JP2009085769A - 管路内流体の測定装置および導圧管の詰まり診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセス流量やプロセス状態に影響されることなく、常に、高い確度で導圧管の詰まり診断を行える管路内流体の測定装置および詰まり診断システムを提供する。
【解決手段】オリフィス52の上流側および下流側に接続される2本の導圧管53H,53Lを介して検出される管路内流体の圧力PH,PLや差圧ΔPと、導圧管53H,53Lを介さずに測定した管路内流体の圧力P1,P2とを、データ収集部21と演算部22により時系列の変化パターンとして比較し、診断部23がこの比較結果に基づいて導圧管53H,53Lの詰まり具合を診断する構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、導圧管を利用して管路内流体の所定の物理量を測定する例えば差圧・圧力伝送器などの管路内流体の測定装置、ならびに、このような導圧管の詰まり状態を診断する導圧管の詰まり診断システムに関する。
プラントなどにおいて管路内流体の流量等を測定する装置として差圧伝送器などが知られている。差圧伝送器は、管路内に設置された絞り機構(以下、オリフィスと呼ぶ)の前後から2本の導圧管を介して管路内流体を検出部まで導き、これら2本の導圧管を介した管路内流体の差圧を検出して差圧信号を上位の制御装置へ伝送したり、或いは、検出された差圧から管路内流体の流量を求めてこの流量値を示す信号を上位の制御装置へ伝送したりする。
導圧管は、例えば金属の細い管からなり、この導圧管のなかに管路内流体を満たして差圧伝送器の検出部まで管路内流体の圧力を伝える構成となっている。
差圧伝送器には、オリフィス前後の差圧だけでなく、上流側の導圧管を介した管路内流体の静圧や、下流側の導圧管を介した管路内流体の静圧を個別に測定して、これら静圧の信号を上位の制御装置へ伝送する機能を有するものもある。
上記のように導圧管を利用した測定機器においては、導圧管が詰まった場合に、正確な測定結果が得られなくなる恐れが生じることから、従来、導圧管の詰まりを検出する技術について幾つかの提案がなされている。
例えば、特許文献1には、導圧管を介した圧力変動の時間的な変化量が基準値から逸脱した場合に導圧管が詰まったと判断して警告を出力する技術が開示されている。また、特許文献2には、圧力信号や差圧信号の平均値やその時間的な変動(揺動やリップルノイズとも呼ばれる)の分散値を演算して、分散値が所定の閾値を下回った場合に導圧管が詰まったと判定したり、分散値が非常に小さい値の場合や平均値が所定範囲にない場合に導圧管の詰まり診断が不可として診断を行わないようにする技術が開示されている。
また、特許文献3には、オリフィスより上流側の導圧管を介して測定された圧力変動の分散値と、オリフィスより下流側の導圧管を介して測定された圧力変動の分散値との比率を演算し、この比率によって導圧管の詰まりを判定する技術が開示されている。
米国特許第6654697号明細書 特開2006−329847号公報 特開2006−105707号公報
しかしながら、上記従来の導圧管の詰まり診断の技術には、次のような課題があった。例えば、特許文献1の技術では、予め正常運転時における圧力変動等のデータを基準データとして学習・記憶させるという煩雑な作業が必要である。また、特許文献1,2の技術では、詰まり診断の確度がプロセス状態に大きく依存し、管路内流体の圧力変動がもともと小さい場合等には正確な詰まり診断が行えないという課題がある。また、時間的にポンプの運転状況が変わってプロセス流量が大きくなったり小さくなったり変化するプラントにおいては、大流量のときと小流量のときとで管路内流体の圧力変動量が大きく異なるため、正確な詰まり診断が行えないという課題がある。
また、特許文献1の技術では、プロセス流体が停止した場合に導圧管が詰まったと誤診断される可能性があり、また、特許文献2の技術では、このような誤診断を回避するために誤診断の可能性のあるプロセス状態のときに詰まり診断を行わないようにしているが、そのため、特定のプロセス状態のときには詰まり診断が実行されないという課題を有している。
また、特許文献3の技術は、プロセス流量の影響を受けないように、2個の導圧管を介した2系統の圧力分散値を演算し、それを比較することで、確度の高い詰まり診断を行うようにしているが、オリフィスの上流側と下流側とでは管路内流体に発生する乱流量が異なってくるため、その影響により上記2系統の圧力分散地の比較だけでは、さほど高い診断確度は得られないという課題がある。
この発明の目的は、正常運転時における圧力データの学習・記憶処理などといった煩雑な処理が不要で、プロセス流量やプロセス状態に影響されることなく、常に、高い確度で導圧管の詰まり診断を行える測定装置および詰まり診断システムを提供することにある。
