JP2009120427A - 土木建築用資材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃棄物溶融スラグの粉砕物について、少なくともその表層のアルミニウムを溶出除去し、若しくはその性質を変えるべく処理した上で、優れたコンクリート骨材、セメント混和材等の土木建築用資材を製造すること。
【解決手段】都市ゴミの溶融スラグを空冷して得た溶融スラグの固化物を粉砕して砂状の粉砕物とし、この粉砕物を籠状容器に入れた状態で1%の水酸化ナトリウム水溶液を満たした水槽中に沈め、内部の粉砕物を攪拌した。3時間の経過後にその籠状容器を水酸化ナトリウム水溶液から引き上げ、その籠状容器中の粉砕物を籠状円筒体に移し、これを10分間回転動作させて粉砕物の遠心脱水を行った。次いでその粉砕物を他の籠状容器に入れ替えて洗浄水槽の洗浄水中に籠状容器ごと沈め、その中で3分間ほど粉砕物を攪拌した後、粉砕物を籠状容器ごと引き上げた。こうして洗浄が完了した細骨材を得た。
【選択図】 なし

Description

本発明は、廃棄物、例えば、都市ゴミ、一般廃棄物、アスベスト、産業廃棄物、下水汚泥等を焼却溶融して得られる溶融スラグを適切に処理して製造するコンクリート骨材等の土木建築用資材の製造方法に関する。
現代社会では、利便性や快適で豊かな生活を追い求めた結果、消費生活の高級化・多様化、産業経済活動の高度化、流通経済の多様化・高度化が進行し、大量の廃棄物(一般廃棄物、アスベスト、産業廃棄物、下水汚泥等)が発生することになった。そのためこれらを埋め立て処分するための最終処分場地の残余量が逼迫することなり、これに関連して不法投棄が増加する等の深刻な社会問題が起きている。
従って廃棄物の再資源化を図り、廃棄物の最終処分量の極小化を図り、ゼロエミッションを目指した資源循環型の社会構築を図り、毎日の快適な暮らしを支え、自然環境破壊防止に努めることが急務であると思われる。一般廃棄物の有効な処理方法として高温焼却溶融炉に於けるスラグ化があるが、現時点まででは、一部の条件付き有効利用を除き、最終処分場に埋め立て処分されているのが実情である。廃棄物は年々増え続け、これに伴い全国規模で生産される溶融スラグの量は増加し、その埋め立て処分を続ければ、最終処分地の確保が難しい昨今、大社会問題に発展することは明らかであると思われる。
国は溶融スラグの有効利用を推進する目的で2006年7月に一般廃棄物、下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化したコンクリート用溶融ラグ骨材JIS(A5031)を制定し、溶融スラグの品質基準値を定め、安全な溶融スラグの生産と有効利用を全国の自治体に推奨している。
しかしながら、現在全国の自治体が生産する大部分の溶融スラグにはアルミニウムが含まれており、そのままコンクリート用骨材、混和剤、或いはセメント代替物として使用した場合には、セメントのアルカリ及び水と反応し、水素ガスが発生してコンクリートが膨張現象を起こし、これを用いたコンクリート構造物の強度及び耐久性の低下、ポップアウトによるコンクリート構造物の表面剥離等を引き起こす問題がある。廃棄物溶融スラグの有効利用がなかなか進まない大きな原因がここにある。
なお、前記のような廃棄物の内、急冷工程を経た都市ゴミ溶融スラグの再利用に関しては、本件出願人も出願人に加わっている特許文献1の提案がある。
これは、硬化材及びこれを用いた硬化体の製造方法であり、前者の硬化材は、基本的に、急冷工程を経た都市ゴミ溶融スラグを粉砕して作る微粉末からなる硬化材であって、水を加え、かつアルカリ刺激材によるアルカリ刺激を与えることによって硬化するものであり、後者の硬化体の製造方法は、急冷工程を経た都市ゴミ溶融スラグの微粉末からなる硬化材に骨材とアルカリ刺激材とを加えて均一に混合し、次いで水を加えて本錬りし、得られた混練物を型枠に打ち込んだ上で放置し、硬化後に脱型するものである。
これは、都市ゴミの急冷スラグを有効利用するものであり、優れた技術であると考えるが、このような都市ゴミを含む廃棄物の焼却溶融物には、アルミニウムが含まれているのが普通であり、このアルミニウムについて適切な処理を行っておかないと、コンクリートの骨材その他として使用した場合に、セメント中のアルカリ剤及び水との反応により水素ガスが発生する虞がある。特許文献1の発明は、このような処理の必要のない材料を前提としており、それ故、この問題に関して解決する手段を持っていない。
特開2005−60189号公報
本発明は、人の生活に伴い不要物として排出される廃棄物を焼却処理して生成される溶融スラグについて、これに種々の態様で含まれるアルミニウムの内、少なくとも粉砕物表層のアルミニウムを溶出させるか若しくはその性質を変えるべく処理した上で、優れたコンクリート骨材、セメント混和材等の土木建築用資材を製造する土木建築用資材の製造方法を提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、廃棄物類を焼却溶融して生成した溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、前記溶融スラグの空冷(徐冷を含む)固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物をアルカリ剤水溶液に浸漬し、次いで該粉砕物又は再粉砕物を該アルカリ剤水溶液から引き上げた上で、該粉砕物又は再粉砕物を脱水し、更にこれらを水洗することによる土木建築用資材の製造方法である。
