JP2009101890A - スクータ型車両の後部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】後輪揺動時の後輪とリヤカウリングとの干渉を防止すると共に、シート高を低くでき、さらにマスの集中化による操縦安定性の向上を図ったスクータ型車両の後部車体構造を提供するにある。
【解決手段】シート13と、このシート13後部の下方を周囲から覆うリヤカウリング54とを備えたスクータ型車両10において、平面視、後輪40とオーバーラップするリヤカウリング54の少なくとも一部を、このリヤカウリング54の後端縁から車両の前方に向かって切り欠く切欠部55を形成すると共に、側面視、切欠部55の前端位置を後輪40の車軸40aと同じ位置又はこの車軸40aよりも前方の位置に設定したものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、スクータ型車両の後部車体構造に関する。
スクータ型の車両には後輪の上部を側方から覆うリヤカウリングを備え、このリヤカウリングの後端を後輪より後方に配置したものがある。
このような車両は、例えばシート高を低くするに当たり、リヤカウリングと後輪との干渉を避けるため、リヤカウリング後端の位置を後輪よりも相当後方に離間させている(例えば特許文献1参照)。
また、リヤカウリングの後端を後輪より後方に配置し、シートと後輪との間に物品収納室を配設したものもある(例えば特許文献2参照)。
特開2006−096088号公報 特開2006−111180号公報
しかしながら、リヤカウリング後端の位置を後輪よりも相当後方に離間させた場合、車格が大柄になり、重量の増加および車両の大型化を招く。特に、リヤのオーバーハングが増大するため、車両の重心位置が後方寄りとなり、旋回時の前輪荷重が減少して旋回安定性を低下させる虞がある。また、車両の前後の重量バランスを考慮してフロント側のオーバーハングも増やせばさらに車体が大型化、重量化し、車両の取り回しが困難となる。
さらに、増大したリヤのオーバーハングによって閉塞されたリヤカウリング内にエンジン等からの熱気が滞留し易くなり、例えば電動ファン等を用いて強制的に熱気を排除する必要が生じるが、ファン駆動用の電圧が余計に必要となって発電機の大型化を伴い、車重の増加を招く。
一方、特許文献2記載の車両のようにシートと後輪との間に物品収納室を配設する場合、例えば後席シート部下方に後側収納ボックスは設けられ、その分シート高を下げることができない。また、車体後部を覆う車体カバーの後部内にトランクボックスを設けたため、リヤのオーバーハングが増大し、車体カバーの強度を相当高める必要があって重量の増加を招く。さらに、トランクボックス内に物品を収納して走行する場合、車体後部の重量がさらに増して車両の前後重量バランスが大きく崩れ、操縦安定性の低下を招く虞がある。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、後輪揺動時の後輪とリヤカウリングとの干渉を防止すると共に、シート高を低くでき、さらにマスの集中化による操縦安定性の向上を図ったスクータ型車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
本発明に係るスクータ型車両の後部車体構造は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、シートと、このシート後部の下方を周囲から覆うリヤカウリングとを備えたスクータ型車両において、平面視、後輪とオーバーラップする上記リヤカウリングの少なくとも一部を、このリヤカウリングの後端縁から車両の前方に向かって切り欠く切欠部を形成すると共に、側面視、上記切欠部の前端位置を上記後輪の車軸と同じ位置又はこの車軸よりも前方の位置に設定したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記切欠部の前端近傍、且つ上記切欠部前端の上方に制動灯を配設したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記切欠部の左右両側方に位置する上記リヤカウリングの側部を、側