JP2009093081A - アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】省電力化を図りつつ、大きい駆動力で可動板を回動させることができるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供すること。
【解決手段】アクチュエータ1は、可動板21と、支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の軸部材23、24とを有している。また、アクチュエータ1は、可動板21の下面側に設けられた永久磁石51とコイル52とを有している。永久磁石51は、回動中心軸Xと異なる方向に磁化されている。また、永久磁石51は、コイル52の内側に位置している。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置に関するものである。
例えば、プリンタ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、特許文献1に示すような光スキャナが知られている。
特許文献1の光スキャナは、鏡面部が設けられた走査ミラーと、この走査ミラーを回動可能に支持する支持部材とを有している。また、走査ミラーの下面には、薄膜状の永久磁石が設けられていて、この永久磁石と対向するようにコイルが配置されている。
このような光偏向器は、コイルに交流電圧を印加することにより発生する磁界を永久磁石に作用させることで、支持部材を捩り変形させつつ、走査ミラーを回動させるよう構成されている。
しかし、このような光偏向器は、コイルの上側に永久磁石が離間配置されているため、前記磁界を効率的に永久磁石に作用させることができない。そのため、省電力化を図りつつ、大きい駆動力を得ることが難しい。
特開平06−082711号公報
本発明の目的は、省電力化を図りつつ、大きい駆動力で可動板を回動させることができるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
前記可動板の一方の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させるよう構成され、
前記永久磁石の少なくとも一部は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする。
これにより、省電力化を図りつつ、大きい駆動力で可動板を回動させることができるアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部は、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動を許容しつつ、前記可動板の外周を囲むように形成されており、前記コイルは、前記支持部の周方向に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、スペースを有効活用することができ、アクチュエータの小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部の内周縁は、前記可動板の外周縁に沿って形成されており、前記コイルは、前記支持部の内周縁に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、永久磁石とコイルの内周面との離間距離を比較的短くすることができ、コイルへの通電により発生する磁界を効率的に永久磁石に作用させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の軸部材は、前記可動板の平面視にて、前記コイルの内側に位置していることが好ましい。
これにより、可動板の回動時に、軸部材とコイルとの接触を確実に防止することができ、よって、所望の振動特性を発揮することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記永久磁石は、前記可動板の前記一方の面から離間するようにスペーサを介して前記可動板に設けられていることが好ましい。
これにより、永久磁石を容易にコイルの内側に設けることができる。また、スペーサの厚さを適宜変更することで、コイルに対する永久磁石の位置を容易に調整することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板は、第1のSi層、SiO層および第2のSi層が、この順にて積層してなるSOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記スペーサは、前記SOI基板の前記SiO層および前記第2のSi層のうちの少なくとも前記SiO層から形成されていることが好ましい。
これにより、可動板とスペーサとを一体的に形成することができ、アクチュエータの製造工程を簡易化することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部の少なくとも一部は、前記SOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記コイルは、前記第1のSi層から形成された前記支持部の前記SiO層側の面と接触または接合するよう設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの厚さを抑えることができ、アクチュエータの小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエータは、支持部と、
枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
前記駆動板の内側に設けられた可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
前記駆動板の一方の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させるように構成され、
前記永久磁石は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする。
これにより、省電力化を図りつつ、大きい駆動力で駆動板および可動板を回動させることができるアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部は、X−Y平面にて、前記駆動板の回動を許容しつつ、前記駆動板の外周を囲むように形成されており、前記コイルは、前記支持部の周方向に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、スペースを有効活用することができ、アクチュエータの小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部の内周縁は、前記駆動板の外周縁に沿って形成されており、前記コイルは、前記支持部の内周縁に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、永久磁石とコイルの内周面との離間距離を比較的短くすることができ、コイルへの通電により発生する磁界を効率的に永久磁石に作用させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の第1の軸部材は、X−Y平面にて、前記コイルの内側に位置していることが好ましい。
これにより、可動板の回動時に、第1の軸部材とコイルとの接触を確実に防止することができ、よって、所望の振動特性を発揮することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記永久磁石は、前記駆動板の前記一方の面から離間するようにスペーサを介して前記可動板に設けられていることが好ましい。
これにより、永久磁石を容易にコイルの内側に設けることができる。また、スペーサの厚さを適宜変更することで、コイルに対する永久磁石の位置を容易に調整することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記駆動板は、第1のSi層、SiO層および第2のSi層が、この順にて積層してなるSOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記スペーサは、前記SOI基板の前記SiO層および前記第2のSi層のうちの少なくとも前記SiO層から形成されていることが好ましい。
