JP2009133990A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】投影画像の画質を安定に確保し、かつ、光学部品を効率的に冷却できるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタは、環状の空気流通路を有する密閉構造内部に配置される光学部品と、空気を循環させる循環ファンとを備える。密閉構造は、光学部品を内部に収納する光学部品用筐体と、光学部品用筐体内部に空気を導くとともに、光学部品用筐体内部から外部に流出した空気を再度、光学部品用筐体内部に導くダクト部材とを備える。ダクト部材は、循環ファン84,93を収納するファン収納部86,95を備える。ファン収納部95には、循環ファン84,93の一部を密閉構造外部に露出させる露出用開口部111〜113が形成されている。
【選択図】図12

Description

本発明は、プロジェクタに関する。
従来、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。
このプロジェクタにおいて、光変調装置の表面に塵埃、油煙等が付着すると、投影画像の画質が劣化してしまう。また、液晶パネル等の光変調装置は、一般的に熱に弱いため、光源装置からの光束の照射による発熱により、熱劣化が生じる恐れがある。
そこで、投影画像の画質を安定に確保し、光変調装置を効率的に冷却するために、光変調装置および遠心力ファン(シロッコファン)を密閉構造内部に配置し、密閉構造内部の空気をシロッコファンにて循環させる構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−298311号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、シロッコファン全体が密閉構造内部に配設されているため、冷却対象となる光学部品の他、シロッコファン自体も発熱源となり、密閉構造内部の空気の温度が上昇しやすい構造となっている。すなわち、光変調装置等の光学部品を効率的に冷却することが難しい。
したがって、投影画像の画質を長期間安定に確保し、かつ、光変調装置等の光学部品を効率的に冷却できる技術が要望されている。
本発明の目的は、投影画像の画質を安定に確保し、かつ、光学部品を効率的に冷却できるプロジェクタを提供することにある。
本発明のプロジェクタは、空気を流通可能とする環状の空気流通路を有する密閉構造内部に配置される光学部品と、前記環状の空気流通路の空気を循環させる循環ファンとを備えたプロジェクタであって、前記密閉構造は、前記光学部品を内部に収納するとともに、内部に空気を流入させるための流入口および外部に空気を流出させるための流出口を有する光学部品用筐体と、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に空気を導くとともに、前記流出口を介して前記光学部品用筐体内部から外部に流出した空気を再度、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に導くダクト部材とを備え、前記ダクト部材は、前記循環ファンを収納するファン収納部を備え、前記ファン収納部には、前記循環ファンの一部を前記密閉構造外部に露出させる露出用開口部が形成されていることが好ましい。
本発明では、密閉構造を構成する光学部品用筐体内部に光変調装置等の光学部品が収納されているので、光学部品に塵埃、油煙等が付着することを防止でき、プロジェクタから投射される投影画像の画質を長期間安定に確保できる。
また、密閉構造を構成するダクト部材がファン収納部を備え、ファン収納部には、循環ファンの一部を密閉構造外部に露出させる露出用開口部が形成されている。このことにより、循環ファンが発熱したとしても、循環ファンの熱の一部を、露出用開口部を介して密閉構造外部に露出した部位から密閉構造外部に放熱できる。このため、循環ファンによる密閉構造内部の空気の温度上昇を抑制でき、光学部品を効率的に冷却できる。
本発明のプロジェクタでは、前記循環ファンは、複数の羽根を有する回転子と、前記回転子を所定の回転軸を中心として回転可能に軸支する回転子と、前記回転子および前記固定子を内部に収納し、前記回転子が空気を取り込むための吸入口および空気を外部に吐出するための吐出口を有するファン筐体とを備えたシロッコファンで構成され、前記回転子および前記固定子は、前記回転軸に沿って積層配置され、前記露出用開口部は、前記循環ファンにおける前記固定子側の一部を前記密閉構造外部に露出させることが好ましい。
ここで、固定子としては、コイルや、コイルに通電するドライバ回路が実装された回路基板等が例示できる。
ところで、循環ファンの駆動時には、回路基板上に実装されたドライバ回路等の回路素子が発熱し、回路素子の熱がファン筐体における固定子側の端面に伝達される。そして、循環ファンは、固定子側の温度が比較的に高くなる。
本発明では、露出用開口部は、循環ファンにおける固定子側の一部を密閉構造外部に露出させる。すなわち、露出用開口部は、循環ファンにおける温度が高くなる部分を密閉構造外部に露出させる。このことにより、循環ファンの熱を密閉構造外部に効果的に放熱でき、循環ファンによる密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
本発明のプロジェクタでは、前記循環ファンは、ファン本体と、前記ファン本体に熱伝達可能に接続する伝熱部材とを備え、前記露出用開口部は、前記伝熱部材の一部を前記密閉構造外部に露出させることが好ましい。
本発明では、ファン本体に伝熱部材が熱伝達可能に接続されているので、ファン本体の熱を伝熱部材に伝達させ、ファン本体の温度を低減できる。また、伝熱部材の一部が露出用開口部を介して密閉構造外部に露出しているので、ファン本体から伝熱部材に伝達された熱を密閉構造外部に放熱することで、ファン本体の温度をより低減できる。このため、ファン本体による密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
本発明のプロジェクタでは、前記伝熱部材は、複数のフィン部材を有するヒートシンクで構成されていることが好ましい。
本発明では、伝熱部材がヒートシンクで構成されているので、ファン本体から密閉構造外部への放熱性を向上でき、ファン本体の温度を効果的に低減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記伝熱部材は、内部に毛細管構造を有する管状に形成されるとともに管内部には冷媒が収容され前記冷媒が管内部を還流することにより熱移動が行われるヒートパイプで構成されていることが好ましい。
本発明では、伝熱部材がヒートパイプで構成されているので、ヒートパイプの一端側をファン本体に熱伝達可能に接続し、他端側を密閉構造外部に引き回すことで、ファン本体の熱をヒートパイプの一端側から密閉構造外部に位置する他端側に移動させることができる。例えば、プロジェクタ内部において、各部材が密集している場合であっても、ヒートパイプの他端側を空きスペースに引き回すことができ、該空きスペースにてヒートパイプの他端側を冷却できる。したがって、伝熱部材としてヒートパイプを用いることで、プロジェクタ内部における各部材のレイアウトを変更することなく、ファン本体の熱を密閉構造外部に放熱できる。
本発明のプロジェクタでは、前記密閉構造外部に配設され、前記伝熱部材に熱伝達可能に接続し、前記伝熱部材の熱を放熱する放熱手段を備えていることが好ましい。
ここで、放熱手段としては、以下の構成が例示できる。
例えば、放熱手段としては、伝熱部材をヒートパイプで構成した場合には、ヒートパイプの他端側に熱伝達可能に接続する放熱ブロックと、該放熱ブロックを冷却する冷却ファンとを備えた冷却装置を採用できる。
また、例えば、放熱手段としては、プロジェクタの外装筐体を金属等の熱伝導性材料で構成した場合には、外装筐体を採用できる。
本発明では、プロジェクタが放熱手段を備えているので、ファン本体から伝熱部材に伝達された熱を良好に放熱でき、ファン本体の温度を効果的に低減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記循環ファンは、複数の羽根を有する回転子と、前記回転子を所定の回転軸を中心として回転可能に軸支する固定子と、前記回転子および前記固定子を内部に収納し、前記回転子が空気を内部に取り込むための吸入口および空気を外部に吐出するための吐出口を有するファン筐体とを備えたシロッコファンで構成され、前記回転子および前記固定子は、前記回転軸に沿って積層配置され、前記ファン収納部には、内部に突出して前記ファン筐体外面に当接し、前記ファン筐体外部の空間を前記回転子側の第1の空間と、前記固定子側の第2の空間と、前記第1の空間および前記第2の空間の間に介在する第3の空間とに区画する隔壁部が設けられ、前記露出用開口部は、前記第3の空間を前記密閉構造外部に連通することが好ましい。
