JP2009092955A - クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】温湿度環境に関係なく被清掃体上のトナーの極性制御を良好に行うことができるクリーニング装置、そのクリーニング装置を備えた画像形成装置、及び、プロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】表面移動する被清掃体1上のトナーを被清掃体1上から除去するブラシローラ324と、ブラシローラ324が被清掃体1上のトナーを除去する位置に対して被清掃体表面移動方向上流側の被清掃体1の表面と対向する位置に、被清掃体1上のトナーの極性を制御する極性制御部材323と、極性制御部材323に電圧を印加する電圧印加手段331とを備えたクリーニング装置2において、装置内の温度と湿度とを検知する温湿度検知手段330を有しており、電圧印加手段331は温湿度検知手段330の検知結果に基づいて極性制御部材323に印加する電圧を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来、被清掃体としてトナー像転写後の感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段としては、ゴム製のブレードを感光体に当接させてトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。ブレードクリーニング方式では、ブレードと感光体表面との密着の精度が低いとトナーがすり抜けてしまいクリーニング性が低下しやすい。これを防止するために、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けることがおこなわれている。しかしながら、ブレードを強い当接圧で感光体に押し付けると、ブレードのめくれが発生し、スジ状あるいは帯状のクリーニング不良を引き起こしてしまい、安定したクリーニング性能を保ちつづけることが困難であった。また、長期的には、感光体の表面膜削れを増進させ、感光体寿命を短くさせてしまう。
また、近年、高画質化の要望が高まり、トナーを小粒径化する傾向にある。さらに、トナー製造コスト低減及び転写率向上の要望から、粉砕(不定形)トナーから重合法による球形トナーを採用する画像形成装置が製品化されている。このような小粒径、球形トナーを用いると、ブレードクリーニング方式ではクリーニング性が粉砕トナーに比べて劣ることが知られている。
小粒径トナーや球形トナーのクリーニング時にも良好なクリーニング性を備え、且つ、感光体の表面膜削れを軽減できる機械的な摺擦を抑えたクリーニング方式として、特許文献1に記載されているような静電ブラシクリーニング方式がある。静電ブラシクリーニング方式は、感光体表面に接触摺擦するようにクリーニングブラシを配し、さらにクリーニングブラシに接触して清掃部材たる回収ローラを配し、回収ローラでトナーを除去する。この際、クリーニングブラシあるいはクリーニングブラシと回収ローラとの両方に電圧を印加する。そして、クリーニングブラシに印加した電圧と逆極性に帯電したトナーを静電気力でクリーニングブラシのブラシ繊維に付着させて感光体からトナーを除去するものである。このため、小粒径トナーや球形トナーに対してもクリーニング性能が得られる。
一般に画像形成装置では、転写工程では現像後のトナー極性と逆極性の電圧を印加して感光体上のトナーを転写する。このため、転写工程で現像時のトナー帯電極性と逆極性の電荷が感光体上のトナーに注入される。その結果、帯電電位の絶対値が小さいトナーは、上述の電荷注入によって、現像後のトナー極性と逆極性に帯電してしまう。従って、転写後に感光体上に残ったトナーは現像後のトナー極性のままのトナー、逆極性に帯電したトナーの混合物となる。すなわち、感光体上には、クリーニングブラシに印加する電圧と逆極性に帯電したトナーの他に、クリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーも存在する。そして、この感光体上のクリーニングブラシに印加する電圧と同極性に帯電したトナーは、静電気力でクリーニングブラシに付着せずに、クリーニングブラシを通過して、クリーニング不良が生じる不具合があった。
特許文献2に記載のクリーニング装置では、静電クリーニング部材であるローラ上のクリーニングブラシが感光体と接触する位置に対して感光体表面移動方向上流側に、転写残トナーの帯電極性を揃える帯電極性制御手段としてコロナチャージャを感光体表面に離間して設けている。このコロナチャ−ジャにより感光体上の転写残トナーの帯電極性を負極性に揃えることで、正極性の電圧を印加されたクリーニングブラシによって転写残トナーを回収し易くしている。
ところが、特許文献2に記載のクリーニング装置のように、帯電極性制御手段としてコロナチャージャを用いるものでは、放電させるための印加電流が大きくオゾンやNox等が発生してしまうという不具合がある。
特許文献3に記載のクリーニング装置では、静電クリーニング部材であるローラ状のクリーニングブラシが感光体と接触する位置に対して感光体表面移動方向上流側に、感光体と接触し、且つ、クリーニングブラシとは逆極性の電圧が印加された導電性部材であるトナー極性制御ブレードを備えている。転写残トナーはトナー極性制御ブレードが感光体に接触する位置を通過するときに、トナー極性制御ブレードから電荷の注入を受ける。これにより、クリーニングブラシと感光体とが接触する位置に向かうトナーは、トナー極性制御ブレードと同極性に帯電状態が揃えられる。よって、クリーニングブラシが感光体と接触する位置では、トナー極性制御ブレードに対して逆極性の電圧が印加されたクリーニングブラシに転写残トナーが吸着され、良好に除去することができる。また、感光体に接触して設けられたトナー極性制御ブレードから転写残トナーに電荷注入されるので、帯電極性制御手段としてコロナチャージを用いた場合のように放電によってオゾンやNox等が発生してしまうのを抑制することができる。
特開2005−265907号公報 特開2004−212823号公報 特開2007−248525号公報
ここで、導電性を有するトナー極性制御ブレードは装置内の温湿度環境によって抵抗が変動するものであり、例えば、低温低湿環境では抵抗が高くなり高温高湿環境では抵抗が低くなる。そのため、装置内の温湿度環境によってトナー極性制御ブレードの抵抗が変動することを考慮せずにトナー極性制御ブレードに電圧を印加すると、次のような問題が生じ得る。
低温低湿環境ではトナー極性制御ブレードの抵抗が高くなるので、温湿度環境に関係なくトナー極性制御ブレードに同じ電圧を印加すると、低温低湿環境ではトナー極性制御ブレードに流れる電流量が少なくなる。そのため、トナー極性制御部材から転写残トナーへ適切の量の電荷を注入することができなくなり、低温低湿環境において転写残トナーの極性制御が良好に行えなくなる。また、低温低湿環境で良好なトナー極性制御が行えるように最適化した電圧をトナー極性制御ブレードに印加すると、高温高湿環境ではトナー極性制御ブレードの抵抗が低くなるのでトナー極性制御ブレードに過剰の電流が流れてしまう。そのため、トナー極性制御ブレードから感光体へ電流がリークしてしまい、トナー極性制御ブレードから転写残トナーへ電荷注入するための電流量が少なくなる。よって、トナー極性制御ブレードから転写残トナーへ適切な量の電荷を注入することができず、高温高湿環境において転写残トナーの極性制御が良好に行えなくなる。
また、トナーの帯電極性を制御する部材として導電性ブラシを有するトナー極性制御ブラシを用いた場合でも、温湿度環境によって導電性ブラシの抵抗が変動するので同様な問題が生じ得る。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、温湿度環境に関係なく被清掃体上のトナーの極性制御を良好に行うことができるクリーニング装置、そのクリーニング装置を備えた画像形成装置、及び、プロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する被清掃体上のトナーを被清掃体上から除去するブラシローラと、該ブラシローラが上記被清掃体上のトナーを除去する位置に対して被清掃体表面移動方向上流側の該被清掃体の表面と対向する位置に、被清掃体上のトナーの極性を制御する極性制御部材と、該極性制御部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備えたクリーニング装置において、装置内の温度と湿度とを検知する温湿度検知手段を有しており、該電圧印加手段は該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該極性制御部材に印加する電圧を変更することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記温湿度検知手段の検知結果には、温度と相対湿度との少なくとも一方が含まれることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のクリーニング装置において、上記温湿度検知手段の検知結果には、絶対湿度が含まれることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3のクリーニング装置において、上記極性制御部材は導電性ブレードであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、上記ブラシローラは、導電性を有する繊維を導電性芯金の外周から直径方向外側へ延びるように植毛されたものであり、該導電性芯金に電圧を印加する導電性芯金電圧印加手段と、導電性部材と該導電性部材上に形成された高抵抗部材または絶縁性部材からなる表面層とを有し、該ブラシローラと接触し該ブラシローラに付着したトナーを静電的な力によって回収する回収部材と、該導電性部材に電圧を印加する導電性部材電圧印加手段と、該表面層に電荷を付与する回収部材表面電荷付与手段と、該ブラシローラが被清掃体上のトナーを除去する位置よりもブラシローラ回転方向上流側、且つ、該ブラシローラと該回収部材とが接する位置よりもブラシローラ回転方向下流側に、該ブラシローラのブラシ先端部に電荷を付与するブラシ先端電荷付与手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5のクリーニング装置において、上記ブラシローラのブラシ繊維の抵抗が10[Ω]以上10[Ω]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6クリーニング装置において、上記ブラシローラのブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、一つの潜像担持体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8の画像形成装置において、一つの潜像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項8、9または10の画像形成装置において、上記潜像担持体上のトナー像が、中間転写される中間転写体と、該中間転写体の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング手段とを有し、該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項8、9、10または11の画像形成装置において、上記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項8、9、10、11または12の画像形成装置において、上記潜像担持体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項8、9、10、11、12または13の画像形成装置において、上記潜像担持体として、架橋型の高分子材料を含有する表面保護層を有するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項14の画像形成装置において、上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、像担持体と少なくともクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、温湿度検知手段の検知結果に基づいて極性制御部材に印加する電圧を変更するので、環境変動により極性制御部材の抵抗が変動してもトナー極性制御に適した電流を極性制御部材に流すことが可能となる。よって、温湿度環境に関係なく適切な電流量で極性制御部材からトナーへ電荷注入することができ、トナーの極性制御を良好に行うことができる。
