JP2009156884A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電生成物の除去効率が低下しないクリーニング装置を提供する。
【解決手段】本発明のクリーニング装置700は、クリーニングブレード720およびブラシローラ730を備える。クリーニングブレード720は、感光体ドラム200の表面に当接し、感光体ドラム200の表面における転写残留トナーを除去する。ブラシローラ730は、感光体ドラム200とクリーニングブレード720との摩擦を低下させる潤滑剤を供給する。潤滑剤は、マグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを含み、かつ、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩である。
【選択図】図2

Description

本発明は、像担持体表面の転写残留トナーを除去するクリーニング装置およびこのクリーニング装置を備える画像形成装置に関する。
像担持体表面を帯電する際に、窒素酸化物などの放電生成物が生成する。この放電生成物は、像担持体表面に付着し、画像に悪影響を及ぼす。
放電生成物が水溶性であることを利用し、水で膨潤した放電生成物除去部材を利用して放電生成物に水を供給して放電生成物を水溶液とし、その水溶液を放電生成物除去部材で吸い取って放電生成物を像担持体表面から除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−169444号公報
特許文献1の方法で、像担持体表面に生成される放電生成物を逐次除去していくとなると、放電生成物が放電生成物除去部材中にどんどん蓄積されていく。やがて放電生成物除去部材中における放電生成物が飽和状態に達し、放電生成物の除去効率が低下する。
本発明の目的は、放電生成物の除去効率が低下しないクリーニング装置を提供することにある。
本発明のクリーニング装置は、除去部材および潤滑剤供給部を備える。除去部材は、像担持体の表面に当接し、像担持体の表面における転写残留トナーを除去する。潤滑剤供給部は、像担持体と除去部材との摩擦を低下させる潤滑剤を供給する。潤滑剤は、マグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを含み、かつ、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩である。
この構成では、潤滑剤としてマグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを含み、かつ、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩を使用することにより、脂肪酸金属塩の吸湿性が一定以上となり、像担持体の表面に生成する放電生成物が潤滑剤に効率的に吸着する。放電生成物は、潤滑剤とともに除去部材によって像担持体の表面から除去される。潤滑剤は、像担持体の表面から除去されるとともに、新たな潤滑剤が潤滑剤供給部によって像担持体の表面に供給されるので、特許文献1のように放電生成物除去部材(潤滑剤)中における放電生成物が飽和状態に達し、放電生成物の除去効率が低下することがない。
本発明におけるクリーニング装置は、放電生成物の除去効率が低下しない。
以下、本発明の最良の実施形態に係るクリーニング装置を、図面を参照にしつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るクリーニング装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。画像形成装置100は、感光体ドラム200、帯電装置300、露光装置400、現像装置500、中間転写ローラ600、中間転写ベルト610、クリーニング装置700、光学センサ800および電位センサ900を備える。
帯電装置300は、感光体ドラム200の表面を所定の電位に均一に帯電させる。露光装置400は、感光体ドラム200の表面を画像データに応じて露光し、感光体ドラム200の表面に静電潜像を形成する。現像装置500は、感光体ドラム200の表面に形成された静電潜像をトナーにより顕像化する。中間転写ローラ600は、感光体ドラム200の表面のトナー像を中間転写ベルト610上に転写するための転写バイアスを与える。クリーニング装置700は、転写後における感光体ドラム200の表面に残留したトナーを回収する。光学センサ800は、露光装置400および現像装置500によってハーフトーンのパッチパターンが感光体ドラム200に書き込まれると、パッチパターンのトナー濃度を検出する。ここで検出されたトナー濃度に応じて、帯電装置300による帯電量を制御することによって、画像濃度斑を抑制する。電位センサ900は、感光体ドラム200の静電潜像の電位を検出するものである。検出された電位およびパッチパターンのトナー濃度から、トナー濃度を確保するのに必要な電位ポテンシャルを算出して、プロセスコントロールを行う。
