JP2009096874A - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物並びに繊維強化複合材料 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物並びに繊維強化複合材料 Download PDF

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Hajime Kimura
肇 木村
Akihiro Matsumoto
明博 松本
Keiko Otsuka
恵子 大塚
Masaki Kotani
政規 小谷
Yuichi Ishida
雄一 石田
Toshio Ogasawara
俊夫 小笠原
Akihito Otsuka
章仁 大塚
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Abstract

【課題】硬化反応過程で水やアンモニアガスなどの揮発物が発生せず、繊維強化複合材料を作製するための各種成形法に適した粘度特性を有し、かつ得られる硬化物は耐熱性および残炭率などが優れたジヒドロベンゾオキサジン系新規熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ジヒドロベンゾオキサジン環を1個以上有する化合物と、シアネート基を1個以上有する化合物からなる熱硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、特に硬化反応過程で水やアンモニアガスなどの揮発物が発生せず、かつレジントランスファー成形(以下、RTMという。)のような繊維強化複合材料の各種成形法に適した粘度特性を有し、かつ得られる硬化物の耐熱性および残炭率などが優れたジヒドロベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂組成物に関する。ここでRTMのような繊維強化複合材料の各種成形法に適した粘度特性とは、ある温度での溶融粘度が10(Pa・s)以下で、その温度で2時間経過しても溶融粘度が100(Pa・s)以下の低い粘度を維持する(低粘度で粘度変化が小さいため繊維への含浸性が長時間優れている)が、それより以上の温度(硬化温度)になればすみやかに硬化する、ということを意味する。
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、軽量かつ強度、剛性、耐衝撃性、耐疲労性などの機械物性や耐熱性等に優れているため、近年宇宙・航空、自動車、鉄道車両・船舶、スポーツ用品等の分野、一般産業分野等多くの分野で幅広く用いられている。
マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも用いられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂等が用いられる。なかでも特に宇宙・航空分野などの耐熱性や難燃性を要求される分野では、フェノール樹脂がよく用いられる(例えば特許文献1または2参照)。
特開2006−111682号公報 特開2002−178425号公報
繊維強化複合材料の製造には、プリプレグ法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、RTM法等の方法が適用される。このうち、RTM法は、型内に配置した強化用繊維基材に液状の熱硬化性樹脂組成物を含浸、加熱硬化する方法であり、大型かつ複雑な形状の繊維強化複合材料を成形できるという特長を有する。
RTM法に用いられる樹脂に要求される特性としては、強化用繊維基材への含浸を容易にするために低粘度であること、また、樹脂含浸時の粘度変化が小さいことが挙げられる。さらに、樹脂を含浸した後に型内で樹脂の硬化を行うが、硬化反応過程で揮発物を発生せず、かつ硬化温度(例えば200℃)に温度を上げればすみやかに硬化するということも重要である。そのため、RTM法に適した樹脂として、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が多く用いられている(例えば特許文献3〜6参照)。
特開2002−120315号公報 特開平6−287270号公報 特開平6−136099号公報 特開平5−117346号公報
しかしながら、宇宙・航空分野などの耐熱性や難燃性を要求される分野では、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂では必要な難燃性や残炭率などの特性が得られない。したがって、これらの(難燃性や残炭率)特性に優れた樹脂として、フェノール樹脂を用いるのが最適である。フェノール樹脂をRTMに適用しようとした場合、フェノール樹脂は硬化反応が縮合反応であるためその過程で水やアンモニアガスなどの揮発物が発生する。また、樹脂の粘度が高く、RTMを用いて成形を行う際に樹脂が強化繊維に充分含浸せず、ボイド等の欠陥が発生し、品質の優れた成形品が得られないという問題があり、フェノール樹脂をRTMに適用することは困難であった(例えば非特許文献7〜9参照)。
Polymer Composites, 23, 2, 141-152(2002). Polymer Composites, 20, 6, 780-788(2002). Polymer Composites, 20, 5, 675-682(2002).
