JP2009059583A - 側面漏光型照光装置 - Google Patents

側面漏光型照光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コア部にポリカーボネート系樹脂を用いた場合に光出射面に発生するイエローシフト現象が低減された側面漏光型照光装置を提供する。
【解決手段】透明な平板状のコア部の上面及び下面がクラッド部により覆われているシート状導光体と、該シート状導光体の少なくとも一つの端面に光学的に接続した光源装置とを有し、該シート状導光体の側面部から漏光させる側面漏光型照光装置であって、前記コア部が、ポリカーボネート樹脂に対して蛍光増白剤またはブルーイング剤を0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲で含有するポリカーボネート樹脂組成物で形成され、前記クラッド部が、アクリル系樹脂で形成され、さらに、前記光源装置が、特定の発光波長を有する発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または白色光源から構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話のテンキーやパソコンのディスプレイやキーボード等のバックライトや、携帯電話、ビデオカメラ、液晶テレビ、ノートパソコン等に使用される液晶表示装置等に使用される、シート状導光体と、特定の発光波長を有する光源装置とから構成される、カラーシフトが低減された側面漏光型照光装置に関する。
照明・装飾用途で用いられる光源には、蛍光灯等の線状光源、または発光ダイオード(LED)や半導体レーザー(LD)等の点光源を複数個配置して、被照射体を直接照らす形式の光源装置が広く用いられている。しかし最近では、広い範囲を均一に照光することができるような面状光源に対する要望が高まっている。
そのため、プラスチック製の平板又はシートと上記の点光源または線状光源を組み合わせたプラスチック製の面状光源装置が注目を浴びている。このようなプラスチック製の面光源装置は、柔軟可撓性を有するため端面又は側面の加工や取り扱いが容易であり、安価かつ軽量という利点を有することに加え、さらに電気や熱を通さない、狭い場所にも施工が容易という特徴から、美術館や博物館内の展示照明や、シートや紙のピンホール検出のためのライン状照明、パソコンのディスプレイやキーボード、携帯電話の画面、液晶パネル、タッチ式コントロールパネルのバックライト照明等の用途において使用されつつある。
このようなプラスチック製の面光源装置では、その側端面に配置された光源からの光を該導光体中に入射させ、入射した光を導光体の対向する側端面から出射させる、又は表面あるいは裏面に、光拡散性微粒子を含有させた光散乱部等を形成して光出射機能を設けることにより、光を洩出させる方法が用いられている。
プラスチック製の面光源の媒体部分(シート状の導光体)には、通常アクリル樹脂板やポリカーボネート樹脂板、ポリスチレン樹脂などの透明熱可塑性樹脂が用いられている。
上記の透明熱可塑性樹脂の中でも、特にポリカーボネート樹脂は、安価で透明性に優れるだけではなく、耐熱性や機械的特性に優れることからシート状の導光体のコア材料として期待されている。ポリカーボネート樹脂を導光体のコア材としたシート状の導光体(照明媒体)に関しては、これまでに幾つかの提案が行われている。
特許文献1には、コア部がポリカーボネート系樹脂、クラッド部がメタクリル酸メチル重合体から構成される平板型光導路が開示されている。
特開昭57−139711号公報
特許文献1に記載の、コア部がポリカーボネート系樹脂からなる平板型光導路は、照明媒体としての輝度が大きく、柔軟可撓性を有し、機械的特性にも非常に優れている。しかしながら、このような平板型光導路を照明用途に用いるために、少なくとも一方の端部から、光源の光をコア部に入射して、平板型光導路の側面から光を露光して照明媒体として用いようとする場合、ポリカーボネート系樹脂自体が紫外線領域の光を吸収するため、平板型光導路の光出射面が、黄味がかかった色に見えてしまうイエローシフト現象が視認されるという問題を有している。
本発明は、コア部にポリカーボネート系樹脂を用いた場合に光出射面に発生するイエローシフト現象が低減された側面漏光型照光装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、透明な平板状のコア部の上面及び下面がクラッド部により覆われているシート状導光体と、該シート状導光体の少なくとも一つの端面に光学的に接続した光源装置とを有し、該シート状導光体の側面部から漏光させる側面漏光型照光装置であって、前記コア部が、ポリカーボネート樹脂に対して蛍光増白剤を0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲で含有するポリカーボネート樹脂組成物で形成され、前記クラッド部が、アクリル系樹脂で形成され、さらに、前記光源装置が、発光波長の中心を320nm以上480nm以下の範囲に有する発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または発光波長の下限を480nm未満に有する白色光源から構成されることを特徴とする側面漏光型照光装置を提供する。