以上、本発明によれば、温湿度環境に関係なく被清掃体上のトナーの極性制御を良好に行うことができるという優れた効果がある。
[実施形態1]
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態の一例として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図2は、本プリンタの全体を示す概略構成図であり、図3は画像形成部近傍の拡大概略構成図である。図2において、プリンタ100は、イエロー,マゼンタ,シアン,黒(以下、Y,M,C,Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスユニット6Y,M,C,Kを備えている。これらは、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
Yトナー像を生成するためのY用のプロセスユニット6Yを例にすると、これは、図4に示すようにドラム状の感光体1Y、クリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。それらの部材を共通のユニットケーシングに保持した状態で1つのユニットとしてプリンタ本体に対して一体的に着脱可能になっている。
このように、感光体1Y、クリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等をプロセスユニット6Yのようなプロセスカートリッジにすることで、メンテナンス性の向上、他の装置との一体交換を容易に行うことができるようになる。
すなわち、通常、カラープリンタは複数の画像形成部を有するため装置が大きくなってしまう。また、クリーニング装置や帯電装置などが個別で故障したり、寿命による交換時期がきた場合は、画像形成部が複雑で交換したい装置の交換に非常に手間がかかることになる。そこで、本実施形態のように、感光体1Y、クリーニング装置2Y、帯電装置4Y、現像装置5Yの構成要素をプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成することによって、ユーザーによって容易に交換可能な小型で高耐久のカラープリンタを提供することができる。
帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される感光体1Yの表面を一様に帯電せしめる。一様に帯電せしめられた感光体1Yの表面は、潜像形成手段としての光書込ユニット7から発せられるレーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。
クリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に付着している転写残トナーを除去する。また、除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色用のプロセスユニット6M,C,Kにおいても、同様にして感光体1M,C,K上にM,C,Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上のYトナー像に順次重ね合わせて中間転写される。これにより、像担持体としての中間転写ベルト8上には、4色重ね合わせトナー像が形成される。
現像手段としての現像装置5Yは、現像スリーブ51Yを収容している現像部53Y、図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有するY現像剤を収容している第1収容室54Y、第2収容室55Yなどを有している。現像部53Yでは、図示しない駆動手段によって回転駆動される非磁性パイプからなる現像スリーブ51Yがその周面の一部を現像ケーシングに設けられた開口から外部に露出させている。これにより、感光体1Yと現像スリーブ51Yとが所定の間隙を介して対向する現像領域が形成されている。
現像スリーブ51Yの内部には、周方向に並ぶ複数の磁極を具備する図示しないマグネットローラが現像スリーブ51Yに連れ回らないように固定されている。現像スリーブ51Yは、後述する第2収容室55Y内のY現像剤をこのマグネットローラの発する磁力によって表面に吸着させながら回転駆動することで、Y現像剤を第2収容室55Y内から汲み上げる。現像スリーブ51Yの回転に伴って上記現像領域に向けて搬送されるY現像剤は、現像スリーブ51Yの表面に対して所定の間隙を介して先端を対向させているドクタブレード52Yと、スリーブ表面との間に形成されているドクタギャップに進入する。この際、スリーブ上における層厚がドクタギャップとほぼ同じ厚みに規制される。そして、現像スリーブ51Yの回転に伴って感光体1Yと対向する現像領域の付近まで搬送されると、上記マグネットローラの図示しない現像磁極の磁力を受けてスリーブ上で穂立ちして磁気ブラシとなる。
現像スリーブ51Yには、図示しない現像電源によってトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されている。これにより、現像領域では、現像スリーブ51Y表面と感光体1Yの地肌部(一様帯電部)との間には、Yトナーを地肌部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブ51Y表面と感光体1Y上の静電潜像との間には、Yトナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この現像ポテンシャルの作用により、Y現像剤中のYトナーが静電潜像上に転移することで、感光体1Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像スリーブ51Yの回転に伴って上記現像領域を通過したY現像剤は、図示しないマグネットローラに具備される反発磁極間によって形成される反発磁界の影響を受けて、現像スリーブ51Y上から離脱して第2収容室55Y内に戻る。
内部に第1スクリュウ部材56Yが配設された第1収容室54Yと、内部に第2スクリュウ部材57Yが配設された第2収容室55Yとの間には、仕切壁が介在しており、これによって両収容室が仕切られている。この仕切壁は、それらスクリュウ部材の軸線方向における両端部に対向する領域にそれぞれ開口を有しており、それぞれの開口を通じて両収容室を連通させている。
第1スクリュウ部材56Y、第2スクリュウ部材57Yは、何れも、図示しない軸受けによって両端部が回転自在に支持される棒状の回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを有している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられるのに伴って、Y現像剤を螺旋羽根によって回転軸線方向に搬送する。
第1収容室54Y内では、第1スクリュウ部材56Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の手前側から奥側に向けて搬送される。そして、現像ケーシングの奥側の端部付近まで搬送されると、仕切壁に設けられた図示しない開口を経由して第2収容室55Y内に進入する。
第2収容室55Yの上方には、上述した現像部53Yが形成されており、第2収容室55Yと現像部53Yとは互いの対向部の全領域において連通している。そして、第2収容室55Y内の第2スクリュウ部材57Yと、現像部53Y内の現像スリーブ51Yとが、互いに平行な関係を維持しながら対向している。
第2収容室55Y内では、第2スクリュウ部材57Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送される。この搬送の過程において、第2スクリュウ部材57Yの回転方向周囲のY現像剤が現像スリーブ51Yに適宜汲み上げられたり、現像スリーブ51Yから、現像後のY現像剤が適宜回収されたりする。そして、第2収容室55Yの図中手前側の端部付近まで搬送されたY現像剤は、仕切壁に設けられた図示しない開口を通って、第1収容室54Y内に戻る。
先に示した図2において、光書込ユニット7は、プロセスユニット6Y,M,C,Kの図中下方に配設されている。そして、画像情報に基づいてレーザーオー度から発射した4つのレーザ光Lにより、プロセスユニット6Y,M,C,Kにおけるそれぞれの感光体を個別に光走査する。これにより、感光体1Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお光書込ユニット7は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラーの正多角反射面での反射によって感光体軸線方向(主走査方向)に偏向せしめることで、感光体に対して主走査方向の光走査を行うものである。
光書込ユニット7の図中下側には、給紙ローラ27を具備する給紙カセット26が配設されている。この給紙カセット26は、記録部材たる記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収納しており、一番上の記録紙Pに給紙ローラ27を押し当てている。給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、一番上の記録紙Pが給紙路に向けて送り出される。
この給紙路の末端付近には、レジストローラ対28が配設されており、給紙路に送り出された記録紙Pは、レジストローラ対28のローラ間に挟み込まれる。レジストローラ対28は、ローラ間に記録紙Pを挟み込むとすぐにローラ対の回転駆動を一旦停止させる。そして、記録紙Pを中間転写ベルト8上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングでローラ対の回転駆動を再開して、記録紙Pを後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット6Y,M,C,Kの図中上方には、像担持体たる中間転写ベルト8を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる転写ユニット15が配設されている。転写手段としての転写ユニット15は、中間転写ベルト8のループ内に、4つの1次転写ローラ9Y,M,C,K、2次転写ローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14などを備えている。中間転写ベルト8は、それらのローラによって張架されながら、2次転写ローラ12の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
1次転写ローラ9Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y,M,C,Kとの間に挟み込んでいる。これにより、感光体1Y,M,C,Kと、中間転写ベルト8のおもて面との当接によるY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。なお、1次転写ローラ9Y,M,C,Kには、図示しない転写電源によってそれぞれトナーの帯電極性とは逆極性(例えばプラス)の1次転写バイアスが印加される。これに対し、2次転写ローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14は何れも接地されている。
中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写されていく。
転写ユニット15は、これまで説明してきた部材の他に、転写対向ローラ19やベルトクリーニング装置10を、中間転写ベルト8のループ外に有している。転写対向ローラ19は、ベルトループ内の2次転写ローラ12に対してベルトを介して対向する位置で、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色重ね合わせトナー像がこの2次転写ニップに進入するタイミングを見計らって、レジストローラ対28から記録紙Pが2次転写ニップに向けて送り出される。
