JP2009154283A - デジタルチャック駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工作機械の主軸に装着するデジタルチャック駆動装置を提供する。
【解決手段】主軸台2の後部には、主軸2aに接続されたフランジ状の第1アダプタ2cと、第1アダプタ2cに接続され、内周面に雌ねじ2eが形成された第2アダプタ2dと、筒状に形成され、第2アダプタ2dの雌ねじ2eに噛み合う雄ねじ4eが形成され、内周面にボール3のリング状の逃がし溝4aが形成された連結チューブ4と、連結チューブ4の内周面に嵌合され、筒状に形成された外周には貫通孔5aが穿設され、この貫通孔5aに前記ボール3が上下方向へ移動自在に保持されたドローリング5と、ドローリング5の内周面に嵌合され、スリーブ状の外周側にくさび角のV溝6aがリング状に形成され、このV溝6aの谷にはボール3を落としこむ凹部6bがリング状に形成されたドローバー6からなる増力機構とを備えたことを特徴とするデジタルチャック駆動装置10である。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械の主軸の回転中にもチャック爪の開閉駆動をするデジタルチャック駆動装置に関する。
工作機械の、例えば、NC旋盤、ターニングセンタ、NC研削盤等の主軸には工作物(ワーク)を把持するためのチャックが装着されている。このチャックのチャック爪の開閉を油圧シリンダにより行うことが知られている(例えば、特許文献1の図4参照)。これは、主軸後部に設けた油圧シリンダにより駆動して、主軸内のドローチューブを進退移動させ、チャック内に設けたレバー機構等の伝達機構を介してチャック爪を開閉動作させるものである。
このように油圧を使用したチャックでは、油圧シリンダは主軸の高速回転により作動油の漏れが生じて環境を汚染したりするという問題があった。
また、油圧シリンダは、主軸の高速回転により油圧シリンダに圧油を供給するロータリバルブ部からの発熱量が大きくなり、主軸、主軸台等に熱変位を生じさせて工作機械の加工精度を低下させてしまうという問題点があった。さらに、油圧ユニットはポンプを駆動する駆動モータが常時回転して作動油の圧力を維持しているため、電力消費が増加するという問題点もあった。
そのため、油圧ユニットと油圧シリンダを使用しない電動によるチャックとして、電気代を抑え、環境に配慮した電動チャック装置が公開されている(例えば、特許文献1参照)。これは、電磁ブレーキ装置(31)によりボールねじ(10)および主軸を非回転状態とし、電動機(32)によりボールねじのナット(8)を回転させてドローチューブ(16)を前後動させ、チャックの開閉駆動を行うものである。しかし、まだ、商品化に至っていない。
また、電動チャック装置において、従来の増力手段は回転力を減速する減速手段によって行われることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−234105号公報(図1) 特開2004−291191号公報(図1〜図5)
しかしながら、このような電動チャック装置では、加工中、荒引き加工から仕上げ加工に移る段階で、把持力の変更が瞬時にできないという問題があった。また、従来の減速機構を利用した増力機構の電動チャック装置では、瞬時に加工中の把持力の変更に対応できないという問題があった。さらに、薄物のカラーのようなワークのソフト掴みに対応できない、把持力が安定しないという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものであり、加工中であっても把持力の変更が瞬時にでき、薄物のワークであってもワークを掴む手前より速度を下げてソフト掴みや低把持力を実現し、また、把持力の安定化を実現することを課題とする。
前記した課題の解決を達成するため、請求項1に記載の本発明は、工作機械の主軸台(2)に回転可能に支持された主軸(2a)の先端に設けられ、ワーク(W)を把持するチャック爪(1d)を開閉するための開閉機構が設けられたチャック(1)と、前記主軸(2a)の貫通孔内に直転可能に設けられ、前記サーボモータ(25)により前記主軸(2a)に対して直動駆動されるドローチューブ(2b)と、前記主軸台(2)の主軸と平行に設けられた第2軸(12)と、前記第2軸(12)に平行に設けられた第3軸(22)と、前記第3軸(22)の軸端に設けられ、前記チャック爪(1d)を開閉駆動するサーボモータ(25)と、前記サーボモータ(25)の回転運動を前記主軸軸線方向の直線運動に変換する運動変換機構Kと、を備え、ドローチューブ(2b)を押し引きしてチャック爪(1d)を開閉させてワーク(W)を把持するとともに、主軸回転中においてもチャック爪(1d)の把持力をデジタルに設定するデジタルチャック駆動装置(10)であって、
前記主軸台(2)の後部には、前記主軸(2a)に接続されたフランジ状の第1アダプタ(2c)と、前記第1アダプタ(2c)に接続され、内周面に雌ねじ(2e)が形成された第2アダプタ(2d)と、筒状に形成され、前記第2アダプタ(2d)の雌ねじ(2e)に噛み合う雄ねじ(4e)が形成され、内周面にボール(3)と増力として働くリング状の溝(4a)が形成された連結チューブ(4)と、前記連結チューブ(4)の内周面に嵌合され、筒状に形成された外周には貫通孔(5a)が穿設され、この貫通孔(5a)に前記ボール(3)が上下方向へ移動自在に保持された前記ドローリング(5)と、前記ドローリング(5)の内周面に嵌合され、スリーブ状の外周側にくさび角のV溝(6a)がリング状に形成され、このV溝(6a)の谷には前記ボール(3)を落としこむ凹部(6b)がリング状に形成されたドローバー(6)からなる増力機構と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置(10)であって、前記第2アダプタ(2d)の後方には、第1歯付プーリ(7a)を配置され、この第1歯付プーリ(7a)に固定され、前記連結チューブ(4)の外周面に刻設された第1ギヤ(7b)と噛み合うインターナルギヤ(7c)を設けられ、さらに、ドローバー(6)の後端を延設され、溝(8a)有するガイド(8)が固定されるとともに、回転自在に軸支されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置(10)であって、前記第2軸(12)はボールねじ(12a)で形成されて両端が回転自在に軸支され、前記第3軸(22)の第3ギヤ(23)と噛み合う第2ギヤ(13)が固定され、前記第3軸(22)のトルクリミッタ(24)の第5ギヤ(24a)と噛み合う一歯クラッチ(14)の第4ギヤ(14a)が設けられ、さらに、前記ボールねじ(12a)のナット(12b)には前記ガイド(8)の溝(8a)に嵌合された大シフタ(9)が固定されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、この増力機構はドローリングとドローチューブは直動運動だけであり、連結チューブは回転させることにより、ドローバー側の小さい角度、小さな回転で、軸力より大きな力に変え、さらにその力を連結チューブに設けたくさび角の溝の角度とボールにより増力してドローリングとドローチューブにワーククランプ用としての推力として伝達することが可能であることから、増力効率と伝達効率がよく、把持力の安定化を実現できることから、加工中であっても瞬時に把持力の変更ができ、薄物のワークであってもソフト掴みに対応する低把持力を実現できる。