これにより、駆動部とスペーサとを一体的に形成することができ、アクチュエータの製造工程を簡易化することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記支持部の少なくとも一部は、前記SOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記コイルは、前記第1のSi層から形成された前記支持部の前記SiO層側の面と接触または接合するよう設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの厚さを抑えることができ、アクチュエータの小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記コイルに電圧を印加する電源回路を有し、該電源回路は、互いに周波数の異なる第1の交番電圧と第2の交番電圧とを発生させる電圧発生部と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを重畳する電圧重畳部とを備え、前記電圧重畳部で重畳された電圧を前記コイルに印加することにより、前記可動板を前記第1の電圧の周波数で前記X軸まわりに回動させつつ、前記第2の電圧の周波数で前記Y軸まわりに回動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、異なる周波数で、可動板をX軸およびY軸のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記永久磁石は、前記コイルの軸方向の中央部に位置していることが好ましい。
これにより、省電力化を図りつつ、より大きい駆動力で可動板を回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板の一方の板面には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、可動板を回動させることにより、光反射部で光を走査することができる。すなわち、アクチュエータを光スキャナとして用いることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記永久磁石は、前記可動板の前記光反射部と反対の面側に位置していることが好ましい。
これにより、永久磁石によって、光反射部での光走査が阻害されてしまうことを防止することができる。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
前記可動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するよう構成され、
前記永久磁石の少なくとも一部は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする。
これにより、省電力化を図りつつ、大きい駆動力で可動板を回動させることができる光スキャナを提供することができる。
本発明の光スキャナは、支持部と、
枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
前記駆動板の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
前記駆動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させ、前記光反射部で反射した光を2次元的に走査するよう構成され、
前記永久磁石は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする。
これにより、省電力化を図りつつ、大きい駆動力で可動板を回動させることができる光スキャナを提供することができる。
本発明の画像形成装置は、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
前記可動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するよう構成され、前記永久磁石の少なくとも一部が、前記コイルの内側に位置している光スキャナを備えることを特徴とする。
これにより、優れた描画特性を発揮することのできる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置は、支持部と、
枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
前記駆動板の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
前記駆動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させ、前記光反射部で反射した光を2次元的に走査するよう構成され、前記永久磁石が、前記コイルの内側に位置している光スキャナを備えることを特徴とする。
これにより、優れた描画特性を発揮することのできる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明のアクチュエータ第1実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、コイルに印加する電圧波形の一例を示す図、図4は、図1に示すアクチュエータの駆動を示す図、図5は、コイルへの通電により発生する磁界を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2、図4、図5中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、各図に示すように、互いに直交する3軸をそれぞれx軸、y軸、z軸とし、x軸と平行な方向を「x軸方向」、y軸と平行な方向を「y軸方向」、z軸と平行な方向を「z軸方向」とする。
図1および図2に示すように、アクチュエータ1は、基体2と、基体2を下方から支持する支持基板4と、基体2が備える可動板21を回動させるための駆動手段5とを有している。
基体2は、可動板21と、可動板21を回動可能に支持する支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の軸部材23、24と、可動板21の下面に設けられた1対のスペーサ25、26とを備えている。
支持基板4は、板状の基台41と、その上面に設けられた枠状の枠部材42とを備えている。
駆動手段5は、可動板21の下面側に設けられた永久磁石51と、通電により永久磁石51に作用する磁界を発生させるコイル52と、コイル52に電圧を印加する電源回路53とを備えている。
以下、これらについて、順次詳述する。
まず、基体2について説明する。
可動板21は、x−y平面にて、略円状をなしている。また、可動板21は、その上面に光反射性を有する光反射部211が設けられており、下面に1対のスペーサ25、26が設けられている。
光反射部211は、例えば、Al、Ni等の金属膜で構成されている。このような光反射部211を備えることにより、光反射部211で反射した光を対象物等に走査することができ、アクチュエータ1を光スキャナとして用いることができる。
1対のスペーサ25、26は、x−y平面にて、後述する回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。すなわち、スペーサ25、26を結ぶ線分は、後述する回動中心軸Xと直交している。また、この線分と回動中心軸Xとの交点は、x−y平面にて、可動板21の中心(重心)とほぼ一致している。
また、スペーサ25、26は、可動板21と一体的に形成されている。これにより、製造工程の簡易化を図ることができる。
以上のようなスペーサ25、26の下面には、永久磁石51が設けられている。永久磁石51については、後述する。
支持部22は、可動板21を回動可能に支持している。また、支持部22は、枠状をなしている。このような支持部22は、可動板21の回動を許容しつつ(すなわち、可動板21の回動時に、可動板21と接触しないように)、可動板21の外周を囲むように形成されている。
また、支持部22の内周縁は、可動板21の外周縁に沿って形成されている。具体的には、x−y平面にて、支持部22の内周縁は、可動板21と同心円状に形成され、かつ、可動板21の外径よりも大きい直径を有する円状をなしている。
また、図2に示すように、支持部22は、可動板21とほぼ等しい厚さ(z軸方向の長さ)の環状をなす内側部221と、内側部221の外側に設けられ、内側部221よりも厚さが厚い環状をなす外側部222とを備えている。