面視において後方に突出する鋭角状頂部を有する略三角形状に形成し、上記鋭角状頂部近傍に方向指示灯を配設したものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記後輪の車幅方向一側方に、この後輪にエンジンの動力を伝達する動力伝達装置を配設して動力伝達ケース内に収納すると共に、上記後輪の車幅方向他側方に、この後輪を支持するリヤスイングアームとエンジン排気系を構成する排気マフラとを配設する一方、上記後輪の上部を覆うリヤフェンダを設け、このリヤフェンダの両側下端部を上記動力伝達ケース或いはそれを覆う動力伝達ケースカバーのいずれか一方と、上記リヤスイングアーム或いは排気マフラのいずれか一方とにそれぞれ取り付けたものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記リヤカウリングの下方に、車両の前後方向に延設された左右一対のリヤカバーを配設すると共に、このリヤカバーに、側面視において、上記リヤフェンダの前部とこのリヤカバーの後部とがオーバーラップするよう、上記リヤフェンダ前部を覆う張り出し部を形成したものである。
本発明に係るスクータ型車両の後部車体構造によれば、後輪揺動時に後輪或いは後輪を覆うリヤフェンダとリヤカウリングとの干渉を防止でき、リヤカウリング並びにシートを低く配置することができると共に、シート下方の空間内の熱気を切欠部から後方へ排出することができる。
また、足着き性が良好となり、低重心化にも繋がると共に、走行安定性が向上する。さらに、マスの集中化が図れ、旋回性能が向上する一方、高速走行時のリヤカウリングの振動を大幅に低減できる。
そして、制動灯の後続車両への被視認性を向上できると共に、方向指示灯の周囲からの被視認性も良好となる。そしてまた、後輪から跳ね上げる泥水や飛石から車体後部を保護できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係るスクータ型車両の後部車体構造の一実施形態を示すスクータ型車両の全体左側面図である。図2は、図1のスクータ型車両の全体平面図である。図3は、図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す左側面図である。図4は、図1のスクータ型車両後部の拡大右側面図である。
これらの図1および図2に示すスクータ型車両10は、図3に示す車体フレーム11等が車体カバー12により覆われて構成される。ここで、スクータ型車両10は、他の自動二輪車と比較したとき、シート13の前方に当該シート13に着座した乗員の脚部前方を保護するレッグシールド14を備えた点と、シート13の下方に当該シート13に着座した乗員の足部を載置する平板形状のフートボード15を備えた点と、シート13の前方が当該シート13よりも低く形成された点に特徴を有する自動二輪車である。
このようなスクータ型車両10における車体フレーム11は、図3に示すように、前端部にヘッドパイプ16を備えると共に、フロントアッパフレーム17、アッパフレーム18、フロントロアフレーム19、ロアフレーム20、ブリッジフレーム21、シートピラー22およびフートボードフレーム23を有して構成される。
フロントアッパフレーム17は、ヘッドパイプ16の上部から後ろ下方へ傾斜して延び、車幅方向に一対設けられる。また、アッパフレーム18は、車幅方向に一対設けられて車両前後方向に延び、前部においてフロントアッパフレーム17の下端が接合される。
フロントロアフレーム19は、ヘッドパイプ16の下部から後ろ下方へ、フロントアッパフレーム17と略平行に傾斜して延び、車幅方向に一対設けられて、それぞれが一対のアッパフレーム18に接合される。また、ロアフレーム20は、アッパフレーム18においてフロントロアフレーム19の接合位置近傍の下部に接合され、後ろ下方に傾斜して延びた後に後ろ上方へ傾斜し、車幅方向に一対設けられる。
ブリッジフレーム21は、車両正面視でU字形状に形成されると共に、両上端が、一対のアッパフレーム18の、車両前後方向の略中央位置に接合されており、ブリッジフレーム21の両上端間には車幅方向に延設する補強部材(図示せず)が接合される。シートピラー22は、ブリッジフレーム21の車幅方向両側における車両高さ方向の略中央位置と一対のアッパフレーム18の後端部との間に、それぞれ1本ずつ合計2本設置される。