また本発明は、透明な平板状のコア部の上面及び下面がクラッド部により覆われているシート状導光体と、該シート状導光体の少なくとも一つの端面に光学的に接続した光源装置とを有し、該シート状導光体の側面部から漏光させる側面漏光型照光装置であって、前記コア部が、ポリカーボネート樹脂に対してブルーイング剤を0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲で含有するポリカーボネート樹脂組成物で形成され、前記クラッド部が、アクリル系樹脂で形成され、さらに、前記光源装置が、発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または白色光源から構成されることを特徴とする側面漏光型照光装置を提供する。
本発明によれば、コア部にポリカーボネート系樹脂を用いた場合に光出射面に発生するイエローシフト現象が低減された側面漏光型照光装置を提供できる。
以下、本発明の側面漏光型照光装置について詳細に説明する。
本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体は、少なくとも、コア部が蛍光増白剤を蛍光増白剤又はブルーイング剤を含有するポリカーボネートシート系樹脂で形成され、クラッド部(スキン層)が、アクリル系樹脂で形成される。そして、このシート状導光体の少なくとも一つの端面に、光源装置を光学的に接続することで、シート状導光体の側面部(コア部の上面又は下面に相当する面)から漏光させる本発明の側面漏光型照光装置とすることができる。
図1及び図2は、シート状導光体の斜視図である。シート状導光体3は、透明な平面状のコア部1の上面及び下面並びに対向する2つの端面がクラッド部2で完全に覆われた構造(図1)、又は同コア部1の上面及び下面がクラッド部2で覆われた構造(図2)を有している。
特に、図1の構造のシート状導光体は、図2の構造のシート状導光体と比べると、シート状導光体の端面からの伝送光の洩光がない点や、あるいは、後述するようにコア部の上面又は下面に配置されたクラッド部の一部を粗面化又は除去して、所望の場所から伝送光を洩光させることが可能であるという点から、好ましい。
シート状導光体のコア部1は、ポリカーボネート系樹脂中に蛍光増白剤又はブルーイング剤を含有するポリカーボネート系樹脂組成物で形成しなければならない。
ポリカーボネート系樹脂は、分子構造中にベンゼン環構造を含むため、光を照射した場合、紫外線領域(青色)の光を吸収して、その補色である黄色味が際立ってみえる現象(イエローシフト)が観察されることから、屋内のインテリア用照明や自動車や航空機内等の表示灯等の照明分野では使用が敬遠されている。一方、蛍光増白剤又はブルーイング剤は、光線の紫外部のエネルギーを吸収し、このエネルギーを可視部に放射する作用を有するものである。
本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体では、黄色の補色である青色蛍光を発する蛍光増白剤又はブルーイング剤をポリカーボネート系樹脂中に含有させることにより、シート状導光体の出射光の色調を白色あるいは青白色に改善することが可能となり、イエローシフトの解消が可能となった。
蛍光増白剤又はブルーイング剤としては、特に限定されるものはないが、ポリカーボネート系樹脂の屈折率、ポリカーボネート系樹脂との相容性、長期間の保持安定性などに合わせ適宜選択することが可能である。
蛍光増白剤としては、ポリカーボネート系樹脂の色調を白色あるいは青白色に改善するために用いられるものであれば特に制限はなく、スチルベンゼン系、ベンゾオキサゾリル系、ナフタルイミド系、ローダミン系、クマリン系、オキサジン系、ビス(スチリル)ビフェニル系の蛍光増白剤を用いることができる。中でも、クマリン系蛍光増白剤およびベンゾオキサゾリル系蛍光増白剤が好ましい。しかし、それらの化合物の構造の中に硫黄原子を含まないものが好ましい。
好ましいクマリン系蛍光増白剤としては、トリアジン−フェニルクマリン、ベンゾトリアゾール−フェニルクマリン、ナフトトリアゾール−フェニルクマリン、3−フェニル−7−アミノクマリン、3−フェニル−7−(イミノ−1’3’5’−トリアジン−2’−ジエチルアミノ−4’−クロロ)−クマリン、3−フェニル−7−(イミノ−1’3’5’−トリアジン−2’−ジエチルアミノ−4’−メトキシ)−クマリン、3−フェニル−7−(2H−ナフト(1,2−d)−トリアゾール−2−イル)クマリン、4−メチル−7−ヒドロキシ−クマリンなどを挙げることができる。
好ましいベンゾオキサゾリル系蛍光増白剤としては、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)、4,4’−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン、4−(ベンゾオキサゾール−2−イル)−4’−(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)フラン等を挙げることができる。
市販品のベンゾオキサゾリル系蛍光増白剤としては、例えば、商品名「ハッコールPSR」(ハコール産業社)、商品名「UVITEX OB、UVITEX OB−1」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)、商品名「ホスタルックスKS−N」(クラリアント社製)等を使用することができる。市販品のクマリン系蛍光増白剤としては、例えば、商品名「Leucopur EGM」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)、商品名「Uvitex−ERT」(CIBAGEIGY社製)等を使用することができる。