ベルトループ内の2次転写ローラ12には、図示しない転写電源により、トナーの帯電極性と同極性(例えばマイナス)の2次転写バイアスが印加される。また、ベルトループ外の転写対向ローラ19は接地されている。これにより、2次転写ニップ内には、中間転写ベルト8上のトナーをベルト側から転写対向ローラ19側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。そして、2次転写ニップ内で中間転写ベルト8上の4色重ね合わせトナー像に密着した記録紙Pには、2次転写電界やニップ圧の作用によって4色重ね合わせトナー像が一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、記録紙Pに2次転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニング装置10によってベルト表面から除去される。
ベルトクリーニング装置10には、トナーを除去するためのブレード部材121と、ブレード部材121により中間転写ベルト8上から除去されたトナーを、プリンタ本体に備えられた廃トナータンク(図示省略)に搬送するためのコイル部材124が備えられており、更に、コイル部材124の上方には、潤滑剤塗布ブラシ122の回転により、中間転写ベルト8上に塗布される潤滑剤123が備えられている。
なお、中間転写ベルト8に対するブレード部材121の当接角度、当接位置、圧力等は、現像に使用されるトナーの特性や、プリンタの作像速度等により、適宜調整して設定される。
また、潤滑剤123は、スプリングや錘等の手段により潤滑剤塗布ブラシ122に押し付けられ、潤滑剤塗布ブラシ122の回転により削られて、中間転写ベルト8上に塗布される。
2次転写ニップの図中上方には、定着装置20が配設されている。中間転写ベルト8や転写対向ローラ19から剥離しながら2次転写ニップから排出される記録紙Pは、この定着装置20内に送り込まれる。そして、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラと、これに圧接せしめられている加圧ローラとの当接による定着ニップを通過する際の加熱や加圧により、フルカラー画像が表面に定着される。
その後、記録紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ本体の上面には、スタック部30が形成されており、上記排紙ローラ対29によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部30に順次スタックされる。
転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部30との間には、ボトル収容部31が配設されている。このボトル収容部31は、補給用のY,M,C,Kトナーを収容するトナーボトル32Y,M,C,Kを収容している。トナーボトル32Y,M,C,Kは、ボトル収容器31上にトナー各色毎に上から置くようになっている。トナーボトル32Y,M,C,K内のY,M,C,Kトナーは、それぞれ図示しないY,M,C,K用のトナー補給装置により、プロセスユニット6Y,M,C,Kの現像装置に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y,M,C,Kは、プロセスユニット6Y,M,C,Kとは独立してプリンタ100本体に対して脱着される。
図4に示すように、クリーニング装置2には、感光体1上の転写残トナーの極性を制御するための極性制御ブレード323が、感光体表面に接触して備えられており、極性制御ブレード323の後の工程には、極性制御されたトナーをクリーニングするための導電性を有するクリーニングブラシ324、クリーニングブラシ324の表面に電荷を付与するブラシ表面電荷付与部材325、クリーニングブラシ324に付着したトナーをクリーニングブラシ324から回収する回収ローラ326、回収ローラ326の表面に当接して回収したトナーを書き取ると同時に回収ローラ326の表面に電荷を付与する導電性回収ブレード327、及び、プリンタ本体に備えられた廃トナータンク(図示省略)にトナーを搬送するためのコイル部材328が備えられている。また、帯電工程における感光体表面保護のために、感光体表面へブラシによる潤滑剤塗布を行なうこともあり、この場合は潤滑剤を固形化したものをクリーニングブラシ324に当接させ、潤滑剤を塗布するようにしてもよい。
次に、図5及び図6を用いて、極性制御ブレード323による転写残トナーのトナー極性制御について説明する。
図5は転写残トナーA(通常の転写残トナーを想定)を極性制御ブレード323によって極性制御した場合を、図6は転写残トナーB(逆転写トナーを想定)を極性制御ブレード323によって極性制御した場合を示したものである。なお、図5及び図6は、ホソカワミクロン製E−スパートアナライザで、トナー1個ずつの電荷量Qとそのトナーの粒径dを測定したデータをもとに、所定の条件で図2の作像装置で作像した時の転写残トナー数百個をサンプリングした時のQ/d(単位は[fC/μm])分布を表している。
転写ユニット15で転写され、残った感光体1上の転写残トナーは、図5や図6に示されるように「+極性」と「−極性」が混在した分布のトナーとなり、感光体1の回転で極性制御ブレード323の位置まで移送される。
極性制御ブレード323は、感光体1の回転方向に対してカウンター方向で当接させて配置している。この極性制御ブレード323は、例えばポリウレタンゴムを素材とした弾性体で、導電性を持たせる。その厚みは1[mm]〜3[mm]の範囲内とするのが良い。厚さが薄すぎると、感光体表面及び極性制御ブレード323自体のうねり等によって極性制御ブレード323の感光体1への押しつけ量が確保しにくくなる。厚さが厚すぎると、図示しない振動部材からの振動を吸収し、極性制御ブレード323先端部への振動が十分伝達されず、トナーの極性制御性が低下する。極性制御ブレード323の厚さが厚い場合は、極性制御ブレード323の材料としてJIS−A硬度で85[°]〜100[°]の範囲内の硬い部材を使用することで、振動の伝達効率を上げることができる。
本実施形態においては、極性制御ブレード323は感光体1に対しカウンター方向で当接角度20[°]、当接圧20[g/cm]で当接し、感光体1への喰い込みは0.6[mm]で構成されている。また、電気抵抗は、1×10[Ω・cm]とした。電気抵抗は、2×10[Ω・cm]〜5×10[Ω・cm]くらいがよい。
また、極性制御ブレード323は板金上に接着された板状によって構成され、厚みが2[mm]、自由長が7[mm]、JIS−A硬度で60[°]〜80[°]、反発弾性は30[%]で行ったが、この値以外でもよい。例えば、JIS−A硬度で40[°]〜85[°]の範囲内であれば良く、極性制御ブレード323で100[%]クリーニングできず多少すり抜け量が増減しても問題ない。
極性制御ブレード323ではほとんどのトナーは機械的に掻き落されるが、感光体1の回転方向に当接状態が変化する所謂ステックスリップが発生し、極性制御ブレード323が図中C状態になったときにトナーの一部は極性制御ブレード323をすり抜けて行く。
極性制御ブレード323には、トナーの帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーが極性制御ブレード323をすり抜けて行くときに、トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電せしめる。極性制御ブレード323に印加する電圧値の一例としては、−1000[V]である。
次にトナーと同極性の電圧(−極性)が印加された極性制御ブレード323をすり抜けて行くトナーの帯電極性が変わるときの詳細について説明する。なお、極性制御ブレード323の電気抵抗は10[Ω・cm]〜10[Ω・cm]、感光体1との当接圧が20[g/cm]〜40[g/cm]でカウンター当接する場合とする。
極性制御ブレード323に電圧を印加していない場合、極性制御ブレード323をすり抜けるトナーは、感光体1と極性制御ブレード323との圧力で摩擦帯電され、図5や図6の「ブレード通過後(電圧非印加)」に示すようにトナーの正規帯電極性側にシフトすることがわかる。
極性制御ブレード323に電圧を印加した場合、トナーが極性制御ブレード323と感光体1との間に挟まれたとき、極性制御ブレード323に印加された電圧でトナーに電流が流れ込みトナーは印加電圧側の極性に帯電し極性制御ブレード323を通過する。また、感光体1と極性制御ブレード323とで形成された楔部の入り口と出口との微小ギャップ部の放電あるいは電荷注入により、トナーは図5や図6の「ブレード通過後(電圧−1000[V]印加)」に示すように印加電圧と同極性に帯電することがわかる。
図4において、極性制御ブレード323により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、次のクリーニングブラシ324の位置に感光体104の回転により移送される。ブラシローラ324の芯金へは電源340によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(+極性)が印加され極性制御ブレード323をすり抜けたトナーを静電的に吸着する。
ただし、感光体表面電位が−極性で絶対値が大きい値を取る場合に、クリーニングブラシ324の芯金への印加電圧が−極性で絶対値が感光体表面電位よりも小さい場合もありうる。その場合は、相対的にクリーニングブラシ324の芯金への印加電圧がトナーの帯電極性とは逆極性の極性になっていればよい。
クリーニングブラシ324上に移動したトナーはクリーニングブラシ324より更に高い+極性の電圧を電源341によって軸に印加された回収ローラ326へ電位勾配により移動する。回収ローラ326上のトナーは導電性回収ブレード327により掻き落とされ、トナー排出スクリュー328で機外に排出される。導電性回収ブレード327は、回収ローラ326の表面電位を維持するために、回収ローラ326の軸へ印加されている電圧よりもさらに高い+極性の電圧が印加されている。また、クリーニングブラシ324のブラシ先端部にも、ブラシ先端電位を一定に維持するために、ブラシ先端電荷付与部材325に電圧が印加されている。なお、本実施形態においては、ブラシ先端電荷付与部材325に印加する電圧がクリーニングブラシ324の芯金に印加する電圧と同電圧となるように、電源340によってクリーニングブラシ324の芯金とブラシ先端電荷付与部材325とに電圧を印加している。
ここで、クリーニングブラシ324、回収ローラ326及び回収ブレード327の具体的な構成条件は以下の通りである。
<クリーニングブラシ条件>
ブラシ材質:導電性ポリエステル(繊維内部に導電性カーボンを内包し、繊維表面はポリエステル)
ブラシ抵抗:10[Ω](印加電圧100[V]〜700[V])
ブラシ軸印加電圧[V]、ブラシ表面印加電圧:−200[V]
ブラシ植毛密度:10[万本/inch]、繊維径約25[μm]〜35[μm]、ブラシ先端の毛倒れ処理あり、ブラシ径φ16[mm]
感光体へのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
なお、クリーニングブラシ324のブラシ抵抗は10[Ω]〜10[Ω]であればよく、これにより、トナーへの電荷注入抑制効果を保ちつつ、ブラシ軸に印加する電圧を低電圧化することができ、省エネルギー化や低コスト化が可能となる。また、ブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなる、つまり、ブラシ繊維に導電性を付与する導電性材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっていることで、クリーニングブラシ324の導電性(抵抗)が温湿度の影響を受け難くなる。
<回収ローラ条件>
回収ローラ芯金材質:SUS(ステンレス鋼)
回収ローラ表面材質:PVDF(厚み100[μm])の表層にアクリル系UV硬化樹脂層(厚み3[μm]〜5[μm])
表面層抵抗:1010[Ω/□]〜1013[Ω/□]
回収ローラへのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
回収ローラ芯金印加電圧:+300[V]
