JP2009132623A - 2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法 - Google Patents

2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】5〜8−位が置換された2,3−ジシアノナフタレン誘導体の効率的な製造方法の提供。
【解決手段】フラン化合物を、金属マグネシウムの存在下に、2,3−ジシアノベンゼンと反応させることを特徴とする、下記の式(3)で表される2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
Figure 2009132623

【選択図】なし

Description

本発明は、ナフタロシアニン製造の中間体等として有用な、2,3−ジシアノナフタレン誘導体の新規で効率的な製造方法に関する。
近年、近赤外領域に発振波長を持つ半導体レーザーの登場によってフタロシアニンの吸収長波長化の研究が盛んに行われるようになり、それに関連してナフタロシアニンの合成が注目を浴びている。ナフタロシアニンは、フタロシアニンよりも共役系が長く吸収波長が長波長領域であるため、光記録材料だけでなく熱線吸収剤としての利用が期待されているが、前駆体である2,3−ジシアノナフタレン誘導体の合成が困難であるため報告例が少ない。
ナフタロシアニンの前駆体となる2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法としては、1−置換−又は1,4−置換−2,3−ジメチルベンゼンを原料として、多段階反応により対応する5−置換、又は5,8−置換−2,3−ジシアノナフタレン誘導体を製造する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
また、1,4−ジヒドロキシ−2,3−ジシアノナフタレンをアルキル化剤と反応させることによってヒドロキシル基をアルキル化し、対応する2,3−ジシアノナフタレン誘導体を製造する方法も提案されている。(例えば、特許文献2,非特許文献1参照)
特開平8−67826号公報 特表平8−508269号公報 A. Sygula, R. Sygula, P. N. Rabideau, Org. Lett. 2005, 7,4999 - 5001
しかしながら、これらの従来技術では、複雑な多段階反応を必要とし収率が低い、或いは高価な触媒を必要とし製造コストが高くなる、といった問題点があった。また、製造可能な2,3−ジシアノナフタレン誘導体の種類も限られていた。
したがって、本発明はこれら従来技術の問題点を解消して、簡単な工程により、各種の5〜8−位が置換された2,3−ジシアノナフタレン誘導体を、低コストで効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、置換フラン化合物を1,4−ジアルコキシ−2,3−ジシアノ−5,6−ジハロゲン化ベンゼンと反応させることによって、対応する2,3−ジシアノナフタレン誘導体を一段階で効率良く製造することができることを発見し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明ではつぎの1〜3の構成を採用する。
1.下記の式(1)で表されるフラン化合物を、
Figure 2009132623
(式中、R〜Rは、各独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換又は非置換フェニル基から選択された基を表す。)
金属マグネシウムの存在下に、下記式(2)で表される2,3−ジシアノベンゼン誘導体と反応させることを特徴とする、
Figure 2009132623
(式中、Xはハロゲン原子を表し;R及びRは、各独立して炭素数1〜12のアルキル基を表す。)
下記の式(3)で表される2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
Figure 2009132623
(式中、R〜Rは上記と同じものを表す。)
2.前記反応を、有機溶媒中で行うことを特徴とする1に記載の2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
3.前記反応を0℃〜リフラックス温度で行うことを特徴とする1又は2に記載の2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
本発明によれば、各種の5〜8−位が置換された2,3−ジシアノナフタレン誘導体を、一段階で効率良く製造することが可能であり、製造コストを大幅に低減することができる。また、本発明は、従来技術では製造することが困難であった、5〜8−位がアルキル基やアリール基によって置換された各種の2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造に広く適用することができるものであり、極めて実用的価値が高いものである。
本発明では、原料として次の式(1)で表されるフラン化合物を使用する。
Figure 2009132623
上記式(1)において、R〜Rは同一又は異なるものであり、各独立して水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換又は非置換フェニル基から選択された基を表す。
好ましいR〜Rとしては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の低級アルキル基;−CYで表される置換又は非置換のフェニル基(ここで、YはH,Cl,F,CH,OCH3, CF, CN, COOR (Rは炭素数1〜6のアルキル基)から選択された基を表す);が挙げられる。
また、本発明では他の原料として、次の式(2)で表される2,3−ジシアノベンゼン誘導体を使用する。
Figure 2009132623
上記式(2)において、Xはハロゲン原子を表し;R及びRは、各独立して炭素数1〜12のアルキル基を表す。