フートボードフレーム23は、一対のロアフレーム20の、それぞれの外側に配置され、前端部が斜め上方へ湾曲して形成されて、アッパフレーム18の前端部に接合され、他の部分が水平にブリッジフレーム21位置まで延びて、ロアフレーム20に固定される。
上述の車体フレーム11のヘッドパイプ16に、前輪24を支持するフロントフォーク25(図1)が回動可能に枢支され、このフロントフォーク25の上端部にハンドルバー26が回転一体に連結される。このハンドルバー26の操作により、前輪24が車幅方向に回動自在に操舵される。
車体カバー12におけるそれぞれ一対のフロントアッパフレーム17、アッパフレーム18、フロントロアフレーム19およびロアフレーム20に囲まれた空間である後述のセンタートンネル76内に、物品収納ボックス27および燃料タンク28が配置される。また、フロントロアフレーム19の下方にラジエータ29が、アッパフレーム18の前端部などに支持されて配置される。また、燃料タンク28は、ロアフレーム20に取り付けられた燃料タンクブラケット20Aにより支持される。
アッパフレーム18とシートピラー22の交差位置には、これらのアッパフレーム18とシートピラー22に懸架ブラケット30が固定される。この懸架ブラケット30およびシートピラー22にリンクプレート31を介して、前傾シリンダを有するエンジン32が、エンジン揺動軸33を中心にして車両高さ方向に揺動自在に軸支される。このエンジン32は、水冷式の例えば4サイクル単気筒エンジンであり、ラジエータ29によって冷却水が冷却される。
エンジン32は、クランクケース34の前面にシリンダブロック35、シリンダヘッド36およびヘッドカバー37が順次設置されてなり、シリンダブロック35およびシリンダヘッド36等が、クランクケース34に対して略水平になるまで前方に傾斜して構成される。前記エンジン揺動軸33は、クランクケース34の前上部に配置される。そして、エンジン32は、クランクケース34における車幅方向一方側(例えば左側)にエンジン32の動力を伝達する動力伝達装置38が一体化されてパワーユニット39を構成する。上記動力伝達装置38の後部に後輪40が後輪軸(後輪40の車軸40a)を介して回動可能に支持される。
また、エンジン32は、クランクケース34における前下部が、図3に示すリンクレバー機構41を介してリヤクッションユニット42の下端に連結される。このリヤクッションユニット42は、長手方向が車両高さ方向に略平行に配置され、その上端がブリッジフレーム21の補強部材に支持される。このリヤクッションユニット42によって、パワーユニット39および後輪40の車両高さ方向の揺動が緩衝される。
また、リヤクッションユニット42は、車両側面視においてエンジン32のヘッドカバー37と燃料タンク28との間に配置される。この場合、燃料タンク28に接続された燃料注入管43が、燃料タンク28から車幅方向の他方側(例えば右側)へ向けて斜め後ろ上方に延びるため、リヤクッションユニット42は、燃料注入管43の反対側である車幅方向の一方側(例えば左側)に偏って配置される。従って、リンクレバー機構41も、エンジン32のシリンダブロック35およびシリンダヘッド36の下方側に位置するが、クランクケース34における車幅方向の一方側(例えば左側)に偏って設置される。
エンジン32におけるシリンダヘッド36の上面には、このシリンダヘッド36の吸気ポート(図示せず)に連通して吸気装置44が接続される。この吸気装置44は、エンジン32の上方に配置される。このうち、吸気装置44を構成するエアクリーナ45は、クランクケース34の上方で、一対のシートピラー22間に配置される。このエアクリーナ45は、エンジン32に固定して取り付けられて、その他の吸気装置44と共に、エンジン32と一体に揺動可能に設けられる。
