JP2009105242A - 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電容量をさらに高めることのできる電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供する。
【解決手段】電解コンデンサ用電極箔を製造するにあたっては、アルミニウム箔に対するエッチング工程、アルミニウム箔を処理液に1回以上浸漬する浸漬工程と、熱処理工程、および化成工程を行う。浸漬工程として、アルミニウム箔に付着したイオンを除去する洗浄工程、およびアルミニウム箔を処理液に浸漬して水和皮膜を形成する水和処理工程とを行う際、いずれの処理液に対してもマイクロバブルを発生させて浸漬を行う。
【選択図】図1
【解決手段】電解コンデンサ用電極箔を製造するにあたっては、アルミニウム箔に対するエッチング工程、アルミニウム箔を処理液に1回以上浸漬する浸漬工程と、熱処理工程、および化成工程を行う。浸漬工程として、アルミニウム箔に付着したイオンを除去する洗浄工程、およびアルミニウム箔を処理液に浸漬して水和皮膜を形成する水和処理工程とを行う際、いずれの処理液に対してもマイクロバブルを発生させて浸漬を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法に関するものであり、特に、アルミニウム箔をエッチングした後の処理技術に関するものである。
アルミニウム電解コンデンサにおいては、小形化要求にともなって、電極箔には静電容量の向上が要求されている。
かかる要求に対応するにあたって、従来は、アルミニウム箔を塩酸と硫酸との水溶液に硝酸やリン酸等を混合したエッチング液中で化学的なエッチング(無電解エッチング)、および/または電気化学的なエッチング(電解エッチング)を行って有効表面積を拡大した後、エッチング箔に付着する塩化物イオン、硫化物イオン等を除去する洗浄工程、水和処理工程、および化成工程を行うことにより、静電容量の高い陽極箔を得ている。
ここで、水和処理工程は、アルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成することにより、化成工程で形成する陽極酸化皮膜の膜質を向上させることを目的とする(例えば、非特許文献1参照)。
かかる要求に対応するにあたって、従来は、アルミニウム箔を塩酸と硫酸との水溶液に硝酸やリン酸等を混合したエッチング液中で化学的なエッチング(無電解エッチング)、および/または電気化学的なエッチング(電解エッチング)を行って有効表面積を拡大した後、エッチング箔に付着する塩化物イオン、硫化物イオン等を除去する洗浄工程、水和処理工程、および化成工程を行うことにより、静電容量の高い陽極箔を得ている。
ここで、水和処理工程は、アルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成することにより、化成工程で形成する陽極酸化皮膜の膜質を向上させることを目的とする(例えば、非特許文献1参照)。
永田伊佐也、「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」、日本蓄電器工業株式会社、平成9年2月24日、第2版第1刷、P265〜271
しかしながら、電解コンデンサにはさらなる小形化が要求されており、それに伴って、さらに静電容量の高い陽極箔が求められているが、従来の製造方法では、エッチング倍率を高めてエッチングピットを微細かつ深くしても、かかる要求に対応できるレベルまで陽極箔の静電容量を高めることができないという問題がある。
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、静電容量をさらに高めることのできる電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願発明者が種々、検討を重ねた結果、エッチング倍率を高めていくと、エッチングピットが微細かつ深くなった分、エッチングピットの細部まで、塩化物イオン、硫化物イオン等の洗浄処理や、水和処理が確実に行われず、良質の陽極酸化皮膜を形成できないという知見を得た。
すなわち、エッチングピットの径が小さければ小さいほどアルミニウム箔内部(エッチングピットの奥)と、液に接している表面側との間において処理液の出入り、交換が行われにくくなり、エッチングピットの細部まで洗浄や水和処理が十分、行われなくなってしまうのである。
