JP2009101775A - 空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着方法 - Google Patents

空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエットハイドロプレーニング性能、制動性能、及び転がり抵抗を改善可能な空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド12に幅広の幅広主溝14をタイヤ赤道面CLに対して片側に偏在して1本形成し、トレッド12に幅狭陸部16と幅広陸部18を形成する。空気入りタイヤ10を回転軸を路面と平行として接地させると、幅広陸部18と幅狭陸部16とが同時に路面に接地し、接地面のタイヤ幅方向中間部に幅広の幅広主溝14が位置するので高いウエットハイドロプレーニング性能が得られる。幅狭陸部16は、回転軸に沿った断面で見た時に、踏面(外輪郭)の形状が、幅広陸部18よりも小さい曲率半径で形成されており、幅広陸部18と同様の曲率半径で形成した場合に比較して、接地幅は狭くなるが接地長が長くなるので制動性能の向上を図れる。また、制動性能を向上するためにトレッド幅を広くする必要がなく、転がり抵抗を増やすことがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤの装着にかかり、特には、トレッドに周方向に連続する幅広の主溝を備えた空気入りタイヤ、及びその装着方法に関する。
従来、ウエットハイドロプレーニング性能を良くするために、トレッドに周方向に連続する幅広の主溝を設けた空気入りタイヤが知られている(特許文献1参照。)。
特開平05―104908号公報
しかしながら、トレッドに周方向に連続する幅広の主溝を備える空気入りタイヤは、制動性能を十分満たす接地面を確保しようとすると、トレッド幅が広くなり、同時に転がり抵抗も大きくなってしまう問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ウエットハイドロプレーニング性能、制動性能、及び転がり抵抗性能を従来品よりも改善できる空気入りタイヤ、及びその装着方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤは、トレッドと、前記トレッドに設けられ、溝幅が前記トレッドの接地幅の8〜35%とされた周方向に連続する幅広主溝と、を備え、前記トレッドは、前記幅広主溝がタイヤ赤道面からタイヤ幅方向に偏在して配置されることで幅広の幅広陸部と、前記幅広陸部よりも幅狭とされた幅狭陸部とに2分され、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、前記幅狭陸部の外輪郭は、前記幅広陸部の外輪郭よりも曲率半径が小さい、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
回転軸を路面と平行とした空気入りタイヤを路面に接地させることで、幅広陸部と幅狭陸部とが路面に接地し、接地面のタイヤ幅方向中間部に、タイヤ周方向に延びる幅広の周方向主溝が位置するので、周方向に連続する幅広主溝により高いウエットハイドロプレーニング性能が得られる。幅狭陸部は、回転軸に沿った断面で見た時に、踏面(外輪郭)の形状が、幅広陸部よりも小さい曲率半径で形成されているので、幅広陸部と同様の曲率半径で形成した場合に比較して、接地幅は狭くなるが接地長が長くなるので制動性能の向上を図ることができる。幅狭陸部の接地長が長くなって制動性能の向上を図ることができるため、制動性能向上のためにトレッド幅を広くする必要が無く、転がり抵抗が増えることもない。
なお、幅広主溝の溝幅がトレッドの接地幅の8%未満になると、高いウエットハイドロプレーニング性能が得られなくなる。一方、幅広主溝の溝幅がトレッドの接地幅の35%を超えると、トレッドの接地面積が不足するため好ましくない。なお、幅広主溝の溝幅は、中でもトレッドの接地幅の10〜20%が好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅狭陸部の外輪郭の曲率半径Rが幅広陸部の外輪郭の曲率半径Rの5〜30%の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
曲率半径Rが曲率半径Rの5%未満では、幅狭陸部の接地幅が不十分となる。
一方、曲率半径Rが曲率半径Rの30%を超えると、幅狭陸部の接地長を長くすることが出来なくなる。
したがって、幅狭陸部の外輪郭の曲率半径Rを幅広陸部の外輪郭の曲率半径Rの5〜30%の範囲内に設定することが好ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅狭陸部は、タイヤ幅方向に横断する溝が形成されておらず、周方向に連続している、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