そのため、耐熱性や難燃性を要求される分野においてRTM成形を行う場合、これまでのフェノール樹脂に代わる樹脂として、硬化時に副生成物が発生せず、かつ織物に注入可能な低い粘度を長時間保持する新規材料の開発が必須である。さらに、フェノール樹脂並みの各種性能(例えば高い耐熱性や残炭率)を有することも要求される。
ところで、従来のフェノール樹脂とは異なり、硬化反応過程で揮発物が発生せず、低粘度で成形性に優れた熱硬化性樹脂として、ジヒドロベンゾオキサジン化合物が知られている(例えば特許文献10または非特許文献11参照)。
特開昭49−47378号公報 Journal of Polymer Science, Polymer Physics, 32, 921(1994).
ジヒドロベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂組成物は、その特徴である耐熱性、難燃性、電気絶縁性、低誘電性などを利用して、主にプリント基板や半導体封止材料などの電気・電子材料としての適用が多くなされている(例えば特許文献12〜14参照)。
特開平11−60898号公報 特開平9−283876号公報 特開平6−322121号公報
しかしながら、大型かつ複雑な形状の繊維強化複合材料を成形できるRTM成形に適した粘度特性を有し、かつ得られる硬化物の耐熱性や残炭率に優れたジヒドロベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂組成物の開発に言及した報告例は見当たらない。
そこで、本発明は、従来のフェノール樹脂とは異なって硬化反応過程で水やアンモニアガスなどの揮発物が発生せず、かつRTMのような繊維強化複合材料の各種成形法に適した粘度特性を有し、かつ得られる硬化物の耐熱性および残炭率などが優れたジヒドロベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及び繊維強化複合材料を提供するものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物に、(b)シアネート基を有する化合物を添加することにより、従来のフェノール樹脂に比べてRTMのような繊維強化複合材料の各種成形法に適した粘度特性を有し、かつ得られる硬化物は耐熱性および残炭率などが優れたジヒドロベンゾオキサジン系新規熱硬化性樹脂が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題を達成する本発明は、請求項1〜8に記載の次の熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物並びに繊維強化複合材料である。
請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物は、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)シアネート基を有する化合物からなるものである。
また、請求項2に係る熱硬化性樹脂組成物は、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物において、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)シアネート基を有する化合物を溶融混合または溶液混合してなるものである。
請求項3に係る熱硬化性樹脂組成物は、請求項1または請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物において、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物5〜95mol%、および(b)シアネート基を有する化合物95〜5mol%からなるものである。
さらに、請求項4に係る熱硬化性樹脂組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物において、任意温度における初期粘度が10(Pa・s)以下であり、かつ同温度で2時間保持した時の粘度が100(Pa・s)以下であるものである。
さらに、また請求項5に係る熱硬化性樹脂組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物において、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物が、一般式(1)で表される官能基を1個以上有する化合物である。
Figure 2009096874
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。)
請求項6に係る熱硬化性樹脂組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物において、(b)シアネート基を有する化合物が、一般式(2)で表される官能基を1個以上有する化合物である。
Figure 2009096874
(式中、nは1以上の整数、Rはn価の有機基を示す。)
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物である。
また、請求項8に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物と強化用繊維基材からなる繊維強化複合材料である。