なお、ローラ表面に1010[Ω/□]以上の高抵抗層を有することで、クリーニングブラシ324と回収ローラ326とに挟まれたトナーに回収ローラ326から電荷が注入されるのが抑制されトナーの極性が反転しにくくなり、静電的な力によってクリーニングブラシ324から回収ローラ326へトナーを良好に回収することができる。また、ローラ表面に絶縁層を有するものでも良く、この場合の回収ローラ326の絶縁表面材料としては、PVDFチューブ、PIチューブ、アクリルコート、シリコーンコート(例えばシリコーン粒子を含有したPCをコート)、セラミックスなどを用いれば良い。
<回収ブレード条件>
導電性カーボン含有ポリウレタンゴム体積抵抗:10[Ω・cm](25[℃]50[%]にて測定)
ブレード当接角度:20[°]、ブレード厚み:2.8[mm]、回収ローラへのブレード喰い込み量:0.6[mm]
回収ブレードへの印加電圧:1200[V]
但し、ブラシ抵抗は直径10[mm]のSUSローラにブラシローラを対向させて200[mm/sec]で両方を回転させ、ブラシ芯金に電圧を印加して測定した。
図2に示す現像装置5Y,M,C,Kには、上述したようにイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー(体積平均粒径約5[μm])がそれぞれセットされている。それぞれのプロセスユニット6Y,M,C,Kにおいて、感光体1Y,M,C,K上にトナー像形成後、1次転写バイアスローラ9Y,M,C,Kに印加する電流を1次転写バイアスローラ9Yから1次転写バイアスローラ9Kへの順で20[μA]、24[μA]、27[μA]、30[μA]に設定した。
次に、10[℃]15[%]環境(LL環境)、23[℃]65[%](MM環境)及び30[℃]90[%](HH環境)において、単位面積当たりの感光体上現像トナー量を0.4[mg/cm]とし、ベタの単色原稿を用いて、単色トナーで画像形成を行った後、転写残トナーの極性を制御する極性制御部材として以下に示す条件の導電性を有する極性制御ブレード323を用いて転写残トナーの極性制御を行い、極性制御後のトナー帯電量分布を調べた。
<条件>
転写ベルト体積抵抗:1011[Ω・cm]、厚み150[μm]
転写後感光体表面電位:20[V](感光体上)
極性制御ブレード:導電性カーボン含有ポリウレタンゴム、体積抵抗:10[Ω・cm]狙い品、10[Ω・cm]狙い品(10[℃]15[%]、30[℃]90[%]環境にて測定データを図7(a)及び図7(b)に示す)
印加電圧:DC−1000[V]
また、上記条件に加え、その他の条件は表1に記載した通りである。
Figure 2009092955
結果は図8のように、温湿度環境の変化によって極性制御率が異なり、極性制御ブレード323に印加する電圧が温湿度環境に関係なく同じ電圧であると、低温低湿環境で極性制御率が低下する。
次に、低温低湿環境での極性制御率を向上させるために、印加電圧を−1200[V]、−1400[V]に上げて極性制御率を測定したところ、図9及び図10に示すようになった。
図8、図9及び図10のように、10[℃]15[%]、30[℃]90[%]という大きく異なる温湿度環境では、同じ印加電圧条件で90[%]以上の極性制御率を得られなかった。なお、極性制御率の数値は表2及び表3に示す通りである。
Figure 2009092955
Figure 2009092955
10[℃]15[%]では−1400[V]印加すると極性制御率が90[%]を越えるが、30[℃]90[%]環境では+極性に帯電したトナーが増えていき、極性制御率が低下した。その理由として、極性制御ブレード323の抵抗が低下する高温高湿環境において、極性制御ブレード323に高い電圧を印加すると、放電が過剰となり、極性制御の目的からいうと不必要な+極性のイオンがトナーに付着して、+極性に帯電したトナーが増え、結果として極性制御率が低下するものと考えられる。または、放電が過剰となり極性制御ブレード323から感光体1に電流がリークしてしまい、その結果、極性制御ブレード323から転写残トナーに適切な量の電荷を付与することができなかったためだと考えられる。
上述したように、極性制御ブレード323に印加する電圧が環境に関係なく同じ印加電圧条件では、高い極性制御率を維持することができない。そのため、本実施形態においては、以下に示すような制御を行う。
表4に、温湿度環境をさまざまに変えて極性制御ブレード323に印加する電圧と極性制御率との関係を調べ、所定の各温湿度環境において極性制御率が90[%]以上得られる印加電圧値をまとめたものを示す。なお、絶対湿度は、テストした環境の温度と相対湿度から求められものである。
Figure 2009092955
表4に示した各環境における絶対湿度に対する極性制御ブレード323への印加電圧をプロットし、そのプロットに対して近似直線を引いたものを図11に示す。なお、その近似直線の近似式は数1に示すようになり、相関係数R2は、0.9879となった。
Figure 2009092955
図11からわかる通り、絶対湿度と印加電圧との関係が近似直線でよく表されたので、数1に示した近似式を用いて環境に応じた極性制御ブレード323への印加電圧の制御を行なう。
本実施形態のクリーニング装置2において転写残トナーの極性を制御する極性制御部は、感光体104と接触する極性制御ブレード323、温湿度検知センサー330、極性制御ブレード323に電圧を印加する電圧印加装置331、極性制御ブレード323への印加電圧を制御する制御手段332からなる。なお、温湿度検知センサー330は、帯電装置4や転写装置の制御用に設置されたものを使用してもよく、帯電装置4や転写ユニット15などの制御用に得たデータを用いて制御を行ってもよい。
本実施形態の極性制御ブレード323としては、導電性カーボン含有ポリウレタンゴム、体積抵抗が10[Ω・cm]〜10[Ω・cm]のものを用いる。また、その他の極性制御ブレード323の条件は表1に示したものと同じである。
図1に本実施形態で行う電圧変更制御のフローチャートを示す。本実施例では、温湿度検知センサー330が温湿度を常時検知しており(S1)、感光体1の回転が開始した時の温湿度検知結果により求まった温度と相対湿度とから絶対湿度に換算し(S2)、制御手段332が数1に示した近似式により極性制御ブレード323へ印加する電圧値を決定し(S3)、電圧印加装置331がその電圧値の電圧を極性制御ブレード323に印加する(S4)。これにより、温湿度変動があっても、常にトナー極性制御が90%以上で行うことができ、その結果、クリーニングブラシ324による感光体の静電クリーニングが安定して行なわれる。
極性制御ブレード323によって極性制御ブレード印加電圧極性と同極性に帯電制御されなかった残り10%未満の極性制御ブレード印加電圧極性と逆極性のすり抜けトナーは、クリーニングブラシ324のブラシ繊維が感光体と摺擦して、極性制御ブレード印加電圧極性と同極性に摩擦帯電することで、クリーニングブラシ324の絶縁層の摩擦帯電電位とトナー帯電量との間に働く静電引力によってクリーニングブラシ324に付着する。
ブラシの摩擦帯電によりブラシ繊維に捕捉されるトナーは、極性制御ブレード323により極性に制御し切れなかったトナーであり、極性制御ブレード通過前は、極性制御ブレード印加電圧極性と逆極性の帯電量が大きかったトナーが、極性制御ブレード323による電荷注入によっても極性が反転しなかったトナーである。しかし、極性制御ブレード通過のプラス極性のトナーは、極性制御ブレード323による電荷注入によって、帯電量が減り、弱帯電トナーとなっていると考えられる。このため、感光体との静電的付着力は小さく、摩擦帯電したブラシとの摺擦によって捕捉されやすいと考えられる。また、ブラシ繊維に付着後も、弱帯電であるため、感光体とクリーニングブラシ324との間に働く電界の影響よりも、ブラシ繊維との分子間力や、ブラシ繊維と繊維との間に捕捉される力の方が強く、ブラシの摩擦帯電によって捕捉されたトナーが、感光体表面に再付着することはほとんどなく、ブラシ繊維に付着し続けると考えられる。
しかしながら、トナーの粒径や母体の材料、添加剤や、感光体厚みが変わると、数1に示した近似式では各環境における絶対湿度と極性制御ブレード323への印加電圧との関係が合わなくなる恐れがある。その場合は、適宜別の換算式を用たり、温湿度ごとや絶対湿度に換算した表3のような制御テーブルを用いたりして、検知した温湿度で制御テーブルのどの値に入るか判断し、適切な印加電圧を読み出して極性制御ブレード323に電圧を印加するようにしても良い。
また、上述したクリーニングブラシ324、回収ローラ326及び回収ブレード327の構成条件で図2、図3及び図4などに示す本実施形態のプリンタを用いて画像形成を行い、環境に応じて極性制御ブレード323に印加する電圧を変更させてクリーニングを行なったところ、良好なクリーニング性を得られた。
また、クリーニング後のクリーニング装置2を観察すると、クリーニングブラシ324によって感光体1から除去されたトナーは、回収ローラ326に移動し、さらに回収ブレード327で掻き落とされて、回収ローラ接触後のクリーニングブラシ324表面にトナーは存在しなかった。なお、ブラシ抵抗は10[Ω]のもの以外に10[Ω]のものを用いても同様なクリーニング性能を得ることができた。
次に、本実施形態に係るプリンタに用いられる感光体1について詳しく説明する。
感光体1は、導電性基体上に下引層(接着層)を介して感光層を有するものである。この感光層が少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質とフィラー(粒子状物質)を含有し、かかる感光層のフィラーが導電性基体側より最も離れた表面側の含有率を多くすることにより、耐摩耗性の向上、電気特性の安定化が達成され、高感度、高耐久の感光体を得ることができる。また、感光体の基本的構成を、導電性支持体、下引層、感光層、フィラーを含有した表面層としてもよい。また、感光層としては帯電可能な電気絶縁性で有ることが必要であるが、非光導電性の誘電層又は光導電性を有した感光層が使用可能で有る。
フィラー(粒子状物質)はバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、及び高分子電荷輸送物質と粉砕、分散し、塗工される。フィラーとしては表面層の構成樹脂より堅い粒子状物質であれば使用可能であり、有機フィラーや有機フィラーが使用可能である。例えば、有機フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられる。無機フィラーとしては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。なお、これらのフィラーは単独もしくは2種類以上混合して用いられる。さらに、これらフィラーは、保護層用塗工液に適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの平均粒径は、0.5[μm]以下、好ましくは0.2[μm]以下にあることが保護層の透過率の点から好ましい。また、本実施形態において保護層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
感光体1の最外層には、ビニルフルオライド、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルより選ばれる化合物の重合体もしくは共重合を用いている。
導電性支持体としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリンダーまたはフィルムが用いられる。導電性支持体の上には上述したように、バリアー機能と下引機能とをもつ下引層(接着層)を設けることができる。下引層は感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的被覆に対する保護などのために形成される。下引層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン、等が知られている。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて導電性支持体上に塗布される。その膜厚は0.2[μm]〜2[μm]程度である。
