JP2009111246A - 半導体装置の検査装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡単な構成で、高温検査を安定して実施できる半導体装置の検査装置および安定した高温検査を実現できる検査工程を含む半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】ウエーハ5が載置されるステージ6を備える。ステージ6は、ウエーハ5が載置される基板載置面と平行な方向に移動可能に構成される。また、ステージ6と対向する位置には、プローブカード1が設置される。プローブカード1は、ステージ6へ向けて突出し、ステージ6に載置されたウエーハ上に形成された半導体装置と電気的に接触するプローブ針2を備える。さらに、本検査装置10は、プローブ針2に向けて不活性気体3を噴出するノズル9と、プローブカード1下面からステージ6へ向けて突出し、プローブ針2が配設された領域を取り囲む仕切板4を備える。
【選択図】図1
【解決手段】ウエーハ5が載置されるステージ6を備える。ステージ6は、ウエーハ5が載置される基板載置面と平行な方向に移動可能に構成される。また、ステージ6と対向する位置には、プローブカード1が設置される。プローブカード1は、ステージ6へ向けて突出し、ステージ6に載置されたウエーハ上に形成された半導体装置と電気的に接触するプローブ針2を備える。さらに、本検査装置10は、プローブ針2に向けて不活性気体3を噴出するノズル9と、プローブカード1下面からステージ6へ向けて突出し、プローブ針2が配設された領域を取り囲む仕切板4を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体装置の検査装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、ウエーハ状態で、高温下で実施される特性検査に好適な半導体装置の検査装置および半導体装置の製造方法に関する。
半導体集積回路装置(以下、半導体装置という。)の製造工程には、半導体基板上に微細な回路パターンを加工する拡散工程と、その後完成した集積回路の機能などを測定して良否判定を行う検査工程とが含まれている。
近年、半導体装置の検査工程では、85℃以上の高温下で半導体装置の良否判定を行う電気特性検査が実施されている。これは、半導体装置の高集積化、高機能化および動作速度の高速化に伴って、半導体装置の動作が常温時と高温時とで異なることがあるためであり、高温下での半導体装置の動作を保証する目的で実施されている。例えば、自動車などの車載用途、携帯電話などの移動体通信用途の半導体装置では、半導体回路を構成するMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのリーク電流が、全温度範囲で所定値以下であることが要求されている。
また、このような高温下での検査は、パッケージに封止された状態ではなくウエーハ状態で実施されることが求められている。ウエーハ状態で高温検査を実施することで、ウエーハ状態で半導体装置を出荷する場合にも特性を保証することができるとともに、パッケージ状態で出荷される場合であっても、パッケージ封止前に良否判定を行うことにより製造コストを低減することができる。
図3は、検査工程において、電気特性を測定するためのプローブ針が接触する半導体装置のパッド部の構造を示す断面図である。図3に示すように、パッド部は、図示しないトランジスタなどの半導体素子や配線などが形成された半導体基板31上に堆積されるとともに表面が平坦化された下地絶縁膜33上に、導電体からなる電極パッド34が配置された構造を有している。電極パッド34は、下地絶縁膜33上に堆積された導電体膜にフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を適用することにより形成される。また、電極パッド34は、半導体基板31上に形成された半導体回路と電気的に接続されている。