ハロゲン原子としては、F,Cl,Br,I原子のいずれも使用可能であるが、Br原子が好ましい。また、R及びRとしては、水素原子及び炭素数1〜4の低級アルキル基も用いることができるが、炭素数5〜8の高級アルキル基が好ましい。
これらの2,3−ジシアノベンゼン誘導体は、入手の容易な1、4−ジヒドロキシ−2,3−ジシアノベンゼン誘導体を原料として、NBSによるジブロモ化反応、および、後続する光延反応(DIAD及びPPhの存在下での対応するアルコールROHおよび(または) ROHとの反応)により、次の反応スキームにしたがって製造することができる。
Figure 2009132623
上記反応スキームにおいて、NBSはN−ブロモこはく酸イミド、DIADはジイソプロピルアゾカルボキシレート、PPhはトリフェニルホスフィン、THFはテトラヒドロフラン、r.t.は室温を意味し、65%及び97%は各反応における収率を表す。
本発明では、上記の式(1)で表されるフラン化合物と、上記の式(2)で表される2,3−ジシアノベンゼン誘導体を、グリニヤール反応用の削状マグネシウムのような金属マグネシウムの存在下に反応させることによって、次の式(3)で表される5〜8−位が置換された2,3−ジシアノナフタレン誘導体を製造する。
Figure 2009132623
上記式(3)において、R〜Rは上記と同じものを表す。
これらの式(3)で表される化合物には、公知化合物のほか、一部新規な化合物が含まれる。例えば、式(3)において、R〜Rが下記のものである化合物は、これまで知られていない。ここで、Meはメチル基、Phはフェニル基を表す。
=Me,R=R=R=H,R=R=C11
=R=Me,R=R=H,R=R=C11
=R=Ph,R=R=H,R=R=C11
=R=H,R=R=Ph,R=R=C11
本発明によれば、上記式(3)で表される化合物を一段階反応で効率良く製造することができる。この反応は、通常は有機溶媒、特にTHF、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、グライム類のようなエーテル系有機溶媒中で行うことが好ましい。他の好適な有機溶媒としては、トルエンやキシレンなどの非極性溶媒、およびN,N−ジメチルホルムアミドやN−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。
また、反応温度は0℃〜リフラックス温度の範囲で、使用する原料等に応じて選択することができる。
次に実施例により本発明をさらに説明するが,以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(製造例1:5, 6-ジブロモ-1, 4-ジヒドロキシ-2,3-ジシアノベンゼンの合成)
温度計と塩化カルシウム管を取り付けた500 mL三つ口フラスコに、1, 4-ジヒドロキシ-2,3-ジシアノベンゼン30.0 g(187 mmol)、tert-ブタノール 200 mLを導入し、50℃で加熱溶解した。そこへN-ブロモこはく酸イミド67.6 g(380 mmol, 2 eq.)を15分かけて加え、その後50℃で2時間加熱撹拌した。再びN-ブロモこはく酸イミド67.6 g(380 mmol, 2 eq.)を15分かけて加え、50℃で2時間加熱撹拌した。反応溶液は室温まで放冷した後、亜硫酸水素ナトリウム50 gを水200 mLに溶解した水溶液に加えた。生じた褐色沈殿を吸引ろ過で濾取および水洗した後、真空乾燥した。淡褐色粉末の5, 6-ジブロモ-1, 4-ジヒドロキシ-2,3-ジシアノベンゼンを39.0 g(収率
65 %)得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
13C NMR (100 MHz, TMS, d6-DMSO)δ151.73, 124.87, 113.94,
102.09 ppm; IR(KBr) νmax 3314, 2250, 1716, 1561, 1439, 1331, 1275, 1173, 1052, 986,
931, 844, 728, 681, 521, 419 cm-1; MS(APCI) m/z 318 [M + H]+
また、文献(Cook, M. J.; Heeney, M.
J. Chem. Eur. J. 2000, 21, 3958)のスペクトルと照合し、目的化合物の生成を確認した。
(製造例2:5, 6-ジブロモ-2,3-ジシアノ-1,4-ジペンチルオキシベンゼンの合成)
滴下漏斗、塩化カルシウム管、窒素導入管、温度計を取り付けた1000 mL四つ口フラスコに、窒素雰囲気下にて上記製造例1で得られた5, 6-ジブロモ-1, 4-ジヒドロキシ-2,3-ジシアノベンゼン 37.1 g(117 mmol)、トリフェニルホスフィン 73.5 g(280 mmol, 2.4 eq.)、1-ペンタノール 25.7 g(292 mmol, 2.5 eq.)、テトラヒドロフラン 170 mLを導入した。反応溶液を氷浴で0℃に冷却し、そこへ滴下漏斗からジイソプロピルアゾジカルボキシレート 59.4 g(294 mmol, 2.5 eq.)をテトラヒドロフラン 250 mLに溶解した溶液を30分かけて滴下した。滴下後、氷浴を外して反応溶液を室温に戻し、室温で5時間撹拌した。反応溶液中のテトラヒドロフランをロータリーエバポレーターで留去した。得られた褐色粘調液体にジエチルエーテル100 mLを加え、析出した無色固体(トリフェニルホスフィンオキシド)を吸引ろ過で濾取した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮して褐色固体の粗成生物を94.0 g得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 800 mL,、展開溶媒 ジクロロメタン:ヘキサン = 1 : 5)で精製し、無色結晶の5,
6-ジブロモ-2,3-ジシアノ-1, 4-ジペンチルオキシベンゼンを 51.9 g(収率
97 %)得た。なお、テトラヒドロフランは金属ナトリウムを用いて蒸留したものを用いた(以下の例でも、同様である。)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3)δ4.20(t, 4H, J= 6.4 Hz),