本発明の2は、本発明の1の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記アルカリ剤水溶液に浸漬した粉砕物又は再粉砕物を攪拌することとしたものである。
本発明の3は、本発明の1又は2の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記アルカリ剤水溶液に粉砕物又は再粉砕物を2〜20時間浸漬することとしたものである。
本発明の4は、本発明の1、2又は3の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記水洗によって生じた排水を前記アルカリ剤水溶液の全部又は一部として使用することとしたものである。
本発明の5は、本発明の1、2、3又は4の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が礫状又は砂状の粉砕物であり、得られる土木建築用資材がコンクリート用骨材となるものである。
本発明の6は、本発明の1、2、3又は4の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記再粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が粉状の粉砕物であり、得られる土木建築用資材がセメント用混和材となるものである。
本発明の7は、本発明の1、2又は3の土木建築用資材の製造方法に於いて、前記アルカリ剤水溶液として、水ガラス、無水メタ珪酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの水溶液又はコンクリート製品製造プラントのコンクリートミキサーの洗浄水の上水を用いたものである。
本発明1の土木建築用資材の製造方法によれば、廃棄物類を焼却溶融して生成した溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、前記溶融スラグの空冷(徐冷も含む)固化物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物を粉砕して作成した粉砕物をアルカリ剤水溶液に浸漬して、該アルカリ剤及び水を該粉砕物又は再粉砕物中の金属アルミニウムと十分に反応させ、少なくとも粉砕物又は再粉砕物の表層のアルミニウムを、例えば、アルミン酸等の形で溶出させ、他方、内部の深い部位に残留することのあるアルミニウムは水洗の過程を終了するまでには、その表面に薄いアルカリと水との反応により水酸化アルミニウムの膜を形成させる(そのように反応すると推定される)。
従ってこの場合には、生成した土木建築用資材には、それ自体のサイズの大小及びアルカリ剤水溶液への浸漬時間の長短により、内部に殆どアルミニウムが残存しないか、或いは、内部に若干残留するとしてもその表面は水に不溶性の水酸化アルミニウムの膜で覆われることになる。
それ故、いずれにしても、得られる土木建築用資材を用いてモルタルやコンクリートを作成する場合に、粉砕物又は再粉砕物の内部には、アルミニウムが残存していないか、残存していてもその内部深くにのみ位置するに過ぎず、かつ表面が水不溶性の水酸化アルミニウムの膜で覆われているので、残存アルミニウムは、表面の水酸化アルミニウムによってブロックされ、セメント中のアルカリ及び水と反応して水素ガスを発生させ、成形物を膨張させるような問題を回避することができる。
なお、前記のように、前記粉砕物又は再粉砕物を浸漬するアルカリ剤水溶液が薄い場合は、粉砕物又は再粉砕物の表面に露出しているアルミニウムは、薄いアルカリ及び水との反応によってその表面に水酸化アルミニウムの膜を生成するものと思われる。そしてこの水酸化アルミニウムの膜で薄いアルカリ剤水溶液は、これをブロックすることが可能になるものであるが、前記のように、可能な限り粉砕物又は再粉砕物中のアルミニウムは溶出させ、その内部から除去しておくのが好ましい。
本発明の2の土木建築用資材の製造方法によれば、製造の過程で、前記アルカリ剤水溶液に浸漬した粉砕物又は再粉砕物を攪拌することとしたため、粉砕物又は再粉砕物の表面に均一にアルカリ剤水溶液が付着し、内部にも十分に含浸し、粉砕物又は再粉砕物中のアルミニウムとの反応が確実かつ十分に進行可能となる。
本発明の3の土木建築用資材の製造方法によれば、前記粉砕物又は再粉砕物中に種々の態様で含まれていることのあるアルミニウムの内、少なくとも表層のそれに関しては十分にアルカリ剤水溶液と接触し、かつ反応が進むことが可能である。そのため、少なくとも粉砕物又は再粉砕物の表層のアルミニウムは溶出させることが可能になるものである。