図3の例では、電極パッド34を構成する導電体膜は、チタン(Ti)膜と窒化チタン(TiN)膜との積層膜からなるバリア膜35と、アルミニウム銅合金(AlCu)膜36、およびTiN膜からなる反射防止膜37が、下層から順に積層された構造を有している。公知のように、バリア膜35は、Al、Cuが下層絶縁膜33へ拡散することを防止するとともに、電極パッド34と下層絶縁膜33との密着性を高める機能を有している。また、反射防止膜37は、電極パッド34のパターンを形成するフォトリソグラフィ工程において、AlCu膜36による露光光の反射を抑制し、パターンの形成精度を高める機能を有している。
半導体装置の形成工程では、電極パッド34のパターンが形成された後、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜や窒化シリコン膜の単層膜等からなる層間絶縁膜32、およびポリイミド系樹脂等からなる保護膜38が堆積される。そして、電極パッド34上の層間絶縁膜32および保護膜38に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を適用することにより開口が形成される。電極パッド34の上面は、当該開口を通じて表面に露出している。なお、AlCu膜36上の反射防止膜37は保護膜38に開口を形成するときに除去されるため、保護膜38の開口にはAlCu膜36が露出している。
以上のパッド部を備える半導体装置では、表面に露出したAlCu膜36の表面部に、レニュームタングステンやパラジューム合金等からなるプローブ針39を接触させた状態で電気特性が計測される。このとき、半導体装置の機能検査に影響を与えないように、プローブ針39と電極パッド34との間の接触抵抗を低減する必要がある。このため、プローブ針39が電極パッド34の表面に接触した状態で、さらにプローブ針39と電極パッド34との距離を狭めることによりプローブ針39を電極パッド34の表面で水平方向にスライドさせる。このとき、プローブ針39の先端40は、AlCu膜36の一部を削り取りながらスライドする。この結果、プローブ針39の先端40には、削り取られたAlCu膜が付着する。
上述のウエーハ状態での高温検査では、プローブ針39に付着したAlCu膜に含まれるアルミニウムが極めて酸化されやすい。このため、プローブ針39の先端40には、比較的厚い(例えば、数100オングストローム)酸化アルミニウム膜が形成される。酸化アルミニウム膜は絶縁体であるため、プローブ針39の先端40に形成されると、プローブ針39と電極パッド34との間の接触抵抗が上昇する。また、酸化アルミニウムは、アルミナ状態に近い硬度を有しているため、電極パッド34との接触により除去されない。したがって、高温検査では、検査中にプローブ針39と電極パッド34との間の接触抵抗が上昇傾向となり、半導体装置の機能検査が正常に行えない状況が生じる。例えば、検査時に、検査対象の半導体装置の所定の電極パッドにおいて電位を測定し、当該電位を基準電位として検査条件が変更される場合、基準電位は非常に精密に測定する必要がある。このような精密な測定を実現するためには、接触抵抗を5Ω以内に維持する必要があるが、プローブ針39の先端40に酸化アルミニウム膜が形成されるとこのような接触抵抗を維持できなくなる。また、接触抵抗が増大すると、プローブ針39を流れる電流による電圧降下が大きくなり、検査時に電極パッド34に印加すべき電圧が印加できなくなり正確な検査を行うことができなくなる。形成された酸化アルミニウム膜は、プローブ針39の先端を研磨することである程度除去することもできるが、精密な測定を実現するためには、頻繁にプローブ針39の先端を研磨する必要がある。この結果、検査スループットが著しく低下し、検査効率が悪化する。
後掲の特許文献1は、酸化膜の形成を抑制できる検査装置を開示している。特許文献1に開示された検査装置は、半導体基板をエッチング処理して電極パッド表面の酸化膜を除去するプラズマ処理室と、エッチング処理が完了した半導体基板に対して非酸化性雰囲気でプロービング検査を実施するプローバ室とを備える。プローバ室には、プローバ室の内部を非酸化性雰囲気に置換するための、化学的に不活性な窒素ガスを供給するガス供給源が接続されている。また、プラズマ処理室とプローバ室とは減圧下で半導体基板を搬送する搬送室を介して連結されている。
特開平10−163280号公報