ここで、固定子としては、上記同様に、コイルや、コイルに通電するドライバ回路が実装された回路基板等が例示できる。
本発明では、密閉構造を構成するダクト部材がファン収納部を備え、ファン収納部には、ファン筐体外部の空間を回転子側の第1の空間と、固定子側の第2の空間と、第1の空間および第2の空間の間に介在する第3の空間とに区画する隔壁部が設けられている。このことにより、ファン筐体における温度が高くなる固定子側の端面の熱を第2の空間に留め、回転子側、すなわち、吸入口側の第1の空間に伝達されることを抑制できる。すなわち、ファン筐体における固定子側の端面の熱が、吸入口および吐出口を介して空気流通路を循環する空気に伝達されることを抑制でき、循環ファンによる密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、第1の空間と第2の空間との間に第3の空間が介在されているので、第2の空間から第1の空間に熱が伝達されることを効果的に抑制できる。特に、空気層は断熱効果が高いため、第3の空間の空気層により、第2の空間から第1の空間に熱が伝達されることを効果的に抑制できる。
さらに、露出用開口部が第3の空間を密閉構造外部に連通するので、第2の空間から第3の空間に熱が伝達されたとしても、第3の空間が密閉構造外部に開放されているため、第3の空間に伝達された熱を密閉構造外部に放熱できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔外観構成〕
図1は、本実施形態におけるプロジェクタ1の外観を示す斜視図である。具体的に、図1は、プロジェクタ1を前面上方側から見た斜視図である。
なお、以下では、説明の便宜上、前面から見て左を「左」とし、前面から見て右を「右」として記載する。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、形成した画像光をスクリーン(図示略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、外装を構成する外装筐体2を備える。
外装筐体2は、合成樹脂製の筐体であり、プロジェクタ1の装置本体を収納する。この外装筐体2は、図1に示すように、装置本体の上部部分、前面部分の一部、側面部分の一部、および背面部分の一部を覆うアッパーケース21と、装置本体の下部部分、前面部分の一部、側面部分の一部、および背面部分の一部を覆うロアーケース22とを備える。
〔内部構成〕
図2および図3は、プロジェクタ1の内部構成を示す斜視図である。具体的に、図2は、図1の状態からアッパーケース21を取り外した状態を示す斜視図である。図3は、図2の状態から制御基板5を取り外した状態を示す斜視図である。
外装筐体2の内部には、図2または図3に示すように、プロジェクタ1の装置本体が収容されている。そして、この装置本体は、光学ユニット3と、電源ユニット4と、制御基板5(図2)と、筐体内部冷却装置6と、密閉循環空冷ユニット7(図3)とを備える。
〔光学ユニットの構成〕
図4ないし図6は、光学ユニット3の構成を示す図である。具体的に、図4は、光学ユニット3を背面上方側から見た斜視図である。図5は、光学ユニット3を前面下方側から見た斜視図である。図6は、光学ユニット3の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット3は、制御基板5による制御の下、画像情報に応じて画像光を形成するものであり、外装筐体2の前面側から背面側に向けて延出し、延出方向先端部分が右側に屈曲して延出し、さらに、前面側に屈曲して延出する平面視略U字形状を有している。
この光学ユニット3は、図6に示すように、光源ランプ311およびリフレクタ312を有する光源装置31と、レンズアレイ321,322、偏光変換素子323、反射ミラー324、および重畳レンズ325を有する照明光学装置32と、ダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を有する色分離光学装置33と、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を有するリレー光学装置34と、光変調装置としての3つの液晶パネル351(赤色光側の液晶パネルを351R、緑色光側の液晶パネルを351G、青色光側の液晶パネルを351Bとする)、3つの入射側偏光板352、3つの射出側偏光板353、および色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム354を有する光学装置35と、光学部品用筐体36と、投射光学装置としての投射レンズ37とを備える。
なお、上述した各光学部品31〜35,37については、種々の一般的なプロジェクタの光学系として利用されているため、具体的な説明を省略し、以下では、光学部品用筐体36の構成を説明する。
光学部品用筐体36は、図4または図5に示すように、平面視略U字形状を有し、内部に所定の照明光軸A(図6)が設定され、上述した各光学部品31〜35を照明光軸Aに対する所定位置に配置する。この光学部品用筐体36は、部品収納部材361と、蓋状部材362とを備える。
部品収納部材361は、光源装置収納部3611と、部品収納部本体3612とで構成される。
光源装置収納部3611は、光学部品用筐体36のU字形状一端側に位置し、下方側に開口部3611A(図5)を有する容器状に形成されている。そして、光源装置収納部3611には、開口部3611Aを介して、光源装置31が収納される。
部品収納部本体3612は、上方側に開口部(図示略)を有する容器状に形成されている。そして、部品収納部本体3612には、前記開口部を介して、光源装置収納部3611と接続する一端側から順に、各光学部品32〜34が収納され、前記一端側とは反対側の他端側に光学装置35が収納される。また、部品収納部本体3612には、光学装置35に対向する側面に投射レンズ37が取り付けられる。
この部品収納部本体3612において、下方側端面には、光学装置35を構成する各液晶パネル351R,351G,351Bの配置位置に対応した位置にそれぞれ開口部3612R,3612G,3612B(図5)が形成されている。
また、部品収納部本体3612において、下方側端面には、偏光変換素子323の配置位置に対応した位置に開口部3612P(図5)が形成されている。
これら各開口部3612R,3612G,3612B,3612Pは、光学部品用筐体36内部における光学装置35の配置位置の空間Ar1(図4、図6)、および偏光変換素子323の配置位置の空間Ar2(図4、図6)に空気を流入させる流入口として機能する。
蓋状部材362は、部品収納部本体3612の上方側の開口部分を閉塞する部材であり、部品収納部本体3612の平面形状と略同一の平面形状を有する。
この蓋状部材362には、光学装置35の配置位置に対応して、光学装置35を平面的に囲うようにU字状の切り欠き3621(図4)が形成されている。
また、蓋状部材362には、偏光変換素子323の配置位置に対応して開口部3622(図4)が形成されている。
これら切り欠き3621および開口部3622は、上述した各開口部3612R,3612G,3612B,3612Pを介して光学部品用筐体36内部における空間Ar1,Ar2に流入された空気を光学部品用筐体36外部に排出するための流出口として機能する。
なお、具体的な図示は省略したが、光学部品用筐体36内部において、空間Ar1は、部品収納部本体3612に形成されたリブ、入射側偏光板352等の光学部品により、隣接する他の空間と連通しないように構成されている。また、同様に、光学部品用筐体36内部において、空間Ar2は、部品収納部本体3612に形成されたリブや、レンズアレイ322および重畳レンズ325等の光学部品により、隣接する他の空間と連通しないように構成されている。
〔電源ユニットの構成〕
電源ユニット4は、プロジェクタ1の装置本体を構成する各構成部材に電力を供給する。この電源ユニット4は、図2または図3に示すように、外装筐体2における左側の側面に沿って、背面側から前面側にかけて延びるように配置されている。そして、電源ユニット4は、前面側および背面側が開口されたアルミニウム等の金属製のシールド部材41によって周囲が覆われている。
〔制御基板の構成〕
制御基板5は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)等の回路素子が実装された回路基板として構成され、密閉循環空冷ユニット7の後述する各下流側ダクト部材81,91を介して光学ユニット3の上方側に配置される。そして、制御基板5は、プロジェクタ1を構成する各構成部材の動作を制御する。
〔筐体内部冷却装置の構成〕
図7は、筐体内部冷却装置6の構成を示す斜視図である。具体的に、図7は、背面上方側から見た斜視図である。
筐体内部冷却装置6は、外装筐体2内部において、光学部品用筐体36外部に配置される各構成部材(制御基板5、光源装置31、電源ユニット4等)を冷却する。この筐体内部冷却装置6は、図7に示すように、吸気ユニット61と、中継ダクト62と、電源冷却用ファン63と、排気ユニット64とを備える。