また、エンジン32におけるシリンダヘッド36の下面には、このシリンダヘッド36の排気ポート(図示せず)に連通して排気管46が接続される。この排気管46は、シリンダヘッド36から、リンクレバー機構41と反対側の車幅方向他方側(例えば右側)の下方へ湾曲して延び、クランクケース34の側部下方を通って後方へ延設されて、排気マフラ47に接続される。この排気マフラ47は、後輪40を挟んで、車幅方向に動力伝達装置38と反対側(例えば右側)に配置され、図4に示すように、マフラ取付けブラケット48に取り付けられる。このマフラ取付けブラケット48は、リヤスイングアーム49を用いて、エンジン32のクランクケース34の右側後部に連結される。これにより、排気マフラ47は、排気管46と共に、エンジン32と一体に揺動可能に設けられる。
図1および図3に示すように、前記車体カバー12は、車体フレーム11と、この車体フレーム11に設けられた物品収納ボックス27、燃料タンク28、ラジエータ29、エンジン32、リヤクッションユニット42、吸気装置44および排気管46など、シート13の前方から下方の領域に存在する構成部品を覆う。ここで、シート13は、車体フレーム11におけるアッパフレーム18の後半部およびシートピラー22により支持され、前方側のライダーシート13Aと後方側のタンデムシート13Bとが一体化されたシートである。前述の物品収納ボックス27がシート13下方空間に存在しないため、ライダーシート13Aとタンデムシート13Bとの座面が大きな段差を有さない構成となっている。
車体カバー12は、ヘッドパイプ16の前部およびフロントフォーク25の上部を覆うフロントカバー50と、このフロントカバー50の後縁に連設されるインナーカバー51と、このインナーカバー51の後縁に連設される車幅方向に一対のセンターカバー52と、このセンターカバー52の下縁に連設される車幅方向に一対のリヤカバー53と、シート13後部の下方を周囲から覆って、センターカバー52の後縁およびリヤカバー53の後上縁に連接される車幅方向に一対のリヤカウリング54と、リヤカバー53の下縁に連設される車幅方向に一対の平板形状の前記フートボード15と、これらのフートボード15の外側下縁に連設される車幅方向に一対のアンダーカバー56と、これらのアンダーカバー56の下縁間を覆うボトムカバー57とを有して構成される。
インナーカバー51は、ヘッドパイプ16の後部、フロントフォーク25の上部、フロントアッパフレーム17およびフロントロアフレーム19の前部、並びにラジエータ29を覆う。結合されて一体化されたフロントカバー50とインナーカバー51の両側部は、前記レッグシールド14を構成する。このレッグシールド14の下部後面74は、フートボード15の前縁に連設される。また、このフロントカバー50およびインナーカバー51のそれぞれの下部がラジエータ29を覆う。
図5は、図1のスクータ型車両後部の拡大左側面図である。また、図6は車両後部を左斜め後ろから眺めた斜視図である。図1〜図6に示すように、センターカバー52は、フロントアッパフレーム17およびフロントロアフレーム19の後部、アッパフレーム18、ロアフレーム20の前部、並びに物品収納ボックス27等を覆う。また、リヤカバー53は、ブリッジフレーム21、シートピラー22、燃料タンク28の上部、リヤクッションユニット42、およびエンジン32を覆う。
リヤカウリング54は、シートピラー22の上端部およびエアクリーナ45を覆う。平面視で後輪40とオーバーラップするリヤカウリング54の少なくとも一部は、リヤカウリング54の後端縁から車両の前方に向かって切り欠く切欠部55が形成される。そして、この切欠部55の前端位置は、側面視で後輪40の車軸40aと同じ位置又はこの車軸40aよりも前方の位置に設定される。
また、フートボード15は、前端部を除くフートボードフレーム23を覆い、このフートボードフレーム23に支持される。さらに、アンダーカバー56は、ロアフレーム20の下部、ブリッジフレーム21の下端部、燃料タンク28の下部、リンクレバー機構41および排気管46等を覆う。
前輪24の上部を覆うフロントフェンダ58と、ハンドルバー26を覆うハンドルカバー59とが、フロントフォーク25に回動一体に取り付けられる。また、後輪40の上部はリヤフェンダ60により、動力伝達ケースに収納される動力伝達装置38は動力伝達ケースカバー61により、排気マフラ47はマフラカバー62(図4)によりそれぞれ覆われる。
