JP2009074062A - ブロックポリマーおよびデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】電極とのキャリア注入が容易な分子ワイヤとして用いることができるブロックポリマーおよび前記ブロックポリマーの一つの分子が複数の電極間を橋架けしているデバイスを提供する。
【解決手段】被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状の構造からなるポリアセチレンであるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなるブロックポリマー。上記のブロックポリマーと、二つ以上の電極とを有するデバイス。
【選択図】図2A

Description

本発明は、被覆絶縁部と導電性部を分子内に有するブロックポリマーおよびそれを用いたデバイスに関する。
現在、電子回路の集積化が進む中で有機半導体等の導電性有機物を用いた有機デバイスが注目を浴びている。有機デバイスは曲げることが可能であるといったメリットや、また溶液からのプロセスが可能になると安価にデバイス作製が出来、大面積へのプロセスが可能といったメリットがある。有機半導体はペンタセンのような低分子系の有機半導体とポリチオフェンなどの高分子系半導体がある。高分子系の半導体は特に溶液プロセスとの親和性がよいため大面積プロセス、低価格プロセス用の導電性材料として注目されている。
有機高分子は通常糸鞠状になっているが、置換ポリアセチレンやポリジアセチレン、ポリフェニレンエチニレン等のπ共役高分子は一般に直線状の分子である。また、非直線状の高分子においても結晶構造や配向状態においては糸鞠状ではなく、伸びきり鎖に近い形状を示す。このような直線状の分子、特にπ共役高分子はその両端を電極に接合することで原理的に一分子での電子デバイスとして機能することが期待できる。これらの直線状分子の繰返し構造の側鎖としてアルキル鎖を導入すると、分子間のキャリア移動が抑制されるため、キャリアは分子軸に沿って直線的に移動する。そのため、キャリアの移動距離は分子長以下となり、高速なデバイス動作が可能になる。通常の有機デバイスではキャリアの移動は分子軸に沿う移動モードと分子間をホッピングする移動モードからなり、ホッピングの移動モードが律速となるため、側鎖アルキル鎖導入により分子間ホッピングの移動モードを排除することで高速なキャリア移動が実現できる。また、側鎖にアルキル鎖を導入することでポリマーの溶解性を上げる効果もある。
ここで問題となるのが有機分子へのキャリア注入である。共役高分子の周囲がアルキル鎖で囲まれているため、電極上に分子を配置しても共役構造と電極との間は絶縁されているため、共役構造へのキャリア注入は制限される。このため、アルキル鎖で囲まれた共役高分子にキャリアを注入する技術が必要である。
また、現状の有機デバイスでは有機分子上に電極として金属を蒸着あるいは電極上に有機分子を製膜することで物理的な接触によりある程度の電気的接合を実現しているが、この分子と電極との界面での電気的接合が有機デバイスの大きな課題として認識されている。
そこで共役高分子と電極をより強固に結合させ、電気的接合に対する界面の影響を抑える技術が必要とされている。
有機分子と電極とを結合させる技術として金−チオール結合を利用した系が報告されている。例えば、特許文献1では、側鎖にチオールを導入した高分子の応用例としては、電極にアクリル系ポリマー、メタクリル系ポリマーの側鎖にチオールを導入した導電材料を用いた有機電池への応用が記載されている。
特開平6−163049号公報
しかしながら、特許文献1のような特異的な結合,親和性を用いた系では電極の素材が制限されるため、デバイス全体の最適化を進める際の障害になる。このため、電極素材を選ばない系による電極と有機分子との電気的接合を実現する必要がある。
単分子の電子デバイスの応用として重要な電界効果トランジスタとして動作させるためには外部電界をキャリアの移動経路である高分子主鎖に印加することが必要である。更に言えば、電極部分には電界がかからず、キャリアの移動経路のみに電界がかかることが好ましいが、そのような素子はこれまで報告されていない。
また、分子素子において複雑な演算回路を形成するためにはワイヤだけではなく、分岐型の素子も必要となるが、そのような素子はこれまで報告されていない。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、分子内に絶縁被覆部と、導電性部を有し、電極とのキャリア注入が容易な分子ワイヤとして用いることができるブロックポリマーを提供するものである。
また、本発明は、上記のブロックポリマーは電極との電気的接合が可能であるため、高分子鎖を介した対となる電極を設置することにより、複数の電極間を一つの分子が橋架けするデバイスを提供するものである。
上記の課題を解決するブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状の構造からなるポリアセチレンであるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状高分子であるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックを有し、らせん状の構造を含むブロックポリマーであることを特徴とする。
上記の課題を解決するデバイスは、上記のブロックポリマーと、二つ以上の電極とを有することを特徴とする。
本発明は、分子内に絶縁被覆部と、導電性部を有し、電極とのキャリア注入が容易な分子ワイヤとして用いることができるブロックポリマーを提供することができる。
また、本発明で提供するブロックポリマーは、分子内に絶縁被覆輸送部と導電性部を有しており、電極とのキャリア注入が容易な分子ワイヤとして用いることができる。
本発明で提供するブロックポリマーは、分子内に絶縁被覆輸送部と導電性部を有しており、電極から注入されたキャリアが分子ワイヤを通して異なる電極へと受け渡されるため、分子素子の材料として用いることができる。
本発明で提供するブロックポリマーは絶縁−導電性被覆層ブロックを有し、そのブロックに接触する外部電極から電界を印加することでキャリアの移動経路である導電性コア部に選択的に電界を印加することができ、電流制御が容易な分子素子として利用できる。
また、本発明は、上記のブロックポリマーは電極との電気的接合が可能であるため、高分子鎖を介した対となる電極を設置することにより、複数の電極間を一つの分子が橋架けするデバイスを提供することができる。
本発明で提供するブロックポリマーを用いたデバイスでは一分子中でソース、ドレイン電極およびゲート電極との接続部を分離することができ、ゲート電極からの電界強度変調により、分子内の電界キャリア誘起の効率向上が期待できる。このような分子は一次元分子素子に電界誘起トランジスタとしての機能を付与することでナノサイズの分子デバイスとしても新規な一次元分子デバイスとしても使用することができる。