吸気ユニット61は、外装筐体2内部における右背面側の角隅部分に配設され、外装筐体2における右側の側面部分の背面側に形成された第1吸気口(図示略)を介して、外装筐体2外部の冷却空気を内部に導入する。この吸気ユニット61は、前記第1吸気口を介して冷却空気Airを導入する吸気側ダクト611と、吸気側ダクト611を介して導入した冷却空気Airを背面側に吐出する吸気ファン612とを備える。
中継ダクト62は、一端が吸気ファン612の吐出口に接続し、外装筐体2の背面に沿って電源ユニット4の背面側まで延出する略直方体形状を有する。そして、中継ダクト62は、吸気ファン612から吐出された空気を、流路C11を辿って、外装筐体2における右側面側から左側面側に向けて流通させる。
この中継ダクト62において、前面側の端面には、具体的な図示は省略したが、密閉循環空冷ユニット7の一部を内部に配設するための2つの配設用開口部が左右方向に並列するように形成されている。
また、この中継ダクト62において、前面側の端面には、右側の前記配設用開口部の上方側に、流路C11を辿って流通する空気の一部を外部に排出する冷却用開口部621(図2、図3、図7)が形成されている。
この冷却用開口部621は、左右方向に延びるように形成され、中継ダクト62が組み込まれた状態で、その高さ位置が制御基板5と密閉循環空冷ユニット7の後述する第1の下流側ダクト部材81の上方側端面との間に位置する。そして、冷却用開口部621を介して排出された空気は、制御基板5と第1の下流側ダクト部材81の上方側端面との間の流路C12を辿って流通し、制御基板5や第1の下流側ダクト部材81の上方側端面が冷却される。
電源冷却用ファン63は、電源ユニット4の背面側に配設され、中継ダクト62の他端に接続する。そして、電源冷却用ファン63は、中継ダクト62を介して吸入した空気を電源ユニット4に向けて吐出する。電源冷却用ファン63から吐出された空気は、シールド部材41の背面側の開口部分からシールド部材41内部に導入され、シールド部材41内外を連通する流路C13を辿って流通し、電源ユニット4を構成する回路素子が冷却される。
排気ユニット64は、外装筐体2内部における左前面側の角隅部分に配設され、外装筐体2における前面部分の左側に形成された排気口201(図1)を介して、外装筐体2内部の空気を外部に排出する。この排気ユニット64は、内部の空気(流路C12,C13を辿った空気、光源装置31近傍の空気)を吸入して吐出する排気ファン641と、排気口201を介して排気ファン641から吐出された空気を外装筐体2外部に排出する排気側ダクト642とを備える。
〔密閉循環空冷ユニットの構成〕
図8ないし図10は、密閉循環空冷ユニット7の構成を示す斜視図である。具体的に、図8は、光学ユニット3に取り付けられた状態を背面上方側から見た斜視図である。図9は、図8の状態から第1の下流側ダクト部材81、熱交換器85、カバー部材912、および放熱装置94を取り外した状態を示す図である。図10は、各上流側ダクト部材83,92を背面上方側から見た斜視図である。
なお、図8では、説明の便宜上、カバー部材812(図7)を省略している。また、図10では、光学装置35(入射側偏光板352を除く)との配置関係を示すために、光学装置35を図示している。
密閉循環空冷ユニット7は、光学部品用筐体36とともに本発明に係る密閉構造を構成する。この密閉循環空冷ユニット7は、図8に示すように、第1の空冷ユニット8と、第2の空冷ユニット9とを備える。
〔第2の空冷ユニットの構成〕
第2の空冷ユニット9は、光学部品用筐体36とともに第2の密閉構造を構成し、前記第2の密閉構造内部の第2の空気流通路の空気を循環させて、光学部品用筐体36における空間Ar2に配置される偏光変換素子323を冷却する。この第2の空冷ユニット9は、図8ないし図10に示すように、第2の下流側ダクト部材91(図8、図9)と、第2の上流側ダクト部材92と、第2の循環ファン93(図10)と、放熱装置94(図8)とを備える。
なお、以下では、第2の空気流通路に沿って、空間Ar2に対する上流を「上流」とするとともに空間Ar2に対する下流を「下流」とし、下流側から順に説明する。
第2の下流側ダクト部材91は、光学部品用筐体36における空間Ar2から外部に流出した空気を第2の上流側ダクト部材92に導く部材である。この第2の下流側ダクト部材91は、図8または図9に示すように、L字ダクト部911と、カバー部材912(図8)とを備える。
L字ダクト部911は、図9に示すように、光学部品用筐体36における偏光変換素子323の配設位置近傍の外面形状に対応し、空間Ar2の上方側から蓋状部材362の上方側端面に沿って背面側に延出する水平部9111と、光学部品用筐体36の背面に沿って下方側に延出する鉛直部9112とを有するL字状に形成されている。
ここで、水平部9111において、下方側端面には、光学部品用筐体36の開口部3622に対応する位置に、開口部3622を介して空間Ar2に連通する連通口9111Aが形成されている。
また、水平部9111において、上方側端面には、連通口9111Aに平面的に干渉する位置から背面側に延びる開口部9111Bが形成されている。
この開口部9111Bにおける背面側の縁部には、2つの切り欠き9111Cが形成されている。
カバー部材912は、L字ダクト部911の開口部9111Bを閉塞する板状部材である。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、光学部品用筐体36における空間Ar2から外部に流出した空気は、図9に示すように、連通口9111Aを介してL字ダクト部911内部に導入され、水平部9111〜鉛直部9112の流路C21を辿り、鉛直部9112から下方側に向けて排出される。
第2の上流側ダクト部材92は、光学部品用筐体36の下方側に配設され、第2の下流側ダクト部材91内部の流路C21を辿って流通した空気を光学部品用筐体36における空間Ar2に導く部材である。この第2の上流側ダクト部材92は、図10に示すように、第2の空気導入部921と、カバー部材11と、ベース部材12とを備える。
第2の空気導入部921は、鉛直部9112に接続し、流路C21を辿って流通した空気が第2の上流側ダクト部材92内部に導入される部分である。この第2の空気導入部921は、図10に示すように、上方側に窪んだ平面視略正方形状の凹部9211を有する容器状に形成され、容器状の開口側がベース部材12に取り付けられる。
この凹部9211の底部分には、鉛直部9112の外形形状に対応した略三角形状を有し、流路C21を辿って流通した空気を内部に導入するための連通口9212が形成されている。
なお、ベース部材12は、第1の空冷ユニット8を構成する後述する第1の上流側ダクト部材83と共通に用いられる部材であり、以下では、ベース部材12における左側の平面視略正方形状の部位13(以下、第2ベース部13と記載する)のみを説明する。
第2ベース部13は、上方側に窪み互いに連通する収納凹部131および排出側凹部132を有する容器状に形成されている。
収納凹部131は、平面視略正方形状を有し、内部に第2の循環ファン93が収納されるとともに、底部分の外面に第2の空気導入部921が取り付けられる。
ここで、第2の循環ファン93は、具体的な構成については後述するが、シロッコファンで構成され、前記第2の密閉構造内部の第2の空気流通路に沿って空気を循環させる。そして、第2の循環ファン93は、吸入口931が上方側に向き、吐出口932(図11参照)が前面側に向くように、収納凹部131内部に収納される。
そして、収納凹部131において、吸入口931に対向する位置には、略円形状の開口部1311が形成されている。
排出側凹部132は、偏光変換素子323の配設位置に対応し、収納凹部131よりも前面側に設けられ、収納凹部131よりも上方側に膨出している。そして、排出側凹部132の底部分には、光学部品用筐体36の開口部3612Pに対応し、開口部3612Pを介して空間Ar2に連通する連通口132Pが形成されている。
カバー部材11は、ベース部材12と同様に、第1の空冷ユニット8を構成する後述する第1の上流側ダクト部材と共通に用いられる部材であり、ベース部材12(第2ベース部13)の下方側の開口部分を閉塞する板状部材である。
すなわち、第2ベース部13およびカバー部材11は、本発明に係るファン収納部に相当する。なお、以下では、説明の便宜上、第2ベース部13およびカバー部材11で構成されるファン収納部を第2のファン収納部95(図12参照)として記載する。また、第2のファン収納部95による第2の循環ファン93の収納構造については、後述する。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、第2の下流側ダクト部材91から外部に流出した空気は、図10に示すように、連通口9212を介して第2の空気導入部921内部に導入され、第2の空気導入部921〜収納凹部131(第2の循環ファン93)〜排出側凹部132の流路C22を辿った後、連通口132Pおよび開口部3612Pを介して空間Ar2に導入される。
