JP2009138037A - 冷媒圧縮機およびヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

冷媒圧縮機およびヒートポンプ式給湯機 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電気的絶縁性を良好に維持することができるとともに、冷媒としての二酸化炭素と冷凍機油との相溶性が適度であって、冷凍機油中で二酸化炭素が発泡することを抑制することができ、摺動部での耐摩耗性に優れる冷媒圧縮機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、冷凍機油を貯溜する密閉容器内に、モータとこのモータに回転軸を介して連結されて冷媒を圧縮する冷媒圧縮機部とを収納する冷媒圧縮機において、前記冷媒が二酸化炭素であり、前記冷凍機油として、消泡剤を含む下記式(1)および式(2)で示されるポリオールエステルの少なくとも1種であることを特徴とする。
C−(CHOCOR) ・・・(1)
(R−COOCH−C−O−C−(CHOCO−R) ・・・(2)
(但し、Rは、独立して炭素数11〜19のアルキル基を表す)
【選択図】図3

Description

本発明は、冷媒として二酸化炭素を使用し、冷凍機油としてポリオールエステルを使用した冷媒圧縮機、およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機に関する。
近年、地球環境保全の観点から冷凍サイクルの冷媒は、ハイドロフルオロカーボン(以下、HFCと称することがある)から自然系冷媒に移行している。特に、二酸化炭素は、不燃性で、しかも低毒性であるとともに、冷凍サイクルの適用機器の省エネルギ化や高効率化を図ることができる。このような適用機器としては、例えば、電動カーエアコン、寒冷地用暖房機器、給湯機等が挙げられる。中でも、二酸化炭素を使用したヒートポンプ式給湯機は、一般に家庭用給湯機として使用されるガス式の給湯機と比較して、ランニングコストが約5分の1と低い。また、電気温水器と比較すると、二酸化炭素を使用したヒートポンプ式給湯機は、成績係数(COP)が3.0以上となって、給湯機の高効率化を図ることができる。また、冷媒としてHFCを使用したヒートポンプ式の給湯機は、この冷媒の物性から給湯の温度が60℃程度に止まることから、さらに高い温度の給湯を行うためには、極めて高出力の冷媒圧縮機が必要となる。これに対して、二酸化炭素を使用したヒートポンプ式の給湯機は、高出力の冷媒圧縮機を使用しなくとも、給湯の温度を約90℃にすることも可能となる。
その一方で、密閉型の冷媒圧縮機には、冷凍機油が使用される。この冷凍機油は、冷媒圧縮機の摺動部における潤滑、密封、冷却等の役割を担う。ところで、前記した二酸化炭素を使用する冷媒圧縮機では、冷凍機油が120〜130℃の高温下で、しかも15MPa程度の高圧下で使用される。したがって、この冷媒圧縮機で使用される冷凍機油としては、冷媒圧縮機の信頼性を確保するために、その潤滑性が要求されるとともに、この冷媒圧縮機が使用される冷凍サイクルの適用機器の省エネルギ化や高効率化を図ることができるものが要求される。
従来、二酸化炭素を使用する冷媒圧縮機の冷凍機油としては、両末端がアルキル化されたポリアルキレングリコールが知られている(例えば、特許文献1参照)。この冷凍機油は、二酸化炭素との相溶性に優れているとともに、熱化学的な安定性にも優れている。
しかしながら、ポリアルキレングリコールは、体積抵抗率が電気用品安全法の規格の1013Ω・cmを大きく下回るとともに、誘電率が5.0F・m−1と非常に高いために、漏れ(リーク)電流値を電気用品安全法に定められた基準値(1.0mA)以下にすることが困難となっている。特に、瞬間式給湯機に使用される大容量の冷媒圧縮機では、給湯を開始する始動時から高速回転となって漏れ電流値が大きくなる傾向にあるために、使用する冷凍機油の体積抵抗率は可能な限り低いことが望まれる。また、ポリアルキレングリコールは、冷媒圧縮機のモータ部に使用されるエステル系絶縁フィルムを加水分解するおそれもあることから、モータ部の電気的絶縁性を阻害するおそれもある。
また、このポリアルキレングリコールと比較して、体積抵抗率の高い冷凍機油としては、ポリオールエステル(例えば、特許文献2参照)や、炭化水素油(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)が知られている。
特開平10−46169号公報 特開2000−104084号公報 特開2001−294886号公報 特開2000−110725号公報 特開2003−336916号公報
