JP2009129630A - 媒体循環式温調装置 - Google Patents

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泰三 岡田
Naoyuki Terunuma
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秀秋 塩沢
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Abstract

【課題】 循環温調のための純水流量が少なく、優れた温度応答性を有し、かつ、省スペース化を達成できる温調装置を提供する。
【解決手段】制御対象を一定の温度に維持するために、媒体を貯留するためのタンク内の媒体をポンプで制御対象に給送し、制御対象から排出される媒体を再びタンク戻すことからなる媒体循環式温調装置において、前記タンク内に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を収容したことを特徴とする媒体循環式温調装置である。前記媒体加熱手段又は媒体冷却手段のうちの何れか一方がコイル状の形状をしており、他方の手段が前記コイルの内心部に収納可能なサイズと形状をしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は媒体循環式温調装置に関する。更に詳細には、本発明は燃料電池の電池本体(セルスタック)や加湿器などを温調するための媒体循環式温調装置に関する。
化石燃料をエネルギー源とする機器類は燃焼排ガスとして二酸化炭素や窒素酸化物を大量に排出する。これらの排ガスは地球温暖化や光化学スモッグなどの原因物質として指摘され、社会問題となっている。
最近、地球環境を保護するために、二酸化炭素や窒素酸化物を排出する化石燃料の代わりに、これらの汚染物質を一切排出しない水素ガスをエネルギー源とする燃料電池の開発が精力的に行われている。燃料電池は自動車などの車両の他に、様々な用途における実用化を目指して活発な研究が進められている。
燃料電池評価装置の一例は特開2006−48987号公報(特許文献1)に記載されている。図4は従来技術による燃料電池評価装置100の一例の概要構成図である。燃料電池本体101のアノード極には燃料ガス流路111を介して燃料ガス(水素,H)が供給され、カソード極には酸化ガス流路121を介して酸化ガス(酸素,O)が供給される。酸化ガスとしては一般的に空気が使用される。燃料ガス(H)と酸化ガス(O)は各々マスフローコントローラ(MFC)112及び122によって流量制御され、加湿器113及び123によって加湿され、その後、配管昇温ヒータ114及び124により加温される。電池反応後の水素オフガス(アノードオフガス)は燃料ガス排出流路115から気液分離器116に導入されて水分と気体に分離され、水分はドレンタンク117に貯留され、水素オフガスは分離燃料ガス排出流路118を通じて排気される。水素オフガスの背圧は背圧弁119により調圧される。酸素オフガス(カソードオフガス)も同様に、酸化ガス排出流路125から気液分離器126に導入されて水分と気体に分離され、水分はドレンタンク127に貯留され、酸素オフガスは分離酸化ガス排出流路128を通じて排気される。酸素オフガスの背圧は背圧弁129により調圧される。ドレンタンク117及び127内に貯留されたサンプル水は排水弁130及び131をそれぞれ開弁することにより回収されて分析試験に供され、燃料電池の性能評価が行われる。
図5は燃料電池本体101の代表的構成の一例を示す概要図である。符号102は溝状のアノード極を示し、符号103はアノード極に当接するアノードセパレータであり、符号104は溝状のカソード極を示し、符号105はカソード極に当接するカソードセパレータを示す。また、符号106はアノード側拡散層を示し、符号107はアノード側触媒層を示し、符号108はカソード側拡散層を示し、符号109はカソード側触媒層を示す。両触媒層の間には固体高分子イオン交換膜からなる電解質膜110が間挿されている。通常、燃料電池本体101は、電解質膜と電極との構造体及びセパレータを所定数だけ交互に積層することにより構成されたセルスタックとして使用される。