図2は、本発明の実施形態に係るクリーニング装置の構成を示す図である。クリーニング装置700は、クリーニングブレード720、ブラシローラ730、フリッカー740、ブロック状脂肪酸金属塩750、脂肪酸金属塩保持部材760、バネ770およびトナー回収スクリュー780を備え、これらの部材がケース710に覆われている。クリーニングブレード720は、本発明の除去部材および弾性部材に相当する。ブラシローラ730は、本発明の潤滑剤供給部材に相当する。
クリーニングブレード720によって、感光体ドラム200の膜減りが起きる。本発明の感光体ドラム200の膜減りは、10万回転あたり0.5μm〜1.5μmであることが好ましい。感光体ドラム200の表面における脂肪酸金属塩に吸着した放電生成物を除去するために、クリーニングブレード720を高荷重に設定すると、放電生成物は除去できるが感光体ドラム200の感光層までも削り取ることになり、画像劣化および感光体ドラム200の寿命も短くなり問題がある。この問題は、感光体ドラム200の膜減りを0.5μm〜1.5μmにすることで解決する。0.5μmよりも少ない場合は、放電生成物が効率よく吸着していても除去できない状況となるため、画像品質が低下する。1.5μmよりも多いときは、感光体ドラム200の膜減りが大きく感光体ドラム200の寿命を維持できないだけでなく、脂肪酸金属塩が感光体ドラム200からほぼ除去されるため潤滑作用がなくなり、放電生成物の除去効率が低下する。
クリーニングブレード720は、感光体ドラム200の軸方向を長手方向とする長尺状のゴムなどの弾性部材によって形成されている。クリーニングブレード720は、一方の長辺がケース710の開口部における感光体ドラム200の回転方向下流側に取り付けられ、他方の長辺のエッジが感光体ドラム200の表面に当接するように配置されている。図示しない支持部材の端部から変形前のクリーニングブレード720の先端までの長さを表すクリーニングブレード720の自由長は、6mm〜15mmに設定するのが好ましい。クリーニングブレード720の厚さは、0.5mm〜3.0mmに設定するのが好ましい。
クリーニングブレード720は、トナー像の転写後に感光体ドラム200の表面に残る転写残留トナーを感光体ドラム200との当接部位で堰きとめて、スティックスリップ動作を行いながら掻き落として除去する。スティックスリップ動作とは、クリーニングブレード720における感光体ドラム200との当接部分が、感光体ドラム200の表面の動きにつられて感光体ドラム200の回転方向に移動する動作と、クリーニングブレード720自身の弾性力により元の位置に戻る動作とを繰り返す動きのことであり、クリーニングブレード720のエッジが感光体ドラム200の表面を摺動する動作のことである。
クリーニングブレード720に用いる弾性部材としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴムなどのゴムが挙げられる。なお、クリーニングブレード720は、反発弾性率が20%〜45%であることが好ましく、25%〜40%であることがより好ましい。反発弾性率を上記の範囲内とすることにより、エッジの感光体ドラム200のニップ圧分布が均一になるため、脂肪酸金属塩を均一に塗布するとともに均一に均し、吸湿した脂肪酸金属塩を削り取ることが可能となる。また、クリーニングブレード720の機能劣化を早めたりすることなく、かつ、帯電装置300が接触帯電方式であっても、電荷集中による電荷リーク等を生じることなく、感光体ドラム200の帯電特性を良好にできる。反発弾性率が20%未満の場合、クリーニングブレード720のスティックスリップ動作でのゴムとしての反発力が低いためトナー除去能力が低下し、クリーニング不良が生じる。反発弾性率が45%を超えると、エッジの摺擦周波数が増加し、感光体ドラム200の膜減りが10万回転あたり1.5μmを超える。また、高温高湿環境下でエッジのめくれが発生することがある。
