JP2009086116A - 電気光学装置 - Google Patents

電気光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009086116A
JP2009086116A JP2007253587A JP2007253587A JP2009086116A JP 2009086116 A JP2009086116 A JP 2009086116A JP 2007253587 A JP2007253587 A JP 2007253587A JP 2007253587 A JP2007253587 A JP 2007253587A JP 2009086116 A JP2009086116 A JP 2009086116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
incident
panel module
light
display
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007253587A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Imaoka
紀夫 今岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Epson Imaging Devices Corp
Original Assignee
Epson Imaging Devices Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Epson Imaging Devices Corp filed Critical Epson Imaging Devices Corp
Priority to JP2007253587A priority Critical patent/JP2009086116A/ja
Publication of JP2009086116A publication Critical patent/JP2009086116A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】表示領域の周囲に非表示領域が存在し、いわゆる額縁領域が形成されることにより観察者に違和感を与えることを回避する。
【解決手段】パネルモジュール1及びこれと固定されたバックキャビネット3の周縁に沿って光学部材200が形成されたフロントキャビネット2を配置する。光学部材200により、表示面1a側から見て、パネルモジュール1の前面側及び背面側の、非表示領域11bと重なる領域を、パネルモジュール1の側面側から覆い、非表示領域11bと重なる領域の背部の光をパネルモジュール1の背面側から前面側に導き、この前面側の部分に、表示面1a側の観察者から見て背景像が表示されて見えるようにし、あたかも、フロントキャビネット2が存在しないかのように見せることで、額縁領域が存在しない場合と同等の状態を実現する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示パネルといった、フラットパネルディスプレイからなる電気光学装置に関する。
従来、電気光学装置としての液晶表示装置は表示パネルとして用いられ、ノート型パソコンや、液晶テレビ等といった電子機器に搭載されている。これら電子機器では、筐体内部の限られた空間に液晶表示装置を収容する必要があり、また、液晶表示装置によって表示し得る情報量を多くしたいという要求から、液晶表示装置の表示領域を極力広くし、且つ表示領域外の領域、すなわち非表示領域を狭くするという構成が望まれている。なお、上記の非表示領域は額縁領域と呼ばれることがある。
この非表示領域を狭くすることの可能な表示装置として、例えば、液晶表示装置の駆動制御を行うための駆動用ICとこの駆動用ICに接続される配線とを、非表示領域に配置する際の配置位置を調整することにより、非表示領域の範囲を狭めるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、非表示領域に両面接着テープを貼着しこの両面接着テープで液晶表示パネルとバックライトユニットとを固定する方法とした場合、これらを固着するためにはある程度十分な領域を確保する必要があることに鑑み、両面接着テープで貼着するのではなく、偏光板を、液晶表示パネルとバックライトユニットとを固定可能な形状に形成することで、非表示領域を狭めるようにしたものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−140015号公報 特開2007−164057号公報
しかしながら、何れの方法においても、非表示領域を狭めることはできるものの、非表示領域を完全になくすことはできず、多少なりの非表示領域が残ってしまう。このため、この液晶表示パネルをパソコンや液晶テレビの筐体に組み込む場合には、この非表示領域を覆う外枠を配置する必要がある。
液晶テレビの視聴者の中には、美的感覚の点等からこのような外枠に対して違和感を覚える人も存在する。例えば、大型テレビで雄大な景色の映像を見ている場合等には、視界に無機質な外枠が入ってくるため、映像から得られる雰囲気を壊すと感ずること等が考えられる。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、液晶表示パネルといったフラットパネルディスプレイ等の電気光学装置において、表示領域の周囲に非表示領域が存在することによって生ずる違和感を解消することである。
上記した課題を解決するために、本発明の電気光学装置は、表示領域及び当該表示領域の外周に配置される非表示領域が形成された表示面を有するパネルモジュールと、当該パネルモジュールの表示面側から見て、前記パネルモジュールの非表示領域と重なる領域の背部からの光が入射され、当該光を前記パネルモジュールの端面外側を迂回して、前記パネルモジュールの表示面側の非表示領域と重なる領域から出射する光学部材と、を備えることを特徴としている。
これにより、表示面側の観察者からは、パネルモジュールの非表示領域と重なる領域には背景が表示されて見えるため、表示面に非表示領域が存在しない場合と同等の状況を実現することができる。
また、上記した電気光学装置において、前記光学部材は、前記表示面側から見て、前記パネルモジュールの背面に前記非表示領域と重なるように設置され背部からの光が入射される入射面と、前記パネルモジュールの表示面側に前記非表示領域と重なるように設置され前記入射面に入射された光を出射する出射面と、を備え、前記入射面及び出射面は、前記表示領域側の端部が前記非表示領域と表示領域との境界位置と重なるように又は前記表示領域と一部重なるように設置されることを特徴としている。
これにより、表示面側の観察者から、非表示領域の背景が、表示領域に重なって見えることはなく、表示領域に背景が重なって表示されることにより違和感を与えることを回避することができる。
また、上記した電気光学装置において、前記入射面に入射される光を、前記出射面に導く複数の反射面を備えることを特徴としている。
入射面に入射される光を、出射面に反射を繰り返すことで導くため、色収差が生じるとなく容易に導くことができる。
また、上記した電気光学装置において、一部が前記入射面をなす第1の透過面と、前記入射面に入射された光を前記第1の透過面に向けて反射する第1の反射面と、を有し、前記第1の透過面と前記第1の反射面とは、前記第1の反射面の反射光が前記第1の透過面に入射されるときの入射角が、前記第1の透過面の臨界角よりも大きな角度となるように設置されることを特徴としている。
入射面は、光を入射するだけでなく、光を反射する面としても作用するため、その分、反射面の数を削減することができる。
また、上記した電気光学装置において、一部が前記出射面をなす第2の透過面と、入射される光を前記第2の透過面に向けて反射する第2の反射面と、を有し、前記第2の透過面と前記第2の反射面とは、前記第2の反射面の反射光が前記第2の透過面に入射されるときの角度が、前記第2の透過面の臨界角よりも大きな角度となるように設置されることを特徴としている。
