JP2009133654A - 糖化ヘモグロビンの測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】糖化ヘモグロビンの測定精度を低下させることなく、測定時間の短縮を図り得る糖化ヘモグロビンの測定方法を提供する。
【解決手段】液体クロマトグラフィーを用いた糖化ヘモグロビンの測定方法であって、平均粒径が5μm〜20μmの範囲の充填剤が充填されており、内径が3.0mm〜5.0mm及び長さが10mm〜30mmの範囲にあるカラムを用い、ヘモグロビン画分の溶出に際しての溶離液の流速を1.6ml/分〜2.5ml/分の範囲とし、かつヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液に非イオン性界面活性剤を含有させることを特徴とする、糖化ヘモグロビンの測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体試料中、例えば血液中の糖化ヘモグロビンの測定方法に関し、より詳細には、液体クロマトグラフィーを用いた糖化ヘモグロビンの測定方法に関する。
人の血液中には、様々なヘモグロビンが存在する。成人の血液中のヘモグロビンの約90%はヘモグロビンA0であり、約7%が糖化ヘモグロビンA1である。ヘモグロビンのβ鎖に結合した糖の種類により、糖化ヘモグロビンA1は、ヘモグロビンA1a1、ヘモグロビンA1a、ヘモグロビンA1b、ヘモグロビンA1cなどに分隔される。もっとも、糖化ヘモグロビンA1の約60%を占めるのがヘモグロビンA1cである。
ヘモグロビンA1cでは、血液中のグルコースがヘモグロビンのβ鎖N末端に化学的に結合している。ヘモグロビンA1cのヘモグロビン全体に対する割合は、血糖値に依存するため、ヘモグロビンA1cと非糖化ヘモグロビンとの合計に対するヘモグロビンA1cの割合は、1〜2カ月の期間の患者の血糖値の平均を反映すると言われている。そのため、ヘモグロビンA1cのヘモグロビン全体に示す割合であるヘモグロビンA1c値(%)は、血糖値と異なり一時的な変動を示さないため、糖尿病診断の指標として広く用いられている。
近年、ヘモグロビンA1c値は、診察前の必須の検査項目の1つとなっており、より速やかに検査結果の得られることが望まれている。
一般に、ヘモグロビンA1c値を測定するにあたっては、液体クロマトグラフィーが用いられている。液体クロマトグラフィーによる検査速度を高めるには、1)カラムの小型化、2)流速を高める方法及び3)充填剤の粒径を小さくする方法などが用いられている。もっとも、流速を高めたり、充填剤の粒径を小さくした場合には、カラム内の圧力が高くなる。そのため、カラムを含む装置の設計に制約が生じる。また、装置の耐圧性能を高めるには、高価な部品を必要とする。そのため、装置のコストが高くなり、高価なカラムは汎用の臨床検査に用いることができない。
液体クロマトグラフィーによりヘモグロビン類の測定を行う場合、下記の特許文献1に記載のように、カチオン交換カラムが用いられ、溶離液の溶出力を変化させることにより、ヘモグロビン類の分離が行われている。通常、溶血した血液試料をカチオン交換液体クロマトグラフィーに供給し溶離液を流して、分離を行うと、ヘモグロビン類は、ヘモグロビンA1a、ヘモグロビンA1b、ヘモグロビンF、不安定型ヘモグロビンA1c、安定型ヘモグロビンA1c及びヘモグロビンA0の順序で溶出する。
特公平8−7197号公報
前述のように、従来、カラムの小型化、流速の向上あるいは充填剤の粒径を小さくする方法などにより、ヘモグロビン類の測定の高速化が図られていた。しかしながら、高価な装置を必要とすることとなり、これらの高速化手法は、汎用の臨床検査に利用し難かった。また、カラムの小型化を図るにも限界があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、ヘモグロビンA1cの測定精度を低下させることなく、測定時間を大幅に短縮することを可能とする糖化ヘモグロビンの測定方法を提供することにある。
