JP2009067352A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マスキングのごとき煩雑な作業が不要となり、ハウジングの生産性を向上させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 表示光Lを発する液晶表示素子22と、表示光Lを反射させるコールドミラー31と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31を収容するハウジング50と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31に外部からの光が照射されることを防ぐ遮蔽部材60とを備え、コールドミラー31によって反射された表示光Lをハウジング50に形成された出射部53を通じて投影部材13に投影して表示を行うヘッドアップディスプレイ装置において、遮蔽部材60をハウジング50とは別体にて形成し、遮蔽部材60とハウジング50とをネジSにより固定してなる。
【選択図】図2
【解決手段】 表示光Lを発する液晶表示素子22と、表示光Lを反射させるコールドミラー31と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31を収容するハウジング50と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31に外部からの光が照射されることを防ぐ遮蔽部材60とを備え、コールドミラー31によって反射された表示光Lをハウジング50に形成された出射部53を通じて投影部材13に投影して表示を行うヘッドアップディスプレイ装置において、遮蔽部材60をハウジング50とは別体にて形成し、遮蔽部材60とハウジング50とをネジSにより固定してなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、表示器(表示素子)が発した表示光を車両のフロントガラス等の投影部材に投影し、虚像表示を行うヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来より、この種のヘッドアップディスプレイ装置にあっては、例えば下記特許文献1に記載のごとく、車両のフロントガラス(投影部材)に表示器からの表示光を投射して虚像表示を行うものが知られている。
かかる特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、車両のインストルメントパネル(以下、インパネと言う)内部に取り付けられており、表示光を発する表示素子と、表示素子の真上に位置し、表示素子が発した表示光を凹面鏡側に反射させるコールドミラー(反射部材)と、このコールドミラーによって反射された表示光を投影部材側に投射するための凹面鏡と、表示素子とコールドミラーと凹面鏡とを収容するハウジングとを備え、コールドミラー並びに凹面鏡によって反射された表示光をハウジングに形成された出射部を通じて投影部材に投影して虚像表示を行うものである。
そして、この場合、ハウジングは、その前面壁に開口部を有し、この開口部に凹面鏡によって反射された表示光を透過させるための曲面形状からなる透光性カバー(前記出射部に相当する)が取り付けられる構成となっている。また、ハウジングには、太陽光等の外部からの光がハウジングの内部空間に配設される表示素子並びにコールドミラーに照射されることを防ぐための傾斜壁からなる遮蔽壁(遮蔽部材)が、ハウジングの前面壁から前記内部空間側に垂下するようにハウジングと一体形成(一体成形)されてなる。
特開2006−91489号公報
このように特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置の場合、ハウジングには、表示素子並びにコールドミラーに太陽光等の外部からの光が照射されることを防ぐための傾斜形状の遮蔽壁が一体成形された構成となっている。ところで、かかる構成において、外部からの光が曲面形状の透光性カバーを透過して遮蔽壁にあたった場合、この遮蔽壁にあたった光は、反射光となって透光性カバーを再度透過して投影部材(車両のフロントガラス)に映し出されることで、本来、表示されるべきではない不要な像が発生してしまうことがあった。
