JP2009113554A - 短絡検出システム - Google Patents

短絡検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009113554A
JP2009113554A JP2007286347A JP2007286347A JP2009113554A JP 2009113554 A JP2009113554 A JP 2009113554A JP 2007286347 A JP2007286347 A JP 2007286347A JP 2007286347 A JP2007286347 A JP 2007286347A JP 2009113554 A JP2009113554 A JP 2009113554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
short
carbon
short circuit
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007286347A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Hirayama
平山  康雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007286347A priority Critical patent/JP2009113554A/ja
Publication of JP2009113554A publication Critical patent/JP2009113554A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

【課題】所定のパネルが組み合わされて本体が構成される移動体において、当該パネルと電源線等との短絡を確実に検出する短絡検出システムを提供する。
【解決手段】短絡検出システムは、カーボンパネル、アース線、電流検出部、および短絡電流判定部を備える。アース線は、その一方端がカーボンパネルに接続され、その他方端が接地された。電流検出部は、アース線を流れる電流値を検出する。短絡電流判定部は、電流検出部が検出した電流値に応じて、カーボンパネルに短絡電流が流れたことを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、短絡検出システムに関し、特に車両等の移動体に設けられる短絡検出システムに関する。
従来、車両等の移動体に搭載されたバッテリから電気負荷へ、電源線を介して電力を供給するシステムがある。例えば、図5に示すように、車両に搭載されたバッテリ5から電源線を介して電気負荷7へ電力を供給している。ここで、バッテリ5から電気負荷7までの電源線上にはヒューズ6が設けられる。ヒューズ6は、バッテリ5から電気負荷7への電流状態を監視しており、過電流や短絡電流等が流れると電気負荷7への電力供給を遮断する。例えば、ヒューズ6は、所定値以上の電流が流れたときに可溶体が溶断または遮断する。このようなヒューズ6を設けることによって、過電流や短絡電流によるシステムの損傷を防ぐことができる。
一方、ワイヤーハーネスが接地したことを検出する装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。上記特許文献1で開示された装置は、ワイヤーハーネスの電線を保護するために外装保護材が設けられ、当該外装保護材が車体に接地したことを検出する。
特開平7−104024号公報
しかしながら、ある程度の導電率を有するカーボンパネル等で車両本体が構成される場合、上述した電流監視方式が不安定となることがある。例えば、図5に示すように、複数のカーボンパネル9a〜9cが接続されて車両本体を構成しており、それらの一部(図5の例ではカーボンパネル9b)と上記電源線とが短絡した場合を考える。この場合、カーボンパネル9a〜9c間の接続部の経時変化によって、当該接続部の電気的抵抗値が初期値から変動することがある。したがって、図5に示すように、上記電源線とカーボンパネル9bとが短絡した場合、当該電源線からカーボンパネル9a〜9cを介してアースされるまでの抵抗値が不安定となるために、上述した過電流や短絡電流に対する保護システムが機能しないことがある。これによって、電気負荷7に充分な電力を供給できない、バッテリ5の蓄電量が低下する、電源線が損傷する、カーボンパネル9a〜9cの接続部やパネル自体が発熱する等の問題が生じることがある。
また、上記特許文献1で開示された装置は、外装保護材が車体に接地したことを検出しているが、外装保護材とカーボンパネルとが接触した場合は、上述した電気的抵抗値の変動と同様の現象が生じる。したがって、上記特許文献1で開示された装置であっても、接触検知が有効に作用しないことがある。また、上記特許文献1で開示された装置は、外装保護材で電源線を覆う必要があり、外装保護材に覆われていない電源線とカーボンパネルとの短絡については検知ができない。