コア部における蛍光増白剤の含有量は、シート状導光体の厚さ、蛍光増白剤の性質等によって変化するので一義的に定めることはできないが、ポリカーボネート系樹脂100質量部に対して、0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲が好ましく、0.003質量%以上0.1質量%以下の範囲はより好ましく、0.01質量%以上、0.05質量%以下の範囲がさらに好ましい。0.001質量%より少なければ、イエローシフトを十分に解消することができず、0.3質量%を超えてもそれ以上の蛍光増白剤としての添加効果は見られない。
ブルーイング剤としては、ポリカーボネート系樹脂の色調を白色あるいは青白色に改善するために用いられるものであれば特に制限はなく、一般に知られるキナクリドン系化合物、アントラキノン系化合物等の有機色素を挙げることができる。特に、一般的にはアンスラキノン系染料が入手容易であり好ましい。
市販品のブルーイング剤としては、例えば、「Solvent Violet13」〔商品名:「マクロレックスバイオレットB」(バイエル社製)、商品名:「ダイアレジンブルーG」(三菱化学製)、商品名:「スミプラストバイオレットB」(住友化学工業製)など〕、「Solvent Violet31」〔商品名:「ダイアレジンバイオレットD」(三菱化学製)〕、「Solvent Violet33」〔商品名:「ダイアレジンブルーJ」(三菱化学製)〕、「Solvent Blue94」〔商品名:「ダイアレジンブルーN」(三菱化学製)〕、「SolventViolet36」〔商品名:「マクロレックスバイオレット3R」(バイエル社製)〕、「Solvent Blue97」〔商品名:「マクロレックスバイオレットRR」(バイエル社製)〕、「Solvent Blue45」〔商品名:「テトラゾールブルーRLS」(サンド社製)]等を使用することができる。
コア部におけるブルーイング剤の含有量は、シート状導光体の厚さ、ブルーイング剤の性質等によって変化するので一義的に定めることはできないが、ポリカーボネート系樹脂に対して、0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲が好ましく、0.003質量%以上0.1質量%以下の範囲はより好ましく、0.01質量%以上0.05質量%以下の範囲がさらに好ましい。0.001質量%より少なければ、イエローシフトを十分に解消することができず、0.3質量%を超えてもブルーイング剤の吸収が強くなり、視感透過率が低下してくすんだ色調となる。
本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体では、その他の安定剤の選定に関して、十分な注意が必要である。
一般的に、ポリカーボネート系樹脂の成形加工中の熱安定性を向上させるために、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物、ホスホン酸エステル化合物等の有機リン系安定剤が添加されたり、耐候性を向上させるために、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系、サリチル酸フェニル系、ヒンダードアミン系、シアノアクリレート系化合物等の紫外線吸収剤が添加されたりする。しかし、本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体では、これらの化合物は含有されていないことが好ましい。これらの化合物自体が含有されている場合、コア部に蛍光増白剤又はブルーイング剤を含有させた場合でも、シート状導光体のイエローシフトを、完全に解消することが困難となるおそれがある。
また、市販のポリカーボネート系樹脂には、離型剤としてワックス類などの飽和脂肪族炭化水素類等、潤滑剤としてパラフィン油、ワックス(例えば、ポリエチレンワックスおよびポリプロピレンワックス)、高級アルコールおよびカルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸アミド、グリセリド、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、ポリジメチルシロキサン等、帯電防止剤としてアルカリ−アルカンスルホネート、ポリエーテル−変性、すなわちエトキシル化および/またはプロポキシル化ポリジオルガノシロキサン(ポリジアルキルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサンなど)および/または10〜20個の炭素原子を有する実質的に直鎖および飽和脂肪族3級アミン等が添加されている。しかし、これらの化合物は、ポリカーボネート樹脂への相溶性が悪いため、シート状導光体が不透明になり、シート状導光体に入射された光が散乱されて直ぐに外部に洩光して、光伝送性能が低下することから、含有されていないことが好ましい。
一般的に、ポリカーボネート系樹脂の成形加工時の熱安定性、耐熱老化性を向上させるためには酸化防止剤が添加されたりする。本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体では、酸化防止剤の中でも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤はシート状導光体のカラーシフトに影響を与えないことから、添加されることが特に好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
