JP2009157249A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の露光部内のステージ上で発生した塵芥によるワークの移送経路上における汚染を防止し、各露光部内においてマスクを清浄に保ったままワークの各面に対する露光を行うことができる露光装置を、提供する。
【解決手段】第1露光部2内に備えられたクリーニングユニット12は、そのステージ8の上面及びマスク10の表面を除塵する。反転部3内に備えられたクリーニングユニット13は、反転装置9による反転後のワークWの第2面を除塵する。第2露光部4内に備えられたクリーニングユニット12は、そのステージ8の上面及びマスク10の表面を除塵する。
【選択図】図1
【解決手段】第1露光部2内に備えられたクリーニングユニット12は、そのステージ8の上面及びマスク10の表面を除塵する。反転部3内に備えられたクリーニングユニット13は、反転装置9による反転後のワークWの第2面を除塵する。第2露光部4内に備えられたクリーニングユニット12は、そのステージ8の上面及びマスク10の表面を除塵する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子回路基板、液晶素子用ガラス基板、PDP用ガラス素子基板等の両面にフォトレジスト層が形成されてなる平面基材(ワーク)に、パターンを露光させる露光装置に関する。
電子回路基板(プリント回路基板)は、例えば、携帯電話,各種モバイル,パーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載されるが、基板上に多数の回路部品を実装する必要等があるので、表裏両面にパターンを形成した基板が必要とされている。かかる表裏両面にパターンが形成された基板を製造するために用いられる露光装置としては、処理効率の向上のため、ワークを一方向に移動させて順次表裏各面の露光を行えるように、ワークの第1面用の露光部と第2面用の露光部とを別個独立に備え、両露光装置の間にワークを表裏反転させる反転装置を設置するものが、一般的である。なお、各露光部における露光の方式の一つとして、ワークの露光対象面に対してマスクを重ね、このマスク越しの光でワークに塗布された感光剤層を露光させるコンタクト方式がある。本願発明は、かかるコンタクト方式の露光装置に関するものである。
かかるコンタクト方式の露光装置では、外部環境において塵芥に汚染されたワークが一旦搬入されると、当該ワークの各面に付着していた塵芥が当該ワークに接触することによって、当該ワークに転写されて汚染されてしまう。このようにしてマスクが汚染されてしまうと、当該汚染されたワークを露光する場合は勿論のこと、その後に清浄なワークを搬入して露光する場合にも、マスクの透光部に付着していた塵芥が光を遮蔽して、ワークのフォトレジスト層にその影を映り込ませるので、現像処理後においてパターンの欠け等の欠陥を生じさせてしまう。
かかる汚染を防止するには、各露光部において、夫々、マスクの表面(ワークに接触する面)又は導入されたワークの露光対象面(マスクに接触する面)に対する除塵を行うための除塵装置を設けることが、考えられる。
例えば、特許文献1に記載の露光装置では、その図2に示すように、ワーク(基板)をステージ(露光テーブル18)上に搬入する搬入キャリア14の先端に除塵ローラ16を上下揺動可能に設けておき、ワーク(基板)をステージ(露光テーブル18)上に搬入する動作に伴って当該除塵ローラ16によってマスク(原版12)の表面を除塵するとともに、ステージ(露光テーブル18)上から退避する動作に伴ってワーク(基板)の露光対象面を除塵する構成が、採用されている。
また、特許文献2に記載の露光装置では、その第1図に記載されているように、ワーク(基板1)をステージ(基板露光ステージC)上に搬入するトラバーサEにマスク(原版フィルム2)の表面を除塵するローラ(除塵手段7)を設けるとともに、ステージの直前に、トラバーサEによって移送されているワーク(基板1)の露光対象面を除塵するローラ(除塵手段8)を固定した構成が、採用されている。
また、特許文献3に記載の露光装置では、ステージ(露光ステージ7)の直前及び直後に、夫々、搬入ハンド3によってステージ(露光ステージ7)上へ移送されているワーク(基板B)の露光対象面を除塵する除塵装置(クリーニングヘッド1,2)を固定した構成が、採用されている。
以上の公知の除塵装置を、露光装置における各面の露光用の露光部に夫々組み込めば、当該各露光部において露光を行う直前に、マスクの表面及びワークの露光対象面を夫々除塵することが可能となる。
しかしながら、露光装置に搬入されるワークの汚染については、外部環境を改善することにより、かなりの程度抑えることができるものの、露光装置を構成する各露光部内では、真空吸引手段等の固定手段によってステージ表面にワークを強固に固定しなければならないので、この固定手段の作用に起因して、ワーク自体からフォトレジスト材料,基材片等が不可避的に剥落してしまう。このようにしてステージ上で発生した塵芥は、その後に当該ステージ上に固定されたワークの裏面を汚染してしまうことになるので、これに対する対策が重要となる。特に、ワークの第1面を露光する第1の露光部内のステージ上で発生した塵芥は、第2の露光部によって露光されることになる各ワークの第2面を汚染してしまう。そのため、第2の露光部に備えられた除塵装置によっては、第1の露光部内で汚染されたワークの第2面に対する除塵を十分に行えない可能性がある。また、第1の露光部内でステージ上に残存する塵芥によって次々に汚染された多数のワークが第1露光部から第2露光部へ移送されることにより、その移送経路中に存在する反転装置を含む装置に、塵芥をまき散らして汚染してしまう可能性がある。このような問題は、各露光部においてマスクの表面とワークの露光対象面を除塵するだけの上記公知技術では、解決することができなかった。
そこで、本願発明の課題は、ワークの第1面を露光するための第1露光部と第2面を露光するための第2露光部との間に反転装置が設置され、ワークを第1露光部,反転装置,第2露光部の順に移送することによって当該ワークの両面に対して露光を行う露光装置において、第1の露光部内のステージ上で発生した塵芥によるワークの移送経路上における汚染を防止し、各露光部内においてマスクを清浄に保ったままワークの各面に対する露光を行うことができる露光装置を、提供することである。
