JP2009074440A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射弁から噴射される燃料の気化性と最大噴射量とを確保し、燃費および排気性能を改善する。
【解決手段】吸気ポート102の上流に第1燃料噴射弁103を配設すると共に、吸気バルブ105近傍の吸気ポート102(または燃焼室106)に第1燃料噴射弁103より、燃料噴霧の気化性が高い第2燃料噴射弁104を配設し、クランキング時は第2燃料噴射弁104から燃料噴射し、クランキング終了後所定時間経過後から徐々に第1燃料噴射弁103への分担率を大きくして第1燃料噴射弁103への燃料噴射に切り換え、また、加速時は、主たる燃料量分を第1燃料噴射弁103で噴射し、加速増量分相当を第2燃料噴射弁104で噴射する構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、特に、噴霧特性の異なる2つの燃料噴射弁を設けて混合気性状を改善した技術に関する。
特許文献1に開示された内燃機関の燃料噴射制御装置では、噴霧粒径の比較的大きい第1燃料噴射弁を吸気通路の上流側に配置し、噴霧粒径の比較的小さい第2燃料噴射弁を吸気通路の下流側に配置している。
そして、始動クランキング当初に第2燃料噴射弁から噴霧粒径の小さい状態で燃料噴射し、始動完了後、吸気管圧力,機関回転速度等のパラメータに基づいて第1燃料噴射弁からの燃料噴射に切り換えることで、壁流量を低減して、燃費,排気性能を改善することが開示されている。
特開2003−269222号公報参照
しかしながら、特許文献1では、第2燃料噴射弁から第1燃料噴射弁に切り換える場合に、フラグ設定によってオン/オフ的に切り換えているため、第1、第2燃料噴射弁で噴射した燃料噴霧の気化特性が異なるため、トルク段差や空燃比段差が生じるおそれがあり、切り換え時の運転性の悪化や排気特性の低下を生じることがあった。
また、特許文献1では、第2燃料噴射弁の使い方として、機関始動時に使用することが開示されているだけで、加速時に第2燃料噴射弁を使用することは提案されていない。
加速時には、加速に必要なベースの燃料噴射量が増大するが、第1燃料噴射弁で噴射したのでは噴霧粒径が大きいため、噴射燃料の相当量が壁流となってしまう。
このため、気化の遅い壁流分を考慮して、余剰燃料を増量して噴射する必要があったが、これにより、加速時の燃費悪化、HC排出量の増加を生じていた。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、2つの燃料噴射弁の切り換え時のトルク段差や空燃比段差を防止し、運転性悪化や排気特性の低下を防止することを第1の目的とする。
また、加速時の燃費や排気性能を向上することを第2の目的とする。
このため、請求項1に係る発明は、
吸気ポートに所定の噴霧特性を有した第1燃料噴射弁を配設し、該第1燃料噴射弁より上流側に前記第1燃料噴射弁より気化特性が高い噴霧特性を有した第2燃料噴射弁を配設すると共に、
機関運転状態に基づいて前記2つの燃料噴射弁のうち、燃料噴射を行う燃料噴射弁を決定し、
該決定によって一方の燃料噴射弁から他方の燃料噴射弁へ燃料噴射を切り換えるときに、所定の期間、両方の燃料噴射弁で燃料噴射を行う2重噴射期間を設定したことを特徴とする。
このようにすれば、燃料噴射弁を切り換える際に、2つの燃料噴射弁から同時に燃料噴射させる2重噴射期間を経てから、1つの燃料噴射弁へ切り換えられるため、噴霧特性の変化が緩やかとなり、切り換え時のトルク段差や空燃比段差を抑制して運転性の悪化や排気特性の低下を抑制できる。
また、請求項2に係る発明は、
前記2重噴射期間の間は、前記切換の決定によって燃料噴射を停止する燃料噴射弁に対しては、燃料噴射量を徐々に減少させる一方、燃料噴射を開始する燃料噴射弁に対しては、燃料噴射量を徐々に増大させることを特徴とする。
このようにすれば、燃料噴射弁を切り換える際に、噴霧特性が徐々に切り換えられるので、切り換え時のトルク段差や空燃比段差を抑制して運転性の悪化や排気特性の低下を防止できる効果が高められる。
また、請求項3に係る発明は、
前記2重噴射期間における各燃料噴射弁からの噴射量の分担率を、機関温度に基づいて補正し、機関温度が低いときほど2重噴射期間が長くなるように設定することを特徴とする。
このようにすれば、機関温度(水温等)が低いほど燃焼が安定しにくいので、上記分担率の補正を行うことによって、二重噴射期間を長引かせることで、燃焼の安定性を維持できる。
また、請求項4に係る発明は、
クランキング時に第2燃料噴射弁のみで燃料噴射し、クランキング終了後所定時間経過後から第1燃料噴射弁の燃料噴射に切り換え始めることを特徴とする。
このようにすれば、始動時及び始動直後の燃費、排気性能を改善できる。
また、請求項5に係る発明は、
前記所定の期間は、機関温度が低いときほど長くなるように設定することを特徴とする。
このようにすれば、機関温度の低温時は、燃焼,回転が安定するのに要する時間が長いので、クランキング終了後、第2燃料噴射弁104による噴射の継続を長引かせてから、第1燃料噴射弁への切換を開始することで、安定性を確保できる。
また、請求項6に係る発明は、

第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁は、それぞれ開弁時間に対する噴射量の線形性が維持される下限噴射量以上の領域で燃料噴射することを特徴とする。
