JP2009131812A - 電解水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解運転再開時の開始から所定時間の間、原水に対する高濃度塩水の供給流量を適正に制御することにより、電解運転再開時の初期における電解槽内での過電流の発生を大幅に抑制し、または、皆無に近い状態にして、電解運転中の過電流の発生に起因する問題を解消する。
【解決手段】制御装置30は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、電解運転の再開時には当該記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は、通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定し、所定時間を経過した後には、高濃度塩水の供給流量を前記記憶値に基づいて通常のフィードバック制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】制御装置30は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、電解運転の再開時には当該記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は、通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定し、所定時間を経過した後には、高濃度塩水の供給流量を前記記憶値に基づいて通常のフィードバック制御を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電解水生成装置に関する。
電解水生成装置の一形式として、所定濃度の電解質を含有する被電解水を電解する電解槽と、前記電解槽に供給される原水に高濃度塩水を供給して所定濃度の電解質を含有する被電解水を調製する被電解水調製機構と、電解運転時の前記電解槽内の電解電流値を検出する電流値検出手段と、前記電流値検出手段にて検出された電解電流値に基づいて前記原水に対する前記高濃度塩水の供給流量を制御して、電解電流値を設定された電解電流値にフィードバック制御する制御装置を備える電解水生成装置がある。当該形式の電解水生成装置においては、電解運転中の電解槽内の電解電流値を常に設定された電解電流値に制御することによって、設定されている特性の電解生成水を生成することを意図しているものである(特許文献1を参照)。
このように、当該形式の電解水生成装置においては、電解運転中の電解槽内の電解電流値を常に設定された電解電流値になるように、原水に対する高濃度塩水の供給流量を制御している。このため、電解運転の再開時には、電解運転の開始からできるだけ早期に設定された電解電流の下での電解運転ができるように、制御装置に前回の電解運転での原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶しておき、電解運転の再開時には、制御装置は、前記記憶している高濃度塩水の供給流量に基づいて、高濃度塩水の供給流量のフィードバック制御を行い、電解運転の開始からできるだけ早期に、設定された電解電流の下での電解運転ができるように意図している。
特開平11−114565号公報
ところで、当該電解水生成装置においては、電解運転の再開の際には電解槽内は原水等の水で充満しているため、電解運転の開始から所定の時間の間は、電解槽内に充満している水、および、順次塩濃度を増す被電解水の希釈水溶液がフィードバック制御の基準となる。このため、電解運転の再開では、制御装置は、フィードバック制御の関係から、電解運転の開始から所定時間の間は、高濃度塩水の供給流量を増加して、電解槽内を設定された塩濃度の被電解水で充満させる制御を行う。
かかる制御では、原水に対する高濃度塩水の供給と、電解槽内が設定された塩濃度の被電解水で充満する時間に時間差があることから、原水に対する高濃度塩水の供給流量が一時的に過剰となって、電解槽内では過電流が発生することになる。電解運転の再開に当たっては、高濃度塩水を消費された塩水タンクを、新たに調製された高濃度塩水を収容する塩水タンクに交換するが、新たに調製された高濃度塩水の塩濃度が前回の電解運転で使用した高濃度塩水の塩濃度に比較して高い場合には、過電流の発生は顕著となる。電解運転において、電解槽内に過電流が発生した場合には、電源に対して負荷を与えることから、過電流の発生は避けなければならない。
電解運転において、電解槽内に設定された電解電流を大きく上回る過電流が発生した場合に、電解槽の各電極に電流を印加する電源に負荷が加わることになるが、特に、電源容量に余裕がない電源の場合には、電源容量を大きく超える電流が流れることになって、過電流の発生が当該電源に対しては一層大きな負荷を与えることになる。また、電源容量に余裕のない電源においては、過電流が発生すると、電源は自ら電圧降下させて、電源自身を保護する。この場合、通常のフィードバック制御では電圧降下分を検知していないことから、制御装置は電圧降下によって減った電流を補うべく、原水に対する高濃度塩水の供給流量を増大させる。このため、電解運転を、設定された電解電流値の下での正常な電解運転に復帰させるために長時間を要することになる。