上記のうちで、特にペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。これらの中でもオクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(代表的市販品としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製:Irganox1076(商品名))が好ましい。前記のヒンダードフェノール系酸化防止剤はいずれも入手容易であり、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の配合量は、シート状導光体の厚さ、酸化防止剤の性質等によって変化するので一義的に定めることはできないが、ポリカーボネート系樹脂100質量部に対して、0.001〜1質量部であり、より好ましくは0.005〜0.8質量部、さらに好ましくは0.01〜0.5質量部である。この配合量が0.001質量部未満では耐溶融変色性や耐乾熱変色性が得られない場合があり、1質量部を超えるとシート状導光体の輝度が低下する場合がある。
ポリカーボネート系樹脂としては、公知のPC系樹脂を使用することができ、耐熱性の点から芳香族系のPC系樹脂が好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの中から選ばれる1種または2種以上の2価フェノール化合物を含むビスフェノール含有成分に、カーボネート前駆物質を反応させて得られる芳香族PC又はその共重合体がより好ましい。
上記の中でも、ビスフェノールAの含有量が50質量%以上であるビスフェノール含有成分にカーボネート前駆物質を反応させて得られる芳香族PCまたはその共重合体が、高温環境下におけるPOFケーブルの長寿命化という点から特に好ましい。
上記のカーボネート前駆物質としては公知の各種のものを用いることができ、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。
上記のPC系樹脂としては、例えば、三菱エンジニアリング・プラスチック社製のユーピロンH3000、H4000、ODX(いずれも商品名);バイエル製のマクロロン2205、2405、2605、CD2005(いずれも商品名);出光石油化学社製のタフロン#1700、#1900、#2200、MD1500(いずれも商品名);帝人化成製のパンライトL−1225L、L−1225Y、LV−2225Y、AD5503(いずれも商品名);帝人バイエルポリテック製のST−3000(商品名);GE・プラスチック製のレキサン101R、121R、5221C、OQ1020C(いずれも商品名);住友ダウ・ケミカル製のカリバー301−15、301−22、301−30(いずれも商品名)等が挙げられる。
また、予め蛍光増白剤又はブルーイング剤を含有しているPC系樹脂としては、出光興産(株)製のタフロンIN2200、IN1900、IR2200、IR1900(いずれも商品名、IRは離型剤入り);GE・プラスチック製のレキサン141R−111、MHL1110−111(いずれも商品名、離型剤入り)、三菱エンジニアリング・プラスチック社製のユーピロンS2000−5355、S3000−5355、S2000−5313、S3000−5313(いずれも商品名)等が挙げられる。
シート状導光体のクラッド部2は、アクリル系樹脂で形成しなければならない。
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸メチル単位を80質量%以上含有する単独もしくは共重合体が好ましい。中でも、透光性及び耐久性に優れ、安価なことから、メタクリル酸メチルの単独重合体がより好ましい。
メタクリル酸メチルと共重合する単量体としては特に限定されない。例えば、透明性の向上の点からは(メタ)アクリル酸メチル単位を有していることが好ましく、機械特性の向上の点からは(メタ)アクリル酸エチル単位、(メタ)アクリル酸ブチル単位等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位(アルキル基の炭素数は2以上)を有していることが好ましい。
アクリル系樹脂としては、プラスチック光ファイバ(POF)用クラッド材として使用されている公知の材料を、シート状導光体の使用環境や使用目的などに応じて適宜選択することもできる。中でも、低屈折率で透明性及び耐熱性に優れているフッ素化メタクリレート系重合体が好ましい。
フッ素化メタクリレート系重合体としては、例えば、下記一般式(I):
CH2=CX−COO(CH2m(CF2nY (I)
(式中、Xは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又はフッ素原子を示し、mは1又は2、nは1〜12の整数を示す。)
で表されるフルオロアルキル(メタ)アクリレートの単位(A)15〜90質量%と、他の共重合可能な単量体の単位(B)10〜85質量%からなる共重合体を挙げることができる。
フルオロアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル(3FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(4FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(5FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(6FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(8FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロブチル)エチル(9FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロヘキシル)エチル(13FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニル(16FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロオクチル)エチル(17FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,11H−(イコサフルオロウンデシル)(20FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロデシル)エチル(21FM)等の、直鎖状フッ素化アルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリル酸フッ素化エステルを挙げることができる。