このような内側部221の下側には、コイル52が設けられている。このコイル52については、後述する。
軸部材23、24は、それぞれ、長手形状をなしている。また、軸部材23、24は、それぞれ、弾性変形可能である。このような1対の軸部材23、24は、同軸的に設けられており、この軸(回動中心軸X)を中心として、可動板21が支持部22に対して回動する。
図2に示すように、以上のような基体2は、SOI基板3から、例えばエッチングにより、一体的に形成されている。SOI基板3は、Si層(第1のSi層)31、SiO層32およびSi層(第2のSi層)33が、図2中上側から下側へ、この順にて積層してなる積層構造基板である。
本実施形態では、可動板21および軸部材23、24が、それぞれ、Si層31から形成されている。また、支持部22の内側部221が、Si層31から形成されており、外側部222が、Si層31、SiO層32およびSi層33から形成されている。また、スペーサ25、26が、それぞれ、SiO層32およびSi層33から形成されている。これにより、可動板21、支持部22、軸部材23、24およびスペーサ25、26をSOI基板3から一体的に形成することができ、製造の精度が向上するとともに、製造工程の簡素化を図ることができる。特に、可動板21とスペーサ25、26とを一体形成することができるため、スペーサ25、26の形成精度が向上する。
以上、説明した基体2は、下方から支持基板4により支持されている。
前述したように、支持基板4は、板状の基台41と、枠部材42とを備えている。
基台41は、その板面が基体2の板面と平行となるように、基体2に対して下側に離間配置されている。
枠部材42は、基台41と外側部222との間に設けられている。x−y平面において、枠部材42の形状は、外側部222の形状とほぼ同一形状、同一寸法をなしている。
このような基台41および枠部材42の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種セラミックス、ガラス、シリコン等を用いることができる。
基台41と枠部材42との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤により接合(接着)してもよい。また、基台41および枠部材42の一方がガラスで構成され、他方がシリコンで構成されている場合には、陽極接合などにより接合してもよい。枠部材42と外側部222との接合についても同様である。
次に、駆動手段5について説明する。
前述したように、駆動手段5は、永久磁石51と、コイル52と、電源回路53とを有している。
永久磁石51は、板棒状をなしている。このような永久磁石51は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石51のS極とN極とを結ぶ線分が、永久磁石51の長手方向と一致している。図2では、永久磁石51の左側がN極、右側がS極となっている。
このような永久磁石51は、可動板21の下面に対して離間するようにスペーサ25、26を介して可動板21の下面に設けられている。すなわち、永久磁石51は、可動板21の光反射部211と反対の面側に設けられている。これにより、光反射部211での光走査が、永久磁石51によって阻害されてしまうことを防止することができる。なお、永久磁石51とスペーサ25、26との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合することができる。
このような永久磁石51は、y軸方向を長手とするように設けられている。すなわち、永久磁石51のS極とN極とを結ぶ線分が、回動中心軸Xに直交している。なお、永久磁石51の配置(長手方向の向き)としては、x−y平面にて、S極とN極とを結ぶ線分がX軸と異なる方向となっていれば、特に限定されず、x軸およびy軸のそれぞれの軸に対して傾斜していてもよい。
このような永久磁石51としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
コイル52は、円筒状をなしている。また、コイル52は、その内側、すなわち、コイル52の内周面で形成された空間521内に、永久磁石51が位置するように設けられている。これにより、後述するように、コイルへの通電により発生する磁界を永久磁石51に効率的に作用させることができ、省電力化を図りつつ、可動板21を大きな駆動力で回動させることができる。
コイル52に対する永久磁石の位置としては、永久磁石51の少なくとも一部がコイル52の内側に位置していれば、特に限定されないが、永久磁石51がコイル52の軸方向の中央部に位置していることが好ましい。これにより、上記効果がより顕著となる。すなわち、省電力化を図りつつ、可動板21をより大きな駆動力で回動させることができる。
なお、永久磁石51のコイル52に対する位置は、スペーサ25、26の厚さ(z軸方向の長さ)を適宜調整することで容易に、かつ、自在に調整することができる。
このようなコイル52は、支持部22の周方向に沿って設けられている。これにより、x−y平面にて、コイル52が、支持部22に対応する領域内に位置することとなり、アクチュエータ1の内側のスペース(すなわち、基体2と支持基板4とで形成された空間)を有効活用することができる。その結果、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。また、可動板21の回動時にて、可動板21がコイル52に接触することを防止することができる。
コイル52の高さ(z軸方向の長さ)は、内側部221の下面と基台41の上面との離間距離(すなわち、図2中L)とほぼ等しくなっている。そのため、本実施形態では、コイル52の上端が内側部221の下面と接触し、下端が基台41の上面と接触している。これにより、コイル52をより確実に固定することができる。なお、コイル52の高さは、特に限定されず、例えば、Lよりも短くてもよい。この場合には、コイル52は、内側部材221側に位置していることが好ましい。
コイル52は、その内周縁が支持部22の内周縁に沿うように設けられている。すなわち、コイル52の内周縁は、支持部22の内周縁と同心円状に形成され、かつ、その径(直径)が支持部22の内径とほぼ等しくなっている。これにより、永久磁石51とコイル52の内周面との離間距離を比較的短くすることができ、よって、コイル52への通電により発生する磁界を効率的に永久磁石51に作用させることができる。
また、このようにコイル52を配置すると、x−y平面にて、軸部材23、24がコイル52の内側に位置することとなる。そのため、可動板21の回動時に、可動板21や軸部材23、24がコイル52に接触してしまうことを確実に防止することができる。これにより、アクチュエータ1は、所望の振動特性を発揮することができる。
また、可動板21や軸部材23、24と、コイル52との接触を防止することができるため、コイル52をより基体2側に配置することができる(本実施形態では、コイル52の上端が内側部222の下面に接触している)。これにより、アクチュエータ1の厚さが抑えられ、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。
コイル52の外径は、内側部221の外径(すなわち、外側部222の内径)とほぼ等しくなっている。これにより、コイル52の外周面が外側部222および側壁部42の内周面に接触することとなり、コイル52を確実に固定することができる。
以上、コイル52について説明したが、このようなコイル52は、例えば、内側部221の下面、基台41の上面のうちの少なくとも一方と、接着剤を介して接合されていていてもよい。また、必要に応じて、コイル52と、基体2および/または支持基板4との間で絶縁処理を行うことが好ましい。絶縁処理としては、例えば、絶縁層を介してコイル52と基体2とを接触または接合する方法等が挙げられる。
電源回路53は、コイル52に電気的に接続されている。そのため、電源回路53によりコイル52へ、例えば図3に示す交流電圧を印加すると、コイル52の周りにz軸方向の磁力を有する磁界が発生し、かつ、その磁界の向きが周期的に切り替わる。すなわち、コイル52の上側がN極、下側がS極となる第1の状態と、コイル52の上側がS極、下側がN極となる第2の状態とが、交互に切り換わる。
第1の状態では、図4(a)に示すように、永久磁石51のスペーサ26側が上方へ、スペーサ25側が下方へそれぞれ磁気的に引き付けられ、よって、回動中心軸Xを中心として反時計回りに回動する。
