JP2009143311A - 車両用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの熱気等の回り込みによる内部熱交換器の熱交換性能低下の抑制および内部熱交換器の搭載性向上を両立する。
【解決手段】車両用冷凍サイクル装置に適用され、高圧冷媒と車両外部から流入する空気とを熱交換して高圧冷媒を冷却する放熱器3と、高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器6とを備えた車両用熱交換器であって、放熱器3は、車両外部から放熱器に流入する空気の空気通路を形成するエアガイド30を有し、エアガイド30は、放熱器3の外周部から車両前方に向けて延びるように形成され、内部熱交換器6は、エアガイド30の一部を構成するように配置される。
【選択図】図2
【解決手段】車両用冷凍サイクル装置に適用され、高圧冷媒と車両外部から流入する空気とを熱交換して高圧冷媒を冷却する放熱器3と、高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器6とを備えた車両用熱交換器であって、放熱器3は、車両外部から放熱器に流入する空気の空気通路を形成するエアガイド30を有し、エアガイド30は、放熱器3の外周部から車両前方に向けて延びるように形成され、内部熱交換器6は、エアガイド30の一部を構成するように配置される。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用熱交換器に関する。
車両用空調装置の冷凍サイクル装置に適用される放熱器(高圧側熱交換器)は、一般的には自動車のエンジンルームにおいて、エンジンの前方に配置されている。ここで、自動車のアイドリング中等には、エンジンの熱気または放熱器を通過した暖かい空気等が放熱器の空気流入面側に回り込み、放熱器の熱交換性能を悪化させる場合があった。そこで、放熱器にエンジンの熱気等の回り込みを抑制するためのエアガイドを設けたものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2006−321317号公報
ところで、車両用空調装置の冷凍サイクル装置には、放熱器から流出し膨脹弁等の減圧器に流入する高圧冷媒と、蒸発器(低圧側熱交換器)から流出し圧縮機等に吸引される低圧冷媒とを熱交換することにより、減圧器に流入する高圧冷媒の温度及びエンタルピを低下させて蒸発器での吸熱量(エンタルピ)の上昇量を増大させて冷凍サイクル装置の冷凍能力を向上させる内部熱交換器が用いられる場合がある。
このように冷凍サイクル装置に内部熱熱交換器を設ける構成とする場合、放熱器のためのエアガイドを設けたとしても、内部熱交換器はエンジンの熱気等に曝露しているため、内部熱交換器の熱交換性能を悪化させる場合があった。また、この場合、内部熱交換器と放熱器と接続する配管が長くなる等して搭載スペースを確保するのが困難であった。
本発明は、上記点に鑑み、エンジンの熱気等の回り込みによる内部熱交換器の熱交換性能低下の抑制および内部熱交換器の搭載性向上を両立することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両用冷凍サイクル装置に適用され、高圧冷媒と車両外部から流入する空気とを熱交換して高圧冷媒を冷却する放熱器(3)と、高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを備えた車両用熱交換器であって、放熱器(3)は、放熱器(3)の外周部から車両前方に向けて延びるように形成され、車両外部から放熱器(3)に流入する空気の空気通路を構成するエアガイド(30)を有し、内部熱交換器(6)は、エアガイド(30)の一部を構成するように配置されることを特徴としている。
これによれば、内部熱交換器(6)をエアガイド(30)の一部として構成し、内部熱交換器(6)におけるエンジン(11)の熱気等に曝露する部位を減少させることで、エンジン(11)の熱気等による内部熱交換器(6)の熱交換性能の低下を抑制することができる。さらに、内部熱交換器(6)を放熱器(3)の外周側に設けられたエアガイド(30)の一部として構成することで、内部熱交換器(6)と放熱器(3)とを接続する冷媒配管の短縮等ができるため、内部熱交換器(6)の搭載性を向上させることができる。
これにより、エンジン(11)の熱気等の回り込みによる内部熱交換器(6)の熱交換性能低下の抑制および内部熱交換器(6)の搭載性向上を両立することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)は、低圧冷媒が流れる低圧側通路(6b)と低圧側通路(6b)と並行して高圧冷媒が流れる高圧側通路(6a)とを有しており、少なくとも高圧側通路(6a)がエアガイド(30)により形成される空気通路の外面側に配置される構成としている。