加えて、クリーニングブレード720は、硬度(JISA)が75°〜80°であることが好ましい。硬度を上記の範囲内にすることにより、クリーニングブレード720を弾性力の強い硬いものとでき、角のない小粒径トナーであってもすり抜けさせることなく、確実に堰き止めて除去できる。しかも感光体ドラム200の膜減り量を、10万回転あたり0.5μm〜1.5μmに容易に調整が可能であることから感光体ドラム200の寿命を損なうこともない。75°よりも小さいと小粒子径トナーのクリーニング性が低下するだけでなく、クリーニングブレード720のニップ圧分布がブロードとなり、吸湿した脂肪酸金属塩を削り取ることができない。また感光体ドラム200の膜減りを上記範囲に制御するため荷重を上げていくと、エッジ先端が押しつぶされ易いためニップ面圧が上がらず、上記範囲に制御することができない。80°を超えると、硬くなりすぎてブレードとしての弾性運動が低下し小粒子トナーのクリーニング性が低下する。またクリーニングブレード720の摩擦係数が低下するためにトナーとの摩擦係数が低下し、クリーニング不良が生じる。
クリーニングブレード720の感光体ドラム200への当接荷重は1.5gf/mm〜4.0gf/mm、当接角は8°〜25°とすることが好ましい。これにより、効果的なスティックスリップ動作を実施しながら、クリーニングブレード720と感光体ドラム200との間をトナーが通り抜けることを防止して、クリーニング性を良好にでき、脂肪酸金属塩を均一に均すことができる。さらに吸湿した除去すべき脂肪酸金属塩の除去が容易となり、感光体ドラム200の摩耗も容易に調整できる。当接荷重は、大きいほど感光体ドラム200の表面に付着した転写残留トナーによってクリーニングブレード720が押し上げられがたくなるため、クリーニング性があがる。しかし、当接荷重が大きくなりすぎると、感光体ドラム200が摩耗されやすくなる。また、当接荷重が小さすぎると、脂肪酸金属塩がうまく均されない虞があり、また、高温高湿下で吸湿した脂肪酸金属塩を除去することができない。さらにクリーニング性が下がる。
ブラシローラ730は、周面の半径方向外側に向かって多数のブラシ毛が植設され、感光体ドラム200の軸方向を長手方向とする筒型形状のローラであり、感光体ドラム200の表面にブラシの毛の先が当たるように、感光体ドラム200と互いの軸が平行になるように配置されている。
ブラシローラ730は、感光体ドラム200とフォロー回転をし、当接部において両者は互いに同向きに摺動するようになっている。
ブラシローラ730のブラシの材料としては、任意のものを用いることができるが、高分子重合体を用いるのが好ましい。例えばナイロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリプロピレン等が挙げられる。特に、ポリエステル、アクリル樹脂が好ましい。
ブラシローラ730のブラシの毛の太さは、5デニール〜30デニールであることが好ましい。5デニールよりも細い毛のブラシのときは細すぎてブロック状脂肪酸金属塩750の削り取り性が不足し、30デニールを超えると感光体ドラム200の表面の損傷および感光体ドラム200の摩耗が10万回転当たり1.5μmよりも大きくなる。
ブラシローラ730のブラシの密度は、50kf/inch〜150kf/inchが好ましい。50kf/inchよりも少ないときは、転写残留トナーの感光体ドラム200からの掻き乱しと除去性が低下する。さらに脂肪酸金属塩を感光体ドラム200の表面に均一に塗布することができないだけでなく、感光体ドラム200上の吸湿した脂肪酸金属塩を掻き乱すことができない。150kf/inchを超えるとブラシとしての性能が低下するためブロック状脂肪酸金属塩750を安定して削り取ることができなくなり、感光体ドラム200の表面の摩擦係数をコントロールして感光体ドラム200の膜減りを適正な範囲に調整することができない。
ブラシローラ730のブラシは、導電性または半導電性のものが用いられ、構成素材に導電性カーボンブラックや導電性硫化銅等の導電性物質を含有させ、任意の電気抵抗に調整したものを使用する。ブラシローラ730の電気抵抗は、10Ωcm〜10Ωcmの抵抗値を有するものが好ましい。10Ωcmよりも低いと放電が発生しやすくなり感光体ドラム200の表面が劣化する。10Ωcmよりも高いと摩擦帯電により電位が低くなりクリーニング不良が発生する。
ブラシローラ730は、感光体ドラム200に対する周速比を1.02〜1.10とする。ブラシローラ730は、感光体ドラム200とフォロー回転し、低周速比で回転することで、脂肪酸金属塩の適切な塗布が可能となり、またトナー飛散のないクリーンな画像形成装置とすることができる。1.02よりも周速差がない回転であると、脂肪酸金属塩を適量にかつ均一に感光体ドラム200に塗布することができず、感光体ドラム200の膜減りを調節できない。1.10を超えて回転させると、摺擦速度が速く、発熱によるフィルミングが発生する。
感光体ドラム200とブラシローラ730との当接部位は、感光体ドラム200の転写部位よりも回転方向下流側となっており、トナー像を転写した後の感光体ドラム200の表面とブラシローラ730とが当接するようになっている。ブラシローラ730は、感光体ドラム200との当接部位よりも回転方向上流側に塗布されている脂肪酸金属塩を掻き乱すとともに、削り取ったブロック状脂肪酸金属塩750を感光体ドラム200の表面に塗布する。