上記の課題を解決するために案出された本発明の露光装置は、ワークの第1面を露光する第1露光部と第2面を露光する第2露光部との間に移送手段を備えてなる露光装置であって、前記第1露光部は、マスクと、当該マスク側に第1面を向けた状態でワークが固定される固定面を有するステージと、前記マスク及び前記ステージを相対的に接近させることによって前記マスクと前記ワークの第1面とを接触させる移動機構と、前記マスク越しに前記ワークの第1面に対して光を照射する光源と、前記マスクの前記ワーク側の面及び前記ステージの固定面を除塵する第1の除塵装置とを備え、前記第2露光部は、マスクと、当該マスク側に第2面を向けた状態でワークが固定される固定面を有するステージと、前記マスク及び前記ステージを相対的に接近させることによって前記マスクと前記ワークの第2面とを接触させる移動機構と、前記マスク越しに前記ワークの第2面に対して光を照射する光源と、前記マスクの前記ワーク側の面を除塵する第2の除塵装置とを備え、前記移送手段は、前記第1露光部によって第1面に対する露光がなされたワークを反転させる反転装置と、前記ワークを前記第1露光部のステージ上から前記反転装置を経由して前記第2露光部のステージ上まで移送する移送機構と、前記反転装置から前記第2露光部のステージまでの前記移送機構によるワークの移送経路上に設置されて前記ワークの第2面を除塵する第3の除塵装置とを備えることを、特徴とする。
このように構成されると、第1の除塵装置は、第1露光部のマスクにおけるワークと接触する面を、第2の除塵装置は、第2露光部のマスクにおけるワークと接触する面を、夫々除塵する。更に、第1の除塵装置は、第1露光部のステージにおけるワークを固定する固定面を除塵する。従って、当該ステージがワークを固定することによって塵芥を発生させてしまった場合、当該塵芥が第2面に付着した当該ワーク自体が移送機構によって第2露光部のステージまで移送されても、当該第2露光部での露光対象面となる当該ワークの第2面は、反転装置による反転後に第3の除塵装置によって除塵されるので、第2面に付着した塵芥による悪影響をある程度抑えることができる。仮に第2面に塵芥が残っておりこれがワークに転写されたとしても、その後第2の除塵装置が除塵を行うことにより、以後のワークに対する露光時には、その影響を更に抑止することができる。また、第1露光部のステージの固定面上に発生した塵芥は、第1除塵装置が当該固定面を除塵することにより排除されるので、以後に搬送されるワークを汚染することがないので、移送機構内の汚染の進行を止めることができる。なお、塵芥の発生原因となったワークが移送されることにより移動機構内が1回だけ汚染されるが、それによって移送機構内に散らばった塵芥が、以後に移送されるワークの第2面に付着しても、第3の除塵装置が除塵するので、それによる悪影響は最小限に抑えられる。
以上のように構成された本発明の露光装置によると、ワークの第1面を露光するための第1露光部と第2面を露光するための第2露光部との間に反転装置が設置され、ワークを第1露光部,反転装置,第2露光部の順に移送することによって当該ワークの両面に対して露光を行う露光装置において、第1の露光部内のステージ上で発生した塵芥によるワークの移送経路上における汚染を防止し、各露光部内においてマスクを 清浄に保ったままワークの各面に対する露光を行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
<露光装置の全体構成>
本実施形態による露光装置は、露光及びエッチング処理後に回路配線として残る金属膜とフォトレジスト層とを両面に夫々積層してなる平面基材をワークWとし、このワークWの各面のフォトレジスト層に対して夫々コンタクト方式によってパターンを露光するものである。従って、反転部3内に、反転装置9によって反転された後のワークWの第2面を除塵するための除塵装置(クリーニングユニット13)を組み込む他、ワークWの各面を夫々露光する各露光部2,4内に、マスク10の下面(ワークWに接触する面)の除塵をするための除塵装置を組み込むことが必要となる。マスク10の透光部に塵芥が付着していると上述した描画の欠陥が生じるし、遮光部に塵芥が付着している場合であっても、マスク10がワークに接触することによってその塵芥がワークWに転写されてしまい、これが下流の装置を汚染してしまうからある。また、反転部3の除塵装置1によるワークWの第2面に対する除塵を確実にするためには、この除塵装置1より前に当該第2面に接触する第1面用の露光部(第1露光部2)内のテーブル8の上面を、除塵する必要がある。この除塵は、マスク10用と同じ除塵装置によって行えるように、工夫してある。
本実施形態による露光装置は、露光及びエッチング処理後に回路配線として残る金属膜とフォトレジスト層とを両面に夫々積層してなる平面基材をワークWとし、このワークWの各面のフォトレジスト層に対して夫々コンタクト方式によってパターンを露光するものである。従って、反転部3内に、反転装置9によって反転された後のワークWの第2面を除塵するための除塵装置(クリーニングユニット13)を組み込む他、ワークWの各面を夫々露光する各露光部2,4内に、マスク10の下面(ワークWに接触する面)の除塵をするための除塵装置を組み込むことが必要となる。マスク10の透光部に塵芥が付着していると上述した描画の欠陥が生じるし、遮光部に塵芥が付着している場合であっても、マスク10がワークに接触することによってその塵芥がワークWに転写されてしまい、これが下流の装置を汚染してしまうからある。また、反転部3の除塵装置1によるワークWの第2面に対する除塵を確実にするためには、この除塵装置1より前に当該第2面に接触する第1面用の露光部(第1露光部2)内のテーブル8の上面を、除塵する必要がある。この除塵は、マスク10用と同じ除塵装置によって行えるように、工夫してある。
図1は、本実施形態による露光装置の概略構成を示す側面透視図である。この図1に示されるように、この露光装置は、水平方向に(図1の左側から右側に向けて)、投入部1,第1露光部2,反転部3,第2露光部4,排出部5を配置することによって、構成されている。
