ全体を塞いでしまうことによりインクLがインク導入路23からケース流路25を介し、流路ユニット19内の共通インク室44に良好に供給することができなくなってしまう。すると、共通インク室44からインク供給口45を通じて各圧力室46にインクLを供給できなくなってしまい、結果的に多数のノズル47からインクが吐出されない、所謂、多ノズル抜けの状態を生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では長期間待機状態とされたプリンタ1において印字動作を行う場合、プリンタ1の印字処理に先立ち、ノズル47からインクを吐出させる予備フラッシング動作(予備排出動作)を行うフラッシング装置(排出装置)として、上記キャップ部材15を備えている。また、プリンタ1は、上記予備フラッシング動作後の各ノズル47におけるインクの噴射状況を検出すると共に、この検出結果に基づいて記録ヘッド3のクリーニング時における処理パラメータを決定する検査装置として、上記インク滴センサ7を備えている。さらに、プリンタ1は、上記処理パラメータに基づいて、上記クリーニング機構14を動作させ、上記記録ヘッド3に対するクリーニング処理を実行する制御装置58と、を備え、クリーニング処理を実行可能となっている。
すなわち、本実施形態に係るプリンタ1は、所定時間待機状態とされた記録ヘッド3における印字処理に先立ち、ノズル47からインクを吐出させる予備フラッシング動作を行う予備フラッシングステップと、この予備フラッシングステップ終了後の各ノズル47におけるインクの噴射状況を検出する検出ステップと、この検出結果に基づいて、記録ヘッド3のクリーニング時における処理パラメータを決定する検査ステップと、この処理パラメータに基づき記録ヘッド3に対しクリーニングを行うクリーニングステップと、を含むクリーニングが行われるようになっている。
また、上記制御装置58は、上記予備フラッシング処理において、上記共通インク室(共通流体室)44の容積に相当する量のインクを噴射させる。従来は、予備フラッシング処理において、フラッシングを各ノズルで数滴吐出すればインクの噴射状況を検出することができた。しかし、数滴ではインクの流れが速くなく時間も短いのでフィルタに張り付いた気泡を押しつぶすことはできない。そのため、従来の予備フラッシング処理では、その後の印字中により多くのインク滴を吐出すると多ノズル抜けになるような気泡が存在していてもそれを検出することができなかった。なお、従来では吐出不良を検出するだけでなく、気泡の成長を前回のクリーニングからの時間によって推測して、気泡が大きくなってきた時間になったらクリーニングを行うようにしていた。しかし、気泡の成長は周囲の温度や、それまでのインクカートリッジ6の交換回数などによっても異なる。そのため、まだ多ノズル抜けに至らない程度の気泡の大きさであってもクリーニングをすることによりインクをより多く消費してしまうことがあった。本願では、このように予備フラッシング処理により多量のインクをノズル47から吐出させることで印字処理前に多ノズル抜けの状態を誘発させることが可能となる。ここで重要なのは、多ノズル抜けを起こすためには、気泡をインクの流れにより押しつぶす必要があるので、それに必要なインクを流すことになる。従来行っている、ノズル内のインク増粘を抑制するためのフラッシングは、ノズル開口部のインク量を排出するだけであり僅かな時間しか吐出しないので、全ノズルを吐出しても気泡をつぶすことはできない。吐出不良検出のためのフラッシングも同様である。そこで、フィルタ上の気泡をつぶして閉塞するだけの時間流す量として、少なくとも共通インク室(共通流体室)44の容積に相当する量のインクを流す必要がある。少なくとも共通インク室の容積なので、それより大きい容積、例えばノズルから共通インク室44までの容積でも良いし、フィルタ21からインク導入針22までの容積でも良いし、共通インク室44からフィルタ21までの容積でもよい。なお、多量のインクを流すことができればよいので、全ノズルから吐出する必要はない。また、その量をノズル47から排出できればよいので、フラッシングではなく吸引や加圧によってインクを流しても良い。予備フラッシング動作や吸引や加圧が予備排出動作に相当する。このように予備フラッシング処理によって多ノズル抜けが誘発された場合は、クリーニング機構14によるクリーニング処理によって記録ヘッド3の吐出特性を回復できる。これにより、長時間の使用により気泡が成長したプリンタ1に印字処理を実行させる場合であっても、印字中に多ノズル抜けが発生するのを防止し、プリンタ1の信頼性が向上させている。