このようにすれば、常に精度良く燃料噴射量を制御することができる。
また、請求項7に係る発明は、
吸気ポートに所定の噴霧特性を有した第1燃料噴射弁を配設し、該第1燃料噴射弁より下流側に前記第1燃料噴射弁より気化特性が高い噴霧特性を有した第2燃料噴射弁を配設すると共に、
機関の加速状態を検出し、加速時には、機関運転状態に応じて設定された燃料噴射量のうち、主たる燃料量分を前記第1燃料噴射弁から噴射させ、加速増量分相当の補足的な燃料分を第2燃料噴射弁から噴射させることを特徴とする。
このようにすれば、加速時に、燃料噴射量の増量分以上を第2燃料噴射弁に分担させることで、第1燃料噴射弁からの燃料噴射量をその分減量できることにより、壁流となる余剰燃料分を噴射せずにすみ、第2燃料噴射弁から噴射された燃料は、壁流になることなく十分に気化を促進されるので、燃費を向上できると共に、未燃燃料の排出量を低減でき、排気特性を改善できる。
また、請求項8に係る発明は、
前記第2燃料噴射弁から噴射される加速増量分を、第1燃料噴射弁の噴射量演算時の吸入空気量と、それより遅い第2燃料噴射弁の噴射量演算時の吸入空気量との偏差に基づいて設定することを特徴とする。
このようにすれば、第2燃料噴射弁の噴射タイミングにより近い状態での吸入空気量を用いて増量分の噴射量を設定することが可能となり、噴射量のズレを小さくすることが可能となり、加速性、排気性能を良好に維持することができる。
また、請求項9に係る発明は、
最新に検出された吸入空気量と1回前に検出された吸入空気流量との偏差に基づいて逐次の増量補正分を算出し、該増量補正分を、第1燃料噴射弁の噴射量演算時からそれより遅い第2燃料噴射弁の噴射量演算時まで積算し、該積算値を前記第2燃料噴射弁から噴射される加速増量分として設定することを特徴とする。
このようにすれば、加速時の吸入空気量変化により見合った加速増量分の設定が可能となり、加速性、排気性能をさらに良好に維持することができる。
また、請求項10に係る発明は、
前記加速増量分が、第2燃料噴射弁の噴射量の線形性が維持される下限噴射量より小さいときは、次回の第1燃料噴射弁の噴射量に加算することを特徴とする。
このようにすれば、加速増量分の噴射が次回に持越されるので、次回の第1燃料噴射弁で持ち越した加速増量分を加算して噴射させることにより、今回加速増量分が噴射されなかったことによるリーン化を、補償することができ、空燃比の変動や出力低下をごく一時的なものとして抑えることができる。
また、請求項11に係る発明は、
第2燃料噴射弁は、吸気ポートの吸気バルブ近傍に配設され、吸気行程で噴射されることを特徴とする。
このようにすれば、第2燃料噴射弁から吸気行程で噴射された燃料は、吸気ポートや吸気バルブへの燃料の付着を回避しつつ、気化を促進された大部分の燃料は、燃焼室内に直接流入し、これにより、余剰燃料量を十分低減できる。
また、請求項12に係る発明は、
第2燃料噴射弁は、燃焼室内に燃料を直接噴射するように配設されることを特徴とする。
このようにすれば、第2燃料噴射弁から燃焼室内に微粒化を促進された燃料が噴射されるので、壁流の生成が抑制され、燃料噴射弁の切り換え時や加速時の燃費、排気性能を改善できる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、実施形態における内燃機関のシステム構成図である。
図に示す内燃機関101は、吸気ポート102の上流側に、最大噴射量の大きな第1燃料噴射弁103、シリンダに近い下流側に最大噴射量の小さな第2燃料噴射弁104が設けられる。
前記第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104は、電磁コイルの磁気吸引力によって弁体をリフトさせることで開弁する電磁式燃料噴射弁であり、最大噴射量の小さい第2燃料噴射弁104は、最大噴射量の大きい第1燃料噴射弁103に比較して噴孔径を小さくしているので、微粒化が促進されて噴霧の粒径が小さく噴霧の気化特性が高くなっている。図2は、燃料噴射量と噴霧の平均粒径との関係を示す。
前記第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104は、吸気バルブ105が開かれる吸気行程で噴射され、この噴射された燃料と空気とが燃焼室106内に吸入される。
燃焼室105内の混合気は、点火栓107による火花点火によって燃焼し、燃焼排気は、排気バルブ108を介して排出される。
前記第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104には、燃料タンク109内の燃料(ガソリン)が燃料ポンプ110によって圧送されるようになっており、燃料の供給圧は、燃料ポンプ110の吐出量の制御によって目標圧に制御される。
マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)120は、各種センサからの検出信号に基づいて、前記第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104、点火栓107、燃料ポンプ109を制御する。
前記各種センサとしては、図示省略したスロットルバルブの開度TVOを検出するスロットルセンサ121、機関101の吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ122、機関101の冷却水温度TWを検出する水温センサ123、機関回転速度Neを検出する回転速度センサ124,燃料圧力を検出する燃圧センサ125、スタータのON,OFFを検出するスタータスイッチ126が設けられている。
