JP2009130956A - 信号補正装置ならびに空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】信号補正装置10は、A/D変換部10aと、オフセット更新部10bと、補正部10cとを備える。A/D変換部10aは、第2ファンモータ81に関する信号(具体的にはGND電流Igの瞬時値SA)をA/D変換する。オフセット更新部10bは、第2ファンモータ81の回転時、A/D変換部10aによりA/D変換された信号に基づいて、A/D変換された信号の補正に用いられるオフセット値を更新する。補正部10cは、更新後のオフセット値を用いて、A/D変換された信号を補正する。
【選択図】図4
Description
発明8〜10に係る信号補正装置によると、モータ電流を精度良く求めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置1の構成を示す平面概略図である。図1の空気調和装置1は、熱交換器の表面にシリカゲル等の吸着剤を担持したデシカント式の外調機であって、室内空間に供給される空気に対して冷房除湿運転、あるいは暖房加湿運転を行う。
ケーシング2は、略直方体の形状を有しており、その内部には第1及び第2熱交換器3a,3bや圧縮機4、第1及び第2ファン6a,6b等が収納されている。図1において、ケーシング2の左側面板21aには、室外空気OAをケーシング2内部に吸い込むための第1吸込口22と、室内空気RAをケーシング2内部に吸い込むための第2吸込口23とが形成されている。一方、ケーシング2の右側面板21bには、排出空気EAを室外に排出するための第1吹出口24と、調湿後の空気SAを室内に供給するための第2吹出口25とが形成されている。尚、第2吹出口25には、室内に延びる配管が接続されており、調湿された後の空気SAはこの配管を通じて室内に供給される。
第1熱交換器3a及び第2熱交換器3bは、図3に示すように、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型の熱交換器であって、略長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン31と、このフィン31を貫通する銅製の伝熱管32とを備えている。各フィン31及び伝熱管32の外表面には、各熱交換器3a,3bを通過する空気に含まれる水分を吸着させる吸着剤がディップ成形(浸漬成形)等によって担持されている。ここで、吸着剤としては、ゼオライト、シリカゲル、活性炭、親水性または吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基またはスルホン酸基を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料等を使用することができる。
圧縮機4は、図2に示すように、四路切換弁12を介して第1熱交換器3a及び第2熱交換器3bに接続されている。圧縮機4は、蒸発器として機能する第1熱交換器3aまたは第2熱交換器3bからの冷媒を圧縮する。圧縮動作を行う圧縮機4は、圧縮機用モータ5により駆動される。
第1ファン6aは、図1に示すように、第1吹出口24に対応する位置に設けられており、排出空気EAを第1吹出口24を介してケーシング2外部(具体的には室外)に送り出す。第2ファン6bは、第2吹出口25に対応する位置に設けられており、調湿後の空気SAを第2吹出口25を介してケーシング2外部(具体的には室内)に送り出す。第1ファン6aは、第1ファンモータ7(図8)により回転駆動され、第2ファン6bは、第2ファンモータ装置8(図8)により回転駆動される。
電流検出装置9は、第2ファンモータ装置8から出力される電流を検出するためのものであって、図4に示すように、信号補正装置10と共にプリント基板P1に実装されている。ここで、プリント基板P1と第2ファンモータ装置8とは、プリント基板P1のインターフェースIF1と第2ファンモータ装置8のインターフェースIF2との間の3本のハーネスL1,L2,L3により接続されている。これらの3本のハーネスL1〜L3のうち2本のハーネスL1,L2は、後述するモータ用電源装置90a及び駆動用電源装置90bそれぞれから出力される電源用のハーネスであって、残りの1本のハーネスL3は、第2ファンモータ装置8のGND用のハーネスである。