本発明で提供するブロックポリマーは絶縁被覆層ブロックに挟まれた導電性ブロックを有し、そのブロックに接触する外部電極及び分子中の異なるブロックに接触する独立した二つの電極からなるデバイスを作成することで三端子型の回路を形成することができる。このようなデバイスの電極への電圧印加に対する電流応答を用いることで演算回路に応用することができ、一次元分子素子に演算回路として新規なナノサイズの分子デバイスとして使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状の構造からなるポリアセチレンであるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなることを特徴とする。
また、本発明に係るブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状高分子であるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなることを特徴とする。
また、本発明に係るブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックを有し、らせん状の構造を含むブロックポリマーであることを特徴とする。
また、本発明に係るデバイスは、上記のブロックポリマーと、二つ以上の電極とを有することを特徴とする。
本発明のブロックポリマーは、被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がポリアセチレンであるブロックポリマー(以降、ブロックポリアセチレンと記す)からなる。
前記被覆絶縁ブロックは、側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなる。
前記導電性ブロックは、側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなる。
上記のブロックポリアセチレンは、有機溶媒中でロジウム等の遷移金属錯体を用いて、被覆絶縁ブロックを構成するアセチレンモノマーと、導電性ブロックを構成するモノマーとを連続的に重合させることで得られる。得られた重合体は立体規則的な構造をしており、主鎖のポリアセチレン鎖がらせん状の構造をしている。
本発明では金属錯体により置換アセチレンが重合された立体規則的で、ポリアセチレン主鎖がらせん構造を形成している重合体をらせん型置換ポリアセチレン、そのブロックポリマーをらせん型置換ポリブロックアセチレンと定義する。
このブロックポリマーは有機溶媒に対する溶解性があるため、様々な形態で被覆絶縁ブロックと導電性ブロックを有する新規な有機エレクトロニクスデバイスに応用できる。このデバイスでは一分子中に、被覆絶縁ブロックの被覆絶縁層を有する部位と、外部電極との電子あるいはホールの注入が容易な導電性ブロックが主鎖の共有結合で結合しているため、界面が存在せず、電子あるいはホールを被覆絶縁ブロックに効率的に注入できる利点がある。
側鎖の末端にアルキル鎖などの絶縁性部位を導入した被覆絶縁ブロック内では、注入されたキャリアは高分子鎖方向に優先的に移動するため、分子間での電子とホールの再結合は抑制される。
図1に本発明のブロックポリマーの実施態様を示す概念図である。図1において、側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなる被覆絶縁ブロックがA、側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなる導電性ブロックがBである。分子内に被覆絶縁ブロックAと導電性ブロックBが含まれていれば良く、特に組み合わせは限定されない。例えば、図1(A)のようにAとBが単純に結合しても良く、図1(B)のようにBがA、A’に挟まれても良い。ここでA’は導電性ブロックを示すが,その構造はAと同一でも良いし、異なっていても良い。また、図1(C)のようにAB構造とB’A’構造が繋がっていても良い。ここでB’はBと異なる被覆絶縁ブロックを示す。各々の被覆絶縁ブロックAと導電性ブロックBは10ユニット以上、好ましくは50ユニット以上10000ユニット以下が好ましい。
図2A乃至図2Cは、本発明のブロックポリマーの被覆絶縁ブロックの立体構造を示す模式図である。図2では官能基として芳香族のフェニル基を用いているが、本発明の効果は官能基によらず、非芳香族であっても同様の効果を示す。
図2において、被覆絶縁ブロックは、側鎖に官能基を介してアルキル鎖203を有し、該アルキル鎖が主鎖201の主軸Mと平行方向Nに配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなる。
らせん型の立体規則的なポリアセチレン主鎖201にフェニル基やカルボキシル基のような官能基202が置換しており、さらにその官能基の外側にアルキル鎖203が置換している。このような構造中ではポリアセチレン主鎖201及び官能基202は導電性を有するため、らせん構造のコアの部分である図2Bの205は導電性を有する。しかし、その外側に位置するアルキル鎖203は絶縁性のため、らせん構造の被覆部である204は絶縁性である。このため、被覆絶縁ブロック中に注入されたキャリアはy方向には移動せず、z方向のみに移動する。図2Cにらせん方向zに垂直な模式図を示す。図のように導電性のコア部205は絶縁性の被覆部204に囲まれているため、分子鎖間でのキャリアの授受は極めて困難である。そのため、絶縁被覆絶縁ブロックに注入されたキャリアはz方向に優先的に移動する。
図3A乃至図3Cは、本発明のブロックポリマーの導電性ブロックの立体構造を示す模式図である。
図3において、導電性ブロックは、側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖301の主軸Mと平行方向Nに配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなる。
図3ではらせん型の立体規則的なポリアセチレン主鎖301にフェニル基やカルボキシル基のような官能基302が置換しており、その官能基の外側は水素原子が置換している。このような構造中でポリアセチレン主鎖301及び官能基302は導電性を有するため、図3Bのようにらせん構造はコア部分303のみからなるため、導電性を有し、導電性材料との接触により容易にキャリアが授受され得る。このため、導電性ブロックに電極が接触し、電界が印加されると、キャリアが注入され、らせん構造部を移動する。図3Cにらせん方向zに垂直な模式図を示す。図のようにポリアセチレン構造は導電性のコア部303のみからなるため、分子鎖間でのキャリアの授受が容易である。そのため、導電性ブロックと絶縁被覆絶縁ブロックとが接続されている場合は導電性ブロックに注入されたキャリアは容易に被覆絶縁性ブロックへと移動する。
被覆絶縁ブロックの側鎖としては特に限定されるものは無く、少なくとも一つのアルキル鎖が、ポリアセチレン主鎖の主軸と平行方向に配列する様に置換している置換アセチレンの重合体であれば良い。図2には、らせん型置換ポリアセチレンの立体構造を示すが、例えば化1のように置換基がフェニル基の場合、ポリアセチレン主鎖に対してフェニル基を介して逆方向を向いているX2、X3、X4のうち少なくとも一ヶ所にアルキル鎖を含む官能基が置換していれば良い。
被覆絶縁ブロックの被覆絶縁性の側鎖の条件としては、最外殻と主鎖の間に絶縁性のアルキル鎖を有していることが必須であり、官能基としてはフェニル基のような芳香族アセチレンでもプロピオール酸エステルのような非芳香族アセチレンでもよい。
