JP2009066208A - 車両用シートの表皮材及び車両用シート - Google Patents

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Tomohisa Tanaka
智久 田中
Hitoshi Yasuda
仁司 安田
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Abstract

【課題】変形する部分の表皮材の伸び特性を他の部分と比較して良好なものとする。
【解決手段】シート表皮の張設形状が部分的に変形可能とされる車両用シート1の表皮材Sであって、張設形状が変形可能とされる部分(10F)に張設される表皮材Sが伸びやすくなるように、張設形状が変形可能とされる部分(10F)に張設される表皮材Sに貫通孔34又は非貫通孔が形成されている車両用シート1の表皮材Sである。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート表皮の張設形状が部分的に変形可能とされる車両用シートの表皮材及び前記車両用シートに関する。
この種の車両用シートとして、シートクッション長さ可変の車両用シート(特許文献1)が公知である。この車両用シートによると、着座者の体型や着座姿勢に合わせてシートクッションの長さを変形することができる。
またサイドサポート突出量可変の車両用シート(特許文献2)が公知である。この車両用シートによれば、着座者の乗降時にサイドサポートが邪魔とならないよう、車両用シート中央部に対するサイドサポートの高さ方向の突出量を減らすことができる。
ところで、上述の車両用シートでは、そのシートクッションやサイドサポートの変形によって、シート表皮の張設形状が部分的に変形することがある。このため、当該変形可能とされる部分に張設される表皮材は、車両用シートの他の部分に張設される表皮材よりも伸びやすい(伸び特性に優れる)ことが望ましい。
特開2006−43240号公報 特開2004−236943号公報
しかしながら車両用シートの分野では、従来、上記変形可能とされる部分に張設される表皮材の伸びやすさ(伸び特性)についてはなんの工夫もされていなかった。
なお、この種の車両用シートに使用される典型的な表皮材は、一枚の表皮材原反から複数のピースを裁断し、各ピースを互いに縫合してシート形状とされてなる{図9(a)を参照}。こうして製造された表皮材の伸び特性は、伸びの方向が同じであれば表皮材のどの部分においても同等であり、変形可能とされる部分に張設される表皮材が特に伸びやすいわけではない。
そこで本発明者らは上記問題を解決するため鋭意検討した結果、変形可能とされる部分に張設される表皮材に貫通孔又は非貫通孔(薄肉部)を設けることにより表皮材の伸び特性が変化することに着目した。而して、本発明が解決しようとする課題は、シート表皮の張設形状が変形可能とされる部分の表皮材に貫通孔又は非貫通孔を設けることで、変形する部分の表皮材の伸び特性を他の部分と比較して良好なものとすることにある。
すなわち上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シートの表皮材では、シート表皮の張設形状が部分的に変形可能とされる。そこで張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材に貫通孔又は非貫通孔(薄肉部)を形成して、張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材を伸びやすくした(伸び特性を向上させた)。
そして第2発明は、第1発明に記載の表皮材であって、張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材のうちの最も伸び変形の大きい部位に向かって、連続的又は段階的に寸法が大きくなる規則性を持たして貫通孔又は非貫通孔を配列形成した(貫通孔又は非貫通孔の寸法の違いによるグラデーションを設けた)。これにより、張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材を、その伸び変形度合に応じて伸びやすくした。
そして第3発明の車両用シートは、シートクッションに着座者が着座した際に前部となるシートクッションの前側要素部が長さ方向に変形可能に構成されている。この車両用シートでは、シートクッション前側要素部の変形によって、当該部分におけるシート表皮の張設形状が変形する。