これによれば、内部熱交換器(6)における低圧側通路(6b)を高圧側通路(6a)の内周側に設けることで、低圧側通路(6b)をエンジン(11)の熱気等に曝露しない構成とできる。換言すれば、低圧側通路(6b)を流れる低温の低圧冷媒を外部から余剰加熱されるのを抑制することができるため、内部熱交換器(6)の熱交換性能の低下を抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)は、エアガイド(30)の水平方向に位置する側壁面を構成するように配置されていてもよい。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1または2に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)は、エアガイド(30)の上下方向に位置する上壁面または下壁面を構成するように配置されていてもよい。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項1に記載の車両用熱交換器において、エアガイド(30)は、放熱器(3)の空気流入面から車両前方に向けて延びるように形成された中央エアガイドを有しており、内部熱交換器(6)は、中央エアガイドを構成するように配置されていてもよい。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし5に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)は、一枚の板状部材により構成されており、一枚の板状部材は、二段押し出し加工により二列の貫通孔が形成され、二列の貫通孔のうち、一方の貫通孔の列が高圧側通路(6a)を構成し、他方の貫通孔の列が低圧側通路(6b)を構成するようにしてもよい。
また、請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし5に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)は、二枚の板状部材をろう付けして構成されており、二枚の板状部材は、それぞれ一段押出加工により一列の貫通孔が形成され、二枚の板状部材のうち一方の板状部材に形成された貫通孔の列が高圧側通路(6a)を構成し、他方の板状部材に形成された貫通孔の列が低圧側通路(6b)を構成するようにしてもよい。
また、請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし7に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)を前記放熱器(3)と一体に組み付けることで、内部熱交換器(6)と放熱器(3)とを接続する冷媒配管を短縮することができるため車両用熱交換器の搭載性を向上させることができる。
また、請求項9に記載の発明のように、請求項1ないし7に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)を放熱器(3)とろう付けにより一体化することで、内部熱交換器(6)と放熱器(3)とを接続する冷媒配管を短縮することができるため車両用熱交換器の搭載性を向上させることができる。
また、請求項10に記載の発明のように、請求項1ないし9に記載の車両用熱交換器において、内部熱交換器(6)の少なくとも外周面を断熱材により被覆することで、エンジン(11)の熱気等による内部熱交換器(6)の熱交換性能の悪化を抑制することができる。
また、請求項11に記載の発明のように、請求項1ないし10に記載の車両用熱交換器を用いた車両用冷凍サイクル装置において、冷媒として二酸化炭素を用いてもよい。この場合、高圧冷媒の圧力が臨界圧力以上とならない冷媒を用いた場合に比べ、放熱器(3)の冷媒入口における冷媒温度と冷媒出口における冷媒温度の差が大きくなる。そのため、内部熱交換器(6)をエアガイド(30)に設ける構成とすることで、内部熱交換器(6)の熱交換性能の悪化をさらに抑制することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る内部熱交換器6を含む車両空調用冷凍サイクル装置1(以下、冷凍サイクル装置と呼ぶ)の構成を模式的に示すもので、冷凍サイクル装置1は、冷媒として高圧圧力が臨界圧力以上(超臨界状態)となる二酸化炭素を用いている。
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る内部熱交換器6を含む車両空調用冷凍サイクル装置1(以下、冷凍サイクル装置と呼ぶ)の構成を模式的に示すもので、冷凍サイクル装置1は、冷媒として高圧圧力が臨界圧力以上(超臨界状態)となる二酸化炭素を用いている。