この発明の他の目的は、導圧管の詰まり状態を、導圧管が完全に詰まる前の早い段階から検知できるようにすることにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、管路に設置された絞り機構の上流側および下流側から少なくとも2本の導圧管を介して管路内流体を検出部まで導き、当該検出部の出力に基づき管路内流体の所定の物理量を測定する管路内流体の測定装置において、前記導圧管を介さずに管路内流体の圧力を測定する圧力測定装置から測定信号を入力する信号入力部と、入力された前記測定信号が表わす圧力値の時系列の変化パターンと前記検出部の出力により得られる測定値の時系列の変化パターンとを比較する比較手段と、この比較手段の比較結果に基づいて前記導圧管の詰まり具合を評価する評価手段とを備えていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の管路内流体の測定装置において、前記信号入力部は、前記絞り機構より上流側の管路内流体の圧力を測定する第1圧力測定装置から測定信号を入力する第1信号入力部を有し、前記検出部は、前記絞り機構の上流側に接続された前記導圧管を介した管路内流体の圧力を検出する第1圧力検出部を有し、前記比較手段は、前記第1信号入力部の測定信号が表わす圧力値と前記第1圧力検出部の出力が表わす圧力値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の管路内流体の測定装置において、前記信号入力部は、前記絞り機構より下流側の管路内流体の圧力を測定する第2圧力測定装置から測定信号を入力する第2信号入力部を有し、前記検出部は、前記絞り機構の下流側に接続された前記導圧管を介した管路内流体の圧力を検出する第2圧力検出部を有し、前記比較手段は、前記第2信号入力部の測定信号が表わす圧力値と前記第2圧力検出部の出力が表わす圧力値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の管路内流体の測定装置において、前記検出部は、前記絞り機構の上流側の前記導圧管を介した管路内流体と下流側の前記導圧管を介した管路内流体との差圧を検出する構成であり、前記比較手段は、前記信号入力部の測定信号が表わす圧力値と、前記検出部の出力が表わす差圧値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の管路内流体の測定装置において、前記比較手段は、前記信号入力部の測定信号が表わす時系列の圧力データと、前記検出部の出力が表わす時系列の測定データとの相互相関値を演算する構成であることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の管路内流体の測定装置において、前記圧力測定装置の接続位置から前記導圧管の接続位置までの前記管路に沿った距離のデータが格納可能なデータ格納手段を備え、前記比較手段は、前記検出部の出力に基づき管路内流体の流速を求め、この流速と前記距離のデータから管路内流体が当該距離を進むのにかかる時間値を求め、この時間値を相互相関関数の位相差として相互相関値を演算する構成であることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、管路と測定機器との間に架設されて管路内流体を前記管路から前記測定機器の検出部まで導く導圧管の詰まり状態を診断する詰まり診断システムであって、前記導圧管は、管路に設置された絞り機構の上流側と下流側とからそれぞれ管路内流体を前記検出部まで導く構成であり、前記導圧管を介さずに管路内流体の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により検出された圧力値と前記導圧管を介して導かれた管路内流体に対する測定値との時系列の変化パターンを比較する比較手段と、この比較手段の結果に基づき前記導圧管の詰まり具合を評価する評価手段とを備えていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の導圧管の詰まり診断システムにおいて、前記圧力検出手段は、導圧管を介さずに管路に直接接続されて管路内流体の圧力を検出する配管直接接続型の圧力検出器であることを特徴としている。
本発明に従うと、詰まり診断の対象となる導圧管を介さずに測定された管路内流体の圧力測定値と、導圧管を介して測定された管路内流体の圧力や差圧等の測定値との時系列の変化パターンを比較して導圧管の詰まり状態を診断するので、比較判断の基準となる流体圧力の学習や記憶処理が不要であり、プロセス流量やプロセス状態にほとんど依存せずに、常に、確度の高い導圧管の詰まり診断を行うことができる。
また、流速を考慮した相互相関値を演算して、この相互相関値に基づき詰まり診断を行うようにすることで、例えば、半詰まり状態など、導圧管が完全に詰まる前の部分的な詰まり状態の検出も可能となるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の差圧伝送器1を管路に接続したシステムの一例を示す構成図である。