この発明によれば、RTMのような繊維強化複合材料を作製するための各種成形法に適した粘度特性を有する熱硬化性樹脂組成物が得られる。すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、金型中にセットした繊維織物に外部から溶融させた樹脂を注入する際には硬化反応が進行せず、かつ繊維織物に含浸させるに十分低い粘度を有している。しかしながら、樹脂の溶融温度より以上に温度を上げると、硬化反応は速やかに進行する。しかも、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、従来のフェノール樹脂のように硬化反応過程で副生成物が発生しないため緻密な成形品を作製することができ、得られる硬化物は残炭率も高いため、例えば宇宙航空用複合材料としてだけでなく、自動車用部材、鉄道車両用部材、船舶用部材、建築用部材等にも好適に用いることができ、極めて有用である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、各官能基に対して(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物5〜95モル%と、(b)シアネート基を有する化合物95〜5モル%からなる樹脂成分から成る。なお、モル%とは、該組成物中に含有する(a)あるいは(b)の官能基の割合を示す。
前記(a)のジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物とは、分子内に少なくとも一般式(1):
Figure 2009096874
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。)で表されるジヒドロベンゾオキサジン環を含む官能基を1個以上有し、その開環反応によってフェノール性水酸基を生成するものであれば特に限定されるものではない。このジヒドロベンゾオキサジン環を含む官能基を1個以上有する化合物は、たとえば、フェノール性水酸基を1個以上有する化合物、アミノ基を1個以上有する化合物、およびホルムアルデヒド化合物を、溶媒中もしくは無溶媒中で反応させることにより調製される。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール性水酸基1個以上有する化合物としては、フェノール核の少なくとも1つのオルソ位が空いた(置換されていない)化合物であれば特に限定されず、例えば、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、4−n−ノニルフェノール、4−n−オクチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、4−n−ヘキシルフェノールなどのアルクルフェノール類の他、p−シクロヘキシルフェノール、p−クミルフェノール、p−フェニリフェノール、p−アリルフェノール、α−またはβ−ナフトールなどのフェノール性水酸基を1個有する化合物も使用できる。また、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物の例としては、カテコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−オキシビスフェノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールA、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジフルオロビスフェノールA、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール、4,4’−シクロペンチリデンビスフェノール、4,4’−(ジメチルシリレン)ビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、テルペンジフェノール、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、4,4’,4’’−メチリデントリスフェノールなどが挙げられる。さらに、上記フェノール化合物とホルマリンを公知の方法で反応させたオリゴマーとして、例えば、フェノールノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂も使用できる。また、キシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、ベンゾグアナミン変性フェノール樹脂、マレイミド変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、ブタジエン変性フェノール樹脂などの各種変性フェノール樹脂、さらにはポリ(p−ビニルフェノール)およびその共重合体などのフェノール性水酸基を有する他のオリゴマーやポリマーも使用できる。これらのフェノール性水酸基を1個以上有する化合物は、その使用にあたっては1種類単独使用のみに限定されるものではなく、2種類以上の併用も可能である。
また、アミノ基を1個以上有する化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ドデシルアミン、n−ノニルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミンなどのアルキルモノアミン類およびアルケニルモノアミン類、アニリン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジエチルアニリン、ベンジルアミン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミンなどの芳香族モノアミン類などが挙げられる。さらに、2−アミノ−ベンジルアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,10−ジアミノデカン、2,7−ジアミノフルオレン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、9,10−ジアミノフェナントレン、1,4−ジアミノピペラジン、1,4−メチレンジアニリン、1,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4−ジアミノジフェニルスルホン、メチレンジアニリン、フルオレンジアミン、4,4−オキシジアニリン、フルオレンテトラアミン、テトラアミンジフェニルエーテル、メラミンなども使用できる。