1.94 - 1.87(m, 4H), 1.56-1.36(m, 8H), 0.95(t, 6H, J= 7.2 Hz) ppm; 13C
NMR (100 MHz, TMS, CDCl3)δ156.38, 129.62, 112.36, 109.21, 76.69, 29.63, 27.73,
22.34, 13.93 ppm; IR(KBr) νmax 2959, 2858, 2234, 1548, 1466, 1423, 1361, 1231, 1072, 1044,
1006, 936, 889, 835, 729, 536, 499 cm-1; MS(APCI) m/z 459 [M + H]+;
mp 68.8 - 69.9 ℃
(実施例1:2, 3-ジシアノ-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンの合成)
10 mLナス型フラスコにy字管、滴下漏斗、還流冷却器、塩化カルシウム管、窒素導入管を取り付けた。窒素雰囲気下で、ナス型フラスコにグリニャール反応用削状マグネシウム0.1 g(4.1 mmol, 2 eq.)、フラン (2.0 mmol, 1 eq.)、テトラヒドロフラン 2 mLを入れ加熱還流した。そこへ滴下漏斗から上記の製造例2で得られた5, 6-ジブロモ-2,3
-ジシアノ-1,4-ジペンチルオキシベンゼン0.92 g(2.0 mmol)をテトラヒドロフラン 2 mLに溶解した溶液を30分かけて滴下した。1時間加熱還流し、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液100 mLに加え、15分間撹拌した。反応溶液を分液ロートに移し、50 mLのジクロロメタンで3回抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾取し、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、黒色油状の粗成生物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2, 3-ジシアノ-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンを得た(収率97%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3) δ8.23(dd,
2H, J= 2.8, 6.2 Hz), 7.79(dd, 2H, J= 3.2, 6.2 Hz), 4.42(t, 4H, J= 6.8 Hz),
1.97(quint, 4H, J= 6.8 Hz), 1.60 - 1.40(m, 8H), 0.97(t, 6H, J= 7.2 Hz) ppm; 13C
NMR (100 MHz, TMS, CDCl3)δ157.23, 130.45, 130.15, 123.53, 114.41, 98.70, 76.34,
29.76, 27.83, 22.32, 13.86 ppm; IR(KBr) νmax 2934, 2869, 2222, 1570, 1502, 1406,
1348, 1241, 1102, 1027, 965, 905, 789, 731, 678, 604, 515 cm-1;
MS(APCI) m/z 351 [M + H]+; mp 52.6 - 53.1 ℃
(実施例2:2, 3-ジシアノ-5-メチル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンの合成)
実施例1において、フランに換えて2−メチルフランを使用し、滴下および反応を室温で行い、反応時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にして2, 3-ジシアノ-5-メチル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンを得た(収率35%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3) δ8.08(1H,
d, J= 8.4 Hz), 7.62(t, 1H, J= 7.2 Hz), 7.53(d, 1H, J= 7.2 Hz), 4.35(t, 2H, J=
6.4 Hz), 4.22(t, 2H, J= 6.8 Hz), 2.88(s, 3H), 2.02 - 1.92(m, 4H), 1.59 -
1.40(m, 8H), 0.97(dt, 6H, J= 2.0, 7.4 Hz) ppm; 13C NMR (100 MHz, TMS,
CDCl3)δ159.35,
157.42, 136.30, 133.94, 131.68, 129.75, 121.69, 114.44, 114.07, 101.29, 98.92,
77.00, 29.68, 27.72, 23.46, 22.28, 13.78 ppm; IR(KBr) νmax 2939, 2872, 2228, 1571,
1496, 1459, 1409, 1350, 1330, 1208, 1044, 1021, 972, 888, 810, 782 cm-1;
MS(APCI) m/z 365 [M + H]+; mp 62.0 - 63.8 ℃
(実施例3:2, 3-ジシアノ-5, 8-ジメチル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンの合成)
実施例1において、フランに換えて2,5−ジメチルフランを使用した以外は、実施例1と同様にして2, 3-ジシアノ-5, 8-ジメチル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンを得た(収率39%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3) d 7.37(s, 2H), 4.14(t, 4H, J= 6.8 Hz), 2.83(s, 6H),