第1実施形態の差圧伝送器1は、本発明に係る管路内流体の測定装置の一実施形態であり、管路51に流れる流体の流量等を測定してその測定信号をホストコントローラ等に伝送する装置である。この差圧伝送器1は、管路51内に設置される絞り機構としてのオリフィス52の前後にそれぞれ導圧管53H,53Lを介して接続され、管路内流体がこれらの導圧管53H,53Lのなかに充填されてその圧力を検出部11まで導くようになっている。
この差圧伝送器1は、導圧管53H,53Lに充填された流体の圧力を受けて各静圧PH,PLや差圧ΔPを検出する検出部11と、差圧信号を受けてこれをデジタル化するデータサンプリング部12と、サンプリングされた差圧データから流量や流速の演算を行う演算部13と、流量に応じたアナログ信号を出力するアナログ出力部14と、導圧管53H,53Lの詰まり診断を行う導圧管詰まり診断ブロック20等を備えている。
また、この差圧伝送器1には、オリフィス52より上流側に設置されて管路内流体の圧力P1を測定する圧力伝送器61、ならびに、オリフィス52より下流側に設置されて管路内流体の圧力P2を測定する圧力伝送器62から圧力信号が外部入力端子T1,T2(第1および第2信号入力部)を介して入力されるようになっている。これらの圧力信号は、導圧管53H,53Lの詰まり診断に使用されるものであり、導圧管53H,53Lが詰まった場合でも、圧力伝送器61,62の流体を導入する部分は詰まっていない状態となることが望ましいため、圧力伝送器61,62は、例えば、導圧管などを介さずに管路内流体の圧力を測定する配管直接接続型の圧力伝送器を用いるとよい。
上記の検出部11、データサンプリング部12、演算部13、アナログ出力部14は、一般的な差圧伝送器に備わるものと同様のものである。検出部11は、例えば、1つの振動式半導体センサのダイアフラム上に形成された2つの振動子の発振周波数の和に基づいて導圧管53Hを介した管路内流体の静圧PHを検出(第1圧力検出部)し、発振周波数の差に基づいて差圧ΔPを検出するほか、静圧PHと差圧ΔPとの差に基づいて導圧管53Lを介した管路内流体の静圧PLを検出(第2圧力検出部)する。データサンプリング部12は、検出部11からのアナログ差圧信号を所定のサンプリング周波数でデジタルデータに変換し、演算部13はこのデジタルデータを次のような演算式(1),(2)に代入して管路内流体の質量流量qや流速v等を演算する。演算部13により演算された質量流量qのデータはアナログ出力部14に供給され、流速vのデータは導圧管詰まり診断ブロック20のデータサンプリング&データ収集部21に供給される。アナログ出力部14は、質量流量qのデータを例えば4mA〜20mAのアナログ電流信号に変換してホストコントローラへ伝送する。
Figure 2009085769
導圧管詰まり診断ブロック20は、詰まり診断に必要な信号をデジタル化してこれらのデータを一定時間分ずつ収集するデータサンプリング&データ収集部21と、これらのデータから後述する相互相関値の演算を行う演算部22と、演算部22の演算結果に基づき導圧管53H,53Lの詰まり状態を診断する診断部23と、診断結果に基づきデジタルの警報情報を生成して出力するデジタル出力部24と、相互相関値の演算や詰まり診断に必要な設定データを保持する不揮発性メモリ25等を備えている。
上記の構成のうち、データサンプリング部12、演算部13、データサンプリング&データ収集部21、演算部22、および、診断部23は、例えば、マイクロコンピュータのADコンバータや中央演算処理装置により実現される機能ブロックである。
データサンプリング&データ収集部21は、次の4つの信号を所定のサンプリング周波数でデジタル化してサンプリングする。すなわち、導圧管53Hを介して検出部11により検出されるオリフィス52の上流側の静圧PHを示す信号、導圧管53Lを介して検出部11により検出されるオリフィス52の下流側の静圧PLを示す信号、外部の圧力伝送器61から入力されるオリフィス52より上流側の圧力P1の信号、外部の圧力伝送器62から入力されるオリフィス52より下流側の圧力P2の信号である。
また、データサンプリング&データ収集部21は、上記サンプリングされた信号を次のような離散データとして一定時間分ずつ収集する。すなわち、
圧力P1の信号については、時間tからサンプリング間隔ΔtごとのN個の離散データ{P1:i=1,2…N}
静圧PHの信号については、時間t+τからサンプリング間隔ΔtごとのN個の離散データ{PH:i=1,2…N}
静圧PLの信号については、時間tからサンプリング間隔ΔtごとのN個の離散データ{PL:i=1,2…N}
圧力P2の信号については、時間t+τからサンプリング間隔ΔtごとのN個の離散データ{P2:i=1,2…N}である。
ここで、サンプリング周期は例えば数十msecであり、収集する離散データの数Nは例えば数百点(例えば300点など)である。この程度のデータ数の離散データによって管路内流体の圧力等の時系列の変化パターンを表わすことが出来る。
また、上記オフセット時間τ,τは、次式(3)(4)に示す値である。
Figure 2009085769
