JP2009104742A - 光ピックアップ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる光ピックアップを提供する。
【解決手段】光ピックアップ1は、光ビームを出射する光源部11と、光源部11から出射される光ビームを光記録媒体2の記録面2aに集光する集光手段17と、光源部11と集光手段17との間に配置され、所定方向に透過率分布を有して光源部11の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成された光学部材15と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】光ピックアップ1は、光ビームを出射する光源部11と、光源部11から出射される光ビームを光記録媒体2の記録面2aに集光する集光手段17と、光源部11と集光手段17との間に配置され、所定方向に透過率分布を有して光源部11の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成された光学部材15と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、光記録媒体に光ビームを照射して、光記録媒体に記録される情報の読み取りや光記録媒体への情報の書き込みを可能とする光ピックアップ、及びその製造方法に関し、特に、光ピックアップが備える光源部の製造ばらつきの影響を抑制する技術に関する。
コンパクトディスク(CD)やデジタル多用途ディスク(DVD)といった光記録媒体が普及している。更に、近年においては、記録密度の高密度化が更に図られ、例えば、ブルーレイディスク(BD)等の高密度記録が可能な光記録媒体も実用化されている。このような光記録媒体に記録される情報の読み取りや、光記録媒体への情報の書き込みは、光ピックアップを用いて行われる(例えば、特許文献1、2参照)。
光ピックアップは、光ビームを出射する光源部と、光源部から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、光記録媒体の記録面で反射された光ビームを受光して光電変換する光検出部と、を備える。そして、これにより、光ピックアップは、光記録媒体に光ビームを照射して、光記録媒体に記録される情報の読み取りや、光記録媒体への情報の書き込みを可能とする。
ところで、光ピックアップの製造する場合には、通常、対物レンズに入射する光ビームについて、対物レンズの中心で最も光強度が大きくなるように、その光学系を構成する。すなわち、対物レンズに入射する光ビームの光強度分布について、図5の点線で示すような光強度分布となるようにする。なお、図5は、対物レンズに入射する光ビームの光強度分布について説明するための説明図である。
しかし、従来、光源部に使用されているレーザダイオード(LD)について、発光点から出射される光ビームの出射方向について、製造ばらつきがあることが知られている。この製造ばらつきのために、光源部から出射される光ビームの出射方向について、本来予定される(理想の)出射方向に対して、大きい場合には例えば2〜2.5°のずれを生じることがあるとされている。
光源部から出射される光ビームの出射方向にずれが生じると、対物レンズへと入射する光ビームの位置が本来狙っていた位置からずれる。このために、例えば、図5に示すように、対物レンズに入射する光ビームの光強度分布(実線)が、狙いの光強度分布(点線)に対してずれを発生する。そして、このような光強度分布のずれが生じると、光ピックアップによる情報の読み取りや書き込みの品質が悪化するといった問題が生じる。
このために、従来においては、LDの製造ばらつきを考慮して、光ピックアップにLDを取り付ける際に、光ビームの出射方向が一定の方向となるように、LDの取り付け角の調整(以下では、この調整のことをアオリ調整ということがある)を行っていた。
特開平9−134541号公報
特開平10−112055号公報
しかしながら、上述のアオリ調整を行うためには、アオリ調整専用の調整機構を準備する必要がある。このために、余計なコストが必要となる。また、アオリ調整は、作業者が実際に目で確かめながら、細かい調製を行う必要があるために、その作業負担が大きいといった問題がある。