そこで第3発明の車両用シートでは、シートクッションの前側要素部(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材が、第1発明又は第2発明の表皮材を用いて形成される構成とした。このため、シートクッションの前側要素部(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材が、他の部分の表皮材と比較して伸びやすくされている(伸び特性が向上している)。
そして第4発明の車両用シートは、シートクッション又はシートバックの幅方向に設けられた着座者を側方から支持するサイドサポートが、その突出量を調節可能に構成されている。この車両用シートでは、シートクッション又はシートバックのサイドサポートの変形によって、当該部分におけるシート表皮の張設形状が変形する。
そこで第4発明の車両用シートでは、シートクッション又はシートバックのサイドサポート(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材が、第1発明又は第2発明の表皮材を用いて形成される構成とした。このため、サイドサポート(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材が、他の部分の表皮材と比較して伸びやすくされている(伸び特性が向上している)。
第1発明によれば、張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材を伸びやすくした(伸び特性を向上させた)車両用シートの表皮材を提供することができる。また第2発明によれば、表皮材をより伸びやすくした(伸び特性をより向上させた)車両用シートの表皮材を提供することができる。
そして第3発明によれば、シートクッションの前側要素部の表皮材を伸びやすくした車両用シートを提供することができる。また第4発明によれば、サイドサポートの表皮材を伸びやすくした車両用シートを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1〜図9は、実施例1に係る車両用シートである。図10〜図12は、実施例2に係る車両用シートである。
そして上記各図では、適宜「貫通孔又は非貫通孔(薄肉部)」を黒丸で図示する。また各図において、便宜上一部の貫通孔(又は非貫通孔)にのみ符号34を付すが、黒丸で図示された部分は全て貫通孔(又は非貫通孔)である。
また本実施例では、図2の車両用シートを基準に前後方向及び上下方向を定める。すなわち同図で見て左側を車両用シートの「前側F」とし、右側を、車両用シートの「後側B」とする。また同図で見て上側を車両用シートの「上方UP」とし、下側を、車両用シートの「下方UD」とする。
[実施例1の車両用シート]
車両用シート1は、図1を参照して、シートクッション10、シートバック80及びシートヘッドレスト90とからなるシート本体と、このシート本体表面を覆うように張設された表皮材S(10S、80S、90S)とを備える。この車両用シート1は、図2を参照して、シートクッション10に着座者が着座した際に前部となる前側要素部10Fが「基本状態OR(実線で図示した形状状態)」からクッション長さが伸長した「変形状態CH(破線で図示した形状状態)」へと変形する。
そこで車両用シート1では、後述するとおり、前側要素部10F(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材10S部分(後述の側面ピース12Sp)に貫通孔34を形成して、当該表皮材10S部分のシート表皮を伸びやすくした(伸び特性を向上させた)ものである。
(シートクッション)
シートクッション10の内部構造は、図3及び図4を参照して、シート骨格をなすクッションフレーム40(車両に対して固定される固定側部材)と、このクッションフレーム40に対して相対移動可能な可動側部材50とを備える。
クッションフレーム40は、左右の一対の平板状フレーム体42,42と、左右のフレーム体42,42を橋渡し状に補強する補強部材(44a、44b)と、左右一対のフレーム体42,42上に取付けられてパッド10Pを支持するクッションパン46とを有する。一方、可動側部材50は、後述の長さ可変機構と傾動機構を備える。そして長さ可変機構と傾動機構が、前側要素部10Fの長さを変形させて、表皮材10Sの張設形状を変形させる主要な部材である。
(長さ可変機構)