そのため、本実施形態の冷凍サイクルは、超臨界冷凍サイクルにて構成されている。なお、図1は本実施形態の冷凍サイクル装置1のモリエル線図を兼ねており、図中縦軸が冷媒圧力を示し、横軸がエンタルピを示している。
図1に示すように、圧縮機2は、走行用駆動源(例えば、エンジン等の内燃機関)等の外部駆動源から動力を得て冷媒を吸入圧縮するもので、吸引した冷媒を臨界圧力以上まで圧縮して吐出するものである。圧縮機2の冷媒流れ下流側には、放熱器(ガスクーラ)3が設けられている。
放熱器3は、圧縮機2から吐出した高圧冷媒と外気とを熱交換して高圧冷媒を冷却する高圧側熱交換器である。放熱器3の冷媒出口側は、内部熱交換器6の高圧側通路6aを介して膨張弁4の冷媒入口側に接続されている。なお、高圧冷媒は臨界圧力以上であるので、放熱器3内で冷媒が凝縮することはなく、高圧冷媒の温度が低下して放熱器3の入口、出口間の冷媒エンタルピが低下する。
膨張弁4は、内部熱交換器6の高圧側通路6aから流出した高圧冷媒を減圧する減圧手段であり、本実施形態では、可変絞り機構等により構成している。膨張弁4の冷媒流れ下流側には、蒸発器5が設けられている。
蒸発器5は、膨張弁4にて減圧された低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器で、低圧側冷媒と車室内に吹き出す空気とを熱交換して低圧冷媒を蒸発させることにより、冷凍能力を発生させるものである。
蒸発器5の冷媒流れ下流側には、図示しないアキュムレータが設けられている。アキュムレータは、蒸発器5より流出した低圧冷媒を気液分離する気液分離器であり、気相冷媒のみを内部熱交換器6の低圧側通路6bを介して圧縮機2に吸入させるとともに、液相冷媒を冷凍サイクル中の余剰冷媒として貯えるものである。
また、内部熱交換器6は、高圧側通路6aを流れる高圧冷媒と低圧側通路6bを流れる低圧冷媒との間で熱交換を行い、圧縮機2の吸入冷媒温度を上昇させるものである。なお、内部熱交換器6の構造および配置については後述する。
ここで、内部熱交換器6は、アキュムレータ出口側の低温の低圧冷媒と、放熱器3出口側の高温の高圧冷媒とを熱交換するため、蒸発器5の入口側における冷媒のエンタルピが、内部熱交換器6を設定しない場合に比べて、内部熱交換器6での熱交換量相当分だけ小さくなる。したがって、蒸発器5の入口と出口とのエンタルピ差が、内部熱交換器6を設定しない場合に比べて、上記蒸発器入口冷媒のエンタルピ減少分だけ大きくなるので、蒸発器5での冷却能力を向上できる。
次に、放熱器3および内部熱交換器6で構成される車両用熱交換器の搭載位置等について図2、図3に基づいて説明する。ここで、図2は車両用熱交換器近傍を車両側方から見た状態の側面図であり、図3は車両用熱交換器を車両前方側から見た状態の斜視図である。
図2に示すように、車両のエンジンルーム10におけるエンジンフード(ボンネット)10aの下方には、エンジン11を冷却する冷却装置が搭載されている。冷却装置は、エンジン11の冷却水を冷却するラジエータ20、ラジエータ20よりも車両後方側に配置された送風機21、送風機21の外周側を覆うとともに送風機21により供給される冷却風をガイドするファンシュラウド22等から構成されている。
冷却装置は、車両幅方向(紙面垂直方向)に延びる上側梁部材12aおよび下側梁部材12bと、車両上下方向に延びる図示しない左、右側梁部材とにより構成される支持パネル12により車体に固定されている。
冷却装置よりも車両前方の車両前端部には、放熱器3および内部熱交換器6で構成される車両用熱交換器が配置され、車両用熱交換器は冷却装置のラジエータ20に組み付けられて固定されている。ここで、車両用熱交換器の放熱器3は、車両先端部に設けられた開口部13から流入した空気が車両用熱交換器の放熱器3に流入するように形成されたエアガイド30を有している。
放熱器3のエアガイド30は放熱器3の空気流入面の外周部から車両前方に向けて延びるように設けられている。このエアガイド30は、図2の矢印Aに示すように車両前端部に設けられた開口部13から流入した空気を放熱器3に導くとともに、図2の矢印Bに示すようにエンジン11等の熱気が放熱器3の空気流入面に流入することを抑制するために設けられている。
図3に示すようにエアガイド30は、放熱器3の上端部および下端部から車両前方側へ張り出した状態で車両幅方向に延在する上側エアガイド(エアガイド30の上壁面)30aおよび下側エアガイド(エアガイド30の下壁面)30bと、放熱器3の右端部から車両前方に張り出した状態で車両上下方向に延在する右側エアガイド(エアガイド30の側壁面)30cとを有している。
この上側エアガイド30a、下側エアガイド30b、および右側エアガイド30cは、それぞれろう付け等にて一体化されている。なお、エアガイド30は、一枚の板状部材を折り曲げることで上側エアガイド30a、下側エアガイド30b、および右側エアガイド30cを形成してもよい。