従って、本発明の目的は、かかる問題に対処することにあり、特に、電解運転の再開時の早期に発生する過電流を大きく抑制または皆無に近い状態にするとともに、設定された電解電流の下での電解運転を早期に行うことができるようにすることにある。
本発明は、電解水生成装置に関する。本発明が適用対象とする電解水生成装置は、所定濃度の電解質を含有する被電解水を電解する電解槽と、前記電解槽に供給される原水に高濃度塩水を供給して所定濃度の電解質を含有する被電解水を調製する被電解水調製機構と、電解運転途中の前記電解槽内の電解電流値を検出する電流値検出手段と、前記電流値検出手段にて検出される電解電流値に基づいて前記原水に対する前記高濃度塩水の供給流量を制御して電解電流値を設定された電解電流値にフィードバック制御する制御装置を備える形式の電解水生成装置である。
しかして、本発明に係る電解水生成装置においては、前記制御装置は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、前記制御装置は電解運転の再開時には前記記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定し、所定時間を経過した後には、高濃度塩水の供給流量を前記記憶値に基づいて通常のフィードバック制御を行うことを特徴とするものである。
本発明に係る電解水生成装置において、前記被電解水調整機構から高濃度塩水を原水に供給する供給手段として、ダイアフラムピストン式の流量可変ポンプを採用して、前記制御装置は、前記流量可変ポンプの単位時間当たりのストローク数に基づいて、高濃度塩水の原水に対する供給流量を制御するように構成することができる。
本発明に係る電解水生成装置においては、制御装置は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、電解運転の再開時には当該記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は、通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定している。このため、本発明に係る電解水生成装置におけるフィードバック制御によれば、過電流の発生原因となる電解再開の早期における高濃度塩水の供給過剰を大きく抑制または皆無に近い状態とすることができ、これにより、高濃度塩水の供給過剰に起因する過電流の発生を大きく抑制し、または、皆無に近い状態とすることができる。
なお、本発明に係る電解水生成装置においては、被電解水調整機構から高濃度塩水を原水に供給する供給手段として、ダイアフラムピストン式の流量可変ポンプを採用すれば、制御装置は、流量可変ポンプの単位時間当たりのストローク数に基づいて、高濃度塩水の原水に対する供給流量を制御するようにすることができる。かかる手段を採れば、高濃度塩水における多少の塩濃度の変化では、ダイアフラムピストンのストローク数が大きく変化しないため、ダイアフラムピストンのストローク動作が安定し易いという利点がある。
本発明は電解水生成装置に関するもので、本発明に係る電解水生成装置は、所定濃度の電解質を含有する被電解水を電解する電解槽と、電解槽に供給される原水に高濃度塩水を供給して所定濃度の電解質を含有する被電解水を調製する被電解水調製機構と、電解運転途中の電解槽内の電解電流値を検出する電流値検出手段と、電流値検出手段にて検出される電解電流値に基づいて原水に対する高濃度塩水の供給流量を制御して電解電流値を設定された電解電流値にフィードバック制御する制御装置を備える電解水生成装置である。
本発明は、電解運転再開時の開始から所定時間の間、原水に対する高濃度塩水の供給流量を適正に制御することにより、電解運転再開時の初期における電解槽内での過電流の発生を大幅に抑制し、または、皆無に近い状態にして、電解運転中の過電流の発生に起因する問題を解消するものである。図1には、本発明の一実施形態に係る電解水生成装置を概略的に示している。
当該電解水生成装置は、有隔膜式の電解槽10、被電解水調製機構20、および、制御装置30を備える構成のものである。有隔膜式の電解槽10はそれ自体公知のもので、槽本体11は隔膜12にて一対の区画室に区画されており、各区画室には、電極13a,13bが配設されて、各区画室は電解室R1,R2に形成されている。当該電解槽10の各電解室R1,R2の上流側部位には、被電解水を供給する被電解水供給管路14の分岐管路部がそれぞれ接続され、かつ、各電解室R1,R2の下流側部位には、電解生成水を導出する上流側導出管路15a1,15b1がそれぞれ接続されている。各上流側導出管路15a1,15b1は、流路切換弁16を介して、各下流側導出管路15a2,15b2に接続されている。