投入部1は、作業者若しくは図示せぬロボットが、未露光のワークWを第1ハンドラ6に拾い上げさせるべく載置するためのステージ1aを有する。
この第1ハンドラ6は、図1の左右方向に延びた腕を有し、この腕の両端に夫々、ワークWを着脱自在に吸着するパッドを、昇降可能に備えている。そして、第1ハンドラ6全体を図示せぬリニアスライドによって図1の左右方向に移動することにより、図中左端のパッドによって吸着したワークWを投入部1から第1露光部2まで移送してそのステージ8上に置き去り、図中右端のパッドによって吸着したワークWを第1露光部2から反転部3まで移送して、その反転装置9内に置き去る。
第1露光部2は、投入部1から移送されたワークWの第1面にマスク10を重ね、フォトレジスト層を感光させる波長帯域の光(例えば紫外光)をこのマスク10越しに照射することによってマスク10の透光部として描かれたパターンを第1面上のフォトレジスト層に露光する装置である。そのため、この第1露光部2は、第1ハンドラ6によってワークWが載置されるとステージ8と、このワークWをマスク10に向けて接近させて接触させ、また、離反させるようにステージ8を昇降させる上昇機構55(図5参照,移動機構に相当)と、マスク10を保持するホルダ11と、フォトレジスト層を感光させるための光を発する光源14とから、構成されている。なお、ステージ8の上面には、図示せぬ吸引ポンプに連通する多数の吸引口が開けられており、これら吸引口を通じて空気が吸引されることによって、このステージ8表面にワークWが吸着固定される(即ち、当該上面が固定面として機能する)。なお、図1においては、ハンドラ6がマスク10の直下に在るように描かれているが、マスク10は、第1ハンドラ6に対して紙面に直行する方向にずれた位置に配置されていても良い。この場合には、ステージ8には、昇降する機能の他、紙面に直行する方向に水平移動する機能が備わっている必要がある。かかる構成が採用されると、テーブル8の昇降に際して第1ハンドラ6を退避させる必要がなくなり、また、光源14から漏れ光の遮光が容易となる。なお、投入部1と第1露光部2との間に設けられ、第1露光部2のマスク10下面とステージ8上面とを除塵するための第1の除塵装置に相当するクリーニングユニット12については、後で詳しく説明する。
反転部3は、第1ハンドラ6によって第1露光部2から移送された第1面が露光済みのワークWを反転するための反転装置9及び、この反転装置9によって反転されたワークWの第2面を除塵するための第3の除塵装置としてのクリーニングユニット13を、内蔵している。これら反転装置9及びクリーニングユニット13の詳細な構成については、後で詳しく説明する。
第2露光部4は、第1露光部2と同一の構成を有している。従って、図1において、第1露光部2と共通する第2露光部4の部品には、第1露光部2のものと同じ番号を付し、個々の説明を省略する。なお、第2露光部4に含まれるクリーニングユニット12は、第2の除塵装置に相当する。
第2ハンドラ7は、図1の左右方向に延びた腕を有し、この腕の両端に夫々、ワークWを着脱自在に吸着するパッドを、昇降可能に備えている。そして、第2ハンドラ7全体を図示せぬリニアスライドによって図1の左右方向に移動することにより、図中左端のパッドによって吸着したワークWを反転部3から第2露光部4まで移送してそのステージ8上に置き去り、図中右端のパッドによって吸着したワークWを第2露光部4から排出部5まで移送して、排出部5のステージ5a上に置き去る。このようにして排出部5のステージ5a上に置かれた露光済みのワークWは、作業者若しくは図示せぬロボットによって取り出されて、次の処理工程に移動される。なお、第2露光部4と排出部5との間に設けられ、第2露光部4のマスク10下面とステージ8上面とを除塵するためのクリーニングユニット12については、後で詳しく説明する。
なお、第1ハンドラ6,反転部3及び第2ハンドラ7が、移送手段に相当し、そのうちの第1ハンドラ6及び第2ハンドラ7が、移送機構に相当する。
<反転部の反転装置>
図2は、初期状態にある反転装置9を、図1における左上に視点を置いて示す斜視図であり、図3は、反転動作を行った後における反転装置9の状態を、図1における右上に視点を置いて示す斜視図である。
図2は、初期状態にある反転装置9を、図1における左上に視点を置いて示す斜視図であり、図3は、反転動作を行った後における反転装置9の状態を、図1における右上に視点を置いて示す斜視図である。
これら各図に示されるように、この反転装置9は、各ハンドラ6,7と平行に反転部3内の図示せぬフレームに敷設された一対のガイドレール20,20と、各ガイドレール20,20によって長手方向にスライドのみ可能にガイドされた一対のリニアスライド23,23と、各リニアスライド23,23の間に、その長手方向を各レール20の方向(便宜上、以下「z方向」と称する)及び鉛直方向(便宜上、以下「y方向」と称する)に夫々直交する方向(便宜上、以下「x方向」と称する)に向けて掛け渡されて固定され、且つその両端(支柱部24a,24a)がy方向上向きに直角に折り曲げられたのと等価な形状を有する支柱部材24と、各支柱部24a,24aの上端近傍にx方向に向けて設けられた回転軸(ワークWの移動方向に直交する方向に設けられた回転軸)を中心に、夫々回動自在に支柱部材24の内側に保持された板状部材からなる一対の回転板25,25と、各回転板25,25の内側面上にその長手方向を初期状態におけるy方向に向けて固定された角材形状を有する昇降テーブル26,26と、各昇降テーブル26をそのz方向両側から挟むように配置され、各昇降テーブル26に対して初期状態におけるy方向にスライドのみ自在に保持される2個一組(計4個)の角柱状のスライダ27,27と、各組のスライダ27,27の一端面(初期状態における下端面)同士の間に掛け渡されるとともに内側(反転装置9の中心寄り)に張り出すように固定されたシリンダ台座28と、各組のスライダ27,27とシリンダ台座28とがなす角に内接するように固定された開閉ベースブラケット29と、z方向を向いた軸によって各開閉ブラケット29,29に対して夫々枢支されている一対の開閉ベース21,22と、両昇降テーブル26,26の内面同士の間に固定されている吸着ベース30と、反転部3の図示せぬフレームにおける下流側(図1における右側)に固定され、その一端が支柱部材24の中心に連結された状態でz方向に向けられたシャフト32を出没させる反転装置移動シリンダ33と、一方の支柱部24aの外面に固定され、回転軸を介して回転板25を回転駆動する回転駆動モータ(サーボモータ)34と、各シリンダ台座28の表面(初期状態における下面)に固定され、その一端が各シリンダ台座28を貫通して昇降テーブル26に連結されたシャフト36を出没させる昇降用シリンダ35,35と、各開閉ベースブラケット29,29に固定されて各開閉ベース21,22を各開閉ベースブラケット29,29に対して回動させる開閉モータ37,37とから、構成されている。