以上の問題点を鑑みて、本発明の目的は、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる光ピックアップを提供することである。また、本発明の他の目的は、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる光ピックアップの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、光記録媒体に記録される情報の読み取りや光記録媒体への情報の書き込みを行うために使用される光ピックアップであって、光ビームを出射する光源部と、前記光源部から出射される光ビームを前記光記録媒体の記録面に集光する集光手段と、前記光源部と前記集光手段との間に配置され、所定方向に透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成された光学部材と、を備える特徴としている。
この構成によれば、本来光ピックアップに必要とされる光学部材に、所定方向に透過率分布を有する補正膜を設けることによって、集光手段に入射する光ビームの光強度分布を補正して、光源部の製造ばらつきの影響を補正することが可能となる。このために、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記光源部は、レーザダイオードであって、前記所定方向は、前記レーザダイオードの活性層に対して平行な方向と垂直な方向とのうち、前記レーザダイオードから出射されるレーザ光の放射角が小さい方の光強度分布を補正可能な方向であるのが好ましい。
これによれば、出射される光ビームの断面形状が楕円形状であるレーザダイオードを有する光ピックアップにおいて、レーザダイオードの製造ばらつきの影響を大きく受ける方向を対象に、対物レンズに入射する光ビームの光強度分布を補正する構成となっている。このために、レーザダイオードの製造ばらつきの影響を簡単な構成で効果的に抑制することが可能である。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記光源部と前記集光手段との間に配置され、前記光源部から出射される光ビームを平行光に変換する平行光変換手段を更に備え、前記光学部材は、前記集光手段と前記平行光変換手段との間に配置されるのが好ましい。
この構成によれば、光学部材に形成する膜(光源部の製造ばらつきの影響を補正する膜)に入射する光ビームが平行光となるために、光学部材に形成する膜の構成を必要以上に複雑化せずに済み、膜の形成を容易とできる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記光学部材は、1/4波長板であることとしても構わない。
また、上記目的を達成するために本発明は、光ビームを出射する光源部と、前記光源部から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光する集光手段と、を備える光ピックアップの製造方法であって、前記光源部と前記集光手段との間に配置される所定の光学部材について、前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成されていない第1タイプ、所定方向に所定の透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成される第2タイプ、及び、前記第2タイプの前記所定の透過率分布に対して対称的な透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成される第3タイプ、の3つのタイプを少なくとも用意するステップと、前記光源部の製造状態に応じて、用意した複数のタイプの中から前記所定の光学部材を1つ選択するステップと、選択された前記所定の光学部材を前記光ピックアップの光学系に組み込むステップと、を具備することを特徴としている。
この構成によれば、光源部の製造ばらつきの影響を補正することができるように、光ピックアップに配置される所定の光学部材について、複数のタイプを用意し、光源部の状態に応じて適切なタイプを選択する構成となっている。このため、所定の光学部材を本来光ピックアップに配置する光学部材として、アオリ調整用の調整機構を準備してアオリ調整を行うことなく、光源部の製造ばらつきの影響を抑制できる。すなわち、本発明の製造方法によれば、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制することが可能となる。
本発明によれば、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる光ピックアップ及びその製造方法を提供できる。
以下、本発明の光ピックアップ及びその製造方法について実施形態を示し、図面を参照しながらその内容について詳細に説明する。
光ピックアップは、光記録媒体に対してレーザ光を照射して、光記録媒体に記録されている情報の読み取りや、光記録媒体への情報の書き込みを可能とする装置である。まず、本実施形態の光ピックアップの構成について説明する。図1は、本実施形態の光ピックアップの光学系の構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態の光ピックアップ1は、レーザダイオード11と、回折素子12と、偏光ビームスプリッタ13と、コリメートレンズ14と、1/4波長板15と、立ち上げミラー16と、対物レンズ17と、シリンドリカルレンズ18と、光検出器19と、を備える。