つまり、上記のオフセット時間τを考慮することで、上記収集される圧力P1と静圧PHの離散データは、管路内流体の任意の点が圧力伝送器61の接続箇所に差し掛かったときに当該圧力伝送器61により測定されたデータと、当該任意の点が導圧管53Hの接続箇所に差し掛かったときに当該導圧管53Hを介して検出されたデータとが、同一のインデックス値iを付加されて収集されるようになっている。同様に、上記のオフセット時間τを考慮することで、上記収集される静圧PLと圧力P2の離散データは、管路内流体の任意の点が導圧管53Lの接続箇所に差し掛かったときに当該導圧管53Lを介して検出された静圧PLのデータと、当該任意の点が圧力伝送器62の接続箇所に差し掛かったときに当該圧力伝送器62により測定された圧力P2のデータとが、同一のインデックス値iを付加されて収集されるようになっている。
上記のオフセット時間τ,τを得るのに必要な流速vのデータは演算部13から供給され、また、圧力伝送器61,62と導圧管53H,53Lの接続部との距離l,lはシステムの設定者によりデータ格納手段である不揮発性メモリ25に予め書き込まれ、それがデータサンプリング&データ収集部21により読み出されることで得られるようになっている。不揮発性メモリ25への設定データの書込みは、例えば、ホストコントローラに接続される伝送線を介した通信により行われるようにしてもよいし、差圧伝送器1にデータライタ等を接続して直接的に不揮発性メモリ25へ書き込むようにしてもよい。また、離散データの数“N”についても、不揮発性メモリ25に書き込まれて設定されるものである。N値の設定変更は、例えば、基準的なN値(例えば300)に任意の変動値を加減する方式で行うとよい。
データサンプリング&データ収集部21は、上記のように収集した離散データに対して、FIFO(ファストイン・ファストアウト)バッファのように、サンプリング周期ごとに一番古いデータを破棄し、新たにサンプリングしたデータを1個追加するといった方式で、上記の離散データのセットをサンプリング周期ごとに更新していくようになっている。
演算部22は、上記のように収集された離散データのセットを用いて、次式(5),(6)のような相互相関値RH,RLの演算を行う。
Figure 2009085769
数式(5)から得られる相互相関値RHは、上流側の導圧管53Hを介して検出される静圧PHと、上流側の圧力伝送器61により測定される圧力P1とを、それぞれ時間の関数とみなしてサンプリング周期Δt×Nの時間分の波形の相関を表わす値である。ここで、静圧PHの時間関数と圧力P1の時間関数とは、オフセット時間τ分だけ位相がずらされたものになっている。また、この相互相関値RHは「0〜1」の値をとるように正規化されている。なお、相互相関値RHは、静圧PHと圧力P1との時系列データを比較し、これらのデータの近似度合いを表わしている。
数式(6)から得られる相互相関値RLは、下流側の導圧管53Lを介して検出される静圧PLと、下流側の圧力伝送器62により測定される圧力P2とを、それぞれ時間の関数とみなしてサンプリング周期Δt×Nの時間分の波形の相関を表わす値である。ここで、静圧PLの時間関数と圧力P2の時間関数とは、オフセット時間τ分だけ位相がずらされたものになっている。また、相互相関値RLが「0〜1」の値をとるように正規化されている。なお、相互相関値RLは、静圧PLと圧力P2との時系列データを比較し、これらのデータの近似度合いを表わしている。
つまり、上記の相互相関値RH,RLは、次式(7),(8)により相互相関関数CP1PH(τ)、CPLP2(τ)を、上記のオフセット時間τ,τを位相差とし、値が「0〜1」をとるように正規化し、かつ、離散データにより表わしたものである。
Figure 2009085769
管路内流体は、管路の上流側に設けられたポンプにより時間的に変動する圧力により圧送され、また管路の下流側では貯蓄槽等に溜められた流体量が変化して圧力が変動する。また、流体中には気泡や渦流が発生し、それにより圧力の伝達量も変化する。そのため、管路内流体には、常に圧力の時間的な変動(揺動やリップルノイズとも呼ぶ)が生じた状態にある。したがって、導圧管53Hに詰まりがなければ、位相差τが数式(3)の値となるときにP1(t)とPH(t+τ)の波形が近似したものとなり、相互相関関数CP1PH(τ)は最大値をとる。一方、導圧管53Hに詰まりが生じると、導圧管53Hを介して検出されるPH(t+τ)にプロセス状態が伝わらずに、P1(t)とPH(t+τ)の波形が近似しなくなり、相互相関関数CP1PH(τ)は小さな値を示す。また、導圧管53Hに詰まりが生じると、τを求めるのに必要な流速vの値も不正確なものとなるため、それにより相互相関関数CP1PH(τ)はさらに小さな値を示すこととなる。また、下流側の圧力に係る相互相関関数CPLP2(τ)についても同様である。
したがって、これらの相互相関関数の値を正規化したものに相当する数式(5),(6)の相互相関値RH,RLを評価することにより、導圧管53H,53Lの詰まり具合を診断することが可能となる。
図2には、オリフィスより上流側の圧力に係る相互相関値RHと詰まり診断および警報内容の一例を示す。また、図3には、オリフィスより下流側の圧力に係る相互相関値RLと詰まり診断および警報内容の一例を示す。