モータ用電源装置90aは、第2ファンモータ81供給用の電源(以下、モータ用電源という)を生成する。駆動用電源装置90bは、第2モータドライバ82供給用の電源(以下、駆動用電源という)を生成する。ここで、モータ用電源装置90a及び駆動用電源装置90bの種類としては、ドロッパー方式の電源やスイッチング電源等が挙げられる。
モータ用電源配線91は、モータ用電源装置90aの出力とプリント基板P1のインターフェースIF1とを繋ぐ配線であって、モータ用電源装置90aから出力されたモータ用電源が印加される。そして、このモータ用電源は、ハーネスL1を介して第2ファンモータ装置8の第2ファンモータ81に印加される。従って、モータ用電源配線91上には、第2ファンモータ81に通電されるモータ電流Imが流れる。
電流平準化部93は、GND配線94上に流れる前の駆動電流Id、具体的には駆動用電源配線92上を流れる駆動電流Idを平準化する。このような電流平準化部93は、抵抗R1とコンデンサC1とからなるフィルタ回路で構成されている。抵抗R1は、駆動用電源配線92上に直列に接続されており、コンデンサC1は、抵抗R1に対し並列に駆動用電源配線92に接続されている。より具体的には、コンデンサC1の一端q1は、駆動用電源配線92のうち抵抗R1よりも駆動電流Id下流側に接続され、他端q2は、GND配線94に接続されている。
GND配線94は、各種電源装置90a,90bのGNDとプリント基板P1のインターフェースIF1とを繋ぐ配線であって、ハーネスL3を介して第2ファンモータ装置8のGNDと接続されている。従って、GND配線94上には、第2ファンモータ81に通電されたモータ電流Imと、電流平準化部93により平準化されると共に第2モータドライバ82に通電された駆動電流Idとが流れる。以下より、説明の便宜上、GND配線94上を流れる電流(即ち、モータ電流Im及び平準化された駆動電流Id)を、GND電流Igという。
電流検出部95は、GND配線94上を流れるGND電流Ig、即ちモータ電流Imと平準化された駆動電流Idとの和を検出する。このような電流検出部95は、主として、シャント抵抗RsやオペアンプOP1等で構成されている。シャント抵抗Rsは、GND配線94に直列に接続されている。より具体的には、シャント抵抗Rsは、GND配線94上のうち、電流平準化部93におけるコンデンサC1の他端q2よりもGND電流Ig下流側に接続されている。オペアンプOP1の2つの入力端子は、それぞれシャント抵抗Rsの両端部に接続されており、出力端子は、瞬時電流検出部96及び平均電流検出部97に接続されている。このようなオペアンプOP1は、入力端子から入力された電圧を所定のゲインにより増幅させると、これを瞬時電流検出部96及び平均電流検出部97に出力する。
瞬時電流検出部96は、電流検出部95により検出されたGND配線94上のGND電流Igの瞬時値SA、即ちモータ電流Imと駆動電流Idとの和の瞬時値SAを検出する。瞬時電流検出部96は、2つの抵抗R2,R3と1つのコンデンサC2とで構成されている。2つの抵抗R2,R3は、電流検出部95と瞬時電流伝送線路98との間に直列に接続されている。コンデンサC2は、抵抗R2,R3に対し並列に接続されている。より具体的には、コンデンサC2の一端は、2つの抵抗R2,R3の間に接続され、他端はGNDに接続されている。
信号補正装置10は、電流検出装置9による出力結果を補正するためのものであって、例えばRAMやROM等のメモリとCPUとを含むマイクロピュータで構成されている。このような信号補正装置10は、A/D変換部10a、オフセット更新部10b及び補正部10cを備える。
A/D変換部10aは、電流検出装置9から出力された第2ファンモータ81に関する信号を取り込み、これを所定の時間間隔でサンプリングしてA/D変換する。ここで、第2ファンモータ81に関する信号は、第2ファンモータ81の回転時に電流検出装置9から出力される信号であって、具体的にはモータ電流Imや、GND電流Igの瞬時値SA及び平均値SB(即ち、モータ電流Imと駆動電流Idとの和の瞬時値SA及び平均値SB)が挙げられる。尚、サンプリングする際の所定の時間間隔は、A/D変換部10aが取り込む信号の周波数等に応じて適宜決定される。