出射面は、光を出射するだけでなく、光を反射する面として作用するため、その分、反射面の数を削減することができる。
また、上記した電気光学装置において、前記入射面に入射された光は、偶数回反射されて前記出射面に導かれることを特徴としている。
これにより、出射面に表示されて見える背景像が、左右反転等することなく、正立像として表示させることができる。
また、本発明の電気光学装置は、前記光学部材は、前記表示面側から見て、前記入射面に入射された光を反射して前記パネルモジュール端面の外側に設定された焦点に集光させる第1の放物面鏡と、前記パネルモジュールを挟んで前記第1の放物面鏡と対称な位置に設置され、焦点が前記第1の放物面と同一に設定された第2の放物面鏡と、前記第1の放物面鏡の焦点位置に前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸と垂直に設置される一の反射面と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の電気光学装置は、前記光学部材は、前記表示面側から見て、前記入射面に入射された光を反射して前記パネルモジュール端面の外側に集光させる第1の放物面鏡と、前記パネルモジュールを挟んで前記第1の放物面鏡と対称な位置に設置される第2の放物面鏡と、1又は複数の反射面を有し、前記第1の放物面鏡の反射光を前記1又は複数の反射面を介して前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸上に設定された焦点に導く第1の反射構造と、前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の反射構造と対称な位置に設置される第2の反射構造と、前記焦点の位置に前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸と垂直に設置される一の反射面と、を備えることを特徴としている。
また、上記した電気光学装置において、前記第1の反射構造は、一部が前記入射面をなす透過面であり且つ前記第1の放物面鏡の反射光を入射しその入射角が臨界角よりも大きな角度となるように設置される第1の透過面を有し、前記第2の反射構造は、前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の透過面と対称な位置に設置される第2の透過面を有することを特徴としている。
また、上記した電気光学装置において、前記第1の反射構造は、一部が前記入射面をなす透過面であり且つ前記第1の放物面鏡の反射光を入射しその入射角が臨界角よりも大きな角度となるように設置される第1の透過面と、当該第1の透過面の反射光を前記一の反射面に向けて反射し前記焦点に集光させる第1の反射面と、を有し、前記第2の反射構造は、前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の透過面及び第1の反射面のそれぞれと対称な位置に設置される第2の透過面及び第2の反射面を有することを特徴としている。
このように、放物面鏡を用いることにより、入射面に入射された光を出射面まで導く際の反射回数を、反射面のみを用いた場合に比較してより少なくすることができる。
また、上記した電気光学装置において、前記パネルモジュールの表示面側から見て、前記光学部材のうち、前記パネルモジュール端面より外側の、前記入射面及び出射面と重ならない領域に入射される背部からの光は、そのまま透過されて出射されることを特徴としている。
これによって、表示面側から見て、非表示領域と重なる領域には背景像が表示されて見え、非表示領域と重ならない領域には背景像がそのまま透過されて見えるから、観察者からは、表示領域の周囲のいわゆる額縁領域が見えることはなく、すなわち、額縁領域が存在しない場合と同等の状態を実現することができる。
また、上記した電気光学装置において、前記表示面側から見て、前記光学部材の入射側又は出射側の前記非表示領域と重なる領域に、前記入射面に入射される光の伝達光路における光路長差調整用のリレーレンズを配置したことを特徴としている。
さらに、上記した電気光学装置において、前記第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡の少なくとも何れか一方は、前記入射面に入射される光の伝達光路における光路長差を吸収するように形成されることを特徴としている。
このように、光路長差調整用のリレーレンズを配置したり、放物面鏡を調整したりすることで、観察者に見える背景像を、歪みのない鮮明な背景像とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
初めに構成を説明する。
図1は、本発明を適用した液晶テレビ100を分解した概略斜視図の一例である。
図1に示すように、液晶テレビ100は、パネルモジュール1と、フロントキャビネット2と、バックキャビネット3とを備える。
パネルモジュール1は、略板状のパネル部11と、パネル部11の周縁に連なるフランジ部12とを有する。パネル部11には、液晶表示パネルと、バックライトユニットと、これら液晶表示パネルやバックライトユニットを駆動制御するための回路基板や電源基板等の電気部品等とを備える。パネル部11の一方の面の略中央にはテレビの映像を表示する表示領域11aが形成され、この表示領域11aの周囲に液晶表示パネル駆動用のICやこの駆動用ICと回路基板とを接続する配線等が配置された非表示領域11bが形成される。
フロントキャビネット2は、パネルモジュール1及びバックキャビネット3の周縁部を取り囲む四角形の枠状に形成される。このフロントキャビネット2は、透過面や反射面を有する、ガラスや石英等の光学物質からなる光学部材で構成される。
バックキャビネット3は、パネルモジュール1のパネル部11を背面側から覆いこれを収容する覆部31と、覆部31の周縁に連なりパネルモジュール1のフランジ部12と対向するフランジ部32とを有する。
図2は、正面から見て、フロントキャビネット2を構成する左側の枠部分の詳細を示す図であって、(a)は図1のA−A′断面図、(b)はその斜視図である。
フロントキャビネット2は、図2に示すように、断面が略逆S字状の光学部材200で形成され、この光学部材200は窪み101を有する。また、この光学部材200の外面は複数の平面で構成される。
なお、パネルモジュール1とバックキャビネット3とを、図2では、模式的にパネルモジュール1として表している。また、パネルモジュール1の非表示領域11bとフランジ部12とを、図2では、模式的に非表示領域11bとして表している。
また、図2の説明においては、パネルモジュール1の表示面1a側から見た位置関係として説明する。
窪み101は、図2に示すように、底面101aと、底面101aの両側に形成された側面101b及び101cとで構成される。そして、底面101aとパネルモジュール1の側面とが対向するように配置される。
光学部材200は、入射側の透過面111と、反射面112〜114、116、118と、透過面115と、出射側の透過面117と、を備え、反射面112〜114、116、118は、それぞれ外周にアルミ箔等の反射膜が貼着され平面鏡を形成している。
透過面111は、窪み101にパネルモジュール1が収容された場合に、パネルモジュール1の後側に位置する。また、透過面111は、光学部材200内部に、表示面1a側から見て透過面111背部の領域W1及びW3の光(背景)を入射する。
また、透過面111は、臨界角よりも大きな角度で入射される光を反射する。そのため、後述するように、反射面112の反射光は臨界角よりも大きな入射角で入射されるので、この反射面112の反射光は透過面111で全反射される。つまり、透過面111は、光を入射する透過面として作用すると共に、反射面112の反射光を全反射する反射面として作用する。
反射面112は、透過面111から入射した光を後述する反射面113の方向に反射する。また、反射面112は、この反射面112の反射光が透過面111に入射されるときの入射角が、透過面111の臨界角よりも大きな角度となるように配置される。