請求項2に記載の発明によれば、第2アダプタの後方には、第1歯付プーリが配置され、この第1歯付プーリに固定され、連結チューブの外周面に刻設された第1ギヤと噛み合う内歯ギヤが設けられ、さらに、ドローバーの後端を延設されて溝有するガイドが固定され、軸支されたことにより、加工のために主軸が回転してもガイドが回されないようにすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ボールねじのナットにはガイドの溝に嵌合されたスフターが固定されたことにより、ボールねじの回転によってドローチューブを効率のよい押し引きができることから、増力効率と伝達効率がよく、把持力の安定化を実現できることから、加工中であっても瞬時に把持力の変更ができ、薄物のワークであってもソフト掴みに対応する低把持力を実現できる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のデジタルチャック駆動装置を示す断面図である。このデジタルチャック駆動装置10は、NC旋盤の主軸2aに限らず、ターニングセンタ、研削盤や専用機等の工作機械の主軸に装着してもよい。ここではNC旋盤の主軸2aとして説明することにする。
本発明のデジタルチャック駆動装置10は、主軸2aの先端部にチャック1を装着し、主軸2aの後端部には直動可能に、主軸2aの貫通孔を確保して主軸2aに設けられている。デジタルチャック駆動装置10は、ギヤボックス11がベッド(図示せず)の側面に固定され、このギヤボックス11に配置されたサーボモータ25により主軸2aに対して直動駆動される主軸2a内に設けられたドローチューブ2bと、増力機構と、主軸台2の主軸1aと平行に設けられた第2軸12、第3軸22と、第3軸22の軸端に設けられたサーボモータ25と、サーボモータ25の回転運動を主軸軸線方向の直線運動に変換する運動変換機構Kとを備えている。
図1の上段に示すように、チャック1はチャック本体1aと、主軸2aの先端部にチャック本体1aを固定するボルト1bと、運動方向を90度変換するマスタージョー1cと、チャック爪1dによって構成されている。チャック1と主軸2aとは6本のボルト1b,1b…によって一体になっている。マスタージョー1cは、硬度を有し、チャック本体1a内に形成された案内溝によって主軸軸線方向の力を半径方向に変換するとともに、半径方向へ移動可能に嵌合されている。マスタージョー1cの配置は所定角度、例えば120度ごとに3個設けられている。そして、マスタージョー1cにはそれぞれチャック爪(ソフトジョー、ハードジョーともいう)1dがボルト1e、1eによって固定されている。このチャック爪1dによって、ワーク(工作物)Wを例えば3方向から把持し、主軸2aを回転駆動してバイト等の切削工具によりワークWの加工を行う。
主軸台2は二点鎖線で示す。主軸2aは主軸台2にベアリング(図示せず)によって回転自在に支持され、例えば、ビルトインモータ等の主軸モータ(図示せず)によって回転駆動される。
主軸台2の後部には、主軸2aの後端部にフランジ部を有する第1アダプタ2cが図示しないキーによって位置決めされ、ナットによって固定されている。
第2アダプタ2dは、第1アダプタ2cのフランジ部に図示しないボルトによって接続されている。また、第2アダプタ2dの後方には縮径した円筒状の筒が延設され、この内周面に雌ねじ2eが形成されている。
図4は、第2アダプタの雌ねじと、後記する連結チューブの雄ねじと噛み合い状態を示す拡大断面図である。図4に示すように、この雌ねじ2eは台形ねじで形成されている。
増力機構は、前記した連結チューブ4と、ドローリング5と、ドローバー6から構成されている。この増力機構は、従来の減速装置を組み込んだ減速機構によらず、直に増力できるくさび機構と低摩擦係数のボールとによって実現したことにより、電源停止時にチャック側の外力に対しゆるみにくい構成になっている。また、主軸回転中でのクランプ力の変更が可能(弱把持→強把持)で、回転部のイナーシャを小さくできることから、応答性がよく、さらに、チャック爪1dの移動とワーク把持後のクランプは、もう1つのモータによる別駆動経路を設け、その駆動源をサーボモータにしたことから、信頼性が高い機構となっている。
連結チューブ4は筒状、スリーブ状に形成されており、先端の内周面には第2アダプタ2dの雌ねじ2eと噛み合う雄ねじ4eが形成されている。図4に示すように、ここでは雌ねじ2e、雄ねじ4eは前記した通り、台形ねじであり、Dは例えばφ140、Dpはφ134、Hは6.0、hは3.0、tは0.5であり、ピッチPは12mmである。また、内周面には3個のボール3と増力として働くリング状の溝4aによるくさび角αが形成されている。また、連結チューブ4の後端部の外周面には第1ギヤ7bが形成されている。くさび角α10°と連結チューブのくさび角30°の増力効果は約4〜5倍である。
ドローリング5は、連結チューブ4の内周面に嵌合され、円筒状に形成された外周には複数の、ここでは3個のボール3が通る貫通孔5aが穿設されている。この貫通孔5aにボール3が上下方向へ移動自在に保持されている。ドローリング5の前方の端面には、回り止めのためのピン2pが設けたれており、主軸2aと一体の第2アダプタ2dに設けられた穴2fに挿通されて位置合わせがされている。
ドローバー6は、ドローリング5の内周面に嵌合されている。また、スリーブ状の外周側にくさび角αのV溝6aがリング状に形成され、このV溝6aの谷にはボール3を落としこむ凹部6bがリング状に形成されている。
図1の上段に示すように、第2アダプタ2dの後方の外周には、スリーブ状のカバー7が設けれ、このカバー7の後端部には第1歯付プーリ7aが配置されている。
内歯ギヤ7cは、この第1歯付プーリ7aの側面に固定され、連結チューブ4の外周面に刻設された第1ギヤ7bと噛み合っている。前記したドローバー6の後端をさらに、後方へ延設し、ドローバー6に位置決め、固定され、溝8a有するガイド8が回転自在に軸支されている。ガイド8の断面形状は、略U字状であり、この溝8aには、後記するローラフォロア9a,9aが遊嵌される。
図1に示すように、ギヤボックス11の上段に配置された第2軸12の構成を説明する。第2軸12はボールねじ12aで形成されて両端が回転自在に軸支されている。後記する第3軸22の第3ギヤ23と噛み合う第2ギヤ13が固定され、第3軸22のトルクリミッタ24の第5ギヤ24aと噛み合う第4ギヤ14aが設けられている。また、第4ギヤ14aの左側には一歯クラッチ14が設けられ、第4ギヤ14aの右側には、後記する小シフタ21aをガイドするシフタ溝14bが配置されている。
図2は、図1に示すX矢視図(左側面図)である。図2に示すように、ボールねじ12aのナット12bにはシフタ9が固定され、そのシフタ9の2つの上端部にはローラフォロア9aが固定されている。このローラフォロア9a,9aは、前記したガイド8の溝8aに遊嵌されている。