すなわち、上述した流路C21,C22、および空間Ar2により前記第2の密閉構造内部の環状の第2の空気流通路が構成される。そして、第2の循環ファン93により、流路C21〜流路C22〜空間Ar2〜流路C21の環状の第2の空気流通路を辿って空気を流通させることで、空間Ar2内の偏光変換素子323が冷却される。
なお、具体的な図示は省略したが、光学部品用筐体36および第2の空冷ユニット9は、例えば、各部材間に弾性を有するシール部材等が介在されることで前記第2の空気流通路と外部とが連通しない密閉構造を構成している。
放熱装置94は、前記第2の密閉構造内部の流路C21を辿る空気の熱を受熱し、前記第2の密閉構造外部に放熱する装置である。この放熱装置94は、図8に示すように、2つのヒートパイプ941と、放熱部材942とを備える。
2つのヒートパイプ941は、L字形状となるように屈曲形成されている。そして、ヒートパイプ941は、一方の端部が第2の下流側ダクト部材91に形成された切り欠き9111Cを介して第2の下流側ダクト部材91内部に配置され、カバー部材912内面に接続する。
ここで、具体的な図示は省略したが、カバー部材912の内面には、金属等の熱伝導性材料から構成される複数のフィン部材を有し、流路C21を辿る空気の熱を受熱する受熱部材が設けられている。
そして、2つのヒートパイプ941は、一方の端部が前記受熱部材に熱伝達可能に接続し、他方の端部が放熱部材942に熱伝達可能に接続する。すなわち、2つのヒートパイプ941は、流路C21を辿る空気から前記受熱部材に伝達された熱を前記第2の密閉構造内部から外部へと導き、放熱部材942に伝達させる。
放熱部材942は、外装筐体2における背面側に配設され、ヒートパイプ941を介して伝達された熱を放熱する。この放熱部材942は、金属等の熱伝導性材料から構成される板状の複数のフィン部材を有し、互いに平行して上下方向に積層配置された構成を有している。そして、2つのヒートパイプ941における他方の端部は、上方側から下方側に向けて各フィン部材を貫通し、各フィン部材と熱伝達可能に接続する。
そして、放熱部材942は、プロジェクタ1を組み立てた状態で、中継ダクト62の前記配設用開口部を介して中継ダクト62内部に配設される。このため、前記受熱部材〜2つのヒートパイプ941〜放熱部材942の熱伝達経路を辿って放熱部材942に伝達された熱は、中継ダクト62内部の流路C11を辿って流通する空気により冷却される。
〔第1の空冷ユニットの構成〕
第1の空冷ユニット8は、光学部品用筐体36とともに第1の密閉構造を構成し、前記第1の密閉構造内部の第1の空気流通路の空気を循環させて光学部品用筐体36における空間Ar1に配置される光学装置35を冷却する。この第1の空冷ユニット8は、図8ないし図10に示すように、第1の下流側ダクト部材81(図8)と、接続ダクト部材82(図9)と、第1の上流側ダクト部材83と、第1の循環ファン84(図10)と、熱交換器85(図8)とを備える。
なお、以下では、第1の空気流通路に沿って、空間Ar1に対する上流を「上流」とするとともに空間Ar1に対する下流を「下流」とし、下流側から順に説明する。
第1の下流側ダクト部材81は、光学部品用筐体36における空間Ar1から外部に流出した空気を接続ダクト部材82に導く部材である。この第1の下流側ダクト部材81は、図8に示すように、ダクト本体811と、カバー部材812(図7)とを備える。
ダクト本体811は、空間Ar1の上方側から蓋状部材362の上方側端面に沿って背面側に延出し、上方側に開口部8111を有する容器状に形成されている。
このダクト本体811において、下方側端面には、蓋状部材362の切り欠き3621に対応する位置に、切り欠き3621を介して空間Ar1に連通する連通口8112が形成されている。
また、ダクト本体811において、下方側端面の背面側には、内部の空気を外部に排出するための矩形状の連通口8113が形成されている。
カバー部材812は、ダクト本体811の開口部8111を閉塞する板状部材である。
また、カバー部材812には、図7に示すように、各液晶パネル351と制御基板5とを接続する各FPCケーブル351Aを通すための孔8121が設けられている。そして、各孔8121と各FPCケーブル351Aとの隙間は、第1の下流側ダクト部材81内部の密閉性が損なわれないように、ゴム、スポンジ等により封止されている。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、光学部品用筐体36における空間Ar1から外部に流出した空気は、図8に示すように、連通口8112を介してダクト本体811内部に導入され、流路C31を辿って背面側に流通し、連通口8113を介して下方側に向けて排出される。
接続ダクト部材82は、光学部品用筐体36の背面側に配設され、熱交換器85が設置されるとともに、第1の下流側ダクト部材81内部の流路C31を辿って流通した空気を第1の上流側ダクト部材83に導く部材である。
この接続ダクト部材82は、図9に示すように、上下方向に延出する断面略U字形状を有し、断面U字状の開口部分が背面側に向くように配設される。そして、接続ダクト部材82は、断面U字状の開口部分に熱交換器85が設置され、熱交換器85により前記開口部分が閉塞されることで、上下方向に空気を流通可能とする流路C32が形成される。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、接続ダクト部材82の上方側端部が第1の下流側ダクト部材81の連通口8113の周縁部分に接続し、第1の下流側ダクト部材81から外部に流出した空気は、流路C32を辿って下方側に向けて排出される。
第1の上流側ダクト部材83は、光学部品用筐体36の下方側に配設され、接続ダクト部材82内部の流路C32を辿って流通した空気を光学部品用筐体36における空間Ar1に導く部材である。この第1の上流側ダクト部材83は、第1の空気導入部831と、カバー部材11と、ベース部材12と、を備える。
第1の空気導入部831は、接続ダクト部材82の下方側端部に接続し、流路C32を辿って流通した空気が第1の上流側ダクト部材83内部に導入される部分である。この第1の空気導入部831は、図10に示すように、上方側に窪んだ平面視略楕円形状の凹部8311を有する容器状に形成され、容器状の開口側がベース部材12に取り付けられる。
この凹部8311の底部分には、接続ダクト部材82の外形形状に対応した略矩形形状を有し、流路C32を辿って流通した空気を内部に導入するための連通口8312が形成されている。
なお、ベース部材12は、上述したように、第1の空冷ユニット8と共通に用いられる部材であるため、以下では、ベース部材12における左側の平面視略長方形状の部位14(以下、第1ベース部14と記載する)のみを説明する。
第1ベース部14は、第2ベース部13と一体形成されたものであり、上方側に窪み互いに連通する収納凹部141および排出側凹部142を有する容器状に形成されている。
収納凹部141は、平面視略長方形状を有し、内部に第1の循環ファン84(841,842)が左右方向に並列した状態で収納されるとともに、底部分の外面に第1の空気導入部831が取り付けられる。
ここで、第1の循環ファン84は、具体的な構成については後述するが、前記第1の密閉構造内部の環状の第1の空気流通路に沿って空気を循環させるものであり、B用シロッコファン841およびRG用シロッコファン842の2つで構成されている。そして、B用シロッコファン841は、吸入口8411が上方側に向き、吐出口(図示略)が前面側に向くように、収納凹部141内部に収納される。また、RG用シロッコファン842は、吸入口8421が上方側に向き、吐出口(図示略)が前面側から左側に傾斜した状態で、収納凹部141内部に収納される。
そして、収納凹部141において、各吸入口8411,8421に対応する位置には、略円形状の開口部1411,1412が形成されている。
排出側凹部142は、光学装置35の配設位置に対応し、収納凹部141よりも前面側に設けられ、収納凹部141よりも上方側に膨出している。そして、排出側凹部142の底部分には、光学部品用筐体36の各開口部3612R,3612G,3612Bに対応し、各開口部3612R,3612G,3612Bを介して空間Ar1に連通する連通口142R,142G,142Bが形成されている。
カバー部材11は、ベース部材12における第2ベース部13の下方側の開口部分を閉塞するとともに、第1ベース部14の下方側の開口部分を閉塞する。