本発明の4の土木建築用資材の製造方法によれば、水洗によって生じた排水を再利用するものであり、この排水は、粉砕物又は再粉砕物の表面に残存していた未反応のアルカリ剤を含む物であるため、これを再度アルカリ剤水溶液の全部又は一部として用いることは可能であり、かつアルカリ剤を無駄にすることなく使用する点で有効である。
本発明の5の土木建築用資材の製造方法によれば、前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が礫状又は砂状のそれであり、これらを用いてモルタルやコンクリートを作成した場合は、アルカリ剤である水酸化カルシウム及び水と反応して水素ガスを発生させ、成形物を膨張させるような問題を生じさせない圧縮強度の高いコンクリート用の粗骨材又は細骨材を製造することができることになる。
本発明の6の土木建築用資材の製造方法によれば、前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記再粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が粉体状のそれであり、これらを用いてモルタルやコンクリートを作成した場合に、アルカリ剤である水酸化カルシウム及び水と反応して水素ガスを発生させ、成形物を膨張させるような問題を生じない圧縮強度の高い混和材を製造することができることになる。
本発明の7の土木建築用資材の製造方法によれば、前記アルカリ剤水溶液として、容易に入手可能な適切なそれを使用し、効果的に前記問題を解決した土木建築用資材を製造することが可能となる。
本発明の土木建築用資材の製造方法は、廃棄物類を焼却溶融して生成した溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、該溶融スラグの空冷(徐冷も含む)固化物を粉砕して作成した粉砕物、又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物をアルカリ剤水溶液に浸漬し、次いで該粉砕物又は再粉砕物を該アルカリ剤水溶液から引き上げた上で、該粉砕物又は再粉砕物を脱水し、更にこれを水洗して土木建築用資材とするものである。
前記廃棄物類は、例えば、都市ゴミ、一般廃棄物、アスベスト、産業廃棄物、下水汚泥等であるが、これに限定されない。焼却溶融炉で焼却溶融される廃棄物類は適用可能である。
溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、該溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物としては、礫状、砂状又は粉体状に粉砕したそれを採用することができる。前記粉砕物又は再粉砕物中には当然それぞれ礫状、砂状又は粉体状のそれが含まれており、それらは必要に応じて篩い分けをすることができる。以上の礫状、砂状又は粉体状の粉砕物、若しくは再粉砕物の内、礫状又は砂状のそれは、コンクリート用骨材用、中でも前者は粗骨材用として、後者は細骨材用として採用することができる。粉体状の粉砕物又は再粉砕物はコンクリートの混和材用として採用することができる。
空冷によって硬化した固化物を粉砕する手段は、云うまでもなく、自由である。種々のクラッシャーを用いて粉砕することができる。混和材用の粉体に粉砕する場合は、例えば、種々のクラッシャーで粗粉砕した上で、更に微粉砕する必要があるが、この場合も種々の微粉砕手段を自由に採用することができる。例えば、ディスクミルや遊星式ボールミル等を採用することができる。
前記粉砕物には、前記のように、急冷粉砕して作成するものも含まれているが、急冷方法は特に限定されない。多くの場合は急冷手段として水冷が用いられる。溶融スラグを水中に投入する等により急冷し、急速硬化させると同時に粉砕するものである。通常、このように水冷によって急速粉砕したスラグを水砕スラグと称しており、前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物には、云うまでもなく、このような水砕スラグも含まれる。このような急冷粉砕による粉砕物を更に粉砕して再粉砕物を作成する手段は自由なそれを採用可能である。徐冷による固化物を粉砕する手段と同様である。
前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物は、溶融スラグを溶融炉から取り出した後、そのまま移動しながら又は一定の場所で前記温度になるまで放置し、その後、その上に常温の水を散水して急冷し、得られた固化物を前記種々の粉砕手段を用いて粉砕して得る物である。溶融スラグは前記温度まで空冷した後、水で急冷するものであるため、その段階では、水砕スラグのように粉砕状態にはならず、ひびの入った硬化物になる。上記のように、その後、粉砕手段で粉砕して粉砕物とする。このように、前記温度範囲程度まで空冷した後、急冷することとした場合は、溶融スラグ中に種々の態様で含まれていることのあるアルミニウムの酸化が進行し、要処理対象のアルミニウムを減少させることができるという利点を得ることができる。