第2の状態では、図4(b)に示すように、永久磁石51のスペーサ26側が下方へ、スペーサ25側が上方へそれぞれ磁気的に引き付けられ、よって、回動中心軸Xを中心として時計回りに回動する。
このような第1の状態と第2の状態とを交互に繰り返すことにより、可動板21を回動中心軸Xまわりに回動させることができる。
ここで、コイル52への通電により磁界を発生させた場合、コイル52の上部開口近傍および下部開口近傍の磁力が最も強い。本発明では、永久磁石51がコイル52の内側に位置しており、第1の状態および第2の状態のように、永久磁石51の両端部のいずれか一方が上部開口近傍、他方が下部開口近傍に磁気的に引き付けられることとなる。よって、永久磁石51に大きな磁気的吸引力を作用させることができ、省電力化を図りつつ、可動板21を大きな駆動力で回動させることができる。
また、電源回路53によりコイル52へ通電すると、図5に示すような磁界が発生するが、同図から明らかなように、コイル52の内側では、この磁界が有する磁力(磁力線)の向きが、Z軸方向とほぼ一致している。特に、その中央部では、その傾向が顕著である。このため、永久磁石51に、その板面(すなわちXY平面)に対してほぼ垂直な方向の磁力を作用させることができる。これにより、省電力化を図りつつ、可動板21を大きな駆動力で回動させることができる。
なお、コイル52に印加する交番電圧の周波数は、可動板21と1対の軸部材23、24とで構成される振動系のねじり共振周波数と一致していてもよいし、異なっていてもよい。前記ねじり共振周波数は、可動板21の質量によっても変化するため、本実施形態では、可動板21の質量のほかに、スペーサ25、26および永久磁石51の質量が考慮される。
また、本実施形態では、電源回路53によりコイル52へ図3に示す交流電圧を印加するものについて説明したが、可動板21を回動させることができれば、これに限定されず、例えば、電源回路53によりコイル52へ直流電源を間欠的に印加するように構成されていてもよい。
また、可動板21には、発熱体であるコイル52が設けられていないため、通電によってコイル52から発生する熱により、基体2が熱膨張してしまうことを抑制することができる。その結果、アクチュエータ1は、長時間の連続使用であっても、所望の振動特性を維持することができる。
以上のようなアクチュエータ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図6ないし図8は、それぞれ、アクチュエータの製造方法を示す図(図1中A−A線縦断面図に対応する図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図6〜図8中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
アクチュエータ1の製造方法としては、[A1]基体2を形成する工程と、[A2]支持基板4を形成する工程と、[A3]永久磁石51およびコイル52を設ける工程と、[A4]基体2と支持基板4とを接合する工程とを含んでいる。
[A1]まず、図6(a)に示すように、基体2を形成するためのSOI基板3を用意する。このようなSOI基板3は、Si層31と、SiO層32と、Si層33とが積層した積層構造をなしている。
次いで、図6(b)に示すように、Si層31の上面に、可動板21と、支持部22と、軸部材23、24との平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM1を形成するとともに、Si層33の下面に、スペーサ25、26と、支持部22の外側部222との平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM2を形成する。
次いで、レジストマスクM1を介して、Si層31をエッチングする。その後、レジストマスクM1を除去する。これにより、図6(c)に示すように、可動板21と、支持部22の一部と、軸部材23、24とが一体的に形成されたSi層31が得られる。なお、このとき、SiO層32は、エッチングのストップ層として機能する。このようなエッチング方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
次いで、レジストマスクM2を介してSi層33をエッチングする。その後、レジストマスクM2を除去する。これにより、図6(d)に示すように、スペーサ25、26の下側部分と、外側部222の下部分が形成されたSi層33が得られる。このとき、SiO層32は、エッチングのストップ層として機能する。
次いで、スペーサ25、26と、外側部222との平面視形状に対応する部分を除いて、SiO層32を除去することで、図6(e)に示すように、スペーサ25、26の上側部分と、外側部222の中央部分が形成されたSiO層32を得ることができる。
次いで、図6(f)に示すように、可動板21の上面に、金属膜を形成し、光反射部211を形成する。このような金属膜の形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。以上より、可動板21と、支持部22と、軸部材23、24と、スペーサ25、26とが一体的に形成された基体2が得られる。
[A2]まず、図7(a)に示すように、枠部材42を形成するためのシリコン基板61を用意する。そして、図7(b)に示すように、シリコン基板61の上面に、支持部22の平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM3を形成する。そして、このレジストマスクM3を介して、シリコン基板61をエッチングし、その後レジストマスクM3を除去することにより、図7(c)に示すように、枠部材42が得られる。
次いで、基台41となるシリコン基板62を用意し、その上面に、枠部材42を接合する。これにより、図7(d)に示すように、支持基板4が得られる。基台41と枠部材42との接合方法としては、特に限定されず、前述したように、接着剤などの別部材を介して接合してもよいし、陽極接合などの各種接合方法を用いて接合してもよい。
[A3]まず、前述したような形状に加工された永久磁石51を用意し、この永久磁石51を例えば、接着剤によりスペーサ25、26の下面に接合する。これにより、図8(a)に示すように、永久磁石51が、可動板21の下側であって可動板21と離間するように配置される。
次いで、導電性を有する線材を巻回して、前述したような形状としたコイル52を用意し、このコイル52を例えば、接着剤により内側部221の下面に接合する。このとき、必要に応じて、コイルと基体2との間で絶縁処理を行ってもよい。これにより、図8(b)に示すように、コイル52の内側に永久磁石51が位置することとなる。
[A4]最後に、工程[A2]で得られた支持基板4と、工程[A3]で得られた永久磁石51およびコイル52が接合された基体2とを接合することにより、図8(c)に示すように、アクチュエータ1が得られる。
以上、アクチュエータ1について説明したが、永久磁石51の形状としては、特に限定されず、例えば、x−y平面にて、円形をなしていてもよいし、正方形状をなしていてもよい。また、例えば、永久磁石をその両極を結ぶ線分方向にて狭持するように、1対のヨークを設け、このヨークによって磁束を導くように構成してもよい。
また、スペーサの数は、永久磁石51を可動板21に対して離間位置することができれば、特に限定されず、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図9は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図、図10は、図9中B−B線断面図、図11は、図9に示すアクチュエータが備える駆動手段を示すブロック図、図12は、図11に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図9中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図10中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、互いに直交する3軸をそれぞれx軸、y軸、z軸とし、x軸と平行な方向を「x軸方向」、y軸と平行な方向を「y軸方向」、z軸と平行な方向を「z軸方向」とする。