すなわち、第1ベース部14およびカバー部材11は、本発明に係るファン収納部に相当する。なお、以下では、説明の便宜上、第1ベース部14およびカバー部材11で構成されるファン収納部を第1のファン収納部86(図12参照)として記載する。また、第1のファン収納部86による第1の循環ファン84の収納構造については、後述する。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、接続ダクト部材82から外部に流出した空気は、図10に示すように、連通口8312を介して第1の空気導入部831内部に導入された後、第1の空気導入部831内部にて2つに分岐される。
第1の空気導入部831内部にて分岐された一方の空気は、第1の空気導入部831〜収納凹部141(B用シロッコファン841)〜排出側凹部142の流路C33Bを辿った後、連通口142Bおよび開口部3612Bを介して空間Ar1に導入される。
また、第1の空気導入部831内部にて分岐された他方の空気は、第1の空気導入部831〜収納凹部141(RG用シロッコファン842)〜排出側凹部142の流路C33RGを辿った後、排出側凹部142内部にて2つに分岐される。
排出側凹部142内部にて分岐された一方の空気は、連通口142Rおよび開口部3612Rを介して空間Ar1に導入される。
また、排出側凹部142内部にて分岐された他方の空気は、連通口142Gおよび開口部3612Gを介した空間Ar1に導入される。
すなわち、上述した流路C31,C32,C33B,C33RG、および空間Ar1により前記第1の密閉構造内部の環状の第1の空気流通路が構成される。そして、第1の循環ファン84により、流路C31〜C32〜C33B,C33RG〜空間Ar1〜流路C31の環状の第1の空気流通路を辿って空気を流通させることで、空間Ar1内の光学装置35(液晶パネル351、入射側偏光板352、射出側偏光板353等)が冷却される。
なお、具体的な図示は省略したが、光学部品用筐体36および第1の空冷ユニット8は、例えば、各部材間に弾性を有するシール部材等が介在されることで前記第1の空気流通路と外部とが連通しない密閉構造を構成している。
熱交換器85は、接続ダクト部材82に設置され、前記第1の密閉構造内部の流路C32を辿る空気の熱を受熱し、前記第1の密閉構造外部に放熱する装置である。
この熱交換器85は、接続ダクト部材82の断面U字状の開口部分に設置されることで、前面側の部位が接続ダクト部材82の内側に配設される。そして、熱交換器85は、前面側の部位にて流路C32を辿る空気の熱を受熱し、背面側の部位に伝達させる。
また、熱交換器85は、プロジェクタ1を組み立てた状態で、中継ダクト62の前記配設用開口部を介して背面側の部位が中継ダクト62内部に配設される。このため、熱交換器85において、前面側の部位から背面側の部位に伝達された熱は、中継ダクト62内部の流路C11を辿って流通する空気により冷却される。
〔循環ファンの構造〕
次に、循環ファン84,93の詳細な構造を説明する。
図11は、第2の循環ファン93の構造を説明するための図である。具体的に、図11(A)は、第2の循環ファン93を吸入口931側から見た図である。図11(B)は、図11(A)のI−I線の断面図である。
なお、図11では、説明の便宜上、回転子933に設けられる複数の羽根を省略している。以下の図面も同様である。
各循環ファン84,93は、同一の構造を有しているため、以下では、第2の循環ファン93の構造のみを説明する。
第2の循環ファン93は、図11に示すように、回転子933と、固定子934と、ファン筐体935とを備える。
回転子933は、固定子934に対して回転可能に支持される。この回転子933は、回転子本体9331と、複数の羽根とを備える。
回転子本体9331は、固定子934の上方側を覆う有底円筒形状を有している。
この回転子本体9331において、底部分の略中央には、固定子934に対して回転子933が回転する回転軸Axに沿って下方側に突出する円柱状の軸部9331Aが形成されている。
また、この回転子本体9331において、内周部分には、回転軸Axを中心とする周方向に沿って、多極に着磁された円筒磁石(永久磁石)9331Bが嵌合固定されている。
前記複数の羽根は、全て同一の形状を有し、回転子本体9331の外周から外側に向けて突出するように形成されている。
固定子934は、ファン筐体935の底面に固定される。この固定子934は、ホルダ9341と、コイル9342と、ヨーク9343と、回路基板9344とを備える。
ホルダ9341は、軸部9331Aを挿通可能とする円筒形状を有し、回転軸Axを中心として回転子933を回転可能に軸支する。また、ホルダ9341は、外側面にてコイル9342およびヨーク9343を支持する。
コイル9342は、ホルダ9341の外周に巻回され、回路基板9344により通電される部分である。
ヨーク9343は、コイル9342を囲むようにホルダ9341に支持され、コイル9342への通電により、回転軸Axを中心とする周方向に沿って、多極に着磁される。
回路基板9344は、コイル9342に通電するドライバ回路や円筒磁石9331Bの極性を検出するホールセンサ等が実装された平面視円形状の回路基板である。そして、回路基板9344は、リード線を介して外部から電力が供給され、コイル9342への通電を適宜、変更する(正通電、逆通電を実施する)ことで回転子933の回転動作(回転数等)を制御する。この回路基板9344は、ホルダ9341の基端部分に固定されている。
以上説明したように、回転子933および固定子934は、回転軸Axに沿って積層配置されている。
ファン筐体935は、回転子933および固定子934を内部に収納する。このファン筐体935は、筐体本体9351と、蓋体9352とを備える。
筐体本体9351は、容器状に形成され、底部分に固定子934(ホルダ9341)の基端部分が固定される。
この筐体本体9351の側面部分の一部は、切り欠かれている。そして、筐体本体9351に対して蓋体9352が組み合わされることで、切り欠き部分と蓋体9352とで吐出口932が構成される。
蓋体9352は、筐体本体9351の容器状の開口部分(回転子933側)に取り付けられる部分である。そして、この蓋体9352には、表裏を貫通し、回転軸Axに沿う方向から見た場合に固定子934(回路基板9344)の外形よりも大きい吸入口931が形成されている。
以上の構成により、第2の循環ファン93は、回路基板9344の制御の下、コイル9342への通電により着磁されたヨーク9343と円筒磁石9331Bとの相互作用により、回転軸Axを中心として固定子934に対して回転子933が所定方向に回転する。回転子933が回転することで、前記複数の羽根により、吸入口931を介して空気がファン筐体935内部に取り込まれ、回転子933の回転接線方向に吐出口932を介してファン筐体935外部に吐出される。
〔ファン収納部による循環ファンの収納構造〕
次に、各ファン収納部86,95による各循環ファン84,93の収納構造について説明する。
図12は、各ファン収納部86,95による各循環ファン84,93の収納構造を説明するための図である。具体的に、図12は、各ファン収納部86,95を背面下方側から見た斜視図である。
各ファン収納部86,95を構成するカバー部材11には、図12に示すように、各ファン841,842,93の配設位置に対応して、表裏を貫通する3つの露出用開口部111〜113が形成されている。
3つの露出用開口部111〜113は、各ファン841,842,93の外形形状と略同一の形状を有し、各ファン841,842,93が嵌合される。
そして、露出用開口部113は、第2の循環ファン93を構成するファン筐体935における固定子934側(筐体本体9351の底部分)を第2の密閉構造外部に露出させる。なお、他の2つの露出用開口部111,112も同様に、各シロッコファン841,842を構成するファン筐体における底部分を第1の密閉構造外部に露出させる。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、各密閉構造を構成する光学部品用筐体36内部の空間Ar1,Ar2に光学装置35および偏光変換素子32がそれぞれ収納されているので、光学装置35や偏光変換素子323に塵埃、油煙等が付着することを防止でき、プロジェクタ1から投射される投影画像の画質を長期間安定に確保できる。
また、各密閉構造を構成する上流側ダクト部材83,92がファン収納部86,95を備え、ファン収納部86,95には、循環ファン84,93の一部を密閉構造外部に露出させる露出用開口部111〜113が形成されている。このことにより、循環ファン84,93が発熱したとしても、循環ファン84,93の熱の一部を、露出用開口部111〜113を介して各密閉構造外部に露出した部位から各密閉構造外部に放熱できる。このため、循環ファン84,93による各密閉構造内部の空気の温度上昇を抑制でき、各光学部品35,323を効率的に冷却できる。
また、露出用開口部113は、第2の循環ファン93における固定子934側の一部を第2の密閉構造外部に露出させる。すなわち、露出用開口部113は、第2の循環ファン93における温度が高くなる部分を第2の密閉構造外部に露出させる。このことにより、第2の循環ファン93の熱を第2の密閉構造外部に効果的に放熱でき、第2の循環ファン93による第2の密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