特許文献1に記載された検査装置では、プローバ室を非酸化性雰囲気に置換した状態でプロービング検査が実施されるため、プローブ針先端での酸化アルミニウム膜の形成を防止できる。しかしながら、当該検査装置は、減圧可能なプローバ室や搬送室を備えるため、検査装置の機構が複雑になるとともに、装置コスト、検査コストが増大するという問題がある。
また、従来、特許文献1の検査装置よりも簡単な構成の検査装置も存在している。図4は、当該従来の検査装置の構造を示す概略断面図である。図4に示すように、当該検査装置100はチャンバ107(常圧容器)を備える。チャンバ107内の上部には、検査対象の半導体装置の電極パッド配置に対応してプローブ針102が配置されたプローブカード101が固定されている。プローブカード101の下方には、水平方向および上下方向に移動可能に構成されたステージ106が配置されている。この検査装置100では、検査対象の半導体装置が形成されたウエーハ105(半導体基板)はステージ106上に載置され、ステージ106が、水平移動およびプローブ針102を半導体装置の電極パッドに接触させる上下方向の移動を繰り返すことで検査が実施される。また、プローブカード101には、複数プローブ針102の先端が集まっている領域の上方に開口108が形成されており、当該開口108から、半導体装置の検査中にプローブ針102の先端へ向けて、窒素などの不活性気体103が吹き付けられる。この検査装置100では、チャンバ107は真空排気機構を必要としないため、特許文献1に記載された検査装置に比べて構造が簡単である。
しかしながら、図4に示した検査装置100では、プローブ針102の先端に吹き付けられた不活性気体103の濃度を維持することができない。すなわち、プローブカード101の開口108からプローブ針102の先端に向けて吹き付けられた不活性気体103は、プローブ針102の先端を含む領域には停滞せず、周辺領域に急速に拡散する。そして、拡散した不活性気体103に代わって周辺領域から空気が流入するため、プローブ針102の先端を含む領域の不活性気体103の濃度をプローブ針先端の酸化を防止できる程度に十分に維持することができない。このため、十分な酸化防止効果が得られず、プローブ針102の先端には酸化アルミニウム膜が形成されてしまう。
この対策として、不活性気体103の供給流量を増大し、プローブ針102を含む領域の不活性気体103の濃度をより上昇させることも考えられる。しかしながら、不活性気体103の流量を増大させた場合には、プローブカード101周辺の各種部材による気流の反射により不活性気体103の濃度が不安定になったり、検査時にプローブカード101の直下にある検査対象のウエーハ105の温度が低下したりする。ウエーハ105の温度が低下した場合には、本来の目的である高温検査が実施できず、半導体装置の品質を保証することができない。
MOS型トランジスタの集積規模がそれほど大きくなく、動作時の消費電流が比較的小さい半導体装置においては図4に示すような検査装置100を用いた場合でも、プローブ針先端の酸化による接触抵抗の増大をある程度抑制することができた。しかしながら、今後、多数の機能を取り込んで従来の複数のチップで構成されていた半導体装置を1チップ化したシステムLSIでは、ますますパターン寸法が微細化され、消費電流が増加する。このような、システムLSIでは、85℃以上の高温検査時に、1個のプローブ針に大電流が流れるため、接触抵抗による発熱が大きく、プローブ針先端での酸化がより発生しやすくなる。このため、プローブ針先端での酸化を抑制できる技術は、今後ますます必要になる。
本発明は、上記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、比較的簡単な構成で、高温検査を安定して実施できる半導体装置の検査装置および安定した高温検査を実現できる検査工程を含む半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は以下の技術的手段を採用している。すなわち、本発明に係る半導体装置の検査装置は、半導体基板が載置されるステージを備える。当該ステージは、半導体基板が載置される基板載置面と平行な方向に移動可能に構成される。また、ステージと対向する位置には、プローブカードが設置される。当該プローブカードは、ステージへ向けて突出し、ステージに載置された半導体基板上に形成された半導体装置と電気的に接触するプローブ針を備える。さらに、本検査装置は、プローブ針に向けて不活性気体を噴出するノズルと、ステージに対向する上記プローブカードの面からステージへ向けて突出し、プローブ針が配設された領域を取り囲む仕切板を備える。