しかしながら、ポリオールエステル(例えば、特許文献2参照)は、冷媒としての二酸化炭素との相溶性に富み過ぎるために、運転中の冷媒圧縮機内で粘度が大幅に低下することとなる。その結果、冷媒圧縮機の冷媒圧縮機部におけるシール性が不充分となって、運転効率が低下する。特に、冷媒として二酸化炭素を使用した冷凍サイクルは、超臨界状態で運転するために、二酸化炭素とポリオールエステルの相溶性が富み過ぎることによって、冷媒圧縮機側から冷媒とともに送り出されるポリオールエステルの量が多くなって圧力損失を生じるおそれがある。そして、冷媒圧縮機側から送り出される二酸化炭素中のポリオールエステル量が多くなることで、熱交換効率が大幅に低下するおそれもある。また、ポリオールエステルに溶解した二酸化炭素が減圧状態で発泡することによって、冷媒圧縮機の摺動部で油膜形成が不充分となる。その結果、冷媒圧縮機の摺動部での耐摩耗性が悪化する。また、二酸化炭素が減圧状態で発泡することによって、冷凍サイクルは圧縮効率の低下を引き起こすおそれもある。
また、炭化水素油(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)は、冷媒としての二酸化炭素に対して相溶性が乏し過ぎて冷凍サイクルの低温部で滞留するために、いわゆる油戻り性が悪い。その結果、冷媒圧縮機内での冷凍機油の量が減少して、摺動部での耐摩耗性が悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、電気的絶縁性を良好に維持することができるとともに、冷媒としての二酸化炭素と冷凍機油との相溶性が適度であって、冷凍機油中で二酸化炭素が発泡することを抑制することができ、摺動部での耐摩耗性に優れる冷媒圧縮機、およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、冷凍機油を貯溜する密閉容器内に、モータとこのモータに回転軸を介して連結されて冷媒を圧縮する圧縮機部とを収納する冷媒圧縮機において、 前記冷媒が二酸化炭素であり、前記冷凍機油として、消泡剤を含む下記式(1)および式(2)で示されるポリオールエステルの少なくとも1種であることを特徴とする。
C−(CHOCOR) ・・・(1)
(R−COOCH−C−O−C−(CHOCO−R) ・・・(2)
(但し、前記式(1)および前記式(2)中、Rは、独立して炭素数11〜19のアルキル基を表す)
また、前記課題を解決する本発明のヒートポンプ式給湯機は、前記した冷媒圧縮機を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電気的絶縁性を良好に維持することができるとともに、冷媒としての二酸化炭素と冷凍機油との相溶性が適度であって、冷凍機油中で二酸化炭素が発泡することを抑制することができ、摺動部での耐摩耗性に優れる冷媒圧縮機、およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態での冷媒圧縮機およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機は、二酸化炭素を冷媒とし、後記する消泡剤を含む所定のポリオールエステルを冷凍機油としたことを主な特徴としている。ここでは本実施形態に係る冷媒圧縮機が搭載された瞬間式の給湯機について説明した後に、この冷媒圧縮機について説明する。ここで参照する図面において、図1は、実施形態に係る冷媒圧縮機が搭載されたヒートポンプ式給湯機の構成説明図である。図2は、図1のヒートポンプ式給湯機における冷媒圧縮機、水冷媒熱交換器、空気側熱交換器、貯湯タンク、および送風ファンの配置を示す概念図であって、送風ファン側から見た側面図である。図3は、冷媒圧縮機の断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るヒートポンプ式給湯機Sは、二酸化炭素を冷媒とする2つの冷媒圧縮機1A、および冷媒圧縮機1Bが並行して運転されて2つのヒートポンプサイクルが形成されるものである。
このヒートポンプ式給湯機Sにおいて、冷媒圧縮機1A,1Bは、低温で低圧の冷媒ガス(二酸化炭素)を圧縮し、高温で高圧の冷媒ガスを吐出して水冷媒熱交換器2に送る。水冷媒熱交換器2に送られた冷媒ガスは、その熱を給水された低温の水に顕熱交換する。その後、電動膨張弁3A,3Bを通り、低温で低圧となって空気側熱交換器4A、4Bへ送られる。空気側熱交換器4A、4Bに入った冷媒は周囲から熱を吸収して蒸発し、送風ファン5A、5Bにより冷気を放出する。空気側熱交換器4A、4Bを出た低温で低圧の冷媒ガスは再び冷媒圧縮機1A、1Bに吸込まれ、以下同じサイクルが繰り返される。