このように構成されたシステムにおいて、機関の始動から始動後においては、燃料噴射を行う燃料噴射弁を、第2燃料噴射弁104から第1燃料噴射弁103へ切り換える。この第1実施形態における燃料噴射制御を、図3及び図4のフローにしたがって説明する。このフローは、スタートスイッチ(ST/SW)126のONにより起動される。
ステップS1では、スタートスイッチ126がONであるか、つまりクランキング中かを判定する。
クランキング中と判定されたときは、ステップS2へ進み、水温TW等に基づいてクランキング用の燃料噴射量TPを算出する。
ステップS3では、第1燃料噴射弁103の駆動を停止し、第2燃料噴射弁104のみを駆動して燃料噴射を行う(第2燃料噴射弁104の分担率INJ2R=1.0)。すなわち、第2燃料噴射弁104の燃料噴射量TP2を、前記燃料噴射量TPと等しくし、第1燃料噴射弁103の燃料噴射量TP1を0に設定する。
これにより、クランキング時に、第1燃料噴射弁103から前記燃料噴射量TPの燃料が噴射され、機関が始動される。
ステップS1で、スタートスイッチ126がONからOFFとされたと判定されたとき、つまり、クランキングを終了した始動後もしばらくは、第2燃料噴射弁104による噴射を継続し、機関の安定性を確保してから、第2燃料噴射弁104の噴射から第1燃料噴射弁103への噴射に切り換える。
切換開始後、第2燃料噴射弁103の噴射量を漸減しつつ第1燃料噴射弁104の噴射量を漸増させて、トータルの燃料噴射量を要求量に維持しながら、最終的に第1燃料噴射弁104のみの噴射に切り換える。
まず、ステップ4では、機関温度(冷却水温度TW)に基づいて、後述するクランキング終了後の経過時間によって燃料噴射弁の切り換えを判定する際のしきい値としての所定時間KIRTIMを、図示の特性マップから算出する。
該所定時間KIRTIMは、クランキング終了後、燃焼,回転が安定するのに十分な時間に設定され、氷点下域では安定に要する時間が長いので第2燃料噴射弁104による噴射の継続を長引かせるように、長時間に固定して設定され、氷点以上では機関温度の上昇に応じて減少するように設定されている。
ステップS5では、機関運転状態に基づいて燃料噴射量TPを算出すると共に、スタートスイッチ126がOFFされてからの経過時間を計測する。
燃料噴射量TPは、具体的には、エアフローメータ122で検出された吸入空気量Qa1と、回転速度センサ124で検出された機関回転速度とに基づいて算出される基本噴射量TP0を、図示しない空燃比センサからの空燃比検出値に基づいて設定される空燃比フィードバック補正係数等で補正して算出する。
ステップS6では、前記経過時間が前記所定時間KIRTIMに達したかを判定する。前記所定時間KIRTIMの代わりにクランキング終了後の燃料噴射回数が所定回数に達したかで判定する構成としてもよい。
所定時間KIRTIMに達するまでは、ステップS3へ進んで第2燃料噴射弁104のみでの燃料噴射を継続し、達したと判定されたとき、ステップS7以降へ進んで第2燃料噴射弁104から第1燃料噴射弁103への切換を開始する。
ステップS7では、切り換え開始からの経過時間の増大に応じて設定された第2燃料噴射弁104の分担率INJ2R及び第1燃料噴射弁103の分担率INJ1Rを、図示特性マップに基づいて設定する。
前記第2燃料噴射弁104の分担率INJ2Rは、切り換え前の1.0から徐々に減少して0となり、第1燃料噴射弁103の分担率INJ1Rは、0から徐々に増大して1となるように滑らかに切り換わる設定とされている。
ステップS8では、前記第2燃料噴射弁104から第1燃料噴射弁104への切換過渡時に、両燃料噴射弁で噴射を行うとき(二重噴射期間)の各燃料噴射弁の噴射量の分担率を、機関温度(水温TW)によって補正するための分担率補正係数TWhoseiを、水温TWに基づいて、図示の特性マップから算出する。
この分担率補正係数TWhosei(≦1)は、その値が小さくなるほど第1燃料噴射弁103の分担率が小さく、第2燃料噴射弁104の分担率が大きくなる係数として設定され、暖機完了前(80℃未満)は、水温が低いほど燃焼が安定しにくいので、二重噴射期間を長引かせるようにTWhoseiを小さくする特性に設定されている。
ステップS9では、前記第2燃料噴射弁104のINJ2R及び第1燃料噴射弁103の分担率INJ1Rと、前記分担率補正係数TWhoseiとに基づいて、次式により、第2燃料噴射弁104の燃料噴射量TP2’と、第1燃料噴射弁103の燃料噴射量TP1’とを算出する。
TP2’=TP×(INJ2R−TWhosei)
TP1’=TP×(INJ1R+TWhosei)
なお、INJ1R+INJ2R=1として、TP=TP1’+TP2’に維持するようにしている。
簡易的には、ここでフローを終了し、TP1’、TP2’をそのままTP1、TP2として、第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104を駆動する実施形態としてもよい。しかし、電磁駆動式の燃料噴射弁は、所定以下の小噴射量域では、噴射パルス幅(ON時間)と噴射量との線形性が損なわれ、安定した噴射量特性が得られない。そこで、本実施形態のフローでは、該安定した噴射量特性が得らない小噴射量域での噴射は禁止する。