なお、ここで示す光ピックアップ1の光学系の構成は、一例に過ぎず、本発明の目的を逸脱しない範囲で、当然、種々の変更が可能である。
レーザダイオード11は、特定の波長を有するレーザビームを出射する光源である。ここで、特定の波長は、光ピックアップ1が情報の読み取りや書き込みを行う対象によって決定される波長である。例えば、光ピックアップ1が、BDに対応する構成の場合には波長405nmのレーザビームを、DVDに対応する構成の場合には波長650nmのレーザビームを、CDに対応する構成の場合には波長780nmのレーザビームを、レーザダイオード11は出射する。
図2は、レーザダイオード11から出射されるレーザビームについて説明するための説明図である。レーザダイオード11は、2つのクラッド層111a、111bに活性層112がサンドイッチされた構造となっており、活性層112でキャリア、光のとじ込みを行い、レーザ発振を起こす。
図2に示すように、レーザダイオード11からの放射光は、x軸方向(活性層111に対して平行な方向)とy軸方向(活性層111に対して垂直な方向)とで放射角が異なるために、その断面形状が楕円形状となっている。なお、x軸方向の放射角(θx)に比べy軸方向の放射角(θy)の方が大きくなっている。
回折素子12は、所定の回折パターンを有する回折格子を備え、レーザダイオード11から出射されたレーザビームについて、主ビームと2つの副ビームとに分ける機能を有する。回折素子12から出射したレーザビームは、偏光ビームスプリッタ13に送られる。
偏光ビームスプリッタ13は、レーザダイオード11から出射された所定の偏光方向を有する直線偏光を反射する。一方で、光記録媒体2で反射された戻り光(復路のレーザビーム)について透過させる。なお、偏光ビームスプリッタ13に入射する戻り光は、1/4波長板15の作用により、レーザダイオード11から出射された直線偏光と偏光方向が90°異なっている。偏光ビームスプリッタ13で反射された往路のレーザビームは、コリメートレンズ14へと送られる。
コリメートレンズ14は、入射する発散光を平行光に変換する機能を有する(すなわち、平行光変換手段として機能する)。したがって、コリメートレンズ14は、偏光ビームスプリッタ13から送られてきたレーザビームを略平行光に変換する。コリメートレンズ14から出射された往路のレーザビームは、1/4波長板15へと送られる。
1/4波長板15は、直線偏光である往路のレーザビームについて円偏光に変換するとともに、円偏光である復路のレーザビームについて、往路のレーザビームと偏光方向が90°異なる直線偏光に変換する機能を有する。また、1/4波長板15の往路のレーザビームが入射する入射面15aには、所定方向に透過率分布を有する補正膜(例えば誘電体多層膜からなる)が形成(蒸着)されている場合がある。
1/4波長板15に上述の補正膜を形成する理由は、レーザダイオード11の製造ばらつきによって、レーザダイオード11から出射されるレーザビームの出射方向が、狙いの出射方向からずれる場合があり、そのずれを補正するためである。したがって、光ピックアップ1に配置されるレーザダイオード11について、出射されるレーザビームの出射方向が狙いの出射方向に対してずれていない、と判断されるレーザダイオードを使用する場合には、1/4波長板15には、上述の補正膜が設けられない構成となる。
1/4波長板15を補正膜が設けられるタイプとするか、また、補正膜が設けられる構成とする場合に、どのようなタイプの補正膜を有する1/4波長板15とするか、については、光ピックアップ1に搭載するレーザダイオード11の状態によって製造時に決定される。この点の詳細については、後述する光ピックアップ1の製造方法のところで述べる。1/4波長板15から出射された往路のレーザビームは、立ち上げミラー16に送られる。
立ち上げミラー16は、1/4波長板15から送られてきたレーザビームについて、その光軸が光記録媒体2の記録面2aに対して垂直となるように反射する。立ち上げミラー16で反射された往路のレーザビームは、対物レンズ17へと送られる。
対物レンズ17は、立ち上げミラー16から送られてきたレーザビームについて、光記録媒体2の記録面2aに集光する。対物レンズ17は、図示しないアクチュエータに搭載され、光記録媒体2に接離する方向であるフォーカス方向と、ディスク状に形成される光記録媒体2の半径方向と平行な方向であるトラッキング方向と、に移動可能とされている。これにより、対物レンズ17の焦点位置が常に光記録媒体2の記録面2aに合致するように制御するフォーカシング制御が可能となる。また、対物レンズ17によって集光されて形成されるビームスポットが、常に光記録媒体2に形成されるトラックに追従するように制御するトラッキング制御も可能となる。