幅狭陸部は、制動力を効果的に発揮するために、タイヤ周方向に長い接地形状が必要であり、また、接地面積も大きい方が良く、そのため、幅狭陸部には幅方向に横断する溝が形成されていないことが好ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅狭陸部の接地幅は、前記トレッドの接地幅の5〜40%の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
幅狭陸部は、制動力を効果的に発揮するために、タイヤ周方向に長い接地形状が必要であり、幅狭陸部の接地幅をトレッドの接地幅の5〜40%の範囲内に設定することで、制動力を効果的に発揮できるように幅狭陸部の接地形状をタイヤ周方向に長くできる。
なお、幅狭陸部の接地幅がトレッドの接地幅の5%未満になると、幅狭陸部の接地面積が小さくなり過ぎ、幅狭陸部による制動力向上効果が得られなくなる。
一方、幅狭陸部の接地幅がトレッドの接地幅の40%を超えると、幅狭陸部の接地形状がタイヤ周方向に長くならず、幅狭陸部による制動力向上効果が得られなくなる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅狭陸部を車両装着時の車両内側に配置するように、装着の向きを指定するマークが付与されている、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
幅狭陸部が車両装着時の車両内側に配置されるように装着の向きが指定された空気入りタイヤを車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与されると、トレッドは、車両幅方向内側の方が車両幅方向外側よりも高まるので、幅狭陸部は接地長が更に延び、かつ接地圧が高まるので、制動性能を更に向上させることができる。
なお、マークとしては、例えば、車両装着時の外側を示す「OUT SIDE」等の文字をタイヤサイド部に刻印することが好ましい。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅狭陸部を車両装着時の車両外側に配置するように、装着の向きを指定するマークが付与されている、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
幅狭陸部が車両装着時の車両外側となるように指定された空気入りタイヤを車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与されると、直進走行時には幅広陸部のみが接地するが、制動時には、制動に対する寄与が大きい前輪の荷重が増加し、また、キャンバー角がポジティブ方向へ変位するので、前輪の空気入りタイヤにおいて幅狭陸部が接地するようになり、必要な制動性能が確保される。
さらに、コーナリング時においては、車両の旋回半径外側の空気入りタイヤの荷重が増え、旋回半径外側の空気入りタイヤにおいて幅狭陸部が接地するようになるため、コーナリング時の制動性能が確保される。
なお、マークとしては、例えば、車両装着時の外側を示す「OUT SIDE」等の文字をタイヤサイド部に刻印することが好ましい。
請求項7に記載の空気入りタイヤの装着方法は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤを車両に装着する際に、前記幅狭陸部を車両内側に配置する、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの装着方法を説明する。
幅狭陸部が車両内側となるように空気入りタイヤを車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与されると、トレッドは、車両幅方向内側の方が車両幅方向外側よりも高まるので、幅狭陸部は接地長が更に延び、かつ接地圧が高まるので、制動性能を更に向上させることができる。
請求項8に記載の空気入りタイヤの装着方法は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤを車両に装着する際に、前記幅狭陸部を車両外側に配置する、ことを特徴としている。
次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの装着方法を説明する。
幅狭陸部が車両外側となるように空気入りタイヤを車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与されると、直進走行時には幅広陸部のみが接地するが、制動時には、制動に対する寄与が大きい前輪の荷重が増加し、また、キャンバー角がポジティブ方向へ変位するので、前輪の空気入りタイヤにおいて幅狭陸部が接地するようになり、必要な制動性能が確保される。
さらに、コーナリング時においては、車両の旋回半径外側の空気入りタイヤの荷重が増え、旋回半径外側の空気入りタイヤにおいて幅狭陸部が接地するようになるため、コーナリング時の制動性能が確保される。