また、反射面112は、窪み101にパネルモジュール1が収容されたときに、表示面1a側から見て、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる幅を有し、且つ反射面112の表示領域11a側の端部は、非表示領域11bと表示領域11aとの境界位置、又は境界位置よりも表示領域11a側に若干入った位置と重なるように配置される。つまり、後述のように、光学部材200により迂回して前面側から出射される背景像と表示領域11aの表示映像とが、表示領域11aと非表示領域11bとの境界位置で隣接するか、又は背景像が表示領域11aと一部重なるように配置され、このとき観察者には、表示領域11a上に背景像が重なって表示されて見えることにより、表示領域11aの表示映像の妨げとならない程度に重なるように配置される。
反射面113は、前記透過面111で全反射された反射光を後述する反射面114の方向に反射する。
反射面114は、前記窪み101の後側の側面、すなわち、パネルモジュール1の後側となる側面101bを形成し、反射面113の反射光を後述する透過面115に向けて反射する。
透過面115は、表示面1a側から見た前後方向の位置が前記反射面112と反射面114との間であり、且つ前記透過面111と平行に配置される。また、透過面115は、反射面114の反射光を入射し、これを後述の反射面116に向けて全反射する。
ここで、透過面115と前記反射面114とは、反射面114の反射光が透過面115に入射されるときの入射角が、透過面115の臨界角よりも大きな角度となるように配置される。このため、透過面115は、反射面114の反射光を全反射する。また、透過面115は、前記反射面112と重ならない領域W2の背部の光(背景)を入射しこれを透過する。
つまり、透過面115は、領域W2の背部の光(背景)を透過する透過面として作用すると共に、反射面114の反射光を全反射する反射面として作用する。
反射面116は、透過面115の反射光を後述の透過面117に向けて反射する。
透過面117は、窪み101にパネルモジュール1が収容された場合に、窪み101の手前側の側面101cよりも手前側に、前記透過面111及び透過面115と平行に配置される。また、透過面117は、反射面116の反射光を全反射する。ここで、透過面117と前記反射面116とは、反射面116の反射光が透過面117に入射されるときの入射角が、透過面117の臨界角よりも大きな角度となる角度に配置される。そして、透過面117は、前記透過面115で透過された光をそのまま透過して出射すると共に、反射面116の反射光を反射面118に向けて全反射する。また、透過面117はこの反射面118から垂直に入射される反射光をそのまま透過して出射する。つまり、透過面117は反射面116の反射光を全反射する反射面として作用すると共に、透過面115を透過した透過光及び反射面118の反射光を垂直に出射する透過面として作用する。
反射面118は、窪み101の手前側の側面101cを形成し、前記透過面117で反射された反射光を反射面118に向けて反射する。ここで、透過面117と反射面118とは、反射面118の反射光が、透過面117から垂直に出射されるように配置される。
また、反射面118は、窪み101にパネルモジュール1が収容されたときに、表示面1a側から見て、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる幅であり、且つ反射面112と同じ幅に形成される。
そして、各反射面112〜114、116、118及び透過面111、115、117は、表示面1a側から見て、透過面111を介して反射面112に入射される領域W1の背景と、透過面117から出射される光からなる背景像とが一致するように、それぞれ配置される。
このため、図2に示すように、表示面1a側の観察者には、光学部材200の前面に配置される透過面117において、反射面112と重なる領域W1は、この領域W1の背景と一致する背景像が透過面117に表示されて見えることになる。また、透過面115の、反射面112と重ならない領域W2においては、この領域W2の背景が透過面115で透過されそのまま透過面117から出射される。したがって、表示面1a側から見て、透過面117と重なる領域(W1+W2)の背景像が、透過面117に表示されて見えることになる。
また、透過面111の反射面112と重ならない領域W3においては、透過面111で透過された光(背景)は反射面114で反射されるため、透過面117側には伝達されない。
したがって、図2に示すように、窪み101にパネルモジュール1を収容し、正面側から見たとき、パネルモジュール1の非表示領域11bは、フロントキャビネット2つまり光学部材200により覆われるため、フロントキャビネット2の透過面117と表示領域11aとのみが見えることになる。そして、透過面117には、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる領域W1の背景像と、透過面115を透過する領域W2の背景像とが表示されて見えるため、表示面1a側の観察者からは、あたかも、フロントキャビネット2が存在しないかのように見える。つまり、液晶テレビ100の、表示領域11aのみが見えることになり、背景の中に、液晶テレビ100の表示映像のみが浮かんで見えることになる。
図3は、フロントキャビネット2と、パネルモジュール1及びバックキャビネット3との取り付け部分を示す概略図である。なお図3は、液晶テレビ100を正面側から見て、左側面における取り付け部分の断面図を示す。
パネルモジュール1とバックキャビネット3とは、バックキャビネット3の覆部31にパネルモジュール1のパネル部11を収容した状態で、パネルモジュール1のフランジ部12とバックキャビネット3のフランジ部32とを重ね合わせてフランジ部12側からネジ止めすること等により固定される。
固定されたパネルモジュール1及びバックキャビネット3のこれらの端面を覆うようにフロントキャビネット2が配置され、フロントキャビネット2及びバックキャビネット3が、分散して配置される複数の取り付け部材5によって固定される。
この取り付け部材5は、保持部51とベース部53とを有する。ベース部53は板状に形成され、バックキャビネット3の背面に固定される。保持部51はベース部53の略中央から略垂直に立設して設けられ、ベース部53と平行となるように折り曲げられた鍵型を有し、この鍵型部分とベース部53とで略カタカナの“コ”の字部材を形成する。そして、この“コ”の字部材と、フロントキャビネット2の、透過面111と、反射面113及び114とで形成される凸部2aとが嵌合することにより、フロントキャビネット2を保持する。このように凸部2aを保持した状態で、ベース部53をバックキャビネット3の背面にベース部53側からネジ止めすること等により、フロントキャビネット2とバックキャビネット3とが固定され、結果的に、フロントキャビネット1とバックキャビネット3との間にパネルモジュール1が挟まれて、これらが固定される。
また、フロントキャビネット2は、実際には複数の部材に分割して形成され、フロントキャビネット2の分断させた各部材を、それぞれパネルモジュール1及びバックキャビネット3に取り付けると共に、複数の部材どうしを固定することで枠状をなす。
例えば、矩形の枠状のフロントキャビネット2において、液晶テレビ100の正面側から見て、上辺及び左右の辺に対応する部材からなる上側部材と、下辺に対応する部材からなる下側部材とに分割してもよく、また、矩形の4辺それぞれを個別の部材として設けてもよく、また、隣り合う2辺どうしを1つの部材として、2つの部材を突き合わせるようにしてもよい。液晶テレビ100の観察者が、分割した各部を接合する継ぎ目部分に対して違和感を覚えることのないように分割すればよい。
なお、隣り合う2辺どうしを1つの部材とする場合には、その角部は、例えば、各光学部材の角部を構成する端部を斜めに形成し各光学部材を突き合わせた形状、又は各光学部材の角部を構成する端部どうしを円弧状につなぎ合わせた形状に形成すればよい。