ステップS10では、算出したTP1が、第1燃料噴射弁103の安定した噴射量特性(ON時間に対する噴射量の線形性)を維持できる下限噴射量TP1min以上であるかを判定する。
切り換え開始直後の下限噴射量TP1min未満と判定されている間は、ステップS3へ進み、第2燃料噴射弁104のみでの燃料噴射を継続する。
時間経過に応じてステップS7で算出したTP1がTP1min以上と判定されると、ステップS11へ進み、今度は、前記TP2’が同様に第2燃料噴射弁104の安定した噴射量特性を維持できる下限噴射量TP2min以上であるかを判定する。
そして、TP2’がTP2min以上に維持されている間は、ステップS12へ進み、TP1’、TP2’をTP1、TP2として、第1燃料噴射弁103及び第2燃料噴射弁104を駆動し、両噴射弁から燃料噴射する
時間経過に応じてステップS8でTP2’がTP2min未満と判定されたときは、ステップS13へ進み、TP2=0として第2燃料噴射弁104からの燃料噴射を停止し、TP1=TPとして第1燃料噴射弁103のみから燃料噴射する。
このようにすれば、クランキング時およびクランキング終了後、所定時間KIRTIMが経過して燃焼,回転が安定するまでの間は、燃料噴霧の気化特性のよい第2燃料噴射弁104のみによって、燃料噴射が行われる。
また、所定時間KIRTIMを機関温度(水温TW)に応じて設定し、分担率補正係数TWhoseiにより分担率を設定することで、機関温度による気化性に応じて、より適正な切換制御を行える。ただし、簡易的には、所定時間KIRTIMを固定値としたり、分担率補正係数TWhoseiによる補正を省略したりしてもよい。
前記第2燃料噴射弁104は、吸気ポート102のシリンダに近い所に設けられるため、吸気バルブ105が開かれる吸気行程で噴射されると、吸気ポート102や吸気バルブ105への燃料の付着を回避しつつ、気化を促進された大部分の燃料は、燃焼室106内に直接流入するので、余剰燃料量を十分低減できる。
したがって、良好な始動性を確保しつつ燃費を改善でき、未燃燃料の排出量も低減できる。
上記のようにして安定した燃焼、回転が得られた後は、第1燃料噴射弁103による燃料噴射に切り換え、要求噴射量を確保する。
そして、第2燃料噴射弁104から第1燃料噴射弁103への切り換えを、各燃料噴射弁の分担率を徐々に変化させながら滑らかに切り換える構成としたため、噴霧特性の相違によるトルク段差や空燃比段差の発生を防止でき、ひいては運転性や排気特性の悪化を抑制できる。
図5,6は、安定した噴射量特性が得らない小噴射量域での噴射を禁止する構成を、図3より簡易にした第2実施形態のフローを示す。
図4のステップS7’で、第1燃料噴射弁103の分担率INJ1R、第2燃料噴射弁104の分担率INJ2Rを、それぞれ安定した噴射量を確保できる下限の分担率INJ1Rmin、INJ2Rmin以上に維持されるように設定したものである。なお、ステップS9でのTWhoseiによる補正を考慮して設定する。また、図2のステップS7に対し、切換開始時から第1燃料噴射弁103に分担させて噴射させるようにしているので、ステップS5におけるクランキング終了後経過時間判定用の所定時間KIRTIMを長めに設定するようにしてもよい。
このようにすれば、ステップS7’で算出した噴射量TP1,TP2を、そのまま用いればよく、その後の判定が不要となる。
また、上記システムにおいて、加速時には、第1燃料噴射弁103および第2燃料噴射弁104を併用する。この第3実施形態における加速時の燃料噴射制御を、図7のフローにしたがって説明する。
ステップS11では、加速状態であるかを判定する。具体的には、所定時間内のスロットル開度TVOの変化率ΔTVOや、エンジン負荷、例えば、燃料噴射量TPの変化率ΔTP、吸入空気流量Qの変化率ΔQ、スロットル弁下流の吸気圧Paの変化率ΔPが、所定値(>0)以上であるかなどによって判定する。
加速状態と判定されたときは、ステップS12へ進み、燃料噴射量増量の要求が有るかを判定する。ここで、増量の要求は、運転状態に応じて噴射前から要求されるものの他、噴射中での割り込み要求を含む。
ステップS11で加速でない、または、ステップS12で燃料噴射量増量の要求がないと判定されたときは、ステップS13へ進み、第1燃料噴射弁104のみによる燃料噴射を行う。
ステップS12で増量の要求が有ると判定されたときは、ステップS14へ進み、増量分TPACが、前記第2燃料噴射弁104の安定した噴射量特性を維持できる下限噴射量TP2min以上であるかを判定する。
ステップS14で、増量分が所定値TP2min未満と判定されたときは、第2燃料噴射弁104による増量分TPACの噴射が安定して行えないので、ステップS15へ進み、該増量分TPACを基本噴射量TP0に付加した全要求燃料量を、第1燃料噴射弁103のみで噴射させる。
また、ステップS14で、増量分の噴射量TPACが所定値Tmin以上と判定されたときは、ステップS16へ進み、基本噴射量分TP0を第1燃料噴射弁103で噴射し、増量分TPACを第2燃料噴射弁104で噴射させる。
このようにすれば、加速時には、基本的に増量分TPACを第2燃料噴射弁104で噴射させることにより、該増量分TPACは効率良く気化されながら燃焼室106内に導入される。一方、第1燃料噴射弁103の噴射量を増量させずにすむため、吸気ポートや102吸気バルブ105等への燃料付着による壁流を抑制でき、その分、増量分を低減できることによって燃費を向上できるとともに、壁流による未燃燃料の排出量を低減でき排気性能を改善できる。