以下、第2実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかるアクチュエータは、基体の構成が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータと同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、基体2Aは、枠状の支持部22と、支持部22に支持された第1の振動系27Aと、第1の振動系27Aに支持された第2の振動系28Aとを備えている。
第1の振動系27Aは、支持部22の内側に設けられた枠状の駆動板271Aと、駆動板271Aを支持部22に両持ち支持する1対の第1の軸部材272A、273Aとで構成されている。駆動板271Aの下面には、1対のスペーサ25A、26Aが設けられている。
また、第2の振動系28Aは、駆動板271Aの内側に設けられた円状の可動板281Aと、可動板281Aを駆動板271Aに両持ち支持する1対の第2の軸部材282A、283Aとで構成されている。
すなわち、基体2Aは、可動板281Aと、1対の第2の軸部材282A、283Aと、駆動板271Aと、1対の第1の軸部材272A、273Aと、支持部22と、スペーサ25A、26Aで構成されている。
駆動板271Aは、x−y平面にて、円環状をなしている。ただし、駆動板271Aの形状は、枠状をなしていれば、特に限定されない。このような駆動板271Aの下面には、1対のスペーサ25A、26Aが設けられている。
1対のスペーサ25A、26Aは、x−y平面にて、可動板21の中心(重心)に対して対照的に設けられている。また、1対のスペーサ25A、26Aは、x−y平面にて、互いを結ぶ線分がx軸およびy軸のそれぞれの軸に対して傾斜するように設けられている。
このようなスペーサ25A、26Aは、第1実施形態と同様に、駆動板271Aと一体的に形成されている。これにより、アクチュエータ1Aの製造工程の簡易化を図ることができる。
以上のようなスペーサ25A、26Aの下面には、永久磁石51が設けられている。
第1の軸部材272A、273Aは、それぞれ、長手形状をなしており、弾性変形可能である。第1の軸部材272A、273Aは、それぞれ、駆動板271Aを支持部22に対して回動可能とするように、駆動板271Aと支持部22とを連結している。このような、第1の軸部材272A、273Aは、互いに同軸的に設けられており、この軸(回動中心軸X)を中心として、駆動板271Aが支持部22に対して回動するように構成されている。
駆動板271Aの内側に設けられた可動板281Aは、x−y平面にて、円状をなしている。だたし、可動板281Aの形状は、特に限定されない。また、可動板281Aの上面には、光反射性を有する光反射部284Aが形成されている。このような可動板281Aは、1対の第2の軸部材282A、283Aによって、駆動板271Aに両持ち支持されている。
第2の軸部材282A、283Aは、それぞれ、長手形状をなしており、弾性変形可能である。第2の軸部材282A、283Aは、それぞれ、可動板281Aを駆動板271Aに対して回動可能とするように、可動板281Aと駆動板271Aとを連結している。このような第2の軸部材282A、283Aは、互いに同軸的に設けられており、この軸(回動中心軸Y)を中心として、可動板281Aが駆動板271Aに対して回動するように構成されている。
なお、図9に示すように、回動中心軸Xと回動中心軸Yとは、互いに直交する軸である。また、駆動板271Aの中心および可動板281Aの中心は、それぞれ、x−y平面にて、回動中心軸Xおよび回動中心軸Yの交点とほぼ一致している。
支持部22は、枠状をなしている。このような支持部22は、駆動板271Aの回動を許容しつつ、x−y平面にて、駆動板271Aの外周を囲むように形成されている。また、支持部22の内周縁は、駆動板271Aの外周縁に沿って形成されている。具体的には、支持部22の内周縁は、駆動板271Aと同心円状に形成され、かつ、駆動板271の外径よりも大きい径(直径)を有する円状をなしている。
また、支持部22は、第1実施形態と同様に、可動板281Aとほぼ等しい厚さの内側部221と、内側部221の外側に設けられ、内側部221よりも厚さが厚い外側部222とを備えている。
以上のような基体2Aは、前述した実施形態と同様に、SOI基板から形成されている。これにより、可動板281Aと、第2の軸部材282A、283Aと、駆動板271Aと、第1の軸部材272A、273Aと、支持部22と、スペーサ25A、26AとをSOI基板3から一体的に形成することができる。特に、駆動板271Aとスペーサ25A、26AとをSOI基板から一体的に形成することができるため、アクチュエータ1の製造工程の簡易化を図ることができる。
図10に示すように、基体2Aは、下方から支持基板4により支持されている。このような支持基板4は、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
次に、駆動手段5について説明する。
駆動手段5は、前述した実施形態と同様に、永久磁石51と、コイル52と、電源回路53Aとを有している。
永久磁石51は、板棒状をなしている。このような永久磁石51は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石51のS極とN極とを結ぶ線分が、永久磁石51の長手方向と一致している。このような永久磁石51は、駆動板271Aに対して離間するようにスペーサ25A、26Aを介して駆動板271Aの下面側に設けられている。
永久磁石51は、S極とN極とを結ぶ線分(以下、この線分を「線分」Jとも言う)が、x−y平面にて、回動中心軸Xと回動中心軸Yとの交点を通り、回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸に対して傾斜している。
線分Jの回動中心軸Xに対する傾斜角θは、30〜60度であるのが好ましく、40〜50度であるのがより好ましく、ほぼ45度であるのがさらに好ましい。このように永久磁石51を設けることで、極めて円滑に、可動板281Aを回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができる。これに対し、傾斜角θが前記下限値未満であると、コイル52に印加される電圧の強さなどによっては、可動板281Aを回動中心軸Xまわりに円滑に回動させることができない場合がある。一方、傾斜角θが前記上限値を超えると、コイル52に印加される電圧の強さなどによっては、可動板281Aを回動中心軸Yまわりに円滑に回動させることができない場合がある。
本実施形態では、線分Jは、回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸に対してほぼ45度傾斜している。
コイル52は、前述した実施形態と同様に、円筒状をなしている。また、コイル52は、その内側に、永久磁石51が位置するように設けられている。これにより、前述した第1実施形態と同様に、コイルへの通電により発生する磁界を永久磁石51に効率的に作用させることができ、省電力化を図りつつ、可動板21を大きな駆動力で回動させることができる。
また、コイル52は、支持部22の周方向に沿って設けられている。これにより、x−y平面にて、コイル52が、支持部22に対応する領域内に位置することとなり、スペースを有効活用することができる。よって、アクチュエータ1Aの小型化を図ることができる。
コイル52の内径は、内側部221の内径とほぼ等しくなっている。すなわち、コイル52は、その内周縁が支持部22の内周縁に沿うように設けられている。これにより、永久磁石51とコイル52との離間距離を比較的短くすることができ、よって、コイル52への通電により発生する磁界をより効率的に永久磁石51に作用させることができる。
また、このようにコイル52を配置すると、x−y平面にて、第1の振動系27Aおよび第2の振動系28Aが、コイル52の内側に位置することとなる。そのため、可動板281Aの回動時に、駆動板271Aや、第1の軸部材272A、273Aがコイル52に接触してしまうことを確実に防止することができる。これにより、アクチュエータ1は、所望の振動特性を発揮することができる。
また、駆動板271Aや、第1の軸部材272A、273Aと、コイル52との接触を防止することができるため、コイル52をより基体2A側に配置することができる。これにより、アクチュエータ1Aの厚さが抑えられ、アクチュエータ1Aの小型化を図ることができる。