アノード極102に供給された燃料ガス(H)は下記の(1)式に示す酸化反応を起こし、カソ−ド極104に供給された酸化ガス(O)は下記の(2)式に示す還元反応を起こし、燃料電池101全体としては下記の(3)式に示す起電反応が生じる。
→ 2H + 2e ・・・ (1)
(1/2)O + 2H + 2e → HO ・・・ (2)
+ (1/2)O → HO ・・・ (3)
燃料電池本体101が電池として動作するためには、固体高分子膜110がアノード極102側の水素イオンHをカソード極104の方向に透過することが必要である。ところで、水素のイオン化にあたっては、この固体高分子膜110のアノード極102側の面において十分に加湿されていることが特に重要である。このため、燃料ガスである水素Hは水蒸気によって加湿された状態で供給されなければならない。また、固体高分子膜110としてパーフルオロスルホン酸系イオン交換樹脂がしばしば使用されるが、この膜は、高湿潤状態では高性能かつ高寿命を発揮するが、低加湿条件下では膜が痩せ細り、ガスリークが発生し、有害な弗素イオンが放出されるという膜劣化現象が起こることがある。このため、燃料ガスの水素Hだけでなく、酸化ガスの空気(O)も加湿される。
水素と酸素を反応させることにより直流電気エネルギーを発生させる燃料電池では、イオン導電性を維持するために、固体高分子イオン交換膜からなる電解質膜110を適度に加湿しておく必要がある。更に、カソード極104では、上記の反応による生成水が存在する一方、アノード極102では前記生成水が逆拡散し易いことが知られている。このため、燃料電池を氷点下などの低温で始動させようとすると、前記燃料電池内の水分が凍結していたりして、燃料電池内で所定の電気化学反応が起こり難いことが知られている。また、発電に伴い燃料電池内の温度が上昇するが、燃料電池内の温度が過度に上昇すると発電性能が低下する。従って、燃料電池を長期間安定的に運転するには、燃料電池本体101を一定温度に保つことが必要となる。
この問題点を解決するため、図6に示すような循環温調装置により燃料電池本体(セルスタック)101の温度を一定に維持することが試みられている。図6において、温調水タンク(TK1)1の媒体(例えば、純水)を、ポンプ(P1)3により、媒体冷却用のインライン熱交換器(EL1)5と媒体加熱用のインラインヒータ(HL1)7を経由させ、制御対象、例えば、燃料電池本体(セルスタック)101などを通過させ、再び温調水タンク1に戻すことにより媒体の温度を一定に保ち、調節弁9に生じる圧力を圧力計(PG1)11で検出して制御対象に媒体を供給する。媒体は流量計(FU1)13及び調節弁(CV1)15により目的の媒体流量に制御されて制御対象に供給する。制御対象に送入される媒体の圧力を圧力計(PG2)17で、また温度を温度計(TF2)19で測定し、制御対象から排出される媒体の圧力を圧力計(PG3)21で、また温度を温度計(TF3)23で測定する。更に、温調水タンク(TK1)1内の媒体温度は温度計(TF1)25で測定される。インライン熱交換器(EL1)5から出た媒体の温度は温度計(TF4)27で測定し、その測定値に基づき、冷却水調節弁(CV3)29を開閉制御し、インラインヒータ(HL1)7から出た媒体の温度は温度計(TF5)31で測定し、その測定値に基づき、インラインヒータ(HL1)7をON/OFF制御する。温調水タンク(TK1)1内の水量は水位計(LS1)33で測定し、その測定値に基づき、ON/OFF弁(AV1)35を制御する。
図6に示された温調装置は循環温調のための媒体としての純水流量が多く必要であり、必然的に温調水タンク1の容量も大きくなり、温度応答性が遅くなることがあった。また、最近の燃料電池及び燃料電池評価装置は一層の小型化(省スペース化)が求められているが、現状の温調装置では必ずしも満足のいく省スペース化は達成されていない。
特開2006−48987号公報