ブラシローラ730は、感光体ドラム200の表面に脂肪酸金属塩を塗布することにより、クリーニングブレード720と感光体ドラム200の表面との間の摩擦を低減させるとともに、感光体ドラム200の表面へのトナーの付着力を弱めるので、クリーニングブレード720による転写残留トナーの除去が効率よく行われるようになる。
ブラシローラ730は、感光体ドラム200と接触することで、感光体ドラム200の表面に付着しているトナーを散らす機能を有し、その結果、クリーニングブレード720によるトナーの除去が効率よく行われるようになっている。さらに、ブラシローラ730は、クリーニングブレード720で堰き止められ掻き落とされたトナーを回収し得る位置に配されており、クリーニングブレード720にて掻き落とされたトナーをブラシ先端の掻き取り力で感光体ドラム200の表面から機械的に除去するとともに、ケース710内に回収する機能も有している。
ブロック状脂肪酸金属塩750は、ブラシローラ730によって削り取られて感光体ドラム200の表面に塗布されるものであり、感光体ドラム200の軸方向を長手方向とする直方体のブロック形状となっている。ブロック状脂肪酸金属塩750は、脂肪酸金属塩保持部材760によって保持されており、摩滅して残量が少なくなった場合は交換可能になっている。感光体ドラム200上に塗布される脂肪酸金属塩の量は、A4サイズ1枚あたり10μg〜60μgである。脂肪酸金属塩の塗布量が10μg以下であると、脂肪酸金属塩の効果が発現しにくく、クリーニング性不良が起こり、また感光体ドラム200の膜減りが多くなりライフがもたない。60μgを超えると、記録媒体1枚あたりの脂肪酸金属塩の塗布量が多くなり、大きな形状の脂肪酸金属塩を設置することになるため、省スペース化には問題がある。また頻繁に脂肪酸金属塩を交換することになりコストアップにつながる。
ブロック状脂肪酸金属塩750としては、吸湿性が3.0重量%以上であることが好ましい。3.0重量%未満のものを使用すると、クリーニングブレード720と感光体ドラム200の摩擦係数が大幅に低下するために、放電生成物を感光体ドラム200の表面から除去できなくなる。放電時に窒素酸化物が発生し、その窒素酸化物が空気中の物質などと結合して硝酸アンモニウムなどの硝酸化合物が生成され、これが放電生成物として感光体ドラム200の表面に付着する。吸湿性の低い脂肪酸金属塩に吸着した放電生成物は上記のごとく除去しにくいため、画像劣化を引き起こす。放電生成物は水溶性であるため、脂肪酸金属塩の結晶水に吸着しやすい。マグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを含有する脂肪酸金属塩は結晶水をもつため、効率よく放電生成物を吸着する。感光体ドラム200の表面に塗布された放電生成物を吸収した脂肪酸金属塩は、吸湿すると結晶構造が乱されるため、クリーニングブレード720を用いた場合に除去しやすくなる。脂肪酸金属塩は、放電生成物を吸着してもクリーニングブレード720によって除去され、また新たにブラシローラ730によって感光体ドラム200に塗布されるため、放電生成物の除去効率は低下しない。したがって簡易なプロセスで画像品質、感光体ドラム200の寿命およびクリーニング性を確保できる。
脂肪酸金属塩の吸湿性は、原料を高温高湿(35℃、85%RH)下に24時間シャーレにて放置した後、ハロゲン水分計(メトラー・トレド(株);HG63)を用いて測定することができる。
本発明の脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム、ベヘン酸カルシウム等の、比較的長鎖の脂肪酸マグネシウム、脂肪酸カルシウムを挙げることができる。
脂肪酸金属塩保持部材760は、ブロック状脂肪酸金属塩750よりも一回り大きく設計され、ブロック状脂肪酸金属塩750を両面テープで固定したり、嵌め込んで固定したりすることができるようになっている。
脂肪酸金属塩保持部材760は、ブロック状脂肪酸金属塩750を固定的に設置するのではなく、ブロック状脂肪酸金属塩750の自重によってブラシローラ730に当接させるようにしてもよい。また、ブロック状脂肪酸金属塩750の消費にしたがってその削り取り量が減少することのないように、ブロック状脂肪酸金属塩750の消費とともにブラシローラ730の方向に移動するようにバネ770により押圧するようにしてもよい。
ブラシローラ730には、フリッカー740が接触している。フリッカー740は、ブラシローラ730とほぼ同じ幅を有する長方形の板状の部材である。フリッカー740は、長手方向がブラシローラ730の軸と平行になるように、かつ、エッジがブラシローラ730と一様に接触するように配置されている。フリッカー740は、ブラシローラ730の毛に付着したトナーをケース710内に落下させる機能を有している。