以下に被覆絶縁ブロックの具体例を例示する。
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(1)で表される置換フェニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X1およびX5は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X2、X3、X4はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX2、X3、X4のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(2A)または一般式(2B)で表される置換ナフチルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X11は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X12は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(3A)または(3B)で表される置換チエニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X13およびX14は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X15,X16はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX15,X16のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(4)で表される置換エチニルカルバゾ−ルの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X17およびX18はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX17およびX18のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(5)で表される置換エチニルフルオレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X19およびX20は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X21は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(6)で表される置換プロパルギルアミドの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X22は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
上記の一般式(1)から(6)において、置換基とは、具体的には、アルキル基、アルコキシ基、チオエーテル基、エステル基、チオエステル基、スルホキシド基、アミノ基、アミド基、アセチル基等のアルキル鎖を有する置換基を表す。
被覆絶縁性の側鎖としては、例えば、4−アルキルフェニルアセチレン、3−アルキルフェニルアセチレン、4−アルコキシフェニルアセチレン、アルキルプロピオレート、アルキルプロパルギルアミド、N−アルキル−4−エチニルベンゾエート、4−アルキル−1−ナフチルアセチレン、7−アルキルオキシ−2−ナフチルアセチレン、3−アルキル−2−チエニルアセチレン、4−アルキル−3−チエニルアセチレン、N−アルキル−3−エチニルカルバゾ−ル、N−アルキル−6−アルキル−3−エチニルカルバゾ−ル、N、N‘−ジアルキル−2−エチニルフルオレン、N,N’−ジアルキル−7−アルキル−2−エチニルフルオレン等が挙げられる。なだし、アルキルはメチル、エチル等、炭素数1から20のアルキル鎖である。
次に導電性ブロックについて説明する。
前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなる。導電性ブロックの側鎖としては特に限定されるものは無く、ポリアセチレン主鎖の主軸と平行方向に配列する様に置換している水素原子である置換基を示す。
例えば、化1のように置換基がフェニル基の場合、アセチレン主鎖に対してフェニル基を介して逆方向を向いているX2、X3、X4の全てに水素原子が置換していれば良い。また、この場合、アセチレン主鎖に対してフェニル基を介して同一方向を向いているX1、X5の置換基が嵩高い場合では主鎖の構造に影響を与えてしまうため、X1、X5は水素原子により置換されているか、もしくは炭素数2以下のアルキル鎖を有する官能基により置換されていることが必要である。
導電性の側鎖の条件としては最外殻と主鎖との間に絶縁性のアルキル鎖が無いことが必須であり、官能基としてはフェニル基のような芳香族アセチレンでもプロピオール酸エステルのような非芳香族アセチレンでもよい。
以下に導電性ブロックの具体例を例示する。
前記導電性ブロックが下記一般式(7)で表される置換フェニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X32、X33およびX34は水素原子またはハロゲンであり、X31およびX35は炭素数1から4のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
前記導電性ブロックが下記一般式(8A)及び一般式(8B)で表される置換チエニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X36およびX37は水素原子またはハロゲンであり、X38およびX39は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
前記導電性ブロックが下記一般式(9A)及び一般式(9B)で表される置換ナフチルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X41は水素原子またはハロゲンであり、X40は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
前記導電性ブロックが下記一般式(10)で表される置換エチニルカルバゾールの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X42は水素原子またはハロゲンである。)
前記導電性ブロックが下記一般式(11)で表される置換エチニルフルオレンの重合体のユニット構造からなるブロックであるのが好ましい。
Figure 2009074062
(式中、X43およびX44は水素原子またはハロゲンである。)
導電性の側鎖としては例えば、フェニルアセチレン、2−メトキシフェニルアセチレン、プロピオール酸、1−ナフチルアセチレン、2−ナフチルアセチレン、2−チエニルアセチレン、3−チエニルアセチレン、3−エチニルカルバゾ−ル、2−エチニルフルオレン等が挙げられる。