このシフタ9は、図2に示すように、左側面視で略V字状に形成され、左右対称となっている。また、このV字状部の左右の中間部にはそれぞれ直動転がりガイド18,18とナット19,19を設け、このナット19,19にそれぞれ固定されて主軸方向への前後移動をガイドしている。
ギヤボックス11の下段に配置された第3軸22の構成を説明する。図1に示すように、第3軸22は両端が回転自在に軸支されている。第3軸22の一端の前方にはサーボモータ25が接続されている。第3軸22には第3ギヤ23が固定されており、さらに、回転トルクを接続・切断するトルクリミッタ24が設けられている。
このサーボモータ25の回転は第3ギヤ23から第2ギヤ13に伝え、ボールねじ12aの回転によって、運動変換機構Kによって回転が左右方向の往復動に変換される。この主軸方向への前後移動は、シフタ9の上端部に設けられたローラフォロア9a,9aによって主軸2aの後端部に配置されたガイド8に伝達され、ガイド8が固定されたドローバー6に伝達される。
図5は、内歯一歯ギヤと一歯クラッチとの噛み合いを示す説明図である。図5に示すように、内歯一歯ギヤ15には内歯の一歯15cが形成されており、一歯クラッチ14の外周面には一歯14cが形成されている。この内歯一歯ギヤ15の回転軸を第4軸とする。この第4軸は第2軸12と同軸芯であるが、同一ではない。つまり、ボールねじ12aを通すようにして拡径された穴15aを有してスリーブ状に形成されており、このスリーブ状の内周面には一本の歯、一歯15cだけが形成された内歯一歯ギヤ15となっている。この内歯一歯ギヤ15の一歯15cは、一歯クラッチ14の一歯14cと係合する。また、第2歯付プーリ16は、回転自在に軸支された内歯一歯ギヤ15の外周にキーによって位置決めされて一体になっており、第2歯付プーリ16の回転は歯付ベルト17を介して第1歯付プーリ7aに伝達され、回転させる。
図3は、シフタ軸を示し、図2に示すA−A線の断面図である。図3に示すように、シフタ軸21の一端である前方端には空圧シリンダ20が設けられている。この空圧シリンダ20は油圧シリンダであっても構わないが、環境に配慮するためには、空圧シリンダの方が好ましい。一歯クラッチ14にはシフタ溝14bが設けられ、このシフタ軸21に固定されたシフタ21aが、このシフタ溝14bに嵌合している。
ここで、図1〜図6を参照して、動作について詳細に説明する。
このデジタルチャック駆動装置10は、図1に示すように、長年の課題を、主軸2a後部の増力機構と、ボールねじ12aと、サーボモータ25と、第1歯付プーリ7a、第2歯付プーリ16と、一歯クラッチ14、トルクリミッタ24等の組み合わせによって解決したものである。
図6の(a)は、動作チャートを示す説明図、図6の(b)は、駆動部の動きを示す説明図、図6の(c)は、チャック爪の駆動部の原点を示す説明図である。
図6の(a)に示すように、動作チャートで説明すると、ワークWの把持(クランプ)は、スタートSからチャック爪が17mm移動(閉)し、それから12mm移動してクランプする。ワークWの開放(アンクランプ)は、12mm移動してアンクランプし、それからするスタートS位置へチャック爪が17mm移動(開)する。
図6の(b)に示すように、駆動部の動きを整理すると、サーボモータ25の正転により、連結チューブ4は第1歯付プーリ7aの回転により台形ねじによって移動し、チャック爪がワークWに当ると、トルクリミッタ24が作動して停止する。
第2軸12のボールねじ12aは、さらに、12mm分まで移動する。
サーボモータ25の逆転により、 第2軸12のボールねじ12aは、12mm進んだ位置からもどり移動する。
ボールねじ12aの1回転分、台形ねじの移動を一歯クラッチ14で遅らせ、連結チューブ4は第1歯付プーリ7aの回転により台形ねじによって移動し、元に位置にもどる。
図6の(c)に示すように、チャック爪1dの駆動部の原点は、外締めの場合、アンクランプ状態で開き側のストローク端、つまり、ドローバーの右行側である。内締めの場合、アンクランプ状態で閉め側のストローク端、つまり、ドローバーの左行側である。
増力機構は、ボール(鋼球)3とクサビ角αによって、効率よく出力を大きくしているところに特徴があり、顕著な効果を奏する。ワークWの外締めの時、サーボモータ25とボールねじ12aによってガイド8の部分では小さい作用力でドローバー6を動かす。この時、同時に歯付ベルト17で第1歯付プーリ7aを経て内歯一歯ギヤ16を回し、連結チューブ4を回して雄ねじ4eを可動する。ここでは、雄ねじ4eは、例えばピッチ12mmの台形ねじであり、クランプ力の反力をこの台形ねじで受ける。
チャック爪1dがワークWに当たると、連結チューブ4の回転が止まり、駆動側のトルクリミッタ24が外れ、駆動力が断たれる。
一方、ドローバー6は後方(機械に向って左方向)へ動いているので、連結チューブ4が止まった時点でクランプ動作に入る。つまり、ボール3がくさび角αの斜面に乗ることになって増力され、クランプする。
つぎに、図3に示すように、空圧シリンダ20が作動して一歯クラッチ14を軸方向に外す。したがって、主軸2aが回転しても駆動系(ボールねじ、モータ軸)が回転しないようになっている。これはクランプ時の位相を保持するためと、サーボモータ25側に支障を起さないためである。
加工が終わり、主軸2が回転を停止させる時は、定位置停止で止める。
この方法により、一歯クラッチ14の位相が回転前と同じ状態になる。
次に、チャック開の指令で、一歯クラッチ14が噛み合い、サーボモータ25は逆転する。ガイド8は反対側(前方方向)に移動をはじめ、ドローバー6をアンクランプ点に移動する。そうすると、ほぼその移動量分遅れて一歯クラッチ14が第2歯付プーリ16を可動させ、チャック爪1dの移動(開き)が行われる。この時、ドローバー6と、ドローリング5と連結チューブ4は同時に同方向に動いているので、開き動作中にクランプ動作は生じない。
なお、一歯クラッチ14が空圧シリンダ20で外れている時、サーボモータ25はONしているので、位相がずれることはない。これはギヤを介してモータと連結しているためである。
連結チューブ4とドローリング5は同時に動く。
ところが、ガイド8を回してやらなければならない。ドローリング5、ドローバー6は直進、連結チューブ4は回転しながら動かなければならない。台形ねじは、筒状のカバー7が支持するため、台形ねじをガイドにして連結チューブ4が回転する。連結チューブ4を回ために、第1歯付プーリ7aとインターナルギヤ7bが回転する。
そこで、連結チューブ4のピッチは12mm、このボールねじ12aのピッチも12mmと、両者同じであるため、ずれは生じない。これにより、行き(アンクランプ→クランプ)は連結チューブ4が止まって、ドローバー6が先に行くから、クランプできる。
また、帰り(クランプ→アンクランプ)は連結チューブ4をこのピッチ12mm分だけ遅らせなければならないから、ドローバー6が先に移動してアンクランプにし、チャック爪1dを移動するために連結チューブ4を遅らす必要があり、これを第2軸12、第3軸22の機構で行っている。