従って、本発明の目的は、循環温調のための純水流量が少なく、優れた温度応答性を有し、かつ、省スペース化を達成できる温調装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1における発明は、制御対象を一定の温度に維持するために、媒体を貯留するためのタンク内の媒体をポンプで制御対象に給送し、制御対象から排出される媒体を再びタンク戻すことからなる媒体循環式温調装置において、前記タンク内に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を収容したことを特徴とする媒体循環式温調装置である。
この発明によれば、温調装置の外部に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を配置する従来の装置に比べて、装置全体を小型化又は省スペース化することができる。更に、タンク内に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を収容することで、タンク内に貯留すべき媒体の量を半減させることができる。その結果、温度応答性が飛躍的に向上する。
前記課題を解決するための手段として、請求項2における発明は、前記媒体加熱手段又は媒体冷却手段のうちの何れか一方がコイル状の形状をしており、他方の手段が前記コイルの内心部に収納可能なサイズと形状をしていることを特徴とする請求項1記載の媒体循環式温調装置である。
この発明によれば、コイルの径及び巻き数を適宜選択することにより、要求温調能力に合わせて容易に最適設計することができる。また、一方のコイル状手段の内心部に他方の手段を収納するのでタンクそのものも小型化することができ、タンク内に貯留すべき媒体の量を更に減量させることができ、その結果、温度応答性が一層向上する。
前記課題を解決するための手段として、請求項3における発明は、燃料電池又は燃料電池評価装置で使用されることを特徴とする請求項1又は2記載の媒体循環式温調装置である。
この発明によれば、燃料電池又は燃料電池評価装置全体を小型化又は省スペース化することができる。
前記課題を解決するための手段として、請求項4における発明は、燃料電池又は燃料電池評価装置におけるバブリング方式の加湿器において使用され、前記加湿器は加湿器タンクを有し、該加湿器タンクは、純水を温度制御可能な液相部と、加湿ガスのための気相部と、加湿ガスをタンク外へ導き出すための導出配管を具備すると共に、前記気相部の上部に中空状ジャケット部が固設されており、前記中空状ジャケット部は、液体循環のための空洞を有する二重構造のドーム部と、該二重構造ドーム部の上部に、該二重構造ドーム部と連通して一体的に延設された筒状突起部とからなり、前記導出配管は前記二重構造ドーム部及び筒状突起部の中心部を垂直方向に貫通しており、前記中空状ジャケット部は入口と出口を有し、前記タンクの液相部内の純水を前記中空状ジャケット部の入口から送入し、出口から前記タンク内に戻すために、前記中空状ジャケット部の入口と出口はそれぞれ前記タンクに連通していることを特徴とする請求項1又は2記載の媒体循環式温調装置である。
この発明によれば、媒体循環式温調装置をバブリング方式の加湿器に組み込むことにより、中空状ジャケット部を構成する、中空状の二重構造ドーム部内部と筒状突起部内部を液相部と同じ温度の純水が循環するので、気相部の温度と液相部の温度はほぼ一定になり、温度差が生じない。そのため、気相部上部において加湿ガスが結露したり、気相部外部の導出配管部分で加湿ガスが結露するような不都合な事態を効果的に防止することができる。
本発明の媒体循環式温調装置によれば、温調装置の外部に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を配置する従来の装置に比べて、装置全体を小型化又は省スペース化することができる。更に、タンク内に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を収容することで、タンク内に貯留すべき媒体の量を半減させることができる。その結果、温度応答性が飛躍的に向上する。また、前記媒体加熱手段又は媒体冷却手段のうちの何れか一方がコイル状の形状をしており、他方の手段が前記コイルの内心部に収納可能なサイズと形状をしているので、タンクそのものも小型化することができ、タンク内に貯留すべき媒体の量を更に減量させることができ、その結果、温度応答性が一層向上する。