シリンドリカルレンズ18は、光記録媒体2で反射されて、対物レンズ17、立ち上げミラー16、1/4波長板15、コリメートレンズ14、及び偏光ビームスプリッタ13の順に通過する復路のレーザビームに対して、非点収差を与える。
光検出器19は、光記録媒体2で反射されたレーザ光を図示しない受光領域で受光して、光信号を電気信号へと変換する。光検出器19から出力される電気信号は処理されて、再生信号や、フォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号等となる。
次に、本実施形態の光ピックアップ1の製造方法について説明する。光ピックアップ1の製造にあたっては、上述したレーザダイオード11、各種光学部材12〜18、及び光検出器19がそれぞれ用意され、光ピックアップを構成する基板(光ピックアップベース、図示せず)の所定位置に取り付けられる。
この際、光ピックアップベースに取り付けられるレーザダイオード11については、製造時のばらつきによって、出射方向にばらつきがあることがわかっている。このために、まず、光ピックアップ1の製造時においては、光ピックアップ1に取り付けられるレーザダイオード11について、レーザビームの出射方向が、本来狙いとしている方向(単に、狙いの方向と記載する場合がある)からどの程度ずれているかが調べられる。
ここで、レーザダイオード11から出射されるレーザビームは、図2に示したように、その断面形状が楕円形状で、x方向とy方向とで放射角が異なる。このため、y方向に比べて放射角が小さいx方向について、レーザダイオード11から出射されるレーザビームの出射方向が狙いの方向からずれた場合に、より大きな影響を受ける(対物レンズ17に入射するレーザビームの位置ずれに伴う光強度分布ずれによる影響が大きいことを意味する)。このために、本実施形態においては、光強度分布ずれによる影響が大きいx方向のずれの大きさのみを調べ、そのずれの影響を補正する(詳細は後述する)構成となっている。
なお、レーザビームの出射方向が狙いの方向からどの程度ずれているか、については、通常、レーザダイオードの製造段階で調べられている。したがって、通常は、個々のレーザダイオードについてそのずれの大きさがわかっているために、その既知の値をチェックすればよい。また、万が一そのような特性が分からない場合には、個々のレーザダイオードについて、レーザビームの出射方向が、狙いの方向からどの程度ずれているかを調べる必要がある。この調査方法は、レーザダイオードの製造時に用いられる公知の手法によればよい。
上述のように、レーザダイオード11のx方向のずれの大きさを調べたら、予め用意される3タイプの1/4波長板15の中から、レーザダイオード11の製造ばらつきの影響を抑制できるタイプのものを1つ選択する。以下、これについて詳細に説明する。
まず、予め用意される3タイプの1/4波長板15がどのようなものであるかについて説明する。図3は、予め用意される3タイプの1/4波長板15の構成を説明するための図で、図3(a)、図3(b)、図3(c)に、各タイプの1/4波長板15が示されている。
図3(a)に示すタイプ(以下では、第1タイプという)は、単なる1/4波長板で、透過率分布を発生させるための補正膜は形成されていない。
図3(b)に示すタイプ(以下では、第2タイプという)は、往路のレーザビームが入射する入射面15aの右側半分に、所定方向に所定の透過率分布を有する補正膜20が形成されている。ここで、所定方向は、レーザダイオード11から出射されるレーザビームのx方向(図2参照)の光強度分布を補正可能な方向(図1の上下方向、図3の左右方向が該当)である。なお、本実施形態では、1/4波長板15に入射する往路のレーザビームは、偏光ビームスプリッタ13で反射されたものであり、ここでいう所定方向と、x方向と、は方向が一致していない。
また、右側半分に透過率分布を有する補正膜20を形成する構成としているのは、レーザダイオード11のx方向の出射方向ずれが、マイナス方向(図2参照)のずれである場合に、そのずれを補正できるようにするためである。更に、1/4波長板15に形成される所定の透過率分布については、1/4波長板15を出射して対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布が、対物レンズ17の中心に対して、なるべく対称な分布となるように補正できる分布である。