通常、アクリル系樹脂は、機械的強度を向上させるために、アクリル系樹脂100質量部に対してゴム粒子成分を1〜40質量部を配合させることが行われているが、本発明の側面漏光型照光装置で用いるシート状導光体では、以下の理由から、クラッド部のアクリル系樹脂にゴム粒子成分を添加することはあまり好ましくない。
コア部/クラッド部の構造を有するシート状導光体には、クラッド部を光が伝播するクラッドモードが発生する。このクラッドモードは、クラッド部を構成する樹脂の屈折率ゆらぎや異物(ゴム粒子成分やそれに由来する不純物)等により散乱され、その一部は導光体の外部に漏光する。通常この散乱は、光の波長より小さい範囲での屈折率ゆらぎに基づくレイリー散乱であるため、散乱強度は波長の4乗に反比例する。したがって、光入射面近傍では、波長の短い青色成分が強く散乱(クラッドモードの青色成分が減衰)するため、シート状導光体の出射光はその補色である黄色が際立って見えることになる。さらに、光入射面近傍から離れるに従い、波長の短い緑色成分、赤色成分が散乱(クラッドモードの緑色成分、赤色成分が減衰)することから、シート状導光体の出射光は同様にして、赤紫色、青緑色が際立って見えることになる。
シート状導光体のシート厚さをA(μm)、クラッド部の厚さをB(μm)としたとき、下記式(1)、式(2)及び式(3):
8≦A/B≦200 (1)
100≦A≦400 (2)
2≦B≦30 (3)
を満たすことが好ましい。
A/Bの下限値は、8が好ましく、15がより好ましい。A/Bの下限値が8より小さい場合、シート状導光体の取り込み光量が少なくなるために漏光輝度が低下する場合がある。A/Bの上限値は、200が好ましく、50がより好ましい。A/Bの上限値が200より大きい場合、シート状導光体の成形安定性が低下したり、光の入射部近辺における取り込み光量に場所斑が生じやすくなるために、漏光が不均一になったりする場合がある。
Aの下限値は、100(μm)が好ましく、150(μm)がより好ましい。Aの下限値が100(μm)より小さい場合、シート状導光体の強度が低下したり、シート状導光体の取り込み光量が少なくなるために漏光輝度が低下したり、シート状導光体を製造する際の押出成形の安定性が低下する場合がある。Aの上限値は、400(μm)が好ましく、350(μm)がより好ましい。Aの上限値が400(μm)より大きい場合、シート状導光体の柔軟性・可撓性が損なわれる場合がある。
Bの下限値は、2(μm)が好ましく、10(μm)がより好ましい。Bの下限値が2(μm)より小さい場合、クラッドの均一性被覆性が低下して光漏れが発生するおそれがある。Bの上限値は30(μm)が好ましく、25(μm)がより好ましい。Bの上限値が30(μm)より大きい場合、粗面化処理又はクラッド部の除去が困難となるおそれがある。
シート状導光体の上面又は下面における所望する部分から外部に漏光させるために、コア部の上面又は下面に配置されたクラッド部の少なくとも一部を粗面化又は除去することが好ましい。
具体的には、クラッド部を融解させる表面熱処理する方法や、化学薬品や電気化学的な処理によりクラッド部の表面を溶解するケミカルブラスト法、小さな粒状の研磨材あるいは類似のものをクラッド部の表面に激しく打ちつけて加工するショットブラスト法を用いることができる。
表面熱処理の方式については、従来の加熱溶融方式、例えば、シート状導光体の漏光を所望するクラッド部のみを加熱炉で加熱したり、あるいはホットプレートを押し当てたりレーザー照射したりして溶融する方式を挙げることができる。なお、この場合には、熱処理中にシート状導光体中に気泡が生成し易くなるため、真空条件で熱処理を行う必要がある。
その他の表面熱加工の方式としては、レーザーカット加工、超音波カッター加工、ホットカッター加工などの発熱カット方式を挙げることができる。これらの加工方式、例えばレーザーカットの場合では、シート状導光体の材質及びシートの厚みによって、レーザーのフォーカスや出力を調整すれば、クラッド部を簡単に且つ寸法精密カットできるという長所がある。
ショットブラストの方式については、ガラス、アルミナ、スチール、珪砂、マグネタイト、金剛砂等の微粉末の研磨材(ブラスト材)を、コンプレッサーに繋がった小さなノズルから高圧水や圧縮空気等と一緒に、掘削面に吹き付けて表面を研磨するサンドブラスト法が代表的である。表面熱処理法やケミカルブラスト法と比較して、ショットブラスト(特にサンドブラスト)は、有機重合体から構成されているシート状導光体を損傷せずに、粗面化処理を行うことが可能なことから、シート状導光体の加工方法として特に好ましい。
次に、本発明の側面漏光型照光装置の製造方法について説明する。