以下、図面を参照しながら本発明の媒体循環式温調装置について更に詳細に説明する。図1は本発明の媒体循環式温調装置の好ましい実施態様の一例の概要構成図である。図6に示した従来の媒体循環式温調装置と同じ部材については同じ符号を用いて説明する。図1に示されるように、本発明の媒体循環式温調装置の特徴は、媒体冷却手段としての熱交換器40及び媒体加熱手段としての挿入型ヒータ(HU1)42が温調水タンク(TK1)1内に挿入又は収容されていることである。
媒体冷却手段としての熱交換器40には流量制御のための調節弁(CV3)29が配設されており、温調水タンク(TK1)1の温度計(TF1)の測定値に基づいてバルブの開閉量が制御される。熱交換器40に通される冷媒は冷却水、氷スラリー又は水和物スラリーなどである。水和物スラリーは例えば、TBAB(テトラブチルアンモニウムブロマイド)を溶解した水溶液の冷却によって生成される微細な水和物と水溶液との混合流体である。
媒体加熱手段としての挿入型ヒータ42は例えば、シーズヒータ、カートリッジヒータ又はカーボンヒータなどの防水性ヒータ類である。様々な形状に加工可能なシーズヒータが好ましい。ヒータの出力は特に限定されない。ヒータの出力は、要求される加熱温度の値を考慮して適宜選択することができる。
図2は、媒体加熱手段42と媒体冷却手段40のタンク内収容状態の一例を示す概要図である。図示された実施態様では、媒体冷却手段としての熱交換器40を螺旋状又はコイル状の形状にし、媒体加熱手段としての挿入型ヒータ42を、このコイル状熱交換器40の内心部に収納可能なサイズの形状とする。コイル状配管の径及び巻き数は要求される冷却能力を考慮して適宜決定することができる。
図2に示された実施態様では、媒体冷却手段としての熱交換器40を螺旋状又はコイル状の形状にし、媒体加熱手段としての挿入型ヒータ42を、このコイル状熱交換器40の内心部に収納可能なサイズと形状としているが、本発明はこの実施態様に限定されない。媒体加熱手段を螺旋状又はコイル状の形状にし、媒体冷却手段をコイル状加熱手段の内心部に収納可能なサイズの形状とすることもできる。
図3は本発明の媒体循環式温調装置の使用例を示す概要図である。図3の実施態様では、燃料電池の加湿器タンク50内に媒体加熱手段42と媒体冷却手段40を収容し、タンク内の純水を一定温度に維持し、ガスを加湿しながら同時に、この恒温純水をタンク上部の中空状ジャケット部54に循環させている。図3の実施態様では、加湿器タンク50が図1の温調水タンクに相当し、中空状ジャケット部54が図1の制御対象に相当する。図1の温調水タンクと図3の加湿器タンク50の相違点は、図3の加湿器タンク50が乾燥ガスをタンク内に送入し、加湿ガスとしてタンク外へ送出する機能も有することである。最近、燃料電池の開発が進むにつれて、燃料電池評価装置の加湿性能(露点温度性能)について、静特性:±0.5℃、動特性:5分/露点温度変動10℃と高精度高速応答がもとめられるようになった。図3に示される本発明の加湿器はこの要求性能を満たすことができる。
バブリング方式による加湿器の場合、加湿器出口以降のガス温度は、露点温度以上にする必要がある。配管内に露点温度以下の部位が存在すると、そこで結露が発生し、燃料電池の性能評価に悪影響を及ぼす恐れがある。図3に示される本発明の加湿器では、加湿器タンク50の気相部52の上部に、内部が中空状のジャケット部54を配設することにより、加湿器出口以降のガス温度を露点温度以上に維持している。図3の加湿器において、中空状ジャケット部54は、液体循環のための空洞を有する二重構造のドーム部56と、該二重構造ドーム部の上部に、該二重構造ドーム部と連通して一体的に延設された筒状突起部58とからなる。導出配管60が中空状ジャケット部54の中心部を垂直方向に貫通している。導出配管60の気相部内先端にはミストセパレータ62が取り付けられている。導出配管60の貫通部の上部タンク寄り部分は、筒状突起部58で覆われ、筒状突起部58は二重構造ドーム部56と連通して一体的に延設されている。二重構造ドーム部56の上部に筒状突起部58を延設することにより、ミストセパレータ62を通過した加湿ガスが導出配管60のタンク寄り部分で急冷されて結露するような不都合な事態を効果的に防止することができる。筒状突起部58から燃料電池本体101までの導出配管部分はコイルヒータ64により保温され、加湿ガスの結露を防止する。