また、予備フラッシング処理によって多ノズル抜けが誘発されなかった場合、クリーニングは行われないことになる。その後の印字中に気泡が成長し、比較的多くのインク量を使用する高DUTY印字をされたときに多ノズル抜けを発生してしまうのでは意味がない。そこで、予備フラッシング処理によって流すインク量は、印字時にありうる高DUTY印字で流れるインク量より多くし、印字中に気泡が成長しても多ノズル抜けにならないようにする。どの程度インク量を多くするかは、予備フラッシング処理の間隔をどの程度の頻度で設定するかによる。例えば、朝から夜までプリンタを稼動する場合、約1日で気泡が成長する分を見込めばよい。しかし、毎日予備フラッシング処理を行うと、それによって消費されるインク量が多くなり、その分、印字に使うインク量が少なくなってしまう。そこで、タイマにより1週間毎に予備フラッシング動作をするようにし、1週間分の気泡成長分を見込んでインク量を設定すれば、予備フラッシング動作は1週間に1度になり、インク消費量を削減できる。もともと1日での気泡成長は微量であり、インク量として差を確実に出すためにも少なくとも1週間以上が必要となる。なお、印字処理の前に予備フラッシング処理をしないときは、気泡以外の原因で吐出不良がないかを確認するために、従来のような数滴のフラッシングでの吐出検査を行っても良い。
流路ユニット19の底部に配置されるノズル基板43は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル47を列状に開設した金属製の薄い板材である。本実施形態のノズル基板43は、ステンレス鋼の板材によって作製され、本実施形態においてはノズル47の列(即ち、ノズル列)が、各サブタンク2に対応して合計8列並設されている。そして、1つのノズル列は、例えば、180個のノズル47によって構成される。ノズル基板43と振動板41との間に配置される流路基板42は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室44、インク供給口45及び圧力室46となる空部が区画形成された板状の部材である。
本実施形態において、流路基板42は、結晶性を有する基材であるシリコンウェハを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板41は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板41の圧力室46に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子38の先端面が接合される島部48が形成されており、この部分はダイヤフラム部として機能する。即ち、この振動板41は、圧電振動子38の作動に応じて島部48の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されている。また、振動板41は、流路基板42の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部49としても機能する。このコンプライアンス部49に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板を除去して弾性フィルムだけにしている。
そして、上記の記録ヘッド3において、フレキシブルケーブル40を通じて駆動信号が圧電振動子38に供給されると、この圧電振動子38が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部48が圧力室46に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力室46の容積が変化し、圧力室46内のインクLに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル47からインク滴Dが吐出される。
インクカートリッジ6は、図4に示したように、中空箱形状に形成されたケース部材51と、可塑性材料によって形成されたインクパック52とから構成されており、ケース部材51内の収容室にインクパック52を収容している。
このインクカートリッジ6は、インク供給チューブ34の一端部と連通しており、記録ヘッド3のノズル開口面43aとの水頭差によってインクパック52内のインクLを記録ヘッド3側に供給するように構成されている。具体的には、インクカートリッジ6と記録ヘッド3との重量方向の相対的な位置関係がノズル47のメニスカスに対して極僅かに負圧がかかるような状態に設定されている。
そして、圧電振動子38を駆動することによる圧力変化によって、圧力室46にインクLを供給すると共に、上述したように圧力室46内からインク滴Dを吐出させるようになっている。
(インク滴センサ7)