さらに、ホルムアルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド水溶液であるホルマリン、あるいはその重合物であるトリオキサン、パラホルムアルデヒドなどをいずれも使用することができる。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1−プロパノール、1−ブタノール、メタノールなどの溶媒を用いることができる。
フェノール性水酸基の全てを反応させる場合は、フェノール性水酸基1モルに対して、アミノ基1モル、およびホルムアルデヒド2モル以上を用いるのが好ましい。反応温度は80℃〜100℃が好ましい。反応温度が80℃未満の場合は反応が進行しにくく、100℃を超える場合は一旦生成したジヒドロベンゾオキサジン環が開環してオリゴマー化するという副反応が促進される。反応時間は、反応温度にもよるが、1〜6時間で反応が完結する。
反応終了後、溶媒を留去し、必要に応じて水洗浄またはアルカリ洗浄等の精製操作を行い、未反応のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン類、およびホルムアルデヒド化合物を除去することにより、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物が得られる。
以上のようにして得られるジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物としては、たとえば以下の一般式(3)〜(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009096874
一般式(3)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じくアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル(アリール)スルホニル基などが1置換、2置換、3置換、または4置換したものを示す。
Figure 2009096874
一般式(4)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。Rは単結合、または置換基を有していてもよいアルキレン基、同じくアリーレン基、同じくアルケニレン基、同じくアルキニレン基、同じくアラルキレン基、またはカルボニル基、エーテル基、チオエーテル基、シリレン基、シロキサン基、メチレンエーテル基、エステル基、スルホニル基などを示す。R及びRは同一または異なって水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じくアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル(アリール)スルホニル基などが1置換、2置換、または3置換したものを示す。なお、Rの例を以下に示す
Figure 2009096874
Figure 2009096874
一般式(5)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じくアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル(アリール)スルホニル基などを示す。nは2〜200の整数である。
Figure 2009096874
一般式(6)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。Rは水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じくアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル(アリール)スルホニル基などを示す。mは0〜100の整数である。
上記の化合物の中でも、一般式(3)、(4)または(6)で表される化合物が好ましい。
前記(b)のシアネート基を有する化合物としては、分子内に一般式(2):
Figure 2009096874
(式中、nは1以上の整数、Rはn価の有機基を示す。)で表されるシアネート基を含む官能基を1個以上有する化合物であれば特に限定されるものではない。シアネート基を有する化合物は硬化反応によってトリアジン環を形成し、その剛直な骨格構造により耐熱性や残炭率に優れ、また熱時の体積変化が小さく機械的強度に優れることが特長である。