当該電解水生成装置における電解運転では、電解運転途中、各電解室R1,R2の各電極13a,13bの極性が定期的に反転されて電解運転が継続されることから、各電極13a,13bの極性の反転に同期して流路切換弁16を切換動作すべく制御され、各上流側導出管路15a1,15b1の各下流側導出管路15a2,15b2に対する接続関係を切換えるようになっている。
かかる構成により、各下流側導出管路15a2,15b2の一方15a2は、例えば電解生成酸性水専用の導出管路となっており、各下流側導出管路15a2,15b2の他方15b2は、例えば電解生成アルカリ性水専用の導出管路となっている。各電極13a,13bの極性の定期的な反転、および、当該極性の反転に同期する流路切換弁16の切換動作は、制御装置30によって制御される。
当該電解水生成装置の電解運転は、制御装置30によって総合的に制御され、電解運転では、電源31から各電極13a,13bに対して所定の電圧が印加されて、設定された所定の電解電流の下で、電解槽10の各電解室R1,R2内に供給された被電解水を、電解槽10の各電解室R1,R2内で電解する。
電解運転中、一方の電解室R1で生成される電解生成酸性水は、電解生成酸性水専用の下流側導出管路15a2から導出され、また、各電極13a,13bの極性が反転された後に電解室R1で生成される電解生成アルカリ性水は、電解生成アルカリ性水専用の導出管路15b2から導出される。また、当該電解運転中、他方の電解室R2で生成される電解生成アルカリ性水は、電解生成アルカリ性水専用の下流側導出管路15b2から導出され、また、各電極13a,13bの極性が反転された後に電解室R2で生成される電解生成酸性水は、電解生成酸性水専用の導出管路15a2から導出される。
この間、電解槽10内で発生する電解電流値は、電源31と電極13bを接続する配線の途中に介装された分流器32に接続する電流計33にて、配線を流れる電流値として計測される。電流計33で計測される電流値は、電解槽10内で発生する電解電流値に相当する。電流計33にて検出された電解電流値は、電解電流値の検出信号として制御装置30に出力される。
当該電解水生成装置を構成する被電解水調製機構20は、高濃度塩水を収容する塩水タンク21と、塩水タンク21内の高濃度塩水を供給する供給管路22と、供給管路22の途中に介装された吐出流量可変型の定量ポンプである供給ポンプ23からなるもので、供給管路22は被電解水供給管路14に接続している原水供給管路17に接続されている。塩水タンク21には、水と大量の食塩が収容されていて、塩水タンク21内では、飽和食塩水等の所定濃度の高濃度塩水が調製されている。塩水タンク21内に収容されている高濃度塩水は、供給ポンプ23を駆動することにより、制御装置30にて制御された流量の高濃度塩水が原水供給管路17内に供給される。本実施形態では、供給ポンプ23として、ダイアフラムピストン式の流量可変ポンプを採用している。
当該供給ポンプ23は、ダイアフラムピストンの一往復の動作によって吸入チェック弁および吐出チェック弁を交互に開閉して所定量の高濃度塩水を吐出し、原水供給管路17内を流れる原水中に供給すべく機能する。当該供給ポンプ23は、略0.5〜1.0mmのピストンストロークで略0.06ccの高濃度塩水を吐出するもので、単位時間当たりのストローク数を0〜720回/分(spm)の範囲で調整することができ、これにより、高濃度塩水の吐出流量を0〜40cc/分の範囲で調整することができる。制御装置30は、当該供給ポンプ23の単位時間当たりのストローク数を制御することにより、原水に対する高濃度塩水の供給流量を調整する。
なお、塩水タンク21内には、1回の電解運転にて消費される量の高濃度塩水が収容されている。このため、次回の電解運転に際しては、当該塩水タンク21を、新たに調製した高濃度塩水を収容してい塩水タンクに交換される。
本実施形態で使用する原水は、水道水を軟水化処理するとともに濾過処理してなるもので、原水供給管路17の途中には、軟水器18aおよびフィルター18bが介装されていて、軟水器18aおよびフィルター18bで軟水化処理および濾過処理された水道水が原水として、原水供給管路17を通して被電解水供給管路14に供給される。原水供給管路17内に供給された一定流量の高濃度塩水は、原水供給管路17内を流動する原水と混合して一定濃度の希釈塩水となる。当該希釈塩水は設定された一定濃度の塩水であって、当該電解水生成装置で電解の対象とする被電解水である。当該被電解水は、設定された一定量の電解質を含有していて、設定された一定の電気伝導度を有している。
制御装置30は、当該電解水生成装置の電解運転を総合的に制御するもので、電解運転時には、電解槽10内の電極13a,13b間に一定の電圧を印加して、設定された電解電流の下で被電解水を電解する。電解運転中は、電流計33で検出される電解電流値に基づいて、原水に対する高濃度塩水の供給流量を調整(供給ポンプのストローク数を制御)して、電解電流値に基づいてフィードバック制御する。