本構成によれば、プローブ針に向けて噴出された不活性気体を、プローブ針の先端を含む領域に滞留させることができる。このため、半導体装置との接触によりプローブ針の先端に付着した導電体の酸化(絶縁体の形成)を抑制できる。この結果、プローブ針の接触抵抗の増大を防止でき、安定した検査を実現することができる。
上記ステージ、プローブカードおよび仕切板は、常圧容器に収納されていることが好ましい。また、ステージに対向するプローブカードの面からの上記仕切板の突出長さは、ステージに対向するプローブカードの面からプローブ針先端までの垂直距離よりも短いことが好ましい。さらに、上記プローブカードは、プローブ針が固定された近傍に開口を有するとともに、上記ノズルが、当該開口を通じてプローブ針に向けて不活性気体を噴出できる位置に設置することができる。
一方、他の観点では、本発明は、上述の半導体装置の検査装置を適用した検査工程を有する半導体装置の製造方法を提供することができる。すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法では、まず、上述した半導体装置の検査装置のステージに、半導体装置が形成された半導体基板が載置される。次いで、上記ノズルからプローブ針に向けて不活性気体を噴出した状態で上記半導体装置の電極にプローブ針を接触させ、半導体装置が検査される。なお、上記不活性気体として、窒素を使用することができる。
本発明よれば、高温下でプロービング検査が実施される場合であっても、半導体装置との接触により半導体装置の先端に付着した導電体が酸化し、絶縁体になることが防止できる。この結果、検査中の接触抵抗の上昇を防止でき、高温検査を安定して実施することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、85℃以上の高温下でウエーハ状態の半導体装置を検査する検査装置として、本発明を具体化している。また、半導体装置は、図3に示したアルミニウムを含む導電体からなる電極パッドを備えている。
図1は、本実施形態における半導体装置の検査装置の構造を示す概略断面図である。図1に示すように、当該検査装置10はチャンバ7(常圧容器)を備える。チャンバ7内の上部には、検査対象の半導体装置の電極パッド配置に対応して複数のプローブ針2が配列されたプローブカード1が固定されている。プローブカード1の中央部(複数プローブ針2の先端が集まっている領域の上方)には、開口8が形成されている。
プローブカード1の下方には、水平方向および上下方向に移動可能に構成されたステージ6が配置されている。この検査装置10では、検査対象の半導体装置が形成されたウエーハ(半導体基板)5はステージ6上に載置される。ステージ6は、例えば、ステッピングモータ等により水平面内で移動可能に設けられている。また、ステージ6には、エアシリンダ等が内蔵されており、基板載置面に対して鉛直方向にも移動できる構造を有している。ステージ6は、測定が行われる際に、ウエーハ5とプローブ針2とが接触する高さまで上昇する。また、水平方向に移動する際には、プローブ針2とウエーハ5とが接触しない高さに下降して移動する。なお、検査装置10は、ステージ6とプローブカード1との位置関係を相対的に変更できる構成を有していればよく、例えば、ウエーハ5にプローブ針2を接触させる際に、プローブカード1が下降する構成であってもよい。
また、検査装置10は、ステージ6に対向するプローブカード1の下面からステージ6へ向けて突出する仕切板4を備える。仕切板4は、プローブ針2が配設された領域を取り囲む状態で配置されている。したがって、開口8も、仕切板4に囲まれた領域内に位置する。特に限定されないが、ここでは、仕切板4は両端が開放された円筒形状を有し、その一端がプローブカード1の下面に接触している。なお、仕切板4はプローブカード1に支持されていてもよく、プローブカード1をチャンバ7の上部で支持する支持部材(図示せず)に支持されていてもよい。