以上の粉砕物又は再粉砕物は、アルカリ剤水溶液中に浸漬した場合に、アルカリ剤水溶液が個々の粉砕物等の表面に確実に接触することとなるように該粉砕物等を攪拌するのが適当である。なお、このアルカリ剤水溶液は確実に接触し、かつ該粉砕物等の中に深く浸透させるようにすることが好ましい。そのため、該粉砕物等は、ある程度の時間浸漬を継続させるべきである。例えば、2時間以上浸漬するのが適当である。もっとも浸漬対象は、以上のように、粉砕物等であるから、前記のような浸透に要する時間及び反応に要する時間を考慮すると、殆どの場合は10時間を越えれば十分であり、20時間以上に延長する必要は殆どない。また該アルカリ剤水溶液から引き上げた粉砕物等は、適当な手段で脱水する。単に籠状容器に入れて放置することにより脱水することもできるし、遠心脱水機等に入れて遠心脱水等をすることもできる。
なお、以上のアルカリ剤水溶液中への粉砕物又は再粉砕物の浸漬及び引き上げは種々の手段で自由に行うことができる。例えば、該粉砕物等を、それらのサイズに応じ目開きの籠状容器又は網状容器に入れ、この状態でアルカリ剤水溶液中に必要な時間だけ浸漬し、必要に応じて、該容器中の粉砕物等を攪拌した上で引き上げ、次いで、該粉砕物等を該籠状容器等に入れたまま適当な場所又は容器中に何らかの手段で浮かした状態で配して脱水のため放置する等である。脱水のためには、前記のように他の様々な手段を採用するのは当然自由である。
ところで、アルミニウムは両性金属であるが、薄いアルカリ性の水溶液と接触すると、以下の化1に示すように、水が還元されて水素が発生し、水酸化アルミニウムが生成する。従って、骨材などにアルミニウムが含まれていると、コンクリート成形物を製造する際等に、このような反応が生じ、成形物を膨張させて脆弱にする問題が生じる。
もっとも前記のようにして生成した水酸化アルミニウムは殆ど水に溶解しないものであるため、上記のように、アルミニウムに接触したアルカリ剤水溶液が薄いものである場合には、例えば、前記粉砕物又は再粉砕物に含まれるアルミニウムはその表面に水酸化アルミニウムが生成し、それ以上の反応を進行させないことになる。当然、これが、その後に、薄いアルカリ剤水溶液に接触することとなっても、該表面の水酸化アルミニウムに該アルカリ剤水溶液はブロックされ、内部のアルミニウムが該アルカリ剤及び水と反応するに至ることはない訳である。
Figure 2009120427
もっとも強アルカリに接触すると、水酸化アルミニウムは以下の化2に示すように、水溶性のアルミン酸に変化するため、前記表面の水酸化アルミニウムの膜は溶け出し、内部のアルミニウムの反応が進行することになってしまう。即ち、アルミニウムはアルミン酸となって溶け出して行くことになる。
Figure 2009120427
従って前記粉砕物又は再粉砕物は、前記アルカリ剤水溶液に浸漬し、これを内部まで充分含浸させ、内部のアルミニウムと反応させてできるだけ溶出させてしまうべきである。残留するアルミニウムがあり得るとしても、該粉砕物又は再粉砕物の奥深くに残る程度とし、このように残留した粉砕物等の内部深くに位置するアルミニウムも少なくともその表面には水酸化アルミニウムが生成しているようにするのが好ましい。
また前記アルカリ剤としては、種々のそれを自由に採用することができる。例えば、水ガラス、無水メタ珪酸ナトリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化アルミニウムの水溶液を使用することができる。場合によっては、コンクリート製品製造プラントのコンクリートミキサーの洗浄水の上水を採用することもできる。この上水はpH12〜13程度のアルカリ性の液体である。
前記脱水後の粉砕物又は再粉砕物の洗浄は種々の方法で行うことができる。特定の方法に限定されず、自由な方法で行うことができる。例えば、粉砕物又は再粉砕物のサイズに適合する適当な目開きの網状又は籠状の容器等を用意し、この容器中に該粉砕物等を入れた上で、洗浄水を満たしたタンク中に沈め、該容器を揺する等により洗浄することができる。或いは、同様の容器に粉砕物等を入れた上で、その中に洗浄水を流し込みながら該粉砕物等を攪拌して洗浄することができる。これ以外の種々の洗浄方法を自由に採用することができるのも云うまでもない。なお、このとき、粉砕物等の内部に薄いアルカリ剤水溶液が生じ、これと反応して該粉砕物等の内部深くに残存していることのあるアルミニウムの表面に水酸化アルミニウムの膜が生じることもある。
このようにして洗浄した際に発生した洗浄排水は、これを、前記アルカリ剤水溶液の全部又は一部として使用することができる。このような洗浄排水は、粉砕物又は再粉砕物に付着残存しているアルカリ剤が洗い流され溶け込んだアルカリ剤水溶液であり、これは当然、以上のように使用可能であり、またそのように使用することにより、アルカリ剤の無駄遣いを無くすとともに、かつ環境に排出しないことが可能となる。
従って本発明の土木建築用資材の製造方法によれば、いずれにしても廃棄物類を焼却溶融して生成した溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、該溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物にアルカリ剤水溶液を接触させ、これを含浸させ、該アルカリ剤水溶液を該粉砕物又は再粉砕物中の金属アルミニウムと十分に反応させ、その全部又は大部分を溶出させておくものであるため、生成した土木建築用資材の表層には、未反応のアルミニウムが残存露出することはない。内部の奥深くに残存することはあり得るが、その場合も残存アルミニウムの表面は水酸化アルミニウムの膜で覆われるようになっている。