このように冷媒としての二酸化炭素を使用したヒートポンプ式給湯機Sでは、ヒートポンプサイクルが超臨界状態で運転されるために、高圧側が臨界点を超える。したがって、このヒートポンプ式給湯機Sでは、高温側の圧力を特に制限されることなく設定できることとなって容易に100℃近い高温水を得ることが可能となる。
次に、図1中、破線で示す水を加熱するサイクルについて説明する。所定の給水口から供給された低温の水6は、弁V1を介して水冷媒熱交換器2に送られるとともに、前記した冷媒圧縮機1A,1Bから送られた冷媒ガスとの顕熱交換によってお湯8となる。このヒートポンプ式給湯機Sは、瞬間式であるから弁V2および弁V3を介して所定の出湯口から給湯することができる。この際、給水口からの水6は、水冷媒熱交換器2から送られてきたお湯8の温度を調節するために、このお湯8と混合して使用することもできる。
また、水冷媒熱交換器2からのお湯8は、弁V2を介して一度貯湯タンク7に貯めてから使用することもできる。また、このヒートポンプ式給湯機Sでは、貯湯タンク7内のお湯8を再び水冷媒熱交換器2に供給することによって再加熱できるように構成することもできる。また、このヒートポンプ式給湯機Sは、図示しないが、風呂浴槽の追い炊きや、床暖房、浴室暖房といった家庭用のトータルエネルギーシステムの熱源にも使用することができる。
また、このヒートポンプ式給湯機Sでは、瞬間式であるから、貯湯タンク7が補助的な小型にすることが可能となる。したがって、このヒートポンプ式給湯機Sは、図2に示すように、例えば、空気側熱交換器4A、および送風ファン5Aの組と、空気側熱交換器4B、および送風ファン5Bの組とを上下に配置するとともに、冷媒圧縮機1A,1Bを空気側熱交換器4B、および送風ファン5Bの組の下方に配置し、水冷媒熱交換器2を巻回した貯湯タンク7を、前記した組の側方に配置することができる。つまり、このヒートポンプ式給湯機Sは、空気側熱交換器4A、4B、送風ファン5A、5B、および冷媒圧縮機1A,1Bからなる熱源ユニットと、水冷媒熱交換器2および貯湯タンク7からなる貯湯タンクユニットとの一体型とすることができる。その結果、このヒートポンプ式給湯機Sによれば、設備のコンパクト化を図ることができる。
次に、本実施形態に係る冷媒圧縮機1A,1Bについて説明する。なお、冷媒圧縮機1A、および冷媒圧縮機1Bは、同じ構造を有しているので以下の説明では、冷媒圧縮機1Aについてのみ説明して冷媒圧縮機1Bの説明は省略する。
図3に示すように、冷媒圧縮機1Aは、固定スクロール9と旋回スクロール14とを有する圧縮機部Cを備えている。固定スクロール9は、端板10と、この端板10に直立するように形成された渦巻状ラップ11とを備えており、旋回スクロール14は、端板12と、この端板12に直立する渦巻状ラップ13とを備えている。そして、端板10と端板12、および渦巻状ラップ11と渦巻状ラップ13とは、実質的に同一形状を呈しており、渦巻状ラップ11と渦巻状ラップ13とが相互に噛み合わせられることで、固定スクロール9と旋回スクロール14との間には、圧縮室16が形成されている。そして、旋回スクロール14は、クランクシャフト15によって旋回運動するようになっている。なお、このクランクシャフト15は、特許請求の範囲にいう「回転軸」に相当する。
このような旋回スクロール14がクランクシャフト15で旋回すると、渦巻状ラップ11と渦巻状ラップ13とが噛み合って形成される圧縮室16は、吸入パイプ18aから取り込んだ冷媒ガスを圧縮するとともに、圧縮した冷媒ガスを、吐出口17を介して吐出室19aに送り出す。そして、冷媒ガスは、吐出室19aと連通するモータ室19bを介して吐出パイプ18bから吐出される。ちなみに、二酸化炭素と適度に相溶性のある後記する冷凍機油21は、二酸化炭素とともに吐出パイプ18bを介して水冷媒熱交換器2(図1参照)側に送り出される。そして、送り出された冷凍機油21は、二酸化炭素とともに吸入パイプ18aを介して空気側熱交換器4A(図1参照)側から戻されることとなる。
また、密閉容器19内のモータ室19bには、モータ20(電動モータ)が内蔵されている。このモータ20は、一定速、または図示しないインバータによって制御された電圧に応じた回転速度でクランクシャフト15を回転させる。そして、この回転するクランクシャフト15によって前記した旋回スクロール14は旋回する。ちなみに、モータ20の図示しない固定子には、マグネットワイヤを巻き付けるスロットに絶縁フィルムが施されている。本実施形態での絶縁フィルムは、エステル系樹脂で形成されている。