1.97(quint, 4H, J= 6.8 Hz) ppm; 13C NMR (100 MHz, TMS, CDCl3)δ159.70, 134.12, 133.71,
131.39, 114.22, 101.66, 77.64, 29.37, 27.68, 23.80, 22.33, 13.76 ppm; IR(KBr) νmax 2938, 2872, 2226, 1459,
1338, 1214, 1042, 1015, 962, 850, 729, 566 cm-1; MS(APCI) m/z 379 [M
+ H]+ ; mp95.0 - 95.3 ℃
(実施例4:2, 3-ジシアノ-5, 8-ジフェニル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンの合成)
実施例1において、フランに換えて2,5−ジフェニルフランを使用した以外は、実施例1と同様にして2, 3-ジシアノ-5, 8-ジフェニル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンを得た(収率24%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3) δ7.54(s,
2H), 7.44 - 7.35(m, 10H), 3.61(t, 4H, J= 6.8 Hz), 1.16(quint, 4H, J= 6.8 Hz),
1.06(quint, 4H, J= 7.2 Hz) 0.93(quint, 4H, J= 6.8 Hz), 0.82(t, 6H, J= 7.2 Hz) ppm;
13C NMR (100 MHz, TMS, CDCl3)δ158.80, 141.99, 139.74,
133.64, 129.50, 128.84, 127.38, 127.13, 113.92, 102.95, 77.05, 28.21, 27.28,
22.18, 13.75 ppm; IR(KBr) νmax 3057, 2956, 2870, 2230, 1599, 1573, 1489, 1411, 1353, 1280,
1233, 1074, 1027, 960, 855, 758, 699 cm-1; MS(APCI) m/z 503 [M + H]+;
mp 192.5 - 194.4 ℃
(実施例5:2, 3-ジシアノ-6, 7-ジフェニル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンの合成)
実施例1において、フランに換えて3,4−ジフェニルフランを使用した以外は、実施例1と同様にして2, 3-ジシアノ-6, 7-ジフェニル-1, 4-ジペンチルオキシナフタレンを得た(収率54%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
1H NMR(400 MHz, TMS, CDCl3) δ8.12(s,
2H), 7.18 - 7.09(m, 10H), 4.33(t, 4H, J=6.4 Hz), 1.83(quint, 4H, J= 6.8 Hz),
1.47 - 1.25(m, 8H), 0.82(t, 6H, J= 7.2 Hz) ppm; 13C NMR (100 MHz,
TMS, CDCl3)δ157.08,
143.66, 139.75, 129.64, 129.22, 128.10, 127.48, 125.12, 114.44, 98.78, 76.31,
29.73, 27.87, 22.27, 13.86 ppm; IR(KBr) νmax 3061, 2956, 2870, 2223, 1565, 1495,
1340, 1041, 1025, 965, 908, 781, 768, 702, 565, 532 cm-1; MS(APCI) m/z
503 [M + H]+; mp 119.5 - 121.3 ℃
上記の各例における反応経路は、下記のスキームのように、5, 6-ジブロモ-2,3-ジシアノ-1, 4-ジペンチルオキシベンゼン1からベンザイン中間体2が生成し、置換フランとのDiels-Alder型[4+2]付加反応により不安定な含酸素環状体3を経由して2,3−ジシアノナフタレン誘導体4が生成すると考えられる。
Figure 2009132623
この反応経路においては、1,4位のジペンチルオキシ基は、ナフタレン環の形成反応に関与するものではない。したがって、上記の各例では一般式(2)及び(3)において、R及びRがペンチル基である化合物を製造する例について説明したが、R及びRとして他のアルキル基をした場合にも、同様にナフタレン環の形成反応は進行する。


Claims (3)

  1. 下記の式(1)で表されるフラン化合物を、
    Figure 2009132623
    (式中、R〜Rは、各独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換又は非置換フェニル基から選択された基を表す。)
    金属マグネシウムの存在下に、下記式(2)で表される2,3−ジシアノベンゼン誘導体と反応させることを特徴とする、
    Figure 2009132623
    (式中、Xはハロゲン原子を表し;R及びRは、各独立して炭素数1〜12のアルキル基を表す。)
    下記の式(3)で表される2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
    Figure 2009132623
    (式中、R〜Rは上記と同じものを表す。)
  2. 前記反応を、有機溶媒中で行うことを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。
  3. 前記反応を0℃〜リフラックス温度で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の2,3−ジシアノナフタレン誘導体の製造方法。

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