なお、露出用開口部111,112も同様に、第1の循環ファン84における固定子側の一部を第1の密閉構造外部に露出させるため、第1の循環ファン84による第1の密閉構造内部の温度上昇を効果的に抑制できる。
以上のように、第1の循環ファン84による第1の密閉構造内部の空気の温度上昇、および第2の循環ファン93による第2の密閉構造内部の空気の温度上昇を抑制できるため、各密閉構造内部の空気を冷却するための熱交換器85や放熱装置94を大型化する必要がなく、プロジェクタ1の小型・軽量化が図れる。
また、第1の循環ファン84および第2の循環ファン93の回転数を増加させても、各循環ファン84,93による各密閉構造内部の空気の温度上昇を抑制できるため、各光学部品35,323を効果的に冷却できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図13は、第2実施形態における第1のファン収納部86による各ファン841,842の収納構造を説明するための図である。具体的に、図13は、各ファン収納部86,95を背面下方側から見た斜視図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、各ファン841,842における第1の密閉構造外部に露出する部位が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
B用シロッコファン841は、図13に示すように、前記第1実施形態で説明したB用シロッコファン841と同様のファン本体841Aと、伝熱部材としてのヒートシンク841Bとを備える。なお、RG用シロッコファン842も同様に、ファン本体842Aと、伝熱部材としてのヒートシンク842Bとを備える。
各ヒートシンク841B,842Bは、同一の形状を有しているため、以下では、ヒートシンク841Bのみを説明する。
ヒートシンク841Bは、金属等の熱伝導性材料から構成され、略円柱形状を有し、ファン本体841Aを構成するファン筐体の底部分(固定子側の端面)に熱伝達可能に接続する。このヒートシンク841Bは、円柱状の板体841B1と、板体841B1から突出し左右方向に延出する複数のフィン部材841B2とを有する。
ここで、板体841B1の外形形状は、ファン筐体の底部分において、回路基板に対向する略円形状の対向領域(図11の対向領域ArF参照)と略同一または若干大きく形成されている。そして、板体841B1は、中心位置がファン本体841Aにおける回転子の回転軸上に位置するようにファン筐体の底部分に取り付けられる。
カバー部材11には、各ファン本体841A,842Aの配設位置に対応して、表裏を貫通する2つの露出用開口部111,112が形成されている。
各露出用開口部111,112は、各ヒートシンク841B,842Bの外形形状と略同一の外形形状を有し、各ヒートシンク841B,842Bが嵌合される。
そして、各露出用開口部111,112は、各ヒートシンク841B,842Bにおける複数のフィン部材841B2を第1の密閉構造外部に露出させる。
なお、第2の循環ファン93および第2のファン収納部95についても、上述した各ファン841,842および第1のファン収納部86と同様の構造としても構わない。
上述した第2実施形態においては、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、ファン本体841A,842Aにヒートシンク841B,842Bが熱伝達可能に接続されているので、ファン本体841A,842Aの熱をヒートシンク841B,842Bに伝達させ、ファン本体841A,842Aの温度を低減できる。また、ヒートシンク841B,842Bの一部が露出用開口部111,112を介して第1の密閉構造外部に露出しているので、ファン本体841A,842Aからヒートシンク841B,842Bに伝達された熱を第1の密閉構造外部に放熱することで、ファン本体841A,842Aの温度をより低減できる。このため、ファン本体841A,842Aによる第1の密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、伝熱部材としてヒートシンク841B,842Bを採用しているので、ファン本体841A,842Aから第1の密閉構造外部への放熱性を向上でき、ファン本体841A,842Aの温度を効果的に低減できる。
ここで、ヒートシンク841B,842Bは、ファン本体841A,842Aを構成するファン筐体の底部分において、回路基板上に実装された回路素子の発熱により最も熱が伝達される対向領域(図11の対向領域ArF参照)を覆うように取り付けられている。このことにより、ファン本体841A,842Aを構成するファン筐体の底部分における熱を確実にヒートシンク841B,842Bに伝達させることができ、ファン本体841A,842Aの温度をより効果的に低減できる。
また、露出用開口部111,112は、ヒートシンク841B,842Bの一部を第1の密閉構造外部に露出させる。このことにより、露出用開口部111,112を簡素な断面形状(断面視円形状)のヒートシンク841B,842Bに合わせて形成すればよく、複雑な断面形状のファン本体841A,842Aに合わせる必要がない。また、露出用開口部111,112とヒートシンク841B,842Bの外面とを合致させやすくなるため、第1のファン収納部86の密閉性を良好に確保できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図14は、第3実施形態における第1のファン収納部86による各ファン841,842の収納構造を説明するための図である。具体的に、図14は、各ファン収納部86,95を背面下方側から見た斜視図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、各ファン841,842における第1の密閉構造外部に露出する部位が異なるとともに、各ファン841,842における露出した部位の熱を放熱する放熱手段としての冷却装置87を備えている点が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
B用シロッコファン841は、図14に示すように、前記第2実施形態で説明したファン本体841Aの他、受熱板841Cと、伝熱部材としてのヒートパイプ841Dとを備える。なお、RG用シロッコファン842も同様に、ファン本体842Aと、受熱板842Cと、伝熱部材としてのヒートパイプ842Dとを備える。
各受熱板841C,842Cは、同一の形状を有しているため、以下では、受熱板841Cのみを説明する。
受熱板841Cは、金属等の熱伝導性材料から構成され、平面視円形状を有し、ファン本体841Aを構成するファン筐体の底部分(固定子側の端面)に熱伝達可能に接続する。
ここで、受熱板841Cの外形形状は、ファン筐体の底部分において、回路基板に対向する略円形状の対向領域(図11の対向領域ArF参照)よりも大きく形成されている。そして、受熱板841Cは、中心位置がファン本体841Aにおける回転子の回転軸上に位置するようにファン筐体の底部分に取り付けられる。
各ヒートパイプ841D,842Dは、同一の形状を有しているため、以下では、ヒートパイプ841Dのみを説明する。
ヒートパイプ841Dは、内部に毛細管構造(ウィック)を有する断面視円形状の管状に形成されるとともに、管内部には冷媒が収容され、冷媒が管内部を還流することにより、該ヒートパイプ841D内での熱移動が行われる。
ここで、具体的な図示は省略するが、ヒートパイプ841Dの毛細管構造は、パウダー状の焼結型ウィックで構成されている。また、冷媒としては、水を採用している。なお、前記毛細管構造としては、焼結型ウィックに限らず、その他のウィック、例えば、複数の細い銅線等で構成された極細線型ウィック、網目状の金属メッシュ型ウィック、あるいは、管内部に複数の溝を形成したグルーブ型のウィックとして構成しても構わない。また、冷媒としては、水に限らず、その他の冷媒、例えば、アルコール等を採用しても構わない。
このヒートパイプ841Dは、一端側の部位841D1がU字形状を有するように屈曲され、受熱板841Cに熱伝達可能に接続する。そして、ヒートパイプ841Dは、他端側の部位841D2が一端側の部位841D1に対して、適宜、屈曲され、前面側に延出し、冷却装置87を構成する後述する放熱ブロック871に熱伝達可能に接続する。
カバー部材11には、各ファン本体841A,842Aの配設位置に対応して、表裏を貫通する2つの露出用開口部111,112が形成されている。
各露出用開口部111,112は、各ヒートパイプ841D,842Dの外形形状と略同一の外形形状を有し、各ヒートパイプ841D,842Dが貫通される。
そして、各露出用開口部111,112は、各ヒートパイプ841D,842Dにおける他端側の部位841D2を第1の密閉構造外部に露出させる。