そして、後輪40の上部を覆うリヤフェンダ60の両側下端部は動力伝達ケース或いはそれを覆う動力伝達ケースカバー61とのいずれか一方と、リヤスイングアーム49或いは排気マフラ47のいずれか一方とにそれぞれ取り付けられる。
さらに、リヤカウリング54の下方に、車両の前後方向に延設された左右一対のリヤカバー53に、側面視において、リヤフェンダ60の前部とこのリヤカバー53の後部とがオーバーラップするよう、リヤフェンダ60前部を覆う張り出し部53aが形成される。
図1および図3に示すように、アンダーカバー56の配設位置には、車幅方向の一方側(例えば左側)にサイドスタンド63が配置される。このサイドスタンド63は、車幅方向の一方側(例えば左側)のロアフレーム20に固定されたサイドスタンドブラケット64を用いて枢支される。同じく、アンダーカバー56の配設位置でサイドスタンド63の後方に、センタースタンド65が配置される。このセンタースタンド65は、ブリッジフレーム21の底部に一対固定されたセンタースタンドブラケット66を用いて枢支される。
フロントカバー50には、ヘッドライト67が設置されると共に、このヘッドライト67の両側に車幅灯68および方向指示灯69が接近して配置される。また、切欠部55の前端近傍、且つこの切欠部55前端の上方に制動灯70が設置される。
切欠部55の左右両側方に位置するリヤカウリング54の側部は、側面視において後方に突出する鋭角状頂部54aを有する略三角形状に形成され、この鋭角状頂部54a近傍に車幅灯71および方向指示灯72が接近して配置される。また、符号73はグラブバーを示す。
インナーカバー51、センターカバー52およびリヤカバー53において、シート13の略前端部の下方から前方のインナーカバー51の下部に至る領域には、車幅方向に一対のフートボード15間、およびこのフートボード15の前端に連続する両レッグシールド14の下部後面74間が、上方に膨出してセンタートンネル76が形成される。このセンタートンネル76内には、前方側に前記物品収納ボックス27が、後方側に前記燃料タンク28がそれぞれ配置される。この燃料タンク28は、センタートンネル76の後方側と、この後方側に連通する一対のアンダーカバー56間の空間との範囲に配置される。
燃料タンク28は、図3に示すように、その後部が上方へ膨出して、側面視で後部が高い略台形状に形成されると共に、燃料タンク28前端から後部に至る部分の上面が前方下がりに傾斜しており、前記物品収納ボックス27の底面82の後部82Bとの干渉を回避しながら相互の容量を大きく確保する。この後上部に前記燃料注入管43が接続される。この燃料注入管43は、前述のごとく、車幅方向の他方側(例えば右側)に向けて斜め後ろ上方へ延在され、この燃料注入管43の先端に燃料供給口77が形成される。この燃料供給口77は、車幅方向に一対のセンターカバー52の他方側、例えば右側のセンターカバー52において、シート13の略前端部下方に設けられる。当該右側のセンターカバー52には、燃料供給口77を覆うフューエルリッド78(図2)が配置される。
このスクータ型車両10においては、燃料供給口77およびフューエルリッド78が設けられた側に対し反対側、例えば左側のアンダーカバー56位置にサイドスタンド63が配置される。このサイドスタンド63は、前述のごとくロアフレーム20に回動自在に枢支される。
同じく、燃料供給口77およびフューエルリッド78が設けられた側に対し反対側、例えば左側のセンターカバー52に、駐車時に後輪40を回転不能に固定する駐車ブレーキの操作レバー、つまりパーキングブレーキレバー79が配置される。このパーキングブレーキレバー79は、左側のセンターカバー52におけるシート13の略前端部の下方位置に設けられる。従って、このパーキングブレーキレバー79は、サイドスタンド63を用いて駐車し、スクータ型車両10が地面または床面に接近して傾斜されたときに、低位置に位置づけられることになり、反対に、燃料供給口77およびフューエルリッド78は、高位置に位置づけられることになる。