また、増量分が第2燃料噴射弁104による増量分の噴射が安定して行えない所定値Tmin未満のときは、第2燃料噴射弁104による噴射を禁止し、第1燃料噴射弁103のみで燃料噴射するようにしたので、確実に要求燃料量を噴射することができ加速性を確保できる。
この実施形態では、増量分TPACが所定値Tmin未満のときは、第1燃料噴射弁103のみから燃料噴射する構成としたが、図8に示す第4実施形態のように、増量分TPACが所定値TP2min未満のときは、ステップS15’にて第2燃料噴射弁104で所定値TP2min分の燃料量を噴射し、全要求噴射量TPからでTP2min分を減算した燃料量を、第1燃料噴射弁103から噴射させる変形態様とすることもできる。
より簡易的には、図9に示す第5実施形態のように、増量要求があった場合は、常に、ステップS21で、第2燃料噴射弁104で所定値Tmin分以上の一定の燃料量分TP20を噴射し、残りを第1燃料噴射弁103で噴射させる変形態様とすることもできる。
次に、加速時に第1燃料噴射弁103と第2燃料噴射弁104との噴射量および噴射タイミングを制御しつつ、これらの噴射弁毎の演算時期における吸入空気量の変化量に応じて第2燃料噴射弁104による増量分TPACを設定する第6実施形態について、図10、図11のフローに基づいて説明する。
ステップS100,S101では、前記ステップS11,S12と同様にして、加速状態であるかの判定、および燃料噴射量増量の要求が有るかの判定を行う。
そして、加速状態でないか、または、燃料噴射量増量の要求がないときは、ステップS102へ進み、その時点でエアフローメータ122で検出された吸入空気量Qa1と、回転速度センサ124で検出された機関回転速度とに基づいて算出される基本噴射量TP0を、図示しない空燃比センサからの空燃比検出値に基づいて設定される空燃比フィードバック補正係数等で補正して燃料噴射量TPを算出し、第1燃料噴射弁103の燃料噴射量TP1として設定する。
ステップS103では、前記燃料噴射量TP1を噴射パルス幅に変換し、該噴射パルス幅に基づいて、第1燃料噴射弁103の噴射タイミングを設定する。
前記噴射タイミングの設定は、例えば排気行程に噴射するように設定することで、第1燃料噴射弁103から噴射される燃料噴霧を、内燃機関の燃焼により高温化している吸気バルブ105の傘部裏側へ燃料噴霧を衝突させて、バルブ熱により気化の促進を図ることができる。
また、噴射タイミングとして、噴射終了タイミングが予め決定されており、噴射終了タイミングを基準に噴射パルス幅に応じて噴射開始タイミングが変化するように設定されるものである。
なお、第1燃料噴射弁103の噴射タイミングは、排気行程に限定されるものではなく、運転状態に応じて変更してもよく、また、噴射タイミングの設定は、噴射開始タイミングを基準に噴射パルス幅に応じて噴射終了タイミングが変化するように設定する方式でもよい。
ステップS101,S102で加速状態で燃料噴射量増量要求があると判定されたときは、ステップS104へ進み、後述する増量分の前回値「TPAC前回」が0であるかどうか判定し、TPAC=0と判定されたときは、ステップS105で第1燃料噴射弁103の噴射量TP1を前述のS101同様に算出し、設定する。
一方、TPAC=0でないと判定されたときは、ステップS106で、燃料噴射量TPに増量分の前回値「TPAC前回」を加算して最終的な燃料噴射量TP1として設定し、ステップS107では、増量分の前回値「TPAC前回」が燃料噴射量TPに加算されたので、その値「TPAC前回」を0にリセットする。
そして、ステップS108で、前述のステップS103と同様に、第1燃料噴射弁103の噴射タイミングを設定する。
ステップS109では、エアフローメータの検出信号に基づいて、第1燃料噴射弁103による燃料噴射終了後に設定された所定の吸入空気量読込みタイミングに達したかを判定し、達したと判定されたときに吸入空気量Qa2を算出する。
吸入空気量Qa2は、後述するように増量分の噴射量TPACを算出する際に用いられる吸入空気量であり、該増量分TPACを吸気行程で噴射するべく以下のように設定される。
図12は、吸入空気量Qa2の読込みタイミングを示すタイムチャートである。
一般的には、t1のタイミングで読み込まれた吸入空気量Qa1に基づく燃料噴射量を算出すると共に、加速判定時の吸入空気量に基づいて増量分を算出し、吸入空気量Qa1に基づいて算出された燃料噴射量と増量分の噴射量を加算して排気行程で噴射するように設定されている。
しかし、これでは、噴射タイミングから実際に燃焼室内に混合気が吸入されるまでに時間があるため、その間の加速による吸入空気量の増大に対応して燃料の増量分を設定することができないため、増量分が不足し、内燃機関の加速不足や空燃比が悪化するおそれがある。
また、通常は、一本の燃料噴射弁で制御するため、高回転高負荷時に対応できる大容量燃料噴射弁を使用する必要があるが、燃料噴射の終了後に増量要求が発生した場合に、増量分だけを噴射すると、低噴射量側の制御分解能が低いため、増量分だけを精度良く噴射することが困難となり、吸入空気量Qa1に基づく燃料噴射量に加算して噴射する必要があった。
これに対し、本実施形態では、吸気行程で増量分TPACを噴射すべく、第2燃料噴射弁104での噴射タイミング例えば噴射終了タイミングが予め設定される。