また、密閉容器19内には、吐出パイプ18bの下部に油溜め部24が設けられており、この油溜め部24には、後記する冷凍機油21が貯留されている。この冷凍機油21は圧力差によってクランクシャフト15に設けられた油孔22を通って、旋回スクロール14とクランクシャフト15との摺動部、滑り軸受け23等の潤滑に供される。冷凍機油21には後記する消泡剤が添加されている。
本実施形態に係る冷媒圧縮機1Aに使用される冷凍機油21(以下、符号を省略して単に「冷凍機油」と記すことがある)は、次式(1)または次式(2)で示されるポリオールエステルの少なくとも1種に消泡剤を添加したものである。
C−(CHOCOR) ・・・(1)
(R−COOCH−C−O−C−(CHOCO−R) ・・・(2)
(但し、前記式(1)および前記式(2)中、Rは、独立して炭素数11〜19のアルキル基を表す)
このようなポリオールエステルとしては、多価アルコールと1価の脂肪酸とから合成され、熱安定性に優れるヒンダードタイプが好ましい。
多価アルコールとしては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
1価の脂肪酸としては、炭素数が12〜20のものが挙げられ、具体的には、例えば、n−ドデカン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン酸、n−オクタデカン酸、n−ノナデカン酸、n−エイコサン酸、i−ドデカン酸、i−トリデカン酸、i−テトラデカン酸、i−ペンタデカン酸、i−ヘキサデカン酸、i−ヘプタデカン酸、i−オクタデカン酸、i−ノナデカン酸、i−エイコサン酸等が挙げられる。また、これらの脂肪酸は、単独で、または2種類以上を混合して使用することができる。
このようなポリオールエステルの動粘度(JIS K 2283に準拠して測定)は、100℃において10〜30mm/秒の範囲のものが好ましい。ちなみに、動粘度が10mm/秒以上のポリオールエステルは、二酸化炭素が溶解しても動粘度が低下し過ぎることがなく、摺動部での油膜形成が十分に行われて潤滑性が良好となる。また、このような範囲の動粘度を有するポリオールエステルは、圧縮機部C(図3参照)において、拡散係数が大きい二酸化炭素に対しても良好なシール性を発揮する。
また、動粘度が30mm/秒以下のポリオールエステルは、粘性抵抗、摩擦抵抗等の機械損失が増大することもなく、冷媒圧縮機の運転効率を良好に維持することができる。また、このような範囲の動粘度を有するポリオールエステルは、油戻り性も良好となる。なお、冷媒として二酸化炭素を使用する冷媒圧縮機1Aでは、フロン系冷媒に組み合わされる冷凍機油と比べて、若干高めの粘度グレードのポリオールエステルを使用することが良好な潤滑性やシール性を発揮させるうえで好ましい。
また、ポリオールエステルの粘度指数(JIS K 2283に準拠して測定)は、120以上のものが好ましい。ちなみに、前記式(1)および前記式(2)中のRで表されるアルキル基の炭素数が11未満のポリオールエステルは、その粘度指数が100以下となる。このような粘度指数が120以上のポリオールエステルは、ヒートポンプサイクルの低温部での滞留が防止されて油戻り性が良好となる。なお、本実施形態でのポリオールエステルは、粘度指数が大きいほど温度による粘度変化が少ないために、その粘度指数の上限に定めはない。
消泡剤としては、例えば、シリコーン系、エステル系、アルコール系、金属石鹸系のもの、およびこれらの混合物等を挙げることができる。中でもシリコーン系消泡剤、具体的にはシリコーンオイルが好ましい。
消泡剤の含有率は、ポリオールエステルおよび消泡剤を含む冷凍機油の全量に対して0.1〜100質量ppmであることが望ましく、0.5〜50質量ppmであることがさらに望ましい。ここでの消泡剤は、このような範囲内で冷凍機油に含まれることによって、消泡効果を良好に発揮することができるとともに、冷凍機油中に均一に溶解する。
本実施形態での冷凍機油は、ポリオールエステルおよび消泡剤の他、潤滑性向上剤、酸化防止剤、酸捕捉剤、金属不活性剤等を添加することができる。ちなみに、酸化防止剤および酸捕捉剤は、前記したポリオールエステルの加水分解を防止するために添加することができる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤であるDBPC(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)が好ましい。酸捕捉剤としては、例えば、エポキシ系酸捕捉剤、カルボジイミド系酸捕捉剤等が挙げられる。中でも、脂肪族のエポキシ系酸捕捉剤が好ましい。