本発明に係るブロックポリマーの製造方法は特に限定されるものは無いが、例えば一置換アセチレンの重合触媒であるロジウム錯体、例えばロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体を用いて、導電性の置換アセチレンモノマーを重合させた後、絶縁被覆性の置換アセチレンモノマーを添加することで製造できる。これらの重合溶媒としてはクロロホルムやテトラヒドロフラン、トルエンのような非極性溶媒だけでなく、ジメチルホルムアミドのような極性溶媒が使用できる。これらの溶媒は単独もしくは混合して用いることができる。
また、一置換アセチレンのリビング重合触媒系であるロジウム錯体/トリフェニルビニルリチウム/トリフェニルホスフィンの三元触媒系を用いると分子量を制御したブロックポリマーが製造できる。
上記の導電性の置換アセチレンモノマーは、フェニルアセチレンである。絶縁被覆性の置換アセチレンモノマーは、n−ブチルオキシフェニルアセチレンである。
次に、主鎖がらせん状高分子構造からなるブロックポリマーについて説明する。
本発明のブロックポリマーの主鎖骨格は置換ポリアセチレンの螺旋構造であるが、他のらせん状高分子においても同様の効果が得られる。他のらせん状高分子の例としてはポリシランのような共役系高分子でも良いし、ポリペプチドのような非共役系高分子でも良い。共役系高分子の場合の導電経路は主鎖及び周期的に配列した共役系側鎖が担うが、非共役系高分子の場合の導電経路は周期的に配列した主鎖に直結する共役系側鎖が担う。
図5AからDに本発明のブロックポリマーの概念図を示す。
501は、らせん状高分子主鎖506及び高分子主鎖に直結した共役部位507からなる導電性のコア部を示し、502はアルキル鎖を含む非共役部位508からなる絶縁被覆層を示す。本発明のブロックポリマーは導電性コア部のみからなる導電性ブロック503と導電性コア部の周囲に絶縁被覆層を有する被覆絶縁ブロ504からなり、ブロックポリマー中に導電性ブロックが複数個あっても良いし、被覆絶縁ブロが複数個あっても良い。導電性ブロックの位置について特に限定されるものは無いが、分子の両末端にあることが望ましい。導電性ブロック及び被覆絶縁ブロの長さは少なくとも10ユニット以上あれば良いが、好ましくは50ユニット以上、10000ユニット以下である。
図5AからDでは被覆絶縁ブロ504の両脇に二つの導電性ブロック503、505を有するブロックポリマーについて示す。
図5Aは分子構造の模式図であり、図5Bは螺旋構造からなる分子形状のイメージ図である。図5Cは導電性ブロックの断面図の模式図、図5Dは被覆絶縁ブロックの断面図の模式図である。
このようなブロックポリマーと電極基板とを組み合わせたデバイスの模式図を図6AからBに示す。図6Aはデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図であり、図6Bは上方から俯瞰した模式図である。
絶縁膜601を有する導電性基板602上に配置したらせん状高分子ブロックポリマー608において、被覆絶縁ブロ606の両脇に導電性ブロック605、607が連続的に結合した図6Aのようなポリマーにおいて、導電性ブロック605と導電性ブロック607の両端にそれぞれ独立した電極603、604を接触するように配置する。電極603から導電性ブロック605に注入されたキャリアは、絶縁被覆層とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、反対側の導電性ブロック607を介して電極604へと移動する。一次元導電性ワイヤの特徴である直進的なキャリアの移動により、デバイスの動作速度、効率が向上する。このような一次元導電性ワイヤは例えば導電性基板602をゲート電極としてらせん状高分子ブロックポリマーの導電性を制御することでFETのようなデバイスに用いることができる。
図7AからDでは二つの被覆絶縁ブロック704、706の中間及び両側に三つの導電性ブロック703、705、707を有するブロックポリマーについて示す。
図7Aは分子構造の模式図であり、図7Bは螺旋構造からなる分子形状のイメージ図である。図7Cは導電性ブロックの断面図の模式図、図7Dは被覆絶縁ブロックの断面図の模式図である。701は、らせん状高分子主鎖708及び高分子主鎖に直結した共役部位709からなる導電性のコア部を示し、702はアルキル鎖を含む非共役部位710からなる絶縁被覆層を示す。ここでは二つの被覆絶縁ブロックと三つの導電性ブロックを有するブロックポリマーについて記述しているが、被覆絶縁ブロックに挟まれた導電性ブロックが一つでもあればよく、導電性ブロック及び被覆絶縁ブロックの数に関して特に制限されるものは無い。
また、導電性ブロック及び被覆絶縁ブロックの長さは少なくとも10ユニット以上あれば良いが、好ましくは50ユニット以上、10000ユニット以下である。
図7に示したブロックポリマーと電極基板とを組み合わせたデバイスの模式図を図8AからBに示す。図8Aはデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図であり、図8Bは上方から俯瞰した模式図である。
絶縁膜801を有する導電性基板802上に二つの被覆絶縁ブロック807、809と三つの導電性ブロック806、808、810が連続的に結合したブロックポリマー811が配置されたデバイスにおいて、導電性ブロック806と導電性ブロック810の両端にそれぞれ独立した電極803、804を接触するように配置し、導電性ブロック808に独立した電極805を接触するように配置する。
電極803と電極804に電圧を印加することで電極803からブロック806に注入されたキャリアは、絶縁被覆層とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、中間の導電性ブロック808を介して電極805へと移動し、電流応答する。電極804と電極805の間に電圧を印加することで電極804からブロック810に注入されたキャリアも、絶縁被覆層とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、中間の導電性ブロック808を介して電極805へと移動し、電流応答する。
また、電極805と電極803、電極804に電圧を印加することで、電極805からブロック808に注入されたキャリアは、絶縁被覆層とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、中間の導電性ブロック806、810を介して電極803と804へ分配され、電流応答する。このような電圧印加に対する電流応答を用いることで演算回路に応用することができる。このような分子は一次元分子素子に演算回路としての機能を付与することで新規なナノサイズの分子デバイスとして使用することができる。
図7に示したブロックポリマーを複数個と電極基板とを組み合わせたデバイスの模式図を図9に示す。図9は上方から俯瞰した模式図である。
絶縁基板901上に二つの被覆絶縁ブロック908、910と三つの導電性ブロック907、909、911が連続的に結合したブロックポリマーが複数個存在するデバイスについて述べる。ここでは簡略化のため、ブロックポリマー905と906を組み合わせた場合について述べる。ここではブロックポリマー905の中間の導電性ブロック909が、異なるブロックポリマー906の末端の導電性ブロック912に接触している場合について述べる。