吸着ベース30は、矩形の平面形状を有しており、初期状態において下流側に位置する側面が一方のスライダ27と面一となるように、両昇降スライダ26,26の間に挟まれて固定されている。この吸着ベース30の内面(両開閉ベース21,22に対向する面)は、X方向における両側縁に沿って形成されたリブ30a,30aを残して、断面矩形となるように凹んでいる。この凹みが、ワークWを収容する収容凹部30bである。この収容凹部30bの表面には、真空吸着手段としての吸引ポンプ44(図5参照)に連通する多数の吸引口(図示略)が開けられており、この吸引口に連通する真空排気用配管を通じて空気が吸引されることにより、この収容凹部30b内に収容されたワークWが真空吸着される。
開閉ベースブラケット29,29は、吸引ベース30の外縁と重なる外縁を有する矩形枠から、X方向における中央部分を切除したのと等価な形状を、有している。これら両開閉ベースブラケット29,29の内縁の内側に、若干のクリアランスを空けて、両開閉ベース21,22がX方向に並べて収容されている。そして、各開閉ベース21,22は、各開閉ベースブラケット29のz方向における両端の鈎状に折れ曲がった部分同士の間にz方向を向けて掛け渡された回転軸により軸支され、当該軸を中心に開閉される。上述したクリアランスは、かかる回転途中における各開閉ベース21,22と各開閉ベースブラケットとの干渉を回避するために設けられている。そして、各開閉ブラケット29は、z方向における両端面とx方向における側面が夫々吸着ベース30と面一となり且つ各リブ30aと平行となるように、一対のスライダ27,27及びシリンダ台座28に固定されている。
各開閉モータ37は、初期状態において下流側に位置する各開閉ベースブラケット29の端面に固定され、上記回転軸を通じて各開閉ベース21,22を回転駆動する。
各開閉ベース21,22は、矩形の2枚の板であり、その内側面(吸着ベース30に対向する面)における各開閉モータ37,37の近傍には、z方向における位置が互いに一致するように、同一形状の位置決めピン21a,22a(図6参照)が、夫々突出形成されている。なお、これら位置決めピン21a,22aの高さは、吸着ベース30の収容凹部30aの深さ及びワークWの厚さよりも低い。
以上の構成により、反転装置移動シリンダ33がシャフト32を繰り込むことにより、スライダ23上に構築されている装置全体,とりわけ吸引ベース30及び開閉ベース21,22が、ガイドレール20に沿って、z方向下流側(図1の右側)へ向かって移動する。
また、回転駆動モータ34が回転板25を回転駆動することにより、両支柱部24a,24a同士の間に構築されている装置全体,とりわけ吸引ベース30及び開閉ベース21,22が、回転軸に沿って反転し、当該回転駆動モータ34自体のフリクションによってその姿勢が保持される。
また、両昇降シリンダ35がシャフト36を繰り込むと、各スライダ27が昇降テーブル26に沿ってスライドし、これに固定されている両開閉ベースブラケット29,29及び開閉ベース21,22が吸引ベース30に接近し、各開閉ベースブラケット29,29が吸引ベース30の各リブ30a,30aに接触した位置にて停止する。逆に、両昇降シリンダ35がシャフト36を繰り出すと、各スライダ27が昇降テーブル26に沿ってスライドし、これに固定されている両開閉ベースブラケット29,29及び開閉ベース21,22が吸引ベース30から離反し、両開閉ベース21,22及び吸引ベース30が反転する前においては、各開閉ベース21,22の内面が各露光部2,4におけるテーブル8表面の降下位置(図1にて一点鎖線で示すパスレベル)と面一となる位置にて停止する。
また、両開閉モータ37,37が両開閉ベース21,22を回転駆動すると、両開閉ベース21,22が、吸引ベース33と平行な状態から、図13に示すように吸引ベース33に対して垂直となる状態まで回転し、これによって、吸引ベース33の収容凹部30bが、外部に露出される。
<反転部のクリーニングユニット>
図4は、クリーニングユニット13の全体を、図2と同じ方向から示す斜視図である。この図4に示されるように、クリーニングユニット13は、移動テーブルとしてのY−Zテーブル40によって、反転部3内に保持されている。このZ−Yテーブル40は、y方向に向けて反転部3の図示せぬフレームに固定された一対のガイドレール41,41と、各ガイドレール41によって夫々y方向にスライド自在に保持された一対のyテーブル42,42と、z方向に向けて両yテーブル42,42の間に掛け渡されたガイドレール43と、このガイドレールによってz方向にスライド自在に保持されたzテーブル44と、x方向に向けてzテーブル44から突出するように固定されたステー45とから、構成される。なお、各yテーブル42,42及びzテーブル44は、夫々、内蔵するアクチュエータによって各ガイドレール41,43に対してスライドし且つ位置決めされる。
図4は、クリーニングユニット13の全体を、図2と同じ方向から示す斜視図である。この図4に示されるように、クリーニングユニット13は、移動テーブルとしてのY−Zテーブル40によって、反転部3内に保持されている。このZ−Yテーブル40は、y方向に向けて反転部3の図示せぬフレームに固定された一対のガイドレール41,41と、各ガイドレール41によって夫々y方向にスライド自在に保持された一対のyテーブル42,42と、z方向に向けて両yテーブル42,42の間に掛け渡されたガイドレール43と、このガイドレールによってz方向にスライド自在に保持されたzテーブル44と、x方向に向けてzテーブル44から突出するように固定されたステー45とから、構成される。なお、各yテーブル42,42及びzテーブル44は、夫々、内蔵するアクチュエータによって各ガイドレール41,43に対してスライドし且つ位置決めされる。