続いて、上記インク滴センサ7の構成について詳細に説明する。インク滴センサ7は、図4に示されるように記録ヘッド3のノズル開口面43aと所定ギャップを介して対向するように配置され、ノズル47から吐出されたインクが供給される検出部78を有し、ノズル47から吐出されたインクに応じた検出波形を出力することで各ノズル47におけるインクの吐出状況を検出可能とする検出装置76と、検出装置76から出力された検出波形に基づいて、インクの重量に関する情報を取得する処理装置82とを備える。上記処理装置82は、検出装置76の検出結果に基づき、クリーニング処理のパラメータを決定する機能を有する。
上記検出装置76は、検出部78と記録ヘッド3のノズル開口面43aとの間に電圧を印加する電圧印加器75と、検出部78の電圧を検出する電圧検出器81とを備えている。なお、本実施形態においては、検出装置76の検出部78は、上述したようにホームポジションに配置されている上記キャップ部材15の内側に設けられている。
上記キャップ部材15は、上面が開放されたトレイ状の部材であり、エラストマー等の弾性部材により作製されている。このキャップ部材15の内側には、インク吸収体77と電極部材79とが配設されている。電極部材79は、例えばステンレス鋼等の金属のメッシュ部材で形成されている。検出部78は、電極部材79の上面によって形成されている。検出部78は、キャップ部材15の上端面よりも低い位置に配置されている。
インク吸収体77は、例えば非記録中には、インク吸収体77に吸収されたインクが、ノズル開口面43aとキャップ部材15とが当接することによって形成された空間内を保湿し、ノズル47内のインクの乾燥を抑制可能となっている。
検出部78上に着弾したインク滴Dは、格子状の電極部材79の隙間を通過して下側に配置されたインク吸収体77に保持(吸収)されるようになっている。なお、インク滴Dが通過できれば、電極部材79はメッシュ部材でなくてもよい。また、インク吸収体77が無い場合には、電極部材79は、キャップ部材15の底面から延びるように設けられたリブに保持される。上述のように、キャップ部材15の底には、不図示のチューブが接続されており、インク吸収体77のインク滴Dはチューブを介して、吸引ポンプ16によって吸引され外部に排出されるようになっている。
電圧印加器75は、記録ヘッド3のノズル基板43の噴射面(ノズル開口面43a)と電極部材79の検出部(上面)78との間に電圧を印加可能な電子回路を含む。本実施形態においては、電圧印加器75は、電極部材79が正極、ノズル基板43が負極となるように、直流電源と抵抗素子とを介して、電極部材79とノズル基板43とを電気的に接続する。
上述のように、ノズル基板43はステンレス鋼等の金属で形成されており、電極部材79はステンレス鋼等の金属で形成されており、ノズル基板43及び電極部材79のそれぞれは導電性を有する。すなわち、電圧印加器75は、ノズル開口面43aと検出部78との間に電圧を印加可能となっている。
電圧検出器81は、電極部材79の電圧信号を積分して出力する積分回路、この積分回路から出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路、及びこの反転増幅回路から出力された信号をA/D変換して出力するA/D変換回路等を含む。
本実施形態においては、検出装置76は、ノズル開口面43aと検出部78との間に電界を与えて、ノズル47から検出部78にインクが移動するときの静電誘導に基づく電圧値の時間的変化を検出波形として処理装置82に出力する。処理装置82は、検出装置76の出力を演算処理可能であり、検出装置76から出力された検出波形に基づいて、インクの重量に関する情報を取得可能となっている。
ここで、インク滴センサ7の原理、すなわち静電誘導によって誘導電圧が生じる原理について図面を参照しながら説明する。図5は、静電誘導によって誘導電圧が生じる原理を説明する模式図であり、同図(a)はインク滴Dが吐出された直後の状態を示し、同図(b)はインク滴Dがキャップ部材15の検査領域74に着弾した状態を示している。図6は、インク滴センサ7から出力される検出信号(インク1滴分)の波形の一例を示す図である。ノズル基板43と電極部材79との間に電圧が印加した状態で、吐出パルスDPを用いて圧電振動子38を駆動させて、任意の一つノズル47からインク滴Dを吐出させる。
この際、ノズル基板43は負極となっているため、図5(a)に示すように、ノズル基板43の一部の負電荷がインク滴Dに移動し、吐出されたインク滴Dは負に帯電する。そして、このインク滴Dがキャップ部材15の検出部78に対して近づくに連れ、静電誘導によって電極部材79の表面では正電荷が増加する。
これにより、ノズル基板43と電極部材79との間の電圧は、静電誘導によって生じる誘導電圧により、インク滴Dを吐出しない状態における当初の電圧値よりも高くなる。
その後、図5(b)に示すように、インク滴Dが電極部材79に着弾すると、インク滴Dの負電荷により電極部材79の正電荷が中和される。このため、ノズル基板43と電極部材79との間の電圧は当初の電圧値を下回る。
そして、その後に、ノズル基板43と電極部材79との間の電圧は当初の電圧値に戻る。