図11に示すように、電源回路53は、可動板281Aを回動中心軸Xまわりに回動させるための第1の電圧V1を発生させる第1の電圧発生部531Aと、可動板281Aを回動中心軸Yまわりに回動させるための第2の電圧V2を発生させる第2の電圧発生部532Aと、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳し、その電圧をコイル52に印加する電圧重畳部533Aとを備えている。
第1の電圧発生部531Aは、図12(a)に示すように、周期T1で周期的に変化する第1の電圧V1(垂直走査用電圧)を発生させるものである。
第1の電圧V1は、鋸波のような波形をなしている。そのため、アクチュエータ1Aは、効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお、第1の電圧V1の波形は、これに限定されない。ここで、第1の電圧V1の周波数(1/T1)は、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、30〜80Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。
本実施形態では、第1の電圧V1の周波数は、駆動板271Aと1対の第1の軸部材272A、273Aとで構成された第1の振動系27Aのねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。
一方、第2の電圧発生部532Aは、図12(b)に示すように、周期T1と異なる周期T2で周期的に変化する第2の電圧V2(水平走査用電圧)を発生させるものである。
第2の電圧V2は、正弦波のような波形をなしている。そのため、アクチュエータ1Aは、効果的に光を主走査することができる。なお、第2の電圧V2の波形は、これに限定されない。
このような第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数よりも大きいのが好ましい。すなわち、周期T2は、周期T1よりも短いのが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動板281Aを回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸Yまわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
また、第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数と異なり、かつ、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。このように、第2の電圧V2の周波数を10〜40kHzとし、前述したように第1の電圧V1の周波数を60Hz程度とすることで、ディスプレイでの描画に適した周波数で、可動板281Aを回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができる。ただし、可動板281Aを回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができれば、第1の電圧V1の周波数、第2の電圧V2の周波数、第1の電圧V1の周波数と第2の電圧V2の周波数との組み合わせなどは、特に限定されない。
本実施形態では、第2の電圧V2の周波数は、可動板281Aと1対の第2の軸部材282A、283Aとで構成された第2の振動系28Aのねじり共振周波数と等しくなるように調整されている。言い換えると、第2の振動系28Aは、そのねじり共振周波数が水平走査に適した周波数になるように設計(製造)されている。これにより、可動板281Aの回動中心軸Yまわりの回動角を大きくすることができる。
また、第1の振動系27Aの共振周波数をf[Hz]とし、第2の振動系28Aの共振周波数をf[Hz]としたとき、fとfとが、f>fの関係を満たすことが好ましく、f≧10fの関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動板281Aを回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸Yまわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
このような第1の電圧発生部531Aおよび第2の電圧発生部532Aは、それぞれ、制御部7に接続され、この制御部7からの信号に基づき駆動する。また、第1の電圧発生部531Aおよび第2の電圧発生部532Aには、電圧重畳部533Aが電気的に接続されている。
この電圧重畳部533Aは、コイル52に電圧を印加するための加算器534Aを備えている。加算器534Aは、第1の電圧発生部531Aから第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部532Aから第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル52に印加するようになっている。
以上のような構成のアクチュエータ1Aは、次のようにして駆動する。なお、本実施形態では、前述したように、第1の電圧V1の周波数は、第1の振動系27Aのねじり共振周波数と異なる値に設定されており、第2の電圧V2の周波数は、第2の振動系28Aのねじり共振周波数と等しく、かつ、第1の電圧V1の周波数よりも大きくなるように設定されている(例えば、第1の電圧V1の周波数が60Hzで、第2の電圧V2の周波数が15kHz)。
例えば、図12(a)に示すような第1の電圧V1と、図12(b)に示すような電圧V2とを電圧重畳部533Aにて重畳し、重畳した電圧をコイル52に印加する。
これにより、第1の電圧V1によって、永久磁石51のスペーサ25A側を下側、スペーサ26A側を上側に磁気的に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A1」という)と、永久磁石51のスペーサ25A側を上側、スペーサ26A側を下側に磁気的に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、x−y平面にて、駆動板271Aの回動中心軸Xに対して一方側にスペーサ25Aが位置し、他方側にスペーサ26Aが位置している。そのため、前述したような磁界A1と磁界A2とが交互に切り換わることで、第1の軸部材272A、273Aが捩り変形しつつ、駆動板271Aが可動板281Aとともに、第1の電圧V1の周波数で回動中心軸Xまわりに回動する。
なお、第1の電圧V1の周波数は、第2の電圧V2の周波数に比べて極めて低く設定されている。また、第1の振動系27Aの共振周波数は、第2の振動系28Aの共振周波数よりも低く設計されている(例えば、第2の振動系28Aの共振周波数の1/10以下)。すなわち、第1の振動系27Aは、第2の振動系28Aよりも振動しやすいように設計されている。これにより、駆動板271Aを第1の電圧V1によって支配的に回動中心軸Xまわりに回動させ、第2の電圧V2によって可動板281Aが回動中心軸Xまわりに回動してしまうことを防止することができる。
一方、第2の電圧V2によって、永久磁石51のスペーサ25A側を下側、スペーサ26A側を上側に磁気的に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B1」という)と、永久磁石51のスペーサ25A側を上側、スペーサ26A側を下側へ磁気的に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、x−y平面にて、駆動板271Aの回動中心軸Yに対して一方側にスペーサ25Aが位置し、他方側にスペーサ26Aが位置している。そのため、磁界B1と磁界B2とが交互に切り換わることで、第2の軸部材282A、283Aが捩れ変形しつつ、可動板281Aが第2の電圧V2の周波数で回動中心軸Yまわりに回動する。
なお、第2の電圧V2の周波数は、第2の振動系28Aのねじり共振周波数と等しい。そのため、第2の電圧V2によって、支配的に可動板281Aを回動中心軸Yまわりに回動させることができる。つまり、第1の電圧V1によって、可動板281Aが回動中心軸Yまわりに回動してしまうことを防止することができる。
以上より、アクチュエータ1Aにあっては、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳させた電圧をコイル52に印加することで、可動板281Aを回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸Yまわりに第2の電圧のV2の周波数で回動させることができる。