そこで、このような問題点を解消するには、例えば透光性カバー取付前のハウジングにおいて、傾斜形状からなる遮蔽壁の表面(透光性カバー側に位置する面)に前記反射光の発生を抑制すべく、艶消し塗装等を行わなければならない。しかしながら、ハウジングの遮蔽壁表面のみに艶消し塗装を行う場合、遮蔽壁(遮蔽部材)がハウジングに一体成形されていることから、艶消し塗装を施したくない遮蔽壁以外のハウジングの他の箇所をマスキングする必要があり作業が煩雑となる。この結果、ヘッドアップディスプレイ装置における一構成部品であるハウジングを量産するにあたって、ハウジングの生産性低下を招くという問題点があり、この点で更なる改良の余地が残されていた。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、マスキングのごとき煩雑な作業が不要となり、ハウジングの生産性を向上させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置の提供を目的とするものである。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、マスキングのごとき煩雑な作業が不要となり、ハウジングの生産性を向上させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置の提供を目的とするものである。
本発明は、表示光を発する表示素子と、前記表示光を反射させる反射部材と、前記表示素子並びに前記反射部材を収容するハウジングと、前記表示素子並びに前記反射部材に外部からの光が照射されることを防ぐ遮蔽部材とを備え、前記反射部材によって反射された前記表示光を前記ハウジングに形成された出射部を通じて投影部材に投影して表示を行うヘッドアップディスプレイ装置において、前記遮蔽部材を前記ハウジングとは別体にて形成し、前記遮蔽部材と前記ハウジングとを所定の固定手段により固定してなることを特徴とする。
本発明によれば、初期の目的を達成でき、マスキングのごとき煩雑な作業が不要となり、ハウジングの生産性を向上させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供できる。
以下、添付図面に基づいて、本発明を車両用のヘッドアップディスプレイ装置に適用した一実施形態を説明する。なお、図1、図2は、本発明の実施形態を示すものであり、図1は本発明の実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置の概略図、図2は同実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置の断面図である。
ヘッドアップディスプレイ装置は、図1に示すように車両10のインパネ11内部に配設された表示ユニットである表示装置12が投射する表示光Lを投影部材である車両10のフロントガラス13で車両10の運転者(利用者)14の方向に反射させ、虚像Vの表示を行うものである。換言すれば、ヘッドアップディスプレイ装置は、表示装置12の後述する液晶表示器から発せられる表示光Lをフロントガラス13(前記投影部材)に出射(投射)し、この出射によって得られた表示像(虚像)Vを利用者14に視認させるものである。これにより利用者14は、虚像Vを風景と重畳させて観察することができる。
表示装置12は、図2に示すように液晶表示器20と、第1反射器30と、第2反射器40と、ハウジング50と、遮蔽部材60とから主に構成されている。
液晶表示器20は、配線基板Rに実装された発光ダイオードからなる光源21と、この光源21からの照明光を透過して表示光Lを形成するように光源21の前方側(真上)に位置するTFT型の液晶表示素子(表示素子)22とから主に構成される。このことは、液晶表示素子22の背後(直下)に光源21が配設され、液晶表示素子22は、光源21から発せられる光により、所定情報(後述する表示すべき情報)を表示することを意味している。かかる液晶表示器20は、表示光Lの出射側の面が第1反射器30の後述するコールドミラーに対向するようにしてハウジング50内に設けられ、表示光Lの光軸が前記コールドミラーに交わるような位置や向きにて固定保持される。
また液晶表示素子22は、図示しない素子駆動回路によって表示すべき情報(例えば車両の速度やエンジン回転数)を、数値等で発光表示する。液晶表示器20は、可視波長域の光からなる表示光Lを出力するもので、例えば赤色光(主に発光波長域610〜640nm)を発する光源21を適用することができる。なお、前記表示すべき情報は、車両の速度やエンジン回転数に限らず、あらゆる表示形態を採用できることは言うまでもない。
第1反射器30は、コールドミラー(反射部材)31と、このコールドミラー31を所定の取付手段を用いて取付固定するための取付部材32とを有している。コールドミラー31は、略矩形状のガラス基板31aと、このガラス基板31aの片面(第2反射器40の後述する凹面鏡と向かい合う面)に形成された第1の反射層31bとからなるものである。かかる第1の反射層31bは、膜厚が異なる多層の干渉膜からなるものであり、蒸着等の方法で形成されている。また、コールドミラー31は、液晶表示器20(液晶表示素子22)が発した表示光Lを、第2反射器40(前記凹面鏡)側へ反射させるような位置に傾斜状態にて配設される。