したがって、図6に示すように、インク滴センサ7から出力される検出波形は、一旦電圧が上昇した後に、当初の電圧値を下回るまで下降し、その後当初の電圧値に戻る波形となる。
このようにして、インク滴センサ7により各ノズル47からインク滴Dを吐出した際の電圧変化が検出される。
ところが、例えばノズル抜けが生じている場合、同一の吐出パルスDPを用いたとしても、インク滴Dが着弾しないために波形が得ることができない。よって、抜けが生じたノズル47を良好に検出することができる。
また、インク滴センサ7は、上記検出結果に基づいて、処理装置82がクリーニングパラメータを決定するようになっている。本実施形態では、クリーニング時の吸引動作における上記吸引ポンプ16の駆動条件をクリーニングパラメータとした。
このようなインク滴センサ7を用いることで、各ノズル47から1滴ずつ吐出することによりノズル47毎にインクが良好に吐出できるか否かのインク吐出状況を正確に把握することが可能となる。よって、精度の高い検出結果に基づいてクリーニング時の処理パラメータを決定することができ、クリーニング時にノズル47から必要以上にインクが吸引されてしまうといった不具合を防止できる。なお、吐出するインク滴は1滴ではなく、数滴ずつでもよい。
図7はプリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。本実施形態におけるプリンタ1は、プリンタ1全体の動作を制御する制御装置58を備えている。この制御装置58には、プリンタ1の動作に関する各種情報を入力する入力装置59と、プリンタ1の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置60と、時間の計測を実行可能な計測装置61とが接続されている。
また、制御装置58には、上述した紙送り機構66、キャリッジ移動機構65、キャッピング機構14、及びインク滴センサ7(検出装置76、処理装置82)等が接続されている。
また、プリンタ1は、圧電振動子38に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器62を備えている。この駆動信号発生器62は、制御装置58に接続されている。
以上の構成により、プリンタ1は、インク滴センサ7の検出装置76における検出結果に基づいて処理装置82が決定したクリーニングパラメータを記憶装置60に保持する。そして、プリンタ1は記憶装置60から呼び出したクリーニングパラメータに基づいて、吸引ポンプ16を駆動させることでクリーニング処理を実行するようになっている。よって、プリンタ1は、記録ヘッド3の各ノズル47内から増粘したインクLや気泡等を吸引してキャップ部材15内に強制的に排出し、記録ヘッド3の噴射特性を回復させることができる。
続いて、図8〜図10に示すフローを参照しながら本発明における流体噴射装置のクリーニング方法の一実施形態として、上記プリンタ1のクリーニング方法について具体的に説明する。
本実施形態におけるプリンタ1におけるクリーニング処理は、記録ヘッド3の初期駆動時、すなわちプリンタ1の電源ON時や、印字処理前に実行される。
そして、本実施形態のクリーニング処理は、ノズル47からインクを吐出させる予備フラッシング動作を行う予備フラッシングステップと、この予備フラッシングステップ終了後の各ノズル47におけるインクの噴射状況を検出する検出ステップと、この検出結果に基づいて、記録ヘッド3のクリーニング時における処理パラメータを決定する検査ステップと、この処理パラメータに基づき記録ヘッド3に対しクリーニングを行うクリーニングステップと、を含む。
以下、クリーニング処理について具体的に説明する。
まず、クリーニング処理の準備工程について図8を参照にしながら説明する。この準備工程では、昇降機構(不図示)によってキャップ部材15が下降して、記録ヘッド3がキャップ部材15の上方に位置付けられ、記録ヘッド3のノズル開口面43aと電極部材79とが非接触状態で対向させ、これによりインク滴センサ7が待機状態とされる(ステップS1)。なお、インク滴センサ7を利用しない場合、プリンタ1は通常印字処理状態を継続する(ステップS2)。
続いて、制御装置58は前回の予備フラッシング動作からの経過時間を検出する。このとき、前回の予備フラッシング動作から1週間(1W)以上経過している場合、印字開始前フラッシング(予備フラッシングステップ)を行う(ステップS3,4)。なお、上記時間が経過していない場合は何もしない。