例えば、診断部23は、演算部22により演算された相互相関値RHが「0.5〜1」の範囲なら導圧管53Hが正常であると診断し、「0.2〜0.5」の範囲になったら詰まり傾向にあると診断し、「0〜0.2」の範囲なら詰まったと診断する。また、同様に、演算部22により演算された相互相関値RLが「0.5〜1」の範囲なら導圧管53Lが正常であると診断し、「0.2〜0.5」の範囲になったら詰まり傾向にあると診断し、「0〜0.2」の範囲になったら詰まったと診断する。そして、詰まり傾向にあると診断したら、デジタル出力部24にワーニングの警報情報を出力するようにコマンドを出力し、詰まったと診断したらデジタル出力部24にアラームの警報情報を出力するようにコマンドを出力する。
このような、3種類の診断結果のしきい値は、不揮発性メモリ25に書き込まれており、診断部23がそれを読み出して演算された相互相関値RH,RLと比較することで、上記の診断が行われるようになっている。このような相互相関値のしきい値は、システムの設定者が不揮発性メモリ25の値を書き換えることで、適宜設定変更することが可能になっている。
デジタル出力部24は、診断部23からワーニングの警報出力のコマンドを受けたり、アラームの警報出力のコマンドを受けた場合には、これらの警報情報を表わすデジタル信号を生成し、例えば、アナログの流量信号をホストコントローラへ伝送する伝送線に重畳してデジタル出力するようになっている。また、差圧伝送器1に設けられた図示略の表示器に、注意や警告の表示出力を行うようになっている。
以上のように、この実施の形態の差圧伝送器1によれば、内蔵された導圧管詰まり診断ブロック20によって、導圧管53H,53Lを介さずに測定された管路内流体の圧力と導圧管53H,53Lを介して検出された管路内流体の圧力との時系列の変化パターンを比較して、導圧管53H,53Lの詰まり状態を診断するので、プロセス流量やプロセス状態にほとんど依存することなく、常に、確度の高い導圧管53H,53Lの詰まり診断を行うことができる。また、比較判断の基準となるデータの学習や記憶処理が不要で、リアルタイムに詰まり状態を診断することができる。
また、オリフィス52より上流側の導圧管53Hの詰まり診断には上流側の圧力伝送器61の測定値を使用し、下流側の導圧管53Lの詰まり診断には下流側の圧力伝送器62の測定値を使用して、各圧力の時系列の変化パターンを比較しているので、オリフィス52によって発生する上流側と下流側との圧力変動の差異が、導圧管53H,53Lの詰まり診断に大きな誤差となって影響するのを回避することができる。
また、管路内流体の流速vを考慮した相互相関値RH,RLを演算して詰まり診断を行うため、導圧管53H,53Lの部分的な詰まり具合まで正確に診断することが可能となり、それゆえ、例えば、詰まりかけの状態など、導圧管が完全に詰まる前の段階の検出も可能となる。
なお、上記第1実施形態では、導圧管詰まり診断ブロック20の診断結果を表わす警報情報をアナログ信号にデジタル信号を重畳させて伝送する形式を例示したが、例えば、伝送線が4mA〜20mAのアナログ信号を伝送する規格であれば、例えば3.6mAや22mAなどの下限値や上限値を振りきったアナログ信号の出力により、詰まり診断のワーニング情報やアラーム情報を表わすようにしても良い。
また、例えばファウンデーション・フィールドバスなどフルデジタルの伝送路に適用する場合には、差圧ΔPや流量qを表わすデジタルデータとともに、詰まり診断のワーニング情報やアラーム情報もデジタルデータのまま、差圧伝送器1から上位の制御装置(ホストコントローラなど)へ送信するように構成することも可能である。また、フルデジタルの伝送路であれば、ワーニング情報やアラーム情報だけでなく、演算部22により演算された相互相関値RH,RLのデータも上位の制御装置に逐一送信するように構成することもできる。
その他、導圧管詰まり診断ブロック20から出力される情報は、差圧ΔPや流量qの信号を伝送する伝送路とは別系統の伝送線を用いて上位制御装置へ送信するようにしたり、或いは、無線信号を用いて上位制御装置へ伝送するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、管路内流体の流速vと距離l,lに応じたオフセット時間τ,τを相互相関関数の位相差として相互相関値の演算で用いているが、例えば、プロセス変動の周期が長く、サンプリング間隔Δt×サンプリング数Nの期間において管路内流体の圧力変動が非常に小さい場合には、導圧管53Hを介した静圧PHの検出と圧力伝送器61による圧力P1の測定とをほぼ同一点で行ったものとみなすことができるため、オフセット時間τを無視して、相互相関値の演算を行うようにすることもできる。下流側におけるオフセット時間τについても同様である。その他、上記のオフセット時間τ,τは、管路内流体の流速vと距離l,lのみにより決定するのでなく、例えば、管路内流体における音波の速度、衝撃波の速度、圧力の伝達に影響する気泡や渦流の含有量等を加味して、圧力の時間的な変動波形がずれるオフセット時間を決定するようにしても良い。
[第2実施形態]
