JP2009156845A - 電圧測定装置及びこれを具えた組電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る監視装置は、組電池を構成する各セルの両端電圧をセルグループ毎に測定する装置であって、複数の電圧センサ及びコントロールユニットを具えている。各電圧センサは、所定の周期で各セルグループを構成する各セルの両端電圧を測定するものであって、コントロールユニットからコマンドを受信したとき、バッファメモリに格納されている過去複数回分の測定結果の内、該コマンドに応じた測定結果をコントロールユニットに送信する。コントロールユニットは、複数の電圧センサに順次、時間をずらしてコマンドを送信するものであって、最初の電圧センサに対するコマンド送信時点から各電圧センサに対するコマンド送信時点までの時間を電圧測定周期で除算して得られる商に一致する周期分だけ最新の測定結果よりも過去の測定結果を送信すべき旨のコマンドを作成して各電圧センサに送信する。
【選択図】図4
Description
ハイブリッド自動車においては、安定した走行能力を確保するために組電池の状態を監視する必要があり、組電池の状態を示す主要な指標として、組電池を構成する複数のセルの充電状態(SOC:State Of Charge)がある。各セルの充電状態は、組電池を流れる電流の大きさ、各セルの両端電圧、各セルの内部抵抗値等から算出することが出来る。各セルの内部抵抗値は、組電池を流れる電流の大きさと各セルの両端電圧とから算出されるのであるが、各セルの内部抵抗値を精度良く求めるためには、組電池を流れる電流の大きさと各セルの両端電圧とを同時に測定する必要がある。又、組電池の状態を適切に判断するためには、組電池を構成する複数のセルについて同時刻の充電状態を算出する必要があり、そのためには、それら複数のセルの両端電圧を同時に測定する必要がある。
上記従来のバッテリシステムにおいては、上述の如くコントロールユニット(9)から複数の電圧センサ(7)に同期信号を送信することによって、それらの電圧センサ(7)の間で電圧測定動作について同期がとられ、同時刻に測定された電圧値がコントロールユニット(9)に送信されることになる。
例えば、マスタ装置と複数のスレーブ装置とが通信線によってリング状に接続されており、マスタ装置から発せられた計測要求を順次スレーブ装置に転送し、各スレーブ装置はその位置に応じた待ち時間の経過を待って電池モジュールの端子間電圧や温度を計測する監視装置が提案されている(特許文献1参照)。
又、パルス信号に基づいて、組電池を流れる電流を検出する動作と組電池を構成する各電池モジュールのモジュール電圧を検出する動作との間で同期をとる充電状態検出装置が提案されている(特許文献2参照)。
更に、組電池を構成する各モジュール電池の両端電圧を監視する1台のマスターユニットと複数台のスレーブユニットとを具え、マスターユニットから複数台のスレーブユニットに対して電圧計測指令信号を供給することによって、マスターユニット及びそれら複数台のスレーブユニット間で電圧計測について同期をとる監視装置が提案されている(特許文献3参照)。
本発明の目的は、従来よりも回路構成が簡易な電圧測定装置及びこれを具えた組電池システムを提供することである。
各セルの両端電圧を測定する動作を繰り返す電圧測定手段と、
前記電圧測定手段から得られた最新の測定結果を含む過去複数回分の測定結果が格納される測定結果格納手段と、
前記制御回路からの電圧測定結果要求コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段によって電圧測定結果要求コマンドが受信されたとき、前記測定結果格納手段に格納されている過去複数回分の測定結果の内、該コマンドに応じた測定結果を前記通信線を介して前記制御回路に送信する測定結果送信手段
とを具えている。一方、前記制御回路は、前記複数の電圧測定回路に対して順次、時間をずらして電圧測定結果要求コマンドを送信するものであって、
前記複数の電圧測定回路について夫々、最初の電圧測定回路に対する電圧測定結果要求コマンドの送信時点から各電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドが送信されることとなる時点までに各電圧測定回路によって電圧測定が行なわれることとなる回数に応じた周期分だけ最初の電圧測定回路に送信を要求する測定結果の周期よりも過去の測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドを作成するコマンド作成手段と、
前記コマンド作成手段によって作成された各電圧測定結果要求コマンドを前記通信線を介して各電圧測定回路に送信するコマンド送信手段と、
前記複数の電圧測定回路から送信された測定結果を受信する測定結果受信手段
とを具えている。