すなわち、エッチングピットの径が小さければ小さいほどアルミニウム箔内部(エッチングピットの奥)と、液に接している表面側との間において処理液の出入り、交換が行われにくくなり、エッチングピットの細部まで洗浄や水和処理が十分、行われなくなってしまうのである。
本発明は、かかる知見に基づいて達成されたものであり、少なくとも、アルミニウム箔を化学的および/または電気化学的にエッチングするエッチング工程と、該エッチング工程の後、前記アルミニウム箔を処理液に1回以上浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程の後、前記アルミニウム箔の表面に陽極酸化を行う化成工程と、を有する電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記浸漬工程のうち、少なくとも1回の工程で、処理液中にマイクロバブルを発生させて浸漬を行うことを特徴とする。
本発明では、前記浸漬工程として、前記アルミニウム箔を処理液に浸漬し、前記エッチング工程で当該アルミニウム箔に付着したイオンを除去する洗浄工程と、該洗浄工程の後、前記アルミニウム箔を処理液に浸漬して、箔表面に水和皮膜を形成する水和処理工程とを有する場合があり、この場合、前記洗浄工程および前記水和処理工程の両工程において、処理液中に前記マイクロバブルを発生させることが好ましい。
「マイクロバブル」は、直径が100μm以下、例えば10μm〜数10μmの気泡であり、加圧減圧法や気液せん断法などにより形成できる。
加圧減圧法では、高圧下で気体を大量に溶解させ、減圧により再気泡化する。
一方、気液せん断法では、渦流を作って、この中に気体を巻き込みながら最後に切断・粉砕させる。
いずれの方法で形成したマイクロバブルも、通常の気泡に比べ上昇速度が非常に緩やかであること、優れた溶解能力を備えていること、内部の圧力が高くなっている自己加圧効果により様々な化学物質を分解できる圧壊現象を引き出すことなどの特徴を備えている。
加圧減圧法では、高圧下で気体を大量に溶解させ、減圧により再気泡化する。
一方、気液せん断法では、渦流を作って、この中に気体を巻き込みながら最後に切断・粉砕させる。
いずれの方法で形成したマイクロバブルも、通常の気泡に比べ上昇速度が非常に緩やかであること、優れた溶解能力を備えていること、内部の圧力が高くなっている自己加圧効果により様々な化学物質を分解できる圧壊現象を引き出すことなどの特徴を備えている。
洗浄工程や水和処理工程などの浸漬工程において、処理液中にマイクロバブルを発生させると、マイクロバブルにてエッチングピット内部の処理液の攪拌が促進され、該ピット細部への処理液の浸透を促進するので、ピット内部に付着、残存する塩素イオン、硫酸イオンが洗い出され、洗浄処理を十分に行うことができる。
また、ピット細部への水分の浸透が促進されるので、水和処理を十分かつ均一に行うことが可能となる。
従って、化成時においては、均一に膜質のよい陽極酸化皮膜を形成することができ、高い静電容量を有する電極箔が得られる。
また、ピット細部への水分の浸透が促進されるので、水和処理を十分かつ均一に行うことが可能となる。
従って、化成時においては、均一に膜質のよい陽極酸化皮膜を形成することができ、高い静電容量を有する電極箔が得られる。
本発明は、前記洗浄工程および水和処理工程の両工程において、処理液の液温を40〜60℃として、浸漬を行うことが好ましい。
本発明は、前記浸漬工程の後、前記化成工程の前に前記エッチング箔に熱処理を施す熱処理工程を設ける製造方法の場合にも適用することができる。
本発明において、前記マイクロバブルを発生させる際、当該マイクロバブルを前記アルミニウム箔の両面に向けて噴き付けることが好ましい。このように構成すると、エッチングピットが微細かつ深い場合でも、エッチングピットの細部まで、洗浄や水和処理を均一に行うことができ、良質の陽極酸化皮膜を形成することができる。
本発明においては、前記マイクロバブルの発生量が多いほど効果がある。
本発明では、洗浄工程や水和処理工程などの浸漬工程において、処理液中にマイクロバブルを発生させると、マイクロバブルにてエッチングピット内部の処理液の攪拌が促進され、該ピット内部への処理液の浸透を促進するので、ピット内部に付着、残存する塩素イオン、硫酸イオンが洗い出され、洗浄処理を十分に行うことができる。