なお、図3に示すように、フロントキャビネット2とパネルモジュール1の表示面1a側端部との間には隙間が形成されるため、ここに、例えば、枠状の緩衝部材を介在させることにより、フロントキャビネット2とパネルモジュール1とをより確実に固定すると共に、内部へのごみ等の異物の混入を防止するようにしてもよい。
また、液晶テレビ100の構成部品である、スピーカや、入出力端子等は、背面側に設けるか、或いは別体として設ければよい。
また、パネルモジュール1、フロントキャビネット2及びバックキャビネット3の固定方法はこれに限るものではなく、これらを固定することができれば、どのような方法であってもよい。
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
図4(a)は、液晶テレビ100の正面図、(b)は、観察者に見える液晶テレビ100の正面図、(c)は、従来の液晶テレビの正面図である。
図4(a)に示すように、正面側から見た液晶テレビ100は、フロントキャビネット2の透過面117からなる枠状領域100aと、表示領域11aとが見えることになる。
ここで、フロントキャビネット2は、前述のように光学部材200で構成されており、正面側から見て透過面117と重なる領域の背部の光が透過面117から出射される。このため、実際には、フロントキャビネット2が存在するが、透過面117すなわち枠状領域100aから、フロントキャビネット2の背部の光が出射されるため、観察者からは、枠状領域100aには背景像が表示されて見えることになる。つまり、図4(b)に示すように、液晶テレビ100が壁に配置されており壁紙が花柄である場合には、観察者には、枠状領域100aの部分も花柄に見えることから、フロントキャビネット2があたかもないように見え、表示領域11aのみが見えることになる。
したがって、パネルモジュール1の表示領域11aの周囲に、駆動回路や配線等が配置された非表示領域11bを有するにも関わらず、この非表示領域11bが存在しない場合と同等の状態を実現することができる。
ここで、図4(c)に示す従来のように、駆動回路や配線等が配置された非表示領域を、フロントキャビネットで隠す構成にした場合、観察者からは、表示領域11aの周囲にフロントキャビネットが存在して見える。このため、表示領域11aの周囲にいわゆる額縁領域が存在して見えることになり、液晶テレビ100の観察者に対して違和感を与える可能性がある。しかしながら、上記第1の実施の形態においては、図4(b)に示すように、見た目には額縁領域が存在しないから観察者に対して違和感を与えることを回避することができる。特に、リビング等くつろぎの場所に液晶テレビを配置した場合等には、液晶テレビ100の表示映像のみが浮きあがって見えることになり、幻想的な雰囲気を醸し出すことができる。
また、図2に示すように、光学部材200を反射面及び透過面で構成し、8回反射させて透過面117から出射させる構成としているため、背景像が上下左右に反転することはない。
また、透過面111、115及び117は、透過面及び反射面として用いているから、その分、光学部材200の面の数を削減することができる。
また、反射面112〜114、116、118では、反射膜を設けて全反射させるようにし、また、透過面111、115及び117を、反射面として作用させる場合には、全反射させる構成としているから、各面における反射の際の光量の減少を防止することができ、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
また、背景像を反射のみによって伝達しているため、色収差が生じることなく、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
なお、上記第1の実施の形態においては、光学部材200を、図2に示すように、表示面1a側から見て、逆S字形状に形成した場合について説明したがこれに限るものではなく、8回反射させる構成であればどのような構成でもよい。また、反射回数は8回に限るものではない。上下左右反転しない背景像を得るためには偶数回反射させればよいから、偶数回反射させる構成であれば何回反射させてもよい。
また、奇数回の場合には、観察者は、背景像が反転して見えることになるが、例えば、背景が無地の場合等、反転していても違和感を与えない場合には、奇数回反射させる光学部材であってもよい。
また、上記第1の実施の形態においては、光路長差が発生するため、透過面117において背景像が歪んで見える可能性がある。この場合には、例えば図5に示すように、正面側から見てフロントキャビネット2と重なる位置に、枠状のリレーレンズ100bを設けることで、フロントキャビネット2の正面側に伝達される背景像の歪みを吸収するようにしてもよい。このリレーレンズ100bは、液晶テレビ100の前面側及び背面側の何れに配置してもよいが、見栄え等の点を考慮して、例えば背面側に配置すればよい。また、必ずしも枠状に限るものではなく、必要に応じて、液晶テレビ100の左右の辺にのみ柱状のリレーレンズを配置するようにしてもよい。
ここで、上記第1の実施の形態において、表示面1a側から見て透過面111の領域W1と重なる領域が入射面に対応し、透過面117の領域W1と重なる領域が出射面に対応している。
また、透過面111が第1の透過面に対応し、反射面112が第1の反射面に対応し、透過面117が第2の透過面に対応し、反射面116が第2の反射面に対応している。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、光学部材200の光路が異なり、フロントキャビネット2の形状が異なること以外は同様であるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図6は、第2の実施の形態における、フロントキャビネット2の構成を示す図である。正面側から見て、フロントキャビネット2を構成する左側の枠部分を示す図であって、(a)は水平断面図、(b)は斜視図である。
フロントキャビネット2は、図6に示すように、断面が線対称に構成され、線対称の軸となる位置に、パネルモジュール1及びバックキャビネット3の端部を収納する窪み201を有する。そして、光学部材200の外面は複数の平面と2つの放物面とで構成される。
なお、パネルモジュール1とバックキャビネット3とを、図6では、模式的にパネルモジュール1として表している。また、パネルモジュール1の非表示領域11bとフランジ部12とを、図6では、模式的に非表示領域11bとして表している。
また、図6の説明においては、パネルモジュール1の表示面1a側から見た位置関係として説明する。
窪み201は、図6に示すように、放物面からなる側面201aと201bとをその端部を突き合わせて形成される。
光学部材300は、図6に示すように、入射側の透過面211と、入射側の放物面212と、反射面213と、出射側の放物面214と、出射側の透過面215と、を備える。前記放物面212及び214と反射面213の外周にはアルミ箔等の反射膜が貼着され、それぞれ放物面鏡及び平面鏡を形成している。
透過面211は、窪み201にパネルモジュール1が収容された場合に、パネルモジュール1の表示面1a側から見てパネルモジュール1の後に位置し、透過面211の背部の光(背景)を入射しこれを透過する。
放物面212は、窪み201の一方の側面201aを形成し、透過面211で透過された入射光を、後述の反射面213に向けて反射する。また、放物面212の焦点Xが、反射面213上に位置するように配置される。また放物面212は、窪み201にパネルモジュール1が収容されたときに、表示面1a側から見て、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる幅を有し、且つ反射面212の表示領域11a側の端部は、非表示領域11bと表示領域11aとの境界位置又はこの境界位置よりも若干表示領域11a側に入った位置に配置される。つまり、後述のように、光学部材300により迂回して前面側から出射される背景像と表示領域11aの表示映像とが、表示領域11aと非表示領域11bとの境界位置で隣接するか、又は背景像が表示領域11aと一部重なるように配置され、このとき観察者に対して表示領域11a上に背景像が重なって見えることにより、観察者から見て、表示領域11aの表示映像の妨げとならない程度に重なるように配置される。