ここで、予備フラッシング処理が、プリンタ1の印字動作前に実行される場合、上述したようにプリンタ1に多ノズル抜けが生じるおそれがある。このような場合、後述のインク滴センサ7による検査ステップに先立ち、制御装置58は、予備フラッシング動作を行い、上記共通インク室44の容積に相当する量のインクをノズル47から吐出させる。このインク量は通常行われるフラッシング処理時に比べて多量である。上述したインク量を吐出するためには、吐出時におけるDUTYを高くする必要がある。したがって、このようなDUTYの高い予備フラッシング動作を行うことで、上述した気泡に起因するノズル抜けを誘発させることができる。これにより、印字処理に先立ち、多ノズル抜けを発生させることができる。なお、本発明は印字処理中に多ノズル抜けを発生するような気泡が流路内に存在する場合に、印字処理前にノズル抜けを誘発させることが目的であり、上述したインク量を吐出した場合においてノズル抜けが発生しないノズル47が存在してもよい。
続いて、不図示のサーミスタにより記録ヘッド3の温度検出を行い、温度データを記憶装置60に記憶する(ステップS5)。ここで、記録ヘッド3の温度は、ノズル47から吐出されるインクの粘度に影響を及ぼす。そのため、インクの粘度に応じて後述するクリーニングパラメータを変化させるようにしている。具体的に本実施形態では、上述のように記憶装置60に記憶されたヘッド温度に基づいて、吸引動作時における吸引ポンプ16の吸引力を微調整するようにしている。
続いて、インク滴センサ7における検査工程について図9に示すフローを参照して説明する。この図9に示されるフローは、クリーニング処理のうち、各ノズル47におけるインクの噴射状況を検出する検出ステップに対応するものである。
まず、ノズル列カウンタ(=1)をセットする(ステップS6)。このノズル列カウンタは、記録ヘッド3のノズル列に対応するものであって、後述するようにノズル列毎の検査が終了するに従いインクリメント(+1ずつ加算)される。
次に、電圧印加器75によって、ノズル基板43と電極部材79との間に電圧を印加する。すなわち、インク滴センサ7をON状態とする(ステップS7)。このとき、例えば電圧が良好に印加されず、センサ不良が検出された場合、上記ノズル基板43及び電極部材79間への電圧印加を中止(センサOFF)し、通常印字処理状態に戻す。
一方、良好に電圧が印加された場合(センサ不良無)、インク滴センサ7によりノズル列毎の各ノズル47に対してそれぞれ検査を行う(ステップS8)。なお、検査は、図5を参照して説明したようにして実行される。ノズル列に対する検査が終了した後、上述したノズル列カウンタがノズル列分(8列)に対応しているか否か判定する。ここで、ノズル列カウンタが8未満の場合、ノズル列カウンタをインクリメント(+1)し(ステップS19)、ステップS16に戻り、他のノズル列に対して同様の検査を行う。全てのノズル列に対して検査が終了するまで、上記ステップS8〜ステップS10までのフローが繰り返えされる。全てのノズル列に対して検査が終了した後、ノズル基板43と電極部材79との間への電圧印加を中止(センサOFF)する(ステップS11)。
以上のフローにより、ノズル基板43に形成された全てのノズル47におけるインクの吐出状態を検出する検出ステップが終了する。このとき、インク滴センサ7の記憶装置60には不良ノズルの数、及び位置等のデータが記録される。
続いて、上記検出結果に基づき、クリーニング処理のパラメータを決定するパラメータ決定ステップ、及びこのパラメータに基づいてクリーニング処理を実行するクリーニングステップについて図10に示すフローを参照して説明する。
上記検出ステップが終了した後、まずインク滴センサ7のタイマをリセットすると共に、タイマを再スタート(START)する。そして、センサ検出回数カウンタをインクリメントする(ステップS12)。このセンサ検出回数カウンタは、上記インク滴センサ7の起動回数を管理するためのものであり、上記検出ステップを行う毎に値が1ずつ加算される。
ここで、クリーニングパラメータの設定を行う。具体的に、本実施形態ではクリーニングパラメータとして、吸引動作時の強さを抜けノズル(不良ノズル)の数に応じて決定する(ステップS13)。
例えば、抜けノズルが0〜2個の場合において、抜けノズルが隣接する2ノズルの場合、第一クリーニングパラメータCL1が設定される(ステップS14、ステップS15)。この第一クリーニングパラメータCL1は、一般的な強さの吸引力で吸引ポンプ16を駆動させるもので、ノズル開口のインクメニスカスを回復させたり、ノズル開口部の増粘インクや付着ゴミを除去することができるようノズル近傍のインクを吸引排出する。なお、抜けノズルが隣接しない2個の場合、及び抜けノズルが1個の場合、及び不良ノズルが無い(ゼロ)場合、本実施形態ではこれらを許容し、原則的にはパラメータ決定ステップを行うことなく、クリーニングステップを中止して印字可能状態に戻す(ステップS20)。この理由として、本実施形態に係るプリンタ1は、上述したようにビジネス用途(文書作成)に用いられることから、1個の抜けノズル又は隣接しない2個の抜けノズルの場合、であっても表示品位を大きく損なうといったことはなく問題とならない。よって、本実施形態によれば、実使用上問題とならない場合にまで、クリーニング処理が必要以上に行われてしまうといった不具合の発生を防止している。なお、クリーニングパラメータ設定ステップによりクリーニングを行うかどうかが決められるので、このステップが本願の請求項ではクリーニング決定ステップに相当する。