以上説明したように請求項1に記載の空気入りタイヤによれば、ウエットハイドロプレーニング性能、制動性能、及び転がり抵抗性能を改善できる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の空気入りタイヤによれば、制動力を効果的に発揮できるようになる。
請求項3に記載の空気入りタイヤによれば、制動力を効果的に発揮できるようになる。
請求項4に記載の空気入りタイヤによれば、制動性能を更に向上させることができる。
請求項5に記載の空気入りタイヤによれば、幅狭陸部が車両装着時の車両外側となるように指定された空気入りタイヤを車両に装着することで制動性能が向上する。また、コーナリング時の制動性能も確保される。
請求項6に記載の空気入りタイヤの装着方法によれば、制動性能を更に向上させることができる。
請求項7に記載の空気入りタイヤの装着方法によれば、制動性能が向上する。また、コーナリング時の制動性能も確保される。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の空気入りタイヤの第1の実施形態を詳細に説明する。
図1、及び図2に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向に連続する幅広の幅広主溝14がタイヤ赤道面CLに対して図面左側(矢印A方向側)に偏在して1本形成されており、トレッド12を幅狭の幅狭陸部16と、幅狭陸部16よりも幅広とされた幅広陸部18とにタイヤ幅方向に2分している。
なお、この空気入りタイヤ10は乗用車用であり、その内部構造は通常のラジアル構造であるので、タイヤ構成部材の名称のみ説明し、内部構造の説明は省略する。図1中、符号20はビードコア、符号22はカーカス、符号24はビードフィラー、符号26はベルト、符号28はベルト補強層であり、カーカス22、ベルト26、及びベルト補強層28は、タイヤクラウン部(トレッド部分)において、タイヤ内側に曲率中心を有する円弧曲線を描いている。
図1の断面図で示すように、幅狭陸部16の外輪郭の曲率半径Rは、幅広陸部18の外輪郭の曲率半径Rよりも小さく設定されている。
また、幅広主溝14の溝幅SWは、トレッド12の接地幅TWの8〜35%の範囲内に設定されるが、中でも10〜20%の範囲内が好ましい。
幅狭陸部16の接地幅RWは、トレッド12の接地幅TWの5〜40%の範囲内に設定することが好ましい。なお、図中、符号16Eは幅狭陸部16の接地端であり、符号18Eは幅広陸部18の接地端である。
ここで、幅広主溝14の溝幅SW、トレッド12の接地幅TW、及び幅狭陸部16の接地幅RWは、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(2007年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、静止した状態で水平な平板に対して回転軸が平行となるように配置し、最大の負荷能力に対応する質量を加えたときのものである。なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。なお、図中、符号12Eは接地端を示している。
図2に示すように、幅広陸部18には、幅広主溝14から図面右側(矢印B方向側)の接地端12Eに向けて図面右上がりに傾斜して延びる複数の傾斜溝30、32、34、36が形成されていると共に、幅広主溝14、及び接地端12Eには接続せず、傾斜溝30、32、34、36と交差するように図面右上がりに傾斜して延びる急傾斜溝38が形成されている。この急傾斜溝38は、全長に渡って底部の幅は一定であるものの、幅広主溝14側は、図3(A)に示すように矢印B方向側の溝壁38Aが矢印A方向側の壁面38Bよりも踏面12Aに対して比較的小さい角度で傾斜し、傾斜溝30に向けて徐々に開口部分の溝幅が広がるように形成されている。なお、急傾斜溝38は、図2に示すように、傾斜溝30から傾斜溝36を横断して、次の傾斜溝30の中間部に接続されるまでは図3(B)に示すように、一定幅とされている。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
先ず最初に、タイヤ回転軸が路面と平行となるように本実施形態の空気入りタイヤ10が車両に装着される場合を説明する。
回転軸を路面と平行とした空気入りタイヤ10を路面に接地させると、幅広陸部18と幅狭陸部16とが同時に路面に接地する。接地面のタイヤ幅方向中間部に幅広の幅広主溝14が位置するので、この幅広の幅広主溝14により高いウエットハイドロプレーニング性能が得られる。
幅狭陸部16は、回転軸に沿った断面で見た時に、踏面(外輪郭)の形状が、幅広陸部18よりも小さい曲率半径で形成されているので、幅広陸部18と同様の曲率半径で形成した場合に比較して、接地幅は狭くなるが接地長が長くなるので制動性能の向上を図ることができる。
なお、幅広主溝14の溝幅がトレッド12の接地幅TWの8%未満になると、高いウエットハイドロプレーニング性能が得られなくなる。一方、幅広主溝14の溝幅がトレッド12の接地幅TWの35%を超えると、トレッド12の接地面積が不足するため好ましくない。