反射面213は、放物面212の焦点Xの位置に透過面211と垂直に配置され、放物面212からの反射光を後述する放物面214に向けて反射する。
放物面214は、前記窪み201の他方の側面201bを形成し、前記放物面212の表示領域11a側の端部と突き合わせて配置される。また、放物面214は、前記放物面212の焦点Xと同一位置に焦点を有し、前記放物面212と放物面214との接合点と焦点Xとを結ぶ線分を軸として、前記放物面214と前記放物面212とは線対称の関係にある。このため、放物面214は、前記反射面213の反射光を受け、これを前記透過面211に垂直な平行光に変換して反射する。
また放物面214は放物面212と同じ幅を有し、且つその表示領域11a側の端部は、放物面212の表示領域11a側の端部と重なる位置に配置される。
透過面215は、前記放物面212及び214の線対称の軸と同一軸を軸として、前記透過面211と線対称の関係にある。このため、透過面215は、前記透過面211と平行に配置され、前記透過面211で透過された入射光を垂直に入射しこれをそのまま透過して出射すると共に、前記放物面214で反射された平行光を垂直に入射し、これをそのまま出射する。
したがって、図6に示すように、透過面215において、表示面1a側から見て放物面212及び214と重なる領域W11においては、この領域W11と重なる背部の光が出射され、放物面212及び214と重ならない領域W12においては、この領域W2と重なる背部の光が透過面211で透過されこれがそのまま透過面215から出射される。このため、透過面215には、表示面1a側から見て透過面215と重なる領域の背景像が表示されて見えることになる。
このため、図6に示すように、窪み201にパネルモジュール1を収容し、表示面1a側から見たとき、パネルモジュール1の非表示領域11bは、フロントキャビネット2により覆われるため、フロントキャビネット2の透過面215と表示領域11aとのみが見えることになる。このとき、透過面215からフロントキャビネット2の背部の光が、直接又は反射されて出射されるため、表示面1a側の観察者には、透過面215には、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる領域W11の背景像と領域W12の背景像とが表示されて見えることになる。よって、観察者には、あたかもフロントキャビネット2が存在しないかのように見えることになるため、この場合も、液晶テレビ100の表示領域11aのみが見えることになる。
図7は、フロントキャビネット2と、パネルモジュール1及びバックキャビネット3との取り付け部分の概略構成図である。なお図7は、液晶テレビ100を正面側から見て、左側面における取り付け部分の断面を表す。
パネルモジュール1とバックキャビネット3とは、上記第1の実施の形態と同様に、バックキャビネット3の覆部31にパネルモジュール1のパネル部11を収容した状態で、パネルモジュール1のフランジ部12とバックキャビネット3のフランジ部32とを重ね合わせてフランジ部12側からネジ止めすること等により固定される。
この固定されたパネルモジュール1及びバックキャビネット3に、これらの端面を覆うようにフロントキャビネット2が配置され、フロントキャビネット2とバックキャビネット3とが、分散して配置される複数の取り付け部材7によって固定される。
この取り付け部材7は、保持部71と、当該保持部71と一体に形成されるベース部73とを有する。保持部71は、反射面213の透過面211側の部分から透過面211に沿って折り曲げられて延び、透過面211の放物面212側の端部で反射面213と略平行となるように折れ曲がった、略カタカナの“コ”の字状を有する。また、ベース部73は、表示面1a側から見てバックキャビネット3の覆部31の角部に沿った鍵型形状を有し、鍵型の覆部31の底面と対向する面の略中央部分から前記保持部71の一端が略垂直に立ち上がって形成され、且つ鍵型部分の覆部31の側面と対向する面と、保持部71の他端側の面とが略平行となるように形成される。
そして、保持部71により反射面213及び透過面211を保持し、且つ放物面212の外周の一部を、ベース部73の覆部31の角に沿った角部73aで支持することにより、表示面1a側から見てフロントキャビネット2の後側の部分を、保持部71とベース部73の角部73aとにより保持する。そして、この状態で、ベース部73をバックキャビネット3の背面にネジ止めすること等により、フロントキャビネット2とバックキャビネット3とが固定され、結果的に、フロントキャビネット2とバックキャビネット3との間にパネルモジュール1が挟まれて、これらが固定される。
なお、取り付け部材7は透過面211に沿って配置されるため、透過面211の取り付け部材7により覆われる領域に対応する光は入射されず、フロントキャビネット2に背景像が表示されていない領域が存在することになる。したがって、取り付け部材7は、例えば、フロントキャビネット2の四隅等、背景像が表示されて見えない領域が存在した場合であっても観察者にできるだけ違和感を与えることのない位置に配置する。また、取り付け部材7の幅を、できるだけ短くする等、取り付け部材7により透過面211が覆われる領域ができるだけが小さくなるように形成する。
なお、ベース部73の、覆部31の角に沿った角部73aと、放物面212との間にゴム等のシール部材を介在させ、取り付け部材とフロントキャビネット2をより確実に固定するようにしてもよい。
また、この場合も図7に示すように、フロントキャビネット2とパネルモジュール1の表示面1a側の端部との間に隙間が形成されるため、この隙間に例えば、枠状の緩衝部材を介在させることにより、フロントキャビネット2とパネルモジュール1とをより確実に固定すると共に、内部へのごみ等の異物の混入を防止するようにしてもよい。
また、この場合も、フロントキャビネット2は、複数の部材に分割して形成され、フロントキャビネット2の分断させた各部材を、パネルモジュール1及びバックキャビネット3に取り付けると共に、複数の部材どうしを固定することで固定される。
次に、上記第2の実施の形態の作用を説明する。
フロントキャビネット2は、前述のように光学部材300で構成されており、フロントキャビネット2の正面側の面となる透過面215からは、液晶テレビ100の、正面側から見て透過面215と重なる領域の背部の光が出射される。したがって、この第2の実施の形態においても、図4(a)に示すように、実際には、フロントキャビネット2が存在するが、観察者からは、枠状領域100aにはフロントキャビネット2の背景が表示されて見えるため、図4(b)に示すように、枠状部材100aがあたかもないように見え、表示領域11aのみが見えることになる。よって、見た目には額縁領域が存在しないから、観察者に対して違和感を与えることを回避することができる。
また、光学部材300を、放物面鏡を用いて形成しているため、反射面のみを用いる場合に比較して、より少ない端面数で形成することができ、比較的簡易な形状で実現することができる。
また、反射面213、放物面212及び214では、その外周に反射膜を設けて全反射させるようにしているから、これら面における反射の際の光量の減少を防止することができ、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
また、背部の光を反射のみによって伝達しているため色収差が生じることなく、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
また、この第2の実施の形態においても光路長差が発生するため、この場合も上記第1の実施の形態と同様にリレーレンズを配置してもよく、また、リレーレンズと等価となるように、放物面を補正することで、光路長差を吸収するようにしてもよい。