以上、アクチュエータ1Aについて説明したが、永久磁石51の形状としては、特に限定されず、例えば、x−y平面にて、円形をなしていてもよいし、正方形状をなしていてもよい。また、例えば、永久磁石をその両極を結ぶ線分方向にて狭持するように、1対のヨークを設け、このヨークによって磁束を導くように構成してもよい。
また、スペーサ25A、26Aは、別体として形成されていなくてもよく、一体的に形成されていてもよい。例えば、駆動板271Aの下面に円環状のスペーサが1つ設けられているものであってもよい。
以上のような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第3実施形態について説明する。
図13は、本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す平面図、図14は、図13中C−C線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図14中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、各図に示すように、互いに直交する3軸をそれぞれx軸、y軸、z軸とする。
以下、第3実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかるアクチュエータは、永久磁石の形状が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータと同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図13に示すように、永久磁石51Bの長手方向の長さは、可動板21の外径よりも長い。そのため、アクチュエータ1Bを上側から見たとき、永久磁石51Bの両端部511B、511Bが、それぞれ、可動板21から露出している。
また、x−y平面にて、両端部511B、511Bは、それぞれ、円弧状に丸み付けされている。これにより、端部511Bとコイル52との接触を防止しつつ、端部511Bを円筒状のコイル52の内周面により近づけることができる。その結果、コイル52への通電により発生する磁界を永久磁石51Bにより効率的に作用させることができる。
端部511Bは、x−y平面にて、円形状の支持部22の内周縁とほぼ同じ中心Pを有し、かつ、その半径rが、支持部22の内周縁の半径rよりも若干小さい円弧に沿って形成されていることが好ましい。これにより、上記効果がより顕著となる。
また、図14に示すように、端部511Bの下面側が面取りされている。これにより、可動板21の回動時に、端部511Bがコイル52に接触することを防止しつつ、端部511Bをコイル52の内周面により近づけることができる。
端部511Bは、y−z平面にて、回動中心軸Xを中心とし、かつ、永久磁石51の上面の端513Bを通る円弧に沿って形成されていることが好ましい。これにより、上記効果がより顕著となる。
以上のような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、各実施形態に示したアクチュエータは、光反射部を備えているため、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡、イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置に備える光スキャナに好適に適用することができる。なお、本発明の光スキャナは、前述したアクチュエータと同様の構成であるため、その説明を省略する。
ここで、図15に基づき、画像形成装置の一例として、第2実施形態で示したアクチュエータ1Aをイメージング用ディスプレイの光スキャナとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、回動中心軸XがスクリーンSの横方向と平行であり、回動中心軸YがスクリーンSの縦方向と平行である。
画像形成装置(プロジェクタ)9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、複数のダイクロイックミラー92、92、92と、アクチュエータ1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ9は、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92で合成し、この合成された光がアクチュエータ1Aによって2次元走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
2次元走査の際、可動板281Aの回動中心軸Yまわりの回動により光反射部274Aで反射した光がスクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方、可動板281Aの回動中心軸Xまわりの回動により光反射部274Aで反射した光がスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。
なお、図15中では、ダイクロイックミラー92で合成された光をアクチュエータ1Aによって2次元的に走査した後、その光を固定ミラーMで反射させてからスクリーンSに画像を形成するように構成されているが、固定ミラーMを省略し、アクチュエータ1Aによって2次元的に走査された光を直接スクリーンSに照射してもよい。
以上、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、各実施形態を組み合わせてもよい。例えば、第3実施形態で示した永久磁石を第1実施形態のアクチュエータと組み合わせてもよいし、第2実施形態のアクチュエータと組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、スペーサが、SOI基板から形成されているものについて説明したが、これに限定されず、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料で形成されたスペーサを接着剤などの別部材を介して可動板の下面に設けてもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 コイルに印加する電圧波形の一例を示す図である。 図1に示すアクチュエータの駆動を示す図である。 コイルへの通電により発生する磁界を示す図である。 アクチュエータの製造方法を示す図である。 アクチュエータの製造方法を示す図である。 アクチュエータの製造方法を示す図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。 図9中のB−B線断面図である。 図9に示すアクチュエータが備える駆動手段を示すブロック図である。 図11に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す平面図である。 図13中のC−C線断面図である。 本発明の画像形成装置を示す概略図である。
符号の説明
1、1A、1B……アクチュエータ 2、2A……基体 21……可動板 211……光反射部 22……支持部 221……内側部 222……外側部 23、24……軸部材 25、25A、26、26A……スペーサ 27A……第1の振動系 271A……駆動板 272A、273A……第1の軸部材 28A……第2の振動系 281A……可動板 282A、283A……第2の軸部材 284A……光反射部 3……SOI基板 31……第1のSi層 32……SiO層 33……第2のSi層 4……支持基板 41……基台 42……枠部材 5……駆動手段 51、51B……永久磁石 511B……端部 513B……端 52……コイル 521……空間 53、53A……電源回路 531A……第1の電圧発生部 532A……第2の電圧発生部 533A……電圧重畳部 534A……加算器 61、62……シリコン基板 7……制御部 9……画像形成装置 91……光源装置 911……赤色光源装置 912……青色光源装置 913……緑色光源装置 92……ダイクロイックミラー M1〜M3……レジストマスク M……固定ミラー S……スクリーン X、Y……回動中心軸

Claims (22)

  1. 可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