それ故に、本発明の目的は、所定のパネルが組み合わされて本体が構成される移動体において、当該パネルと電源線等との短絡を確実に検出する短絡検出システムを提供することである。
上述したような目的を達成するために、本発明は、以下に示すような特徴を有している。
第1の発明は、移動体に搭載される短絡検出システムである。短絡検出システムは、カーボンパネル、アース線、電流検出部、および短絡電流判定部を備える。アース線は、その一方端がカーボンパネルに接続され、その他方端が接地された。電流検出部は、アース線を流れる電流値を検出する。短絡電流判定部は、電流検出部が検出した電流値に応じて、カーボンパネルに短絡電流が流れたことを判定する。
第2の発明は、上記第1の発明において、カーボンパネルは、移動体内に複数枚連結されて搭載される。アース線は、複数本設けられ、それぞれの一方端が複数のカーボンパネルそれぞれに接続される。電流検出部は、複数本のアース線を流れる電流値の総計を検出する。短絡電流判定部は、電流検出部が検出した電流値の総計に応じて、複数枚のカーボンパネルの何れかに短絡電流が流れたことを判定する。
第3の発明は、上記第1の発明において、カーボンパネルは、移動体内に複数枚連結されて搭載される。アース線は、複数本設けられ、それぞれの一方端が複数のカーボンパネルそれぞれに接続される。電流検出部は、複数本のアース線を流れる電流値をそれぞれ検出する。短絡電流判定部は、電流検出部が検出したそれぞれの電流値に応じて、複数枚のカーボンパネルに短絡電流が流れたことおよび複数枚のカーボンパネルから当該短絡電流が流れたカーボンパネルを判定する。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、短絡電流判定部は、カーボンパネルに短絡電流が流れていない状態で測定されたアース線を流れる電流値に基づいて設定された閾値を用いて、当該閾値を電流検出部が検出した電流値が越えるとき、カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する。
第5の発明は、上記第4の発明において、短絡電流判定部は、電流検出部が検出した電流値が閾値を越えた回数が予め定められた複数回以上となった場合、カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する。
第6の発明は、上記第4の発明において、短絡電流判定部は、閾値を越える電流値を電流検出部が検出している時間が予め定められた時間に到達した場合、カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する。
第7の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、報知部を、さらに備える。報知部は、短絡電流判定部がカーボンパネルに短絡電流が流れたことを判定した際、当該短絡電流が流れたことを移動体の乗員に報知する。
第8の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、アース線は、その一方端にアース端子が圧着される。短絡検出システムは、挿入体および固定部材を含む。挿入体は、カーボンパネルにその一部が埋め込まれる。固定部材は、挿入体と接合し、アース端子を挟持して当該挿入体に当該アース端子を固定する。
上記第1の発明によれば、カーボンパネル側に流れる短絡電流を検出するため、カーボンパネルと電源線等との短絡を確実に検出することができる。また、カーボンパネルがアース線を介して接地されているため、当該カーボンパネルを介してアースされるまでの抵抗値が安定する。また、上記抵抗値は、経時変化による初期値から変動が極めて少ないため、カーボンパネルと電源線等との短絡を安定して検出することができる。
上記第2の発明によれば、カーボンパネルが複数枚連結されて移動体内に搭載されている場合、電流値の総計を検出することによってカーボンパネルの何れかと電源線等との短絡を確実に検出することができる。
上記第3の発明によれば、各アース線に流れる電流をそれぞれ検出することによって、電源線が短絡した箇所が明らかとなるため、短絡箇所を調査する範囲が絞られ、短絡箇所を補修する作業が容易となる。
上記第4の発明によれば、短絡電流が流れていない状態でカーボンパネルにある程度の電流が流れているような移動体である場合、当該電流を考慮した短絡電流の検出が可能となる。
上記第5の発明によれば、短絡電流以外で生じた単発的な電流値の上昇を、短絡電流と誤判定することを防止することができる。
上記第6の発明によれば、短絡電流以外で生じた突発的な電流値の上昇を、短絡電流と誤判定することを防止することができる。
上記第7の発明によれば、カーボンパネルへの短絡を検出したとき、移動体の乗員に対して短絡異常を報知することができる。
上記第8の発明によれば、挿入体とカーボンパネルとの間の電気的抵抗値が安定して劣化も極めて少ないため、カーボンパネルからアース線を介して接地されるまでの導電率が経時変化することを抑制できる。