これにより、当該電解水生成装置では、設定された電解電流の下で電解することができて、設定された特性の電解生成酸性水および電解生成アルカリ性水が連続して生成されることになる。生成された電解生成酸性水は、電解生成酸性水専用の導出管路である下流側導出管路15a2から導出され、また、生成された電解生成アルカリ性水は、電解生成アルカリ性水専用の導出管路である下流側導出管路15b2から導出される。
ところで、当該電解水生成装置においては、電解運転を一旦停止した後に電解運転を再開する際には、電解槽10内は、前回の電解運転で電解槽内に残留する電解途中の被電解水を排水されて原水が充満した状態にあり、制御装置30は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶している。また、前回の電解運転で収容されている高濃度塩水を消費された塩水タンク21は、所定の塩濃度に調製されている高濃度塩水を収容する塩水タンクに交換されている。当該電解水生成装置は、このような状態で電解運転を再開し、電解運転中、制御装置30は基本的には、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量に基づいてフィードバック制御して、原水に対する高濃度塩水の供給流量を制御する。
当該電解水生成装置の電解運転の再開においても、前回の電解運転と同様に、原水に対する高濃度塩水の供給流量の制御は、供給ポンプ23(ダイアフラムピストン式の流量可変ポンプ)の駆動を制御装置30によって行われる。図2(a)には、供給ポンプ23の駆動時の単位時間当たりのストローク数と高濃度塩水の吐出流量の関係を示し、図2(b)には、ストローク数(高濃度塩水の原水に対する供給流量に対応)と電解電流値との関係を示している。また、図3(a),(b)には、従来の電解水生成装置の電解再開時の初期における高濃度塩水の供給流量と、電圧と、電解電流との関係を示している。
なお、図2(a)に示す供給ポンプ23のストローク数は上下2段に表示しているが、上段に示すストローク数(%)は、当該供給ポンプ23は0〜720(spm)間で調整することができることから、当該ストローク数に調整範囲を100等分して、ストローク数720spmを最大の調整数を100%としたものである。また、下段に示すストーロク数(spm)は、上段のストローク数(%)に対応するストローク数である。また、図2(b)に示すグラフは、ストローク数(spm)が0でも、2A程度の電解電流が流れている現象を示しているが、この現象は、高濃度塩水を調製するために採用している原水(水道水)に含まれている電解質に起因しているものである。
従来の電解水生成装置の電解運転の再開時には、原水に対する高濃度塩水の供給流量の制御は、前回の高濃度塩水の供給流量に基づいて行われる。図3(a)は、電解電圧12V、電解電流10Aに設定されている電解条件の下で電解運転する場合であって、電源31として電源容量が大きい電源を採用している電解運転の例である。当該電解運転の再開の際には電解槽10内は原水で充満しているため、電解運転の開始から所定の時間の間は、電解槽10内に充満している水、および、順次塩濃度を増す被電解水の希釈水溶液がフィードバック制御の基準となる。このため、電解運転の再開では、制御装置30は、フィードバック制御の関係から、電解運転の開始から所定時間の間は、高濃度塩水の供給流量を増加して、電解槽10内を設定された塩濃度の被電解水で充満させる制御を行う。
かかる制御では、原水に対する高濃度塩水の供給と、電解槽10内が設定された塩濃度の被電解水で充満する時間に時間差があることから、原水に対する高濃度塩水の供給流量が一時的に過剰となって、電解槽内では過電流が発生することになる。図3(a)には、この場合の高濃度塩水の供給流量、電圧および電解電流の挙動を示している。また、この場合には、電源31の電源容量に余裕があることから電圧降下は存在せず、過電流は発生するものの、電圧降下に起因する問題は発生しない。
図3(b)も、電解電圧12V、電解電流10Aに設定されている電解条件の下で電解運転する場合であるが、電源31として電源容量が小さい電源を採用している電解運転の例である。当該電解運転の再開の際には電解槽10内は原水で充満しているため、電解運転の開始から所定の時間の間は、電解槽10内に充満している水、および、順次塩濃度を増す被電解水の希釈水溶液がフィードバック制御の基準となる。このため、電解運転の再開では、制御装置30は、フィードバック制御の関係から、電解運転の開始から所定時間の間は、高濃度塩水の供給流量を増加して、電解槽10内を設定された塩濃度の被電解水で充満させる制御を行う。
かかる制御では、原水に対する高濃度塩水の供給と、電解槽10内が設定された塩濃度の被電解水で充満する時間に時間差があることから、原水に対する高濃度塩水の供給流量が一時的に過剰となって、電解槽10内では過電流が発生することになる。この場合は、過電流に起因して電圧降下が発生し、過電流に基づくフィードバック制御では、高濃度塩水の供給流量の減少による電解電流値の低下は十分ではなく、設定された電解電流値に制御するにはフィードバック制御を繰り返し行わなければならず、設定された電解電流値に制御するには、かなりの時間を要することになる。また、この場合には、過電流に起因する電源31に対する負荷は一層大きくなる。