    前記可動板の一方の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させるよう構成され、
    前記永久磁石の少なくとも一部は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記支持部は、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動を許容しつつ、前記可動板の外周を囲むように形成されており、前記コイルは、前記支持部の周方向に沿って設けられている請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記支持部の内周縁は、前記可動板の外周縁に沿って形成されており、前記コイルは、前記支持部の内周縁に沿って設けられている請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記1対の軸部材は、前記可動板の平面視にて、前記コイルの内側に位置している請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記永久磁石は、前記可動板の前記一方の面から離間するようにスペーサを介して前記可動板に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記可動板は、第1のSi層、SiO層および第2のSi層が、この順にて積層してなるSOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記スペーサは、前記SOI基板の前記SiO層および前記第2のSi層のうちの少なくとも前記SiO層から形成されている請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記支持部の少なくとも一部は、前記SOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記コイルは、前記第1のSi層から形成された前記支持部の前記SiO層側の面と接触または接合するよう設けられている請求項6に記載のアクチュエータ。
  8. 支持部と、
    枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
    前記駆動板の内側に設けられた可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
    前記駆動板の一方の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させるように構成され、
    前記永久磁石は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とするアクチュエータ。
  9. 前記支持部は、X−Y平面にて、前記駆動板の回動を許容しつつ、前記駆動板の外周を囲むように形成されており、前記コイルは、前記支持部の周方向に沿って設けられている請求項8に記載のアクチュエータ。
  10. 前記支持部の内周縁は、前記駆動板の外周縁に沿って形成されており、前記コイルは、前記支持部の内周縁に沿って設けられている請求項9に記載のアクチュエータ。
  11. 前記1対の第1の軸部材は、X−Y平面にて、前記コイルの内側に位置している請求項10に記載のアクチュエータ。
  12. 前記永久磁石は、前記駆動板の前記一方の面から離間するようにスペーサを介して前記可動板に設けられている請求項8ないし11のいずれかに記載のアクチュエータ。
  13. 前記駆動板は、第1のSi層、SiO層および第2のSi層が、この順にて積層してなるSOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記スペーサは、前記SOI基板の前記SiO層および前記第2のSi層のうちの少なくとも前記SiO層から形成されている請求項12に記載のアクチュエータ。
  14. 前記支持部の少なくとも一部は、前記SOI基板の前記第1のSi層から形成され、前記コイルは、前記第1のSi層から形成された前記支持部の前記SiO層側の面と接触または接合するよう設けられている請求項13に記載のアクチュエータ。
  15. 前記コイルに電圧を印加する電源回路を有し、該電源回路は、互いに周波数の異なる第1の交番電圧と第2の交番電圧とを発生させる電圧発生部と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とを重畳する電圧重畳部とを備え、前記電圧重畳部で重畳された電圧を前記コイルに印加することにより、前記可動板を前記第1の電圧の周波数で前記X軸まわりに回動させつつ、前記第2の電圧の周波数で前記Y軸まわりに回動させるように構成されている請求項8ないし14のいずれかに記載のアクチュエータ。
  16. 前記永久磁石は、前記コイルの軸方向の中央部に位置している請求項1ないし15のいずれかに記載のアクチュエータ。
  17. 前記可動板の一方の板面には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項1ないし16のいずれかに記載のアクチュエータ。
  18. 前記永久磁石は、前記可動板の前記光反射部と反対の面側に位置している請求項17に記載のアクチュエータ。
  19. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
    前記可動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するよう構成され、
    前記永久磁石の少なくとも一部は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする光スキャナ。
  20. 支持部と、
    枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
    前記駆動板の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
    前記駆動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させ、前記光反射部で反射した光を2次元的に走査するよう構成され、
    前記永久磁石は、前記コイルの内側に位置していることを特徴とする光スキャナ。
  21. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の軸部材と、
    前記可動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸と異なる方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記1対の軸部材を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するよう構成され、前記永久磁石の少なくとも一部が、前記コイルの内側に位置している光スキャナを備えることを特徴とする画像形成装置。
  22. 支持部と、
    枠状の駆動板と、該駆動板を前記支持部に対してX軸まわりに回動可能とするように、前記駆動板と前記支持部とを連結する1対の第1の軸部材とで構成された第1の振動系と、
    前記駆動板の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、該可動板を前記駆動板に対して前記X軸に直交するY軸まわりに回動可能とするように、前記可動板と前記駆動板とを連結する1対の第2の軸部材とで構成された第2の振動系と、
    前記駆動板の前記光反射部と反対の面側に設けられ、X−Y平面にて、前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸に対して傾斜する方向に磁化された永久磁石と、
    前記永久磁石が設けられた面側に配置された筒状のコイルとを有し、
    前記コイルへの通電により発生した磁界を前記永久磁石に作用させることにより、前記可動板を前記X軸および前記Y軸のそれぞれの軸まわりに回動させ、前記光反射部で反射した光を2次元的に走査するよう構成され、前記永久磁石が、前記コイルの内側に位置している光スキャナを備えることを特徴とする画像形成装置。
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