以下、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る短絡検出システムについて説明する。典型的には、車両等の移動体本体の少なくとも一部がカーボンパネルを連結した構造を有しており、当該短絡検出システムが移動体内に搭載される。なお、図1は、車両を一例として、当該車両本体を構成するパネル構造および短絡検出システムの構成例を示す概略構成図である。
図1において、当該短絡検出システムは、複数のパネル1a〜1c、接続部2a〜2c、アース線3a〜3c、電流検出部10a、短絡電流判定部11a、および警告報知部12aを備えている。複数のパネル1a〜1cが組み合わせられて、車両本体を構成している。例えば、パネル1a〜1cは、それぞれある程度の導電率を有するカーボンパネルであり、以下カーボンパネル1a〜1cと記載する。そして、カーボンパネル1a〜1cには、それぞれアース線3a〜3cが接続され、電流検出部10aを介してアース板8に接地している。なお、カーボンパネル1a〜1cとアース線3a〜3cとをそれぞれ接続する接続部2a〜2cの構造や、カーボンパネル1a〜1c間を接続する接続部の詳細な構造については、後述する。また、カーボンパネル1a〜1c、接続部2a〜2c、およびアース線3a〜3cをそれぞれ総称する場合、以下の説明ではカーボンパネル1、接続部2、およびアース線3とそれぞれ記載する。
電流検出部10aは、アース線3a〜3cからアース板8へ流れる電流の総計を検出する。例えば、電流検出部10aは、所定の測定抵抗を有する電流センサで構成され、アース線3a〜3cからアース板8へ流れる電流の総計を測定して、その結果を短絡電流判定部11aへ出力する。なお、電流検出部10aが、本発明の電流検出部の一例に相当する。
短絡電流判定部11aは、電流検出部10aから出力された電流測定結果を用いて、上記電源線がカーボンパネル1a〜1cの何れかと短絡したか否かを判定する。そして、警告報知部12aは、上記電源線がカーボンパネル1a〜1cの何れかと短絡したと短絡電流判定部11aが判定した場合、その短絡を示す警告音を発したり、その短絡を示す警告灯を点灯させたりすることによって、車両の乗員に当該短絡を報知する。例えば、短絡電流判定部11aは、マイコン等の制御部によって構成される。また、警告報知部12aは、乗員に報知するためのスピーカ等の音声出力手段や警告灯等の警告灯点灯手段によって構成される。
また、車両内には、バッテリからそれぞれの電気負荷へ、電源線を介して電力を供給するシステムが搭載されている。図1の例では、車両に搭載されたバッテリ5から電源線を介して電気負荷7へ電力を供給している。そして、バッテリ5および電気負荷7は、それぞれアース板8に接地している。また、バッテリ5から電気負荷7までの電源線上にはヒューズ6が設けられる。ヒューズ6は、バッテリ5から電気負荷7への電流状態を監視しており、過電流や短絡電流等が流れると電気負荷7への電力供給を遮断する。例えば、ヒューズ6は、所定値以上の電流が流れたときに可溶体が溶断または遮断することによって、電気負荷7への電力供給を遮断する。
図2および図3を参照して、接続部2a〜2cの構造およびカーボンパネル1a〜1c間を接続する接続部の構造について説明する。なお、図2は、接続部2a〜2cを有するカーボンパネル1a〜1cの構造を示す側面図である。図3は、接続部2aの詳細構造の一例を示す側断面図である。なお、図2においては、図1に示した接続部2a〜2cのうち、接続部2aおよび2bのみ図示されている。
図2において、カーボンパネル1a〜1cは、その内部に炭素(カーボン)を含む樹脂性板状部材であり、ある程度の導電性(例えば、0〜300Ω(オーム))を有する部材である。例えば、カーボンパネル1a〜1cは、それぞれが連結されて、車両の車体構造上の部品や車体内部のパネルや内装部品等に用いられる。
カーボンパネル1aとカーボンパネル1bとは、リベット4abによって締結されている。また、カーボンパネル1bとカーボンパネル1cとは、リベット4bcによって締結されている。また、カーボンパネル1aとカーボンパネル1bとが互いに接触する面およびカーボンパネル1bとカーボンパネル1cとが互いに接触する面には、それぞれ接着剤が塗着される。ここで、リベット4abおよび4bcは、カーボンパネル1a〜1cに装着された状態では、軸部および当該軸部の両端に頭部を有している。具体的には、リベット4abおよび4bcは、カーボンパネル1a〜1cの端部にそれぞれ形成された穴にそれぞれの軸部を貫装し、当該軸部の軸端をそれぞれかしめることによって頭部を形成して継手となる。なお、図2に示した一例では、リベット4abおよび4bcを用いて、カーボンパネル1a〜1cを締結したが、他の部材を用いてカーボンパネル1a〜1cをそれぞれ接続してもかまわない。例えば、リベット4abおよび4bcの代わりにボルトやナットを用いてカーボンパネル1a〜1cを締結してもかまわない。