トナー回収スクリュー780は、ケース710の底面近傍に配されており、ブラシローラ730によって回収されたトナーを、ケース710外部の図示しない廃トナーボックスへ送り出す。
ケース710の開口部における感光体ドラム200の回転方向上流にはシール部材が取り付けられ、回収したトナーがケース710から再び漏れ出すのを阻止するようになっている。
本発明は、感光体ドラム200の雰囲気温度湿度を検出する温度湿度検知手段と、この温度湿度検知手段の結果とマシンの動作状態に応じて、感光体空回転数を決定し、感光体空回転モードを動作制御する制御手段とを備えていることが好ましい。高温高湿下でマシンが停止、休止状態にあると、感光体ドラム200の表面の脂肪酸金属塩は水などの親水性物質を多量に吸着するため、帯電性が低下する。したがってこの吸湿した脂肪酸金属塩を、感光体空回転モードにより強制的に除去することで画像品質に影響のない印字を行うことができる。この場合、あらかじめ温度湿度による空回転条件テーブルと制御プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリなどの記憶媒体等を備えていることが好ましい。
本発明で使用されるトナーは、離型剤を含有し、ポリエステル樹脂から構成される、体積平均粒子径5μm〜7μmのトナーであることが好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係るクリーニング装置を備えた画像形成装置の各性能を評価した実験結果である。この実験では、画像形成装置100として、シャープ(株)製のAR−705Sを改造したものを用いた。トナーには、ポリエステル樹脂から構成される、体積平均粒子径が6.7μmのものを用いた。ブロック状脂肪酸金属塩750として、5×8×320mmのブロック状の、ステアリン酸カルシウム(吸湿性3.0重量%)、ステアリン酸マグネシウム(吸湿性8.2重量%)およびステアリン酸亜鉛(吸湿性0.1重量%)を用いた。ブラシローラ730には、直径が16mm、毛の材質がポリエステル、毛の密度が10万本/inchのものを用いた。フリッカー740には、図2に示す板状のものを用いた。プロセス速度(感光体の回転周速度)は355mm/secとした。クリーニングブレード720の線圧は2.8gf/mm、クリーニング角度は16°とした。
実験1として、上記の画像形成装置100において、クリーニングブレード720の物性を同一とし、脂肪酸金属塩の吸湿性が3.0重量%の場合(実施例4)と、8.2重量%(実施例10)の場合と、0.1重量%(比較例1)の場合と、2.9重量%(比較例3)の場合と、脂肪酸金属塩を使用しない場合(比較例4)とで、感光体ドラム200の膜減りとクリーニング性および高温高湿下での画像に及ぼす影響を実験した。具体的には、それぞれの条件でエイジングしながら、感光体ドラム200の水接触角および膜厚、クリーニング不良の有無、画像品質を評価した。その結果を図3(A)に示す。
まず、脂肪酸金属塩の吸湿性、マグネシウム又はカルシウムを含有した脂肪酸金属塩の効果について検証した。図3(B)に、各種脂肪酸金属塩の吸湿性を示した。ステアリン酸亜鉛は、0.1重量%と非常に少ないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムは、3.0重量%以上の吸湿性を有する。また、ステアリン酸亜鉛とステアリン酸マグネシウムとの混合物は2.9重量%を示した。
クリーニング性の評価方法は次のとおりである。A4サイズの印字率6%の文字チャートを用い、記録紙に気温20℃、湿度50%の環境下で1万枚の画像印刷を行った。1万枚印刷後の非画像部のよごれや白スジ発生の有無を目視により判断した。良好で鮮明度がよく白スジの長さが2.0mm以下かつ3個以下の場合を「○」、実用上問題がなく鮮明度も実用上問題がなく白スジの長さが2.0mm以下かつ5個以下の場合を「△」、実用不可で鮮明度も実用上問題があり白スジが△を超えるものの場合を「×」とした。このうち、○および△を合格とした。
画質の評価方法は次のとおりである。感光体ドラム200への脂肪酸金属塩の塗布斑が極めて少なく、得られた記録紙上のトナー像の低濃度領域にも濃度斑が見られず、文字、点、線の中抜けがなく、画像流れのない場合を「○」、濃度斑、中抜けまたは画像流れが若干生じた場合を「△」、濃度斑、中抜けまたは画像流れがはっきりと生じた場合を「×」とした。このうち、○および△を合格とした。