前記物品収納ボックス27は、図示しないヘルメット等の物品を収納可能に構成される。この物品収納ボックス27の底面82の後部82Bは、燃料タンク28の上面と共に、後ろ上方へ傾斜して形成される。物品収納ボックス27と燃料タンク28は、平面視において、物品収納ボックス27の底面82の後部82Bと燃料タンク28の上面とが車両前後方向に重なるようにして接近して配置される。また、物品収納ボックス27の底面82の前部82Aは、フロントロアフレーム19に沿って前上方に向けて傾斜して形成される。これにより、物品収納ボックス27の底面82は、前部82Aと後部82Bとの境界部分が最も深く形成されて、ヘルメットを、その頂部を前下方へ向けて収納可能に構成される。
また、物品収納ボックス27における底面82の前部82Aの下方に、前記ラジエータ29が配置される。これにより、底面82の前部82Aからラジエータ29へ向かって走行風が導かれる導風路が構成される。
物品収納ボックス27は、その上部の開口部83を開閉する開閉蓋84を備える。この開閉蓋84は、図示しない回動軸を用いて回動可能に枢支されるが、この回動軸は、車幅方向の片側である一方側(例えば左側)の縁部に、前上方に傾斜して設置される。つまり、この回動軸は、車幅方向においてサイドスタンド63と同じ側に設置される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図7は、図1のスクータ型車両後部の、他の拡大左側面図であり、図8は車両後部を左斜め後ろから眺めた他の斜視図であって、いずれも後輪40が上方に揺動した状態を示す。
図7および図8に示すように、シート13後部の下方を周囲から覆うリヤカウリング54を設け、平面視、後輪40とオーバーラップするリヤカウリング54の少なくとも一部を、このリヤカウリング54の後端縁から車両の前方に向かって切り欠く切欠部55を形成すると共に、側面視、切欠部55の前端位置を後輪40の車軸40aと同じ位置又はこの車軸40aよりも前方の位置に設定したことにより、後輪40揺動時に後輪40或いは後輪40を覆うリヤフェンダ60とリヤカウリング54との干渉を防止しながらも、リヤカウリング54並びにシート13を低く配置することができる。
また、物品収納ボックス27をセンタートンネル76内に配置することでシート13の下方空間を収納スペースとして確保する必要性をなくしたので、シート13を低く配置することにより足着き性が良好となり、低重心化にも繋がるうえ、運転者と同乗者とのシート13座面の段差が小さくなるため、二人乗りのときに互いの重心位置が接近して走行安定性が格段に増す。さらに、低シート13高を実現しながらリヤオーバーハングの増大を回避することもでき、マスの集中化が図れ、特に旋回性能が向上する。
さらにまた、車両重量の増大および車両全長の大型化が防げるので、車両押し歩きの際の取り回し性も良好となる。また、リヤオーバーハングが少ないため、リヤカウリング54の強度を十分に確保でき、高速走行時のリヤカウリング54の振動を大幅に低減できる。
また、切欠部55の前端近傍、且つ切欠部55前端の上方に制動灯70を配設したことにより、後輪40揺動時に後輪40上部或いはリヤフェンダ60により制動灯70が隠れることがなく、常に後続車両からの被視認性を良好に保つことができる。さらに、制動灯70の下方に位置する部品として曲率の大きい湾曲面を有する部品(例えば後輪40上部或いはリヤフェンダ60)とすることができ、制動灯70の発光を反射し易くできて後続車両からの被視認性をさらに向上できる。
さらにまた、切欠部55の左右両側方に位置するリヤカウリング54の側部を、側面視において後方に突出する鋭角状頂部54aを有する略三角形状に形成し、この鋭角状頂部54a近傍に方向指示灯72を配設したことにより、方向指示灯72の高さ方向上下にリヤカウリング54部が存在しなくなる。その結果、旋回時等の車両倒し込み時においても方向指示灯72の周囲(特に側方)からの被視認性が良好となる。
また、リヤカウリング54に切欠部55を形成したため後輪40が露出する形態となるが、後輪40の車幅方向一側方に、この後輪40にエンジン32の動力を伝達する動力伝達装置38を動力伝達ケース内に収納配置すると共に、後輪40の車幅方向他側方に、この後輪40を支持するリヤスイングアーム49とエンジン排気系を構成する排気マフラ47とを配設する一方、後輪40の上部を覆うリヤフェンダ60の両側下端部を動力伝達ケース或いはそれを覆う動力伝達ケースカバー61のいずれか一方と、リヤスイングアーム49或いは排気マフラ47のいずれか一方とにそれぞれ取り付けたことにより、後輪40から跳ね上げる泥水や飛石から車体後部を保護できる。特に、リヤフェンダ60、動力伝達ケースカバー61、排気マフラ47とで後輪40上部を広範囲に亘って覆うことができるので、より一層効果的に水跳ねや飛石を防げる。