導電性ブロック907と導電性ブロック911の両端にそれぞれ独立した電極902、903を接触するように配置する。電極902からブロック907に注入されたキャリアは、絶縁被覆層とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、反対側のブロック911を介して電極903へと移動する。
このとき導電性ブロック909にもう一方のブロックポリマー906の導電性ブロック912が接触しているため、電極902から注入されたキャリアは導電性ブロック909と912間を移動してブロックポリマー906へと移動し、ブロックポリマ−906の導電性ワイヤを移動してもう一方の末端の導電性ブロック916から電極904へと移動する。このようなデバイスでは従来なしえなかった分岐型の素子として動作することが可能である。
図10AからDに本発明のブロックポリマーにおいて、図5で例示したブロックポリマー中に側鎖に被覆絶縁性のアルキル鎖を有し、その外側に導電性の共役部位を有するらせん状高分子ブロックが含まれている例を示す。本発明ではこの繰返し構造からなるブロックを絶縁−導電性被覆ブロックとする。絶縁−導電性被覆ブロックの長さは少なくとも10ユニット以上あれば良いが、好ましくは50ユニット以上、10000ユニット以下である。
このブロックポリマーでは主鎖のらせん状高分子鎖の周りを非共役部位が取り囲むような構造になるため、非共役部位が絶縁被覆層となり、さらにその周りを共役部位が取り囲み導電被覆層となる。らせん状高分子の代表例である螺旋型置換ポリアセチレンでは側鎖のアルキル鎖は外側へ伸びることが知られており、絶縁被覆層の厚みはアルキル鎖の長さにより制御することが可能である。また、その外側の共役部位も主鎖のらせん構造の周期性のためほぼ等間隔で並ぶため、共役部位間のホッピングを介した導電機構により、絶縁被覆層に比べ高い導電性が予想される。
このブロックポリマーの立体構造では一分子中に被覆絶縁性の非共役部位の層と外部電極との接続が容易な導電性の共役部位の層が主鎖のらせん状高分子鎖と共有結合で結びついて連続的な三層構造となっているため、外殻の導電性層に電界を加えることでらせん状高分子に一定の電界を加えることができ、安定した電界強度でらせん状高分子にキャリアを誘起することができる利点がある。誘起されたキャリアは絶縁性の非共役部位を導入したらせん状高分子の導電性コア部を一次元的に移動するため、分子間での電子とホールの再結合や伝導キャリアの散乱が抑制やされる効果がある。
共役部位としては特に限定されるものは無く、無置換の芳香環、ヘテロ芳香環であればよい。共役部位の条件としては最外殻の芳香環に絶縁性の非共役部位が置換してないことが必須であり、無置換であることが望ましい。共役部位としてはフェニル環、ナフチル環、アントラセン環のような縮合芳香環でも良いし、フルオレン環のような非縮合芳香環でも、チオフェン環、ピリジン環、カルバゾール環、オキサゾール環のようなヘテロ芳香環でも良い。更に詳しく例示すると、フェニル基、ナフチル基、チエニル基、カルバゾリル基、フルオレニル基等が挙げられる。
図10に示したブロックポリマーと電極基板とを組み合わせたデバイスの模式図を図11AからBに示す。図11Aはデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図であり、図11Bは上方から俯瞰した模式図である。
絶縁基板1101上のらせん状高分子ブロックポリマーにおいて、絶縁−導電性被覆ブロック1108の両脇に被覆絶縁ブロック1107、1109が連続的に結合し、さらにその両脇に導電性ブロック1106、1110が連続的に結合した図10のようなブロックポリマーにおいて、ブロック1106とブロック1109の両端にそれぞれ独立した電極1103、1104を接触するように配置し、ブロック1108に接触するように電極1105を配置する。電極1103からブロック1106に注入されたキャリアは、非共役部位とコア部の導電性の違いから導電性のコア部の中を一次元的に移動し、反対側のブロック1109を介して電極1104へと移動する。このとき電極1105に電界を印加することでブロック1108にキャリアが誘起され、電極1103、1104間の電流値が増大する。
このようにして得られた本発明のブロックポリマーは分子ワイヤに利用できる。例えば、導電性ブロックが被覆絶縁性ブロックの両側に接続しているブロックポリマーを被覆絶縁性ブロックの分子長以下のギャップを有する金属等の電極パターン上に少なくとも一部の分子の導電性ブロックが電極上に接触するように配置する。導電性ブロックと電極が接触しているため、電極からキャリアが注入され、絶縁被覆絶縁ブロックへ移動し、絶縁性ブロックを通過し、反対側の導電性ブロックへと移動する。反対側の導電性ブロックへ移動したキャリアは導電性ブロックと電極が接触している場合は電極とのキャリアの授受が行なわれる。導電性ブロックと電極が接触していない場合は近傍、あるいは接触している他分子の導電性ブロックとのキャリアの授受が行なわれ、いくつかの分子を通して電極へとキャリアが移動する。このように単分子デバイスとしても、バルクあるいは膜状のデバイスとしても導電性ブロック間、あるいは導電性ブロックと電極とのキャリアの授受に対して導電性ブロックと絶縁被覆絶縁ブロックが接続している効果がある。
このようなブロックポリマーを用いたデバイスでは一分子中でソース、ドレイン電極およびゲート電極との接続部を分離することができ、ゲート電極からの電界強度変調により、分子内の電界キャリア誘起の効率向上が期待できる。
このような分子は一次元分子素子に電界誘起トランジスタとしての機能を付与することでナノサイズの分子デバイスとしても新規な一次元分子デバイスとしても使用することができる。
以下に本発明における置換ポリアセチレンブロックポリマーの製造方法及び置換ポリアセチレンブロックポリマーと電極とのデバイス構造の作製方法について説明する。
実施例1
減圧及び窒素置換後密閉した試験管にロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体29mgと、トリエチルアミン100mgと、トルエン17.5mlを入れ、30℃で30分間攪拌する。
得られたロジウム錯体のトルエン溶液にフェニルアセチレン0.033gと、トルエン2.0mlの混合溶液を注入することにより重合反応を開始させる。反応は30℃で1時間行い、重合が充分進行した後に4−ヘキシルオキシフェニルアセチレン0.202gを注入し、更に重合反応を行う。反応は30℃で2時間行い、得られるポリマーをメタノールで洗浄、濾過した後、24時間真空乾燥することで目的のポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((フェニルアセチレン)−co−(4−ヘキシルオキシフェニルアセチレン))がほぼ定量的に得られる。
実施例2
減圧及び窒素置換後密閉した試験管にロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体29mgと、トルエン15mlを入れ、0℃で15分攪拌した後、0.1mol/lの1,1,2−トリフェニルビニルリチウムのトルエン溶液2.5mlを注入し、続いてトリフェニルホスフィン100mgのトルエン溶液2.5mlを注入して30分間攪拌する。