なお、コールドミラー31は、液晶表示器20の発光波長域を含む可視波長域(450〜750nm)の光を高い反射率(例えば80%以上)で反射し、前記可視波長域以外の光を低い反射率で反射するものである。この場合、コールドミラー31は、前記可視波長域以外の特に赤外波長域の光(赤外線あるいは太陽光の熱線)を低い反射率(例えば15%以下)にて反射するものが適用される。なお、第1の反射層31bにて反射されない光は、コールドミラー31を透過するように構成される。また、取付部材32は、例えば黒色の合成樹脂材料からなり、ハウジング50に固定されてなる。
第2反射器40は、コールドミラー31(つまり、表示素子22)からの表示光Lを反射させる凹面鏡41と、この凹面鏡41を保持するミラーホルダ42とを備えてなる。
凹面鏡41は、凹面を有するポリカーボネートからなる樹脂基板に第2の反射層41aを蒸着形成してなるものである。かかる凹面鏡41は、その第2の反射層41aがコールドミラー31並びに前記透光性カバーに対向し、前記透光性カバーから臨める位置に傾斜状態にて配設される。
また凹面鏡41は、コールドミラー31からの表示光Lを拡大しつつ、前記透光性カバー(車両10のフロントガラス13)側へ反射(投射)させるものである。このことは、凹面鏡41が、コールドミラー31によって反射された表示光Lを拡大し、この拡大された表示光Lを前記透光性カバーを通じてフロントガラス13に投射することを意味している。なお、凹面鏡41は、ミラーホルダ42に両面粘着テープにより接着されている。ミラーホルダ42は、合成樹脂(例えばABS樹脂)からなるものであり、ハウジング50に固定されてなる。
ハウジング50は、例えば黒色の遮光性合成樹脂材料からなり、略箱型形状に形成され、その内部空間である空間部51に液晶表示器20(液晶表示素子22)や第1反射器30(コールドミラー31)、並びに第2反射器40を保持して収容するものであり、第2反射器40における凹面鏡41の配設位置の上部(フロントガラス13側)が開口する開口窓部52を備えてなる。
またハウジング50には、開口窓部52を塞ぐように出射部である透光性カバー53が配設されてなる。かかる透光性カバー53は、透光性の合成樹脂材料(例えばアクリル樹脂)からなり、湾曲形状(曲面形状)に形成され、凹面鏡41で反射された表示光Lが透過(通過)する光透過性部材としての機能を有している。つまり、コールドミラー31並びに凹面鏡41によって反射された表示光Lは、ハウジング50に形成された透光性カバー53を通じてフロントガラス13に投影され、これにより虚像Vの表示が行われることになる。なお、本実施形態の場合、太陽光等の外部からの光(つまり、外光)が透光性カバー53にあたって反射したときに、この反射光がフロントガラス13を介して利用者14側に反射されないような曲率を有するように透光性カバー53の曲面形状が設定されてなるものとする。
なお、コールドミラー31の配設位置の上部となるハウジング50の前面壁54には、コールドミラー31側に向けて突出する略円筒状からなるボス部55が設けられてなる。このボス部55は、固定手段であるネジSを螺合させるためのネジ螺合部56を備えてなる。
遮蔽部材60は、例えば黒色の遮光性合成樹脂材料からなり、ハウジング50における空間部51内に配設される。かかる遮蔽部材60は、この場合、ハウジング50とは別体(別部材)にて形成されてなる。
また遮蔽部材60は、ボス部55の背面に沿うように配設される平板部61と、この平板部61の透光性カバー53側となる端部から透光性カバー53と前面壁54との境界部分に向けて傾斜形状をなすように設けられる傾斜壁62と、前記境界部分から凹面鏡41側に向けて斜めに垂下するように形成され、液晶表示器20(液晶表示素子22)並びに第1反射器30(コールドミラー31)に前記外光が照射されることを防ぐための遮蔽壁63とを備えてなる。
この場合、遮蔽部63は、傾斜壁62に対し略直交する方向に延在してなり、前記外光が照射されることを防ぐための遮光部としての機能の他に、液晶表示器20並びに第1反射器30を覆い隠すための隠蔽部としての機能を有してなる。なお、平板部61には、ネジ螺合部56に連通するように略円形に開口形成され、ネジSのネジ部を貫通させるためのネジ孔61aが形成されてなる。
そして、平板部61、傾斜壁62並びに遮蔽壁63を有する遮蔽部材60の表面全体に艶消し塗装を行う。具体的には、前記艶消し塗装は、図2中、遮蔽部材60の表面部Pに行われる。この際、遮蔽部材60を、ハウジング50とは別体にて形成したことから、遮蔽部材60単体に対し、その表面部P全体に前記艶消し塗装を行うことが可能となる。つまり、従来のように遮蔽部材(遮蔽壁)とハウジングとを一体で形成した場合に、艶消し塗装をしたくない遮蔽壁以外のハウジングの他の箇所をマスキングするというような煩雑な作業が不要となり、遮蔽部材60単体に対し、その表面部P全体に前記艶消し塗装を行うことが可能となる。