二重構造ドーム56の下部(好ましくは、下端部)に温調純水送入配管66が配設され、筒状突起部58の上部(好ましくは、上端部)に純水返戻配管68が配設されている。タンク内の温調純水は加湿器タンク50の下部から循環ポンプ3により温調純水送入配管66を介して二重構造ドーム部56に送入される。送入された温調純水は、筒状突起部58の上端の純水返戻配管68から加湿器タンク50に返戻される。燃料電池稼働時は、この温調純水循環が常時行われる。従って、タンク内2の純水温度と二重構造ドーム部56及び筒状突起部58内の純水温度はほぼ同一になる。その結果、加湿ガスが結露せず、しかも、高精度高速応答可能な加湿性能を有するバブリング方式による加湿器として機能することができる。
一般的には、加湿器の露点温度は加湿器タンク50内の液体の温度のみで決まると考えられているが、実際には加湿器タンク50の気相部52及びタンク上部内壁にバブリングに伴う飛沫が飛散する。この飛沫が気相部52の温度及びタンク上部内壁の温度の影響を受けて露点温度を変動させてしまう。例えば、タンク内の液体の温度より高い時は気化量が増えて露点温度が高くなり、液相部52の温度より低い場合は結露して露点温度が低くなる。本発明の中空状ジャケット部54を構成する二重構造ドーム部56及び筒状突起部58によれば、加湿器タンク50のタンク上部内壁温度とタンク内の液体の温度とを同一温度に制御することができ、タンク内の液体、気相部52及びタンク上部内壁の温度が定常状態では±0.5℃以下に制御することができ、また、過渡状態においても同期して動くので、静特性:±0.5℃、動特性:5分/10℃の要求性能が実現できる。
図3において、加湿器タンク50内の液体貯留量は水位計(LS1)33で測定され、その測定値に基づき、ON/OFF弁(AV1)35で制御される。また、加湿器タンク50内の液体温度は温度計(TF1)25で測定され、その測定値に基づき、熱交換器40の冷却水(復)流量を調節弁(CV3)29で制御する。タンク50内の気相部52の温度は温度計(TF6)70で測定される。また、循環温調水の温度は温度計(TF7)72により測定される。
循環純水の温度を上げるときは、挿入型ヒータ(HU1)42を「オン」にすることで、また、循環純水の温度を下げるときは、挿入型ヒータ(HU1)42「オフ」にして、挿入型熱交換器(EU1)40の冷却水(復)量調節弁(CV3)29を制御することにより対応可能である。静特性(循環純水の温度変更無しの定常状態)においては、液体温度計(TF1)25、気相部温度計(TF6)70及び循環純水温度計(TF7)72(二重構造ドーム部56への供給温度)は、ほぼ同一の値となり、静特性として±0.5℃の安定度は容易に得ることができる。挿入型ヒータ(HU1)42及び挿入型熱交換器(EU1)40の最適設計を行うことにより、動特性(液相部温度の変更時)を、液体温度(液体温度計25)及び循環純水温度(循環純水温度計72)共に、5分/10℃以下(例えば、3分/10℃)とすることも可能である。
加湿器タンク50に供給される乾燥ガスは、散気管74(例えば、100μm程度のメッシュ)で、微細な気泡となり、液体内に放出(バブリング)される。乾燥ガスの気泡は浮力により上昇して液体内をくぐり抜ける間に飽和水蒸気を伴ったガス(露点温度≒液体温度計25示度温度)となる。気相部52及びミストセパレータ62を経て、導出配管60から加湿ガスが燃料電池本体101に出力される。ミストセパレータ62は例えば、100μm程度のメッシュである。
以上、本発明の媒体循環式温調装置を燃料電池又は燃料電池評価装置のための温調装置として説明してきたが、本発明の媒体循環式温調装置は燃料電池又は燃料電池評価装置以外の装置においても使用できる。例えば、恒温を必要とする培養器又は孵卵器や半導体関連装置における温調器としても使用できる。