オフセット更新部10bは、A/D変換された後のGND電流Igの瞬時値SAに基づいて、この瞬時値SAのオフセット値を更新する。オフセット値は、A/D変換されたGND電流Igの平均値SBが補正部10cにより補正される際に用いられる値である。特に、本実施形態に係るオフセット更新部10bは、図7に示すように、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SAが所定の範囲Xに含まれるか否かを判断し、所定の範囲Xに含まれると判断したGND電流Igの瞬時値SAを用いてオフセット値を更新する。ここで、所定の範囲Xは、第2モータドライバ82に通電されるべき駆動電流Idを中心として所定の幅を有するように決定されている。駆動電流Idは、既に述べたように、0Aに近い値でほぼ一定であるため、本実施形態に係る所定の範囲Xは、図7に示すように、GND電流Igの瞬時値SAの値が0Aに近い範囲に決定されている(図7)。
補正部10cは、オフセット更新部10bにより更新されたオフセット値を用いて、A/D変換された第2ファンモータ81に関する信号を補正する。より具体的には、補正部10cは、A/D変換部10aによりA/D変換されたGND電流Igの平均値SB(即ち、図7の値Y1)からオフセット値(即ち、図7の値Y2)を減算する。このように、オフセット値を用いてA/D変換されたGND電流Igの平均値SBを補正することで、補正部10cは、モータ電流Imを算出することができる(Im=Y2−Y1)。
制御部11は、RAMやROM等のメモリとCPUとで構成されるマイクロコンピュータである。本実施形態では、制御部11が、マイクロコンピュータで構成される信号補正装置10とは別に設けられている場合を例に取る。制御部11は、図8に示すように、四路切換弁12や膨張弁13、圧縮機用ドライバ51、第1モータドライバ71と接続されており、接続された各機器の制御を行う。例えば、制御部11は、四路切換弁12の経路切換制御や、圧縮機用ドライバ51及び第1モータドライバ71の駆動制御等を行う。
以下に、信号補正装置10のオフセット更新部10bがオフセット値を更新する方法について、図9〜13を用いて説明する。本実施形態に係るオフセット値の更新方法としては、以下の4つの方法が挙げられる。以下では、説明の便宜上、オフセット更新部10bにより取り込まれたA/D変換後のGND電流Igの瞬時値SAを、単に「信号」という。ここで、図9〜図12は、オフセット値の更新方法1〜4それぞれの流れを示すフロー図であって、図13は、オフセット更新部10bが取り込んだ信号の数を、信号の値(A/D値)を横軸、各値における信号の数を縦軸として示す分布グラフである。図13中の実線グラフは、更新方法1,2における信号を示し、点線グラフは、更新方法3,4における信号を示している。
ステップS1〜S3:第2ファンモータ81が回転している場合(S1のYES)、オフセット更新部10bは、信号の取り込みを開始すると共に、信号の取り込み回数のカウントを開始する(S2)。そして、オフセット更新部10bは、取り込んだ信号の数を値毎にカウントする(S3)。
ステップS11〜S13:ステップS11〜S13は、上述したオフセットの更新方法1に係るステップS1〜S3と同様であるため、説明を省略する。
ステップS21〜S23:第2ファンモータ81が回転している場合(S21のYES)、オフセット更新部10bは、信号の取り込みを開始する(S22)。そして、オフセット更新部10bは、取り込んだ信号の数を値毎にカウントする(S23)。
ステップS31〜S33:ステップS31〜S33は、上述したオフセットの更新方法3に係るステップS21〜S23と同様であるため、説明を省略する。
(A)
本実施形態に係る信号補正装置10によると、第2ファンモータ81の回転時、モータに関する信号であるA/D変換されたGND電流Igの瞬時値SAに基づいてオフセット値が更新され、更新後のオフセット値に基づいてGND電流Ig平均値SBが補正される。本実施形態では、オフセット値に基づくGND電流Igの平均値SBの補正によりモータ電流Imが算出される。従って、信号補正装置10からは、正確なモータ電流Imが出力されるため、例えば第2ファンモータ81の回転数制御等の様々な制御を問題なく行うことができる。
また、信号補正装置10では、オフセット値の更新には所定の範囲Xに含まれるGND電流Igの瞬時値SAが用いられるため、オフセットの更新に用いられる瞬時値SAの数を減らすことができる。従って、オフセット更新部10bとしての機能を担うマイクロコンピュータの負荷を減らすことができる。また、オフセット値の演算時間を短くすることができる。