長さ可変機構(可動側部材50)は、図3及び図4(a)を参照して、フレーム体42,42(固定側部材)に対して前後動可能に支持された左右一対のスライド部材52,52と、一対のスライド部材52,52を橋渡し状に補強する補強部材(53a、53b)と、一対のスライド部材52,52を前後動させる第一動力部55と、一対のスライド部材52,52前端側に橋渡し状に設けられ且つ表皮材S端部(後述のピース14Sp、図5を参照)を保持する前端保持部材54とを有する。前端保持部材54(詳細構造は後述する)は、後述の傾動機構と兼用の部材であるとともに、パッド10P前側部分を下方から支持する部材でもある。
そして長さ可変機構は、第一動力部55を駆動させて、フレーム体42,42に対してスライド部材52,52及び前端保持部材54を前側Fへ移動させて、前側要素部10Fの長さを長くする(図2を参照)。このように前側要素部10Fの長さが変形することで、前側要素部10Fに張設される表皮材10S部分の張設形状が変化する。
(傾動機構)
一方、傾動機構(前側要素部10Fをオットマンとして機能させるための可動側部材50)は、図3及び図4(b)を参照して、上述の前端保持部材54と、この前端保持部材54を上下方向に移動可能に支持する軸部材56と、前端保持部材54を上下方向に移動させる第二動力部58とを有する。
そして前端保持部材54は、図4(b)を参照して側面視略L字状の部材であり、上下方向に延出するアーム部54aと、このアーム部54aの上端部から前方に延出する前方延出部54bとを有している。そして前方延出部54bが、表皮材S端部(後述のピース14Sp、図5を参照)を保持する部材(表皮材Sの巻取機構57)を有しており、アーム部54aが、その下端部で軸部材56に回動可能に固定(軸支)されている。
そして傾動機構は、第二動力部58を駆動させて、前端保持部材54を軸部材56中心に上方へ傾動させることにより、前側要素部10Fを折り曲まげるように上側に突出させる(図2を参照)。このように前側要素部10Fを折り曲げるように上側に突出させるには、前側要素部10F下部に張設された表皮材10S部分を前後方向により強く引っ張る必要がある。このため、前側要素部10F下部に張設された表皮材10S部分の伸び変形度合が最も大きくなる。
(表皮材)
シートクッション10に張設される表皮材10Sは、図5及び図6を参照して、複数のピースSp(12Sp〜22Sp)をシート状に縫合して構成されている。そして上述の前端保持部材54には、前側Fに延設のピース14Sp(表皮材S端部)が保持される。
これら複数のピースSp(12Sp〜22Sp)は、ピース毎に形成の「縫い代部位30」をシート本体側に折り返し状として互いに縫合されている。そしてピース毎に形成の「意匠部位32」がシート本体表面に露出する。この「意匠部位32」は、人が見たり触ったりできる表皮材S外面(表皮材Sの意匠面を構成する部位)である。なお表皮材Sの材質は特に限定しないが一般的には皮革製である。
そして本実施例の表皮材10Sでは、図2及び図7を参照して、専ら前側要素部対応位置(10F)に張設の表皮材10S部分に貫通孔34を形成した。ところで本実施例では、シートクッション10側面に張設の表皮材ピースSp(側面ピース12Sp)に貫通孔34を設けた例を示したが、貫通孔34を設けるピースを限定する趣旨ではない。すなわち図5、図6に示した他のピースの変形可能部分にも貫通孔34を設けることができる。
そこで、側面ピース12Spを例にとり、貫通孔34の形成位置を説明する。
側面ピース12Spでは、図7を参照して、専ら前側要素部10F対応位置(10F)付近に貫通孔34を設けるとともに、シートクッション10中央部対応位置(C)には貫通孔34を設けない無地状態とした。そして後側Bから前側Fに向かって連続的(又は段階的)に径寸法が大きくなる規則性を持たして複数の貫通孔34を配置形成した(前後方向のグラデーションを設けた)。このため車両用シート1は、前側要素部10F(張設形状が変形可能とされる部分)に張設される表皮材10S部分が伸びやすくされた(伸び特性を向上させた)構成となる。
さらに本実施例の側面ピース12Spには、その上方UPから下方UDに向かって連続的(又は段階的)に径寸法が大きくなるよう複数の貫通孔34を配置形成した(上下方向のグラデーションを設けた)。そして側面ピース12Sp前側の最下部付近(最も変形度合の大きい前側要素部10F下部に対応する位置)に最も径寸法の大きい貫通孔34mを配置した。このため車両用シート1は、前側要素部10F下部に張設される表皮材10S部分が伸び変形度合に応じて伸びやすくされた構成となる。
このように本実施例の車両用シート1は、貫通孔34のグラデーションを表皮材Sに設けたことで、当該表皮材S部分の伸び特性が向上したものとなるとともに、見た目の印象が従来とは全く異なることからその意匠性が優れたものとなる。