以上のような冷媒圧縮機1A(1B)およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機Sは、次のような作用効果を奏する。
本実施形態に係る冷媒圧縮機1A(1B)は、二酸化炭素を冷媒とすることで、高圧側が約15MPa、低圧側でも約3MPaとなって摺動条件が過酷であっても、前記式(1)および前記式(2)で示されるポリオールエステルの少なくとも1種と消泡剤とを含む冷凍機油を使用しているので、その摺動部で良好な潤滑性を発揮する。さらに詳しくは、このポリオールエステルは、冷媒としての二酸化炭素と適度な相溶性を示すので、相溶性に富み過ぎる従来の冷凍機油(例えば、特許文献2参照)のように運転中の冷媒圧縮機内で粘度が大幅に低下することもなく、摺動部での油膜形成が良好となる。そして、圧縮機部Cでのシール性も良好になる。
また、本実施形態でのポリオールエステルは、相溶性に富み過ぎる従来の冷凍機油(例えば、特許文献2参照)と異なって、冷媒圧縮機1A(1B)側から冷媒とともに送り出されるポリオールエステルの量が多くなることもなく圧力損失を生じるおそれが低減される。そして、冷媒圧縮機1A(1B)側から送り出される二酸化炭素中のポリオールエステル量が多くなることもないので、熱交換効率が大幅に低下することも避けることができる。
また、本実施形態でのポリオールエステルは、二酸化炭素との相溶性が乏し過ぎる従来の冷凍機油(例えば、特許文献3、特許文献4、および特許文献5参照)と異なって、ヒートポンプサイクルの低温部で滞留することもないので良好な油戻り性を示す。したがって、冷媒圧縮機1A(1B)内での冷凍機油の量が減少することもなく、摺動部で耐摩耗性が悪化するおそれが低減される。
また、本実施形態での冷凍機油には、ポリオールエステルに消泡剤が添加されているので、減圧状態でポリオールエステルに発生した二酸化炭素の泡は直ちに消される。したがって、本実施形態での冷凍機油は、従来の冷凍機油(例えば、特許文献2参照)と異なって、減圧状態で発生した二酸化炭素の泡で摺動部での油膜形成が阻害されるおそれが低減される。その結果、冷媒圧縮機1A(1B)の摺動部での耐摩耗性が良好となる。また、冷媒圧縮機1A(1B)は、従来の冷凍機油(例えば、特許文献2参照)と異なって、減圧状態で発生した二酸化炭素の泡でヒートポンプサイクルの圧縮効率が低下するおそれが低減される。
また、本実施形態に係る冷媒圧縮機1A(1B)では、前記式(1)または前記式(2)で示されるポリオールエステルを冷凍機油として使用しているので、従来の冷凍機油(例えば、特許文献1参照)を使用した冷媒圧縮機と比較して、冷媒圧縮機1A(1B)内に使用されるエステル系絶縁フィルムに対する加水分解性が抑制される。しかも、ポリオールエステルは、体積抵抗率が比較的に大きいので、本実施形態に係る冷媒圧縮機1A(1B)では、従来の冷媒圧縮機(例えば、特許文献1参照)と比較して、電気的絶縁性に優れる。そして、このような冷媒圧縮機1A(1B)を搭載したヒートポンプ式給湯機Sでは、長期的な信頼性を確保することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
前記実施形態では、1A(1B)を搭載したヒートポンプ式給湯機Sについて説明したが、本発明の冷媒圧縮機1A(1B)は、電動カーエアコン、ルームエアコン、寒冷地向暖房器具、自動販売機の温冷機器等の他の冷凍システムに好適に使用することができる。
また、前記実施形態では、スクロール式の冷媒圧縮機1A(1B)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロータリ式、レシプロ式等の他の方式による冷媒圧縮機であってもよい。
また、前記実施形態では、横置き用の冷媒圧縮機1A(1B)を想定して説明したが、本発明は縦置き用の冷媒圧縮機であってもよい。
また、前記実施形態では、漏れ電流や耐摩耗性が重要視される高出力の2つの冷媒圧縮機1A,1Bを搭載した瞬間式のヒートポンプ式給湯機Sであって、2つのヒートポンプサイクルを有するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つの冷媒圧縮機を備えるものであってもよい。
次に、本発明の冷媒圧縮機、およびこれを搭載したヒートポンプ式給湯機の作用効果を検証した実施例について説明する。