また、ピット細部への水分の浸透が促進されるので、水和処理を均一に行うことが可能となる。
従って、洗浄処理または水和処理を十分かつ均一に行うことができるので、化成時において、均一で膜質のよい陽極酸化皮膜を形成することができ、高い静電容量が得られる。
ここで、マイクロバブルの気泡径が100μmを超えると、通常の気泡と同様に、気泡上昇による処理槽中の溶液(バルク)の攪拌効果しかなく、ピット内部への処理液の攪拌が起こりにくくなるため、洗浄処理を十分に行うことができず、また、ピット内部での水和処理を均一に行うことができなくなるので、好ましくない。
また、ピット細部への水分の浸透が促進されるので、水和処理を均一に行うことが可能となる。
従って、洗浄処理または水和処理を十分かつ均一に行うことができるので、化成時において、均一で膜質のよい陽極酸化皮膜を形成することができ、高い静電容量が得られる。
ここで、マイクロバブルの気泡径が100μmを超えると、通常の気泡と同様に、気泡上昇による処理槽中の溶液(バルク)の攪拌効果しかなく、ピット内部への処理液の攪拌が起こりにくくなるため、洗浄処理を十分に行うことができず、また、ピット内部での水和処理を均一に行うことができなくなるので、好ましくない。
図1は、本発明を適用した電解コンデンサ用電極箔の製造方法における浸漬工程処理の説明図である。
低圧用の電解コンデンサに用いる陽極箔(電解コンデンサ用電極箔)を製造するには、まず、エッチング工程で、塩酸と硫酸との水溶液に硝酸やリン酸等を混合したエッチング液中で化学的および/または電気化学的なエッチングを行って有効表面積を拡大する。
陽極箔として、低圧用の電解コンデンサ用のエッチング箔を製造する場合、交流を用いた電解エッチングが多用される。
陽極箔として、低圧用の電解コンデンサ用のエッチング箔を製造する場合、交流を用いた電解エッチングが多用される。
次に、アルミニウム箔を処理液に1回以上浸漬する浸漬工程を行う。
かかる浸漬工程として、本形態では、アルミニウム箔(エッチング箔)を水や酸性の処理液に浸漬することにより、エッチング工程でアルミニウム箔に付着した塩化物イオン、硫化物イオン等のイオンを除去する洗浄工程と、洗浄工程の後、アルミニウム箔を中性、弱酸性、または弱アルカリ性の処理液に浸漬してアルミニウム箔の表面に薄い水和皮膜を形成する水和処理工程とを行う。
ここで、洗浄工程と水和処理工程との間に水洗工程を設けてもよい。
かかる浸漬工程として、本形態では、アルミニウム箔(エッチング箔)を水や酸性の処理液に浸漬することにより、エッチング工程でアルミニウム箔に付着した塩化物イオン、硫化物イオン等のイオンを除去する洗浄工程と、洗浄工程の後、アルミニウム箔を中性、弱酸性、または弱アルカリ性の処理液に浸漬してアルミニウム箔の表面に薄い水和皮膜を形成する水和処理工程とを行う。
ここで、洗浄工程と水和処理工程との間に水洗工程を設けてもよい。
次に、熱処理工程において、エッチング箔に例えば、温度400℃の熱処理を施す。
次に、化成工程において、アジピン酸アンモニウム水溶液などを用いて、アルミニウム箔の表面に陽極酸化を行い、誘電体となる陽極酸化皮膜を形成する。
かかる製造方法において、エッチング工程を行うと、図1に示すように、アルミニウム箔の表面(両面)にはエッチングピットが形成され、アルミニウム箔の厚さ方向の中央には芯金が残る。
ここで、静電容量の高い陽極箔を得るには、エッチング倍率を高めてエッチングピットを微細かつ深く成長させる。
その結果、エッチング工程の後に行う浸漬工程(洗浄工程および水和処理工程)では、エッチングピットの内部と外側で処理液の入れ替わりなどが起こらず、細部まで浸透した塩化物イオン、硫化物イオン等の洗浄除去や、水和処理が行われなくなる。その結果、良質の陽極酸化皮膜を形成できないことになる。
ここで、静電容量の高い陽極箔を得るには、エッチング倍率を高めてエッチングピットを微細かつ深く成長させる。
その結果、エッチング工程の後に行う浸漬工程(洗浄工程および水和処理工程)では、エッチングピットの内部と外側で処理液の入れ替わりなどが起こらず、細部まで浸透した塩化物イオン、硫化物イオン等の洗浄除去や、水和処理が行われなくなる。その結果、良質の陽極酸化皮膜を形成できないことになる。