冷却装置87は、投射レンズ37の左側方に配設され、各ファン本体841A,842A〜各受熱板841C,842C〜各ヒートパイプ841D,842Dの熱伝達経路を辿って各ヒートパイプ841D,842Dの他端側の部位841D2に伝達された熱を放熱する。この冷却装置87は、放熱ブロック871と、軸流ファン872とを備える。
放熱ブロック871は、金属等の熱伝導性材料から構成され、前後方向に空気を流通する複数の孔が形成されたブロック形状を有する。
軸流ファン872は、放熱ブロック871の背面側に配設され、前記複数の孔を介して前後方向に空気を流通させる。
なお、第2の循環ファン93および第2のファン収納部95についても、上述した各ファン841,842および第1ファン収納部86と同様の構造としても構わない。
上述した第3実施形態においては、前記第1実施形態および前記第2実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、伝熱部材としてヒートパイプ841D,842Dが採用されているので、ヒートパイプ841D,842Dの一端側の部位841D1を受熱板841C,842Cを介してファン本体841A,842Aに熱伝達可能に接続し、他端側の部位841D1を第1の密閉構造外部に引き回すことで、ファン本体841A,842Aの熱をヒートパイプ841D,842Dの一端側から第1の密閉構造外部に位置する他端側に移動させることができる。例えば、プロジェクタ1内部において、各部材が密集している場合であっても、ヒートパイプ841D,842Dの他端側を投射レンズ37の側方の空きスペースに引き回すことができ、該空きスペースにてヒートパイプ841D,842Dの他端側を冷却できる。したがって、伝熱部材としてヒートパイプ841D,842Dを用いることで、プロジェクタ1内部における各部材のレイアウトを変更することなく、ファン本体841A,842Aの熱を第1の密閉構造外部に放熱できる。
また、ヒートパイプ841D,842Dの他端側には冷却装置87が設けられているので、ヒートパイプ841D,842Dの他端側に伝達された熱を良好に放熱でき、ファン本体841A,842Aの温度を効果的に低減できる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第3実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図15は、第4実施形態における第1のファン収納部86による各ファン841,842の収納構造を説明するための図である。具体的に、図15は、各ファン収納部86,95を背面下方側から見た斜視図である。
本実施形態では、前記第3実施形態に対して、冷却装置87を省略した点、各ヒートパイプ841D,842Dの他端側の部位841D2を外装筐体2(ロアーケース22)に熱伝達可能に接続した点、外装筐体2を金属等の熱伝導性材料から構成した点が異なるのみである。その他の構成は、前記第3実施形態と同様のものである。
そして、各ファン本体841A,842A〜各受熱板841C,842C〜各ヒートパイプ841D,842D〜外装筐体2の熱伝達経路を辿って外装筐体2に伝達された熱は、プロジェクタ1の外部の空気に放熱される。
すなわち、外装筐体2は、本発明に係る放熱手段に相当する。
上述した第4実施形態においては、前記第3実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、放熱手段として外装筐体2を採用しても前記第3実施形態と同様の効果を奏することができるので、前記第3実施形態で説明した冷却装置87を省略することで、プロジェクタ1の低コスト化、小型化、および軽量化が図れる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図16および図17は、第5実施形態における各ファン収納部86,95による各循環ファン84,93の収納構造を説明するための図である。具体的に、図16は、各ファン収納部86,95を背面上方側から見た斜視図である。図17は、図16のII−II線の断面図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、各ファン収納部86,95に各循環ファン84,93外部の空間を区画する隔壁部951が設けられている点が異なるとともに、露出用開口部114の形成位置が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
隔壁部951は、図17に示すように、回転子933側(図17中、上方側)に形成された回転子側隔壁部951Aと、固定子934側(図17中、下方側)に形成された固定子側隔壁部951Bとの2つで構成されている。
回転子側隔壁部951Aは、第2ベース部13における収納凹部131の側壁部分から水平方向に突出し、第2の循環ファン93におけるファン筐体935の吐出口932を除く側面部分を囲うように形成されている。なお、固定子側隔壁部951Bも回転子側側壁部951Aと同様に形成されている。
そして、プロジェクタ1が組み立てられることで、2つの隔壁部951A,951Bの各先端部分がファン筐体935における筐体本体9351の吐出口932を除く側面に当接し、各隔壁部951A,951Bにより、ファン筐体935外部の空間が回転子933側の第1の空間Sp1と、固定子934側の第2の空間Sp2と、第1の空間Sp1および第2の空間Sp2の間に介在する第3の空間Sp3とに区画される。
なお、第1のファン収納部86の内部構造については、具体的な図示を省略したが、第2のファン収納部95と同様に、各ファン841,842にそれぞれ当接する回転子側隔壁部および固定子側隔壁部がそれぞれ設けられているものである。
露出用開口部114は、各ベース部13,14における収納凹部131,141の背面側の側壁部分に跨って水平方向に延びるように形成され、第3の空間Sp3における背面側を各密閉構造外部に連通する。
そして、露出用開口部114は、各循環ファン84,93における側面部分の一部(背面側)を各密閉構造外部に露出させる。
上述した第5実施形態においては、前記第1実施形態で説明した効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、第2のファン収納部95には、ファン筐体935外部の空間を回転子933側の第1の空間Sp1と、固定子934側の第2の空間Sp2と、第1の空間Sp1および第2の空間Sp2の間に介在する第3の空間Sp3とに区画する隔壁部951が設けられている。このことにより、ファン筐体935における温度が高くなる底部分(固定子934側の端面)の熱を第2の空間Sp2に留め、回転子933側、すなわち、吸入口931側の第1の空間Sp1に伝達されることを抑制できる。すなわち、ファン筐体935における底部分の熱が、吸入口931および吐出口932を介して第2の空気流通路を循環する空気に伝達されることを抑制でき、第2の循環ファン93による第2の密閉構造内部の空気の温度上昇を効果的に抑制できる。
なお、第1のファン収納部86にも同様の隔壁部が設けられているので、第1の循環ファン84による第1の密閉構造内部の空気の温度上昇も効果的に抑制できる。
また、第1の空間Sp1と第2の空間Sp2との間に第3の空間Sp3が介在されているので、第2の空間Sp2から第1の空間Sp1に熱が伝達されることを効果的に抑制できる。特に、空気層は断熱効果が高いため、第3の空間Sp3の空気層により、第2の空間Sp2から第1の空間Sp1に熱が伝達されることを効果的に抑制できる。
さらに、露出用開口部114が第3の空間Sp3を各密閉構造外部に連通するので、第2の空間Sp2から第3の空間Sp3に熱が伝達されたとしても、第3の空間Sp3が各密閉構造外部に開放されているため、第3の空間Sp3に伝達された熱を各密閉構造外部に放熱できる。
また、各隔壁部951A,951Bは、先端部分がファン筐体935における筐体本体9351の側面に当接する。すなわち、各隔壁部951A,951Bは、筐体本体9351および蓋体9352の接続部分よりも固定子934側に形成されている。このことにより、露出側開口部114により第3の空間Sp3が密閉構造外部に連通していても、前記接続部分を介して各密閉構造外部とファン筐体935内部とが連通することがなく、各密閉構造の密閉性を良好に確保できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、循環ファン84,93をシロッコファンで構成していたが、これに限らず、ファン回転軸に沿って空気を吸入および吐出する軸流ファンで構成しても構わない。
前記各実施形態では、ファン収納部86,95は、各上流側ダクト部材83,92に設けていたが、これに限らず、例えば、各下流側ダクト部材81,91に設けても構わない。
前記各実施形態では、冷却対象として、光学装置35および偏光変換素子323としたが、これに限らず、その他の光学部品を採用しても構わない。