ここでは先ず表1に示すNo.1からNo.7までの化合物としてのポリオールエステル(表1中、POEと略記する)、ポリアルキレングリコール(表1中、PAGと略記する)、およびポリαオレフィン(表1中、PAOと略記する)を準備した。そして、表1に示す化合物の15℃における密度(g/cm)、40℃および100℃における動粘度(mm/秒)、ならびに粘度指数を測定するとともに、これらを冷凍機油として使用した場合の油膜形成性、シール性、粘性抵抗、および油戻り性について評価した。その結果を表1に示す。密度の測定は、JIS K 2249 「原油および石油製品―密度試験方法および密度・質量・容量換算表」に規定する、附属書1(I形浮ひょうのメモリ検査方法)に従って行った。
なお、表1中、No.1〜No.5のポリオールエステル(POE)、およびNo.6のポリアルキレングリコール(PAG)は、それぞれ以下の化学式で表されるものである。また、表1中、No.7は、前記したとおり、ポリαオレフィン(PAO)である。
No.1:
次式(1)で示されるポリオールエステル
C−(CH−O−CO−R ・・・・(1)
(式中、Rは、炭素数17及び15のアルキル基を表す)
No.2:
次式(2)で示されるポリオールエステル
C−(CH−O−CO−R ・・・・(1)
(式中、Rは、炭素数7及び8のアルキル基を表す)
No.3:
次式(1)および次式(2)で示されるポリオールエステルの混合物
C−(CH−O−CO−R ・・・・(1)
O−(CH−C−(CH−O−CO−R) ・・・・(2)
(式中、Rは、炭素数7及び8のアルキル基を表す)
No.4:
次式(1)および次式(2)で示されるポリオールエステルの混合物
C−(CH−O−CO−R ・・・・(1)
O−(CH−C−(CH−O−CO−R) ・・・・(2)
(式中、Rは、炭素数17及び15のアルキル基を表す)
No.5:
次式(1)および次式(2)で示されるポリオールエステルの混合物
C−(CH−O−CO−R ・・・・(1)
O−(CH−C−(CH−O−CO−R) ・・・・(2)
(式中、Rは、炭素数17及び15のアルキル基を表す)
No.6:
次式(3)で示されるポリアルキレングリコール
CHO−(C(CH)HCHO)―CH・・・・(3)
(平均分子量Mwは約1600である)
Figure 2009138037
ちなみに、油膜形成性、シール性、粘性抵抗、および油戻り性についての評価は次の基準で行った。
(油膜形成性およびシール性)
100℃における動粘度が10mm/秒以上であって、かつ粘度指数が120を超える化合物の油膜形成性およびシール性は非常に良好として表1中「◎」と記した。100℃における動粘度が10mm/秒以上であって、かつ粘度指数が120未満の化合物の油膜形成性およびシール性は良好として表1中「○」と記した。そして、100℃における動粘度が10mm/秒近傍で、かつ粘度指数が120近傍ではあるが、その両方が下回っている化合物の油膜形成性およびシール性は普通として表1中「△」と記した。
(粘性抵抗)
100℃における動粘度が30mm/秒未満のものは粘性抵抗が非常に良好として表1中「◎」と記した。そして、30mm/秒以上のものは粘性抵抗が普通として表1中「△」と記した。
(油戻り性)
二酸化炭素と相溶性を示すポリオールエステル(POE)であって、粘度指数が120を超えるものは油戻り性が非常に良好であるとして表1中「◎」と記し、粘度指数が90前後のものは油戻り性が良好であるとして表1中「○」と記した。また、ポリαオレフィン(PAO)は、二酸化炭素との相溶性が乏しいとして表1中「×」と記した。なお、ポリアルキレングリコール(PAG)については、粘度指数が120を超えるポリオールエステル(POE)と油戻り性が同等であった。
(ポリオールエステルの評価)
冷凍機油としてのポリオールエステルは、100℃における動粘度が10〜30mm/秒であり、かつその粘度指数が120以上であることが望ましい。
(実施例1から実施例6)
実施例1から実施例6では、前記した表1の化合物No.1のポリオールエステルに消泡剤としてのシリコーンオイルを表2の添加量で加えて冷凍機油を調製した。
Figure 2009138037
そして、これらの冷凍機油について消泡性および溶解性を評価した。その結果を表2に示す。なお、消泡性および溶解性の試験は、JIS K 2518「潤滑油泡立ち試験方法」に準拠して行った。
(消泡性および溶解性の判断基準)
冷凍機油の消泡性は、液面の泡が殆ど生成しなかったものを非常に良好として「◎」と記し、僅かに発泡が生成したものを良好として「○」と記した。そして、冷凍機油の溶解性は、消泡剤が十分に溶解しているものを非常に良好として「◎」と記し、消泡剤の析出が僅かであったものを良好として「○」と記した。