上記方法で得られたロジウム錯体のトルエン溶液にフェニルアセチレン0.033gと、トルエン2.0mlの混合溶液を注入することにより重合反応を開始させる。反応は30℃で30分行い、重合が充分進行した後に4−ヘキシルオキシフェニルアセチレン0.202gを注入し、更に重合反応を行う。重合が充分進行した後にフェニルアセチレン0.033gを注入し、更に重合反応を行う。反応は30℃で1時間行い、得られるポリマーをメタノールで洗浄、濾過した後、24時間真空乾燥することで目的のポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((フェニルアセチレン)−co−(4−ヘキシルオキシフェニルアセチレン)−co−(フェニルアセチレン))を定量的に得た。
実施例3
フェニルアセチレンを3−チエニルアセチレン、4−ヘキシルオキシフェニルアセチレンを4−メチル−1−ナフチルアセチレンとした以外は実施例2と同様に操作し、ポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((3−チエニルアセチレン)−co−(4−メチル−1−ナフチルアセチレン)−co−(3−チエニルアセチレン))が定量的に得られる。
実施例4
フェニルアセチレンを1−ナフチルアセチレン、4−ヘキシルオキシフェニルアセチレンを2−ヘキシル−3−チエニルアセチレンとした以外は実施例2と同様に操作し、ポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((1−ナフチルアセチレン)−co−(2−ヘキシル−3−チエニルアセチレン)−co−(1−ナフチルアセチレン))が定量的に得られる。
実施例5
フェニルアセチレンを2−エチニルフルオレン、4−ヘキシルオキシフェニルアセチレンをN−2−エチルヘキシル−3−エチニルカルバゾールとした以外は実施例2と同様に操作し、ポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((2−エチニルフルオレン)−co−(N−2−エチルヘキシル−3−エチニルカルバゾール)−co−(2−エチニルフルオレン))が定量的に得られる。
実施例6
フェニルアセチレンを3−エチニルカルバゾール、4−ヘキシルオキシフェニルアセチレンをN、N’−ジ(2−エチルヘキシル)−2−エチニルフルオレンとした以外は実施例2と同様に操作し、ポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((3−エチニルカルバゾール)−co−(N、N’−ジ(2−エチルヘキシル)−2−エチニルフルオレン)−co−(3−エチニルカルバゾール))が定量的に得られる。
実施例7
4−ヘキシルオキシフェニルアセチレンをN−t−ブチルプロパルギルアミドとした以外は実施例2と同様に操作し、ポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((フェニルアセチレン)−co−(N−t−ブチルプロパルギルアミド)−co−(3−エチニルカルバゾール))が定量的に得られる。
実施例8
デバイス構造の作成方法を示す。
本実施例によるデバイスは図4で表されるように表、面に膜厚100nmの熱酸化膜402を有したハイドープのSi基板401に形成される。403と404は電子ビーム露光を用いたリソグラフィーにより形成したAu電極であり電極間の距離はおよそ50nmである。本電極間に上記実施例2により得られたポリアセチレンブロックポリマーをクロロホルム1.0mlに溶解させ、1.0×10-3重量%の溶液を作成する。
この溶液をシリコン基板上にパターニングした金電極上にスピンコート法で塗布することでポリアセチレンブロックポリマー層405を形成する。本実施例で用いるポリアセチレンブロックポリマー層405の長さはおよそ100nmであり、多数の分子が電極403と404の両方に接触することになり、電極403と404の間での分子間のホッピング伝導が抑制される。
本デバイスではSi基板401がゲート電極として動作し、Si基板401への電圧印加により電極403と404の間に流れる電流を制御する。
実施例9
減圧及び窒素置換後密閉した試験管にロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体0.005mmolと、トルエン1mlを入れ、0℃で15分攪拌した後、0.1mol/lの1,1,2−トリフェニルビニルリチウムのトルエン溶液0.2mlを注入し30分間攪拌した後、0.1mol/lのトリフェニルホスフィンのトルエン溶液0.3mlを注入してさらに30分間攪拌する。
上記方法で得られたロジウム錯体のトルエン溶液にフェニルアセチレン3mmolと、トルエン1.5mlの混合溶液を注入することにより重合反応を開始させる。反応は30℃で30分行い、重合が充分進行した後に4−ブチルオキシフェニルアセチレン10mmolと、トルエン10mlの混合溶液を注入し、更に30℃で1時間重合反応を行い、重合が充分進行した後に再び4−ブチルオキシフェニルアセチレン1.74gと、トルエン10mmolの混合溶液を注入し、更に30℃で1時間重合反応を行う。更にもう一度4−ブチルオキシフェニルアセチレン10mmolと、トルエン10mlの混合溶液を注入し、更に30℃で1時間重合反応を行った後にフェニルアセチレン3mmolと、トルエン3mlの混合溶液を注入し、更に30℃で1時間重合反応を行う。
得られるポリマーをメタノールで洗浄、濾過した後、24時間真空乾燥することで目的のポリアセチレンブロックポリマーであるポリ((フェニルアセチレン)−co−(4−ブチルオキシフェニルアセチレン)−co−(フェニルアセチレン)−co−(4−ブチルオキシフェニルアセチレン)−co−(フェニルアセチレン))が得られる。
実施例10
減圧及び窒素置換後密閉した試験管にロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体0.01mmolとトルエン3mlを入れ、0℃で15分攪拌した後、0.1mol/lの1,1,2−トリフェニルビニルリチウムのトルエン溶液0.4mlを注入し30分間攪拌した後に0.1mol/Lのトリフェニルホスフィンのトルエン溶液0.6mlを注入して更に30分間攪拌する。
上記方法で得られたロジウム錯体のトルエン溶液にフェニルアセチレン6mmolとトルエン3mlの混合溶液を注入することにより重合反応を開始させる。反応は30度で30分行い、重合が充分進行した後に4−ブチルフェニルアセチレン7.5mmolとトルエン10mlの混合溶液を注入することにより重合反応を開始させる。反応は30度で30分行い、重合が充分進行した後にもう一度4−ブチルフェニルアセチレン7.5mmolとトルエン10mlを注入し、更に30度で1時間重合反応を行う。
重合が充分進行した後に4−(4‘−フェニルブトキシ)フェニルアセチレン10mmolとトルエン20mlを注入し、更に30度で一時間重合反応を行う。重合が充分進行した後にもう一度4−(4‘−フェニルブトキシ)フェニルアセチレン10mmolとトルエン20mlを注入し、更に30度で一時間重合反応を行う。重合が充分進行した後に4−ブチルフェニルアセチレン7.5mmolとトルエン10mlを注入し、更に30度で1時間重合反応を行う。