なお、本実施形態では、レーザダイオード11のx方向の出射方向ずれが、マイナスであれば、そのずれの大きさにかかわらず、第2のタイプの1/4波長板15を選択する構成としている。このために、1/4波長板15に形成される補正膜の透過率分布は、マイナス方向のずれの大きさがいずれの場合(製造ばらつきの範囲は限られているので、その限られた範囲内での話である)でも、対物レンズ17に入射するレーザビームの光分布強度が、対物レンズ17の中心に対してなるべく対称な分布となるように決定している。
図3(c)に示すタイプ(以下では、第3タイプという)は、往路のレーザビームが入射する入射面15aの左側半分に、所定方向に所定の透過率分布を有する補正膜20が形成されている。所定方向については、第2タイプの1/4波長板15と同じであるために、説明を省略する。
左側半分に透過率分布を有する補正膜20を形成する構成としているのは、レーザダイオード11のx方向の出射方向ずれが、プラス方向(図2参照)のずれである場合に、そのずれを補正できるようにするためである。また、1/4波長板15に形成される所定の透過率分布については、第2タイプの1/4波長板15に形成される補正膜20の場合との比較で、対称な透過率分布を有するように構成されている。
次に、レーザダイオード11の状態に合わせて、この3タイプの1/4波長板15の中から1つを選択する構成とした場合の作用について、図4を参照しながら説明する。
図4(a)は、レーザダイオード11のx方向の出射方向ずれがない(必ずしもずれが0である必要はなく、ずれの影響が無視できる範囲まで含む)場合を説明するための図である。レーザダイオード11のx方向の出射方向ずれがない場合には、レーザダイオード11におけるずれを補正する必要がない。このために、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布の補正を行う機能を持たない第1タイプの1/4波長板15が選択される。そして、このような選択しても、図4(a)に示すように、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布は対物レンズ17の中心を基準に略対称な分布となる。
図4(b)は、レーザダイオードのx方向の出射方向ずれが、マイナス方向(図2参照)にずれている場合を説明するための図である。レーザダイオードのx方向の出射方向ずれが、マイナス方向にずれている場合、このずれを補正しない場合には、図4(b)の破線で示すように、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布が、ずれを発生する。このために、このずれを補正する第2タイプの1/4波長板15が選択される。
そして、第2タイプの1/4波長板15を選択することにより、右側半分に形成される補正膜20を通過するレーザビームについて光強度を所望のレベルに低下できる。これにより、図4(b)の実線に示すように、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布について、対物レンズ17の中心を基準に略対称にする(近づける)ことができる。
図4(c)は、レーザダイオードのx方向の出射方向ずれが、プラス方向(図2参照)にずれている場合を説明するための図である。レーザダイオードのx方向の出射方向ずれが、プラス方向にずれている場合、このずれを補正しない場合には、図4(c)の破線で示すように、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布がずれを発生する。このために、このずれを補正する第3タイプの1/4波長板15が選択される。
そして、第3タイプの1/4波長板15を選択することにより、左側半分に形成される補正膜20を通過するレーザビームについて光強度を所望のレベルに低下できる。これにより、図4(c)の実線に示すように、対物レンズ17に入射するレーザビームの光強度分布について、対物レンズ17の中心を基準に略対称にする(近づける)ことができる。
以上のように、本実施形態の光ピックアップ1の製造方法では、レーザダイオード11の状態によって、3タイプ用意する1/4波長板15から適切なものを選び、レーザダイオード11、光学部材12〜18、光検出器19の取り付けが行われる。この場合、レーザダイオードについて、アオリ調整を行う必要がなくなる。このために、光ピックアップ1製造時の作業負担を低減できる。また、アオリ調整をなくすにあたって、新たに部品点数を増やす必要がないという利点も有する。
以上に示した実施形態は一例であり、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以上の実施形態においては、1/4波長板15について3タイプ準備し、レーザダイオード11の状態に合わせて、3タイプの中からいずれか1つを選択する構成とした。しかし、これに限定されない。レーザダイオード11の出射方向ずれの影響をより適切に補正するために、1/4波長板15の補正膜20が形成されるタイプについて、更に多くの種類としても構わない。