そのためこの土木建築用資材、即ち、コンクリート用粗骨材、細骨材又は混和材を用いてモルタルやコンクリートを作成した場合に、それらの少なくとも表層にはアルミニウムが残存していないため、セメント中のアルカリ剤及び水がアルミニウムと反応して水素ガスを発生させ、これによってモルタルやコンクリートによる成形物を膨張させるような問題を生じさせる虞が殆どない。
これらのコンクリート要素である骨材等の土木建築用資材の奥深くにアルミニウムが残存していて、そこまでセメント中のアルカリ剤及び水が浸透した場合であっても残存アルミニウムの量が極めて少ないのでこれとの反応による水素ガスの発生も僅かであって問題を生じるほどにはならない。またこれらの残存アルミニウムは、多くの場合は、その表面に水酸化アルミニウムの膜を有しており、セメント中の薄いアルカリ剤は、該水酸化アルミニウムの膜にブロックされ、内部のアルミニウムと反応して水素ガスを発生させるようなことは極めて少ない。それ故、これらの土木建築用資材によって強度の高い、耐久性の高いコンクリート等の成形物を作成することができる。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグを空冷して硬化させ、溶融スラグの固化物を得た。この溶融スラグの固化物をクラッシャーで粉砕して砂状の粉砕物とした。その後この砂状の粉砕物を籠状容器に入れ、該粉砕物を該籠状容器とともに、1%の水酸化ナトリウム水溶液を50%程度に満たした水槽中に沈め、該籠状容器を数秒間揺すってその内部の粉砕物を攪拌した。そのようにして水槽に沈めてから3時間の経過後に該籠状容器を引き上げて脱水ヤードに移動し、該籠状容器中の粉砕物を籠状円筒体に移し、該籠状円筒体を10分間その軸心を中心に回転動作させ、該粉砕物の遠心脱水を行った。その後、脱水後の粉砕物を他の籠状容器に入れ替えて洗浄水槽まで移送し、該洗浄水槽の洗浄水中に該籠状容器ごと沈め、該洗浄水中で3分間ほど該籠状容器を揺すって内部の粉砕物を攪拌した。この後、該粉砕物を該籠状容器ごと引き上げた。こうして洗浄が完了した細骨材を得た。該細骨材は、ストックヤードまで移送して堆積した。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例1の1%から2%に変え、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を5分間とする他は実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグを空冷して硬化させ、溶融スラグの固化物を得た。この溶融スラグの固化物をクラッシャーで粉砕して礫状の粉砕物とした。その後は、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を2分間とする他は実施例1と全く同様に処理して粗骨材を得た。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例3の1%から2%に変え、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を4分間とする他は実施例3と全く同様に処理して粗骨材を得た。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグを水で急冷して水砕スラグを得た。この水砕スラグをディスクミルで微粉砕し、更に遊星式ボールミルで微粉砕して平均比表面積が4100cm2/gである微粉末状の粉砕物(再粉砕物)を得た。
その後この微粉末状の粉砕物を、これが通過しない目開きの網状容器に入れ、該粉砕物を該網状容器とともに1%の水酸化ナトリウム水溶液を50%程度に満たした水槽中に沈め、該網状容器を30秒間程揺すってその内部の粉砕物を攪拌した。次いで、該水槽に沈めてから3時間ほど経過した後、該網状容器を引き上げて脱水ヤードに移動し、該網状容器中の微粉末状の粉砕物を網状円筒体に移し、該網状円筒体を10分間その軸心を中心に回転動作させ、該粉砕物の遠心脱水を行った。その後、脱水後の粉砕物を他の網状容器に入れ替えて洗浄水槽まで移送し、該洗浄水槽の洗浄水中に該網状容器ごと沈め、該洗浄水中で5分間ほど該網状容器を揺すって内部の粉砕物を攪拌した。この後、該粉砕物を該網状容器ごと引き上げた。こうして洗浄が完了したコンクリート用の混和材を得た。該混和材は、ストックヤードまで移送して堆積した。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例5の1%から2%に変え、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を6分間とする他は実施例5と全く同様に処理してコンクリート用の混和材を得た。