ここで、透過面211の領域W11と重なる領域が入射面に対応し、透過面215の領域W11と重なる領域が出射面に対応している。また、放物面212が第1の放物面鏡に対応し、放物面214が第2の放物面鏡に対応し、反射面213が一の反射面に対応している。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、第2の実施の形態において、フロントキャビネット2を構成する光学部材の形状が異なること以外は同一であるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図8は、第3の実施の形態における、フロントキャビネット2の構成を示す図である。正面側から見て、フロントキャビネット2を構成する左側の枠部分を表す水平断面図である。
図8に示すように、第3の実施の形態におけるフロントキャビネット2は、上記第2の実施の形態におけるフロントキャビネット2において、パネルモジュール1及びバックキャビネット3の端部を収納する窪みとして底面のある窪み301を有したものである。
なお、パネルモジュール1とバックキャビネット3とを、図8では、模式的にパネルモジュール1として表している。また、パネルモジュール1の非表示領域11bとフランジ部12とを、図8は、模式的に非表示領域11bとして表している。
また、図8の説明においては、パネルモジュール1の表示面1a側から見た位置関係として説明する。
この光学部材400は、表示面1a側から見てパネルモジュール1の表示面1a側と背面側とで線対称に形成される。
窪み301は、図8に示すように、底面301aと、その側面をなす、放物面からなる側面301b及び301cを備える。
光学部材400は、図8に示すように、入射側の透過面311と、入射側の放物面312と、反射面313と、出射側の透過面314と、出射側の放物面315と、を備える。前記放物面312及び315と反射面313の外周にはアルミ箔等の反射膜が貼着され、それぞれ放物面鏡及び平面鏡を形成している。
透過面311は、窪み301にパネルモジュール1が収容された場合に、パネルモジュール1の表示面1a側から見てパネルモジュール1の後に位置し、パネルモジュール1の背部の光(背景)を入射する。また、透過面311は放物面312の反射光を入射し、臨界角よりも大きな角度で入射される反射光を反射面313に向けて反射する。つまり、透過面311は、透過面として作用すると共に、反射面として作用する。
放物面312は、窪み301の一方の側面301aを形成し、その焦点は、後述する反射面313上に位置する。また、放物面312は、透過面311に入射される、放物面312の反射光の入射角が、透過面311の臨界角よりも大きな角度となる位置に配置される。そして、放物面312は、透過面311で透過された入射光を受け、これを透過面311の、反射面313寄りの方向に向けて反射する。
また放物面312は、窪み301にパネルモジュール1が収容されたときに、表示面1a側から見て、パネルモジュール1の非表示領域11bと重なる幅を有し、且つ反射面312の表示領域11a側の端部は、非表示領域11bと表示領域11aとの境界位置又はこの境界位置よりも若干表示領域11a側に入った位置に配置される。
つまり、後述のように、背部の光が光学部材400により迂回して前面側から出射されることにより表示されて見える背景像と表示領域11aの表示映像とが、表示領域11aと非表示領域11bとの境界位置で隣接するか、又は背景像が表示領域11aと一部重なるように配置され、このとき観察者には、表示領域11a上に背景像が重なって表示されて見えることにより、表示領域11aの表示映像の妨げとならない程度に重なるように配置される。
反射面313は、透過面311で反射された放物面312の反射光の焦点Xの位置に、透過面311と垂直に配置される。反射面313は、透過面311の反射光を透過面314に向けて反射する。
透過面314は、焦点Xを通り、且つ透過面311と平行な直線を軸として、透過面311と線対称の関係にあって、透過面311と平行に配置される。透過面314は、透過面311を透過した透過光を垂直に入射しこれをそのまま透過して出射すると共に、反射面313の反射光を放物面315に向けて反射する。透過面311と透過面314とは線対称の関係にあるため、透過面314に入射される反射面313の反射光は、透過面314の臨界角よりも大きな角度で入射されることから透過面314で全反射される。また、透過面314は、放物面315からの垂直に入射される平行光からなる反射光をそのまま透過させて出射する。つまり、透過面314は、反射面313の反射光を全反射する反射面として作用すると共に、透過面311の透過光及び放物面315の反射光を透過する透過面して作用する。
放物面315は、窪み301の他方の側面301cをなし、前記透過面311及び314の線対称の軸と同一軸を軸として放物面312と線対称の関係にある。放物面315は、透過面314の反射光を平行光に変換して透過面314に向けて反射する。放物面312と放物面315とは線対称の関係にあるため、放物面315で反射された平行光からなる反射光は、透過面314に垂直に入射される。
また、放物面315は、放物面312と同じ幅を有し、且つその表示領域11a側の端部は、放物面312の表示領域11a側の端部と重なる位置に配置される。
このため、図8に示すように、透過面314において、表示面1a側から見て、放物面312及び315と重なる領域W21においては、この領域W21と重なる背景の背景像が反射面314に表示されて見え、反射面314の、放物面312及び315と重ならない領域W22においては、この領域W22と重なる背景が透過面311で透過されこれがそのまま反射面314に背景像として表示されて見えることになる。したがって、反射面314には、表示面1a側から見て反射面314と重なる領域の背景像が表示されて見えることになる。
したがって、この場合も上記第2の実施の形態と同等の作用を得ることができると共に、この第3の実施の形態においては、放物面312と315との間に間隔を設けているから、その分、表示面1a側から見てフロントキャビネット2の枠の幅及びその奥行きを小さくすることができる。
また、この場合も、反射面313及び放物面312、315には反射膜を設けて全反射させるようにし、また、透過面及び反射面として作用する透過面311及び透過面314でも、入射される反射光を全反射するようにしているから、反射の際に光量が減少することはなく、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
ここで、透過面311の領域W21と重なる領域が入射面に対応し、透過面314の領域W21と重なる領域が出射面に対応し、放物面312が第1の放物面鏡に対応し、放物面314が第2の放物面鏡に対応し、反射面313が一の反射面に対応している。また、透過面311が第1の透過面に対応し、透過面314が第2の透過面に対応している。
なお、この第3の実施の形態のように、放物面312の反射光を1回反射させて焦点Xに伝達する場合に限るものではなく、例えば、図9(a)に示すように、放物面(第1の放物面鏡)312の反射光を、2回反射させて焦点Xに伝達するようにしてもよい。つまり、放物面312と放物面(第2の放物面鏡)315との間に、パネルモジュール1と対向する側に突出して配置され且つ反射面313と平行な突出面(一の反射面)411を設け、この突出面411の外周にアルミ箔等の反射膜を貼着して平面鏡を形成する。また、反射面(第1の反射面、第2の反射面)313において、透過面(第1の透過面)311の反射光をさらに突出面411に向けて反射させ、この突出面411上に、透過面311、反射面313で反射された放物面312の焦点Xを配置する。
透過面311と透過面(第2の透過面)314、放物面312と放物面315とは、焦点Xを通り、透過面311と平行な直線を軸として線対称の関係にあることから、透過面311で透過された光は、放物面312で反射され、透過面311及び反射面313で全反射されて、突出面411に焦点Xが形成され、この突出面411で反射された、焦点Xから発散する反射光が、反射面313、透過面314で反射されて放物面315に伝達されここで、平行光に変換されて透過面314に垂直に入射され、透過面314で透過されて出射される。また、透過面314側から見て、放物面312と重ならない領域では、透過面311に入射された光は、そのまま透過面314から出射される。したがって、透過面314には、表示面1a側から見て透過面314と重なる領域の背景像が表示されて見えることになる。