一方、制御回路は、前記複数の電圧測定回路に対して順次、時間をずらして電圧測定結果要求コマンドを送信する。ここで、最初の電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドが送信された後においても、各電圧測定回路は継続して電圧測定を繰り返し、その度に得られる測定結果が最新の測定結果として測定結果格納手段に格納されることになるので、最初の電圧測定回路に対するコマンド送信時点で該電圧測定回路に要求された測定結果の周期と同じ周期の測定結果として測定結果格納手段に格納されている測定結果は、その後に他の電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドが送信される時点では、最初の電圧測定回路に対するコマンド送信時点から前記他の電圧測定回路に対するコマンド送信時点までに該電圧測定回路によって電圧測定が行なわれる回数と一致する周期分だけ過去の測定結果として測定結果格納手段に格納されていることになる。従って、各電圧測定回路に対して、最初の電圧測定回路に送信を要求する測定結果の周期よりも前記回数に応じた周期分だけ過去の測定結果を要求すれば、最初の電圧測定回路以外の電圧測定回路から、最初の電圧測定回路から送信される測定結果が得られた周期と略同時刻の周期にて得られた測定結果が制御回路に送信されることになる。この様にして、制御回路は、複数の電圧測定回路から略同時刻に測定された電圧測定結果を取得することが出来る。
上記本発明に係る電圧測定装置においては、上述の如く制御回路から複数の電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドを送信する時間をずらずことによって該コマンドの送信に従来から設けられている通信線を利用することが出来るので、従来の同期信号送信ラインを省略することが出来、回路構成が簡易となる。
そこで、上記具体的構成においては、最初の電圧測定回路に対するコマンド送信時点から各電圧測定回路に対するコマンド送信時点までの時間を各電圧測定回路の電圧測定周期で除算して得られる商と一致する周期分だけ過去の測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドが作成される。
前記回路構成情報格納手段に格納されている回路構成情報を構成する複数の回路情報に基づいて順次、各識別番号が付与された電圧測定回路が配備されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって電圧測定回路が配備されていると判断された場合に電圧測定結果要求コマンドを作成する処理を実行する作成処理実行手段
とを具えており、前記コマンド送信手段は、前記コマンド作成手段によって電圧測定結果要求コマンドが作成される度に該コマンドを電圧測定回路に送信する。
上記具体的構成によれば、回路構成情報に基づいて電圧測定回路に対する電圧測定結果要求コマンドの送信のタイミングが制御されるので、電圧測定回路の数が変更された場合であっても、電圧測定結果要求コマンドの送信のタイミングを制御するプログラムを変更する必要はなく、回路構成情報を変更するだけの簡易な変更を行なえばよい。従って、簡易な変更によってセル数の異なる種々の組電池を具えた種々の組電池システムに適用することが出来、汎用性の高い電圧測定装置を実現することが出来る。
T=I・Tj/Tm
第1実施例
本実施例のバッテリシステムは、図1に示す如く、リチウムイオン二次電池からなる80個のセル(1)を直列に接続してなる組電池と、組電池の状態を監視する監視装置とから構成され、該組電池から負荷(6)へ電力の供給が可能となっている。ここで、監視装置は、バッテリシステムの構成から組電池を除いた構成を有している。
バッファメモリ(22)には、図2に示す如く、10回分の測定結果を書き込むための領域Buf[0]〜Buf[9]が設けられており、測定が行なわれる度に得られる最新の測定結果は、領域Buf[0]から領域Buf[9]の各領域に順番に繰り返し書き込まれる。これによって、バッファメモリ(22)は、常に最新の測定結果を含む過去10回分の測定結果が格納されている状態となる。
図1に示す各電圧センサ(2)のCPU(21)は、コントロールユニット(4)のCPU(41)から後述の電圧測定結果要求コマンドを受けたとき、バッファメモリ(22)に格納されている過去10回分の測定結果の内、該コマンドに応じた1回分の測定結果を通信線(5)を介してコントロールユニット(4)に送信する。
Cnum[20]={4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4}
該監視装置においては、各電圧センサは、図中に丸印及び二重丸印で示す如く10msの周期で4つのセルのそれぞれの両端電圧を測定する。