接続部2a〜2cは、それぞれカーボンパネル1a〜1cとアース線3a〜3cとを電気的に接続する部位である。例えば、図2に示すように、接続部2aは、インサートナット21aおよびボルト22aを含んでいる。また、接続部2bは、インサートナット21bおよびボルト22bを含んでいる。そして、アース線3aおよび3bのカーボンパネル側先端に、アース端子31aおよび31bがそれぞれ圧着されている。なお、接続部2a〜2cの構造は、それぞれ同一であるため、接続部2aの構造を代表として図3を参照して説明する。また、インサートナット21a〜21c、ボルト22a〜22c、およびアース端子31a〜31cをそれぞれ総称する場合、以下の説明ではインサートナット21、ボルト22、およびアース端子31とそれぞれ記載する。
図3において、インサートナット21aは、黄銅、ステンレス、アルミ合金、鉄等の金属で構成され、少なくとも一方端面側に開口するめねじが形成されている。また、インサートナット21aは、カーボンパネル1aからの脱落を防止するためのつば部が他方端側に形成されている。そして、インサートナット21aは、カーボンパネル1aを成型する際に当該カーボンパネル1a内にインサート成型されて固設される。このとき、インサートナット21aの上記一方端面側(つまり、めねじ開口側)となる一部の部位がカーボンパネル1aの表面から露出し、他の部位がカーボンパネル1a内に埋め込まれてインサート成型される。
アース端子31aは、アース線3aの一方端に圧着されている。そして、アース端子31bは、インサートナット21aの上記一方端面にボルト22aによって締め付け固定される。ボルト22aは、所定のワッシャおよびアース端子31aを挟持して、インサートナット21aのめねじと螺合することによって、アース端子31aをインサートナット21aに固定する。
このように、アース線3aは、インサートナット21aを介してカーボンパネル1aと接続される。したがって、カーボンパネル1aは、電流検出部10aを介してアース板8(図1参照)と電気的に接続されることになる。また、アース線3bおよび3cも同様に、それぞれインサートナット21bおよび21cを介してカーボンパネル1bおよび1cと接続される。したがって、カーボンパネル1bおよび1cも、電流検出部10aを介してアース板8と電気的にそれぞれ接続されることになる。
なお、上述したインサートナット21は、他方端側につば部を形成することによってカーボンパネル1からの脱落が防止されているが、他の態様で脱落防止してもかまわない。例えば、インサートナット21の側面に溝、縦目すじ(平目)、および格子状のすじ(あや目)等を形成して、カーボンパネル1からの脱落を防止してもかまわない。
また、上述したインサートナット21は、カーボンパネル1を成型する際にインサート成型されて固設されているが、他の方式でカーボンパネル1に固設してもかまわない。例えば、カーボンパネル1に形成されたボス穴にインサートナット21を圧入や熱圧入して、当該インサートナット21をカーボンパネル1に固設してもかまわない。
また、上述したインサートナット21の代わりに、スタッドボルトをカーボンパネル1に固設してもかまわない。この場合、アース端子31は、スタッドボルトと螺合するナットによって、当該スタッドボルトに固定される。第1の例として、アース端子31は、上記ナットとカーボンパネル1の表面との間に挟持されてスタッドボルトに固定される。第2の例として、アース端子31は、スタットボルトに遊貫されたリング状部材と上記ナットとの間に挟持されてスタッドボルトに固定される。第3の例として、アース端子31は、スタットボルトに螺合する2つのナットの間に挟持されてスタッドボルトに固定される。このようにスタッドボルトをカーボンパネル1に固設した場合も、アース線3がスタッドボルトを介してカーボンパネル1と接続される。
次に、電流検出部10a、短絡電流判定部11a、および警告報知部12aにおける短絡検出方法について説明する。一般的に、車両のボディ構造には、当該車両に搭載されている各電気機器が積極的なボディアースをとらない接続を行っていたとしても、ある程度の電流が流れる場合が多い。例えば、車両のステアリングやアクセルケーブル等がカーボンパネル1a〜1cの何れかと接触する構造であると、これらの部品を介してエンジン等の他の機構からの電流がカーボンパネル1a〜1cへ流れる。したがって、カーボンパネル1a〜1cと上記電源線とが短絡していない状態であっても、カーボンパネル1a〜1cへ電流が流れることになり(以下、正常時電流と記載する)、電流検出部10aも当該正常時電流を検出してしまう。
本実施形態においては、上記正常時電流の車両毎のデータに基づいて、当該正常時電流と、カーボンパネル1a〜1cと電源線とが短絡したときの短絡電流とを区別するための閾値を設定する。例えば、上記正常時電流を車両毎にモニタして、上記正常時電流の最大値やバラツキに基づいた上限値(例えば、平均値+3σ(標準偏差)や+4σ)等を上記閾値に設定する。そして、短絡電流判定部11aは、図示しない記憶手段に上記閾値を予め記憶しており、電流検出部10aが検出した電流値が当該閾値を越えた場合に短絡電流であると判断する。