図4には、本発明の第2実施形態の差圧伝送器1Bを管路に接続したシステム構成例を示す。
第2実施形態の差圧伝送器1Bは、外部接続される圧力伝送器をオリフィス52より上流側に設置した1個の圧力伝送器61のみとしたものである。この場合においても、圧力伝送器61により測定された圧力P1と、上流側の導圧管53Hを介して検出された静圧PHとの時系列の変化パターンの相互相関値RHを上記の数式(5)により演算し、この値RHを設定されたしきい値と比較することで上流側の導圧管53Hの詰まり状態を、第1実施形態の場合と同様に診断することができる。
また、オリフィス52より上流側にて測定される圧力P1と、オリフィス52の下流側にて導圧管53Lを介して検出される静圧PLとの時系列の変化パターンに、ある程度の強い相関がある場合には、これら圧力P1と静圧PLとの相互相関値R1Lを演算部22により演算させることで、確度はやや落ちるものの、下流側の導圧管53Lの詰まり状態も診断することが可能となる。この場合の相互相関値R1Lは、次式(9)のように求めることができる。
Figure 2009085769
なお、この第2実施形態においては、オリフィス52より上流側に設置された1個の圧力伝送器61のみから圧力P1の測定信号を外部入力し、上流側と下流側の導圧管53H,53Lの詰まり診断を行う構成としていたが、逆に、オリフィス52より下流側に設置された1個の圧力伝送器62(図1参照)のみから圧力P2の測定信号を外部入力し、これを用いて下流側の導圧管53Lの詰まり診断を第1実施形態と同様に行う構成としてもよい。
また、その際、オリフィス52より下流側にて測定される圧力P2と、オリフィス52の上流側にて導圧管53Hを介して検出される静圧PHとの時系列の変化パターンに、ある程度の強い相関がある場合には、これら圧力P2と静圧PHとの相互相関値を上記と同様に演算部22に演算させることで、確度はやや落ちるものの、上流側の導圧管53Hの詰まり状態も診断することが可能となる。
[第3実施形態]
図5には、本発明の第3実施形態の差圧伝送器1Cを管路に接続したシステム構成例を示す。
第3実施形態の差圧伝送器1Cは、その検出部11Cが、導圧管53H,53Lを介して導かれる上流側の静圧PHと下流側の静圧PLの各圧力を独立的に検出することができず、これらの差圧ΔP(=PH−PL)しか検出することができない場合の例である。また、上流側と下流側の静圧PH,PLを独立的に検出することができる場合であっても、両導圧管53H,53Lを区別せずに簡易的に詰まり診断を行いたいような場合にもこの実施形態を適用することができる。
この実施形態では、圧力伝送器61により測定される上流側の圧力P1が、上流側の導圧管53Hを介して検出される静圧PHに対して強い相関があり、下流側の導圧管53Lを介して検出される静圧PLに対して弱い相関があることを利用して、圧力P1と差圧ΔPとの時間関数の相互相関値Rを演算し、その値により導圧管53H,53Lの詰まり状態を診断するものである。上流側の圧力P1と導圧管53H,53Lを介した静圧PH,PLとの間には、上記のような相関関係があることから、その差圧ΔP(=PH−PL)と上流側の圧力P1との間にも比較的強い相関が残り、この場合の相互相関値Rとして、次式(10)のような式を採用することができる。
Figure 2009085769
そして、このような相互相関値Rを演算部22により演算させたら、診断部23が演算結果としきい値とを比較して、導圧管53H,53Lの詰まり状態を診断する。
このような相互相関値Rによっても、第1実施形態のものと比較してやや確度は低くなるものの、同様に導圧管53H,53Lの詰まり状態の診断を行うことが出来る。
[第4実施形態]
図6は、本発明の第4実施形態の導圧管の詰まり診断システムを示す構成図である。
第4実施形態は、本発明に係る導圧管の詰まり診断システムの一実施形態を示すもので、差圧伝送器63の導圧管53H,53Lの詰まりを診断するために、差圧伝送器63とは別体の詰まり診断装置2を設けてシステムに付加したものである。
この実施形態のシステムは、導圧管53H,53Lを介してオリフィス52の上流と下流の差圧ΔPを測定する差圧伝送器63と、オリフィス52より上流側の管路内流体の圧力P1を測定する圧力検出手段としての第1の圧力伝送器61と、オリフィス52より下流側の管路内流体の圧力P2を測定する圧力検出手段としての第2の圧力伝送器62と、差圧伝送器63の導圧管53H,53Lの詰まり状態を診断する詰まり診断装置2と、差圧伝送器63や詰まり診断装置2から伝送路65を介して測定データや警報情報等を受信してシステム全体の制御を行うホストコントローラ70等を備えたものである。
圧力伝送器61,62は、差圧伝送器63の導圧管53H,53Lの詰まり診断を行うために管路内流体の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2を測定するものである。圧力伝送器61,62は、差圧伝送器63の導圧管53H,53Lが詰まるような状況でも、管路内流体の正確な圧力値を測定できることが望ましいため、導圧管を介さずに管路内流体の圧力を測定する配管直接接続型のものを適用すると良い。両圧力伝送器61,62の測定信号は、例えば診断装置2に直接伝送されるように構成する。その他、伝送路65を介してこれらの信号が詰まり診断装置2に供給されるようにしても良い。