重合が充分進行した後にもう一度4−ブチルフェニルアセチレン7.5mmolとトルエン10mlを注入し、更に30度で1時間重合反応を行う。重合が充分進行した後にフェニルアセチレン6mmolとトルエン6mlを注入し、更に30度で1時間重合反応を行う。得られるポリマーをメタノールで洗浄、濾過した後、24時間真空乾燥することで目的のポリアセチレンブロックポリマー、ポリ(フェニルアセチレン−co−(4−ブチルフェニルアセチレン)−co−(4−(4‘−フェニルブトキシ)フェニルアセチレン)−co−((4−ブチルフェニルアセチレン)−co−フェニルアセチレン)が得られる。
実施例11
デバイスの作成方法の一例を示す。
本実施例によるデバイスは図12で表されるように表面に膜厚100nmの熱酸化膜1201を有したハイドープのSi基板1202に形成される。1203、1204と1205は電子ビーム露光を用いたリソグラフィーにより形成したAu電極であり電極間の距離はおよそ100nm、電極1205の幅はおよそ100nmである。本電極間に上記実施例9により得られたポリアセチレンブロックポリマー10mgをクロロホルム10mlに溶解させ、1.0重量%の溶液を作成する。
この溶液をシリコン基板上にパターニングした金電極上にスピンコート法で塗布することでポリアセチレンブロックポリマー層1206を形成する。本実施例で用いるポリアセチレンブロックポリマーの長さはおよそ350nmであり、多数の分子が電極1203と1204の両方に接触することになり、電極1203と1204の間での分子間のホッピング伝導が抑制される。また、ブロックポリマーの両端が電極と接触している場合、ブロックポリマーの中間にある導電性ブロックがゲート電極1205上にある確率が高い。そのため、ゲート電極1205とブロックポリマーの電気的接触が良好であり、独立した三つの電極に分子が良好に電気的接触をしている。本デバイスでは電極1203、電極1204と電極1205の間の電圧を制御することで各々の電極から検出される電流を制御することができる。
実施例12
ポリアセチレンブロックポリマーを実施例10で得られたポリマーとした以外は実施例11と同様に操作してデバイスを作製する。本デバイスでは電極1205がゲート電極として動作し、1205への電圧印加により電極1203と1204の間に流れる電流を制御する。
本発明のブロックポリマーは、分子内に絶縁被覆部と、導電性部を有し、電極とのキャリア注入が容易な分子ワイヤとして用いることができる。そのため、ブロックポリマーの高分子鎖を介した対となる電極を設置することにより複数の電極間を一つの分子が橋架けする有機分子デバイスに利用することができる。
本発明のブロックポリマーの一実施態様を示す概念図である。 本発明のブロックポリマーの被覆絶縁ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明のブロックポリマーの被覆絶縁ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明のブロックポリマーの被覆絶縁ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明のブロックポリマーの導電性ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明のブロックポリマーの導電性ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明のブロックポリマーの導電性ブロックの立体構造を示す模式図である。 本発明に係るデバイスの一実施態様を示す概略図である。 本発明のブロックポリマーの他の実施態様を示す概念図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の上方から俯瞰した模式図である。 本発明のブロックポリマーの他の実施態様を示す概念図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の上方から俯瞰した模式図である。 図7に示すブロックポリマーを複数個と電極基板とを組み合わせたデバイスの模式図である。 本発明のブロックポリマーの他の実施態様を示す概念図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の横方向から俯瞰した模式図である。 本発明のブロックポリマーを用いたデバイスを基板の上方から俯瞰した模式図である。 本発明に係るデバイスの他の実施態様を示す概略図である。
符号の説明
A 被覆絶縁ブロック
B 導電性ブロック
201 ポリアセチレン主鎖
202 フェニル基
203 アルキル鎖
205 コア部
204 被覆部
301 ポリアセチレン主鎖
302 フェニル基
303 コア部
401 Si基板
402 熱酸化膜
403、404 電極
405 ポリアセチレンブロックポリマー層
501 導電性コア部
502 絶縁被覆層
503 導電性ブロック
504 被覆絶縁ブロック
505 導電性ブロック
506 高分子主鎖
507 共役部位
508 非共役部位
601 絶縁膜
602 導電性基板
603 電極
604 電極
605 導電性ブロック
606 被覆絶縁ブロック
607 導電性ブロック
608 らせん状高分子ブロックポリマー
701 導電性コア部
702 絶縁被覆層
703 導電性ブロック
704 被覆絶縁ブロック
705 導電性ブロック
706 被覆絶縁ブロック
707 導電性ブロック
708 高分子主鎖
709 共役部位
710 非共役部位
801 絶縁膜
802 導電性基板
803 電極
804 電極
806 導電性ブロック
807 被覆絶縁ブロック
808 導電性ブロック
809 被覆絶縁ブロック
810 導電性ブロック
811 らせん状高分子
901 絶縁基板
902 電極
903 電極
904 電極
905 らせん状高分子
906 らせん状高分子
907 導電性ブロック
908 被覆絶縁ブロック
909 導電性ブロック
910 被覆絶縁ブロック
911 導電性ブロック
912 導電性ブロック
913 被覆絶縁ブロック
914 導電性ブロック
915 被覆絶縁ブロック
916 導電性ブロック
1001 導電性コア部
1002 絶縁被覆層
1003 導電性被覆層
1004 導電性ブロック
1005 被覆絶縁ブロック
1006 絶縁−導電性被覆ブロック
1007 被覆絶縁ブロック
1008 導電性ブロック
1101 絶縁膜
1102 導電性基板
1103 電極
1104 電極
1105 電極
1106 導電性ブロック
1107 被覆絶縁ブロック
1108 絶縁−導電性被覆ブロック
1109 被覆絶縁ブロック
1110 導電性ブロック
1111 らせん状高分子
1201 Si基板
1202 熱酸化膜
1203 電極
1204 電極
1205 電極
1206 らせん状高分子

Claims (21)

  1. 被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状の構造からなるポリアセチレンであるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているポリアセチレンユニット構造からなるブロックからなることを特徴とするブロックポリマー。