したがって、この場合も上記第3の実施の形態と同等の作用効果を得ることができると共に、反射回数を増やし、光路を折り曲げたため、その分、フロントキャビネット2の枠の幅をより狭くすることができる。
また、例えば、図9(a)に示すように焦点Xが位置する面411を突出させず、図9(b)に示すように、放物面312及び315の端部間に面411を配置するようにしてもよく、この場合もフロントキャビネット2の枠の幅を狭くすることができる。
また、この第3の実施の形態の場合も、フロントキャビネット2の背部の光を、反射のみによって伝達しているため、色収差が生じることなく、観察者に見える背景像を、鮮明な背景像とすることができる。
また、この第3の実施の形態においても、光路長差が発生するが、この場合も上記第1の実施の形態と同様にリレーレンズを配置することで光路長差を吸収するようにしてもよく、また、リレーレンズと等価となるように、放物面を補正することで、光路長差を吸収するようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態においては、反射面として作用する面においては、全反射させる場合について説明したが、反射される光は、背景に相当する光であって必ずしも鮮明である必要はないため、全反射させなくともよい。例えば、液晶テレビ100の背景が特徴のある模様の場合等には、フロントキャビネット2に表示されて見える背景像が鮮明でないと違和感を与える可能性もあるが、背景が淡い色の壁等の場合には、背景像が多少鮮明でなくとも観察者に対してそれほど違和感を与えるものではない。したがって、液晶テレビ100の設置場所の背景等に応じて全反射させるか否かを決定してもよい。
また、上記各実施の形態においては液晶テレビ100に適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、パソコン等の液晶表示装置であっても適用することができ、また、プラズマ表示装置、ELディスプレイ等、フラットパネルディスプレイであれば適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、フロントキャビネット2自体を光学部材で形成した場合について説明したが、これに限るものではなく、フロントキャビネット2と光学部材とを別体として形成してもよい。つまり、パネルモジュールがフロントキャビネットとバックとキャビネットとで固定された液晶テレビそのものにおいて、その端面から非表示領域を覆い且つその前面及び後面側を挟む大きさに、上述の光学部材を形成し、この光学部材を液晶テレビの外径に沿って取り付けるようにしてもよい。また、光学部材を取り外し可能に構成するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態においては、液晶テレビの4辺全てに光学部材を配置し、表示領域11a周囲の4辺全てがあたかも存在しないかのように見せる場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば2辺、或いは3辺のみに設けるようにしてもよい。この場合には、下辺を除く3辺、或いは、左右の2辺のみ等、4辺のうち、何れかの辺のみが存在して見えたとしても観察者に違和感を与えることのないように、配置すればよい。また、例えば、スピーカや入出力端子等が配置される領域をくり抜き、スピーカや入出力端子部分を除く領域のみを、観察者から見えなくなるようにしてもよい。
本発明を適用した液晶テレビを分解した概略斜視図である。 フロントキャビネットを構成する光学部材の詳細を示す図である。 フロントキャビネットと、パネルモジュール及びバックキャビネットとの取り付け部を示す概略図である。 本発明の動作説明に用いる説明図である。 リレーレンズの配置した一例である。 第2の実施の形態における、フロントキャビネットを構成する光学部材の詳細を示す図である。 第2の実施の形態における、フロントキャビネットと、パネルモジュール及びバックキャビネットとの取り付け部を示す概略図である。 第3の実施の形態における、フロントキャビネットを構成する光学部材の詳細を示す図である。 フロントキャビネットを構成する光学部材のその他の例である。
符号の説明
1 パネルモジュール、2フロントキャビネット、3バックキャビネット、200 光学部材

Claims (13)

  1. 表示領域及び当該表示領域の外周に配置される非表示領域が形成された表示面を有するパネルモジュールと、
    当該パネルモジュールの表示面側から見て、前記パネルモジュールの非表示領域と重なる領域の背部からの光が入射され、当該光を前記パネルモジュールの端面外側を迂回して、前記パネルモジュールの表示面側の非表示領域と重なる領域から出射する光学部材と、を備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記光学部材は、前記表示面側から見て、
    前記パネルモジュールの背面に前記非表示領域と重なるように設置され背部からの光が入射される入射面と、
    前記パネルモジュールの表示面側に前記非表示領域と重なるように設置され前記入射面に入射された光を出射する出射面と、を備え、
    前記入射面及び出射面は、前記表示領域側の端部が前記非表示領域と表示領域との境界位置と重なるように又は前記表示領域と一部重なるように設置されることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  3. 前記入射面に入射される光を、前記出射面に導く複数の反射面を備えることを特徴とする請求項2記載の電気光学装置。
  4. 一部が前記入射面をなす第1の透過面と、
    前記入射面に入射された光を前記第1の透過面に向けて反射する第1の反射面と、を有し、
    前記第1の透過面と前記第1の反射面とは、前記第1の反射面の反射光が前記第1の透過面に入射されるときの入射角が、前記第1の透過面の臨界角よりも大きな角度となるように設置されることを特徴とする請求項3記載の電気光学装置。
  5. 一部が前記出射面をなす第2の透過面と、
    入射される光を前記第2の透過面に向けて反射する第2の反射面と、を有し、
    前記第2の透過面と前記第2の反射面とは、前記第2の反射面の反射光が前記第2の透過面に入射されるときの角度が、前記第2の透過面の臨界角よりも大きな角度となるように設置されることを特徴とする請求項3又は4に記載の電気光学装置。
  6. 前記入射面に入射された光は、偶数回反射されて前記出射面に導かれることを特徴とする請求項3から5の何れか1項に記載の電気光学装置。
  7. 前記光学部材は、前記表示面側から見て、
    前記入射面に入射された光を反射して前記パネルモジュール端面の外側に設定された焦点に集光させる第1の放物面鏡と、
    前記パネルモジュールを挟んで前記第1の放物面鏡と対称な位置に設置され、焦点が前記第1の放物面と同一に設定された第2の放物面鏡と、
    前記第1の放物面鏡の焦点位置に前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸と垂直に設置される一の反射面と、を備えることを特徴とする請求項2記載の電気光学装置。
  8. 前記光学部材は、前記表示面側から見て、
    前記入射面に入射された光を反射して前記パネルモジュール端面の外側に集光させる第1の放物面鏡と、
    前記パネルモジュールを挟んで前記第1の放物面鏡と対称な位置に設置される第2の放物面鏡と、
    1又は複数の反射面を有し、前記第1の放物面鏡の反射光を前記1又は複数の反射面を介して前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸上に設定された焦点に導く第1の反射構造と、