(冷凍機油の消泡性および溶解性の評価結果)
表2から明らかなように、消泡剤を0.1〜100質量ppmで含む冷凍機油は、消泡効果を良好に発揮することができるとともに、消泡剤を均一に溶解することが判明した。
(実施例7および比較例1)
実施例7では、前記した表1の化合物No.1のポリオールエステルに消泡剤としてのシリコーンオイルを添加して冷凍機油を調製した。冷凍機油中のシリコーンオイルの含有率は10質量ppmとした。
この冷凍機油について、次のようなオートクレーブによる加熱試験を行って冷凍機油の劣化の程度を判定した。ちなみに、次の試験は加速試験であり、実際の稼動年数に換算すると15年以上に相当する。
この加熱試験では、SUS製の耐圧容器(200mL)に、調製した冷凍機油40gと、二酸化炭素40gと、触媒(鉄、銅、およびアルミニウム)とを入れ、15MPaの圧力下に175℃で加熱した。なお、耐圧容器の内容物の水分は、50ppmであった。そして、7日間加熱した後、および21日間加熱した後の内容物の色相(ASTM)、酸価、触媒変化、および泡立ち性を評価した。その評価結果を表3に示す。
Figure 2009138037
なお、色相(ASTM)の測定は、JIS K 2580「石油製品―色試験方法」に従って行った。酸価の測定は、JIS K 2501「石油製品中和価試験方法」に規定する5.1.2電位差滴定法に従って行った。触媒変化は、触媒の外観に変化がないものを「○」とし、変化があるものを「×」とした。泡立ち性は、内容物をデシケータ内で真空引きして泡立ちが殆どないものを「○」とし、激しく発泡したものを「×」とした。
比較例1では、ポリオールエステルに消泡剤を添加しなかった以外は実施例7と同様に冷凍機油を調製し、実施例7と同様にオートクレーブによる加熱試験を行った。その結果を表3に示す。
(加熱試験の評価結果)
表3に示すように、実施例7および比較例1で調製した冷凍機油は、前記した加熱後においても色相、酸価、触媒変化の外観などは初期と比べて変化が見られず、消泡剤が冷凍機油に及ぼす影響もないことを確認した。そして、消泡剤を含む実施例7の冷凍機油は、泡立ち性が認められなかったものの、消泡剤を含まない比較例1の冷凍機油は、泡立ち性が認められた。
(実施例8、ならびに比較例2および比較例3(図4および図5参照))
実施例8では、前記した表1の化合物No.1のポリオールエステル(粘度指数(VG)150)に、消泡剤としてのシリコーンオイルを添加して冷凍機油を調製した。冷凍機油中のシリコーンオイルの含有率は10質量ppmとした。
この冷凍機油の体積抵抗率(Ω・cm)と誘電率(F・m−1)とを測定した。なお、これらの測定試験は、JIS C 2101「電気絶縁油試験方法」に規定する絶縁破壊電圧試験及び体積抵抗率測定試験に準拠して行った。その結果を図4(a)および(b)に示す。図4(a)は、縦軸に体積抵抗率(Ω・cm)を示すグラフ、図4(b)は、縦軸に誘電率(F・m−1)を示すグラフである。ちなみに、図4(a)中、体積抵抗率が1013Ω・cmのレベルは、電気用品安全法の規格の基準値である。
比較例2では、ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール混合系のポリオールエステルであって、炭素数18の分岐鎖脂肪酸と炭素数16の直鎖脂肪酸とのポリオールエステル(粘度指数(VG)220)を使用した以外は実施例8と同様に冷凍機油を調製した。そして、この冷凍機油について実施例8と同様にして体積抵抗率(Ω・cm)と誘電率(F・m−1)とを測定した。その結果を図4(a)および(b)に示す。
比較例3では、ポリオールエステルに代えてポリアルキレングリコール(粘度指数(VG)100)を使用した以外は実施例8と同様に冷凍機油を調製した。そして、この冷凍機油について実施例8と同様にして体積抵抗率(Ω・cm)と誘電率(F・m−1)とを測定した。その結果を図4(a)および(b)に示す。
(体積抵抗率および誘電率の評価結果)
図4(a)および(b)に示すように、体積抵抗率は実施例8の冷凍機油が1015Ω・cmと最も高く、電気用品安全法の規格(基準値1013Ω・cm以上)を満たしており、比較例3のポリアルキレングリコールを含む冷凍機油の10000倍以上であった。誘電率については実施例8が最も低く、比較例3の約1/2倍であった。また、比較例2のポリオールエステルを含む冷凍機油は、実施例8の冷凍機油よりも体積抵抗率が低く、誘電率も高かった。
以上のことから、前記した所定のポリオールエステルを含む実施例8の冷凍機油は、電気的特性に優れ、製品に組み込んだ場合でも漏洩電流の低減に寄与できることが判明した。