また、信号補正装置10に係るオフセット更新部10bは、上述したオフセット値の更新方法1によりオフセット値を更新することができる。具体的には、オフセット更新部10bは、信号(即ち、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SA)を第1所定回数取り込む。オフセット更新部10bは、この信号の値毎にその数をカウントし、カウントした数が最も多い信号の値をオフセット値として決定する。これにより、オフセット値は、より正確に求められる。
また、信号補正装置10に係るオフセット更新部10bは、上述したオフセット値の更新方法2によりオフセット値を更新することができる。具体的には、オフセット更新部10bは、信号(即ち、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SA)を第2所定回数取り込む。オフセット更新部10bは、この信号の値毎にその数をカウントする。そして、オフセット更新部10bは、カウントした数が最も多い信号の値を少なくとも用いて信号の加重平均値を算出し、これをオフセット値として決定する。これにより、オフセット値は、より正確に求められる。
また、信号補正装置10に係るオフセット更新部10bは、上述したオフセット値の更新方法3によりオフセット値を更新することができる。具体的には、オフセット更新部10bは、信号(即ち、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SA)を取り込み、取り込んだ信号の数を信号の値毎にカウントする。オフセット更新部10bは、信号の値毎にカウントした信号の数のうちいずれかが第3所定数に至った場合、その信号の値をオフセット値として決定する。これにより、オフセット値は、より正確に求められる。
また、信号補正装置10に係るオフセット更新部10bは、上述したオフセット値の更新方法4によりオフセット値を更新することができる。具体的には、オフセット更新部10bは、信号(即ち、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SA)を取り込み、取り込んだ信号の数を信号の値毎にカウントする。オフセット更新部10bは、信号の値毎にカウントした信号の数のうちいずれかが第4所定数に至った場合、少なくともその信号の値を用いて信号の加重平均値を算出し、これをオフセット値として決定する。これにより、オフセット値は、より正確に求められる。
また、信号補正装置10は、第2ファンモータ81と第2モータドライバ82とが第2ファンモータ装置8内に内蔵されている場合の信号補正用装置として適用することができる。第2ファンモータ81及び第2モータドライバ82が第2ファンモータ装置8に内蔵されていると、その構造上、第2ファンモータ81に通電された後のモータ電流Imが流れる配線と第2モータドライバ82に通電された後の駆動電流Idが流れる配線とを、別々に設けることが困難である。しかし、このような場合において本発明に係る信号補正装置10を適用すると、A/D変換後のGND電流Igの瞬時値(即ち、モータ電流Im及び駆動電流Idとの和)のうち、駆動電流Idがオフセット値として決定され、このオフセット値はA/D変換後のGND電流Igの瞬時値補正に用いられる。従って、信号補正装置10は、例えばモータ電流Imと駆動電流Idとの和である瞬時値から駆動電流Idとして決定されたオフセット値を減算することで、モータ電流Imを精度良く算出することができる。
また、信号補正装置10によると、(G)でも述べたように、モータ電流Imと駆動電流Idとの和からオフセット値である駆動電流Idを減算することで、モータ電流Imが求められる。オフセット値である駆動電流Idは、上述したオフセット値の更新方法1〜4を用いて求められているため、正確な値であると言える。従って、信号補正装置10は、モータ電流Imを精度良く求めることができる。
また、空気調和装置1は、上述した信号補正装置10によりオフセット値に基づいて算出された正確なモータ電流Imを用いて、例えば室内に送られる風量が一定となるような制御を行うことができる。
(a)