クリーニングユニット13は、図4に示すような箱形のフレームに収容されており、その上流側(図1における左側)の下縁が切り欠かれ、これによって形成された開口に、回転軸をx方向に向けた粘着ローラ46が、回転自在に取り付けられている。このクリーニングユニット13のY−Z平面に沿った縦断面を図1に示す。この縦断面に示されるように、粘着ローラ46は、これと平行な回転軸を介して回転自在に保持された転写ローラ47(図12)に接触し、この転写ローラ47が回転することによって従動し、除塵対象面上を転がる。この粘着ローラ46の外周面には粘着剤の層が形成されているので、この粘着剤の粘着力により除塵対象面上に付着していた塵芥を絡め取る。一方、転写ローラ47は、チェーンやギヤ等の公知の伝達装置を介して、駆動モータ48によって回転駆動され、その外周面には、粘着ローラ46よりも強い粘着力を有するテープが、その粘着面を外側に向けて巻かれている。その結果、粘着ローラ46の外周面に付着していた塵芥は、転写ローラ47の表面に転写されて回収される。このように転写ローラ47によって回収された塵芥は、転写ローラ47の外周面から粘着テープを一巻分剥ぎ取られることによって、廃棄される。
<反転部の制御系>
上述した吸引ポンプ44,反転装置移動シリンダ33,回転駆動モータ34,昇降シリンダ35,35,回転モータ37,37,yテーブル42,42,zテーブル43,及び駆動モータ48は、夫々、図5に示すように、反転部3全体の動作を制御する制御装置である反転部コントローラ49に接続され、この反転部コントローラ49から制御信号及び駆動電力を供給されて、所定のシーケンスに従った動作を行う。なお、この反転部コントローラ49自体は、露光装置全体の動作を制御する制御装置である全体コントローラ50に接続され、この全体コントローラ50によって動作タイミング等を制御される。以下、反転部コントローラ49が反転部各部を制御するシーケンスを、図6乃至図20に基づいて、説明する。なお、図6乃至図11によって示す動作が行われている間、クリーニングユニット13は停止したままであるので、その図示が省略されている。
上述した吸引ポンプ44,反転装置移動シリンダ33,回転駆動モータ34,昇降シリンダ35,35,回転モータ37,37,yテーブル42,42,zテーブル43,及び駆動モータ48は、夫々、図5に示すように、反転部3全体の動作を制御する制御装置である反転部コントローラ49に接続され、この反転部コントローラ49から制御信号及び駆動電力を供給されて、所定のシーケンスに従った動作を行う。なお、この反転部コントローラ49自体は、露光装置全体の動作を制御する制御装置である全体コントローラ50に接続され、この全体コントローラ50によって動作タイミング等を制御される。以下、反転部コントローラ49が反転部各部を制御するシーケンスを、図6乃至図20に基づいて、説明する。なお、図6乃至図11によって示す動作が行われている間、クリーニングユニット13は停止したままであるので、その図示が省略されている。
図6は、初期状態にある反転装置9を示している。この初期状態においては、両開閉ベース21,22が吸引ベース30と平行となっており、両開閉ベースブラケット29,29が吸引ベース30のリブ30a,30aから離間しており、支柱部材24が最も下流側(図中右側)に移動しており、吸引ベース30が各開閉ベース21,22の上方に位置し且つ水平方向を向く回転位置に保持されている。図6に示す初期状態においては、上述したように、両開閉ベース21,22の内面は、パスレベル(図6における一点鎖線)と面一となっている。この状態において、全体コントローラ50の制御の下、上述した第1ハンドラ6は、第1露光部2にて第1面の露光を完了したワークWを、両開閉ベース21,22と吸引ベース30との隙間に挿入し、両開閉ベース21,22の内面上における位置決めピン21a,22aに当接する位置に載置する。この状態を、図7に示す。
次に、反転部コントローラ49は、両開閉ベースブラケット29,29が上昇して吸引ベース30のリブ30a,30aに接触する位置で停止するように各昇降シリンダ35,35を制御する。この位置においては、ワークWの第1面が吸引ベース30の収容凹部30aの内面に接触する。但し、この時点では、反転部コントローラ49は、吸引ポンプ44を作動させない。この状態を、図8に示す。
次に、反転部コントローラ49は、回転駆動モータ34及び反転部移動シリンダ33を同期させ、両開閉ベース21,22及び吸引ベース30を図中時計方向に回転させるとともに、支柱部材24を上流側へ移動させる。この制御により、反転装置9の状態は、図9、図10、図11の順に変化する。
なお、図9に示すように両開閉ベース21,22が傾斜しだすと、この時点においては吸着ベース30による真空吸着はなされていないので、ワークW自体の重量により、ワークWが両位置決めピン21a,22aに完全に突き当たる状態を確保できるので、その姿勢及び位置が正される。そこに至り、反転部コントローラ49は、吸引ポンプ44を作動させて、ワークWを吸引ベース30の収容凹部30aの内面に吸着させる。その結果として、ワークWのアライメントが自動的に完了してしまうので、第2露光部4前に特別なプリアライメント機構を設ける必要がなくなる。
図11の状態においては、両開閉ベース21,22及び吸引ベース30は水平となり、支柱部材24は最も上流側の位置に移動している。この図11に示す状態から、反転部コントローラ49は、更に回転駆動モータ34を制御し、両開閉ベース21,22及び吸引ベース30を更に回転させて、吸引ベース30の収容凹部30aが上方を向き且つその先端が水平方向から下方へ傾斜した状態にて停止させる(図12参照)。この角度は、例えば、水平方向から30度である。
次に、反転部コントローラ49は、両回転モータ37,37を制御して、両開閉ベース21,22を開放させる。この状態を図13に示す。なお、図13に描かれた破線は、Y−Zテーブル40を制御するために予め反転部コントローラに設定されているクリーニングユニット13の移動軌跡である(図においては、粘着ローラ46の中心の移動軌跡として示した)。即ち、反転部コントローラ49は、この破線に示す移動軌跡に沿ってクリーニングユニットを移動させるように、両yテーブル42及びzテーブル43を制御するのである。