本発明に用いられるシアネート基を有する化合物の具体例としては、例えば、フェノールノボラック型シアネート樹脂、o−クレゾールノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールAノボラック型シアネート樹脂などの多官能性フェノール型シアネート樹脂や、ビスフェノールA型シアネート樹脂 、ビスフェノールE型シアネート樹脂、ビスフェノールF型シアネート樹脂、ビスフェノールS型シアネート樹脂などのビスフェノール型シアネート樹脂等が挙げられる。その他、ビス(3−メチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−エチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニル)メタン、1,1−ビス(4−シアネートフェニル)エタン、ビス(4−シアネートフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)−1,1,1,−3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン、ジ(4−シアネートフェニル)エーテル、ジ(4−シアネートフェニル)チオエーテル、4,4−ジシアネート−ジフェニル等を用いることができる。これらは、単独で、または2種以上の混合物として用いられる。
さらに、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)シアネート基を有する化合物からなる熱硬化性樹脂組成物に対し、そのRTM等の繊維強化複合材料を作製するための各種成形法に適した粘度特性を損なわない範囲で硬化触媒や硬化剤を添加してもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の調製は、各官能基に対して(a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物5〜95モル%と、(b)シアネート基を有する化合物95〜5モル%とを溶融混合または溶液混合させて樹脂液を得るのが好ましい。この場合の溶融混合温度は50〜150℃が好ましく、60〜120℃がより好ましい。溶液混合に用いられる溶媒としては、(a)および(b)の化合物と相溶するものであれば限定されず、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒などを用いるのが好ましい。また、それらの配合量は、(a)成分5〜95モル%に対し、(b)成分95〜5モル%がより好ましい。特に好ましくは、(a)成分が20〜80モル%に対し、(b)成分80〜20モル%である。なお、ここでモル%は、(a)成分および(b)成分の官能基を基準とする百分率を示す。
このようにして(a)と(b)から得られる熱硬化性樹脂組成物は、繊維強化複合材料を作製するための各種成形法に適した粘度特性を有する。すなわち、ある温度での溶融粘度が10(Pa・s)以下で、その温度で2時間経過しても溶融粘度が100(Pa・s)以下の低い粘度を維持する(低粘度で粘度変化が小さいため繊維への含浸性が長時間に渡って優れている)が、それより以上の温度(硬化温度、例えば200℃以上の温度)になればすみやかに硬化する。具体的には、室温〜100℃での溶融粘度が0.01〜10(Pa・s)で、同じ温度で2時間経過後の溶融粘度が0.01〜100(Pa・s)であることが好ましい。
例えばRTMを成形法として用いる場合、金型中にセットした繊維織物に外部から溶融させた樹脂を注入する際には硬化反応が進行せず、かつ繊維織物に含浸させるに十分低い粘度を有している。しかしながら、本発明の熱硬化性樹脂は型に樹脂を注入後、樹脂の溶融温度より以上に温度を上げると硬化反応は速やかに進行し、従来のフェノール樹脂のように硬化反応過程で副生成物が発生しないため、緻密な成形品を作製することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、加熱することにより硬化するが、その硬化性は用いる硬化剤の種類や量、又は加熱温度や昇温の仕方などにより異なり、短時間に硬化させることもできるし、また非常に緩やかに硬化させることもできる。いずれの場合も温度と時間を調節しながら完全硬化させることができる。その硬化温度は通常80〜250℃、好ましくは120〜220℃である。また、硬化時間は通常0.5分〜8時間、好ましくは1分〜7時間である。
このように本発明の熱硬化性樹脂組成物はRTMに特に適したものであるが、RTM法以外の成形法にも好適に用いることができる。例えば、その他の製造方法として、ハンドレイアップ法、プリプレグ法、プルトルージョン法、フィラメントワインディング法、スプレーアップ法などの公知の方法がいずれも好ましく適用できる。
本発明において用いることのできる強化用繊維基材としては、例えば、紙、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、ナイロン繊維、シリコンカーバイド繊維などが挙げられる。より高い力学特性を得るためには、ガラス繊維、炭素繊維が好ましく用いられ、炭素繊維がより好ましく用いられる。これらの強化用繊維基材は、長繊維マット、オーバレイマット、チョップドストランドマットなどの不織布、ロービングクロス、平織りクロス、しゅす織クロス、一方織クロスなどの織布、あるいはフィラメント、ストランド、チョップドストランド、ヤーン、ロービングなど様々な形態があるが、本発明の熱硬化性樹脂組成物は粘度が低いため、これらいずれの形態の強化用繊維基材にも良好に含浸させることができる。強化用繊維基材の含有量は適宜選ぶことができるが、例えば、樹脂100重量部に対して5〜500重量部が好ましく、10〜300重量%がより好ましい。