シート状導光体の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知技術を用いれば良い。例えば、押出機と繋がったスリット状吐出口を有するダイから樹脂組成物をシート状に押し出した後に巻き取る溶融押出成形法は、シート状導光体中への異物の混入が少なく、生産性も高いことから好ましい。
スリット状吐出口を有するダイの形状については特に限定されず、公知の技術を用いることができる。例えば、コア部の周囲をクラッド部で覆った多層構造を形成した後、スリット状吐出口に向かって流路断面形状が徐々に変形する拡幅部を有し、層構造を保持した状態で所定の幅と厚さで吐出することができるフィードブロック式のダイや、あるいは、コア部とクラッド部が、スリット状吐出口に向かって断面形状が徐々に拡幅する別々の流路を流れていき、スリット状吐出口付近で、コア部の周囲をクラッド部で覆った多層構造を形成するマニュホールド式ダイ、スタックプレート式ダイ等が好適である。
コア部を形成する樹脂とクラッド部を形成する樹脂の、ガラス転移温度や結晶融点、さらに分子量や相対的なせん断粘度を考慮しながら、適宜成形条件を選ぶことによって、シート厚みとクラッド厚みを薄く均一に制御しながら、多層のシート状導光体を賦形することが可能となる。
さらに、ダイを用いた溶融押出成形により賦形したのち、場合によっては、その左右両端部をトリミングしてもよい。また一枚の幅広シート状導光体から、所望の幅に応じて割断し、複数本のシート状導光体を得ることも可能である。左右両端部のトリミングにおいては、公知の技術を用いることができ、例えばダイヤモンド刃を使用した鏡面切削を用いる方法や、回転式カッター、レーザーカット法等を挙げることができる。
本発明の側面漏光型照光装置は、上記構成のシート状導光体の少なくとも1つの端面に、光源装置が光学的に接続されている。また、光源装置は、シート状導光体の対向する2つの端面に接続されている形態でもよい。図3(a)は、シート状導光体の1つの端面に3個の光源装置を設置した場合の模式図であり、図3(b)は、シート状導光体の対向する2つの端面にそれぞれ1個の光源装置を設置した場合の模式図である。使用する光源装置の数については特に制限はない。
コア部のポリカーボネート樹脂組成物がブルーイング剤を含有している場合、光源装置に用いられる発光素子としては、公知の発光素子が使用可能である。例えば、ハロゲン系ランプ、メタルハライド系ランプ、キセノンランプ、青色LEDとYAG蛍光体を組み合わせた白色LED、近紫外LEDとRGB蛍光体を組み合わせた白色LED、R(赤色)、G(青色)、B(青色)の各LEDを同時に光らせるRGB系白色LED等の白色光源や、発光ダイオード(LED)、半導体レーザーダイオード(LD)が挙げられる。
上記の発光素子の中で特にLEDは、長時間点灯した場合でもLED周辺での温度上昇が小さい、サイズが小さく小型化が容易などの理由から、本発明で用いる発光素子として特に好ましい。LEDを用いる場合には、色(波長)の制限はなく、白色、赤色、緑色、青色など、どの波長のLEDを使用しても良い。
コア部のポリカーボネート樹脂組成物が蛍光増白剤を含有している場合、上記の光源の中でも、特に発光波長の中心が320nm以上480nm以下の範囲に有する発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または発光波長の下限を480nm未満に有する白色LEDを用いることが好ましい。
これは、蛍光増白剤は、約320〜約480nmの波長の光を吸収して、約410〜約560nmの波長の光を放射することにより、本来のポリカーボネート樹脂自体の吸収に由来する黄色光のほかに、新たに蛍光増白剤により発光される青色光が付加されるため、全体として出射光は白色になり、シート状導光体の出射光の色調を白色あるいは青白色に改善することが可能となるのであるが、上記の発光波長を有する光源を使用することにより、上記の蛍光増白剤の効果と相まって、この効果を極めて優れたものとすることが可能となる。
発光波長の中心が320nm以上480nm以下の範囲に有するLED(又はLD)としてはGaN系やInGaN系のLED(又はLD)を挙げることができる。LEDやLDは、長時間点灯した場合でも同光源周辺の温度上昇が小さいため、シート状導光体の入射端部での熱劣化や溶融を防止することが可能であり、特に好ましい。
発光波長の下限を480nm未満に有する白色光源としては、青色LEDとYAG蛍光体を組み合わせた白色LED、近紫外LEDとRGB蛍光体を組み合わせた白色LED、R(赤色)、G(青色)、B(青色)の各LEDを同時に光らせるRGB系白色LEDを挙げることができる。
以上のような、ポリカーボネート樹脂組成物によりコア部を形成したシート状導光体を用いた側面漏光型照光装置は、広い範囲を均一に照光することができ、照射光量と均一漏光性に優れた面状光源装置であり、ポリカーボネート樹脂特有のイエローシフトが解消され、小型で軽量に装置を設計することが可能であることから、携帯電話のテンキーやパソコンのディスプレイやキーボード等のバックライトや、携帯電話、ビデオカメラ、液晶テレビ、ノートパソコン等に使用される液晶表示装置等に好適である。
以下、実施例により本発明を説明する。種々の材料を用いた実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。なお、本発明の実施例における評価方法については、下記の方法により実施した。
〔シート厚〕
平均クラッド厚は、1mのサンプルを15分割してクラッド厚を測定して平均値を求めた。
〔色相評価(イエローシフトの観察)〕
