JP2009144630A - 多シリンダエンジンにおけるdpf再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気ガス中の微小固形物を除去するDPF(黒煙除去装置)1と、複数のシリンダを備えて該シリンダ内に燃料噴射を行う燃料噴射弁21による燃料噴射時期を制御可能とした燃料噴射装置とを備えた多シリンダエンジンにおける負荷検出器3を設けるとともに噴射シリンダ制御装置2を設け、該噴射シリンダ制御装置は、エンジンの負荷の検出値により、負荷の検出値が一定負荷以下の低負荷運転域において、複数のシリンダの中の燃料噴射時期により設定された少なくとも1シリンダの主燃料噴射を休止して、レイトポスト噴射を行うとともに該レイトポスト噴射の噴射時期を上死点に近づけるように構成した。
【選択図】図1
Description
該DPFには、前記パティキュレートが堆積するが、かかる堆積パティキュレート即ち煤を除去する場合には、エンジンの燃料噴射弁からいわゆるレイトポスト噴射を行う手段が多く用いられている。
図6の(A2)に示すレイトポスト噴射の場合には、クランク角で上死点後120°程度で燃料噴射弁21により燃焼室12内に燃料噴射を行うことにより、Z点近傍でシリンダライナ13の内面に接触する。
そしてかかる未燃燃料は、そのまま過給機及び排気ガス通路に流れ、前記DPFの直上流で酸化触媒を供給して、該排気ガスを燃焼温度まで昇温させ、DPFで燃焼させて該DPF中の煤を除去するようになっている。
尚、図6の(A1)、(A2)において、7は給気弁、9は給気ポート、6は排気弁、8は排気ポート、11はピストンである。
また、エンジンの無負荷時においても、エンジンの回転を維持するため主燃料噴射によって一定量の燃料を燃焼させる必要があり、この場合もレイトポスト噴射した燃料を進角できる範囲は少ない。
従って、レイトポスト噴射の噴射時期を、燃焼範囲を避ける限界までに進角できるため、レイトポスト噴射燃料がシリンダライナ壁への衝突によるオイルの希釈が少なくなり、かかるオイルの希釈によるスカッフや焼き付きの発生を防止することができる。
かかるシリンダは高温になる主燃料噴射及び燃焼過程よりも噴射量を減少させ、かかる減少噴射でレイトポスト噴射を行うので、噴射量を減少分だけ、レイトポスト噴射の燃料噴射時期を進角できる。
かかるレイトポスト噴射の噴射時期を、前記と同様に、燃焼範囲を避ける限界までに進角できるため、レイトポスト噴射燃料がシリンダライナ壁への衝突によるオイルの希釈が少なくなり、かかるオイルの希釈によるスカッフや焼き付きの発生を防止することができる。
尚、この場合は、前記のように主燃料噴射を休止すると、エンジン出力が不足する場合に適用できる。
図1において、100はエンジン(多気筒4サイクルディーゼルエンジンで、この例では4気筒エンジンを示す)、30は該エンジン100のシリンダ、9は各シリンダ30に設けられた給気ポート、7は各給気ポート9を開閉する給気弁、8は各シリンダ30に設けられた排気ポート、6は前記各排気ポート8を開閉する排気弁である。
23は前記各給気ポート9が接続される給気マニホールド、24は前記各排気ポート8が接続される排気マニホールドである。
1はDPF(黒煙除去装置)で、前記排気タービン5a出口の排気管27に接続され、該排気ガス通路中の、排気ガスのパティキュレート(微小固形物)を除去する。
21は前記各シリンダ30内に燃料を噴射する燃料噴射弁、22は燃料を高圧に加圧し、この高圧燃料を所定の噴射タイミングで前記燃料噴射弁21に圧送する燃料噴射装置である。
2は詳細を後述する噴射シリンダ制御装置、3は前記エンジン100の負荷を検出する負荷検出器であり、該負荷検出器3からのエンジンの負荷の検出値は前記噴射シリンダ制御装置に入力される。
そして、前記過給機5のコンプレッサ5bから圧送された給気(空気)は、前記給気管26及び給気マニホールド23から各シリンダ30の給気ポート9に分配され、給気弁7の開弁によりシリンダ30内に導入される。
次いで、該シリンダ30内において、前記燃料噴射弁21からの燃料噴射によって着火燃焼がなされ、着火燃焼後の排気ガスは、前記排気弁6の開弁により排気ポート8を通って排気マニホールド24に溜められてから、排気管25を通って過給機5の排気タービン5aに送り込まれて該排気タービン5aを駆動する。
該排気タービン5aを駆動後の排気ガスは、該排気タービン5a出口の排気管27からDPF(黒煙除去装置)1に接続され、該DPF1で該排気ガス通路中の排気ガスのパティキュレート(微小固形物)を除去する。
図2において、3はエンジン100の負荷を検出する負荷検出器で、検出されたエンジン100の負荷は負荷設定器31で、負荷の検出値が一定負荷以下の低負荷運転域と該低負荷運転域をこえる中負荷運転域とに区分される。
前記低負荷運転域は複数のシリンダ30の中の燃料噴射時期により設定された少なくとも1シリンダの主燃料噴射を休止した場合に、エンジンの運転が可能な最低負荷で、この負荷以下の場合はエンジンの運転不能となる負荷である。前記中負荷運転域は前記低負荷運転域を超える負荷運転域である。
従って、レイトポスト噴射手段39においては、前記噴射時期を最大Sだけ進角して燃料噴射を行うことができる。
レイトポスト噴射の噴射時期は、レイトポスト噴射時期設定部38にて、前記減少噴射シリンダにおけるレイトポスト噴射の噴射時期を設定する。