次にステップS3にて4つのセルのそれぞれの両端電圧を測定し、ステップS4では該測定結果をバッファメモリの領域Buf[point]に書き込む。続いてステップS5では、ポインタpointの値を1だけカウントアップした後、ステップS6では、ポインタpointの値がバッファメモリの書込み領域数N(=10)以上であるか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS8に移行して、コントロールユニットからの測定動作終了コマンドが受信されたか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS3に戻って上記手続きを繰り返す。ここで、該手続きは10ms周期で繰り返される。該手続きが繰り返される過程で、バッファメモリの領域Buf[9]に測定結果が書き込まれると、ステップS6にてイエスと判断されてステップS7に移行し、ポインタpointの値を0に設定した後、ステップS8に移行する。そして、コントロールユニットからの測定動作終了コマンドが受信されたとき、ステップS8にてイエスと判断されて上記手続きを終了する。
上記手続きによって、10ms周期で電圧測定が行なわれ、該測定結果がバッファメモリの領域Buf[0]〜Buf[9]に順番に繰り返し書き込まれることになる。
先ずステップS11にて、受信された電圧測定結果要求コマンドの分析を行なった後、ステップS12では、該電圧測定結果要求コマンドから遅れ時間情報Dを抽出し、続いてステップS13では、送信すべき測定結果が格納されている領域の番号を表わす送信領域変数snumの値として、その時点でのポインタpointの値から前記遅れ時間情報Dを減算して得られる値を設定する。次にステップS14では、その時点での送信領域変数snumの値が0を下回るか否かを判断し、イエスと判断された場合は、ステップS15にて、その時点での送信領域変数snumの値にバッファメモリの領域数N(=10)を加算して得られる値を送信領域変数snumの値として設定した後、ステップS16に移行する。一方、ステップS14にてノーと判断された場合はステップS15を迂回して、ステップS16に移行する。ステップS16では、バッファメモリの領域Buf[snum]に書き込まれている測定結果をコントロールユニットに送信して、上記手続きを終了する。
例えば、図2に示す如くコントロールユニットからの電圧測定結果要求コマンドが受信された時点でのポインタpointの値が5であって、該コマンドに含まれる遅れ時間情報Dが3である場合には、ステップS13にて設定される送信領域変数snumの値は2であるので、バッファメモリの領域Buf[2]に書き込まれている測定結果がコントロールユニットへ送信される。
又、コントロールユニットからの電圧測定結果要求コマンドが受信された時点でのポインタpointの値が5であって、該コマンドに含まれる遅れ時間情報Dが7である場合には、ステップS13にて設定される送信領域変数snumの値は−2であるので、ステップS14にて送信領域変数snumの値が8に設定されて、バッファメモリの領域Buf[8]に書き込まれている測定結果がコントロールユニットへ送信される。
尚、電圧センサ番号iの電圧センサが配備されておらず、ステップS24にてノーと判断された場合は、ステップS25乃至ステップS28を迂回してステップS29に移行する。
第1実施例のバッテリシステムは、80個のセルからなる組電池を対象として各セルの両端電圧を20台の電圧センサによって測定する監視装置を具えているのに対し、本実施例のバッテリシステムは、図8に示す如く、40個のセルからなる組電池を対象として各セルの両端電圧を10台の電圧センサによって測定する監視装置を具えている。尚、組電池、各電圧センサ(2)、電流センサ(3)、コントロールユニット(40)及び負荷(6)の接続関係は、第1実施例と同じであるので、説明を省略する。又、各電圧センサ(2)の構成についても、第1実施例と同じであるので、説明を省略する。
Cnum[20]={4,0,4,0,4,0,4,0,4,0,4,0,4,0,4,0,4,0,4,0}
電圧測定値取得処理においては、コントロールユニット(40)のCPU(44)は、10台の電圧センサに対して順次、10msの周期で電圧測定結果要求コマンドを通信線(5)を介して送信する。
該監視装置においては、各電圧センサは、図中に丸印及び二重丸印で示す如く10msの周期で4つのセルのそれぞれの両端電圧を測定する。
又、測定結果送信手続きについても、図6に示す第1実施例の手続きと同一であって、該手続きによって、バッファメモリの領域Buf[0]〜Buf[9]の内、電圧測定結果要求コマンドが受信された時点でのポインタの値と該コマンドに含まれる遅れ時間情報とによって特定される領域に書き込まれている測定結果がコントロールユニットに送信されることになる。