また、プローブカード1下面からの仕切板4の突出長さ(ここでは、円筒軸方向の長さ)は、プローブカード1下面からプローブ針2の先端までの垂直距離よりも短くなっている。このため、検査装置10を真横から見た場合、図1に示すように、プローブ針2の先端が、仕切板4の下端より下方に突出している。
さらに、プローブカード1の開口8の上方には窒素や希ガス等の不活性気体3を噴出するノズル9が設置されている。ノズル9は、不活性気体3を、開口8を通じてプローブ針2の先端を含む領域へ供給する。図1に示すように、検査装置10では、プローブカード1、ステージ6および仕切板4は、チャンバ7に収容されている。チャンバ7は常圧容器であるため、検査装置10は、チャンバ7の内部を減圧する真空排気機構や、検査対象のウエーハを待機させる減圧予備室などを有していない。したがって、ウエーハ5の検査は、大気圧またはその付近の圧力下で実施される。このため、ノズル9から不活性気体3が噴出されていない状態では、チャンバ7内は大気(空気)雰囲気になっている。なお、図1に示される状態は、ステージ6が下降した状態であり、プローブ針2はウエーハ5に接触していない。
また、図1では図示を省略しているが、検査装置10は、ステージ6に載置されたウエーハ5を加熱する加熱手段と、ウエーハ5の温度を計測する温度検知手段を備える。加熱手段は、温度検知手段により計測されたウエーハ温度が所定温度(例えば85℃)になる状態に発熱量を調節する。例えば、加熱手段は、ステージ6に内蔵された抵抗加熱ヒータにより構成することができる。また、温度検知手段は、ステージ6の基板載置面に配列された熱伝対により構成することができる。
続いて、以上の検査装置10を使用して、拡散工程で完成した半導体装置をウエーハ状態で検査する検査工程を有する半導体装置の製造方法について説明する。この半導体装置の製造方法の検査工程では、検査に先立ち、まず、上記検査装置10のチャンバ7内に、検査対象の半導体装置の電極パッド配置に対応してプローブ針2が配列されたプローブカード1が固定される。次いで、ステージ6上に検査対象の半導体装置が形成されたウエーハ5が載置される。ウエーハ5は、ステージ6が内蔵する真空チャック等により、ステージ6の基板載置面に固定される。
ウエーハ5が固定されると、ステージ6は、ウエーハ5上に形成された半導体装置のチップサイズのピッチで、ウエーハ5の表面と平行に移動しがら、順次プローブ針2と半導体装置が備える電極パッド(図3参照)とを接触させる。電極パッドとプローブ針2とが接触した状態で所望の検査(電気特性測定)が行われる。検査中は、プローブカード1の上方に設置されたノズル9から、プローブカード1の開口8を通じて、不活性気体3がプローブ針2に向けて常にブロー(吹き付け)されている。なお、プローブ針2に不活性気体3を吹き付けるノズル9は、仕切板4で囲まれた領域中のプローブ針2に向けて不活性気体3を供給可能であれば、プローブカード1の上方に限らず任意の位置に配置することができる。例えば、仕切板4に囲まれたプローブカード1の下面に、各プローブ針2の先端に向けて不活性気体3を噴出するノズルを設置してもよい。
以上のように、検査装置10はプローブ針2を取り囲む状態で仕切板4がプローブカード1の下面から突出する状態で設けられているため、ノズル9から噴出された不活性気体3の拡散が抑制され、不活性気体3がプローブ針2の近傍に滞留する。したがって、プローブ針2近傍の不活性気体3の濃度を高い状態で維持することができる。この結果、プローブ針の先端に付着した導電体が酸化し、絶縁体になることを防止できる。
図2は、図4に示した従来の検査装置100において半導体装置の検査を実施した後のプローブ針の先端と、本実施形態の検査装置10において半導体装置の検査を実施した後のプローブ針の先端とを示す光学顕微鏡写真である。図2(a)が、従来の検査装置100で使用したプローブ針であり、図2(b)が、本実施形態の検査装置10で使用したプローブ針である。いずれのプローブ針も、不活性気体として窒素を3リットル/分程度の流量で供給し、ウエーハ温度85℃で、5時間(接触回数1000回程度)連続で検査を実施している。なお、双方のプローブ針の材質は同一である。