感光層の具体例としては、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層構造を有する感光層、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単一の層から成る感光層などがある。電荷発生物質としては、ピリリウム、チオピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシアニンなどを用いることができる。電荷輸送物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒノ−2−メチルフェニル)−フェニルメタン等のトリアリールメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン等のポリアリールアルカン類、およびトリアリールアミン類などを用いることができる。
<電子感光体A>
電子感光体Aは、次のようにして製造されたものである。すなわち、メチルトリメトキシシラン182部、ジヒドロキシトリフェニルアミン40部、2−プロパノール225部、2%酢酸106部、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1部を混合し、表面層用の塗布液を調整した。この塗布液を電荷輸送層の上に塗布・乾燥し、110[℃]、1時間の加熱硬化を行い、膜厚3[μm]の表面層を形成した。
<電子感光体B>
電子感光体Bは、次のようにして製造されたものである。すなわち、正孔輸送性化合物(化1)を30部、アクリルモノマー(化2)及び光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面層用塗料を調製した。これをスプレーコーティング法によって電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500[mW/cm]の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5[μm]の表面層を得た。
Figure 2009092955
Figure 2009092955
次に、本実施形態に好適に用いられるトナーについて説明する。
本発明者らは、トナーとして、粒子の形状係数SF1が100であるもの、150であるもの、160であるもの、の3種類を用意して、それぞれのトナーでテスト画像を出力した場合における感光体表面上の転写残トナー付着量を比較する実験を行った。ただし、トナーの円形度は、円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長とした。同じ作像条件(帯電、露光、現像)で感光体上にベタ画像を作像したあと、ベルト転写器に電圧を印加することにより中間転写ベルトにトナー像を転写した。また、現像トナーの単位面積あたりの付着量は同じになるように現像バイアスを調整した。
図12は、現像トナー付着量M1と中間転写ベルトに転写された転写トナー付着量M2とを吸引治具により測定し、転写残トナー付着量M3を算出してグラフにしたものである。なお、横軸は転写バイアスである。
図12からわかるように、感光体上に残った転写残トナー量は形状係数SF1が100のトナーがもっとも少なかった。次が形状係数SF1が150のトナー、最も転写残トナー量が多いのが形状係数SF1が160のトナーであった。このことから、クリーニング装置18に入力されるトナー量は形状係数SF1が100に近いほど少ないことがわかる。一般にクリーニング装置に入力するトナー量は少ないほうが装置への負担が少なく長寿命が図れる。そのため、形状係数SF1の小さなトナーを用いることにより、装置の長寿命化が図れることができる。
トナーとしては、有機溶媒中にウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、水系媒体中で粒子化するとともに重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られたトナーを用いた。平均円形度を大きくした所謂球形トナーを得る製造として、先述の製造方法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いても良いし、従来の粉砕法で得られたトナーを熱処理により球形化処理したものを用いてもよい。
なお、形状係数SF1とは、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値であり、図13に示すように球状物質を二次元平面状に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。つまり、数2によって定義されるものである。
Figure 2009092955
形状係数SF1が100〜150の所謂球形トナーを用いた場合は、粉砕トナーを用いた場合に比べて極性制御ブレード323による感光体1上からのトナー除去は少なくなるが、トナーすり抜けが多くても上記で説明したように極性制御ブレード323でトナー帯電量を片側に揃えてクリーニングブラシ324で感光体1上から除去するので効果は同じである。
[実施形態2]
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のプリンタに適用した実施形態について説明する。図14は、本実施形態に係るプリンタの要部及びその作像工程を説明するための概略構成図である。本実施形態のプリンタにおける画像形成の一連のプロセスは、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いている。
図示していない操作部のプリントボタンが押されると、図中の非接触帯電ローラ203、現像ローラ208、転写ユニット215、極性制御ブラシ251、クリーニング装置218に設けられたクリーニングブラシ223及び回収ローラ224、図示しない除電ランプにそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。それとほぼ同時に感光体201、非接触帯電ローラ203、転写ユニット215、現像ローラ208、左スクリュー209、右スクリュー210、クリーニングブラシ223、回収ローラ224、トナー排出スクリュー219は所定の方向に回転し始める。
感光体201は非接触配置された非接触帯電ローラ203で一様に負に帯電(−700[V])され、レーザ光204で潜像形成(黒ベタ電位は−120[V])が行われる。その潜像が現像ローラ208で形成される磁気ブラシにより現像(現像バイアスは−450[V])されトナー像が形成される。そして、そのトナー像が感光体201と転写ユニット215との間に図示していない給紙機構から給送され、図示しないレジストローラで画像先端と同期を取り供給された転写紙上にトナー像が転写される。このようにトナー像が転写されるときには、転写ユニット215の転写ローラに+10[μA]の電流が印加されることで、感光体上のトナー像が転写紙上に静電転写される。転写紙は図示しない分離機構で感光体1より分離され、図示していない定着装置を経てコピー画像として排出される。
転写ユニット215で転写され、残った感光体201上の転写残トナーは「+極性」と「−極性」とが混在した分布のトナーとなり、感光体201の回転でトナー極性制御ブラシ201の位置まで移送される。
極性制御ブラシ251は、導電性繊維を導電性基布に植毛したブラシ織物を導電性電極に導電性接着剤で接着固定させたものである。なお、本実施形態では導電性電極として金属の板状電極を用い極性制御ブラシ251を固定ブラシとしたが、導電性電極は板状のものでも丸棒でも良い。また、導電性の芯金にブラシ織物を巻きつけてブラシローラ状にしてもよい。極性制御ブラシ251に用いたで導電性繊維は導電性ポリエステルであり、ブラシ抵抗は固定ブラシとして成形したものを金属の対向電極に食い込み量1[mm]で接触させブラシ電極に10[V]を印加したときの抵抗が1〜9×10[Ω]であるものを用いた。
極性制御ブラシ251には制御したい極性の電圧が印加されており、本実形態では−400[V]が印加されている。転写残トナーのうち、+極性トナーは何割かが極性制御ブラシ251に静電気力で付着し、残りの+極性トナーは−極性に極性制御されてブラシをすり抜けていく。転写残トナーのうち−極性トナーは、より−極性の電荷を与えられながらブラシをすり抜ける。このようにして、ブラシにトナーが付着しながらも、極性を−極性に制御されたトナーがブラシをすり抜けていくことになる。
なお、ブラシ繊維の母体をナイロンなどの帯電系列がプラス極性のものを選択することで、摩擦帯電でトナー極性をマイナス極性にして、極性制御を補助する機能をもたせることもできる。
また、本実施形態では極性制御ブラシ251にマイナス極性の電圧を印加して転写残トナーの極性をマイナスに制御する説明をしたが、プラス極性に制御したい場合はもちろんプラス電圧を印加し、ブラシ繊維の帯電系列もトナーがプラス極性になるような繊維を選ぶとよい。
トナー極性制御ブラシ251により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、次のクリーニングブラシ223の位置に感光体201の回転により移送される。クリーニングブラシ223の芯金へは電源230によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(+極性)が印加され極性制御ブラシ251をすり抜けたトナーを静電的に吸着する。
ただし、感光体表面電位が−極性で絶対値が大きい値を取る場合に、クリーニングブラシ223の芯金への印加電圧が−極性で絶対値が感光体表面電位よりも小さい場合もありうる。その場合は、相対的にクリーニングブラシ223の芯金への印加電圧がトナーの帯電極性とは逆極性の極性になっていればよい。
クリーニングブラシ223上に移動したトナーはクリーニングブラシ223より更に高い+極性の電圧を電源228によって軸に印加された回収ローラ224へ電位勾配により移動する。回収ローラ224上のトナーは導電性を有する回収ブレード231により掻き落とされ、トナー排出スクリュー219で機外に排出される。回収ブレード231は、回収ローラ224の表面電位を維持するために、回収ローラ224の軸へ印加されている電圧よりもさらに高い+極性の電圧が印加されている。また、クリーニングブラシ223のブラシ先端部にも、ブラシ先端電位を一定に維持するために、ブラシ先端電荷付与部材233に電圧が印加されている。
ここで、クリーニングブラシ223、回収ローラ224及び回収ブレード231の具体的な構成条件は以下の通りである。
<クリーニングブラシ条件>
ブラシ材質:導電性ポリエステル(繊維内部に導電性カーボンを内包し、繊維表面はポリエステル)
ブラシ抵抗:10[Ω](印加電圧100[V]〜700[V])
ブラシ軸印加電圧[V]、ブラシ表面印加電圧:−200V
ブラシ植毛密度:10[万本/inch]、繊維径約25[μm]〜35[μm]、ブラシ先端の毛倒れ処理あり、ブラシ径φ16[mm]
感光体へのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
なお、クリーニングブラシ223のブラシ抵抗は10[Ω]〜10[Ω]が好ましく、これにより、トナーへの電荷注入抑制効果を保ちつつ、ブラシ軸に印加する電圧を低電圧化することができ、省エネルギー化や低コスト化が可能となる。また、ブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなる、つまり、ブラシ繊維に導電性を付与する導電性材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっていることで、クリーニングブラシ223の導電性(抵抗)が温湿度の影響を受け難くなる。
<回収ローラ条件>
回収ローラ芯金材質:SUS(ステンレス鋼)
回収ローラ表面材質:PVDF(厚み100[μm])の表層にアクリル系UV硬化樹脂層(厚み3[μm]〜5[μm])
表面層抵抗:1010[Ω/□]〜1013[Ω/□]
回収ローラへのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
回収ローラ芯金印加電圧:+300[V]
なお、ローラ表面に1010[Ω/□]以上の高抵抗層を有することで、クリーニングブラシ223と回収ローラ224とに挟まれたトナーに回収ローラ224から電荷が注入されるのが抑制されトナーの極性が反転しにくくなり、静電的な力によってクリーニングブラシ223から回収ローラ224へトナーを良好に回収することができる。また、ローラ表面に絶縁層を有するものでも良く、この場合の回収ローラ224の絶縁表面材料としては、PVDFチューブ、PIチューブ、アクリルコート、シリコーンコート(例えばシリコーン粒子を含有したPCをコート)、セラミックスなどを用いれば良い。