また、不良ノズルが3〜10個の場合には、第二クリーニングパラメータCL2を設定するようにしている(ステップS16)。この第二クリーニングパラメータCL2は、上記第一クリーニングパラメータCL1に比べて強力な吸引力が得られるように吸引ポンプ16を駆動させる。これによりノズル開口近傍よりさらに奥の流路にまで増粘しているインクを排出することができる。
ところで、予備フラッシング処理が長期間待機状態とされたプリンタ1の印字動作前に実行された場合、上述したように多ノズル抜けが生じる可能性がある。この場合、不良ノズルが少なくとも11個以上検出される。
そこで、本実施形態では、不良ノズルが11〜100個の場合に、第三クリーニングパラメータCL3を設定するようにしている(ステップS17)。この第三クリーニングパラメータCL3は、チョーククリーニングに対応する。チョーククリーニングとは、インク流路の上流側の弁を閉じた状態(チョーク状態)とし、ノズル側から吸引ポンプにより吸引する。そして、記録ヘッド3内を負圧にして気泡を膨張させ、この状態で、弁を開いて高流速にてインクを流して気泡を排出させるものである。例えばフィルタ上に付着した気泡は、第二クリーニングパラメータCL2の吸引力ではフィルタを通過することができない。そこで、チョーククリーニングにより確実に気泡を排出することが可能となる。
さらに本実施形態では、不良ノズルがより多い101個以上の場合に、第四クリーニングパラメータCL4を設定するようにしている(ステップS18)。この第四クリーニングパラメータCL4は、上記チョーククリーニングを2段階で行う2段階チョーククリーニングに対応する。
このように本実施形態においては、上記インク滴センサ7の検出ステップの検出結果に基づいて、クリーニングパラメータが決定される。このクリーニングパラメータは記憶装置60内に保持される。本実施形態では、1回のクリーニングによって記録ヘッド3のインク吐出特性の回復を目的とすることから、上記クリーニングパラメータCL1〜CL4は不良ノズル数に対し、インク吸引量を多めに設定されている。
そして、記録ヘッド3に対してクリーニング処理を実行する(ステップS19)。このとき、制御装置58は、記憶装置60内に保持されているクリーニングパラメータCL1〜CL4のいずれかに基づいて、クリーニング動作を実行する。具体的には、制御装置58は上記クリーニングパラメータに応じて吸引ポンプ16の吸引力を設定し、吸引動作を実行する。
そして、図8に示されるようにステップS5に戻る。
また、本実施形態においては、各クリーニング処理において、上記クリーニングステップの後、検出ステップを再度行い、該検出結果に応じてパラメータ決定ステップ及びクリーニングステップを繰り返すようにしている。具体的には、クリーニング後に上記検査ステップを実行し、不良ノズルが検出されなかった場合、クリーニング処理が終了となる。クリーニング処理が失敗した場合、上記検出ステップ、パラメータ決定ステップ、及びクリーニングステップが順に繰り返される。これにより、クリーニングにおける失敗の可否を判定することで信頼性を向上している。なお、上述の吸引動作後、ノズル基板43の表面(即ち、ノズル開口面43a)にワイピング処理を施すようにしてもよい。
したがって、本実施形態に係るプリンタ1によれば、予備フラッシング処理によって多ノズル抜けが発生した場合には、クリーニングパラメータCL3,CL4に基づいて強力なクリーニング処理が実行されて記録ヘッド3の吐出特性が回復される。したがって、印字処理に先立ち、予め誘発させたノズル抜けをクリーニンプリンタ1に印字処理を実行させる場合であっても、印字中に多ノズル抜けが発生することが無く、ビジネス用途として信頼性の高いプリンタを提供できる。
なお、上記実施形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態においては、各ノズル47におけるインクの吐出状況を検出する検出ステップにおいてインク滴センサ7を用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば短時間でノズル47におけるインクの吐出状態を検出可能な手段であれば、これに置き換え可能である。具体的には、吐出されたインクにレーザー光を当て、受光装置の受光具合によりインクが吐出されているかどうかを検出する手段でもよい。