この噴射時期は、前記第1実施例と同様に、図3において、通常運転時の噴射時期に対応するシリンダ内ガス平均温度Aと、減少噴射シリンダに対応するシリンダ内ガス平均温度Bとの差から、減少噴射シリンダに対応するシリンダ内ガス平均温度Bの噴射時期を最大Sだけ進めても、レイトポスト噴射において主燃料噴射及び燃焼過程がなく燃料の燃焼は起こらない。
従って、レイトポスト噴射手段40においては、前記噴射時期を最大Sだけ進角して燃料噴射を行うことができる。
尚、この場合は、前記のように主燃料噴射を休止すると、エンジン出力が不足する場合に好適である。
図4において、噴射シリンダ制御装置2は、前記レイトポスト噴射を行うレイトポスト噴射期間において、前記レイトポスト噴射を行うシリンダ以外のシリンダの燃料噴射量Tだけ増量する。
例えば、燃料噴射を休止するシリンダ(実施例1)、あるいは1シリンダの主燃料噴射量を所定の噴射量よりも減少させるシリンダ(実施例2)に対し、通常運転シリンダの噴射量をTだけ増加する。
また、主燃料噴射量を休止するシリンダ(実施例1)、あるいは1シリンダの噴射量を減少させるシリンダ(実施例2)について休止あるいは噴射量減少分によるトルク減少を、かかるシリンダ以外のシリンダの燃料噴射量を増加することにより補い、トルクを一定に保持することができる。
図5において、噴射シリンダ制御装置2は、1つのシリンダについて燃料噴射時期により設定された主燃料噴射を休止して、前記主燃料噴射期間後において、レイトポスト噴射のシリンダ30に噴射時期を進角してレイトポスト噴射する動作を、エンジン100のサイクル毎に異なるシリンダ30について繰り返すように構成する。
即ち、主燃料噴射量を休止するシリンダ、あるいは1シリンダの主燃料噴射量を所定の噴射量よりも減少させるシリンダを固定すると、DPF1再生時に、かかる固定シリンダについてレイトポスト噴射を連続し行い、レイトポスト噴射によるオイルの希釈が発生し易くなる。
2 噴射シリンダ制御装置
3 負荷検出器
5 過給機(排気ターボ過給機)
5a 排気タービン
5b コンプレッサ
6 排気弁
7 給気弁
8 排気ポート
9 給気ポート
21 燃料噴射弁
22 燃料噴射装置
23 給気マニホールド
24 排気マニホールド
30 シリンダ
100 エンジン(4サイクルディーゼルエンジン)
Claims (4)
- 排気ガス通路に排気ガス中の微小固形物を除去するDPF(黒煙除去装置)と、複数のシリンダを備えて該シリンダ内に燃料噴射を行う燃料噴射弁と該燃料噴射弁による燃料噴射時期を制御可能とした燃料噴射装置とを備えた多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置において、
前記エンジンの負荷を検出する負荷検出器を設けるとともに噴射シリンダ制御装置を設け、該噴射シリンダ制御装置は、前記負荷検出器によるエンジンの負荷の検出値により、該負荷の検出値が一定負荷以下の低負荷運転域で、前記複数のシリンダの中の燃料噴射時期により設定された少なくとも1シリンダの主燃料噴射を休止して、レイトポスト噴射を行うとともに、該レイトポスト噴射の噴射時期を上死点に近づけるように進角させて構成したことを特徴とする多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置。 - 排気ガス通路に排気ガス中の微小固形物を除去するDPF(黒煙除去装置)と、複数のシリンダを備えて該シリンダ内に燃料噴射を行う燃料噴射弁と該燃料噴射弁による燃料噴射時期を制御可能とした燃料噴射装置とを備えた多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置において、
前記エンジンの負荷を検出する負荷検出器を設けるとともに噴射シリンダ制御装置を設け、該噴射シリンダ制御装置は、前記負荷検出器によるエンジンの負荷の検出値により、該負荷の検出値が一定負荷以下の低負荷運転域で、前記複数のシリンダの中の少なくとも1シリンダの主燃料噴射量を所定の噴射量よりも減少させ、かかる減少噴射のシリンダにおいてレイトポスト噴射を行うとともに、該レイトポスト噴射の噴射時期を上死点に近づけるように進角させて構成したことを特徴とする多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置。 - 前記噴射シリンダ制御装置は、前記レイトポスト噴射を行うレイトポスト噴射期間において、前記レイトポスト噴射を行うシリンダ以外のシリンダの燃料噴射量を増量することを特徴とする請求項1または2に記載の多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置。
- 排気ガス通路に排気ガス中の微小固形物を除去するDPF(黒煙除去装置)と、複数のシリンダを備えて該シリンダ内に燃料噴射を行う燃料噴射弁と該燃料噴射弁による燃料噴射時期を制御可能とした燃料噴射装置とを備えた多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置において、
前記エンジンの負荷を検出する負荷検出器を設けるとともに噴射シリンダ制御装置を設け、該噴射シリンダ制御装置は、1つのシリンダについて燃料噴射時期により設定された主燃料噴射を休止して、前記主燃料噴射期間後に該レイトポスト噴射の噴射時期を上死点に近づけるようにして行う動作を、エンジンのサイクル毎に異なるシリンダについて繰り返すことを特徴とする多シリンダエンジンにおけるDPF再生装置。
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