上記実施形態では、A/D変換されたGND電流Igの瞬時値SAのうち、所定の範囲Xに含まれる瞬時値SAを用いてオフセット値が更新される場合について説明した。しかし、オフセット更新部10bは、瞬時値SAが所定の範囲Xに含まれるか否かを判断せず、取り込んだ瞬時値SA全てを用いてオフセット値を更新してもよい。この場合においても、オフセット値は、上記実施形態に係るオフセット値の更新方法1〜4により算出される。
上記実施形態では、信号補正装置10が、第2モータドライバ82と共に第2ファンモータ装置8に含まれる第2ファンモータ81のモータ電流Imを求める場合について説明した。しかし、本発明に係る信号補正装置は、図14に示すように、第2ファンモータ181と第2モータドライバ182とがそれぞれ個別に設けられている場合についても適用することができる。
上記実施形態では、第2ファンモータ81が第2モータドライバ82と共に第2ファンモータ装置8に含まれている際、電流検出装置9が、電流平準化部93や瞬時電流検出部96、平均電流検出部97を備えている場合について説明した。しかし、電流検出部は、これらの機能部を備えずともよい。特に、電流検出装置9が瞬時電流検出部96及び平均電流検出部97を備えないとした場合、信号補正装置10は、電流検出部95により検出されたGND電流Igそのもの、即ちモータ電流Im及び駆動電流Idの和を取得する。この場合、信号補正装置10のオフセット更新部10bは、モータ電流Im及び駆動電流Idの和のうち、駆動電流Idをオフセット値として決定し、補正部10cは、モータ電流Im及び駆動電流Idの和からオフセット値を減算することで、モータ電流Imを算出する。
上記実施形態では、図9のステップS2〜S4及び図10のステップS12〜S14に示すように、信号の取り込み回数が第1または第2所定回数に至るまでに、信号の取り込みと並行して取り込んだ信号の数を値毎にカウントする処理がオフセット更新部10bによりなされる場合について説明した。しかし、これらの処理の順番は、上記実施形態に限定されない。例えば、信号の取り込み回数が第1または第2所定回数に至った後に(S4,S14)、取り込んだ信号の数を値毎にカウントする処理が行われても良い(S3,S13)。
上記実施形態では、空気調和装置1が熱交換器を内部に備えるデシカント式外調機である場合を例に取り説明した。しかし、本発明に係る空気調和装置は、熱交換器が空気調和装置とは別に備えられるようなタイプのデシカント式空調機や、デシカント以外の方式が採用された空調機にも適用できる。
上記実施形態では、信号補正装置10が、制御部11を構成しているマイクロコンピュータとは別のマイクロコンピュータで構成されている場合について説明した。しかし、信号補正装置10及び制御部11は、1つのマイクロコンピュータで構成されていてもよい。この場合、1つのマイクロコンピュータのメモリには、駆動電流決定用プログラム、モータ電流算出用プログラム及び各種機器制御用プログラムが格納されているとする。このようなマイクロコンピュータは、メモリ内の駆動電流決定用プログラム、モータ電流算出用プログラムまたは各種機器制御用プログラムのいずれかを読み出して実行することで、信号補正装置10または制御部11として機能することができる。
上記実施形態では、室内に送られる調湿後の空気SAの風量制御を行うため、電流検出装置9が、第2ファンモータ81を通電したモータ電流Imを含むGND電流Igを検出し、信号補正装置10が、このGND電流Igからモータ電流Imを算出する場合について説明した。しかし、本発明に係るモータ電流Imの算出対象は、第2ファンモータ81ではなく、第1ファンモータ7や圧縮機用モータ5等であってもよい。例えば、モータ電流Imの算出対象は、第1ファンモータ7及び第2ファンモータ81の両方であってもよい。
2 ケーシング
3a 第1熱交換器
3b 第2熱交換器
4 圧縮機
5 圧縮機用モータ
6a 第1ファン
6b 第2ファン
7 第1ファンモータ
8 第2ファンモータ装置
9 電流検出装置
10 信号補正装置
10a A/D変換部
10b オフセット更新部
10c 補正部
11 制御部
71 第1モータドライバ
81 第2ファンモータ
82 第2モータドライバ
90a モータ用電源装置
90b 駆動用電源装置
91 モータ用電源配線
92 駆動用電源配線
93 電流平準化部
94 GND配線
95 電流検出部
96 瞬時電流検出部
97 平均電流検出部
R1〜R5 抵抗
C1〜C4 コンデンサ
Rs シャント抵抗
OP1 オペアンプ
Im モータ電流