第1の例として、短絡電流判定部11aは、電流検出部10aが検出した電流値が当該閾値を越えた場合、当該電流値が短絡電流であると即時に判定して、電源線が短絡したことを警告報知部12aが乗員へ報知する。また、第2の例として、短絡電流判定部11aは、電流検出部10aが検出した電流値が上記閾値を越えた回数が予め定められた2回以上の回数となったとき、すなわち上記閾値を越える電流値を複数回以上検出したとき、当該電流値が短絡電流であると判定して、電源線が短絡したことを警告報知部12aが乗員へ報知する。また、第3の例として、短絡電流判定部11aは、電流検出部10aが検出した電流値が上記閾値を越えた時間が予め定められた時間に到達したとき、当該電流値が短絡電流であると判定して、電源線が短絡したことを警告報知部12aが乗員へ報知する。
なお、上記閾値は、車両の経時変化による正常時電流の変化に応じて調整してもかまわない。例えば、短絡電流判定部11aに上述したモニタ結果や正常時電流のバラツキデータを記憶しておき、その後の正常時電流の変化を学習制御する。例えば、短絡電流判定部11aは、正常時電流の経時変化に応じて、適宜上記平均値や標準偏差を再設定することによって、上記閾値を再設定する。このように上記閾値を適宜補正することによって、正常時電流が増加していくことによって当該正常時電流を短絡電流と誤認する誤検出や、正常時電流が低下していくことによって短絡電流が判別できない検出ミスが発生することを防止することができる。
このように、当該実施形態に係る短絡検出システムは、カーボンパネル1側に流れる短絡電流を検出するため、カーボンパネル1と電源線との短絡を確実に検出することができ、乗員に対して確実に短絡異常を報知することができる。また、カーボンパネル1がそれぞれ接続部2、電流検出部10a、およびアース線3を介してアース板8に接続されているため、当該カーボンパネル1を介してアースされるまでの抵抗値が安定する。また、上記抵抗値は、経時変化による初期値から変動が極めて少ないため、カーボンパネル1と電源線との短絡を安定して検出することができる。
なお、各アース線3a〜3cに流れる電流をそれぞれ検出してもかまわない。以下、図4を参照して、各アース線3a〜3cに流れる電流をそれぞれ検出する短絡検出システムについて説明する。なお、図4は、当該短絡検出システムの構成例を示す概略構成図である。
図4において、各アース線3a〜3cに流れる電流をそれぞれ検出する短絡検出システムは、上述した短絡検出システムと比較して、アース線、電流検出部、短絡電流判定部、および警告報知部が異なる。以下、上述した短絡検出システムと同様の構成要素については、同一の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。
電流検出部10bは、アース線3a〜3cからアース板8へ流れるそれぞれの電流を検出して、短絡電流判定部11bへ出力する。例えば、電流検出部10bは、所定の測定抵抗をそれぞれ有する複数の電流センサ101a〜101cを有している、そして、電流センサ101aは、アース線3aからアース板8へ流れる電流を測定して、その結果を短絡電流判定部11bへ出力する。また、電流センサ101bは、アース線3bからアース板8へ流れる電流を測定して、その結果を短絡電流判定部11bへ出力する。また、電流センサ101cは、アース線3cからアース板8へ流れる電流を測定して、その結果を短絡電流判定部11bへ出力する。
短絡電流判定部11bは、電流検出部10bから出力された各電流測定結果を用いて、バッテリ5から電気負荷7への電源線がカーボンパネル1a〜1cと短絡したか否かを判定し、何れのカーボンパネル1a〜1cと短絡したかを特定する。そして、警告報知部12bは、上記電源線がカーボンパネル1a〜1cと短絡したと短絡電流判定部11bが判定した場合、その短絡および短絡パネルを示す警告音を発したり、その短絡および短絡パネルを示す警告灯を点灯させたりすることによって、車両の乗員に当該短絡および短絡箇所を報知する。例えば、短絡電流判定部11bは、マイコン等の制御部によって構成される。また、警告報知部12bは、車両の乗員に報知するためのスピーカ等の音声出力手段や警告灯等の警告灯点灯手段等によって構成される。
一例として、警告報知部12bが音声出力手段を有している場合、警告報知部12bは、電源線が短絡したことを示す音声を再生すると共に、その短絡箇所(短絡したカーボンパネル1)を示す音声も再生して乗員に報知する。他の例として警告報知部12bが警告灯点灯手段を有している場合、カーボンパネル1a〜1c毎に設けられた警告灯を点灯させることによって、警告灯が点灯したカーボンパネル1と電源線とが短絡したことを乗員に報知する。
次に、電流検出部10b、短絡電流判定部11b、および警告報知部12bにおける短絡検出方法について説明する。上述したように、車両のボディ構造には、当該車両に搭載されている各電気機器が積極的なボディアースをとらない接続を行っていたとしても、ある程度の電流が流れる場合が多い。したがって、カーボンパネル1a〜1cと上記電源線とが短絡していない状態であっても、カーボンパネル1a〜1cへ正常時電流が流れることになり、電流検出部10bも当該正常時電流を検出してしまう。