ところで貫通孔34(黒丸)は図面上強調して図示されているが、実際には目視で確認困難な程度の径寸法(例えば0.05mm)から1.7mm程度の径寸法の範囲であればよい。また本実施例では、意匠性を高めるために貫通孔34を形成した例を示したが、貫通孔34の代わりに非貫通孔(薄肉部)を表皮材S(10S,80S,90S,及び後述の15S,85S)に配置形成してもよい。
また表皮材Sには、貫通孔34及び非貫通孔はいずれか一種のみを形成してもよく、それらを適宜組み合わせて形成してもよい。例えば、非貫通孔の厚み(厚み寸法)を連続的又は段階的に小さくして最も伸び変形度合の大きい部分付近には貫通孔34を形成する。
そして表皮材Sの貫通孔34又は非貫通孔の形状は、本実施例に示す円形のほか、楕円形などの略円形状、ひし形,三角形,四角形,五角形又は星形等の多角形状でもよい。
[表皮材の製造方法]
本実施例の表皮材S(10S、80S、90S)は、図8を参照して、複数のピースを縫合してシート形状としたものである。そしてピースの製造工程は、図9を参照して、(a)「ピース区分け工程」及び(b)「貫通孔形成工程」を有している。
「ピース区分け工程」では、図9(a)を参照して、例えばコンピュータ制御のレーザー光照射装置(図示しない)によって、貫通孔34を設ける前段階の(無地の)表皮材原反6をピース毎に区分けする。ここで「ピース毎に区分けする」とは、表皮材原反6よりピースを裁断することのほか、(ピースを裁断することなく)ピース外形を示す区分けラインPL(縫製線などの実線又はコンピュータ上に設定された仮想線)による線引きをすることを意味する。
なお「ピース区分け工程」では、図8を参照して、区分けラインPLにマーキングを形成しつつ、ピースを区分けしてもよい(図8では、各ピースに形成のマーキングの一つにのみ符号36を付す)。このマーキング36は、ピース同士を縫い合わせてシート形状とする際、ピース毎に形成された貫通孔が一定の規則性にて配置形成されるように、ピースと他のピースとを縫い合わせる際の縫付位置を決める目印となる。
そして「貫通孔形成工程」では、図7及び図9(b)を参照して、区分けラインPLに沿って設けた「縫い代部位30」と、この縫い代部位30で囲まれた「意匠部位32」とを区別して形成する。
例えば図7を参照して、シートクッション10側面に張設の側面ピース12Spでは、区分けラインPL一部を帯状に縁取る「縫い代部位30」を無地状態として残しておく。そして側面ピース12Spにレーザー光を照射して、前側要素部対応位置(10F)に貫通孔34を形成するとともに、後側Bから前側Fに向かって連続的(又は段階的)に径寸法が大きくなる規則性でもって貫通孔34を配置形成する。このとき側面ピース12Spには、その上方UPから下方UDに向かって連続的(又は段階的)に径寸法が大きくなるよう複数の貫通孔34を配置形成する。
なお、「縫い代部位30」と「意匠部位32」の形状及び配置関係は、ピース(例えば、図5及び図6に図示したピース12Sp〜ピース22Sp)毎に異なる。
最後に、貫通孔34が表皮材Sにおいて一定の規則性をもって配置されるように、例えば上述のマーキング36を目印にピース同士を縫合してシート形状とする(例えば図10参照)。このとき各ピースの縫い代部位30は無地状態(貫通孔34又は非貫通孔がない状態)であるので、車両用シート1に特に好適な縫付強度を有する。また縫い代部位30の縫合時において、その貫通孔34に縫合具(典型的には縫糸)が入り込むことはない。
[実施例2に係る車両用シート]
実施例2に係る車両用シート2の基本構造は、上述の実施例1に係る車両用シート1の基本構造とほぼ同一であるため、共通の構造については対応する符号を付すことで詳細な説明を省略する。
車両用シート2は、図10を参照して、シートクッション10の幅方向両側に着座者の大腿部を側方から支持可能な一対の大腿部用サイドサポート15,15を有する。そして一対の大腿部用サイドサポート15,15は、シートクッション10中央部Cに対する高さ方向の突出量を調節可能な構成(突出量を変形可能な構成)を備える。このため、大腿部用サイドサポート15,15部分の表皮材張設形状が変形可能な構成となる。
そこで車両用シート2では、後述するとおり、大腿部用サイドサポート15,15(張設形状が変形可能とされる部分)の表皮材15S部分(例えば、後述の第1上端ピース152Sp,第2上端ピース154Sp)に貫通孔34を形成して大腿部用サイドサポート15,15に張設される表皮材15S部分のシート表皮を伸びやすくした(伸び特性を向上させた)ものである。