前記第3実施形態および前記第4実施形態において、伝熱部材としては、ヒートシンク841B,842Bやヒートパイプ841D,842Dに限らず、例えば、金属製の棒状部材等、その他の部材を採用しても構わない。
前記第5実施形態において、隔壁部951の形成位置は、前記第5実施形態で説明した形成位置に限らず、ファン筐体935外部の空間を回転子933側の第1の空間と固定子934側の第2の空間と、第1の空間および第2の空間に介在する第3の空間とに区画できれば、いずれの形成位置でも構わない。また、隔壁部951の数も2つに限らず、3つ以上で構成しても構わない。
前記各実施形態では、光源装置31は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
前記各実施形態では、プロジェクタ1は、液晶パネル351を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記各実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いても構わない。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイス等、液晶以外の光変調装置を用いても構わない。
前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明は、投影画像の画質を安定に確保し、かつ、光学部品を効率的に冷却できるため、プレゼンテーションやホームシアタに用いられるプロジェクタに利用できる。
第1実施形態におけるプロジェクタの外観を示す斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における筐体内部冷却装置の構成を示す斜視図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す斜視図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す斜視図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す斜視図。 前記実施形態における第2の循環ファンの構造を説明するための図。 前記実施形態における各ファン収納部による各循環ファンの収納構造を説明するための図。 第2実施形態における第1のファン収納部による各ファンの収納構造を説明するための図。 第3実施形態における第1のファン収納部による各ファンの収納構造を説明するための図。 第4実施形態における第1のファン収納部による各ファンの収納構造を説明するための図。 第5実施形態における各ファン収納部による各循環ファンの収納構造を説明するための図。 前記実施形態における各ファン収納部による各循環ファンの収納構造を説明するための図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、2・・・外装筐体(放熱手段)、35・・・光学装置(光学部品)、36・・・光学部品用筐体、81,91・・・下流側ダクト部材、82・・・接続ダクト部材、83,92・・・上流側ダクト部材、84,93・・・循環ファン、86,95・・・ファン収納部、87・・・冷却装置(放熱手段)、111〜114・・・露出用開口部、323・・・偏光変換素子、841A,842A・・・ファン本体、841B,842B・・・ヒートシンク(伝熱部材)、841B2・・・フィン部材、841D,842D・・・ヒートパイプ(伝熱部材)、931・・・吸入口、932・・・吐出口、933・・・回転子、934・・・固定子、935・・・ファン筐体、951・・・隔壁部、3612R,3612G,3612B・・・開口部(流入口)、3621・・・切り欠き(流出口)、Ax・・・回転軸、Sp1・・・第1の空間、Sp2・・・第2の空間、Sp3・・・第3の空間。

Claims (7)

  1. 空気を流通可能とする環状の空気流通路を有する密閉構造内部に配置される光学部品と、前記環状の空気流通路の空気を循環させる循環ファンとを備えたプロジェクタであって、
    前記密閉構造は、
    前記光学部品を内部に収納するとともに、内部に空気を流入させるための流入口および外部に空気を流出させるための流出口を有する光学部品用筐体と、
    前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に空気を導くとともに、前記流出口を介して前記光学部品用筐体内部から外部に流出した空気を再度、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に導くダクト部材とを備え、
    前記ダクト部材は、前記循環ファンを収納するファン収納部を備え、
    前記ファン収納部には、
    前記循環ファンの一部を前記密閉構造外部に露出させる露出用開口部が形成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記循環ファンは、複数の羽根を有する回転子と、前記回転子を所定の回転軸を中心として回転可能に軸支する固定子と、前記回転子および前記固定子を内部に収納し、前記回転子が空気を内部に取り込むための吸入口および空気を外部に吐出するための吐出口を有するファン筐体とを備えたシロッコファンで構成され、
    前記回転子および前記固定子は、前記回転軸に沿って積層配置され、
    前記露出用開口部は、
    前記循環ファンにおける前記固定子側の一部を前記密閉構造外部に露出させる
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記循環ファンは、
    ファン本体と、前記ファン本体に熱伝達可能に接続する伝熱部材とを備え、
    前記露出用開口部は、
    前記伝熱部材の一部を前記密閉構造外部に露出させる
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項3に記載のプロジェクタにおいて、
    前記伝熱部材は、
    複数のフィン部材を有するヒートシンクで構成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項3に記載のプロジェクタにおいて、
    前記伝熱部材は、
    内部に毛細管構造を有する管状に形成されるとともに管内部には冷媒が収容され前記冷媒が管内部を還流することにより熱移動が行われるヒートパイプで構成されている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項3から請求項5のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記密閉構造外部に配設され、前記伝熱部材に熱伝達可能に接続し、前記伝熱部材の熱を放熱する放熱手段を備えている
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  7. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記循環ファンは、複数の羽根を有する回転子と、前記回転子を所定の回転軸を中心として回転可能に軸支する固定子と、前記回転子および前記固定子を内部に収納し、前記回転子が空気を内部に取り込むための吸入口および空気を外部に吐出するための吐出口を有するファン筐体とを備えたシロッコファンで構成され、
    前記回転子および前記固定子は、前記回転軸に沿って積層配置され、
    前記ファン収納部には、
    内部に突出して前記ファン筐体外面に当接し、前記ファン筐体外部の空間を前記回転子側の第1の空間と、前記固定子側の第2の空間と、前記第1の空間および前記第2の空間の間に介在する第3の空間とに区画する隔壁部が設けられ、
    前記露出用開口部は、
    前記第3の空間を前記密閉構造外部に連通する
    ことを特徴とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016025368A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 シャープ株式会社 ヘッドホンユニット及びヘッドホン装置
JP2016080957A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2016224399A (ja) * 2015-05-26 2016-12-28 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2017156425A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 キヤノン株式会社 投射型表示装置

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