  2. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(1)で表される置換フェニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X1およびX5は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X2、X3、X4はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX2、X3、X4のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  3. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(2A)または一般式(2B)で表される置換ナフチルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X11は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X12は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  4. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(3A)または(3B)で表される置換チエニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X13およびX14は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X15,X16はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX15,X16のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  5. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(4)で表される置換エチニルカルバゾ−ルの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X17およびX18はアルキル鎖を有する置換基、水素原子またはハロゲン原子であり、かつX17およびX18のうち少なくとも一つは炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  6. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(5)で表される置換エチニルフルオレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X19およびX20は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子であり、X21は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  7. 前記被覆絶縁ブロックが下記一般式(6)で表される置換プロパルギルアミドの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X22は炭素数1から20のアルキル鎖を有する置換基である。)
  8. 前記導電性ブロックが下記一般式(7)で表される置換フェニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X32、X33およびX34は水素原子またはハロゲンであり、X31およびX35は炭素数1から4のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
  9. 前記導電性ブロックが下記一般式(8A)及び一般式(8B)で表される置換チエニルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X36およびX37は水素原子またはハロゲンであり、X38およびX39は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
  10. 前記導電性ブロックが下記一般式(9A)及び一般式(9B)で表される置換ナフチルアセチレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X41は水素原子またはハロゲンであり、X40は炭素数1から2のアルキル鎖を有する置換基または水素原子である。)
  11. 前記導電性ブロックが下記一般式(10)で表される置換エチニルカルバゾールの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X42は水素原子またはハロゲンである。)
  12. 前記導電性ブロックが下記一般式(11)で表される置換エチニルフルオレンの重合体のユニット構造からなるブロックであることを特徴とする請求項1に記載のブロックポリマー。
    Figure 2009074062
    (式中、X43およびX44は水素原子またはハロゲンである。)
  13. 前記ポリアセチレンの両末端に導電性ブロックを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかの項に記載のブロックポリマー。
  14. 前記被覆絶縁ブロックに挟まれた少なくとも一つの導電性ブロックを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかの項に記載のブロックポリマー。
  15. 少なくとも一つの被覆絶縁ブロックの周囲に共役部位を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかの項に記載のブロックポリマー。
  16. 被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックからなり、主鎖がらせん状高分子であるブロックポリマーであって、前記被覆絶縁ブロックは側鎖に官能基を介してアルキル鎖を有し、該アルキル鎖が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなり、前記導電性ブロックは側鎖に官能基を介して水素原子を有し、該水素原子が主鎖の主軸と平行方向に配列しているらせん状高分子構造からなるブロックからなることを特徴とするブロックポリマー。
  17. 前記らせん状高分子の両末端に導電性ブロックを有することを特徴とする請求項16に記載のブロックポリマー。
  18. 前記被覆絶縁ブロックに挟まれた少なくとも一つの導電性ブロックを有することを特徴とする請求項16または17に記載のブロックポリマー。
  19. 少なくとも一つの被覆絶縁ブロックの周囲に共役部位を有する請求項16乃至18のいずれかの項に記載のブロックポリマー。
  20. 請求項1乃至19のいずれかに記載のブロックポリマーと、二つ以上の電極とを有することを特徴とするデバイス。
  21. 被覆絶縁ブロックおよび導電性ブロックを有し、らせん状の構造を含むブロックポリマー。
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