(潤滑性の評価)
次に、実施例8、比較例2、および比較例3で調製した冷凍機油について潤滑性の評価を行った。ここでの潤滑性の評価は、各冷凍機油についてASTM D3233「ファレックス潤滑特性試験方法」に準拠した焼付荷重(N)と摩耗量(μm)を測定して行った。その結果を図5(a)および(b)に示す。図5(a)は、縦軸に焼付荷重(N)を示すグラフ、図5(b)は、縦軸に摩耗量(μm)を示すグラフである。なお、焼付荷重(N)の測定は、連続負荷法で行い、摺動部に二酸化炭素を150mL/分の条件で吹き付けて行った。また、摩耗量の測定は、荷重445N、温度120℃、摺動時間3時間で行い、摺動部に二酸化炭素を150mL/分の条件で吹き付けて行った。
なお、図5(a)には、比較例3の冷凍機油に更に極圧添加剤(トリクレジルホスフェート)を含む冷凍機油を使用した際の焼付荷重(N)を参考例として併記した。
また、図5(b)には、実施例2の冷凍機油に更に酸捕捉剤を含む冷凍機油を使用した際の摩耗量(μm)を実施例9として併記した。
図5(a)に示すように、実施例8の冷凍機油は、ポリアルキレングリコールを含む比較例3の冷凍機油と比較して焼付荷重(N)が大きく、この比較例3の冷凍機油に更に極圧添加剤を加えた参考例の冷凍機油と同等の大きい焼付荷重(N)を示した。ちなみに、比較例2のポリオールエステルを含む冷凍機油は、ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール混合系のポリオールエステルとなっているために、焼付荷重(N)が実施例8の冷凍機油よりも小さくなっている。
そして、図5(b)に示すように、摩耗量(μm)は、実施例8の冷凍機油に更に酸捕捉剤を加えた実施例9の冷凍機油が最も少なかった。また、酸捕捉剤を含まない実施例8の冷凍機油であっても、比較例3の冷凍機油に更に極圧添加剤を加えた参考例の冷凍機油と同等の少ない摩耗量(μm)となった。
以上のことから、前記した所定のポリオールエステルを含む実施例8(実施例9)の冷凍機油は、潤滑性の面でも優れており、製品に組み込んだ場合でも圧縮機部C(図3参照)の摩耗量(μm)の低減に寄与できることが判明した。
実施形態に係る冷媒圧縮機が搭載されたヒートポンプ式給湯機の構成説明図である。 図1のヒートポンプ式給湯機における冷媒圧縮機、水冷媒熱交換器、空気側熱交換器、貯湯タンク、および送風ファンの配置を示す概念図であって、送風ファン側から見た側面図である。 実施形態に係る冷媒圧縮機の断面図である。 (a)は、縦軸に体積抵抗率(Ω・cm)を示すグラフ、(b)は、縦軸に誘電率(F・m−1)を示すグラフである。 (a)は、縦軸に焼付荷重(N)を示すグラフ、(b)は、縦軸に摩耗量(μm)を示すグラフである。
符号の説明
1A 冷媒圧縮機
1B 冷媒圧縮機
2 水冷媒熱交換器
9 固定スクロール
14 旋回スクロール
15 クランクシャフト(回転軸)
19 密閉容器
20 モータ
S ヒートポンプ式給湯機
C 圧縮機部

Claims (6)

  1. 冷凍機油を貯溜する密閉容器内に、モータとこのモータに回転軸を介して連結されて冷媒を圧縮する圧縮機部とを収納する冷媒圧縮機において、
    前記冷媒が二酸化炭素であり、前記冷凍機油として、消泡剤を含む下記式(1)および式(2)で示されるポリオールエステルの少なくとも1種であることを特徴とする冷媒圧縮機。
    C−(CHOCOR) ・・・(1)
    (R−COOCH−C−O−C−(CHOCO−R) ・・・(2)
    (但し、前記式(1)および前記式(2)中、Rは、独立して炭素数11〜19のアルキル基を表す)
  2. 前記ポリオールエステルは、その動粘度(100℃)が10〜30mm/秒であり、かつその粘度指数が120以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷媒圧縮機。
  3. 前記消泡剤は、シリコーン系消泡剤であることを特徴とする請求項1に記載の冷媒圧縮機。
  4. 前記冷凍機油中の前記消泡剤の含有率が、0.1〜100質量ppmであることを特徴とする請求項1に記載の冷媒圧縮機。
  5. 請求項1に記載の冷媒圧縮機を備えることを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
  6. 2つの前記冷媒圧縮機が並行して運転されて2つのヒートポンプサイクルが形成されることを特徴とする請求項5に記載のヒートポンプ式給湯機。
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