    前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の反射構造と対称な位置に設置される第2の反射構造と、
    前記焦点の位置に前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸と垂直に設置される一の反射面と、を備えることを特徴とする請求項2記載の電気光学装置。
  9. 前記第1の反射構造は、一部が前記入射面をなす透過面であり且つ前記第1の放物面鏡の反射光を入射しその入射角が臨界角よりも大きな角度となるように設置される第1の透過面を有し、
    前記第2の反射構造は、前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の透過面と対称な位置に設置される第2の透過面を有することを特徴とする請求項8記載の電気光学装置。
  10. 前記第1の反射構造は、一部が前記入射面をなす透過面であり且つ前記第1の放物面鏡の反射光を入射しその入射角が臨界角よりも大きな角度となるように設置される第1の透過面と、
    当該第1の透過面の反射光を前記一の反射面に向けて反射し前記焦点に集光させる第1の反射面と、を有し、
    前記第2の反射構造は、前記第1及び第2の放物面鏡がなす対称軸を軸として前記第1の透過面及び第1の反射面のそれぞれと対称な位置に設置される第2の透過面及び第2の反射面を有することを特徴とする請求項8記載の電気光学装置。
  11. 前記パネルモジュールの表示面側から見て、
    前記光学部材のうち、前記パネルモジュール端面より外側の、前記入射面及び出射面と重ならない領域に入射される背部からの光は、そのまま透過されて出射されることを特徴とする請求項3から10の何れか1項に記載の電気光学装置。
  12. 前記表示面側から見て、前記光学部材の入射側又は出射側の前記非表示領域と重なる領域に、前記入射面に入射される光の伝達光路における光路長差調整用のリレーレンズを配置したことを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の電気光学装置。
  13. 前記第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡の少なくとも何れか一方は、前記入射面に入射される光の伝達光路における光路長差を吸収するように形成されることを特徴とする請求項7から11の何れか1項に記載の電気光学装置。
JP2007253587A 2007-09-28 2007-09-28 電気光学装置 Withdrawn JP2009086116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007253587A JP2009086116A (ja) 2007-09-28 2007-09-28 電気光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007253587A JP2009086116A (ja) 2007-09-28 2007-09-28 電気光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009086116A true JP2009086116A (ja) 2009-04-23

Family

ID=40659657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007253587A Withdrawn JP2009086116A (ja) 2007-09-28 2007-09-28 電気光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009086116A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015040873A1 (ja) * 2013-09-19 2015-03-26 シャープ株式会社 表示装置
EP3306383A1 (en) * 2016-10-06 2018-04-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Display apparatus
JP2018127196A (ja) * 2016-12-12 2018-08-16 トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド 物体を透明に見せるための装置及び方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015040873A1 (ja) * 2013-09-19 2015-03-26 シャープ株式会社 表示装置
EP3306383A1 (en) * 2016-10-06 2018-04-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Display apparatus
CN107918222A (zh) * 2016-10-06 2018-04-17 三星电子株式会社 显示设备
US10394064B2 (en) 2016-10-06 2019-08-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Display apparatus
JP2018127196A (ja) * 2016-12-12 2018-08-16 トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド 物体を透明に見せるための装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5427961B2 (ja) デスクトップディスプレイシステム
TWI582465B (zh) 抬頭顯示系統
JP2016095436A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置及びバックライト装置
KR100945359B1 (ko) 액정표시장치
US10261361B1 (en) Backlight module, display panel, display device
JP2002162689A (ja) 大画面表示装置
JP2009086116A (ja) 電気光学装置
WO2009125619A1 (ja) 液晶表示ユニット及び遊技装置
JP5722004B2 (ja) マルチディスプレイ装置
JP2017142284A (ja) 表示装置及びヘッドアップディスプレイ
JP2019095477A (ja) 車両用インナミラー
JP2012063466A (ja) マルチディスプレイ装置
US20240061240A1 (en) Air floating video display apparatus and light source
WO2020158362A1 (ja) 虚像表示装置
JP5134647B2 (ja) 表示装置
JP2015169661A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
US9122063B2 (en) Virtual image displaying system
JP6116031B2 (ja) 画像表示装置及び画像表示方法
WO2024070714A1 (ja) 空中像表示装置
JP7347278B2 (ja) 描画システム
JP7294643B2 (ja) ディスプレイ装置
WO2022270636A1 (ja) 空間浮遊映像表示装置
JP2002196417A (ja) マルチディスプレイ装置
JP2011090191A (ja) 立体画像表示装置
JP2023039992A (ja) 表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100223

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20100721