本実施例のコントロールユニット(40)のROM(45)には、上記数4によって表わされるセル構成データが格納されているため、ステップS24では、電圧センサ番号0、2、4・・・18についてはイエスと判断される一方、電圧センサ番号1、3、5・・・19についてはノーと判断されて、図9に示す如く10台の電圧センサに対して順次、10msの周期で電圧測定結果要求コマンドが送信されることになる。
本実施例のバッテリシステムは、図10に示す如く、60個のセルからなる組電池を対象として各セルの両端電圧を16台の電圧センサによって測定する監視装置を具えている。尚、組電池、各電圧センサ(2)、電流センサ(3)、コントロールユニット(400)及び負荷(6)の接続関係は、第1実施例と同じであるので、説明を省略する。又、各電圧センサ(2)の構成についても、第1実施例と同じであるので、説明を省略する。
Cnum[20]={4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,3,3,3,3,0,0,0,0}
電圧測定値取得処理においては、コントロールユニット(400)のCPU(46)は、16台の電圧センサに対して順次、5msの周期で電圧測定結果要求コマンドを通信線(5)を介して送信する。
該監視装置においては、各電圧センサは、図中に丸印及び二重丸印で示す如く10msの周期で3つ或いは4つのセルのそれぞれの両端電圧を測定する。
又、測定結果送信手続きについても、図6に示す第1実施例の手続きと同一であって、該手続きによって、バッファメモリの領域Buf[0]〜Buf[9]の内、電圧測定結果要求コマンドが受信された時点でのポインタの値と該コマンドに含まれる遅れ時間情報とによって特定される領域に書き込まれている測定結果がコントロールユニットに送信されることになる。
本実施例のコントロールユニットのROMには、上記数5によって表わされるセル構成データが格納されているため、ステップS24では、電圧センサ番号0〜15についてはイエスと判断される一方、電圧センサ番号16〜19についてはノーと判断されて、図11に示す如く16台の電圧センサに対して順次、5msの周期で電圧測定結果要求コマンドが送信された後、20msのコマンド送信休止時間(空き時間)が発生することになる。
又、上述の如くセル構成データに基づいて電圧センサに対する電圧測定結果要求コマンドの送信のタイミングが制御されるので、電圧センサの数が変更された場合であっても、電圧測定結果要求コマンドの送信のタイミングを制御する図7に示すプログラムを変更する必要はなく、セル構成データを変更するだけの簡易な変更を行なえばよい。従って、本発明に係る監視装置は、簡易な変更によってセル数の異なる種々の組電池を具えた種々のバッテリシステムに適用することが出来、高い汎用性が得られる。
例えば、上記第1乃至第3実施例においては、各電圧センサのバッファメモリに過去10回分の測定結果が格納されるが、これに限らず、任意の複数回分の測定結果を格納することが可能である。但し、最初の電圧センサに対する電圧測定結果要求コマンド送信時点で該電圧センサに送信が要求される測定結果の周期と同じ周期の測定結果としてバッファメモリに格納されている測定結果が、最後の電圧センサに対する電圧測定結果要求コマンドの送信時点で該バッファメモリに残存していることが必要であり、バッファメモリに格納すべき測定結果の数は、最初の電圧センサに送信が要求される測定結果の周期と、電圧センサの電圧測定周期と、電圧測定結果要求コマンドの送信周期と、電圧センサの台数とによって決定される。
又、組電池を構成する各セルの両端電圧を3つ或いは4つのセルからなるセルグループ毎に測定しているが、1つ、2つ或いは5つ以上のセルからなるセルグループ毎に測定することも可能である。
又、電圧センサの電圧測定周期を10ms、電圧測定結果要求コマンドの送信周期を5或いは10msに設定しているが、これらの周期はそれぞれ、コントロールユニットによって取得される電圧測定結果間で測定時刻について生じる同期ずれが充電状態の算出の精度に問題のない範囲内で任意の値に設定することが可能である。
又、セル構成データは20個のセル数情報から構成されているが、これに限らず、任意の数のセル数情報から構成することが可能である。
(2) 電圧センサ
(21) CPU
(22) バッファメモリ
(3) 電流センサ
(4) コントロールユニット
(41) CPU
(42) マルチプレクサ回路
(43) ROM
(5) 通信線
(6) 負荷
Claims (7)
- 複数のセルを直列に接続してなる組電池を対象として、各セルの両端電圧を1或いは複数のセルからなるセルグループ毎に測定する装置であって、各セルグループを構成する各セルの両端電圧を測定する複数の電圧測定回路と、これら複数の電圧測定回路と通信線によって接続されて、これら複数の電圧測定回路から測定結果を取得する制御回路とを具えた電圧測定装置において、各電圧測定回路は、