本発明に係る糖化ヘモグロビンの測定方法は、液体試料中の糖化ヘモグロビンを液体クロマトグラフィーにより測定する方法であり、下記の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明の測定方法は、平均粒径が5μm〜20μmの範囲にある充填剤が収納されており、内径が3.0mm〜5.0mm、長さが10mm〜30mmの範囲にあるカラムに、液体の試料を通過させる工程と、次に、前記カラムに、溶出力を異ならせて溶離液を1.6ml/分〜2.5ml/分の速度で通過させ、ヘモグロビンA0及び糖化ヘモグロビンを含む複数種のヘモグロビンを溶出する工程とを備え、前記ヘモグロビンA0を溶出する際に溶離液に非イオン性界面活性剤を含有させることを特徴とする。
本発明に係る糖化ヘモグロビンの測定方法でカラムに供給される液体の試料は特に限定されないが、好ましくは、溶血された血液試料が用いられ、それによって、血中の糖化ヘモグロビンであるヘモグロビンA1cを本発明に従って短時間で高精度に測定することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
液体クロマトグラフィーによる血液中のヘモグロビン類の測定等に際しては、ヘモグロビンA1a、ヘモグロビンA1b、ヘモグロビンF、不安定型ヘモグロビンA1c、安定型ヘモグロビンA1c及びヘモグロビンA0の順でヘモグロビン類が溶出する。そして、ヘモグロビンA0は、ヘモグロビンの大部分を占め、正常人では、ヘモグロビン全体の約90%を占める。従って、測定を終了するには、ヘモグロビンA0をより短時間で溶出させることが重要である。本発明では、上記特定の平均粒径の充填剤が充填されている上記特定の内径及び長さ範囲のカラムを用い、溶離液の流速を1.6mm/分〜2.5mm/分とし、ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液に非イオン性界面活性剤含有させることにより、各ヘモグロビン類の分離速度を高め、ヘモグロビンA1cの分離性能を低下させることなく、大部分を占めるヘモグロビンA0の溶出時間を短縮したことに特徴を有する。それによって、ヘモグロビンA1cの測定精度を低下させることなく、測定時間の大幅な短縮が図られる。
本発明において用いられる充填剤としては、従来より血液中のヘモグロビン類の分離に用いられている様々な充填剤を用いることができる。このような充填剤としては、例えば、ポリマー系、シリカ系などが挙げられる。
上記充填剤の平均粒子系は、5μm〜20μmの範囲であることが必要である。平均粒径が5μm未満では、カラム内の圧力が高くなりすぎる。より好ましくは、平均粒径は6μm以上とされ、カラム内圧の上昇をより効果的に抑制することができる。
平均粒径が20μmを越えると、ヘモグロビンA1cの分離性能が低下するおそれがある。より好ましくは、平均粒径は、12μm以下であり、それによって、ヘモグロビンA1cの分離性能をより一層高めることができる。
上記充填剤が充填されるカラムについてはイオン交換液体クロマトグラフィー用の公知のカラムを適宜用いることができる。このようなカラムの材料については特に限定されず、ステンレスなどの金属、ポリエーテルエーテルケトンやポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂、あるいはガラスなどを挙げることができる。
上記カラムの内径は、3.0mm〜5.0mmの範囲である。内径が3.0mm未満では、線速度が高くなりすぎ、カラム内の圧力が上昇しすぎる。内径が5.0mmを越えると、カラム内における拡散が起こりすぎ、ヘモグロビンA1cの分離性能が低下する。
カラムの長さは、10mm〜30mmの範囲である。10mm未満では、理論段数の低下に伴ってヘモグロビンA1cの分離性能が低下する。より好ましくは、カラムの長さは15mm以上であり、それによって、ヘモグロビンA1cの分離性能をより一層高めることができる。
カラムの長さが30mmを越えると、ヘモグロビン画分の溶出に時間がかかり、測定時間の短縮ができなくなる。より好ましくは、カラムの長さは25mm以下であり、それによって測定時間をより一層短縮することができる。
