JP4715644B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
排気通路と吸気通路とを接続する外部EGR通路の途中に設けられたEGR弁の開度、および吸気通路に配置された吸気絞り弁の開度の少なくとも一方を調整して、外部EGR量を増減させる外部EGR制御手段と、
前記排気通路に未燃燃料を供給するための二次燃料噴射を実行する二次燃料噴射手段と、
筒内に流入するガス中に占める内部EGRガス量および外部EGRガス量の比率の目標値である目標トータルEGR率を設定する目標EGR率設定手段とを備え、
前記目標EGR率設定手段は、二次燃料噴射の実施終了時点が到来した場合に、目標トータルEGR率を高める際、内部EGR率を外部EGR率より高くすることを特徴とする。
前記可変バルブタイミング制御手段は、前記燃料添加弁を用いた二次燃料噴射が実施される場合には、負のオーバーラップ期間の制御量を調整することによって、内部EGR量を増減させることを特徴とする。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、4サイクルのディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)10を備えている。ディーゼルエンジン10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ12が設置されている。各気筒のインジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ16によって所定の燃圧まで加圧されて、コモンレール14内に蓄えられ、コモンレール14から各インジェクタ12に供給される。
以下、本明細書中においては、排気浄化装置24の触媒への未燃HCの供給を目的として行われる燃料噴射、すなわち、上記燃料添加弁26による排気通路18への燃料添加(排気系燃料添加)、或いは上記ポスト噴射を「二次燃料噴射」と総称することとする。
本実施形態のディーゼルエンジン10では、吸気可変動弁機構54および排気可変動弁機構58により、吸気弁52と排気弁56との負のバルブオーバーラップの大きさを連続的に変化させることができる。図3は、負のバルブオーバーラップを説明するための図である。図3に示すように、負のバルブオーバーラップとは、排気弁56が閉じた後、吸気弁52が開くまでの間、吸気弁52および排気弁56が共に閉じている状態のことである。
以上説明した構成を有するディーゼルエンジン10においては、DPF等の排気浄化装置24に捕集されたPMを除去するために、上記の二次燃料噴射(ポスト噴射、排気系燃料添加)が実行されることがある。そのような二次燃料噴射が実行された場合には、排気ガス中に多量の未燃HCが含まれることになる。このため、二次燃料噴射の実施終了直後に外部EGRによってEGRを導入しようとすると、二次燃料噴射の実行時に噴射された多量の未燃HCが外部EGR通路40を通じて筒内に回り込んでしまう。このような状態で、例えば過渡運転が行われると、筒内の燃料量の変化を予測することが困難となる。その結果、ディーゼルエンジン10にトルク変動が生じたり、スモーク排出量が増えることが考えられる。
上記ステップ102で算出される目標トータルEGR率は、上記のように、内部EGRを用いることを主としている。内部EGRにより再循環される排気ガスは、外部EGRと比較して高温である。このため、筒内ガス温度を適正に保つという観点からは、外部EGRを主として使用する場合と比べて、あまりEGR率を高めることは適切でない。そこで、本ステップ108のタイミングにおいて、すなわち、所定時間Aが経過することでポスト噴射実施中に供給された未燃HCが外部EGR通路40を通じて筒内に回り込んでしまうおそれがないと判断できるタイミングにおいて、再度目標トータルEGR率が算出される。
また、内部EGRによれば、外部EGRの場合に比して、応答性良くEGRガス量の調整が可能となる。このため、ポスト噴射の終了時に、遅れなくEGRを増量させることができ、NOxの排出を抑えることができる。
内部EGRを用いた場合には、外部EGRに比して高温の排気ガスを再循環させることになる。このため、筒内ガス温度の上昇を招き、スモークを排出し易くなることもなる。そこで、ポスト噴射の実施中に、内部EGRではなく、外部EGRを行う場合もある。
また、上記図5に示すルーチンの処理によれば、ポスト噴射の実施終了後に外部EGR通路40を通じて未燃HCが燃焼室内に回り込むのを防止することができる。逆に言えば、ポスト噴射の実施中に、そのような未燃HCの回り込みを許容できるようになる。従って、ポスト噴射の実施中に外部EGRを導入することが可能となる。このため、ポスト噴射の実施中におけるNOxの排出量を抑制することができる。
次に、図6および図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU50に、図5に示すルーチンとともに、後述する図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
図6は、本実施の形態2の特徴的な制御を説明するためのタイムチャートである。ここでは、ポスト噴射を例にとって説明を行うが、排気系燃料添加を行った場合も同様である。図6に示すように、本実施形態では、ポスト噴射の終了に差し掛かった際に、ポスト噴射の終了時点に近づくにつれ、内部EGR比率を高くし、かつ、外部EGR比率を低くするようにしたという点に特徴を有している。
12 インジェクタ
18 排気通路
24 排気浄化装置
26 燃料添加弁
28 吸気通路
36 吸気絞り弁
40 外部EGR通路
44 EGR弁
50 ECU(Electronic Control Unit)
54 吸気可変動弁機構
58 排気可変動弁機構
Claims (4)
- 吸気弁開弁期間と排気弁開弁期間との間の正または負のバルブオーバーラップ期間を可変とする可変動弁機構を駆動して、内部EGR量を増減させる可変バルブタイミング制御手段と、
排気通路と吸気通路とを接続する外部EGR通路の途中に設けられたEGR弁の開度、および吸気通路に配置された吸気絞り弁の開度の少なくとも一方を調整して、外部EGR量を増減させる外部EGR制御手段と、
前記排気通路に未燃燃料を供給するための二次燃料噴射を実行する二次燃料噴射手段と、
筒内に流入するガス中に占める内部EGRガス量および外部EGRガス量の比率の目標値である目標トータルEGR率を設定する目標EGR率設定手段とを備え、
前記目標EGR率設定手段は、二次燃料噴射の実施終了時点が到来した場合に、目標トータルEGR率を高める際、内部EGR率を外部EGR率より高くすることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記目標EGR率設定手段は、二次燃料噴射の実施終了時点から所定時間が経過するまでは、内部EGR率を外部EGR率より高めた状態に維持することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記目標EGR率設定手段は、二次燃料噴射の実施中に外部EGRを実行する場合には、当該二次燃料噴射の終了前所定時間になった時に、当該二次燃料噴射が終了に近づくにつれ、トータルEGRガス量中に占める内部EGRガスの比率を高めることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
- 前記二次燃料噴射手段は、前記排気通路の途中に設けられた燃料添加弁を備え、
前記可変バルブタイミング制御手段は、前記燃料添加弁を用いた二次燃料噴射が実施される場合には、負のオーバーラップ期間の制御量を調整することによって、内部EGR量を増減させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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