そして、噴射タイミングから噴射量の演算や噴射パルスのセットに必要な時間として予め設定された所定時間前に吸入空気量Qa2を読み込むのである。
これにより、噴射タイミングにより近い状態での吸入空気量を用いて増量分の噴射量を設定することが可能となり、演算遅れ等によって生じる噴射量演算タイミングと噴射タイミングのズレによる噴射量のズレを極力小さくすることが可能となる。
また、最大噴射量が小さく、低流量での制御分解能が高い第2燃料噴射弁104を用いて増量分の噴射量を噴射させるので、増量分の噴射量だけを精度良く噴射することが可能となる。
なお、吸気行程における噴射タイミングについては、吸気行程初期ではピストンがあまり下がっていない状態であり、燃焼室内の負圧が十分発達していないため、燃焼室内に導入される吸入空気の流速が遅い。この状態で噴射しても、十分な気化を促進させることができない恐れがある。
また、吸気行程後半では燃焼室内の負圧が発達するものの、増量分を噴き終える前に吸気バルブ105が閉弁してしまう恐れがあり、また、燃焼室内に混合気が導入されて点火されるまでの時間が短いために燃焼室内での混合の流動が不十分となって、燃焼性の向上が図れない惧れを生じる。
このため、本実施形態では増量分を噴射する第2燃料噴射弁104の噴射終了タイミングを吸気上死点後90°付近に設定することで、燃焼室内負圧の発達することによる気化の促進を図りつつ、燃焼室内でのガス流動が十分に行われることで燃焼性の向上を図ることが可能となる。
ステップS111では、読み込んだ吸入空気量Qa2と、ステップS105において第1燃料噴射弁103の噴射量の算出に用いた吸入空気量Qa1との偏差に基づいて増量分TPACを設定する。
なお、定数は吸気量を噴射量に変換する変換定数であり、予め設定されるものである。
このように吸入空気量の偏差に基づいて増量分TPACを算出することで、加速によって変化する吸入空気量の状態に応じて設定することが可能となる。
ステップS112では、算出した増量分TPACが前記第2燃料噴射弁104の安定した噴射量特性を維持できる下限噴射量TP2min以上であるかを判定する。
増量分TPACが下限噴射量TP2minより小さい場合は、第2燃料噴射量TP2で噴射しても精度良く噴射できないので、ステップS114で増量分TPACを「TPAC前回」としてメモリに記憶する。
ここで記憶した「TPAC前回」値は、前述のステップS106にて燃料噴射量TPに加算され、第1燃料噴射弁103の噴射量TP1として設定される。
即ち、「TPAC前回」は、次回の第1燃料噴射弁103の噴射タイミングで噴射されることになる。
この場合、噴射タイミングが次回噴射タイミングに持越されることになるが、増量分TPACの噴射がされないと、その分噴射量がリーン化するため、次回の第1燃料噴射弁103の噴射タイミングで噴射することで、増量分TPACを燃料噴射量TPと合わせて噴射させることができるので精度よく噴射させることができると共に、不足分を補えるので、リーン化を回復することができ、空燃比の変動や出力低下をごく一時的なものとして抑えることができる。
また、増量分TPACが下限噴射量TP2min以上であると判定された場合は、ステップS113へ進み増量分TPACを第2燃料噴射弁の噴射量TP2として設定すると共に前述のように吸気行程の所定のタイミングで噴射するよう噴射タイミングを設定する。
ステップS115では、第1燃料噴射弁103の噴射開始タイミングかどうかを判定し、YESであれば、ステップS119で燃料噴射を開始する。
ステップS116で第2燃料噴射弁104の噴射開始タイミングであるかどうかを判定し、YESであればステップS117へ進んで噴射を開始し、次いでステップS118で第2燃料噴射弁104の噴射量をリセットする。
このように、機関運転状態に基づく基本噴射量を第1燃料噴射弁103で排気行程噴射すると共に、増量分の噴射量TPACを第2燃料噴射弁104で吸気行程噴射するので、加速時の吸入空気量の変化に見合った増量を実施できると共に、第2燃料噴射弁104が、噴霧粒径が小さいことで気化特性が高く、また、抵流量での制御分解能が高いため、少量の増量に対しても精度の高い噴射が可能となる。
また、加速時はアクセルの踏み込みより吸気圧が大気圧側に変化するため、燃焼室内負圧が低下し、吸気流速が低下することから燃料の微粒化がされにくい状態になるが、第2燃料噴射弁104は燃料の粒径が小さいため微粒化による気化の悪化を防止することができる。
また、第2燃料噴射弁104はシリンダに近い側に設定されるので、遅れなく燃焼室内に導入させることが可能となり、燃焼室内での混合状態を良好にすることができる。
また、増量分TPACが極少量で第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2minより小さい場合には、その値を「TPAC前回」として記憶保持し、次回の第1燃料噴射弁103の噴射量に加算して噴射することで、第2燃料噴射弁で燃料を噴射することができなかったことによる空燃比のリーン化や出力の低下を回復させることが可能となる。
なお、ステップS112で増量分TPACが第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2min以上であるかを判定したが、これに換えてステップS112’で示すように、吸入空気量Qa2と、ステップS105で求めた第1燃料噴射弁103の噴射量の算出に用いた吸入空気量Qa1との偏差が所定値以上であるかどうかによって判定してもよい。