本発明の媒体循環式温調装置の一例の概要構成図である。 媒体加熱手段42と媒体冷却手段40のタンク内収容状態の一例を示す概要図である。 本発明の媒体循環式温調装置の使用例を示す概要図である。 従来技術による燃料電池評価装置の一例の概要構成図である。 燃料電池本体の代表的構成の一例を示す概要図である。 従来技術による媒体循環式温調装置の一例の概要構成図である。
符号の説明
1 温調水タンク
3 ポンプ
5 インライン熱交換器(EL1)
7 インラインヒータ(HL1)
9 調節弁(CV2)
11 圧力計(PG1)
13 流量計(FU1)
15 調節弁(CV1)
17 圧力計(PG2)
19 温度計(TF2)
21 圧力計(PG3)
23 温度計(TF3)
25 液体温度計(TF1)
27 温度計(TF4)
29 冷却水調節弁(CV3)
31 温度計(TF5)
33 水位計(LS1)
35 ON/OFF弁(AV1)
40 熱交換器(EU1)
42 挿入型ヒータ(HU1)
50 加湿器タンク
52 気相部
54 中空状ジャケット部
56 二重構造ドーム部
58 筒状突起部
60 導出配管
62 ミストセパレータ
64 コイルヒータ
66 温調純水送入配管
68 純水返戻配管
70 気相部温度計(TF6)
72 循環温調水温度計(TF7)
74 散気管
100 従来技術による燃料電池評価装置
101 燃料電池本体
102 アノード極
103 アノードセパレータ
104 カソード極
105 カソードセパレータ
106 アノード側拡散層
107 アノード側触媒層
108 カソード側拡散層
109 カソード側触媒層
110 固体高分子膜
111 燃料ガス流路
121 酸化ガス流路
112,122 マスフローコントローラ
113,123 加湿器
114,124 ヒータ
115 燃料ガス排出流路
125 酸化ガス排出流路
116,126 気液分離器
117,127 ドレンタンク
118 分離燃料ガス排出流路
128 分離酸化ガス排出流路
119,129 背圧弁
130,131 排水弁

Claims (4)

  1. 制御対象を一定の温度に維持するために、媒体を貯留するためのタンク内の媒体をポンプで制御対象に給送し、制御対象から排出される媒体を再びタンク戻すことからなる媒体循環式温調装置において、前記タンク内に媒体加熱手段と媒体冷却手段の両方を収容したことを特徴とする媒体循環式温調装置。
  2. 前記媒体加熱手段又は媒体冷却手段のうちの何れか一方がコイル状の形状をしており、他方の手段が前記コイルの内心部に収納可能なサイズと形状をしていることを特徴とする請求項1記載の媒体循環式温調装置。
  3. 燃料電池又は燃料電池評価装置で使用されることを特徴とする請求項1又は2記載の媒体循環式温調装置。
  4. 燃料電池又は燃料電池評価装置におけるバブリング方式の加湿器において使用され、前記加湿器はタンクを有し、該タンクは、純水を温度制御可能な液相部と、加湿ガスのための気相部と、加湿ガスをタンク外へ導き出すための導出配管を具備すると共に、前記気相部の上部に中空状ジャケット部が固設されており、前記中空状ジャケット部は、液体循環のための空洞を有する二重構造のドーム部と、該二重構造ドーム部の上部に、該二重構造ドーム部と連通して一体的に延設された筒状突起部とからなり、前記導出配管は前記二重構造ドーム部及び筒状突起部の中心部を垂直方向に貫通しており、前記中空状ジャケット部は入口と出口を有し、前記タンクの液相部内の純水を前記中空状ジャケット部の入口から送入し、出口から前記タンク内に戻すために、前記中空状ジャケット部の入口と出口はそれぞれ前記タンクに連通していることを特徴とする請求項1又は2記載の媒体循環式温調装置。
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CN114883597A (zh) * 2022-05-27 2022-08-09 山东金科氢能科技有限公司 一种燃料电池联供***

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