図2(a)に示すように、従来の検査装置100において使用したプローブ針では、先端(破線で示す円21a内)に、アルミニウム(電極パッド材料)が酸化して酸化アルミニウムとなり、付着残留している。これに対し、本実施形態の検査装置10において使用したプローブ針では、先端(破線で示す円21b内)では、付着物が確認されない。これは、先端部に付着したアルミニウムの酸化が抑制されているため、アルミニウムが付着した場合であっても、以降の電極パッドとの接触により先端から離脱するためである。このように、本実施形態の検査装置10では、プローブ針の先端に酸化アルミニウム膜をほとんど付着させることなく検査を実施することができ、プローブ針と電極パッドとの接触抵抗が小さい状態で維持される。この結果、高温下であっても、半導体装置の電気的特性、動作機能を精密に検査することができる。
以上説明したように、本発明によれば、半導体装置との接触により半導体装置の先端に付着した導電体が酸化し、絶縁体になることが防止できる。この結果、高温下でプロービング検査が実施される場合であっても、検査中の接触抵抗の上昇を防止でき、高温検査を安定して実施することができる。また、比較的簡単な構成であるため、製造コスト、検査コストを増大させることもない。
なお、以上で説明した実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記では電極パッドがアルミニウムを含有し、プローブ針の先端に酸化アルミニウム膜が形成される事例について説明したが、本発明は、酸化により絶縁体となる導電体で構成されている電極パッドを有する、いかなる半導体装置に対しても同様の効果を奏することができる。
本発明は、ウエーハの高温検査時であっても、安定したプロービング検査環境を提供できるという効果を有し、半導体装置の検査装置および半導体装置の製造方法として有用である。
1 プローブカード
2 プローブ針
3 不活性気体
4 仕切板
5 ウエーハ(半導体基板)
6 ステージ
7 チャンバ
8 開口
9 ノズル
10 検査装置
31 半導体基板
34 電極パッド
39 プローブ針
40 プローブ針先端
2 プローブ針
3 不活性気体
4 仕切板
5 ウエーハ(半導体基板)
6 ステージ
7 チャンバ
8 開口
9 ノズル
10 検査装置
31 半導体基板
34 電極パッド
39 プローブ針
40 プローブ針先端
Claims (6)
- 半導体基板が載置される基板載置面と平行な方向に移動可能なステージと、
前記ステージと対向する位置に設置され、前記ステージへ向けて突出し、前記ステージに載置された半導体基板上に形成された半導体装置と電気的に接触するプローブ針を備えたプローブカードと、
前記プローブ針に向けて不活性気体を噴出するノズルと、
前記ステージに対向する前記プローブカードの面から前記ステージへ向けて突出し、前記プローブ針が配設された領域を取り囲む仕切板と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の検査装置。 - 前記ステージ、前記プローブカード、前記仕切板が、常圧容器に収納された請求項1記載の半導体装置の検査装置。
- 前記ステージに対向する前記プローブカードの面からの前記仕切板の突出長さが、前記ステージに対向する前記プローブカードの面から前記プローブ針の先端までの垂直距離よりも短い請求項1記載の半導体装置の検査装置。
- 前記プローブカードが、前記プローブ針が固定された近傍に開口を有するとともに、前記ノズルが、前記開口を通じて前記プローブ針に向けて前記不活性気体を噴出できる位置に設置された請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の検査装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の検査装置が備える前記ステージに半導体装置が形成された半導体基板を載置する工程と、
前記ノズルから前記プローブ針に向けて不活性気体を噴出した状態で前記半導体装置の電極に前記プローブ針を接触させ、前記半導体装置を検査する工程と、
を含む検査工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記不活性気体が窒素である請求項5記載の半導体装置の製造方法。
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