具体的には、クリーニングユニット13は、先ず、図13に示す位置から図14に示す位置まで下降し、吸着ベース30の収容部30a内に固定されているワークWの第2面の表面と粘着ローラ46の接面とを一致させる。次に、クリーニングユニット13は、駆動モータ48によって転写ローラ47を介して粘着ローラ46を同期回転させつつ、吸着ベース30と平行に、下流側へ向けて斜めに下降するように移動する。この移動の途中において、粘着ローラ46は、ワークWの第2面上を加圧しつつ転がり、この第2面を除塵する(図15参照)。そして、クリーニングユニット13は、粘着ローラ46が収容部30aの端部に至ると(図16参照)、一旦吸着ベース30に対して垂直に離間した後に(図17参照)、吸着ベース30と平行に、上流側へ向けて斜めに上昇するように移動する(図18参照)。そして、クリーニングユニット13は、粘着ローラ46が収容部30aの端部に至ると、鉛直に上昇して、図13に示す初期位置に復帰する。
次に、反転部コントローラ49は、回転駆動モータ34を逆転させて、吸引ベース30が水平となる回転位置に戻す(図19参照)。このとき、吸引ベース30の収容凹部30aの内面は、パスレベルと面一となっている。そこで、反転部コントローラ49は、吸引ポンプ44による吸引を停止させる。すると、全体コントローラ50の制御の下、上述したハンドラ7がワークWを取り上げて第2露光部4へ移動させる(図20参照)。
次に、反転部コントローラ49は、両回転モータ37を制御することによって、両開閉ベース21,22を閉じて、吸引ベース30と平行となる位置に復帰させる。また、両開閉ベースブラケット29,29が吸引ベース30のリブ30a,30aから離間するように各昇降シリンダ35,35を制御する。上述した図3は、この状態を示すものである。
次に、反転部コントローラ49は、支柱部材24が最も下流側(図中右側)に移動するよう反転装置移動シリンダ33を制御しつつ、吸引ベース30が各開閉ベース21,22の上方に位置し且つ水平方向を向くように回転駆動モータ34を制御することにより、図6に示す初期状態に復帰させる。
<各露光部のクリーニングユニット>
各露光部2,4のクリーニングユニット(第1の除塵装置,第2の除塵装置)12,12も、反転部3のクリーニングユニット13と同様に、図4に示したものと全く同じ構造を有するY−Zテーブルによって支持されており、Y−Z面内で、予め設定された軌跡に沿って移動する。図1には、これらクリーニングユニット12,12のY−Z面内での縦断面も示されている。
各露光部2,4のクリーニングユニット(第1の除塵装置,第2の除塵装置)12,12も、反転部3のクリーニングユニット13と同様に、図4に示したものと全く同じ構造を有するY−Zテーブルによって支持されており、Y−Z面内で、予め設定された軌跡に沿って移動する。図1には、これらクリーニングユニット12,12のY−Z面内での縦断面も示されている。
各クリーニングユニット12は、箱形のケーシングに収容されている。但し、図4と異なり、その上流側(図1における左側)の下縁及び上縁が切り欠かれ、それによって形成された各開口に、回転軸をx方向に向けた粘着ローラ57,57が、夫々、回転自在に取り付けられている。図21は、各クリーニングユニット13を上流側から見た状態を示す透視図である。この図21及び図1に示されるように、両粘着ローラ57,57は、これと平行な回転軸を介して回転自在に保持された転写ローラ58に接触し、この転写ローラ58が回転することによって従動し、除塵対象面上を転がり、除塵対象面上に付着していた塵芥を絡め取り、より強い粘着力を有する転写ローラ58の表面に、当該塵芥を転写させる。これら各ローラ57,58の構成及び機能は、上述した反転部3のクリーニングユニット13のものと全く同じである。但し、転写ローラ58は、ケーシングの外側に固定された駆動モータ53によって回転駆動される。
<各露光部の制御>
図5に示すように、全体コントローラ50は、更に、第1露出部2を制御するための第1露出部コントローラ56及び第2露出部4を制御するための第2露出部コントローラ51に対して、制御信号を供給している。そして、各露出部コントローラ51,55には、夫々、Y−Zテーブル52,駆動モータ53,ステージ8の上昇機構55,ステージ8の吸引ポンプ54,光源14が接続されており、各露出部コントローラ51,55から、夫々、制御信号及び駆動電力を供給されている(図5においては、第2露光部コントローラ51に接続されているもののみを図示し、第1露光部コントローラ56に接続されているものの図示を省略した。)。以下、各露光部コントローラ51,56が各露光部2,4のクリーニングユニット12を制御するシーケンスを、図22乃至図27に基づいて、説明する。なお、第1露光部コントローラ51が行う制御と第2露光部コントローラ56が行う制御とは、動作タイミング及びクリーニングユニット12の退避位置(第1露光部2のクリーニングユニット12は搬入部1内,第2露光部4のクリーニングユニット12は排出部5内)が異なるのみで、それ以外は全く同じである。そこで、第2露光部コントローラ51を例にとって、以下の説明を行う。
図5に示すように、全体コントローラ50は、更に、第1露出部2を制御するための第1露出部コントローラ56及び第2露出部4を制御するための第2露出部コントローラ51に対して、制御信号を供給している。そして、各露出部コントローラ51,55には、夫々、Y−Zテーブル52,駆動モータ53,ステージ8の上昇機構55,ステージ8の吸引ポンプ54,光源14が接続されており、各露出部コントローラ51,55から、夫々、制御信号及び駆動電力を供給されている(図5においては、第2露光部コントローラ51に接続されているもののみを図示し、第1露光部コントローラ56に接続されているものの図示を省略した。)。以下、各露光部コントローラ51,56が各露光部2,4のクリーニングユニット12を制御するシーケンスを、図22乃至図27に基づいて、説明する。なお、第1露光部コントローラ51が行う制御と第2露光部コントローラ56が行う制御とは、動作タイミング及びクリーニングユニット12の退避位置(第1露光部2のクリーニングユニット12は搬入部1内,第2露光部4のクリーニングユニット12は排出部5内)が異なるのみで、それ以外は全く同じである。そこで、第2露光部コントローラ51を例にとって、以下の説明を行う。