差圧伝送器63は、オリフィス52の上流側と下流側の差圧ΔPを測定して、この差圧ΔPを表わす信号をホストコントローラ70へ伝送したり、あるいは、管路内流体の流量等を演算してこれを表わす信号をホストコントローラ70へ伝送したりする。加えて、差圧伝送器63は、導圧管53H,53Lの詰まり診断のために、各導圧管53H,53Lを介してそれぞれ検出されたオリフィス上流側の静圧PHと下流側の静圧PLを表わす信号、並びに、差圧ΔPから演算された管路内流体の流速vを表わす信号を、詰まり診断装置2へ伝送するように構成されている。
詰まり診断装置2は、伝送路65を介して信号の入出力を行うI/Oインターフェース27のほか、第1実施形態の詰まり診断ブロック20で説明したのと同様の、データサンプリング&データ収集部21、相互相関値を演算する演算部22、演算結果としきい値を比較して詰まり診断を行う診断部23、詰まり状態に応じた警報情報を出力するデジタル出力部24、外部からデータ書込みが可能でl,l,N値および警報しきい値などを設定可能な不揮発性メモリ25等を備えている。
I/Oインターフェース27には、圧力伝送器61,62や差圧伝送器63から上述した各圧力P1,P2,PH,PLや流速vの信号が入力されたり、伝送路65を介してホストコントローラに詰まり警報情報を送信したりする。
このように詰まり診断装置2を別体に設けた場合でも、第1実施形態で説明した差圧伝送器1の詰まり診断ブロック20と同様に、詰まり診断装置2において、必要なデータのサンプリングおよび収集がなされ、それにより圧力波形の相互相関値が演算されて、その値に応じて導圧管53H,53Lが詰まった状態や詰まり傾向にある状態を診断することが出来る。そして、詰まり傾向にあると判断したり、詰まったと判断した場合には、I/Oインターフェース27と伝送路65を介してホストコントローラ70へワーニングやアラームの情報を送信することができる。
[第5実施形態]
図7には、本発明の第5実施形態の導圧管の詰まり診断システムの構成図を示す。
第5実施形態は、本発明に係る導圧管の詰まり診断システムの一実施形態を示すもので、導圧管詰まり診断ブロック72をホストコントローラ70に設け、ホストコントローラ70側で導圧管53H,53Lの詰まり診断を行わせるようにしたものである。導圧管詰まり診断ブロック72は、例えば第1実施の形態で示した差圧伝送器1の導圧管詰まり診断ブロック20と同様のものである。
このような構成であっても、差圧伝送器63から伝送路65を介して静圧PH,PLのデータや流速vのデータをホストコントローラ70の導圧管詰まり診断ブロック72へ伝送し、さらに、圧力伝送器61,62から伝送路65を介して管路内流体の圧力P1,P2のデータをホストコントローラ70の導圧管詰まり診断ブロック72へ伝送することで、この導圧管詰まり診断ブロック72において第1実施形態と同様に相互相関演算を行わせて、その値により導圧管53H,53Lの詰まり診断を行うことが可能である。
なお、第4実施形態では、導圧管53H,53Lの詰まり診断を行うブロックを、各測定機器から分離させて独立した装置として示し、第5実施形態では、このブロックをホストコントローラ70に設けた例を示したが、同様に、この詰まり診断ブロックを圧力伝送器61,62の内部に設けたり、その他の測定機器の内部に設けるようにしてもよい。
また、本発明に係る詰まり診断システムを示した第4実施形態と第5実施形態においては、上流側の導圧管53Hを介した管路内流体の静圧PHと、上流側の圧力伝送器61による圧力P1の測定値との相互相関値の演算、ならびに、下流側の導圧管53Lを介した管路内流体の静圧PLと、下流側の圧力伝送器62による圧力P2の測定値との相互相関値の演算により、導圧管53H,53Lの詰まりをそれぞれ診断するように説明したが、相互相関をとる測定データは第2実施形態や第3実施形態で示したように種々の変形例を採用することもできる。
また、第1〜第5実施形態においては、圧力伝送器61,62として配管直接接続型の測定器を示したが、2本の導圧管が同様の状態で同時に詰まることがまれなプロセスであれば、圧力伝送器61,62として導圧管を介して圧力を測定するタイプの測定器を適用してもよい。
また、第1〜第5実施形態において、管路内流体の測定装置として差圧伝送器を例示し、圧力測定手段として圧力伝送器を例示したが、情報をホストコントローラに伝送して集中管理する必要のないシステムであれば、測定信号の伝送を行わずに測定のみを行う差圧測定器や圧力測定器を適用することもできる。