色度測定システム(大塚電子社製、商品名:MCPD−7700)を用い、色度(x,y)を測定した。具体的には、図4に示すように、シート状導光体3の上面に粗面化部分5が形成された状態で、定電流電源6により20mAで駆動される光源装置4(日亜化学工業社製、商品名:NSSW020BT、2個使用)を被測定用のシート状導光体3の端面に配置する。光源装置4を発光させ、シート状導光体3の粗面化部分5から出射する光の色度を、色度測定システム7により測定した。なお,シート状導光体3の下面には反射シート(恵和製、商品名:レイラ)を設置する。測光した面全体の色度xおよびyを測定する。
(実施例1)
幅700mmのTダイをもつ共押出シート製造機を用いて、コア部には、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニリング・プラスチック社製、商品名:ユーピロンS2000、屈折率1.59)100質量部に対して、ブルーイング剤としてダイアレジンブルーG(商品名、三菱化学製)0.03質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてIrgnox 1076(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.03質量部を配合したポリカーボネート樹脂組成物を、クラッド部にはポリメタクリル酸メチル樹脂(三菱レイヨン製、商品名:アクリペットVH000、屈折率1.49)を用い、クラッド部/コア部/クラッド部の3層構造(図1)からなる、幅約650mm、厚さ0.3mmのシート状導光体を製造した。
このシート状導光体のクラッド部の厚みを膜厚計により測定したところ、上面側、下面側とも約15μmであった。このシート状導光体から、幅170mm、長さ200mmの方形状のシートを切り出した。このシート状導光体の上面における30mm×30mmの部分をサンドブラスト法により粗面化処理した。
次に、光源装置としてLED光源(日亜化学工業社製、商品名:NSPB500S、発光中心波長460nm)を、切り出したシート状導光体の片端面に2個配置して、側面漏光型照光装置を作製した。このLED光源の出射光をシート状導光体に入射して、シート状導光体の上面から出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例2)
実施例1で作製し、幅170mm、長さ200mmの方形状に切り出したシート状導光体表面のクラッド部の一部(大きさ5cm×5cm)に、小さな粒状の研磨材(アルミナ)を激しく打ちつけて表面を研磨して、コア部を露出させ、この部分を光出射面とした。
この加工後のシート状導光体を用いた以外は、実施例1と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、LED光源の出射光を入射したところ、コア部を露出させた部分から出射する光の強度は、他の部分より多かった。
(実施例3)
実施例1で作製したシート状光導体を用いて、光源装置としてRGB系白色LED光源(豊田合成社製、商品名:E1S27−*M1F7−03、発光波長470nm、570nm、630nm)を使用した以外は、実施例1と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例4)
ブルーイング剤としてマクロレックスバイオレットRR(商品名、バイエル社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてシート状光導体を作製した。このシート状光導体を用いた以外は、実施例3と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例5)
ブルーイング剤の代わりに、蛍光増白剤としてホスタルックスKS−N(商品名:クラリアント社製)0.05質量部を配合した以外は、実施例1と同様の方法を用いてシート状光導体を作製した。このシート状光導体を用いた以外は、実施例3と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例6)
実施例5で作製したシート状光導体を用いた以外は、実施例1と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例7)
実施例5で作製したシート状光導体に、光源装置としてLED光源(日亜化学工業社製、商品名:NCSU033A、発光中心波長365nm)を、切り出したシート状導光体の片端面に2個配置して、側面漏光型照光装置を作製した。このLED光源の出射光をシート状導光体に入射して、シート状導光体の上面から出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例8)
ブルーイング剤の代わりに、蛍光増白剤としてUvitex OB(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.05質量部を配合した以外は、実施例1と同様の方法にてシート状光導体を作製した。このシート状光導体を用いた以外は、実施例7と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに0.2〜0.4の範囲にあり、目視においてもイエローシフトがほとんど検知できず、良好な結果を得た。
(実施例9)
実施例4で作製し、幅170mm、長さ200mmの方形状に切り出したシート状導光体表面のクラッド部の一部(大きさ5cm×5cm)に、真空条件でホットプレートを押し当ててクラッド部を溶融させて除去し、コア部を露出させた。
この加工後のシート状導光体を用いた以外は、実施例1と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、LED光源の出射光を入射したところ、コア部を露出させた部分から出射する光の強度は、他の部分より多かった。