そして、リヤカウリング54の下方に、車両の前後方向に延設された左右一対のリヤカバー53を配設すると共に、このリヤカバー53に、側面視において、リヤフェンダ60の前部とこのリヤカバー53の後部とがオーバーラップするよう、リヤフェンダ60前部を覆う張り出し部53aを形成したため、後輪40の揺動に伴うリヤフェンダ60の上方移動により、シート13下方のリヤフェンダ60とリヤカバー53およびリヤカウリング54で囲まれた空間内の熱気を切欠部55から後方へ排出することができる。切欠部55は前記空間内の上側部分に連通しており、高所に滞留し易い熱気の排出効果をさらに高めることができる。また、リヤカバー53に設けた張り出し部53aがリヤフェンダ60前部とオーバーラップするので、リヤフェンダ60の上方移動で押された空気が側方へ逃げることなく、切欠部55から効果的に排出される。
本発明に係るスクータ型車両の後部車体構造の一実施形態を示すスクータ型車両の全体左側面図。 図1のスクータ型車両の全体平面図。 図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す左側面図。 図1のスクータ型車両後部の拡大右側面図。 図1のスクータ型車両後部の拡大左側面図。 車両後部を左斜め後ろから眺めた斜視図。 後輪が上方に揺動した状態の、図1のスクータ型車両後部の拡大左側面図。 後輪が上方に揺動した状態の、車両後部を左斜め後ろから眺めた斜視図。
符号の説明
10 スクータ型車両
13 シート
32 エンジン
38 動力伝達装置
40 後輪
40a 後輪の車軸
49 リヤスイングアーム
53 リヤカバー
53a リヤカバーの張り出し部
54 リヤカウリング
54a 鋭角状頂部
55 切欠部
57 排気マフラ
60 リヤフェンダ
61 動力伝達ケースカバー
70 制動灯
72 方向指示灯

Claims (5)

  1. シートと、このシート後部の下方を周囲から覆うリヤカウリングとを備えたスクータ型車両において、平面視、後輪とオーバーラップする上記リヤカウリングの少なくとも一部を、このリヤカウリングの後端縁から車両の前方に向かって切り欠く切欠部を形成すると共に、側面視、上記切欠部の前端位置を上記後輪の車軸と同じ位置又はこの車軸よりも前方の位置に設定したことを特徴とするスクータ型車両の後部車体構造。
  2. 上記切欠部の前端近傍、且つ上記切欠部前端の上方に制動灯を配設した請求項1記載のスクータ型車両の後部車体構造。
  3. 上記切欠部の左右両側方に位置する上記リヤカウリングの側部を、側面視において後方に突出する鋭角状頂部を有する略三角形状に形成し、上記鋭角状頂部近傍に方向指示灯を配設した請求項1または2記載のスクータ型車両の後部車体構造。
  4. 上記後輪の車幅方向一側方に、この後輪にエンジンの動力を伝達する動力伝達装置を配設して動力伝達ケース内に収納すると共に、上記後輪の車幅方向他側方に、この後輪を支持するリヤスイングアームとエンジン排気系を構成する排気マフラとを配設する一方、上記後輪の上部を覆うリヤフェンダを設け、このリヤフェンダの両側下端部を上記動力伝達ケース或いはそれを覆う動力伝達ケースカバーのいずれか一方と、上記リヤスイングアーム或いは排気マフラのいずれか一方とにそれぞれ取り付けた請求項1記載のスクータ型車両の後部車体構造。
  5. 上記リヤカウリングの下方に、車両の前後方向に延設された左右一対のリヤカバーを配設すると共に、このリヤカバーに、側面視において、上記リヤフェンダの前部とこのリヤカバーの後部とがオーバーラップするよう、上記リヤフェンダ前部を覆う張り出し部を形成した請求項4記載のスクータ型車両の後部車体構造。
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