その後、表面部Pに前記艶消し塗装の行われた遮蔽部材60と、ハウジング50とをネジSにより固定する。つまり、遮蔽部材60をハウジング50に固定するにあたっては、まず平板部61のネジ孔61aがボス部55のネジ螺合部56に対応するように、遮蔽部材60とハウジング50とを位置合わせする。この際、遮蔽部材60の表面部Pが、透光性カバー53並びにハウジング50の前面壁54と対向するように、遮蔽部材60とハウジング50とを位置合わせする。
そして、ネジSの前記ネジ部をネジ孔61aに貫通させ、ネジ孔61aを貫通してなる前記ネジ部の所要部が、ボス部55に備えられるネジ螺合部56に螺合されることで、ハウジング50と遮蔽部材60との固定作業が完了する。なお、詳細図示は省略するが、本実施形態では、平板部61にはネジ孔61aが2箇所設けられ、またネジ螺合部56も各ネジ孔61aに対応するように2箇所設けられているものとする。このことは、ハウジング50と遮蔽部材60とが、2個のネジSを用いて固定されることを意味してなる。
以上のように本実施形態では、表示光Lを発する液晶表示素子22と、表示光Lを反射させるコールドミラー31と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31を収容するハウジング50と、液晶表示素子22並びにコールドミラー31に前記外光が照射されることを防ぐ遮蔽部材60とを備え、コールドミラー31並びに凹面鏡41によって反射された表示光Lを出射部53を通じてフロントガラス13に投影して表示を行うヘッドアップディスプレイ装置において、遮蔽部材60をハウジング50とは別体にて形成し、遮蔽部材60とハウジング50とをネジSにより固定してなるものである。
つまり、ハウジング50とは別体にて形成された遮蔽部材60単体にマスキングせずに前記艶消し塗装を行った後に、前記艶消し塗装の行われた遮蔽部材60単体をハウジング50にネジSを用いて固定する構成としたため、従来は必要であったマスキングなる煩雑な作業が不要となり、容易にハウジングを製造することが可能となる。この結果、ヘッドアップディスプレイ装置における一構成部品であるハウジングを量産するにあたって、ハウジングの生産性を向上させることが可能となる。
また本実施形態では、ハウジング50と遮蔽部材60とをネジSからなる固定手段により固定してなる例について説明したが、固定手段はネジSに限定されることはなく、例えばネジSに代えて溶着による固定もしくはフックによる固定によってハウジング50と遮蔽部材60とを固定することも可能である。
なお本実施形態では、液晶表示素子22から発せられる表示光Lが、フロントガラス13に投射される例について説明したが、例えばフロントガラス13に表示光Lを良好に利用者14方向に反射させるコンバイナフィルムを設けてもよいし、あるいはフロントガラス13とは別の専用の反射部材に表示光Lを投射する構成としてもよい。
13 フロントガラス(投影部材)
20 液晶表示器
22 液晶表示素子(表示素子)
30 第1反射器
31 コールドミラー(反射部材)
40 第2反射器
41 凹面鏡
50 ハウジング
51 空間部
52 開口窓部
53 透光性カバー(出射部)
60 遮蔽部材
63 遮蔽壁
L 表示光
S ネジ(固定手段)
20 液晶表示器
22 液晶表示素子(表示素子)
30 第1反射器
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52 開口窓部
53 透光性カバー(出射部)
60 遮蔽部材
63 遮蔽壁
L 表示光
S ネジ(固定手段)
Claims (1)
- 表示光を発する表示素子と、前記表示光を反射させる反射部材と、前記表示素子並びに前記反射部材を収容するハウジングと、前記表示素子並びに前記反射部材に外部からの光が照射されることを防ぐ遮蔽部材とを備え、
前記反射部材によって反射された前記表示光を前記ハウジングに形成された出射部を通じて投影部材に投影して表示を行うヘッドアップディスプレイ装置において、
前記遮蔽部材を前記ハウジングとは別体にて形成し、前記遮蔽部材と前記ハウジングとを所定の固定手段により固定してなることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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Publication Number | Publication Date |
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- 2007-09-18 JP JP2007240809A patent/JP2009067352A/ja active Pending
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