そこで、本形態では、処理液中にマイクロバブルを発生させる。その際、マイクロバブルをアルミニウム箔の両面に向けて噴き付ける。かかるマイクロバブルは、直径が数10μm以下で、例えば10μm〜数10μmの気泡であり、エッチングピットの内外の処理液が入れ替わるのを促進する。
以下、実施例に基づき、本発明をより具体的に説明する。
[実施例1〜5]
エッチングされた低圧用のアルミニウム箔を、付着物を除去するための洗浄用の処理液、および水和処理用の処理液に1分間ずつ浸漬を施す。かかる洗浄工程および水和処理工程を行う際、図1を参照して説明したように、処理液中にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルをアルミニウム箔の両面に向けて噴き付けた。
マイクロバブルは、気液せん断法により発生させた。具体的には、浸漬槽とは異なる槽で、後述の温度に加熱した処理液に渦流を作って、空気を吹き込みながら、空気を切断、粉砕した後、浸漬槽中に設けた噴出口より処理液とともにマイクロバブルをアルミニウム箔に噴き付けた。
本実施例では、洗浄用の処理液は10wt%硝酸水溶液で処理液温60℃、水和処理用の処理液は0.03wt%水酸化カリウム水溶液を用いた。
また、本実施例では、表1に示すように、水和処理液の温度は、20℃、40℃、50℃、60℃、65℃に設定した。
エッチングされた低圧用のアルミニウム箔を、付着物を除去するための洗浄用の処理液、および水和処理用の処理液に1分間ずつ浸漬を施す。かかる洗浄工程および水和処理工程を行う際、図1を参照して説明したように、処理液中にマイクロバブルを発生させ、マイクロバブルをアルミニウム箔の両面に向けて噴き付けた。
マイクロバブルは、気液せん断法により発生させた。具体的には、浸漬槽とは異なる槽で、後述の温度に加熱した処理液に渦流を作って、空気を吹き込みながら、空気を切断、粉砕した後、浸漬槽中に設けた噴出口より処理液とともにマイクロバブルをアルミニウム箔に噴き付けた。
本実施例では、洗浄用の処理液は10wt%硝酸水溶液で処理液温60℃、水和処理用の処理液は0.03wt%水酸化カリウム水溶液を用いた。
また、本実施例では、表1に示すように、水和処理液の温度は、20℃、40℃、50℃、60℃、65℃に設定した。
次に、熱処理工程において、エッチング箔に温度400℃で、5分間の熱処理を施した。
次に、アジピン酸アンモニウム80g/L、アジピン酸1.5g/Lを溶解した化成液中で、85±2℃にて電圧印加し、22Vまで電圧を上昇させて化成した後、デポラリゼーション、再化成処理等を施し、化成箔(電解コンデンサ用電極箔)を得た。
(比較例1〜5)
比較例1〜5として、実施例1〜5と同様な条件で化成箔を得た。但し、処理液中にマイクロバブルを発生させずに洗浄工程および水和処理工程を行った。
比較例1〜5として、実施例1〜5と同様な条件で化成箔を得た。但し、処理液中にマイクロバブルを発生させずに洗浄工程および水和処理工程を行った。
[評価結果]
次に、上記の実施例1〜5、および比較例1〜5の化成箔の静電容量を測定した。その結果を表1に示す。
次に、上記の実施例1〜5、および比較例1〜5の化成箔の静電容量を測定した。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、エッチング箔に対する洗浄工程および水和処理工程を行う際、マイクロバブルを発生させた実施例2〜4では、比較例2〜4に比して高い静電容量を得ることができる。
すなわち、浸漬工程(洗浄工程および水和処理工程)における処理液の温度は、40〜60℃で高い静電容量が得られることが分かる。
処理液の温度が40℃未満の場合、例えば、20℃の場合には効果が小さく(実施例1)、60℃を超えた場合、例えば65℃の場合には、水和皮膜が過度に形成され、静電容量を確実に向上させることができない傾向にある(実施例5)。それ故、処理液の温度は40〜60℃の範囲が好ましい(実施例2〜4)。
処理液の温度が40℃未満の場合、例えば、20℃の場合には効果が小さく(実施例1)、60℃を超えた場合、例えば65℃の場合には、水和皮膜が過度に形成され、静電容量を確実に向上させることができない傾向にある(実施例5)。それ故、処理液の温度は40〜60℃の範囲が好ましい(実施例2〜4)。