実施例1〜6で生じた洗浄排水を集め、その洗浄排水に水酸化ナトリウム又は水を追加して濃度が1%になるように調整し、この排水入りの濃度1%の水酸化ナトリウム水溶液を水酸化ナトリウムの水溶液を入れる水槽に50%程度まで満たした。その他は、実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た。
洗浄排水の水酸化ナトリウム濃度の調整の値を実施例7の1%から2%に変え、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を5分間とする他は実施例7と全く同様に処理して細骨材を得た。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例1の1%から0.5%に変え、かつ脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を1分間とする他は実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例3の1%から0.5%に変え、かつ脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を1分間とする他は実施例3と全く同様に処理して粗骨材を得た。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグを空冷して硬化させ、溶融スラグの固化物を得た。この溶融スラグの固化物をクラッシャーで粉砕して砂状の粉砕物とした。その後この砂状の粉砕物を籠状容器に入れ、該粉砕物を該籠状容器とともに、1%の水酸化ナトリウム水溶液を50%程度に満たした水槽中に沈め、該籠状容器を数秒間揺すってその内部の粉砕物を攪拌した。そのようにして水槽に沈めてから10時間の経過後に該籠状容器を引き上げて脱水ヤードに移動し、該籠状容器中の粉砕物を籠状円筒体に移し、該籠状円筒体を10分間その軸心を中心に回転動作させ、該粉砕物の遠心脱水を行った。その後、脱水後の粉砕物を他の籠状容器に入れ替えて洗浄水槽まで移送し、該洗浄水槽の洗浄水中に該籠状容器ごと沈め、該洗浄水中で3分間ほど該籠状容器を揺すって内部の粉砕物を攪拌した。この後、該粉砕物を該籠状容器ごと引き上げた。こうして洗浄が完了した細骨材を得た。該細骨材は、ストックヤードまで移送して堆積した。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグを空冷して硬化させ、溶融スラグの固化物を得た。この溶融スラグの固化物をクラッシャーで粉砕して礫状の粉砕物とした。その後は脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を2分間とする他は実施例11と全く同様に処理して粗骨材を得た。
都市ゴミを焼却溶融し、生じた溶融スラグをこれが900℃前後になるまで空冷し、その後、その上に常温の水を散水して急冷し、表面にひびの生じた溶融スラグの固化物を得た。この溶融スラグの固化物をクラッシャーで粉砕して砂状の粉砕物とした。その後は、実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例13の1%から2%に変え、脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を5分間とする他は実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を実施例13の1%から0.5%に変え、かつ脱水後の粉砕物の洗浄水中での洗浄時間を2分間とする他は実施例1と全く同様に処理して細骨材を得た
実施例1〜15で得た細骨材、粗骨材、混和材を用いて、各実施例毎に下記の方法で膨張試験を行った。
<膨張試験>
(1)実施例の全てについて、JISA5031の付属書1(規程)コンクリート用溶融スラグ骨材を用いたモルタルの膨張率試験方法によって膨張率を試験した。
(2)比較例1として、都市ゴミ溶融スラグの空冷硬化体を粉砕して形成した細骨材について、比較例2として、都市ゴミ溶融スラグを水で急冷粉砕した水砕スラグである細骨材について、それぞれJISA5031の付属書1(規程)コンクリート用溶融スラグ骨材を用いたモルタルの膨張率試験方法によって膨張率を試験した。
前記実施例1〜15まで及び比較例1、2についての以上の(1)、(2)の膨張率試験は、それぞれ3本ずつ行った。
以上の試験結果を表1に示した。
Figure 2009120427
<実施例1〜15及び比較例1、2の膨張率試験のデータからの考察>
表1の結果を見ると、比較例1、2の徐冷スラグ及び急冷スラグは、そのままでは使用に耐えないほどに膨張することは明らかである。
これに対して、実施例1、2、7、8、9、13、14、15の細骨材、実施例5、6の混和材及び実施例3、4、10の粗骨材は、アルカリ剤水溶液として、0.5、1%又は2%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いた場合で、浸漬時間はいずれも3時間の場合であるが、膨張率の平均値は0.18〜0.94の範囲に納まっている。アルカリ剤水溶液として1%の濃度の水酸化ナトリウムを用いた場合(実施例1、3、5、7、13)と2%の濃度の水酸化ナトリウムを用いた場合(実施例2、4、6、8、14)とを比較すると、2%のそれを用いた方が少しずつ膨張率が小さいことが分かる。