各セルの両端電圧を測定する動作を繰り返す電圧測定手段と、
前記電圧測定手段から得られた最新の測定結果を含む過去複数回分の測定結果が格納される測定結果格納手段と、
前記制御回路からの電圧測定結果要求コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段によって電圧測定結果要求コマンドが受信されたとき、前記測定結果格納手段に格納されている過去複数回分の測定結果の内、該コマンドに応じた測定結果を前記通信線を介して前記制御回路に送信する測定結果送信手段
とを具えている一方、前記制御回路は、前記複数の電圧測定回路に対して順次、時間をずらして電圧測定結果要求コマンドを送信するものであって、
前記複数の電圧測定回路について夫々、最初の電圧測定回路に対する電圧測定結果要求コマンドの送信時点から各電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドが送信されることとなる時点までに各電圧測定回路によって電圧測定が行なわれることとなる回数に応じた周期分だけ最初の電圧測定回路に送信を要求する測定結果の周期よりも過去の測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドを作成するコマンド作成手段と、
前記コマンド作成手段によって作成された各電圧測定結果要求コマンドを前記通信線を介して各電圧測定回路に送信するコマンド送信手段と、
前記複数の電圧測定回路から送信された測定結果を受信する測定結果受信手段
とを具えていることを特徴とする電圧測定装置。 - 各電圧測定回路の電圧測定手段は、所定の周期で各セルの両端電圧を測定する動作を行ない、前記コマンド作成手段は、前記複数の電圧測定回路について夫々、最初の電圧測定回路に対する電圧測定結果要求コマンドの送信時点から各電圧測定回路に対して電圧測定結果要求コマンドが送信されることとなる時点までの時間を各電圧測定回路の電圧測定周期で除算して得られる商と一致する周期分だけ最初の電圧測定回路に送信を要求する測定結果の周期よりも過去の測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドを作成する請求項1に記載の電圧測定装置。
- 前記制御回路は、複数の電圧測定回路のそれぞれについての複数の回路情報を電圧測定回路の識別番号に従って配列してなる回路構成情報が格納されている回路構成情報格納手段を具えており、前記コマンド作成手段は、
前記回路構成情報格納手段に格納されている回路構成情報を構成する複数の回路情報に基づいて順次、各識別番号が付与された電圧測定回路が配備されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって電圧測定回路が配備されていると判断された場合に電圧測定結果要求コマンドを作成する処理を実行する作成処理実行手段
とを具えており、前記コマンド送信手段は、前記コマンド作成手段によって電圧測定結果要求コマンドが作成される度に該コマンドを電圧測定回路に送信する請求項2に記載の電圧測定装置。 - 前記コマンド作成手段の判断手段は、前記複数の全ての回路情報についての前記判断を繰り返す請求項3に記載の電圧測定装置。
- 配備されている複数の電圧測定回路の内、1つの電圧測定回路に0の識別番号が付与されており、前記コマンド作成手段の判断手段は、前記複数の回路情報について識別番号の小さい順に前記判断を所定の周期で行なうものであって、各電圧測定回路の電圧測定周期をTm、前記コマンド作成手段の判断手段の判断周期をTjとすると、前記コマンド作成手段の作成処理実行手段は、識別番号Iが付与された電圧測定回路について、下記数1で表わされる計算式の商に一致する周期分だけ最新の測定結果よりも前の周期にて得られた測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドを作成する請求項3又は請求項4に記載の電圧測定装置。
(数1)
T=I・Tj/Tm - 組電池を流れる電流の大きさを測定する電流測定回路を具え、前記制御回路のコマンド作成手段は、最初の電圧測定回路に対して最新の測定結果を送信すべき旨の電圧測定結果要求コマンドを作成するものであって、前記制御回路は、最初の電圧測定回路に対する電圧測定結果要求コマンドの送信時に前記電流測定回路から電流測定値を取得する電流測定値取得手段を具えている請求項1乃至請求項5の何れかに記載の電圧測定装置。
- 複数のセルを直列に接続してなる組電池と、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電圧測定装置とを具えている組電池システム。
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