以上のように、本発明の熱硬化性樹脂組成物は繊維強化複合材料用の樹脂組成物として最適であるが、それ以外に半導体封止材料、印刷回路基板などの電気・電子材料、あるいは一般成形品などにも応用できる。その他、船艇、鉄道車両、自動車、土木・建築分野にも応用可能である。そのために必要に応じて、各種のフィラーを充填し成形材料を作製し、硬化させて成形品とすることができる。フィラーとしては、例えば、木粉、パルプ粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂硬化物の粉砕品などの有機粉末、あるいはシリカ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウム、アルミナ、珪砂、カーボン、ガラスなどの無機粉末や粒状物、アルミ粉、鉄粉、銅粉などの金属粉などが挙げられる。フィラーの配合量は適宜選ぶことができるが、例えば、樹脂100重量部に対して5〜1000重量部が好ましく、10〜500重量部がより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物から成形材料を作製する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法を用いて実施することができる。たとえば、樹脂組成物と上記フィラーを溶融混練することにより成形材料を作製することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた成形材料を加熱反応させて成形品を得る場合の成形法としては公知の方法を用いて実施することができる。たとえば、溶融注型法、プレスにより加熱加圧する圧縮成形法、予熱機で可塑化された成形材料を加熱した金型キャビティ内に圧入して成形するトランスファー成形法、プリフォームに樹脂を含浸させて圧縮成形するマッチドダイ成形法、SMC法、BMC法、発泡剤により発泡・硬化させて発泡体を得る発泡成形法などが挙げられる。
以下本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において使用した原料は以下のとおりである。
ベンゾオキサジン化合物の合成に用いる試薬として、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノール、アニリン、ジアミノジフェニルメタンおよびホルムアルデヒド水溶液は市販試薬を用いた。また、シアネート樹脂は、ロンザジャパン株式会社製のビスフェノールA型シアネート樹脂(以下、BADCyと略す)、ビスフェノールE型シアネート樹脂(以下、LECyと略す)およびフェノールノボラック型シアネート樹脂(以下、PT15と略す)を用いた。
比較例に用いた試料としては、一般的なフェノール樹脂として、リグナイト株式会社製フェノール樹脂#200を用いた。
実施例および比較例における特性の評価は、次に示す試験規格及び条件によって行った。
1.示差走査熱量計による発熱挙動:樹脂組成物を窒素雰囲気下10℃/分の昇温速度で加熱し、その時の発熱開始温度および発熱ピーク温度を測定した。
2.ゲルタイム:JIS K 6910のストロークキュア法(加熱した熱板上に樹脂組成物を載せて、金属製のへらを用いて一定の速さで掻きまぜる方法)に従い、ゲル化するまでの時間(分)を測定した。
3.熱重量分析:樹脂組成物を窒素雰囲気下10℃/分の昇温速度で加熱し、その時の1%、5%および10%重量が減少する熱分解温度と600℃における残炭率を測定した。
4.溶融粘度:25mmφのパラレルプレート法を用いて、ひずみ0.1%、周波数1Hzにて、昇温速度4℃/分で樹脂が溶融する温度〜300℃まで測定を行い、樹脂の最低粘度、最低粘度を有する温度および硬化温度範囲を求めた。さらに、各サンプルにおいて樹脂の粘度が1〜10(Pa・s)前後になる温度または比較物のフェノール樹脂に関しては粘度が最大に低下する温度それぞれにおいて、粘度の経時変化を2時間測定した。
5.機械的強度:JIS K6911に従い、クロスヘッド速度3mm/分、スパン100mmにて曲げ強度および曲げ弾性率の測定を行った。また、ASTM D5045に従い、破壊靭性試験を3点曲げ法により行った。測定は支点間距離約55mm、荷重速度1mm/分で行い、臨界応力拡大係数KIC(MPa・m1/2)を算出した。
[合成例1]
フラスコに、1,4-ジオキサンと37%ホルムアルデヒド水溶液4モルを入れ、液温を5℃以下に保ち、撹拌しながらアニリン2モル(1,4-ジオキサン溶液)を滴下して加えた。さらに、ビスフェノールA1モル(1,4-ジオキサン溶液)を同様に滴下して加え、滴下終了後、還流温度まで昇温してそのまま6時間反応を続けた。その後、溶媒を留去し、アルカリ水溶液で洗浄することにより高分子量成分を除去したビスフェノールA型ベンゾオキサジン化合物モノマー(上記一般式(4)で表される化合物に該当する。以下、B−aと略す。)を得た。
[合成例2]
フラスコに、1,4-ジオキサンと37%ホルムアルデヒド水溶液4モルを入れ、液温を5℃以下に保ち、撹拌しながらアニリン2モル(1,4-ジオキサン溶液)を滴下して加えた。さらに、ビスフェノールF1モル(1,4-ジオキサン溶液)を同様に滴下して加え、滴下終了後、還流温度まで昇温してそのまま6時間反応を続けた。その後、溶媒を留去し、アルカリ水溶液で洗浄することにより高分子量成分を除去したビスフェノールF型ベンゾオキサジン化合物モノマー(上記一般式(4)で表される化合物に該当する。以下、F−aと略す。)を得た。
[合成例3]
フラスコに、1,4-ジオキサンと37%ホルムアルデヒド水溶液4モルを入れ、液温を5℃以下に保ち、撹拌しながらジアミノジフェニルメタン1モル(1,4-ジオキサン溶液)を滴下して加えた。さらに、フェノール2モル(1,4-ジオキサン溶液)を同様に滴下して加え、滴下終了後、還流温度まで昇温してそのまま6時間反応を続けた。その後、溶媒を留去し、アルカリ水溶液で洗浄することにより高分子量成分を除去したジアミノジフェニルメタン型ベンゾオキサジン化合物モノマー(上記一般式(3)で表される化合物に該当する。以下、P−dと略す。)を得た。
[実施例1〜13]
ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、F−aおよびP−d、シアネート樹脂としてBADCyおよびLECyを表1〜表3に示すような割合で溶融混合した。得られた樹脂組成物の示差走査熱量(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行った結果を表1に、溶融粘度の測定を行った結果を表2に、熱重量分析を行った結果を表3に示す。
[比較例1]
一般的なフェノール樹脂として#200の示差走査熱量(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行った結果を表1に、粘度測定を行った結果を表2に、熱重量分析を行った結果を表3に示す。
Figure 2009096874
Figure 2009096874
Figure 2009096874
[実施例14〜17]
ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−aおよびF−a、シアネート樹脂としてBADCyおよびLECyを表4に示すような割合で配合、溶融混合した。得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモールド中に注型し、180℃/1時間+200℃/2時間+220℃/2時間硬化させて硬化物を作製した。機械的強度の測定結果を表4に示す。
[比較例2]
一般的なフェノール樹脂として#200を170℃で5分トランスファー成形にて成形を行った後、180℃/1時間+200℃/2時間+220℃/2時間硬化させて硬化物を作製した。機械的強度の測定結果を表4に示す。
Figure 2009096874
表1に示したDSC測定の結果から、本発明の実施例は比較例に比べていずれもDSCの発熱開始温度および発熱ピーク温度が高温側にある。また、ゲルタイムの測定結果から、50〜100℃近辺では硬化反応は進行せず、比較的安定であることがわかる。それに対して比較例の一般的なフェノール樹脂は120℃でも2分でゲル化が進行してしまうため安定性が悪く、RTMのような成形法には適さないことがわかる。
また、表2の粘度測定の結果から、比較例の従来のフェノール樹脂は150〜200℃で硬化が進行し、かつ溶融粘度が非常に高いことがわかる。さらに2時間後には全く流動性を示さないため、RTMのような成形方法は不可能である。それに対して、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化反応は200℃近くで進行し、かつ溶融粘度が非常に低いだけでなく、その低い値を2時間後でも維持することができるため、RTMのような成形に適していることが明白である。
また、表3の熱重量分析の結果、一般的なフェノール樹脂は硬化反応過程で副生ガスが発生するため、硬化温度である200℃近辺でも5%程度の重量減が起こることがわかる。それに対して本発明の熱硬化性樹脂は、硬化反応が起こる230℃以下ではほとんど重量減がないため緻密な成形品が得られることがわかる。さらに、残炭率はフェノール樹脂と同等レベルにあることから、例えば宇宙航空用複合材料として有用であることが明らかである。
さらに、表4から、得られる硬化物は機械的強度にも優れていることがわかった。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、機械的物性や耐熱性に優れているため、宇宙・航空機用等の繊維強化複合材料用の樹脂組成物として最適であるが、それ以外に半導体封止材料、印刷回路基板などの電気・電子材料、あるいは一般成形品などにも応用できる。その他、船艇、鉄道車両、自動車、土木・建築分野にも応用可能である。そのために必要に応じて、各種のフィラーを充填し成形材料を作製し、硬化させて成形品とすることができる。

Claims (8)

  1. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)シアネート基を有する化合物からなる熱硬化性樹脂組成物。
  2. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)シアネート基を有する化合物を溶融混合または溶液混合してなる請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物5〜95mol%、および(b)シアネート基を有する化合物95〜5mol%からなる請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 任意温度における初期粘度が10(Pa・s)以下であり、かつ同温度で2時間保持した時の粘度が100(Pa・s)以下である請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物が、一般式(1);
    Figure 2009096874
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示す。)で表される官能基を1個以上有する化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. (b)シアネート基を有する化合物が、一般式(2);
    Figure 2009096874
    (式中、nは1以上の整数、Rはn価の有機基を示す。)で表される官能基を1個以上有する化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物と強化用繊維基材からなる繊維強化複合材料。
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