第2軸12は、ボールねじ12aで形成されている。この一歯クラッチ14と第2歯付プーリ16は一体であり、この一歯クラッチ14が逆転のときは1回転分だけ遊びことになるから、ドローバー6を先行させる。チャック爪1dをアンクランプしてから、チャック爪1dを移動するようにしている。
今度は、クランプして主軸2aを回した時にこの一歯クラッチ14を外さなければならない。サーボモータ25は、第2歯付プーリ16に影響されない。第2歯付プーリ16を支持している軸受のところで回転しているから、一歯クラッチ14とトルクリミッタ24は、皆回転しないで、クランプした時の位置をホールドしている。だから、ボールねじ12aは常時、作動しているため、クランプはできても、チャック爪1dの移動は一歯クラッチ14を外してしまうからできない。そのため、チャック爪1dの移動でワークWに当った後も駆動がかからないようにトルクリミッタ24を設けている。ワークWにチャック爪1dに当たったとき、一回外さなければならない。ワークWに当たった時点で、ブレーキをかけられた状態になる。そうすると、ボールねじ12aを止められると、このガイド8が動けなくなってしまう。そこで、トルクリミッタ24で逃がしてやればよい。
そのためには、トルクリミッタ24で逃がしてやることにより、これは一連の動きとしても、ボールねじ12aが動きながら、トルクリミッタ24が外れる。これはうまい具合に、12mmだから、切れて1回転してちょうど戻ってくるようになる。
次のワークWを把持するときは、遊びがないので都合がよい。次の動作の時のトルクリミッタ24が復帰している。
ただし、前提条件は、主軸2は、定位置停止(M19)を行うことである。M19はMCのATCのときの主軸停止にも使用されている。いちいち時間をかけてオリエンテーションを行わなくても、M19の指令で同一場所に主軸を停止する。
これで、一歯クラッチ14との関係は、一回、外れているから再びクランプした時の噛み合う位置になる。定位置でクランプ、アンクランプを行うから、必ず、定位置にしておけば、この関係はくずれない。ワークWを加工する前の状態に位置を再現する。だから、また戻ってくれば、噛み合って戻せることになる。だから、主軸2aは、M19で定位置停止させる。これにより、メカニズム的に位相合わせが完了する。
なお、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、図1に示すボール3は6個であるが、3等配、4等配等、その他の複数個としても構わない。減速機を使わず直接負荷につないで運転するタイプのモータ、DDモータであっても構わない。本発明のその他の特徴を記載する。
前記第3軸22は両端が回転自在に軸支され、前記第3軸22の一端には前記サーボモータ25が接続され、前記サーボモータ25の回転を伝える第3ギヤ23が固定され、さらに、回転トルクを接続・切断するトルクリミッタ24が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置10である。
前記第1歯付プーリ7aは、歯付ベルト17を介して回転自在に軸支された第2歯付プーリ16によって回転が伝達され、前記第2歯付プーリ16の第4軸は第2軸12と同軸であり、しかも、前記第2軸12のボールねじ12aを通すようにして拡径された穴を有するスリーブ状に形成され、このスリーブ状の内周面には一歯が設けられた内歯一歯ギヤ15と、この内歯一歯ギヤ15の外周面に前記第2歯付プーリ16が固定され、前記内歯一歯ギヤ15が一歯クラッチ14と係合するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のデジタルチャック駆動装置10である。
前記シフタ9は左側面視で略V字状に形成され、このV字状部の左右の中間位置にそれぞれ転がりガイド18,18とナット19,19を設け、このナット19,19に固定されて主軸方向への動きをガイドすることを特徴とする請求項3に記載のデジタルチャック駆動装置10である。
前記一歯クラッチ14にはシフタ溝14bが設けられ、シフタ軸21に固定された小シフタ21aが、前記シフタ溝14bに嵌合し、前記シフタ軸21の一端に空圧シリンダ20が設けられたことを特徴とする請求項3に記載のデジタルチャック駆動装置10である。
本発明のデジタルチャック駆動装置を示す断面図である。 本発明のデジタルチャック駆動装置を示し、図1に示すX矢視図(左側面図)である。 シフタ軸を示し、図2に示すA−A線の断面図である。 第2アダプタと連結チューブとの噛み合い状態を示す拡大断面図である。 内歯一歯ギヤと一歯クラッチとの噛み合いを示す説明図である。 (a)は、動作チャートを示す説明図である。(b)は、駆動部の動きを示す説明図である。(c)は、チャック爪の駆動部の原点を示す説明図である。
符号の説明
1 チャック
1a チャック本体
1b ボルト
1c マスタージョー
1d チャック爪(ソフトジョー、ハードジョー)
1e ボルト
2 主軸台
2a 主軸
2b ドローチューブ
2c 第1アダプタ
2d 第2アダプタ
2e 雌ねじ
2f 穴
2p ピン
3 ボール(鋼球)
4 連結チューブ
4a 溝
4e 雄ねじ
5 ドローリング
5a 貫通孔
6 ドローバー
6a V溝
6b 凹部
7 カバー
7a 第1歯付プーリ
7b 内歯ギヤ
7c 第1ギヤ
8 ガイド
9 大シフタ
9a ローラフォロア
10 デジタルチャック駆動装置
11 ギヤボックス
12 第2軸
12a ボールねじ
12b ナット
12c シフタ
13 第2ギヤ
14 一歯クラッチ
14a 第4ギヤ
14b シフタ溝
14c 一歯
15 内歯一歯ギヤ
15a 穴
15c 一歯
16 第2歯付プーリ
17 歯付ベルト
18 直動転がりガイド
19 ナット
20 空圧シリンダ
21 シフタ軸
21a 小シフタ
22 第3軸
23 第3ギヤ
24 トルクリミッタ
24a 第5ギヤ
25 サーボモータ
K 運動変換機構
W ワーク(工作物)
本発明は、工作機械の主軸の回転中にもチャック爪の開閉駆動をするデジタルチャック駆動装置に関する。
工作機械の、例えば、NC旋盤、ターニングセンタ、NC研削盤等の主軸には工作物(ワーク)を把持するためのチャックが装着されている。このチャックのチャック爪の開閉を油圧シリンダにより行うことが知られている(例えば、特許文献1の図4参照)。これは、主軸後部に設けた油圧シリンダにより駆動して、主軸内のドローチューブを進退移動させ、チャック内に設けたレバー機構等の伝達機構を介してチャック爪を開閉動作させるものである。
このように油圧を使用したチャックでは、油圧シリンダは主軸の高速回転により作動油の漏れが生じて環境を汚染したりするという問題があった。
また、油圧シリンダは、主軸の高速回転により油圧シリンダに圧油を供給するロータリバルブ部からの発熱量が大きくなり、主軸、主軸台等に熱変位を生じさせて工作機械の加工精度を低下させてしまうという問題点があった。さらに、油圧ユニットはポンプを駆動する駆動モータが常時回転して作動油の圧力を維持しているため、電力消費が増加するという問題点もあった。