感光体の膜減り具合による感光体ライフの評価方法は次のとおりである。0μm〜1μm/10万回転を「○」、1μm〜2μm/10万回転を「△」、2μm〜/10万回転を「×」とした。このうち、○および△を合格とした。
総合評価は、クリーニング性、画質および感光体ライフを総合的に判断し、◎、○および△を実用上問題がないとした。×は実用不可である。
図3(A)に示すように、吸湿性3.0重量%および8.2重量%の脂肪酸金属塩の場合(実施例4,10)では、印刷枚数に関わらず水接触角が101°〜102°のまま維持され、感光体の撥水性が印刷開始時から一定に保たれていることが示され、画質、クリーニング性および感光体ライフが維持できることがわかった。0.1重量%および2.9重量%の場合では、水接触角が高く維持され、クリーニング性および感光体ライフは維持できるが、画質不良が発生した。また、脂肪酸金属塩を使用しない場合では、水接触角が低く、クリーニング性および感光体ライフが不良となった。
以上の結果から、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩を使用することにより、潤滑性を有する表面を形成しながら、放電生成物による画像品質低下を抑制できることが検証された。
次に、実験2として、上記の画像形成装置100を用いて、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩を使用したときにおけるクリーニングブレードの物性の影響を調査した。クリーニングブレードとして、反発弾性率20%かつ硬度75°(実施例1)、反発弾性率45%かつ硬度75°(実施例2)、反発弾性率20%かつ硬度78°(実施例3)、反発弾性率28%かつ硬度77°(実施例4)、反発弾性率45%かつ硬度78°(実施例5)、反発弾性率29%かつ硬度74°(実施例6)、反発弾性率46%かつ硬度77°(実施例7)、反発弾性率19%かつ硬度75°(実施例8)、反発弾性率21%かつ硬度81°(実施例9)および反発弾性率28%かつ硬度77°(実施例10)をそれぞれ用いた。その結果を図3(A)に示す。
この調査から、反発弾性率が20%〜45%かつ硬度が75°〜80°のクリーニングブレードを使用することにより、放電生成物による画像品質の低下を抑制しながらクリーニング性および感光体ライフが維持できることが検証された。これは上記物性のクリーニングブレードを用いることで、吸湿した脂肪酸金属塩を適切に均し削り取ることができたためだと考えられる。
さらに、実験3として、感光体ドラム200の膜減りの影響について調査した。膜減り量が0.5μm〜1.5μmの場合に、クリーニング性、高温高湿条件下での画像品質および感光体ライフを満足することが検証された。
実験1〜3から、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩を用い、硬度75°〜80°かつ反発弾性率20%〜45%のクリーニングブレードを用い、感光体ドラム200の膜減りを0.5μm〜1.5μmとすると、画質、感光体ライフおよびクリーニング性がよくなることが示された。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係るクリーニング装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るクリーニング装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るクリーニング装置を備えた画像形成装置の各性能を評価した実験結果である。
符号の説明
200−感光体ドラム
700−クリーニング装置
720−クリーニングブレード
730−ブラシローラ

Claims (4)

  1. 像担持体の表面に当接し、前記像担持体の表面における転写残留トナーを除去する除去部材と、
    前記像担持体と前記除去部材との摩擦を低下させる潤滑剤を、前記像担持体の表面に供給する潤滑剤供給部材と、
    を備え、
    前記潤滑剤は、マグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを含み、かつ、吸湿性が3.0重量%以上の脂肪酸金属塩であるクリーニング装置。
  2. 前記潤滑剤供給部材は、ブラシローラである請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 前記除去部材は、硬度(JISA)が75°〜80°で、かつ、反発弾性率が20%〜45%の弾性部材である請求項1または2に記載のクリーニング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニング装置を備える画像形成装置。
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