また、以上の実施形態においては、1/4波長板15に、レーザダイオード11の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜20を設ける構成とした。しかし、レーザダイオード11の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜は、1/4波長板以外の光学部材に形成しても構わない。ただし、このような補正膜を設ける光学部材は、所望の透過率分布を有する補正膜を形成し易いように、平行光が入射する位置に配置されるのが好ましい。この点を考慮して、本実施形態では、コリメートレンズ14から出射されるレーザビームが入射する1/4波長板15に、レーザダイオード11の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜を形成する構成としている。
その他、本実施形態の光ピックアップは、1種類の光記録媒体に対応する構成としているが、これに限定される趣旨ではない。すなわち、例えば対応する光記録媒体の種類に合わせて複数の光学系を有する光ピックアップに対しても適用可能である。
本発明によれば、光源部の製造ばらつきの影響を、少ない作業負担で、且つ、部品点数を増やすことなく抑制できる光ピックアップ、及びその製造方法を提供できるために、光ピックアップの分野で有用である。
1 光ピックアップ
2 光記録媒体
2a 記録面
11 レーザダイオード(光源部)
14 コリメートレンズ(平行光変換手段)
15 1/4波長板(光学部材)
17 対物レンズ(集光手段)
20 補正膜
2 光記録媒体
2a 記録面
11 レーザダイオード(光源部)
14 コリメートレンズ(平行光変換手段)
15 1/4波長板(光学部材)
17 対物レンズ(集光手段)
20 補正膜
Claims (5)
- 光記録媒体に記録される情報の読み取りや光記録媒体への情報の書き込みを行うために使用される光ピックアップであって、
光ビームを出射する光源部と、
前記光源部から出射される光ビームを前記光記録媒体の記録面に集光する集光手段と、
前記光源部と前記集光手段との間に配置され、所定方向に透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成された光学部材と、
を備えることを特徴とする光ピックアップ。 - 前記光源部は、レーザダイオードであって、
前記所定方向は、前記レーザダイオードの活性層に対して平行な方向と垂直な方向とのうち、前記レーザダイオードから出射されるレーザ光の放射角が小さい方の光強度分布を補正可能な方向であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。 - 前記光源部と前記集光手段との間に配置され、前記光源部から出射される光ビームを平行光に変換する平行光変換手段を更に備え、
前記光学部材は、前記集光手段と前記平行光変換手段との間に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップ。 - 前記光学部材は、1/4波長板であることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ。
- 光ビームを出射する光源部と、前記光源部から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光する集光手段と、を備える光ピックアップの製造方法であって、
前記光源部と前記集光手段との間に配置される所定の光学部材について、前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成されていない第1タイプ、所定方向に所定の透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成される第2タイプ、及び、前記第2タイプの前記所定の透過率分布に対して対称的な透過率分布を有して前記光源部の製造ばらつきの影響を補正するための補正膜が形成される第3タイプ、の3つのタイプを少なくとも用意するステップと、
前記光源部の製造状態に応じて、用意した複数のタイプの中から前記所定の光学部材を1つ選択するステップと、
選択された前記所定の光学部材を前記光ピックアップの光学系に組み込むステップと、
を具備することを特徴とする光ピックアップの製造方法。
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