また、本発明では、溶離液の溶出力を異ならせてヘモグロビン類を溶出する際の流速については、1.6ml/分〜2.5ml/分の範囲とされる。流速が1.6ml/分未満では、ヘモグロビン画分の溶出に時間がかかり、測定時間が短縮できない。より好ましくは、1.7ml/分以上とすることにより、測定時間をより一層短縮することができる。
流速が2.5ml/分を越えると、カラム内の圧力が上昇し、耐圧性に優れたカラムを必要とする。より好ましくは、2.0ml/分以下とすることが望ましく、それによって、より安価なカラムを用いることができる。
また、本発明では、溶出力を異ならせて溶離液を流して様々なヘモグロビン画分を順次溶出するに際し、ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液に非イオン性界面活性剤が含有されている。それによって、疎水性相互作用により充填剤に強固に吸着しているヘモグロビンA0を、速やかに溶出することができる。このような非イオン性界面活性剤としては、特に限定されず、公知の任意の非イオン性界面活性剤を用いることができる。このような非イオン性界面活性剤の代表的なものとしては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシポロピレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸モノエステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンラウレート(Twenn20)が特に好ましい。
なお、上記非イオン性界面活性剤は、ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液に含有されておればよく、ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液にのみ非イオン性界面活性剤を添加してもよく、他のヘモグロビン画分を溶出する際の溶離液にも非イオン性界面活性剤を添加していてもよく、添加せずともよい。もっとも、好ましくは、他のHb画分を溶出する際の溶離液に非イオン性界面活性剤を添加すると分離に影響を及ぼす可能性があるため、ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液にのみ非イオン性界面活性剤が存在していることが好ましい。
よって、好ましくは、溶離液をカラムに供給するに際し、ヘモグロビンA0を溶出する前の段階までは溶離液中に非イオン性界面活性剤を存在させず、ヘモグロビンA0を溶出するに際し、非イオン性界面活性剤を溶離液に添加することが望ましい。その場合、溶出力を異ならせるに際し、複数種の溶離液を切り換えて用いてもよく、溶離液をカラムに供給するに際し、供給される溶離液の組成を変更しつつ溶出力を変化させてもよい。
また、ヘモグロビンA0を短時間で溶出させるために、特開2003−14719号公報や特開2005−128030号公報に記載のような公知の溶出効率向上方法をさらに併用してもよい。
なお、本発明でカラムに供給される液体の試料としては、患者の糖尿病の指標としてのヘモグロビンA1c値を求めるには、溶血された血液試料が用いられる。もっとも、本発明の糖化ヘモグロビンの測定方法は、溶血された血液試料以外の液体の試料中の糖化ヘモグロビンを測定するのに用いられてもよい。
本発明に係る糖化ヘモグロビンの測定方法では、上記特定の平均粒径範囲の充填剤が充填されており、内径及び長さが上記特定の範囲の寸法にあるカラムを用い、ヘモグロビン画分の溶出に際しての溶離液の流速を1.6ml/分〜2.5ml/分の範囲とし、しかもヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液に非イオン性界面活性剤が添加されているため、ヘモグロビンA1cの測定精度を低下させることなく、種々のヘモグロビン画分を速やかに溶出させることができ、さらにヘモグロビン画分の大部分を占めるヘモグロビンA0を速やかに溶出させることができる。従って、測定時間の大幅な短縮を図ることができ、ヘモグロビンA1c値の測定を速やかに行うことが可能となる。