(サイドサポート及び昇降機構)
大腿部用サイドサポート15の内部構造は、図11を参照して、サイドサポート骨格をなすサイドフレーム60(具体的には後述の60a、60b、60c)(固定側部材)と、サイドフレーム60に対して上下動可能な昇降機構70(可動側部材)とを有する。サイドフレーム60は、軸状フレーム60aと、枠状フレーム60bと、駆動部品60cとを備える。
そして昇降機構70(可動側部材)は、大腿部用サイドサポート15のパッド15P(10Pと一体)を支持する昇降板72と、この昇降板72の基部側を軸状フレーム60aに回動可能に軸支連結するヒンジ部74と、昇降板72の上部側(基部とは異なる部位)と駆動部品60cを連結する連結リンク部76とを備える。昇降板72は、ばね部材75(例えばゴム部材やばね部材)によって、常にサイドフレーム60側に引っ張られるように枠状フレーム60bに付勢されている構成としてもよい。
そして昇降板72は、シートクッション10表面と略平行な面に対して傾斜状態(傾き角度θ)とされて大腿部用サイドサポート15内部に配置される(着座状態時)。そして「昇降板72の傾き角度θ」が後述の「大腿部用サイドサポート15の立ち上がり角度θ」となる。
そして昇降機構70は、駆動部品60cを駆動させて連結リンク部76を上に押し上げることで、昇降板72が上方に傾くようにヒンジ部74周りに回動する(図11では、「実線で示す状態」から「二点破線で示す状態」に変化する)。このように大腿部用サイドサポート15の立ち上がり角度θが大きくなる(大腿部用サイドサポート15の突出量が増加する)ことで、当該部分に張設される表皮材15S部分の張設形状が変化する。またこのとき大腿部用サイドサポート15上部に張設された表皮材15S部分がより強く下方UDに引っ張られる。つまり、大腿部用サイドサポート15上部に張設された表皮材15S部分の伸び変形度合が最も大きくなる。
(表皮材)
そこで本実施例では、図10及び図12を参照して、大腿部用サイドサポート15,15を覆う表皮材15S,15S部分(いずれも第1上端ピース152Sp,第2上端ピース154Spが張設される)に貫通孔34を設けた。そして表皮材15S(第1上端ピース151Sp,第2上端ピース154Sp)には、最も変形度合の大きい大腿部用サイドサポート15上部対応位置に向かって連続的(又は段階的)に径寸法が大きくなる規則性を持たして貫通孔34を配置形成した(貫通孔34の径寸法の違いによるグラデーションを設けた)。
このため車両用シート2は、グラデーションによる意匠性の向上とともに、大腿部用サイドサポート15に張設される表皮材15S部分が伸びやすくされた(伸び特性を向上させた)構成となる。さらに車両用シート2は、大腿部用サイドサポート15上部に張設される表皮材15S部分が伸び変形度合に応じて伸びやすくされた構成となる。
ところで上述の例では、専ら大腿部用サイドサポート15の例を説明した。このほかに車両用シート2には、図10を参照して、シートバック80の幅方向両側に着座者の肩部を側方から支持する一対の肩部用サイドサポート85,85が設けてある。肩部用サイドサポート85の構成は、上記大腿部用サイドサポート15の構成と同一である。
そこで本実施例では、この肩部用サイドサポート85,85を覆う表皮材85S,85S(いずれも第3上端ピース156Sp,第4上端ピース158Spが張設される)にも、肩部用サイドサポート85の表皮材15Sと同様の貫通孔34を形成した。
このため車両用シート2は、更なる意匠性の向上とともに、肩部用サイドサポート85に張設される表皮材85S部分が伸びやすくされた(伸び特性を向上させた)構成となる。さらに車両用シート2は、肩部用サイドサポート85上部に張設される表皮材85S部分が変形度合に応じて伸びやすくされた構成となる。
上述の各実施例に係る表皮材及び車両用シート1及び2は、上述した実施例に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)各実施例では、シートクッション前側要素部又はサイドサポート(可変部)が変形して、シート表皮の張設形状が部分的に変形可能とされる例を説明した。ここで本実施例の表皮材Sは、例示した可変部のほか、他の可変部及び可変機構に対して適用可能である。
例えば各実施例では、シート内部の機械的要素が可変する例を示した。これとは異なり、エアバッグのように空気圧を用いてシート表皮の張設形状が変形する構成においても本実施形態の表皮材を適用可能である。なおエアバックは等方的に膨張変形することから、エアバック配置箇所を覆う表皮材Sには同形同大の貫通孔又は非貫通孔を配置形成することが好ましい。