アルカリ剤水溶液として、0.5%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いた場合(実施例9、10、15)は、以上の中では、若干膨張率が大きい方に属するが、それでも膨張率の平均値は0.94以下であり、比較例1、2と比較して圧倒的によい成績である。
アルカリ剤水溶液への浸漬時間を10時間にした場合(実施例11、12)は、アルカリ剤の水溶液の濃度を1%としたものであるが、この場合に得られた細骨材及び粗骨材は、いずれも前記膨張率試験で膨張率の平均値が0.00%となっている。この場合は、殆ど膨張しないものとなっている。これは浸漬時間が若干長いが、この時間を10時間継続しても不都合がない場合には、極めて好都合である。
なお、この試験結果から、0.5%より1%、1%より2%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いる方が粉砕物中のアルミニウムの溶出をより良好に行えることが分かる。
以上の結果によれば、実施例1〜15の処理の結果として得られた細骨材、粗骨材又は混和材を構成する処理済み粉砕物等は、その内部のアルミニウムの大部分が溶出し、特に表層には殆ど残存していないか、残存しているとしてもごく僅かになっていたのだと理解することができる。特にアルカリ剤水溶液への浸漬時間を十分に取ると、アルミニウムの溶出がほぼ完全なものとなる、と理解することができる。それ故、前記膨張試験によって用いたセメント中のアルカリ剤及び水との反応が僅かしか起こらず、結果として、水素の発生が僅かとなり、これに起因するテストピースの膨張も僅かなものになったと理解できる。
また内部の奥深くに残存していた前記処理済み粉砕物中のアルミニウムは、前記のように、その表面に水酸化アルミニウムの膜が形成されていた可能性もあり、それ故、更に前記反応が容易に起こらず、水素の発生に起因するテストピースの膨張も僅かなものになったと理解することもできる。
更に、実施例1〜15で得た細骨材、粗骨材及び混和材を用い、各実施例に対応する15種類のコンクリートのテストピースを3本ずつ作成し、圧縮強度試験を行った。
テストピースは、コンクリート配合組成比の一例であるセメント:砂:砂利=1:2:4(体積比)に準じて、次のようにして作製した。いずれの作成工程も20℃、65%RHの恒温恒湿室内で行った。
(1)実施例1の細骨材を用いた場合
ポルトランドセメント:実施例1の細骨材:砕石2005=10部:20部:40部(体積比)に配合し、コンクリート配合材とした。このコンクリート配合材をコンクリートミキサで1分間空練りした後、適量の水を加えて1分30秒間本練りし、これを直径100mm、高さ200mmの円筒状の型枠3本に打設し、材齢1日で脱型し、材齢14日まで静置して3本のテストピースを得た。
(2)実施例2の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例2の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(3)実施例3の粗骨材を用いた場合
ポルトランドセメント:最大粒径5mmの砂:実施例2の粗骨材=10部:20部:40部(体積比)に配合し、コンクリート配合材とした。これ以外は(1)の実施例1の細骨材を用いた場合と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(4)実施例4の粗骨材を用いた場合
実施例3の粗骨材に代えて実施例4の粗骨材を用いた他は(3)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(5)実施例5の混和材を用いた場合
実施例5の混和材を30%添加したポルトランドセメント:最大粒径5mmの砂:砕石2005=10部:20部:40部(体積比)に配合し、コンクリート配合材とした。これ以外は(1)の実施例1の細骨材を用いた場合と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(6)実施例6の混和材を用いた場合
実施例5の混和材に代えて実施例6の混和材を用いた他は(5)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(7)実施例7の細骨材を用いた場合
ポルトランドセメント:実施例7の細骨材:砕石2005=10部:20部:40部(体積比)に配合し、コンクリート配合材とした。これ以外は(1)の実施例1の細骨材を用いた場合と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(8)実施例8の細骨材を用いた場合