そのため、油圧ユニットと油圧シリンダを使用しない電動によるチャックとして、電気代を抑え、環境に配慮した電動チャック装置が公開されている(例えば、特許文献1参照)。これは、電磁ブレーキ装置(31)によりボールねじ(10)および主軸を非回転状態とし、電動機(32)によりボールねじのナット(8)を回転させてドローチューブ(16)を前後動させ、チャックの開閉駆動を行うものである。しかし、まだ、商品化に至っていない。
また、電動チャック装置において、従来の増力手段は回転力を減速する減速手段によって行われることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−234105号公報(図1) 特開2004−291191号公報(図1〜図5)
しかしながら、このような電動チャック装置では、加工中、荒引き加工から仕上げ加工に移る段階で、把持力の変更が瞬時にできないという問題があった。また、従来の減速機構を利用した増力機構の電動チャック装置では、瞬時に加工中の把持力の変更に対応できないという問題があった。さらに、薄物のカラーのようなワークのソフト掴みに対応できない、把持力が安定しないという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものであり、加工中であっても把持力の変更が瞬時にでき、薄物のワークであってもワークを掴む手前より速度を下げてソフト掴みや低把持力を実現し、また、把持力の安定化を実現することを課題とする。
前記した課題の解決を達成するため、請求項1に記載の本発明は、工作機械の主軸台(2)に回転可能に支持された主軸(2a)の先端に設けられ、ワーク(W)を把持するチャック爪(1)を開閉するための開閉機構が設けられたチャック(1)と、前記主軸(2a)の貫通孔を確保して前記主軸(2a)に直動可能に設けられたドローチューブ(2b)と、前記主軸(2a)と平行に設けられた第2軸(12)と、前記第2軸(12)に平行に設けられた第3軸(22)と、前記第3軸(22)の軸端に設けられ、前記チャック爪(1)を開閉駆動するサーボモータ(25)と、前記サーボモータ(25)の回転運動を前記主軸軸線方向の直線運動に変換する運動変換機構と、を備え、前記ドローチューブ(2b)を押し引きして前記チャック爪(1)を開閉させて前記ワーク(W)を把持するとともに、主軸回転中においても前記チャック爪(1)の把持力をデジタルに設定するデジタルチャック駆動装置(10)であって、前記主軸台(2)の後部には、前記主軸(2a)に接続されたフランジ状の第1アダプタ(2c)と、前記第1アダプタ(2c)に接続され、内周面に雌ねじ(2e)が形成された第2アダプタ(2d)と、 筒状に形成され、前記第2アダプタ(2d)の雌ねじ(2e)に噛み合う雄ねじ(4e)が形成され、内周面にボール(3)を支持するリング状の溝(4a)が形成された連結チューブ(4)と、前記連結チューブ(4)の内周面に嵌合され、筒状に形成された外周には貫通孔(5a)が穿設され、この貫通孔(5a)に前記ボール(3)が方向へ移動自在に保持された前記ドローリング(5)と、前記ドローリング(5)の内周面に嵌合され、スリーブ状の外周側にくさび角のV溝(6a)がリング状に形成され、このV溝(6a)の谷に前記ボール(3)を支持する凹部(6b)がリング状に形成されたドローバー(6)からなる増力機構と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置(10)であって、前記第2アダプタ(2d)の後方の外周に設けられたスリーブ状のカバー(7)と前記カバー(7)の後端部に配置された第1歯付プーリ(7a)、前記連結チューブ(4)の外周面に刻設された第1ギヤ(7b)と、前記第1歯付プーリ(7a)に固定され、前記第1ギヤ(7b)に噛み合うインターナルギヤ(7c)と、溝(8a)を有するリング状のガイド(8)と、前記ドローバー(6)の後端延設され、前記ドローバー(6)の外周に回転自在に軸支された前記ガイド(8)と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のデジタルチャック駆動装置(10)であって、両端が回転自在に軸支された前記第2軸(12)に形成されたボールねじ(12a)と、前記第2軸(12)に固定された第2ギヤ(13)および一歯クラッチ(14)の第4ギヤ(14a)と、前記第3軸(22)に固定され、前記第2ギヤ(13)と噛み合う第3ギヤ(23)および前記一歯クラッチ(14)の第4ギヤ(14a)と噛み合う第5ギヤ(24a)を有し、回転トルクを接続・切断するトルクリミッタ(24)とさらに、前記ボールねじ(12a)のナット(12b)に固定され、前記ガイド(8)の溝(8a)に嵌合された2つのローラフォロア(9a,9a)を有し、直動ガイド(18)に摺動自在に設けられたナット(19,19)に固定されたシフター(9)と、前記第2軸(12)と同軸に設けられ、前記第2軸(12)を通すようにして拡径された穴を有するスリーブ状の内周面に前記一歯クラッチ(14)と係合する一歯が設けられた内歯一歯ギヤ(15)と、前記内歯一歯ギヤ(15)の外周面に固定され、前記第1歯付プーリ(7a)と歯付ベルト(17)を介して連結され、前記一歯クラッチ(14)に回転自在に軸支された第2歯付プーリ(16)と、前記第3軸(22)の一端に接続された前記サーボモータ(25)と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、この増力機構はドローリングとドローチューブは直動運動だけであり、連結チューブは回転させることにより、ドローバー側の小さい角度、小さな回転で、軸力より大きな力に変え、さらにその力を連結チューブに設けたくさび角の溝の角度とボールにより増力してドローリングとドローチューブにワーククランプ用としての推力として伝達することが可能であることから、増力効率と伝達効率がよく、把持力の安定化を実現できることから、加工中であっても瞬時に把持力の変更ができ、薄物のワークであってもソフト掴みに対応する低把持力を実現できる。
請求項2に記載の発明によれば、第2アダプタの後方には、第1歯付プーリが配置され、この第1歯付プーリに固定され、連結チューブの外周面に刻設された第1ギヤと噛み合う内歯ギヤが設けられ、さらに、ドローバーの後端を延設されて溝有するガイドが固定され、軸支されたことにより、加工のために主軸が回転してもガイドが回されないようにすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ボールねじのナットにはガイドの溝に嵌合されたシフタが固定されたことにより、ボールねじの回転によってドローチューブを効率のよい押し引きができることから、増力効率と伝達効率がよく、把持力の安定化を実現できることから、加工中であっても瞬時に把持力の変更ができ、薄物のワークであってもソフト掴みに対応する低把持力を実現できる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のデジタルチャック駆動装置を示す断面図である。このデジタルチャック駆動装置10は、NC旋盤の主軸2aに限らず、ターニングセンタ、研削盤や専用機等の工作機械の主軸に装着してもよい。ここではNC旋盤の主軸2aとして説明することにする。