<回収ブレード条件>
導電性カーボン含有ポリウレタンゴム体積抵抗:10[Ω・cm](25[℃]50[%]にて測定)
ブレード当接角度:20[°]、ブレード厚み:2.8[mm]、回収ローラへのブレード喰い込み量:0.6[mm]
回収ブレードへの印加電圧:1200[V]
但し、ブラシ抵抗は直径10[mm]のSUSローラにブラシローラを対向させて200[mm/sec]で両方を回転させ、ブラシ芯金に電圧を印加して測定した。
本実施形態において、実施形態1で記述したよう手法により、クリーニング装置218に設けた温湿度センサー250によって検知した温湿度環境に応じて極性制御ブラシに印加する電圧を変更させてクリーニングを行なったところ、良好なクリーニング性が得られた。
ここで、極性制御部材として、実施形態1で用いた極性制御ブレード323と実施形態2で用いた極性制御ブラシ251との極性制御性能では極性制御ブラシ251の方がやや優れるが、ほとんど同一と考えて差し支えない。異なる点は、次の工程であるクリーニングブラシへ通過させるトナー量と、異物に対する安定性である。
極性制御ブレード323は、トナーをせき止める効果が高いのでクリーニングブラシへのトナー入力量を極性制御ブラシ251よりも低減させることができる。なお、トナーの回収は極性制御ブレード323や極性制御ブラシ251で主に行なわれるので、回収トナーを搬送する搬送機構を極性制御ブレード323の下にも設置したり、極性制御ブラシ251に付着したトナーを回収する機構を設置する必要がある。
また、極性制御ブラシ251は異物が入力されても柔軟に撓むことができるので、経時にわたり安定して感光体201に当接することができるが、極性制御ブレード323は欠けなどが発生すると極性制御性が低下する恐れがある。
このように、トナー極性制御部材としては、極性制御ブレード323と極性制御ブラシ251とのそれぞれの特徴を考慮して使用するシステムに適したものを選択すればよい。
[実施形態3]
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態の一例として、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)について説明する。
図15は、本発明の特徴部を有するクリーニング装置75をいわゆる1ドラム型のフルカラー複写機に適用した例を示す図である。この複写機では、図示しない本体筐体内に、感光体ドラム1が収納されている。この感光体ドラム1の周囲には、それぞれ、帯電手段としての帯電ローラ72、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色に対応した現像装置74C,74M,74Y,74K、除電ランプ80、中間転写手段としての中間転写部70、クリーニング手段としてのクリーニング装置75等が設けられている。また、この複写機は、複数枚の記録材としての記録紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、二次転写ローラ77と中間転写部76との間の二次転写領域に送り出される。
現像装置74C,74M,74Y,74Kは、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体71の表面に接触させて回転する図示しない現像スリーブと、現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する図示しない現像剤パドルなどで構成されている。各現像装置内のトナーはフェライトキャリアとの撹拌によって本例では負極性に−10[μC/g]〜−25[μC/g]に帯電される。また、各現像スリーブには図示しない現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源によって負の直流電圧Vdcに交流電圧Vacが重畳された現像バイアス、又は直流電圧のみの現像バイアスが印加され、図示しない現像スリーブが感光体71の金属基体層に対して所定電位にバイアスされている。
中間転写部70は、中間転写ベルト69、ベルトクリーニング装置220などで構成されている。中間転写ベルト69は駆動ローラ61、バイアスローラ62、クリーニング対向ローラ63及び従動ローラ64、65に張架されており、図示しない駆動モータにより駆動制御される。中間転写ベルト69は、カーボン分散のフッ素系樹脂ETFE(エチレンテトラフロロエチレン)で構成され、電気抵抗は、体積抵抗率が1010[Ω・cm]、表面抵抗率が10[Ω/□]のものを用いた。また、二次転写ローラ77は、ヒドリンゴムローラにPFEチューブを被覆したものであり体積抵抗率が10[Ω・cm]にものを用いた。二次転写ローラ77には、図示しない二次バイアス印加手段としての二次バイアス電源によって、直流電圧に交流電圧が重畳された二次転写バイアス、又は直流電圧のみの二次転写バイアスが印加される。
図15の複写機において画像形成を行う場合、まず、図示しないカラースキャナが、コンタクトガラス上の原稿の画像を照明ランプ、ミラー群及びレンズを介してカラーセンサに結像して、原稿のカラー画像情報を、例えばRed,Green,Blue(以下、それぞれR,G,Bという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。カラーセンサは、本例ではR,G,Bの色分解手段とCCDのような光電変換素子で構成され、原稿の画像を色分解した3色のカラー画像を同時に読み取っている。そして、このカラースキャナで得たR,G,Bの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換処理を行い、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)のカラー画像データを得る。
上記K,C,M,Yのカラー画像データを得るためのカラースキャナの動作は次のとおりである。後述のカラープリンタの動作とタイミングを取ったスキャナスタート信号を受けて、照明ランプ及びミラー群等からなる光学系が矢印左方向へ原稿を走査し、1回の走査毎に1色のカラー画像データを得る。この動作を合計4回繰り返すことによって、順次4色のカラー画像データを得る。
感光体71を図15中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写部70の中間転写ベルト69を図15中時計方向に回転駆動する。そして、感光体71の表面を帯電ローラ72で−500[V]〜−700[V]に一様に帯電した後、感光体71の表面に対してC用画像データで変調されたレーザー光73を照射して、感光体71の表面に−80[V]〜−130[V]の電位を有するC用静電潜像を形成する。そして、このC用静電潜像を現像装置74CによりCトナーで現像を行う。これにより得られたトナー濃度が2[wt%]〜6[wt%]のC用トナー像は、中間転写部70の中間転写ベルト69上に一次転写される。その後、感光体71の表面に残留した転写残トナーをクリーニング装置75で除去した後、再び感光体71の表面を帯電ローラ72で一様に帯電する。次に、感光体71の表面に対してM用画像データで変調されたレーザー光73を照射して、感光体71の表面にM用静電潜像を形成する。そして、このM用静電潜像を現像装置74MによりMトナーで現像を行う。これにより得られたM用トナー像は、中間転写部70の中間転写ベルト69上に既に一次転写されているC用トナー像と重なり合うようにして、中間転写ベルト69上に一次転写される。以後、Y及びKについても、同様に中間転写ベルト69上に一次転写する。
なお、感光体71上に形成される色の順序は、上述に特定されるものではなく、どの順序で形成してもよい。また、一次転写バイアス電圧は、1色目1200[V]、2色目1300[V]、3色目1400[V]、4色目1500[V]とした。このようにして互いに重なり合った状態の中間転写ベルト69上の各色トナー像は、二次転写ローラ77により二次転写領域に搬送されてきた記録紙P上に転写される。なお、二次転写バイアス電圧は、1300[V]とした。このようにしてトナー像が転写された記録紙Pは、紙搬送ベルト79によって、図示しない定着部に搬送される。この定着部で、記録紙Pを加熱、加圧して、記録紙P上のトナー像を記録紙Pに定着させる。定着後の記録紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の感光体71の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置75で除去される。また、中間転写ベルト69の表面に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置78で除去される。
図16にベルトクリーニング装置78の詳細図を示す。ベルトクリーニング装置78は極性制御ブレード406、クリーニングブラシ402、回収ローラ403、回収ローラクリーニングブレード404とそれぞれに電圧を印加する図示しない電源、およびローラを駆動する図示しない駆動装置、極性制御ブレード406とクリーニングブラシ402とを接離する図示しない接離機構、トナー回収コイル405からなる。
最終色のトナー像が中間転写ベルト69上に転写されるまでは、中間転写ベルト69をクリーニングできないので極性制御ブレード406およびクリーニングブラシ402は中間転写ベルト69から離間した位置に設置されている。感光体71上に形成された1色目〜4色目のトナー像を重ねて転写し、転写紙上に二次転写ローラ77によって転写されたあと、図示しない接離機構(たとえばソレノイドなどによって)極性制御ブレード406およびクリーニングブラシ402は中間転写ベルト表面に接触する位置に移動する。極性制御ブレード406は中間転写ベルト69の裏がわに設置されているクリーニング対向ローラ63に対向する位置に移動し、中間転写ベルト69に当接後、電圧が印加される。中間転写ベルト69の移動に伴い中間転写ベルト69上に残留したトナーを掻き落としながらトナーの極性を制御する。
極性制御ブレード406では、ほとんどのトナーは機械的に掻き落されるが、極性制御ブレード406は所謂スティックスリップが発生し一部はすり抜けて行く。なお、極性制御ブレード406へはトナーの帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーが極性制御ブレード406をすり抜けて行く時トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電する。
次にトナーと同極性の電圧(−極性)が印加された極性制御ブレード406をすり抜けて行くトナーの帯電極性が変わる時の詳細について説明する。
極性制御ブレード406をすり抜けるトナーは、中間転写ベルト69と極性制御ブレード406との圧力で摩擦帯電されるが、本実施形態では中間転写ベルト69の材質としてフッ素系樹脂を使用しているため中間転写ベルト69がマイナス帯電しやすく、トナーは正規帯電極性であるマイナス側に帯電しにくい。そこで、トナーの極性を安定に正規帯電極性側に極性制御するために、極性制御ブレード406にマイナス電圧を印加する。
トナーが極性制御ブレード406と中間転写ベルト69との間にはさまれたとき、極性制御ブレード406に印加された電圧でトナーに電流が流れ込みトナーは印加電圧側の極性に帯電して極性制御ブレード406を通過する。また、中間転写ベルト69と極性制御ブレード406とで形成された楔部の入り口と出口の微小ギャップ部のマイクロ放電によりトナーは印加電圧と同極性に帯電する。
表5に、温湿度環境をさまざまに変えて極性制御ブレード406に印加する電圧と極性制御率との関係を調べ、所定の各温湿度環境において極性制御率が90[%]以上得られる印加電圧値をまとめたものを示す。なお、絶対湿度は、テストした環境の温度と相対湿度から求められものである。
Figure 2009092955
表5に示した各環境における絶対湿度に対する極性制御ブレード406への印加電圧をプロットし、そのプロットに対して近似直線を引いたものを図17に示す。なお、その近似直線の近似式は数3に示すようになり、相関係数R2は、0.9879となった。
Figure 2009092955
図17からわかる通り、絶対湿度と印加電圧との関係が近似直線でよく表されたので、数3に示した近似式を用いて環境に応じた極性制御ブレード406への印加電圧の制御を行なう。