ここで、本実施形態の内部熱交換器6は、車両前後方向における前後幅および車両上下方向における上下幅がエアガイド30の右側エアガイド30cに対応する大きさに形成され、放熱器3の左端部から車両前方に張り出した状態で延在するように配置されている。
そして、内部熱交換器6は、ろう付けまたはボルトなどの締結手段等により放熱器3およびエアガイド30と一体に構成されている。すなわち、内部熱交換器6は、エアガイド30における左側エアガイドとして機能するように配置されている。
本実施形態の内部熱交換器6は、高圧冷媒が流通する高圧側通路6aおよび低圧側冷媒が流通する低圧側通路6bからなる熱交換部と、熱交換部の両端部に設けられた高圧側通路6aの冷媒入口7aと冷媒出口7bを形成する高圧側コネクタ7、および低圧側通路6bの冷媒入口8aと冷媒出口8bを形成する低圧側コネクタ8から構成されている。
内部熱交換器6について図4に基づいて説明する。ここで、図4(a)は、内部熱交換器の概略斜視図を示しており、図4(b)は、図4(a)のA−A断面を示している。
内部熱交換器6の熱交換部は、並列多孔扁平管で構成されており、並列多孔扁平管を冷媒の流通方向に直交する面を折り曲げて縦長四角筒形状となるように形成されている。ここで並列多孔扁平管は、アルミニウム合金等の熱交換性の高い金属を押し出し加工(二段押し出し加工)により、板厚方向の断面が扁平形状に成形され、高圧冷媒が流れる複数本の高圧側通路6a及び低圧冷媒が流れる低圧側通路6bが一体に成形された内部熱交換用配管である(図4(b)参照)。
この高圧側通路6a(図4(b)の上側の列)と低圧側通路6b(図4(b)の下側の列)は、円形断面形状で並列多孔扁平管の長径方向に直列に並んで形成され、高圧冷媒と低圧冷媒とが熱交換可能に形成されている。
ここで、上述の並列多孔扁平管を高圧側通路6aが低圧側通路6bの外周側を覆うように縦長四角筒形状に形成されている。換言すれば、低圧側通路6bが高圧側冷媒流路6aの内側となるように二重構造に形成されている(図4(a)参照)。
また、熱交換部は、熱交換部の両端部が縦方向(紙面上下方向)の中央部位に位置するように形成されている。なお、熱交換部の中空部(縦長四角形状の中空部)熱交換部の両端部の間、および熱交換部には、断熱作用のある断熱部材により、外部空気等との熱交換を抑制している。
そして、縦長四角筒形状に形成された熱交換部の両端部には高圧冷媒および低圧冷媒を動出入するコネクタ7、8が接続されている。熱交換部の一端部には、高圧側通路6aに高圧冷媒を導入する高圧側コネクタ7の冷媒入口部7aおよび低圧側通路6bから低圧冷媒を導出する低圧側コネクタ8の冷媒出口部8bと接続されている。
また、熱交換部の他端部には、高圧側通路6aから冷媒を導出する冷媒出口部7bおよび低圧側通路6bに冷媒を導入する冷媒入口部8aと接続されている。そのため、内部熱交換器6の熱交換部は、高圧冷媒と低圧冷媒とが対向流となるように構成されている。
高圧冷媒入口部7aは、放熱器3と内部熱交換器6とを接続する図示しない配管により接続され、高圧冷媒出口部7bは、内部熱交換器6と膨張弁4とを接続する図示しない配管により接続されている。また、低圧冷媒入口部8aは、蒸発器5と内部熱交換器6とを接続する配管により接続され、低圧冷媒出口部8bは、内部熱交換器6と圧縮機2とを接続する図示しない配管により接続されている。
上記構成において、送風機21の作動により空気流が発生し、車室外の空気が車両先端部に設けられた開口部13から流入し、車室外の空気がエアガイド30にガイドされて放熱器3およびラジエータ20を通過する。そして、放熱器3およびラジエータ20を通過した空気は、放熱器3にて冷凍サイクル内の高圧冷媒と熱交換し、ラジエータ20にてエンジン冷却水と熱交換して高温となる。
ここで、車両の停止時やアイドリング時等に放熱器3等を通過して高温となった空気およびエンジン11からの熱気が放熱器3の空気流入面に回り込むといった問題は、放熱器3のエアガイド20により抑制することができる。
また、内部熱交換器6をエアガイド20の一部として構成しているため、内部熱交換器6の一部をエンジン11の熱気および放熱器3等を通過して高温となった空気に曝露しないようにすることができる。さらに、本実施形態では、エアガイド20の左側エアガイドとして内部熱交換器6を配置しているため、内部熱交換器6の搭載性を向上させることができる。
以上説明したように、内部熱交換器6をエアガイド30の一部として構成し、内部熱交換器6の一部をエンジン11の熱気等に曝露しないようにすることで、内部熱交換器6の熱交換性能の低下を抑制することができる。
さらに、内部熱交換器6を、放熱器3の車両前方側に設けられたエアガイド30の左側エアガイドとして構成することで、内部熱交換器6と放熱器3の間の配管等を短縮することができるため、内部熱交換器6の搭載性を向上させることができる。
従って、エンジン11の熱気等の回り込みによる内部熱交換器6の熱交換性能低下の抑制および内部熱交換器6の搭載性向上を両立することができる。