Id 駆動電流
Ig GND電流
SA GND電流の瞬時値
SB GND電流の平均値
Claims (10)
- モータ(81,181)に関する信号をA/D変換するA/D変換部(10a,100a)と、
前記モータ(81,181)の回転時、前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号に基づいて、A/D変換された前記信号の補正に用いられるオフセット値を更新するオフセット更新部(10b,100b)と、
更新後の前記オフセット値を用いてA/D変換された前記信号を補正する補正部(10c,100c)と、
を備える、信号補正装置(10,100)。 - 前記オフセット更新部(10b,100b)は、
前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号のうち、その値が所定の範囲に含まれる前記信号を用いて前記オフセット値を更新する、
請求項1に記載の信号補正装置(10,100)。 - 前記オフセット更新部(10b,100b)は、
前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号を第1所定回数取り込み、
取り込んだ前記信号の数を前記信号の値毎にカウントし、
カウントした前記信号の数が最も多い前記信号の値を前記オフセット値として決定する、
請求項1または2に記載の信号補正装置(10,100)。 - 前記オフセット更新部(10b,100b)は、
前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号を第2所定回数取り込み、
取り込んだ前記信号の数を前記信号の値毎にカウントし、
少なくともカウントした前記信号の数が最も多い前記信号の値に基づいて取り込んだ前記信号の加重平均値を算出し、これを前記オフセット値として決定する、
請求項1または2に記載の信号補正装置(10,100)。 - 前記オフセット更新部(10b,100b)は、
前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号を取り込み、
取り込んだ前記信号の数を前記信号の値毎にカウントし、
前記信号の値毎にカウントした前記信号の数のうちいずれかが第3所定数に至った場合、前記第3所定数に至った前記信号の値をオフセット値として決定する、
請求項1または2に記載の信号補正装置(10,100)。 - 前記オフセット更新部(10b,100b)は、
前記A/D変換部(10a,100a)によりA/D変換された前記信号を取り込み、
取り込んだ前記信号の数を前記信号の値毎にカウントし、
前記信号の値毎にカウントした前記信号の数のうちいずれかが第4所定数に至った場合、少なくとも前記第4所定数に至った前記信号の値に基づいて取り込んだ前記信号の加重平均値を算出し、これを前記オフセット値として決定する、
請求項1または2に記載の信号補正装置(10,100)。 - 前記モータ(81)に関する信号は、前記モータ(81)に通電されるモータ電流と前記モータ(81)を駆動するためのモータ駆動部(82)に通電される駆動電流との和であって、
前記オフセット更新部(10b)は、A/D変換された前記モータ電流及び前記駆動電流との和のうち、前記駆動電流を前記オフセット値として決定する、
請求項1〜6のいずれかに記載の信号補正装置(10)。 - 前記補正部(10c)は、A/D変換された前記モータ電流と前記駆動電流との和から前記オフセット値を減算し、前記モータ電流を算出する、
請求項7に記載の信号補正装置(10)。 - 前記モータ(181)に関する信号は、前記モータ(181)に通電されるモータ電流である、
請求項1〜6のいずれかに記載の信号補正装置(100)。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の信号補正装置(10,100)と、
ファンモータ(81,181)と、
前記ファンモータ(81,181)により回転駆動されるファン(6b)と、
前記信号補正装置(10,100)の前記補正部(10c,100c)により補正された前記信号に基づいて、前記ファン(6b)から室内に送られる風量の制御を行う制御部(11)と、
を備える、空気調和装置(1)。
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