なお、温湿度検知センサーは、帯電ローラ72や中間転写部70の制御用に設置されたもの、前述の感光体クリーニングにおける極性制御部材用のデータを使用してもよく、またベルトクリーニング装置78付近に温湿度センサーを設置して、そのデータを用いても良い。
本実施形態の極性制御ブレード406としては、導電性カーボン含有ポリウレタンゴム、体積抵抗が10[Ω・cm]〜10[Ω・cm]のものを用いる。また、その他の極性制御ブレード406の条件は実施形態1で示した表1に示したものと同じである。
本実施形態では、クリーニング装置75内に設置された図示しない温湿度検知センサーが温湿度を常時検知しており、感光体71の回転が開始した時の温湿度検知結果により図示しない制御手段が数3に示した近似式により極性制御ブレード406へ印加する電圧値を決定し、電圧印加装置331がその電圧値の電圧を極性制御ブレード406に印加する。これにより、温湿度変動があっても、常にトナー極性制御が90[%]以上で行うことができ、その結果、クリーニングブラシ402による中間転写ベルト69の静電クリーニングが安定して行なわれる。
極性制御ブレード406によって極性制御ブレード印加電圧極性と同極性に帯電制御されなかった残り10[%]未満の極性制御ブレード印加電圧極性と逆極性のすり抜けトナーは、クリーニングブラシ402のブラシ繊維が中間転写ベルト69と摺擦して、極性制御ブレード印加電圧極性と同極性に摩擦帯電することで、後述するようにクリーニングブラシ402の表面部が絶縁層であることで、クリーニングブラシ402の絶縁層の摩擦帯電電位とトナー帯電量との間に働く静電引力によってクリーニングブラシ402に付着する。
ブラシの摩擦帯電によりブラシ繊維に捕捉されるトナーは、極性制御ブレード406により極性に制御し切れなかったトナーであり、極性制御ブレード通過前は、極性制御ブレード印加電圧極性と逆極性の帯電量が大きかったトナーが、極性制御ブレード406による電荷注入によっても極性が反転しなかったトナーである。しかし、極性制御ブレード通過のプラス極性のトナーは、極性制御ブレード406による電荷注入によって、帯電量が減り、弱帯電トナーとなっていると考えられる。このため、中間転写ベルト69との静電的付着力は小さく、摩擦帯電したブラシとの摺擦によって捕捉されやすいと考えられる。また、ブラシ繊維に付着後も、弱帯電であるため、中間転写ベルト69とクリーニングブラシ402との間に働く電界の影響よりも、ブラシ繊維との分子間力や、ブラシ繊維と繊維との間に捕捉される力の方が強く、ブラシの摩擦帯電によって捕捉されたトナーが、中間転写ベルト表面に再付着することはほとんどなく、ブラシ繊維に付着し続けると考えられる。
しかしながら、トナーの粒径や母体の材料、添加剤や、中間転写ベルト69の厚みが変わると、数3に示した近似式では各環境における絶対湿度と極性制御ブレード406への印加電圧との関係が合わなくなる恐れがある。その場合は、適宜別の換算式を用たり、温湿度ごとや絶対湿度に換算した表5のような制御テーブルを用いたりして、検知した温湿度で制御テーブルのどの値に入るか判断し、適切な印加電圧を読み出して極性制御ブレード406に電圧を印加するようにしても良い。
図16において、極性制御ブレード406により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、次のクリーニングブラシ402の位置に中間転写ベルト69の駆動により移送される。クリーニングブラシ402の芯金へは図示しない電源によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(+極性)が印加され極性制御ブレード406をすり抜けたトナーを静電的に吸着する。クリーニングブラシ402上に移動したトナーはクリーニングブラシ402より更に高い+極性の電圧を図示しない電源より軸に印加した回収ローラ403へ電位勾配により移動する。回収ローラ403上のトナーは導電性を有する回収ブレード404により掻き落とされ、トナー排出スクリュー405で機外に排出される。回収ブレード404は、回収ローラ403の表面電位を維持するために、回収ローラ403の軸へ印加されている電圧よりもさらに高い+極性の電圧が印加されている。
ここで、クリーニングブラシ402、回収ローラ403及び回収ブレード404の具体的な構成条件は以下の通りである。
<クリーニングブラシ条件>
ブラシ材質:導電性ポリエステル(繊維内部に導電性カーボンを内包し、繊維表面はポリエステル)
ブラシ抵抗:10[Ω](印加電圧100[V]〜700[V]で測定)
ブラシ軸印加電圧Vbt[V]:極性制御後の中間転写ベルト表面電位をVsb[V]とすると、Vbt=Vsb+300
ブラシ植毛密度:10[万本/inch]、繊維径約25[μm]〜35[μm]、ブラシ先端の毛倒れ処理あり、ブラシ径φ16[mm]
中間転写ベルトへのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
なお、クリーニングブラシ402のブラシ抵抗は10[Ω]〜10[Ω]が好ましく、これにより、トナーへの電荷注入抑制効果を保ちつつ、ブラシ軸に印加する電圧を低電圧化することができ、省エネルギー化や低コスト化が可能となる。また、ブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなる、つまり、ブラシ繊維に導電性を付与する導電性材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっていることで、クリーニングブラシ402の導電性(抵抗)が温湿度の影響を受け難くなる。
<回収ローラ条件>
回収ローラ芯金材質:SUS(ステンレス鋼)
回収ローラ表面材質:PVDF(厚み100[μm])の表層にアクリル系UV硬化樹脂層(厚み3[μm]〜5[μm])
表面層抵抗:1010[Ω/□]〜1013[Ω/□]
回収ローラへのブラシ繊維喰い込み量:1[mm]
回収ローラ芯金印加電圧Vrt[V]:Vbt+300
なお、ローラ表面に1010[Ω/□]以上の高抵抗層を有することで、クリーニングブラシ402と回収ローラ403とに挟まれたトナーに回収ローラ403から電荷が注入されるのが抑制されトナーの極性が反転しにくくなり、静電的な力によってクリーニングブラシ402から回収ローラ403へトナーを良好に回収することができる。また、ローラ表面に絶縁層を有するものでも良く、この場合の回収ローラ403の絶縁表面材料としては、PVDFチューブ、PIチューブ、アクリルコート、シリコーンコート(例えばシリコーン粒子を含有したPCをコート)、セラミックスなどを用いれば良い。
<回収ブレード条件>
導電性カーボン含有ポリウレタンゴム体積抵抗:10[Ω・cm](25[℃]50[%]にて測定)
ブレード当接角度:20[°]、ブレード厚み:2.8[mm]
回収ローラへのブレード喰い込み量:0.6[mm]
回収ブレードへの印加電圧Vrbt[V]:Vrt+900
ただし、ブラシ抵抗は直径10[mm]のSUSローラにブラシローラを対向させて200[mm/sec]で両方を回転させ、ブラシ芯金に電圧を印加して測定した。
以上のような条件で図15及び図16に示す本実施形態のプリンタで画像形成を行い、環境に応じて極性制御ブレード406に印加する電圧を変更させてクリーニングを行なったところ、良好なクリーニング性を得られた。また、クリーニング後のベルトクリーニング装置78を観察すると、クリーニングブラシ402によって中間転写ベルト69から除去されたトナーは回収ローラ403に移動し、さらに回収ブレード404で掻き落とされて、回収ローラ接触後のクリーニングブラシ表面にトナーは存在しなかった。なお、ブラシ抵抗は10[Ω]のもの以外に10[Ω]のものを用いても同様なクリーニング性能を得ることができた。
以上、本実施形態によれば、表面移動する被清掃体上である感光体のトナーを感光体上から除去するブラシローラであるクリーニングブラシと、クリーニングブラシが感光体上のトナーを除去する位置に対して感光体表面移動方向上流側の感光体の表面と対向する位置に、感光体上のトナーの極性を制御する極性制御ブレードや極性制御ブラシなどの極性制御部材と、上記極性制御部材に電圧を印加する電圧印加手段である電源とを備えたクリーニング装置において、装置内の温度と湿度とを検知する温湿度検知手段である温湿度検知センサを有しており、上記電源は温湿度検知センサの検知結果に基づいて極性制御部材に印加する電圧を変更する。これにより、温湿度検知センサの検知結果に基づいて極性制御部材に印加する電圧を変更するので、環境変動により極性制御部材の抵抗が変動してもトナー極性制御に適した電流を極性制御部材に流すことが可能となる。よって、温湿度環境に関係なく適切な電流量で極性制御部材からトナーへ電荷注入することができ、トナーの極性制御を良好に行うことができる。したがって、温湿度環境に関係なく感光体上のトナーの極性制御を良好に行うことができる。
また、本実施形態によれば、温湿度検知センサの検知結果に温度と相対湿度との少なくとも一方が含まれることで、温湿度データを容易に検知できる。
また、本実施形態によれば、温湿度検知センサの検知結果に絶対湿度が含まれることでより正確に極性制御の温湿度補正を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記極性制御部材が極性制御ブレードのような導電性ブレードであることで、感光体上の転写残トナーを掻き取ることができ、簡単な構成でクリーニングブラシに入力される転写残トナー量を低減することができる。
また、本実施形態によれば、クリーニングブラシは、表面移動する感光体上のトナーを感光体上から除去する、導電性を有する繊維を導電性芯金の外周から直径方向外側へ延びるように植毛されたものであり、導電性芯金に電圧を印加する導電性芯金電圧印加手段である電源と、導電性部材と導電性部材上に形成された絶縁性部材からなる表面層とを有し、クリーニングブラシと接触しクリーニングブラシに付着したトナーを静電的な力によって回収する回収部材である回収ローラと、上記導電性部材に電圧を印加する導電性部材電圧印加手段である電源と、回収ローラの表面層に電荷を付与する回収部材表面電荷付与手段である導電性ブレードと、クリーニングブラシが感光体上のトナーを除去する位置よりもクリーニングブラシ回転方向上流側、且つ、クリーニングブラシと回収ローラとが接する位置よりもクリーニングブラシ回転方向下流側に、クリーニングブラシのブラシ先端部に電荷を付与するブラシ先端電荷付与手段である電荷付与部材とを有している。このように、導電性部材上に絶縁性部材からなる表面層が形成された高抵抗の回収ローラを用いるので、クリーニングブラシからトナーを回収するときに、トナーへの電荷注入が抑制され、クリーニングブラシに付着したトナーがクリーニングブラシに印加される電圧の極性と同極性に強帯電する乃至極性が反転するのを抑制することができる。
また、クリーニングブラシのブラシ先端部に電荷付与部材によって電荷を付与することで、クリーニングブラシのブラシ先端電位が低下するのを抑制することができる。これにより、感光体の表面電位とクリーニングブラシのブラシ先端電位との電位差が小さくなるのを抑制することができ、感光体に付着したトナーを静電力によってクリーニングブラシのブラシに良好に吸着させることができる。また、導電性ブレードで、回収ローラの表面層に電荷を付与することで、回収ローラ表面の電位低下を抑制することができる。これにより、回収ローラ表面とクリーニングブラシのブラシ先端との電位差が小さくなるのを抑制することができ、クリーニングブラシに付着したトナーを静電力によって回収ローラ表面に良好に吸着させることができる。よって、クリーニングブラシに付着したトナーを回収ローラへ良好に回収することができる。したがって、回収ローラの表面電位及びクリーニングブラシのブラシ先端電位の低下を抑制し、経時で感光体のクリーニングを良好に行うことができる。
また、本実施形態によれば、クリーニングブラシのブラシ繊維の抵抗が10[Ω]以上10[Ω]以下であることで、トナーへの電荷注入を抑制し感光体のクリーニングを良好に行うことができ、且つ、クリーニングブラシや回収ローラに印加する電圧を低電圧化でき省エネルギー化や低コスト化が可能となる。
また、本実施形態によれば、クリーニングブラシのブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなる、つまり、ブラシ繊維に導電性を付与する導電性材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっている。これにより、クリーニングブラシの導電性(抵抗)が温湿度の影響を受け難くなるので、極性制御後トナーの電荷量が一定に制御されていれば、クリーニングブラシに対する温湿度制御が不要になり、制御が簡単で低コストとなる。