また、幅狭陸部16の接地幅RWがトレッド12の接地幅TWの5%未満になると、幅狭陸部16による制動性能向上効果が得られなくなる。一方、幅狭陸部16の接地幅RWがトレッド12の接地幅TWの40%を超えると、幅狭陸部16の接地形状がタイヤ周方向に長くならず、幅狭陸部16による制動力向上効果が得られなくなる。
次に、キャンバーがネガティブキャンバーとされ、幅狭陸部16が車両幅方向内側に位置するように空気入りタイヤ10が車両に装着される場合を説明する。
幅狭陸部16を車両幅方向内側とした空気入りタイヤ10を車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与され、幅狭陸部16と幅広陸部18とを同時に路面に接地させることで、接地面の中間部に幅広の幅広主溝14が位置するので、この幅広の幅広主溝14により高いウエットハイドロプレーニング性能が得られる。
また、トレッド12は、車両幅方向内側の方が車両幅方向外側よりも高まるので、幅狭陸部16は接地長が更に延び、かつ接地圧が高まるので、制動性能を更に向上させることができる。
次に、キャンバーがネガティブキャンバーとされ、幅狭陸部16が車両幅方向外側に位置するように空気入りタイヤ10が車両に装着される場合を説明する。
幅狭陸部16を車両幅方向外側とした空気入りタイヤ10を車両に装着し、ネガティブキャンバーが付与され、直進走行時に幅広陸部18のみを接地させることで、幅狭陸部16と幅広陸部18との両方が接地する時よりもウエットハイドロプレーニング性能を上げながら転がり抵抗を低減することができる。一方、制動時には、制動に対する寄与が大きい前輪の荷重が増加し、また、キャンバー角がポジティブ方向へ変位するので、前輪の空気入りタイヤ10において幅狭陸部16が接地するようになり、必要な制動性能が確保される。
また、コーナリング時においては、車両の旋回半径外側の空気入りタイヤ10の荷重が増え、旋回半径外側の空気入りタイヤ10において幅狭陸部16が接地するようになるため、コーナリング時の制動性能も確保される。
このように、本実施形態の空気入りタイヤ10は、幅狭陸部16の車両に対する装着の向きにより、特性を変えることができる。
なお、空気入りタイヤ10のサイド部には、車両に対する装着の向きを指定するマーク(図示せず。一例として、車両の外側を示す「OUT SIDE」等)が付与されている。例えば、幅狭陸部16を車両幅方向外側とする場合には、マークが幅狭陸部16に隣接するサイド部に刻印され、幅狭陸部16を車両幅方向内側とする場合には、マークが幅広陸部18に隣接するサイド部に刻印される。
なお、本発明の効果を十分に得るには、曲率半径Rを曲率半径Rの5〜30%の範囲内に設定することが好ましい。曲率半径Rが曲率半径Rの5%未満では、幅狭陸部16の接地幅が不十分となり、曲率半径Rが曲率半径Rの30%を超えると、幅狭陸部16の接地長を長くすることが出来なくなる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ10を詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、幅広主溝14の矢印A方向側に、タイヤ周方向に対して図面の右上がりに傾斜する第1の傾斜溝40、及び第2の傾斜溝42が形成されている。なお、第1の傾斜溝40は幅狭陸部16を横断しており、第2の傾斜溝42は幅狭陸部16を横断せず、タイヤ赤道面側の端部が陸部中央付近で終端している。
このように、幅狭陸部16に第1の傾斜溝40、及び第2の傾斜溝42を形成することで、幅狭陸部側の排水性能が向上し、ウエットハイドロプレーニング性能を向上させることができる。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来例の空気入りタイヤ、及び本発明の適用された実施例の空気入りタイヤを用意し、ウエットハイドロプレーニング試験、及び制動試験を実車を用いて実施すると共に、転がり抵抗をドラム試験機にて計測した。試験は、幅狭陸部を車両幅方向内側に配置した場合(実施例1)と、車両幅方向外側に配置した場合(実施例2)とを行った。また、試験に用いた車両におけるキャンバー角はマイナス1°(ネガティブキャンバー)であった。
・実施例の空気入りタイヤ:上記第1の実施形態で説明した空気入りタイヤである。幅広主溝、及び陸部の諸元は以下の表1に記載する通りである。
なお、実施例の空気入りタイヤにおいて、幅狭陸部を車両幅方向内側に配置した場合、直進走行時においては、幅狭陸部と幅広陸部とが路面に接地する。一方、実施例の空気入りタイヤにおいて、幅狭陸部を車両幅方向外側に配置した場合、直進走行時においては、幅広陸部のみが路面に接地し、幅狭陸部は路面に接地しない。
Figure 2009101775
・従来例の空気入りタイヤ:図5,6に示す構造の空気入りタイヤ100である。なお、図5、6においては、実施形態の空気入りタイヤと同一構成には同一符号を付している。従来例の空気入りタイヤは、図5,6に示すように、中央に幅広主溝102が形成され、その両側に傾斜溝104、サイプ106の形成された陸部108が形成されており、左右対称形状となっている。幅広主溝、及び陸部の諸元は以下の表2に記載する通りである。