また、従来の流速を高める方法や、充填剤の平均粒径を小さくする方法で測定速度を高めた場合では、耐圧性に優れたカラムを必要とし、高価な部品を用いなければならなかった。これに対し、本発明では、流速をさほど高める必要はなく、充填剤の平均粒径をさほど小さくする必要もないため、カラムを含む装置のコストを高めることなく、ヘモグロビンA1cの測定の高速化を図ることが可能となる。よって、汎用的な臨床検査に好適な糖化ヘモグロビンの測定方法を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。もっとも、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(1)充填剤の調製
攪拌機付き反応器に、3重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液に、テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製)300g、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製)100g及び過酸化ベンゾイル1.0gの混合物を添加した。混合物を攪拌しながら調粒した後、窒素雰囲気下にて80℃の温度で1時間重合した。別途、イオン交換基を有する単量体として、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(東亜合成化学社製)100gと、ポリエチレングリコールメタクリレート(日本油脂社製、エチレングリコール鎖n=4)100gをイオン交換水に溶解した。イオン交換水に上記単量体を溶解した該溶液を反応器に添加し、さらに攪拌しつつ窒素雰囲気下で80℃で2時間重合を行った。得られた重合体含有組成物を水及びアセトンで洗浄し、イオン交換基を有する親水性の被覆重合体粒子を得た。
得られた被覆重合体粒子10gを、溶存オゾンガス濃度100ppmのオゾン水300mlに浸漬し、30分間攪拌した。攪拌後、遠心分離機(日立製作所製Himac CR20G)を用いて遠心分離し、上澄みを除去した。この操作を2回繰り返し、親水化処理を施し、イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤を得た。
なお、オゾン水は、内径15cm×長さ20cmの円柱形を有する外管内に、パーフルオロアルコキシ樹脂からなる内径0.5mm×厚さ0.04mm×長さ350cmの中空管状のオゾンガス透過膜が400本収容されたオゾン溶解モジュールを含むオゾン水製造システム(積水化学工業社製)を用いて調製した。
上記イオン交換液体クロマトグラフィー用充填剤の作製にあたり、前述したイオン交換基を有する親水性の被覆重合体粒子を得た段階で、レーザー回折式流動分布測定装置を用いて平均粒径を測定した。また、上記被覆重合体粒子の製造に際し、調粒工程の撹拌の回転数を異ならせることにより、平均粒径が異なる以下の3種類の充填剤A〜Cを調製した。
充填剤A:平均粒子径9μm、CV値15%
充填剤B:平均粒子径3μm、CV値14%
充填剤C:平均粒子径25μm、CV値12%
(2)カラム
液体クロマトグラフィー用カラムとして、以下の5種類の寸法のカラムA〜カラムHを用意した。
カラムD:内径4.6mm、長さ20mm
カラムE:内径4.6mm、長さ9mm
カラムF:内径4.6mm、長さ35mm
カラムG:内径2.0mm、長さ20mm
カラムH:内径6.0mm、長さ20mm
(3)実験例1
上記充填剤A〜C及びカラムD〜Hを組み合わせて得られた下記の表1に示す各カラム装置1〜15について、A0以外のHb画分を溶出する液を送液ポンプ(島津製作所社製、LC−10AS)を用い、1.7ml/分の速度で送液した際のカラム内の圧力を測定した。結果を下記の表1に示す。カラム内の圧力が5MPa以下のものについては、圧力が高くなりすぎないため〇を付し、5MPaを越えるものについては×を付した。
Figure 2009133654
充填剤AとカラムGの組合せ、充填剤Bを充填したすべてのカラムにおいて、圧力が5MPaを超え、圧力基準を満たさなかった。
(4)実験例2