また、本実施形態によれば、潜像担持体である感光体と、感光体を帯電せしめる帯電手段である帯電装置と、感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段である光書込ユニットと、感光体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段である現像装置と、感光体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段である転写装置と、転写後の感光体上を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する感光体ドラムクリーニング手段とを有する画像形成装置において、感光体ドラムクリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置を用いることにより、感光体上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、本実施形態によれば、上記画像形成装置が、一つの感光体と複数の現像装置とで多色画像を形成する、1ドラム型のフルカラー画像形成装置である場合の潜像担持体クリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置を用いることにより、感光体上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。感光体上の転写残トナーを良好にクリーニングできることにより、感光体上の転写残トナーが他の色の現像装置内に混入することを防止することができ、混色の発生を防止することができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、本実施形態によれば、上記画像形成装置が、一つの感光体と一つの現像装置とからなる画像形成部を複数有し、上記複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成する、タンデム型のフルカラー画像形成装置である場合の感光体ドラムクリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置を用いることにより、各感光体上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、本実施形態によれば、上記画像形成装置が、感光体上のトナー像が、中間転写される中間転写体である中間転写ベルトと、中間転写ベルトの表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング手段とを有し、中間転写体クリーニング手段として、本実施形態のクリーニング装置を用いることにより、中間転写ベルト上の転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。これにより、高画質な画像形成を実現することができる。
また、本実施形態によれば、上記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いる。すなわち、球形トナーとして、形状係数SF−1が100〜150の真円度の高い球形トナーを用いている。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、したがって流動性が高くなり、また、トナーと感光体ドラム1との吸着力も弱くなって、転写率を高くすることができ、高品の画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、感光体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることで、感光体の膜削れ量を低減することができ、耐摩耗性を向上することができる。これにより、摩耗によって、感光体表面が削れて凹凸ができるの抑制することができる。その結果、感光体と極性制御ブレードとの接触圧が軸方向で均一に保たれ、トナーのすり抜けが発生し易い感光体と極性制御ブレードとの接触圧が低い部分が生じるのを抑制することができ、トナーのすり抜けを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、感光体として、架橋型の高分子材料を含有する表面保護層を有するものを用いることで、感光体の耐磨耗性を向上することができる。
また、実施形態よれば、上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することで、感光体の電気的安定性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、感光体と少なくとも本実施形態のクリーニング装置とを一体に備えたプロセスカートリッジとすることで、クリーニング装置及び感光体をプリンタに対して容易に着脱することができる。これにより、上述したように高画質な画像形成を実現することが可能となり、且つ、交換時の操作性が向上する。
本発明の特徴部である温湿度環境に応じた電圧変更制御のフローチャート。 実施形態1に係るプリンタの概略構成図。 画像形成部近傍の拡大概略構成図。 プロセスカートリッジの概略構成図。 感光体ドラム上に担持された転写残トナーAの帯電電位分布、及び、極性制御ブレードと感光体との対向部を通過した転写残トナーAの帯電電位分布を示すグラフ。 感光体ドラム上に担持された転写残トナーBの帯電電位分布、及び、極性制御ブレードと感光体との対向部を通過した転写残トナーBの帯電電位分布を示すグラフ。 (a)抵抗が6乗品の導電性ブレードにおける温湿度環境よる抵抗値の変化を示したグラフ。(b)抵抗が8乗品の導電性ブレードにおける温湿度環境よる抵抗値の変化を示したグラフ。 極性制御ブレードに−1000[V]の電圧を印加した場合の温湿度環境と極性制御率との関係を示したグラフ。 極性制御ブレードに−1200[V]の電圧を印加した場合の温湿度環境と極性制御率との関係を示したグラフ。 極性制御ブレードに−1400[V]の電圧を印加した場合の温湿度環境と極性制御率との関係を示したグラフ。 実施形態1における絶対湿度と極性制御ブレード印加電圧との関係を示したグラフ。 形状係数SF1と転写残トナー量との関係を示すグラフ。 形状係数SF1を求めるための説明図。 実施形態2に係る複写機の要部構成図。 実施形態3に係る1ドラム型のフルカラープリンタの要部概略構成図。 ベルトクリーニング装置の詳細な構成を示したプリンタの要部概略構成図。 実施形態3における絶対湿度と極性制御ブレード印加電圧との関係を示したグラフ。
符号の説明
1 感光体
2 クリーニング装置
8 中間転写ベルト
71 感光体
75 クリーニング装置
78 ベルトクリーニング装置
100 プリンタ
201 感光体
218 クリーニング装置
251 極性制御ブラシ
223 クリーニングブラシ
224 回収ローラ
231 回収ブレード
233 電荷付与部材
250 温湿度センサー
300 プロセスカートリッジ
323 極性制御ブレード
324 クリーニングブラシ
326 回収ローラ
327 回収ブレード
325 電荷付与部材
330 温湿度検知センサー
402 クリーニングブラシ
403 回収ローラ
404 回収ブレード
406 極性制御ブレード

Claims (16)

  1. 表面移動する被清掃体上のトナーを被清掃体上から除去するブラシローラと、
    該ブラシローラが上記被清掃体上のトナーを除去する位置に対して被清掃体表面移動方向上流側の該被清掃体の表面と対向する位置に、被清掃体上のトナーの極性を制御する極性制御部材と、
    該極性制御部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備えたクリーニング装置において、
    装置内の温度と湿度とを検知する温湿度検知手段を有しており、
    該電圧印加手段は該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該極性制御部材に印加する電圧を変更することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記温湿度検知手段の検知結果には、温度と相対湿度との少なくとも一方が含まれることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項2のクリーニング装置において、
    上記温湿度検知手段の検知結果には、絶対湿度が含まれることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1、2または3のクリーニング装置において、
    上記極性制御部材は導電性ブレードであることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、
    上記ブラシローラは、導電性を有する繊維を導電性芯金の外周から直径方向外側へ延びるように植毛されたものであり、該導電性芯金に電圧を印加する導電性芯金電圧印加手段と、
    導電性部材と該導電性部材上に形成された高抵抗部材または絶縁性部材からなる表面層とを有し、該ブラシローラと接触し該ブラシローラに付着したトナーを静電的な力によって回収する回収部材と、
    該導電性部材に電圧を印加する導電性部材電圧印加手段と、
    該表面層に電荷を付与する回収部材表面電荷付与手段と、
    該ブラシローラが被清掃体上のトナーを除去する位置よりもブラシローラ回転方向上流側、且つ、該ブラシローラと該回収部材とが接する位置よりもブラシローラ回転方向下流側に、該ブラシローラのブラシ先端部に電荷を付与するブラシ先端電荷付与手段とを有することを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5のクリーニング装置において、
    上記ブラシローラのブラシ繊維の抵抗が10[Ω]以上10[Ω]以下であることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6クリーニング装置において、
    上記ブラシローラのブラシ繊維の表面部が絶縁性材料からなることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、
    転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    一つの潜像担持体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8の画像形成装置において、
    一つの潜像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項8、9または10の画像形成装置において、
    上記潜像担持体上のトナー像が、中間転写される中間転写体と、
    該中間転写体の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング手段とを有し、
    該中間転写体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項8、9、10または11の画像形成装置において、
    上記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項8、9、10、11または12の画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項8、9、10、11、12または13の画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、架橋型の高分子材料を含有する表面保護層を有するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 像担持体と少なくともクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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