各アース線3a〜3cの電流値をそれぞれ検出する場合、上記正常時電流の車両毎のデータに基づいて、各カーボンパネル1a〜1cに流れる正常時電流と、カーボンパネル1a〜1cの何れかと電源線とが短絡したときの短絡電流とを区別するための閾値を、アース線3a〜3c毎に設定する。例えば、上記正常時電流を車両のカーボンパネル1a〜1c毎にモニタして、上記正常時電流のそれぞれの最大値やそれぞれのバラツキに基づいた上限値(例えば、平均値+3σ(標準偏差)や+4σ)等を上記閾値にそれぞれ設定する。そして、短絡電流判定部11bは、図示しない記憶手段に上記閾値を予めそれぞれ記憶しており、電流検出部10bが検出した電流値がアース線3a〜3c毎に設定された閾値を越えた場合に短絡電流であると判断し、短絡電流が流れたカーボンパネル1a〜1cを特定する。なお、各カーボンパネル1a〜1cに電源線が短絡したと判定する方法や車両の経時変化による正常時電流の変化に応じて閾値を調整する方法については、上述した短絡検出システムと同様であるため、詳細な説明を省略する。
このように、各アース線3a〜3cに流れる電流をそれぞれ検出することによって、上述した短絡検出システムの効果に加えて、さらに上記電源線が短絡した箇所が明らかにすることが可能であるため、短絡箇所を調査する範囲が絞られ、短絡箇所を補修する作業が容易となる。
なお、各アース線3a〜3cに流れる電流をそれぞれ検出する短絡検出システムでは、短絡警告と共に短絡箇所を報知する例を示したが、他の報知態様でもかまわない。例えば、電源線との短絡を検出した時点では短絡警告のみを乗員に報知し、短絡箇所を示すデータは短絡電流判定部11bの記憶手段内にデータとして記憶してもかまわない。短絡箇所を補修する際に、短絡電流判定部11bに記憶された短絡箇所データを読み出せば、上述した報知態様と同様に短絡箇所の調査箇所を絞ることが可能となるため、短絡箇所を補修する作業が容易となる。
また、上述した短絡検出システムでは、短絡電流判定部11aおよび11bをマイコン等で構成したが、他の制御部と共用で構成してもかまわない。例えば、既に車両に他の制御部が設置されている場合、上述した電流検出部10aまたは10bからの電流値情報を当該制御部が取得して、短絡電流判定部11aおよび11bの動作を行ってもかまわない。また、警告報知部12aおよび12bは、他の用途のための音声出力手段および警告灯点灯手段等が既に車両に設置されている場合、これらの手段と共用して設けられてもいいことは言うまでもない。
また、上述した電流検出部10aおよび10bを、所定の測定抵抗を有する電流センサで構成する例を示したが、他の方式でアース線3を流動する電流を検出してもかまわない。例えば、電流検出部10aおよび10bは、アース線3とアース板8との間に抵抗を挿入し、当該抵抗の両端にかかる電圧を検出してもかまわない。
また、上述した各種抵抗値等は、単なる一例に過ぎず他の値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上述した説明では、当該実施形態に係る短絡検出システムが車両に設置される一例を用いたが、電源と電気機器とが搭載された他の移動体の短絡検出システムに用いられてもかまわない。例えば、本発明の短絡検出システムは、乗用車、大型車、二輪車等の車両の他に、飛行機や船舶等の様々な移動体に用いることが可能である。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明に係る短絡検出システムは、所定のパネルが組み合わされて本体が構成される移動体において、当該パネルと電源線等との短絡を確実に検出することができ、電源および電気機器を搭載する移動体等の短絡検出システムに適用できる。
本発明の一実施形態に係る短絡検出システムの構成例を示す概略構成図 図1の接続部2a〜2cを有するカーボンパネル1a〜1cの構造を示す側面図 図2の接続部2aの詳細構造の一例を示す側断面図 本発明の一実施形態に係る短絡検出システムの他の構成例を示す概略構成図 従来のパネル構造および電力供給システムの構成例を示す概略構成図
符号の説明
1…カーボンパネル
2…接続部
21…インサートナット
22…ボルト
3…アース線
31…アース端子
4…リベット
5…バッテリ
6…ヒューズ
7…電気負荷
8…アース板
10…電流検出部
101…電流センサ
11…短絡電流判定部
12…警告報知部

Claims (8)

  1. 移動体に搭載される短絡検出システムであって、
    カーボンパネルと、
    その一方端が前記カーボンパネルに接続され、その他方端が接地されたアース線と、
    前記アース線を流れる電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部が検出した電流値に応じて、前記カーボンパネルに短絡電流が流れたことを判定する短絡電流判定部とを備える、短絡検出システム。