なお、今回は処理液の温度による比較のみ記載したが、処理液については、pHを5〜11、浸漬処理時間0.5〜1.0分間、熱処理温度については250〜400℃で5分間の範囲であれば、同様の効果が得られることが確認できている。
また、上記形態では、洗浄用の処理液に硝酸水溶液、水和処理用の処理液に水酸化カリウム水溶液を用いたが、洗浄用の処理液にリン酸、シュウ酸、硫酸の水溶液を用いても、そして、水和処理用の処理液に水酸化ナトリウムを用いても、同様の効果が得られる。
なお、上記実施例では洗浄工程、水和処理工程の両工程でマイクロバブルを使用したが、洗浄工程、水和処理工程のいずれかの工程だけであっても、効果が得られることは、上述したとおりである。
また、上記形態では、低圧用の電解コンデンサ用電極箔の製造に本発明を適用した例を中心に説明したが、中高圧の電解コンデンサ用電極箔の製造に本発明を適用してもよい。この場合、直流を用いた電解エッチングが多用される。また、電解エッチングと無電解エッチングを組み合わせた方法が採用されることもある。
また、上記形態では、低圧用の電解コンデンサ用電極箔の製造に本発明を適用した例を中心に説明したが、中高圧の電解コンデンサ用電極箔の製造に本発明を適用してもよい。この場合、直流を用いた電解エッチングが多用される。また、電解エッチングと無電解エッチングを組み合わせた方法が採用されることもある。
Claims (6)
- 少なくとも、
アルミニウム箔を化学的および/または電気化学的にエッチングするエッチング工程と、
該エッチング工程の後、前記アルミニウム箔を処理液に1回以上浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後、前記アルミニウム箔の表面に陽極酸化を行う化成工程と、
を有する電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、
前記浸漬工程のうち、少なくとも1回の工程で、処理液中にマイクロバブルを発生させて浸漬を行うことを特徴とする電解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 前記浸漬工程として、前記アルミニウム箔を処理液に浸漬し、前記エッチング工程で当該アルミニウム箔に付着したイオンを除去する洗浄工程と、該洗浄工程の後、前記アルミニウム箔を処理液に浸漬して、箔表面に水和皮膜を形成する水和処理工程とを有し、
前記洗浄工程および水和処理工程の両工程において、処理液中に前記マイクロバブルを発生させることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 前記洗浄工程および水和処理工程の両工程において、処理液の液温を40〜60℃として、浸漬を行うことを特徴とする請求項2に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記浸漬工程の後、前記化成工程の前に、前記エッチング箔に熱処理を施す熱処理工程を設けることを特徴とする請求項2または3に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記マイクロバブルを発生させる際、当該マイクロバブルを前記アルミニウム箔の両面に向けて噴き付けることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記マイクロバブルとして、気泡径が100μm以下のバブルを発生させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
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JP2021061431A (ja) * | 2020-12-28 | 2021-04-15 | 日本蓄電器工業株式会社 | 電解コンデンサ用電極部材および電解コンデンサ |
CN113764191A (zh) * | 2021-09-14 | 2021-12-07 | 南通海星电子股份有限公司 | 一种抑制Al(OH)3结晶生成的低压电极箔制造方法 |
-
2007
- 2007-10-24 JP JP2007275985A patent/JP2009105242A/ja active Pending
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