(2)また本実施例の表皮材Sは、シートクッションやサイドサポートのほかにも、シートヘッドレストなどのシートの要素となりうる全ての部材(可変部)又は付属部材に本実施形態の表皮材Sを適用することができる。
(3)各実施例では、専ら車両用シート着座側に貫通孔又は非貫通孔を設ける例を説明した。これとは異なり、車両用シート後部側の表皮材S(バックカバー)に貫通孔又は非貫通孔を設けてもよい。要するに、人が見たり触ったりできる表皮材Sの外面(意匠部位)であれば、適宜貫通孔又は非貫通孔を設けることができる。
(4)また各実施例では、典型的な例として縫糸を用いて複数のピースを縫合し、表皮材Sを構成する例を説明したが、縫合部材として、縫糸の代わりにステープルのような金属製縫合部材を用いてもよい。そして「縫合」の概念には、各ピースを接着することも含まれる。接着とは、公知の接着剤を用いて各ピースを接着することや、各ピース同士を熱融着することであり、このとき、縫い代部として設けられた部位が糊代部または融着部として機能することとなる。
(5)また各実施例では、レーザー光照射装置により、「ピース区分け工程」及び「貫通孔形成工程」を実質同時に行う例を説明した。これとは異なり、工程毎に異なるプレス型を使用して、「ピース区分け工程」の次に「貫通孔形成工程」を逐次行ってもよい。
実施例1に係る車両用シートの斜視図である。 シートクッション前側要素部の変形状態を示す車両用シート側面図である。 シートクッション内部構造を示す斜視図である。 (a)は、シートクッションの縦断面図であり、(b)は、変形状態のシートクッションの縦断面図である。 シートクッションの斜視図である。 (a)は、図5のA−A線縦断面図であり、(b)は、図5のB−B線縦断面図である。 シートクッション側面用ピースの正面図である。 (a)は、クッションカバー構成ピースの正面図であり、(b)は、バックカバー構成ピースの正面図である。 (a)は、ピース区分け工程を説明するための表皮材原反の正面図であり、(b)は、貫通孔形成工程を説明するための表皮材原反の正面図である。 実施例2に係る車両用シートの斜視図である。 シートクッションとサイドサポートの縦断面図である。 (a)は、サイドサポート用ピースの正面図であり、(b)は、サイドサポート用ピースの別例の正面図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 別の例の車両用シート
10 シートクッション
10F シートクッションの前側要素部
15 大腿部用サイドサポート
30 縫い代部位
32 意匠部位
34 貫通孔
40 クッションフレーム(固定側部材)
50 可動側部材
60 サイドフレーム(固定側部材)
80 シートバック
85 肩部用サイドサポート
90 シートヘッドレスト
P パッド
S 表皮材
Sp ピース

Claims (4)

  1. シート表皮の張設形状が部分的に変形可能とされる車両用シートの表皮材であって、
    前記張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材が伸びやすくなるように、前記張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材に貫通孔又は非貫通孔が形成されている車両用シートの表皮材。
  2. 前記張設形状が変形可能とされる部分に張設される表皮材のうちの最も伸び変形の大きい部位に向かって、連続的又は段階的に寸法が大きくなる規則性を持たして貫通孔又は非貫通孔が配列形成されている請求項1に記載した車両用シートの表皮材。
  3. シートクッションに着座者が着座した際に前部となるシートクッションの前側要素部が長さ方向に変形可能に構成されている車両用シートであって、
    前記シートクッションの前側要素部の表皮材として請求項1又は2に記載の表皮材が用いられて形成されている車両用シート。
  4. シートクッション又はシートバックの幅方向に設けられた着座者を側方から支持するサイドサポートが、その突出量を調節可能に構成されている車両用シートであって、
    前記シートクッション又はシートバックのサイドサポートの表皮材として請求項1又は2に記載の表皮材が用いられて形成されている車両用シート。

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