図22は、第2露光部4において、ステージ8上に吸引ポンプ54によって吸着されたワークWを、当該ステージ8を上昇機構55によって上昇させることによって、マスク10に当接させた状態を示している。この状態において、第2露光部コントローラ51は、光源14を発光させることにより、マスク10越にワークWの第2面を露光して、マスク10に描かれたパターンを露光する。この際、クリーニングユニット12は、第2露光部コントローラ51によって制御されたY−Zテーブル52によって、排出部5内に退避されている。
次に、第2露光部コントローラ51は、上昇機構55を制御することにより、ステージ8を、その上面がパスレベルと面一となるまで下降させるとともに、吸引ポンプ54を停止させる。この状態においてハンドラ7がステージ8上のワークWを把持し(図23参照)、排出部5に移動させる(図1参照)。
次に、第2露光部コントローラ51は、Y−Zテーブル52を制御することにより、クリーニングユニット12を図24に示す初期位置,即ち、上側の粘着ローラ57がマスク10の下面における一端に当接した位置に、移動させる。なお、図24に描かれた破線は、Y−Zテーブル52を制御するために予め第2露光部コントローラ51に設定されているクリーニングユニット12の移動軌跡である(図においては、上側の粘着ローラ57の中心の移動軌跡として示した)。即ち、第2露光部コントローラ51は、この破線に示す移動軌跡に沿ってクリーニングユニット12を移動させるように、Y−Zテーブル52を制御するのである。
具体的には、クリーニングユニット12は、先ず、図24に示す位置から図25に示す位置までz方向に水平移動する。この間、第2露光部コントローラ51は、駆動モータ53を回転させることにより、クリーニングユニット12自体の移動速度に同期させて、上側の粘着ローラ57を図中反時計方向に回転させる。これによって、マスク10の下面を粘着ローラ57が加圧しつつ転がり、マスク10の下面が除塵される。
次に、ステージ8が若干量上昇するとともに、クリーニングユニット12が図25に示す位置から図26に示す位置まで下降して、その下側の粘着ローラ57をステージ8の上面に接触させる。
次に、クリーニングユニット12は、図26に示す位置から図27に示す位置までz方向に水平移動する。この間、駆動モータ53が同方向に回転し続けているので、クリーニングユニット12自体の移動速度に同期して、下側の粘着ローラ57が図中反時計方向に回転している。これによって、ステージ8の上面を粘着ローラ57が転がり、ステージ8の上面が除塵される。
なお、図28は、第1露光部2においてはマスク10の下面の除塵がなされ、反転部3においてはワークWの第2面の除塵がなされ、第2露光部4においてはステージ8の上面の除塵がなされている状態を示している。
なお、各露光部2,4において除塵をするタイミングは、ステージ8とマスク10との間に空間ができるタイミングであれば良く、予め一定の露光サイクルで除塵が開始されても良いし、任意の露光が完了して、ワークWが排出したタイミングで除塵が開始されても良い。
<本実施形態による利点>
1.反転部3における反転装置9の上方に、ワークWの第2面を除塵するクリーニングユニット13を設けたことによる利点
1.反転部3における反転装置9の上方に、ワークWの第2面を除塵するクリーニングユニット13を設けたことによる利点
本実施形態によると、ワークWの第2面を除塵するクリーニングユニット13を、反転部3における反転装置9の上方に設置している。従って、反転装置9と第2露光部4との間に除塵装置の設置スペースを確保する必要がないので、露光装置全体のz方向(ワークWが移動する方向)におけるサイズを抑えることができる。
2.反転部3においてワークWの第2面を除塵する他、各露光部2,4において夫々マスク10の下面とステージ8の上面を除塵することによるメリット
上述したように反転装置9から第2露光部4のステージまでの途中にクリーニングユニット13によるワークWの第2面に対する除塵がなされれば、第1露光部において第2面に付着した塵芥に起因して第2面に形成されたパターンに欠陥が生じるという問題を、解消することはできる。しかし、第1露光部2にて付着した塵芥が多すぎる場合には、当該クリーニングユニット13による除塵が十分になされない可能性もある。従って、そもそも第1露光部2においてワークWの第2面に塵芥が付着しないように除塵することが、上記欠陥を完全に防ぐためには望ましい。そのため、本実施形態においては、第1露光部2に上記クリーニングユニット12を設け、ワークWの第2面と接触するステージ8の上面に 対する除塵を行っているのである。
また、第2露光部4のステージ8上にワークWを固定する前に、クリーニングユニット13によってワークWの第2面を除塵したとしても、第2露光部4のマスク10下面(特に、その透光部)に塵芥が付着していると、やはり、上記欠陥が生じてしまう。そのため、本実施形態においては、第2露光部4に上記クリーニングユニット12を設け、マスク10の下面の上面の除塵を行っているのである。
更に、マスク10の下面に塵芥が付着していることに起因するパターンの欠陥は、第1露光部2におけるワークWの第1面に対する露光の際にも、当該第1面に対して発生し得る。そのため、本実施形態では、第1露光部2のクリーニングユニット12により、そのマスク10の下面をも除塵しているのである。
更に、本実施形態では、第2露光部4のクリーニングユニット12により、ステージ8の上面に対する除塵も行っている。当該ステージ8の上面にて発生した塵芥は、対流又は静電力に因ってマスク10の下面に移転しない限り、ワークWの各面に対する露光に影響を及ぼすことはないので、当該ステージ8の上面に対する除塵の必要性は、相対的に低い。しかし、かかる移転の可能性も多少なりともあり、また、塵芥が露光済の第1面に移転することによって後の処理において悪影響を及ぼす可能性もあるので、本実施形態では、第2露光部4のクリーニングユニット12により、当該ステージ8の上面をも除塵している。