  2. 前記カーボンパネルは、前記移動体内に複数枚連結されて搭載され、
    前記アース線は、複数本設けられ、それぞれの一方端が前記複数のカーボンパネルそれぞれに接続され、
    前記電流検出部は、前記複数本のアース線を流れる電流値の総計を検出し、
    前記短絡電流判定部は、前記電流検出部が検出した電流値の総計に応じて、前記複数枚のカーボンパネルの何れかに短絡電流が流れたことを判定する、請求項1に記載の短絡検出システム。
  3. 前記カーボンパネルは、前記移動体内に複数枚連結されて搭載され、
    前記アース線は、複数本設けられ、それぞれの一方端が前記複数のカーボンパネルそれぞれに接続され、
    前記電流検出部は、前記複数本のアース線を流れる電流値をそれぞれ検出し、
    前記短絡電流判定部は、前記電流検出部が検出したそれぞれの電流値に応じて、前記複数枚のカーボンパネルに短絡電流が流れたことおよび前記複数枚のカーボンパネルから当該短絡電流が流れたカーボンパネルを判定する、請求項1に記載の短絡検出システム。
  4. 前記短絡電流判定部は、前記カーボンパネルに短絡電流が流れていない状態で測定された前記アース線を流れる電流値に基づいて設定された閾値を用いて、当該閾値を前記電流検出部が検出した電流値が越えるとき、前記カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する、請求項1乃至3の何れか1つに記載の短絡検出システム。
  5. 前記短絡電流判定部は、前記電流検出部が検出した電流値が前記閾値を越えた回数が予め定められた複数回以上となった場合、前記カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する、請求項4に記載の短絡検出システム。
  6. 前記短絡電流判定部は、前記閾値を越える電流値を前記電流検出部が検出している時間が予め定められた時間に到達した場合、前記カーボンパネルに短絡電流が流れたと判定する、請求項4に記載の短絡検出システム。
  7. 前記短絡電流判定部が前記カーボンパネルに短絡電流が流れたことを判定した際、当該短絡電流が流れたことを前記移動体の乗員に報知する報知部を、さらに備える、請求項1乃至3の何れか1つに記載の短絡検出システム。
  8. 前記アース線は、その一方端にアース端子が圧着され、
    前記短絡検出システムは、
    前記カーボンパネルにその一部が埋め込まれた挿入体と、
    前記挿入体と接合し、前記アース端子を挟持して当該挿入体に当該アース端子を固定する固定部材とを含む、請求項1乃至3の何れか1つに記載の短絡検出システム。
JP2007286347A 2007-11-02 2007-11-02 短絡検出システム Pending JP2009113554A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007286347A JP2009113554A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 短絡検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007286347A JP2009113554A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 短絡検出システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009113554A true JP2009113554A (ja) 2009-05-28

Family

ID=40781201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007286347A Pending JP2009113554A (ja) 2007-11-02 2007-11-02 短絡検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009113554A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012046613A1 (ja) * 2010-10-08 2012-04-12 三洋電機株式会社 地絡検出回路及び地絡検出装置
JP2012083175A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Sanyo Electric Co Ltd 地絡検出装置
WO2014102954A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 新電元工業株式会社 電気機器、および、アース確認方法
KR101738418B1 (ko) 2017-03-30 2017-05-22 주식회사 삼흥테크놀리지 다이싱 장치의 스핀들 위치 영점설정을 위한 조기 안전 경보 시스템 및 그 방법