実施例7の細骨材に代えて実施例8の細骨材を用いた他は(7)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(9)実施例9の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例9の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(10)実施例10の粗骨材を用いた場合
実施例3の粗骨材に代えて実施例10の粗骨材を用いた他は(3)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(11)実施例11の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例11の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(12)実施例12の粗骨材を用いた場合
実施例3の粗骨材に代えて実施例12の粗骨材を用いた他は(3)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(13)実施例13の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例13の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(14)実施例14の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例14の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(15)実施例15の細骨材を用いた場合
実施例1の細骨材に代えて実施例15の細骨材を用いた他は(1)と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
(16)比較例3として、一般の典型的なコンクリートの例を示す。
ポルトランドセメント:最大粒径5mmの砂:砕石2005=10部:20部:40部(体積比)に配合し、コンクリート配合材とした。これ以外は(1)の実施例1の細骨材を用いた場合と全く同様に処理して3本のテストピースを得た。
<圧縮強度試験>
実施例1〜15のテストピース及び比較例3のテストピースの各3本のテストピースを用いて圧縮強度を測定した。この圧縮強度は、島津万能試験機RFE−50型(500KN)を用いて測定した。この測定も20℃、65%RHの恒温恒湿室内で行った。これらの圧縮強度試験の測定結果は表2に示した。
Figure 2009120427
<実施例1〜15及び比較例3の圧縮強度試験のデータからの考察>
実施例1〜15の細骨材、粗骨材、混和材を用いたテストピースと一般のコンクリートによる比較例3のテストピースとを比較すると、両者の圧縮強度には殆ど差がないといって良い。このことは本発明の土木建築用資材の製造方法によって製造した細骨材、粗骨材、混和材である土木建築用資材は、種々のコンクリート製品又は構造物を作製するに際し圧縮強度の面では、他の一般の細骨材、粗骨材、混和材とそれぞれ殆ど同様に用いることができるものであることを示している。

Claims (7)

  1. 廃棄物類を焼却溶融して生成した溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、更に該粉砕物を粉砕して作成した再粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物をアルカリ剤水溶液に浸漬し、次いで該粉砕物又は再粉砕物を該アルカリ剤水溶液から引き上げた上で、該粉砕物又は再粉砕物を脱水し、更にこれらを水洗することによる土木建築用資材の製造方法。
  2. 前記アルカリ剤水溶液に浸漬した粉砕物又は再粉砕物を攪拌することによる請求項1の土木建築用資材の製造方法。
  3. 前記アルカリ剤水溶液に粉砕物又は再粉砕物を2〜20時間浸漬することによる請求項1又は2の土木建築用資材の製造方法。
  4. 前記水洗によって生じた排水を前記アルカリ剤水溶液の全部又は一部として使用する請求項1、2又は3の土木建築用資材の製造方法。
  5. 前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が礫状又は砂状の粉砕物であり、得られる土木建築用資材がコンクリート用骨材である請求項1、2、3又は4の土木建築用資材の製造方法。
  6. 前記溶融スラグを急冷粉砕して作成した粉砕物、前記再粉砕物、前記溶融スラグの空冷固化物を粉砕して作成した粉砕物又は前記溶融スラグを1000〜800℃まで空冷した後、その上に散水急冷して得た固化物を粉砕して作成した粉砕物が粉状の粉砕物であり、得られる土木建築用資材がセメント用混和材である請求項1、2、3又は4の土木建築用資材の製造方法。
  7. 前記アルカリ剤水溶液として、水ガラス、無水メタ珪酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの水溶液又はコンクリート製品製造プラントのコンクリートミキサーの洗浄水の上水を用いた請求項1、2又は3の土木建築用資材の製造方法。
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