本発明のデジタルチャック駆動装置10は、主軸2aの先端部にチャック1を装着し、主軸2aの後端部には直動可能に、主軸2aの貫通孔を確保して主軸2aに設けられている。デジタルチャック駆動装置10は、ギヤボックス11がベッド(図示せず)の側面に固定され、このギヤボックス11に配置されたサーボモータ25により主軸2aに対して直動駆動される主軸2a内に設けられたドローチューブ2bと、増力機構と、主軸台2の主軸aと平行に設けられた第2軸12、第3軸22と、第3軸22の軸端に設けられたサーボモータ25と、後記する第4軸と、前記サーボモータ25の回転運動を主軸軸線方向の直線運動に変換する運動変換機構Kとを備えている。
図1の上段に示すように、チャック1はチャック本体1aと、主軸2aの先端部にチャック本体1aを固定するボルト1bと、運動方向を90度変換するマスタージョー1cと、チャック爪1dによって構成されている。チャック1と主軸2aとは6本のボルト1b,1b…によって一体になっている。マスタージョー1cは、硬度を有し、チャック本体1a内に形成された案内溝によって主軸軸線方向の力を半径方向に変換するとともに、半径方向へ移動可能に嵌合されている。マスタージョー1cの配置は所定角度、例えば120度ごとに3個設けられている。そして、マスタージョー1cにはそれぞれチャック爪(ソフトジョー、ハードジョーともいう)1dがボルト1e、1eによって固定されている。このチャック爪1dによって、ワーク(工作物)Wを例えば3方向から把持し、主軸2aを回転駆動してバイト等の切削工具によりワークWの加工を行う。
主軸台2は二点鎖線で示す。主軸2aは主軸台2にベアリング(図示せず)によって回転自在に支持され、例えば、ビルトインモータ等の主軸モータ(図示せず)によって回転駆動される。
主軸台2の後部には、主軸2aの後端部にフランジ部を有する第1アダプタ2cが図示しないキーによって位置決めされ、ナットによって固定されている。
第2アダプタ2dは、第1アダプタ2cのフランジ部に図示しないボルトによって接続されている。また、第2アダプタ2dの後方の内周面には雌ねじ2eが形成され、縮径した筒状の連結チューブ4螺入されている。
図4は、第2アダプタの雌ねじと、後記する連結チューブの雄ねじと噛み合い状態を示す拡大断面図である。図4に示すように、この第2アダプタ2dの雌ねじ2eと連結チューブ4の雄ねじ4eは台形ねじで形成されている。
増力機構は、前記した連結チューブ4と、ドローリング5と、ドローバー6から構成されている。この増力機構は、従来の減速装置を組み込んだ減速機構によらず、直に増力できるくさび機構と低摩擦係数のボールとによって実現したことにより、電源停止時にチャック側の外力に対しゆるみにくい構成になっている。また、主軸回転中でのクランプ力の変更が可能(弱把持→強把持)で、回転部のイナーシャを小さくできることから、応答性がよく、さらに、チャック爪1dの移動とワーク把持後のクランプは、もう1つのモータによる別駆動経路を設け、その駆動源をサーボモータ25(図1参照)にしたことから、信頼性が高い機構となっている。
連結チューブ4は筒状に形成されており、先端の内周面には第2アダプタ2dの雌ねじ2eと噛み合う雄ねじ4eが形成されている。図4に示すように、ここでは雌ねじ2e、雄ねじ4eは前記した通り、台形ねじであり、Dは例えばφ140、Dpはφ134、Hは6.0、hは3.0、tは0.5であり、ピッチPは12mmである。また、内周面には3個のボール3と増力として働くリング状の溝4aによるくさび角αが形成されている。また、連結チューブ4の後端部の外周面には第1ギヤ7bが形成されている。
ドローリング5は、連結チューブ4の内周面に嵌合され、円筒状に形成された外周には複数の、ここでは3個のボール3が通る貫通孔5aが穿設されている。この貫通孔5aにボール3が上下方向へ移動自在に保持されている。ドローリング5の前方の端面には、回り止めのためのピン2pが設けれており、主軸2aと一体の第2アダプタ2dに設けられた穴2fに挿通されて位置合わせがされている。
ドローバー6は、ドローリング5の内周面に嵌合されている。また、スリーブ状の外周側にくさび角αのV溝6aがリング状に形成され、このV溝6aの谷にはボール3を落としこむ凹部6bがリング状に形成されている。
図1の上段に示すように、第2アダプタ2dの後方の外周には、スリーブ状のカバー7が設けれ、このカバー7の後端部には第1歯付プーリ7aが配置されている。
内歯ギヤ7cは、この第1歯付プーリ7aの側面に固定され、連結チューブ4の外周面に刻設された第1ギヤ7bと噛み合っている。
前記したドローバー6の後端をさらに、後方へ延設し、ドローバー6に後端部に溝8a有するガイド8が位置決め、固定され、回転自在に軸支されている。ガイド8の断面形状は、略U字状であり、この溝8aには、後記するシフター9の上端部に固定されたローラフォロア9a,9aが遊嵌される。
図1に示すように、ギヤボックス11の上段に配置された第2軸12の構成を説明する。第2軸12はボールねじ12aで形成されて両端が回転自在に軸支されている。第2軸12には、後記する第3軸22の第3ギヤ23と噛み合う第2ギヤ13が固定され、第3軸22のトルクリミッタ24の第5ギヤ24aと噛み合う第4ギヤ14aが設けられている。また、第4ギヤ14aの図中左側には一歯クラッチ14が設けられ、第4ギヤ14aの右側には、後記する小シフタ21aをガイドするシフタ溝14bが配置されている。
図2は、図1に示すX矢視図(左側面図)である。図2に示すように、第2軸12のボールねじ12aのナット12b(図1参照)にはシフタ9が固定され、そのシフタ9の2つの上端部にはローラフォロア9a,9aが固定されている。このローラフォロア9a,9aは、前記したガイド8の溝8aに遊嵌されている。
このシフタ9は、図2に示すように、左側面視で略V字状に形成され、左右対称となっている。また、このV字状部の左右の中間部にはそれぞれ直動転がりガイド18,18とナット19,19設けられ、このナット19,19にそれぞれ固定されて主軸方向への前後移動をガイドしている。
ギヤボックス11の下段に配置された第3軸22の構成を説明する。図1に示すように、第3軸22は両端が回転自在に軸支されている。第3軸22の一端の前方にはサーボモータ25が接続されている。第3軸22には第3ギヤ23が固定されており、さらに、回転トルクを接続・切断するトルクリミッタ24が設けられている。
このサーボモータ25の回転は第3ギヤ23から第2ギヤ13に伝え、ボールねじ12aの回転によって、運動変換機構Kによって回転が左右方向の往復動に変換される。この主軸方向への前後移動は、シフタ9の上端部に設けられたローラフォロア9a,9aによって主軸2aの後端部に配置されたガイド8に伝達され、ガイド8が固定されたドローバー6に伝達される。
図5は、内歯一歯ギヤと一歯クラッチとの噛み合いを示す説明図である。図5に示すように、内歯一歯ギヤ15には内歯の一歯15cが形成されており、一歯クラッチ14の外周面には一歯14cが形成されている。この内歯一歯ギヤ15の回転軸を第4軸とする。この第4軸は第2軸12と同軸芯であるが、同一ではない。つまり、ボールねじ12aを通すようにして拡径された穴15aを有してスリーブ状に形成されており、このスリーブ状の内周面には一本の歯、一歯15cだけが形成された内歯一歯ギヤ15となっている。この内歯一歯ギヤ15の一歯15cは、一歯クラッチ14の一歯14cと係合する。また、第2歯付プーリ16は、回転自在に軸支された内歯一歯ギヤ15の外周にキーによって位置決めされて一体になっており、第2歯付プーリ16の回転は歯付ベルト17を介して第1歯付プーリ7aに伝達され、回転させる。