CN110927619A (zh) * 2018-09-19 2020-03-27 西安高压电器研究院有限责任公司 海洋电器的短路开断试验***

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012046613A1 (ja) * 2010-10-08 2012-04-12 三洋電機株式会社 地絡検出回路及び地絡検出装置
JP2012083175A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Sanyo Electric Co Ltd 地絡検出装置
US8797042B2 (en) 2010-10-08 2014-08-05 Sanyo Electric Co., Ltd. Ground fault detection circuit and ground fault detection apparatus
WO2014102954A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 新電元工業株式会社 電気機器、および、アース確認方法
JP5944507B2 (ja) * 2012-12-27 2016-07-05 新電元工業株式会社 充電装置、および、アース確認方法
KR101738418B1 (ko) 2017-03-30 2017-05-22 주식회사 삼흥테크놀리지 다이싱 장치의 스핀들 위치 영점설정을 위한 조기 안전 경보 시스템 및 그 방법
CN110927619A (zh) * 2018-09-19 2020-03-27 西安高压电器研究院有限责任公司 海洋电器的短路开断试验***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7719131B2 (en) Apparatus for monitoring a supply system, in particular a motor-vehicle electrical system, and method for monitoring a supply system of this type
US8587317B2 (en) Detecting device and detecting method for monitoring battery module
US10473695B2 (en) Current detection device
JP5030023B2 (ja) 車両用アース構造
JP2009113554A (ja) 短絡検出システム
JP6081251B2 (ja) 電源システム
US11322925B2 (en) Overcurrent detection device, energy storage apparatus, and current detection method
US20180100877A1 (en) Current detection device
US11858436B2 (en) Method for predicting immanent damage to a connecting point between two electrical conductors in a motor vehicle electrical system, device and motor vehicle
US7659639B2 (en) Connection unit for the connection of electrical components to a motor vehicle battery
JP6642323B2 (ja) コネクタ装置
JP6419326B2 (ja) アークを識別する方法及び装置
JP2008155746A (ja) バッテリヒューズターミナル
JP2010108874A (ja) 電子機器
JP3440785B2 (ja) 車両用ワイヤハーネスの異常検出装置及び車両用警報装置
JP6533699B2 (ja) 通電制御装置、通電制御方法および断線検知装置
JP2998879B2 (ja) 車載ワイヤハーネスのショート検出装置
JP6265953B2 (ja) バッテリー状態検出装置及び車両用システム
JP2009107542A (ja) 移動体のパネル構造および接地システム
JP2004352249A (ja) 乗物の電力供給装置及び集約配線装置
JPH09199107A (ja) バッテリ端子部面圧不良防止装置および同防止方法
KR102477497B1 (ko) 차량 제어기의 단락 고장 검출 방법
WO2004058539A1 (en) Display for checking connector of automobile
WO2023238713A1 (ja) 直流短絡保護装置
US20220044902A1 (en) Fusible Link, Circuit Arrangement and Motor Vehicle Comprising Said Circuit Arrangement