本発明の第1実施形態の差圧伝送器を管路に接続したシステムの一例を示す構成図である。 オリフィスより上流側の圧力に係る相互相関値RHと導圧管の詰まり診断の内容および警報内容の一例を示す図表である。 オリフィスより下流側の圧力に係る相互相関値RLと導圧管の詰まり診断の内容および警報内容の一例を示す図表である。 本発明の第2実施形態の差圧伝送器を管路に接続したシステムの一例を示す構成図である。 本発明の第3実施形態の差圧伝送器を管路に接続したシステムの一例を示す構成図である。 本発明の第4実施形態の導圧管の詰まり診断システムを示す構成図である。 本発明の第5実施形態の導圧管の詰まり診断システムを示す構成図である。
符号の説明
1,1B,1C 差圧伝送器
2 詰まり診断装置
11 検出部
20 導圧管詰まり診断ブロック
21 データサンプリング&データ収集部
22 演算部
23 診断部
24 デジタル出力部
25 不揮発性メモリ
51 管路
52 オリフィス
53H,53L 導圧管
61,62 圧力伝送器
63 差圧伝送器
70 ホストコントローラ
72 導圧管詰まり診断ブロック

Claims (8)

  1. 管路に設置された絞り機構の上流側および下流側から少なくとも2本の導圧管を介して管路内流体を検出部まで導き、当該検出部の出力に基づき管路内流体の所定の物理量を測定する管路内流体の測定装置において、
    前記導圧管を介さずに管路内流体の圧力を測定する圧力測定装置から測定信号を入力する信号入力部と、
    入力された前記測定信号が表わす圧力値の時系列の変化パターンと前記検出部の出力により得られる測定値の時系列の変化パターンとを比較する比較手段と、
    この比較手段の比較結果に基づいて前記導圧管の詰まり具合を評価する評価手段と、
    を備えていることを特徴とする管路内流体の測定装置。
  2. 前記信号入力部は、
    前記絞り機構より上流側の管路内流体の圧力を測定する第1圧力測定装置から測定信号を入力する第1信号入力部を有し、
    前記検出部は、
    前記絞り機構の上流側に接続された前記導圧管を介した管路内流体の圧力を検出する第1圧力検出部を有し、
    前記比較手段は、前記第1信号入力部の測定信号が表わす圧力値と前記第1圧力検出部の出力が表わす圧力値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴とする請求項1記載の管路内流体の測定装置。
  3. 前記信号入力部は、
    前記絞り機構より下流側の管路内流体の圧力を測定する第2圧力測定装置から測定信号を入力する第2信号入力部を有し、
    前記検出部は、
    前記絞り機構の下流側に接続された前記導圧管を介した管路内流体の圧力を検出する第2圧力検出部を有し、
    前記比較手段は、前記第2信号入力部の測定信号が表わす圧力値と前記第2圧力検出部の出力が表わす圧力値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴とする請求項1または2記載の管路内流体の測定装置。
  4. 前記検出部は、
    前記絞り機構の上流側の前記導圧管を介した管路内流体と下流側の前記導圧管を介した管路内流体との差圧を検出する構成であり、
    前記比較手段は、前記信号入力部の測定信号が表わす圧力値と、前記検出部の出力が表わす差圧値との時系列の変化パターンを比較する構成であることを特徴とする請求項1記載の管路内流体の測定装置。
  5. 前記比較手段は、
    前記信号入力部の測定信号が表わす時系列の圧力データと、前記検出部の出力が表わす時系列の測定データとの相互相関値を演算する構成であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の管路内流体の測定装置。
  6. 前記圧力測定装置の接続位置から前記導圧管の接続位置までの前記管路に沿った距離のデータが格納可能なデータ格納手段を備え、
    前記比較手段は、前記検出部の出力に基づき管路内流体の流速を求め、この流速と前記距離のデータから管路内流体が当該距離を進むのにかかる時間値を求め、この時間値を相互相関関数の位相差として相互相関値を演算する構成であることを特徴とする請求項5記載の管路内流体の測定装置。
  7. 管路と測定機器との間に架設されて管路内流体を前記管路から前記測定機器の検出部まで導く導圧管の詰まり状態を診断する詰まり診断システムであって、
    前記導圧管は、管路に設置された絞り機構の上流側と下流側とからそれぞれ管路内流体を前記検出部まで導く構成であり、
    前記導圧管を介さずに管路内流体の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段により検出された圧力値と前記導圧管を介して導かれた管路内流体に対する測定値との時系列の変化パターンを比較する比較手段と、
    この比較手段の結果に基づき前記導圧管の詰まり具合を評価する評価手段と、
    を備えていることを特徴とする導圧管の詰まり診断システム。
  8. 前記圧力検出手段は、
    導圧管を介さずに管路に直接接続されて管路内流体の圧力を検出する配管直接接続型の圧力検出器であることを特徴とする請求項7記載の導圧管の詰まり診断システム。
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