図3は、シフタ軸を示し、図2に示すA−A線の断面図である。図3に示すように、シフタ軸21の一端である前方端には空圧シリンダ20が設けられている。この空圧シリンダ20は油圧シリンダであっても構わないが、環境に配慮するためには、空圧シリンダの方が好ましい。一歯クラッチ14と一体にシフタ溝14b(図1参照)が設けられ、このシフタ軸21に固定されたシフタ21aが、このシフタ溝14bに嵌合している。
ここで、図1〜図6を参照して、動作について詳細に説明する。
このデジタルチャック駆動装置10は、図1に示すように、長年の課題を、主軸2a後部の増力機構と、ボールねじ12aと、サーボモータ25と、第1歯付プーリ7a、第2歯付プーリ16と、一歯クラッチ14、トルクリミッタ24等の組み合わせによって解決したものである。
図6の(a)は、動作チャートを示す説明図、図6の(b)は、駆動部の動きを示す説明図、図6の(c)は、チャック爪の駆動部の原点を示す説明図である。
図6の(a)に示すように、動作チャートで説明すると、ワークWの把持(クランプ)は、スタートSからチャック爪が17mm移動(閉)し、それから12mm移動してクランプする。ワークWの開放(アンクランプ)は、12mm移動してアンクランプし、それからするスタートS位置へチャック爪が17mm移動(開)する。
図6の(b)に示すように、駆動部の動きを整理すると、サーボモータ25の正転により、連結チューブ4は第1歯付プーリ7aの回転により台形ねじによって移動し、チャック爪がワークWに当ると、トルクリミッタ24が作動して停止する。
第2軸12のボールねじ12aは、さらに、12mm分まで移動する。
サーボモータ25の逆転により、第2軸12のボールねじ12aは、12mm進んだ位置からもどり移動する。
ボールねじ12aの1回転分、台形ねじの移動を一歯クラッチ14で遅らせ、連結チューブ4は第1歯付プーリ7aの回転により台形ねじによって移動し、元位置にもどる。
図6の(c)に示すように、チャック爪1dの駆動部の原点は、外締めの場合、アンクランプ状態で開き側のストローク端、つまり、ドローバーの右行側である。内締めの場合、アンクランプ状態で閉め側のストローク端、つまり、ドローバーの左行側である。
増力機構は、ボール(鋼球)3とクサビ角αによって、効率よく出力を大きくしているところに特徴があり、顕著な効果を奏する。ワークWの外締めの時、サーボモータ25とボールねじ12aによってガイド8の部分では小さい作用力でドローバー6を動かす。この時、同時に歯付ベルト17で第1歯付プーリ7aを経て内歯一歯ギヤ16を回し、連結チューブ4を回して雄ねじ4eを可動する。ここでは、雄ねじ4eは、例えばピッチ12mmの台形ねじであり、クランプ力の反力をこの台形ねじを介して主軸で受ける。
チャック爪1dがワークWに当たると、連結チューブ4の回転が止まり、駆動側のトルクリミッタ24が外れ、第1歯付プーリ7aの駆動力が断たれる。
一方、ドローバー6は後方(機械に向って左方向)へ動いているので、連結チューブ4が止まった時点でクランプ動作に入る。つまり、ボール3がくさび角αの斜面に乗ることになって増力され、クランプする。
つぎに、図3に示すように、空圧シリンダ20が作動して一歯クラッチ14を軸方向に外す。したがって、主軸2aが回転しても駆動系(ボールねじ、モータ軸)が回転しないようになっている。これはクランプ時の位相を保持するためと、サーボモータ25側に支障を起さないためである。
加工が終わり、主軸2が回転を停止させる時は、定位置停止で止める。
この方法により、一歯クラッチ14の位相が回転前と同じ状態になる。
次に、チャック開の指令で、空圧シリンダ20が作動して一歯クラッチ14が噛み合い、サーボモータ25は逆転する。ガイド8は反対側(前方方向)に移動をはじめ、ドローバー6をアンクランプ点に移動する。そうすると、ほぼその移動量分遅れて一歯クラッチ14が第2歯付プーリ16を可動させ、チャック爪1dの移動(開き)が行われる。この時、ドローバー6と、ドローリング5と連結チューブ4は同時に同方向に動いているので、開き動作中にクランプ動作は生じない。
なお、一歯クラッチ14が空圧シリンダ20で外れている時、サーボモータ25はONしているので、位相がずれることはない。これはギヤを介してモータと連結しているためである。
連結チューブ4とドローリング5は同時に動く。
ところが、ガイド8を回してやらなければならない。ドローリング5、ドローバー6は直進、連結チューブ4は回転しながら動かなければならない。台形ねじは、筒状のカバー7が支持するため、台形ねじをガイドにして連結チューブ4が回転する。連結チューブ4を回ために、第1歯付プーリ7aとインターナルギヤ7bが回転する。
そこで、連結チューブ4のピッチは12mm、このボールねじ12aのピッチも12mmと、両者同じであるため、ずれは生じない。これにより、行き(アンクランプ→クランプ)はワークWを掴むと連結チューブ4が止まって、ドローバー6が先に進むから、クランプできる。
また、帰り(クランプ→アンクランプ)は連結チューブ4をこのピッチ12mm分だけ遅らせなければならないから、ドローバー6が先に移動してアンクランプにし、チャック爪1dを移動するために連結チューブ4の動作を遅らす必要があり、これを第2軸12、第3軸22の機構で行っている。
第2軸12は、ボールねじ12aで形成されている。また、内歯一歯ギヤ15と第2歯付プーリ16は一体であり、この一歯クラッチ14が逆転のときは1回転分だけ遊ことになるから、ドローバー6先行る。チャック爪1dをアンクランプしてから、チャック爪1dを移動するようにしている。
ワークWをクランプして主軸2aを回す場合は、この一歯クラッチ14を外さなければならない。サーボモータ25は、第2歯付プーリ16と直接に直結していないので、第2歯付プーリ16を支持している軸受のところで回転するため、一歯クラッチ14とトルクリミッタ24は、回転しないで、クランプした時の位置を保持する。だから、ボールねじ12aは常時、ワークWのクランプの作動している時は、クランプはできても、チャック爪1dの移動は一歯クラッチ14を外してしまうからできない。また、チャック爪1dの移動でワークWに当った後も駆動がかからないようにトルクリミッタ24を設けてい
る。ワークWにチャック爪1dに当たったとき、トルクリミッタ24のクラッチを、一回外さなければならない。ワークWに当たった時点で、ブレーキをかけられた状態になる。そうすると、ボールねじ12a止められ、このガイド8が動けなくなってしまうので、トルクリミッタ24で逃が。ボールねじ12aが動きながら、トルクリミッタ24が切れて1回転してちょうど戻ってくるようにしてある。
次のワークWを把持するときは、遊びがないのでトルクリミッタ24が復帰している。
ただし、前提条件は、主軸2は、定位置停止(M19)を行うことである。M19はMCのATCのときの主軸停止にも使用されている。いちいち時間をかけてオリエンテーションを行わなくても、M19の指令で同一場所に主軸を停止する。