また、内部熱交換器6の低圧側通路6bを高圧側通路6aの内側に設ける二重構造とすることで、低圧冷媒をエンジン11の熱気および放熱器3およびラジエータ20を通過して高温となった空気に曝露しないようにすることができる。これにより、内部熱交換器6の熱交換性能の低下をさらに抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図5は、本実施形態の車両用熱交換器の概略斜視図の一例を示している。
次に、本発明の第2実施形態について図5に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図5は、本実施形態の車両用熱交換器の概略斜視図の一例を示している。
上記第1実施形態では、内部熱交換器6は、エアガイド30の左側の側壁面を構成するように配置しているが、これに限定されるものではない。
例えば、エンジンルーム10内における左側エアガイド30d側の空間に内部熱交換器6の配管取り出し等の余剰スペースがなく、エンジンルーム10内における上側エアガイド30a側の空間に余剰スペースがある場合には、図5に示すように、上側エアガイド30aの代わりに、内部熱交換器6をエアガイド30の上側壁面を構成する位置に配置することができる。
同様に、エンジンルーム10における下側エアガイド30b側の空間または右側エアガイド30c側の空間に余剰スペースがある場合には、余剰スペースがある方のエアガイド30に代えて、内部熱交換器6をエアガイド30の該当する壁面を構成するように配置することもできる。
このように、エアガイド30の一部を構成する内部熱交換器6の配置を、エンジンルーム10内の他の機器等の配置関係に合わせて、エアガイド30における上下左右の壁面のいずれの位置にでも配置することができるため、内部熱交換器6の搭載性を向上させることができる。
なお、第1実施形態における内部熱交換器6が配置された位置には、内部熱交換器6の代わりに左側エアガイド(エアガイド30の側壁面)30dが配置される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6に基づいて説明する。上記第1、第2実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図6は、本実施形態における車両用熱交換器の概略斜視図を示している。
次に、本発明の第3実施形態について図6に基づいて説明する。上記第1、第2実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図6は、本実施形態における車両用熱交換器の概略斜視図を示している。
上記第1、第2実施形態では、内部熱交換器6は、エアガイド30の上下左右の壁面を構成するように配置されている。
本実施形態の内部熱交換器6は、図6に示すように、放熱器3の空気流入面から車両前方にむけて延びるとともに、放熱器3の空気流入面の車両左右方向の中央部を横断するように配置されている。そして、内部熱交換器6により放熱器3の空気流入面を上下に分割している。つまり、内部熱交換器6は、エアガイド30における空気流入面を分割するための中央エアガイドとして機能させている。
このように、内部熱交換器6を、中央エアガイドとして機能するように構成することで、内部熱交換器6をエンジン11の熱気等に曝露することなく、またエアガイド30の外部のエンジンルーム内に余分なスペースを確保する必要がなくなる。
従って、本実施形態のように内部熱交換器6を、中央エアガイドとして機能するように構成することで、内部熱交換器6の搭載性を向上させ、また内部熱交換器6の熱交換性能の低下を抑制することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、内部熱交換器6の熱交換部を二段押し出し加工により、高圧側通路6aおよび低圧側通路6bを有する並列多孔扁平管に成形しているが(図4(b)参照)、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように一段押し出し加工により成形した高圧側通路6aを有する扁平管と一段押し出し加工により成形した低圧側通路6bを有する扁平管とをろう付けして並列多孔扁平管を形成してもよい。
(2)上述の実施形態では、エアガイド30は、放熱器3の空気流入面の外周部から車両前方に向けて延びるように形成しているが、これに限定されるものではなく、放熱器3とラジエータ20間の隙間からエンジン11からの熱気等が回りこまないように、エアガイド30を放熱器3の外周部からラジエータ20外周部にまで延長するように形成してもよい。
(3)上述の実施形態では、内部熱交換器6の熱交換部の形状を縦長四角筒形状となるように形成しているが、これに限定されるものではなく、高圧側通路6aがエアガイド30の外周側に配置する構成であれば他の形状であってもよい。