この場合は、増量分が当該偏差に比例して設定されるため、所定値を下限噴射量TPmin相当の偏差分として設定することが可能である。
次に、加速時の増量分を、加速状態により高精度に適合させて設定する第7実施形態について、図13、図14のフローにしたがって説明する。
本第7実施形態は、エアフローメータ122のサンプリング周期毎(例えば10ms)に今回の吸入空気量検出値と前回の吸入空気量検出値の偏差に基づいて増量分TPACを算出し、第1燃料噴射弁103の噴射タイミング設定時から第2噴射タイミング設定時までの増量分TPACを積算し、その積算値を第2燃料噴射弁104の噴射量として設定する点が第6実施形態と異なる。
尚、本実施形態においても、積算値が第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2minより小さい場合は、次回燃焼時の第1燃料噴射弁103の噴射量として設定することは、第6実施形態と同一である。
以下、第6実施形態と異なるステップのみ説明を記載する。
ステップS200,S201で、加速状態で燃料噴射量増量の要求が有ると判定された時は、ステップS204に進み、TP加算フラグが1であるか判定する。
このTP加算フラグは、後述する増量分を第1燃料噴射弁103の噴射量TP1として加算する場合に設定されるフラグであり、フラグを1にすることで加算処理が行われる。
そして、TP加算フラグが1である時は、ステップS206で燃料噴射量TPにTPACの積算値を加算して噴射量TP1を設定すると共に、TPACの積算値をリセットし、ステップS207でTP加算フラグをリセットする。
一方、TP加算フラグ=0の時は、増量分となるTPACの積算値を加算する必要がないのでエアフローメータ122で検出される吸入空気量Qa1と回転速度センサ124で検出される機関回転速度から算出される基本噴射量TPOを空燃比フィードバック補正係数等の補正係数で補正して燃料噴射量TPを算出し、第1燃料噴射弁の噴射量TP1として設定する。
そして、燃料噴射量TP1設定後、ステップS208で第1燃料噴射弁103の噴射タイミングをセットする。この噴射タイミングも第6実施形態同様に排気行程にセットされる。
その後、ステップS209にて、今回検出された吸入空気量Qaと前回検出された吸入空気量Qa−1の偏差に基づいて増量分TPACを算出する。
ステップS210では、第2燃料噴射弁104の噴射タイミング設定時期、即ち「第2噴射タイミングから噴射量の演算や噴射パルスのセットに必要な時間として予め設定された所定時間前のタイミング」であるかを判定し、Noである時は増量分TPACを前回の積算値に加算し、前記噴射タイミング設定時期まで積算値を更新していく。
一方、Yesである時は、これまでのTPACの積算値が第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2minより小さいかどうかを判定し、当該下限値TP2minより小さい場合は、ステップS213でTP加算フラグを1にセットする。
これにより、積算値が第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2minより小さい場合は、前述のステップS206にて次回燃焼時の第1燃料噴射弁103の噴射量として設定することが可能となる。
また、増量分TPACの積算値が第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2min以上である時は、ステップS214で積算値を第2燃料噴射弁104の噴射量TP1の一部として設定すると共に、噴射タイミングを吸気行程に設定する。
そして、ステップS217で第2燃料噴射弁104で噴射した後、ステップS218で噴射量TP2及びTPACの積算値をリセットする。
なお、ステップS212で増量分TPACが第2燃料噴射弁104の下限噴射量TP2min以上であるかを判定したが、これに換えて図示ステップS212’のように吸入空気量Qa2と、ステップS205で求めた第1燃料噴射弁の噴射量の算出に用いた吸入空気量Qa1との偏差が所定値以上であるかどうかによって判定してもよいことは第6実施形態で説明したのと同様であるが、この場合、第6実施形態のステップ109,110同様のステップS220、S221の処理(図13のステップS220,221)を合わせて追加する。
また、前記各実施形態を含む本発明は、図15に示すように、第2燃料噴射弁104を燃焼室106に装着して燃焼室106に直接噴射する構成としたシステムにも適用でき、前記各実施形態において同様の作用・効果が得られる。