これで、一歯クラッチ14との関係は、一回、外れているから再びクランプした時の噛み合う位置になる。定位置でクランプ、アンクランプを行うから、必ず、定位置にしておけば、この関係はくずれない。ワークWを加工する前の状態に位置を再現する。だから、また戻ってくれば、噛み合って戻せることになる。だから、主軸2aは、M19で定位置停止させる。これにより、メカニズム的に位相合わせが完了する。
なお、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、図1に示すボール3は個であるが、4等配等、その他の複数個としても構わない。減速機を使わず直接負荷につないで運転するタイプのモータ、DDモータであっても構わない。本発明のその他の特徴を記載する。
前記第3軸22は両端が回転自在に軸支され、前記第3軸22の一端には前記サーボモータ25が接続されている。また、前記第3軸22には、前記サーボモータ25の回転を伝える第3ギヤ23が固定され、さらに、回転トルクを接続・切断するトルクリミッタ24が設けられている
前記第1歯付プーリ7aは、歯付ベルト17を介して回転自在に軸支された第2歯付プーリ16によって回転が伝達され、前記第2歯付プーリ16の第4軸は第2軸12と同軸であり、しかも、前記第2軸12のボールねじ12aを通すようにして拡径された穴を有するスリーブ状に形成され、このスリーブ状の内周面には一歯が設けられた内歯一歯ギヤ15と、この内歯一歯ギヤ15の外周面に前記第2歯付プーリ16が固定され、前記内歯一歯ギヤ15が一歯クラッチ14と係合する。
前記シフタ9は左側面視で略V字状に形成され、このV字状部の左右の中間位置にそれぞれ転がりガイド18,18とナット19,19が設けられ、このナット19,19に固定されて主軸方向への動きがガイドされ、リング状のガイド8に動きが伝達される
前記一歯クラッチ14にはシフタ溝14bが設けられ、シフタ軸21に固定された小シフタ21aが、前記シフタ溝14bに嵌合し、前記シフタ軸21の一端に空圧シリンダ20が設けられたことを特徴とするデジタルチャック駆動装置10である。
本発明のデジタルチャック駆動装置を示す断面図である。 本発明のデジタルチャック駆動装置を示し、図1に示すX矢視図(左側面図)である。 シフタ軸を示し、図2に示すA−A線の断面図である。 第2アダプタと連結チューブとの噛み合い状態を示す拡大断面図である。 内歯一歯ギヤと一歯クラッチとの噛み合いを示す説明図である。 (a)は、動作チャートを示す説明図である。(b)は、駆動部の動きを示す説明図である。(c)は、チャック爪の駆動部の原点を示す説明図である。
符号の説明
1 チャック
1a チャック本体
1b ボルト
1c マスタージョー
1d チャック爪(ソフトジョー、ハードジョー)
1e ボルト
2 主軸台
2a 主軸
2b ドローチューブ
2c 第1アダプタ
2d 第2アダプタ
2e 雌ねじ
2f 穴
2p ピン
3 ボール(鋼球)
4 連結チューブ
4a 溝
4e 雄ねじ
5 ドローリング
5a 貫通孔
6 ドローバー
6a V溝
6b 凹部
7 カバー
7a 第1歯付プーリ
7b 内歯ギヤ
7c 第1ギヤ
8 ガイド
9 大シフタ
9a ローラフォロア
10 デジタルチャック駆動装置
11 ギヤボックス
12 第2軸
12a ボールねじ(BS)
12b ナット
12c シフタ
13 第2ギヤ
14 一歯クラッチ
14a 第4ギヤ
14b シフタ溝
14c 一歯
15 内歯一歯ギヤ
15a 穴
15c 一歯
16 第2歯付プーリ
17 歯付ベルト
18 直動転がりガイド
19 ナット
20 空圧シリンダ
21 シフタ軸
21a 小シフタ
22 第3軸
23 第3ギヤ
24 トルクリミッタ
24a 第5ギヤ
25 サーボモータ
K 運動変換機構
W ワーク(工作物)

Claims (3)

  1. 工作機械の主軸台(2)に回転可能に支持された主軸(2a)の先端に設けられ、ワーク(W)を把持するチャック爪(1c)を開閉するための開閉機構が設けられたチャック(1)と、前記主軸(2a)の貫通孔を確保して主軸(2a)に直動可能に設けられ、前記サーボモータ(25)により前記主軸(2a)に対して直動駆動されるドローチューブ(2b)と、前記主軸台(2)の主軸と平行に設けられた第2軸(12)と、前記第2軸(12)に平行に設けられた第3軸(22)と、前記第3軸(22)の軸端に設けられ、前記チャック爪(1c)を開閉駆動するサーボモータ(25)と、前記サーボモータ(25)の回転運動を前記主軸軸線方向の直線運動に変換する運動変換機構Kと、を備え、ドローチューブ(2b)を押し引きしてチャック爪(1c)を開閉させてワーク(W)を把持するとともに、主軸回転中においてもチャック爪(1c)の把持力をデジタルに設定するデジタルチャック駆動装置(10)であって、
    前記主軸台(2)の後部には、前記主軸(2a)に接続されたフランジ状の第1アダプタ(2c)と、
    前記第1アダプタ(2c)に接続され、内周面に雌ねじ(2e)が形成された第2アダプタ(2d)と、
    筒状に形成され、前記第2アダプタ(2d)の雌ねじ(2e)に噛み合う雄ねじ(4e)が形成され、内周面にボール(3)と増力として働くリング状の溝(4a)が形成された連結チューブ(4)と、
    前記連結チューブ(4)の内周面に嵌合され、筒状に形成された外周には貫通孔(5a)が穿設され、この貫通孔(5a)に前記ボール(3)が上下方向へ移動自在に保持された前記ドローリング(5)と、
    前記ドローリング(5)の内周面に嵌合され、スリーブ状の外周側にくさび角のV溝(6a)がリング状に形成され、このV溝(6a)の谷には前記ボール(3)を落としこむ凹部(6b)がリング状に形成されたドローバー(6)からなる増力機構と、
    を備えたことを特徴とするデジタルチャック駆動装置(10)。
  2. 前記第2アダプタ(2d)の後方には、第1歯付プーリ(7a)を配置され、この第1歯付プーリ(7a)に固定され、前記連結チューブ(4)の外周面に刻設された第1ギヤ(7b)と噛み合うインターナルギヤ(7c)を設けられ、さらに、ドローバー(6)の後端を延設され、溝(8a)有するガイド(8)が固定されるとともに、回転自在に軸支されたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置(10)。
  3. 前記第2軸(12)はボールねじ(12a)で形成されて両端が回転自在に軸支され、前記第3軸(22)の第3ギヤ(23)と噛み合う第2ギヤ(13)が固定され、前記第3軸(22)のトルクリミッタ(24)の第5ギヤ(24a)と噛み合う一歯クラッチ(14)の第4ギヤ(14a)が設けられ、さらに、前記ボールねじ(12a)のナット(12b)には前記ガイド(8)の溝(8a)に嵌合された大シフタ(9)が固定されたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルチャック駆動装置(10)。
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