(4)上述の実施形態では、冷凍サイクル装置1の冷媒として二酸化炭素を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば冷媒としてフロン系、HC系の代替フロン等を用いた蒸気圧縮式の亜臨界の冷凍サイクル装置に適用してもよい。
1…車両空調用冷凍サイクル装置、3…放熱器、6…内部熱交換器、6a…高圧側通路、6b…低圧側通路、10…エンジンルーム、11…エンジン、20…ラジエータ、30…エアガイド。
Claims (11)
- 車両用冷凍サイクル装置に適用され、
高圧冷媒と車両外部から流入する空気とを熱交換して高圧冷媒を冷却する放熱器(3)と、
高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを備えた車両用熱交換器であって、
前記放熱器(3)は、前記放熱器(3)の外周部から車両前方に向けて延びるように形成され、車両外部から前記放熱器(3)に流入する空気の空気通路を構成するエアガイド(30)を有し、
前記内部熱交換器(6)は、前記エアガイド(30)の一部を構成するように配置されることを特徴とする車両用熱交換器。 - 前記内部熱交換器(6)は、低圧冷媒が流れる低圧側通路(6b)と前記低圧側通路(6b)と並行して高圧冷媒が流れる高圧側通路(6a)とを有しており、少なくとも前記高圧側通路(6a)が前記エアガイド(30)により形成される空気通路の外面側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用熱交換器。
- 前記内部熱交換器(6)は、前記エアガイド(30)の水平方向に位置する側壁面を構成するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用熱交換器。
- 前記内部熱交換器(6)は、前記エアガイド(30)の上下方向に位置する上壁面または下壁面を構成するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用熱交換器。
- 前記エアガイド(30)は、前記放熱器(3)の空気流入面から車両前方に向けて延びるように形成された中央エアガイドを有しており、
前記内部熱交換器(6)は、前記中央エアガイドを構成するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用熱交換器。 - 前記内部熱交換器(6)は、一枚の板状部材により構成されており、
前記一枚の板状部材は、二段押し出し加工により二列の貫通孔が形成され、
前記二列の貫通孔のうち、一方の貫通孔の列が前記高圧側通路(6a)を構成し、他方の貫通孔の列が前記低圧側通路(6b)を構成していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用熱交換器。 - 前記内部熱交換器(6)は、二枚の板状部材をろう付けして構成されており、
前記二枚の板状部材は、それぞれ一段押出加工により一列の貫通孔が形成され、
前記二枚の板状部材のうち一方の板状部材に形成された貫通孔の列が前記高圧側通路(6a)を構成し、他方の板状部材に形成された貫通孔の列が前記低圧側通路(6b)を構成していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用熱交換器。 - 前記内部熱交換器(6)は、前記放熱器(3)と一体に組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用熱交換器。
- 前記内部熱交換器(6)は、前記放熱器(3)とろう付けにより一体化されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用熱交換器。
- 前記内部熱交換器(6)は、少なくとも外周面が断熱材により被覆されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用熱交換器。
- 請求項1ないし10のいずれか1つに記載の車両用熱交換器を用いた車両用冷凍サイクル装置において、
冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
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-
2007
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WO2023275973A1 (ja) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 三菱電機株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
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