本発明に係る実施形態のシステム構成を示す図。 燃料噴射弁の燃料噴射量と燃料噴霧の平均粒径との関係を示す線図。 第1実施形態(燃料噴射する燃料噴射弁を切り換える制御)における燃料噴射制御の前段のフローチャート。 第1実施形態(燃料噴射する燃料噴射弁を切り換える制御)における燃料噴射制御の後段のフローチャート。 第2実施形態(燃料噴射する燃料噴射弁を切り換える制御)における燃料噴射制御の前段のフローチャート。 第2実施形態(燃料噴射する燃料噴射弁を切り換える制御)における燃料噴射制御の後段のフローチャート。 第3実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御のフローチャート。 第4実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御のフローチャート。 第5実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御のフローチャート。 第6実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御の前段のフローチャート。 第6実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御の後段のフローチャート。 同上実施形態における燃料噴射制御のフローチャート。 第7実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御の前段のフローチャート。 第7実施形態(加速時に2つの燃料噴射弁を併用する制御)における燃料噴射制御の後段のフローチャート。 本発明に係る実施形態の別のシステム構成を示す図。
符号の説明
101…内燃機関 102…吸気ポート 103…第1燃料噴射弁 104…第2燃料噴射弁 105…吸気バルブ 106…燃焼室 107…点火栓
120…エンジンコントロールユニット 121…スロットルセンサ 122…エアフローメータ 123…水温センサ 124…回転速度センサ 126…スタータスイッチ

Claims (12)

  1. 吸気ポートに所定の噴霧特性を有した第1燃料噴射弁を配設し、該第1燃料噴射弁より下流側に前記第1燃料噴射弁より気化特性が高い噴霧特性を有した第2燃料噴射弁を配設すると共に、
    機関運転状態に基づいて前記2つの燃料噴射弁のうち、燃料噴射を行う燃料噴射弁を決定し、
    該決定によって一方の燃料噴射弁から他方の燃料噴射弁へ燃料噴射を切り換えるときに、所定の期間、両方の燃料噴射弁で燃料噴射を行う2重噴射期間を設定したことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記2重噴射期間の間は、前記切換の決定によって燃料噴射を停止する燃料噴射弁に対しては、燃料噴射量を徐々に減少させる一方、燃料噴射を開始する燃料噴射弁に対しては、燃料噴射量を徐々に増大させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記2重噴射期間における各燃料噴射弁からの噴射量の分担率を、機関温度に基づいて補正し、機関温度が低いときほど2重噴射期間が長くなるように設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. クランキング時に第2燃料噴射弁のみで燃料噴射し、クランキング終了後所定時間経過後から第1燃料噴射弁の燃料噴射に切り換え始めることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記所定の期間は、機関温度が低いときほど長くなるように設定することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁は、それぞれ開弁時間に対する噴射量の線形性が維持される下限噴射量以上の領域で燃料噴射することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 吸気ポートに所定の噴霧特性を有した第1燃料噴射弁を配設し、該第1燃料噴射弁より下流側に前記第1燃料噴射弁より気化特性が高い噴霧特性を有した第2燃料噴射弁を配設すると共に、
    機関の加速状態を検出し、加速時には、機関運転状態に応じて設定された燃料噴射量のうち、主たる燃料量分を前記第1燃料噴射弁から噴射させ、加速増量分相当の補足的な燃料分を第2燃料噴射弁から噴射させることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 前記第2燃料噴射弁から噴射される加速増量分を、第1燃料噴射弁の噴射量演算時の吸入空気量と、それより遅い第2燃料噴射弁の噴射量演算時の吸入空気量との偏差に基づいて設定することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  9. 最新に検出された吸入空気量と1回前に検出された吸入空気流量との偏差に基づいて逐次の増量補正分を算出し、該増量補正分を、第1燃料噴射弁の噴射量演算時からそれより遅い第2燃料噴射弁の噴射量演算時まで積算し、該積算値を前記第2燃料噴射弁から噴射される加速増量分として設定することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  10. 前記加速増量分が、第2燃料噴射弁の噴射量の線形性が維持される下限噴射量より小さいときは、次回の第1燃料噴射弁の噴射量に加算することを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  11. 第2燃料噴射弁は、吸気ポートの吸気バルブ近傍に配設され、吸気行程で噴射されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  12. 第2燃料噴射弁は、燃焼室内に燃料を直接噴射するように配設されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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