実験例1において〇が付されたカラム装置について、以下の要領でHbA1cを測定し、クロマトグラムを比較した。もっとも、充填剤Cを充填したカラムは、HbA1cピークが溶出しなかったり、溶出しても大きくブロード化したため、HbA1c測定値を算出することができなかった。従って、充填剤AとカラムD,E,FまたはHを用いてクロマトグラフィーを行った。
HbA1cの測定:
グリコHbコントロールレベル1(国際試薬社製、参考数値5.8±0.5%)を200μLの注射用水で溶解した後、希釈液(0.1%トリトンX−100を含有するリン酸緩衝液(pH7.0))で100倍に希釈したものを調製し、測定試料とした。
測定試料中のヘモグロビンA1c量及び非糖化ヘモグロビン量を測定し、ヘモグロビンA1cと非糖化ヘモグロビンとの合計に対するヘモグロビンA1cの割合(ヘモグロビンA1c値(%))を求めた。
システム:送液ポンプ LC−9A(島津製作所社製)
オートサンプラー ASU―420(積水化学工業社製)
検出器 SPD−6AV(島津製作所社製)
溶離液:第1液 リン酸緩衝液(pH5.3)
第2液 0.05%Tween20含250mMリン酸緩衝液(pH8.0)
※第1液は、それぞれのカラム(充填剤とカラムの組合せ)において、HbA1cが同一保持時間になるように濃度を調整。
測定時間:50秒
流速:1.7mL/分
検出波長:415nm
試料注入量:10μL
結果を図1〜4に示す。なお、表2は、図1〜図4のクロマトグラムを得るのに用いた充填剤AとカラムD,E,F,Hの組み合わせを示す。図1〜図4において、1〜5は下記のピークであることを示す。
1:ピーク1 HbA1a+HbA1b
2:ピーク2 HbF
3:ピーク3 不安定型HbA1c
4:ピーク4 安定型HbA1c
5:ピーク5 HbA0
また、表3は、図1〜図4に示したクロマトグラムで求められたHbA1c測定値を示す。
Figure 2009133654
Figure 2009133654
図1〜図4から明らかなように、充填剤AとカラムDの組合せでは、測定時間50秒で、HbA1cを分離定量できた。また、HbA0も測定時間内に溶出できた。
充填剤AとカラムEの組合せでは、カラムの長さが短すぎるため、ピークがブロード化し、HbA1cの定量性に問題があった。HbA0は測定時間内に溶出できた。
充填剤AとカラムFの組合せでは、HbA1c値は基準値内ではあったが、カラムの長さが長すぎるため、ピーク間が圧縮され、ピークの分離に問題があった。また、カラムの長さが長すぎる影響で、測定時間内にHbA0を完全に溶出することができなかった。
充填剤AとカラムGの組合せでは、カラムの内径が大きすぎるため、ピークがブロード化し、HbA1cの定量性に問題があった。また、測定時間内にHbA0を完全に溶出することができなった。
第2の実験例において、充填剤AとカラムDとを用いた場合のクロマトグラムを示す図である。 第2の実験例において、充填剤AとカラムEとを用いた場合のクロマトグラムを示す図である。 第2の実験例において、充填剤AとカラムFとを用いた場合のクロマトグラムを示す図である。 第2の実験例において、充填剤AとカラムHとを用いた場合のクロマトグラムを示す図である。
符号の説明
1…ピーク1(HbA1a+HbA1b)
2…ピーク2(HbF)
3…ピーク3(不安定型HbA1c)
4…ピーク4(安定型HbA1c)
5…ピーク5(HbA0)

Claims (2)

  1. 液体試料中の糖化ヘモグロビンを液体クロマトグラフィーにより測定する糖化ヘモグロビンの測定方法であって、
    平均粒径が5μm〜20μmの範囲にある充填剤が収納されており、内径が3.0〜5.0mm、長さが10〜30mmの範囲にあるカラムに、液体の試料を通過させる工程と、
    次に、前記カラムに、溶離液を溶出力を異ならせて1.6ml/分〜2.5ml/分の速度で通過させ、ヘモグロビンA0及び糖化ヘモグロビンを含む複数種のヘモグロビンを溶出する工程とを備え、前記ヘモグロビンA0を溶出する際の溶離液として非イオン性界面活性剤を含有する溶離液を用いることを特徴とする、糖化ヘモグロビンの測定方法。
  2. 前記液体の試料が溶血している血液試料である、請求項1に記載の糖化ヘモグロビンの測定方法。
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