3.各露光部2,4のクリーニングユニット12が、上下に粘着ローラ57,57を備えていることによるメリット
本実施例において各露光部2,4のクリーニングユニット12は、上下に粘着ローラ57,57を備えており、夫々、同一の転写ローラ58に接触している。かかる構成を採用することにより、本実施形態によれば、一台のクリーニングユニット12をz方向に往復させる間に、一往復する間にマスク10の下面とステージ8の上面とを除塵することができる。このような効果は、粘着ローラが一本しかないクリーニングユニットによっても、可能ではある。しかし、それを実現するには、粘着ローラを転写ローラよりも大径なものにしたり、粘着ローラを転写ローラに対して公転自在に構成したり、粘着ローラを転写ローラから独立して移動させるといった工夫が必要となる。しかしながら、粘着ローラを転写ローラよりも大径なものにするならば、転写ローラの寿命が短くなってしまうという問題が生じ、粘着ローラを転写ローラに対して公転自在に構成するには機構が複雑化してコストや重量が大きなってしまうという問題が生じ、粘着ローラを転写ローラから独立して移動させるならば、除塵途中で粘着ローラの粘着力が落ちてしまうという問題が生じる。本実施形態では、クリーニングユニット12は、マスク下面用として転写ローラ58よりも高い位置に設置した粘着ローラ57と、ステージ上面用として転写ローラ58よりも低い位置に設置した粘着ローラ57とを予め備えているので、かかる問題が一切生じないというメリットがある。
<変形例>
本実施形態では、反転装置9上に除塵装置としてのクリーニングユニット13を配置し、反転装置9の吸着ベース30に吸着されている状態にあるワークWの第2面に対して、除塵を行っているが、本発明を達成する構成はこれに限定されず、反転装置9から第2露光部4のステージ8へ移送される間の位置に、除塵装置が配置されていても良い。その場合、Z−Yテーブル40によってクリーニングユニット13を移動させるという構成は必ずしも必要ではなく、例えば、除塵装置を構成する粘着ローラと、これに対向したローラとの間に、第2面を粘着ローラ側に向けてワークWが繰り込まれる構成であっても良い。
本実施形態では、反転装置9上に除塵装置としてのクリーニングユニット13を配置し、反転装置9の吸着ベース30に吸着されている状態にあるワークWの第2面に対して、除塵を行っているが、本発明を達成する構成はこれに限定されず、反転装置9から第2露光部4のステージ8へ移送される間の位置に、除塵装置が配置されていても良い。その場合、Z−Yテーブル40によってクリーニングユニット13を移動させるという構成は必ずしも必要ではなく、例えば、除塵装置を構成する粘着ローラと、これに対向したローラとの間に、第2面を粘着ローラ側に向けてワークWが繰り込まれる構成であっても良い。
また、本実施形態では、各露光部2,4内においては、一つのクリーニングユニット12によってステージ18の上面及びワーク10の下面の双方が除塵されているが、これらは、別々の除塵装置によって除塵されても良い。なお、第2露光部4内では、マスク10の下面に対する除塵のみが行われるように構成されても良い。
2 第1露光部
3 反転部
4 第2露光部
8 ステージ
9 反転装置
10 マスク
12 クリーニングユニット
13 クリーニングユニット
14 光源
49 反転部コントローラ
50 全体コントローラ
51 第2露光部コントローラ
52 Y−Zテーブル
53 駆動モータ
55 昇降機構
56 第1露光部コントローラ
3 反転部
4 第2露光部
8 ステージ
9 反転装置
10 マスク
12 クリーニングユニット
13 クリーニングユニット
14 光源
49 反転部コントローラ
50 全体コントローラ
51 第2露光部コントローラ
52 Y−Zテーブル
53 駆動モータ
55 昇降機構
56 第1露光部コントローラ
Claims (4)
- ワークの第1面を露光する第1露光部と第2面を露光する第2露光部との間に移送手段を備えてなる露光装置であって、
前記第1露光部は、マスクと、当該マスク側に第1面を向けた状態でワークが固定される固定面を有するステージと、前記マスク及び前記ステージを相対的に接近させることによって前記マスクと前記ワークの第1面とを接触させる移動機構と、前記マスク越しに前記ワークの第1面に対して光を照射する光源と、前記マスクの前記ワーク側の面及び前記ステージの固定面を除塵する第1の除塵装置とを備え、
前記第2露光部は、マスクと、当該マスク側に第2面を向けた状態でワークが固定される固定面を有するステージと、前記マスク及び前記ステージを相対的に接近させることによって前記マスクと前記ワークの第2面とを接触させる移動機構と、前記マスク越しに前記ワークの第2面に対して光を照射する光源と、前記マスクの前記ワーク側の面を除塵する第2の除塵装置とを備え、
前記移送手段は、前記第1露光部によって第1面に対する露光がなされたワークを反転させる反転装置と、前記ワークを前記第1露光部のステージ上から前記反転装置を経由して前記第2露光部のステージ上まで移送する移送機構と、前記反転装置から前記第2露光部のステージまでの前記移送機構によるワークの移送経路上に設置されて前記ワークの第2面を除塵する第3の除塵装置とを備える
ことを特徴とする露光装置。 - 前記各除塵装置は、外周面に粘着層を有し除塵対象面に接触して転がる粘着ローラと、当該粘着ローラを回転自在に保持するフレームと、当該フレームごと前記粘着ローラを移動させることによって前記粘着ローラを除塵対象面に接触させて当該面上で転がさせる移動テーブルとを有する
ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 前記第1及び第3の除塵装置は、前記マスクの前記ワーク側の面に接触する第1の粘着ローラ及び前記ステージの固定面に接触する第2の粘着ローラを有する
ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 前記第2の除塵装置は、反転した後の前記ワークの第2面に接触する粘着ローラを有する
ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
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