本発明は、これらの問題に対処することを目的としているもので、本発明においては、電解再開時の開始から所定時間の間、通常のフィードバック制御とは異なり、原水に対する高濃度塩水の供給流量を適正に制御することにより、電解運転再開時の初期における電解槽内での過電流の発生を大幅に抑制し、または、皆無に近い状態にして、電解運転中の過電流の発生に起因する問題を解消するものである。図4には、当該電解運転における高濃度塩水の供給流量と、電圧と、電解電流との関係を示している。当該電解運転は、電解電圧12V、電解電流10Aに設定されている電解条件の下で電解運転する場合である。
当該電解運転の再開の際には電解槽10内は原水で充満しているため、電解運転の開始から所定の時間の間は、電解槽10内に充満している水、および、順次塩濃度を増す被電解水の希釈水溶液がフィードバック制御の基準となる。このため、電解運転の再開では、制御装置30は、フィードバック制御の関係から、電解運転の開始から所定時間の間は、高濃度塩水の供給流量を増加して、電解槽10内を設定された塩濃度の被電解水で充満させる制御を行う。
本発明に係る電解水生成装置においては、制御装置30は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、電解運転の再開時には当該記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は、通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定している。本発明で規定している、電解運転の開始から所定時間とは、設定された塩濃度の被電解水が電解槽10内を充満するのに要する時間であって、本実施態様では、電解運転の開始から12秒間を想定している。
また、本発明で規定している、通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量とは、過電流を発生させるに必要な高濃度塩水の供給流量を基準に算出されるもので、本実施態様では、記憶値である高濃度塩水の供給流量に対して一割り増しの供給流量としている。記憶値である高濃度塩水の供給流量が100ccである場合には、電解運転の開始から12秒間でのフィードバック制御では、高濃度塩水の供給流量を110ccまで増加する制御を行っている。
かかる制御では、原水に対する高濃度塩水の供給と、電解槽10内が設定された塩濃度の被電解水で充満する時間に時間差があるのもかかわらず、原水に対する高濃度塩水の供給流量が過剰になることはほとんどなく、電解槽10内での過電流の発生は大きく抑制される。また、この場合には、過電流の発生が大きく抑制されるため、電源31として電源容量が小さい廉価な電源を採用することができるという利点がある。図4には、この場合の高濃度塩水の供給流量、電圧および電解電流の挙動を示している。
10…有隔膜式の電解槽、R1,R2…電解室、11…槽本体、12…隔膜、13a,13b…電極、14…被電解水供給管路、15a1,15b1…上流側導出管路、15a2,15b2…下流側導出管路、16…流路切換弁、17…原水供給管路、18a…軟水器、18b…フィルター、20…被電解水調製機構、21…塩水タンク、22…高濃度塩水供給管路、23…供給ポンプ、30…制御装置、31…電源、32…分流器、33…電流計(電解電流検出手段)。
Claims (2)
- 所定濃度の電解質を含有する被電解水を電解する電解槽と、前記電解槽に供給される原水に高濃度塩水を供給して所定濃度の電解質を含有する被電解水を調製する被電解水調製機構と、電解運転途中の前記電解槽内の電解電流値を検出する電流値検出手段と、前記電流値検出手段にて検出される電解電流値に基づいて前記原水に対する前記高濃度塩水の供給流量を制御して電解電流値を設定された電解電流値にフィードバック制御する制御装置を備える電解水生成装置であり、前記制御装置は、前回の電解運転における原水に対する高濃度塩水の供給流量を記憶値として記憶していて、前記制御装置は電解運転の再開時には前記記憶値に基づいてフィードバック制御するが、電解運転の開始から所定時間の間は通常のフィードバック制御による高濃度塩水の供給流量より所定量少ない供給流量に限定し、所定時間を経過した後には、高濃度塩水の供給流量を前記記憶値に基づいて通常のフィードバック制御を行うことを特徴とする電解水生成装置。
- 請求項1に記載の電解水生成装置において、前記被電解水調整機構から高濃度塩水を原水に供給する供給手段として、ダイアフラムピストン式の流量可変ポンプを採用して、前記制御装置は、前記流量可変ポンプの単位時間当たりのストローク数に基づいて、高濃度塩水の原水に対する供給流量を制御することを特徴とする電解水生成装置。
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