Figure 2009101775
なお、試験に用いた空気入りタイヤは、何れもタイヤサイズが245/40R20であり、トレッドの接地幅が220mmのものである。
・ウエットハイドロプレーニング(直線)試験:水深5mmの直線のウエット路面を通過時のハイドロプレーング発生限界速度におけるテストドライバーのフィーリング評価。なお、内圧は220kPa、実車荷重は2名乗車相当である。評価は、従来例を100とする指数表示とし、指数の数値が大きいほどウエットハイドロプレーニング性能に優れていることを表している。
・制動性能試験:ドライ路面を100km/hからフル制動したときの制動距離を測定。なお、内圧は220kPa、実車荷重は2名乗車相当である。評価は、従来例の制動距離の逆数を100とする指数表示とし、指数の数値が大きいほど制動性能に優れていることを表している。
・転がり抵抗性能試験:ドラム試験機によって、実車装着時と同等の内圧をかけた状態での軸に発生する抵抗値を計測。評価は、従来例の抵抗値の逆数を100とする指数表示とし、指数の数値が大きいほど、転がり抵抗が小さく、転がり抵抗性能に優れていることを表している。
以下の表3に各評価項目に関する結果を示す。
Figure 2009101775
なお、試験に用いた車両はネガティブキャンバーであるが、制動時にはキャンバー角がポジティブキャンバー方向へ変位するため、直進時に接地していなかった幅狭陸部が接地するようになり、制動性能が確保される。なお、実施例2において、制動性能の評価値が98となっているが、実使用上問題はなく、キャンバー角を調整してウエットハイドロプレーニング性能、転がり抵抗性能を若干下げることで制動性能の評価値を100よりも大きくすることができる。また、実施例1においても、制動性能を若干下げることで、ウエットハイドロプレーニング性能を100よりも大きくすることができる。
第1の実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。 図1に示す空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 (A)は図4に示す傾斜溝の3A−3A線断面図であり、(B)は図4に示す傾斜溝の3B−3B線断面図である。 第2の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 従来例の空気入りタイヤのタイヤ回転軸に沿った断面図である。 図5に示す従来例の空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 幅広主溝
16 幅狭陸部
18 幅広陸部

Claims (8)

  1. トレッドと、
    前記トレッドに設けられ、溝幅が前記トレッドの接地幅の8〜35%とされた周方向に連続する幅広主溝と、
    を備え、
    前記トレッドは、前記幅広主溝がタイヤ赤道面からタイヤ幅方向に偏在して配置されることで幅広の幅広陸部と、前記幅広陸部よりも幅狭とされた幅狭陸部とに2分され、
    タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、前記幅狭陸部の外輪郭は、前記幅広陸部の外輪郭よりも曲率半径が小さい、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記幅狭陸部の外輪郭の曲率半径Rが幅広陸部の外輪郭の曲率半径Rの5〜30%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記幅狭陸部は、タイヤ幅方向に横断する溝が形成されておらず、周方向に連続している、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記幅狭陸部の接地幅は、前記トレッドの接地幅の5〜40%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記幅狭陸部を車両装着時の車両内側に配置するように、装着の向きを指定するマークが付与されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記幅狭陸部を車両装着時の車両外側に配置するように、装着の向きを指定するマークが付与されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤを車両に装着する際に、前記幅狭陸部を車両内側に配置する、ことを特徴とする空気入りタイヤの装着方法。
  8. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤを車両に装着する際に、前記幅狭陸部を車両外側に配置する、ことを特徴とする空気入りタイヤの装着方法。
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