上記実施形態では、液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(記録装置)に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。
そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置において、噴射される液体(液状体、流状体)が、例えば乾燥等により増粘し吐出不良を引き起こす可能性があれば、本発明を適用することができる。
プリンタの概略構成を示す一部分解図である。 記録ヘッドの構成を説明する断面図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 記録ヘッドの周辺における要部構成を示す模式図である。 静電誘導によって誘導電圧が生じる原理を説明する模式図である。 インク滴センサから出力される検出信号の波形の一例を示す図である。 プリンタの電気的な構成を示すブロック図である。 クリーニング処理を説明するためのフロー図である。 図8に続く、クリーニング処理を説明するための図である。 図9に続く、クリーニング処理を説明するための図である。
符号の説明
1…プリンタ(流体噴射装置)、3…噴射ヘッド(記録ヘッド)、4…インク滴センサ(流体検出部)、15…キャップ部材(フラッシング装置)、43a…ノズル開口面、44…共通インク室(共通流体室)、47…ノズル(噴射ノズル)、58…制御装置、CL1,CL2,CL3,CL4…クリーニングパラメータ(処理パラメータ)

Claims (5)

  1. ターゲットに流体を噴射する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルへ前記流体を供給する共通流体室と、を有する噴射ヘッドを備える流体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記ターゲットへの流体噴射に先立ち、前記噴射ノズルから前記流体を排出させる予備排出動作を行う予備排出ステップと、
    該予備排出ステップ終了後の前記各噴射ノズルにおける前記流体の噴射状況を検出する検出ステップと、
    該検査結果に基づいて、前記噴射ヘッドのクリーニング時における処理パラメータを決定するパラメータ決定ステップと、
    前記処理パラメータに基づき前記噴射ヘッドに対してクリーニングを行うクリーニングステップと、を有し、
    前記予備排出ステップにおいては、少なくとも前記共通流体室の容積に相当する前記流体を噴射することを特徴とする流体噴射装置のクリーニング方法。
  2. 前記検出ステップは、前記流体の噴射不良を引き起こす不良ノズルを検出し、前記パラメータ決定ステップは、前記不良ノズルの数に基づいて前記パラメータを決定することを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置のクリーニング方法。
  3. 前記検出ステップと前記パラメータ決定ステップの間において、前記検出結果に基づいて、前記噴射ヘッドのクリーニングを行うか否かを決定するクリーニング決定ステップを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の流体噴射装置のクリーニング方法。
  4. 前記検出ステップにおいては、前記噴射ヘッドにおける前記噴射ノズルが形成されたノズル開口面と、該ノズル開口面に対して非接触状態で対向配置される流体受部との間に電界を付与すると共に、前記噴射ノズルから前記流体受部に向けて前記流体を噴射させ、前記流体受部に向けて前記流体を噴射した際の静電誘導に基づく電圧変化により、前記ノズルの噴射状況を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の流体噴射装置のクリーニング方法。
  5. ターゲットに流体を噴射する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルへ前記流体を供給する共通流体室と、を有する噴射ヘッドを備える流体噴射装置において、
    前記ターゲットへの流体噴射に先立ち、前記噴射ノズルから前記流体を排出させる予備排出動作を行う排出装置と、
    前記予備排出動作後の前記各噴射ノズルにおける前記流体の噴射状況を検出すると共に、該検出結果に基づいて前記噴射ヘッドに対してクリーニングを行う際の処理パラメータを決定する流体検出部と、
    前記フラッシング装置及び前記流体検出部に電気的に接続され、前記処理パラメータに基づいて前記噴射ヘッドに対するクリーニング処理を実行する制御装置と、を備え、
    該制御装置は、少なくとも前記共通流体室の容積に相当する量の前記流体を噴射させるように前記予備排出動作を行うことを特徴とする流体噴射装置。
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