(比較例1)
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニリング・プラスチック社製、商品名:ユーピロンS2000、屈折率1.59)100質量部に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてIrgnox 1076(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.03質量部を配合したポリカーボネート樹脂組成物を用いてコア部を形成した以外は、実施例1と同様にして、シート状導光体を作製した。このシート状光導体を用いた以外は、実施例1と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに大きく、目視においてもイエローシフトがはっきりと観察できた。
(比較例2)
比較例1で作製したシート状導光体を用いた以外は、実施例3と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに大きく、目視においてもイエローシフトがはっきりと観察できた。
(比較例3)
比較例1で作製したシート状導光体を用いた以外は、実施例7と同様にして側面漏光型照光装置を作製して、出射する光の色度を測定した。
結果を表1に示すとおり、x,yともに大きく、目視においてもイエローシフトがはっきりと観察できた。
Figure 2009059583
PC樹脂:ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニリング・プラスチック(株)製、商品名:ユーピロンS2000)
ブルーイング剤(A):Solvent Violet13(三菱化学製、商品名:ダイアレジンブルーG)
ブルーイング剤(B):Solvent Blue97(バイエル社製、商品名:マクロレックスバイオレットRR)
蛍光増白剤(C):4−(ベンゾオキサゾール−2−イル)−4’−(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン、(クラリアント社製、商品名:ホスタルックスKS−N)
蛍光増白剤(D):2,5−ビス(5’−t−ブチルベンゾオキサゾール−2−イル)チオフェン、(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:Uvitex OB)
酸化防止剤:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:Irgnox 1076)
シート状導光体の模式的斜視図である。 シート状導光体の模式的斜視図である。 (a)はシート状導光体の1つの端面に3個の光源装置を設置した場合の模式図であり、(b)はシート状導光体の対向する2つの端面にそれぞれ1個の光源装置を設置した場合の模式図である。 実施例でシート状導光体の上面から出射する光の色相評価(イエローシフトの観察)を行うための装置図である。
符号の説明
1 コア部
2 クラッド部
3 シート状導光体
4 光源装置
5 粗面化部分
6 定電流電源
7 色度測定システム

Claims (5)

  1. 透明な平板状のコア部の上面及び下面がクラッド部により覆われているシート状導光体と、該シート状導光体の少なくとも一つの端面に光学的に接続した光源装置とを有し、該シート状導光体の側面部から漏光させる側面漏光型照光装置であって、
    前記コア部が、ポリカーボネート樹脂に対して蛍光増白剤を0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲で含有するポリカーボネート樹脂組成物で形成され、
    前記クラッド部が、アクリル系樹脂で形成され、
    さらに、前記光源装置が、発光波長の中心を320nm以上480nm以下の範囲に有する発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または発光波長の下限を480nm未満に有する白色光源から構成されることを特徴とする側面漏光型照光装置。
  2. 透明な平板状のコア部の上面及び下面がクラッド部により覆われているシート状導光体と、該シート状導光体の少なくとも一つの端面に光学的に接続した光源装置とを有し、該シート状導光体の側面部から漏光させる側面漏光型照光装置であって、
    前記コア部が、ポリカーボネート樹脂に対してブルーイング剤を0.001質量%以上0.3質量%以下の範囲で含有するポリカーボネート樹脂組成物で形成され、
    前記クラッド部が、アクリル系樹脂で形成され、
    さらに、前記光源装置が、発光ダイオード(LED)もしくは半導体レーザーダイオード(LD)、または白色光源から構成されることを特徴とする側面漏光型照光装置。
  3. 前記光源装置が接続されていない前記コア部の対向する2つの端面が、前記クラッド部により覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載の側面漏光型照光装置。
  4. 前記シート状導光体の厚さをA(μm)、前記クラッド部の厚さをB(μm)とするとき、下記式(1)、式(2)及び式(3):
    8≦A/B≦200 (1)
    100≦A≦400 (2)
    2≦B≦30 (3)
    を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の側面漏光型照光装置。
  5. 前記コア部の上面又は下面に配置された前記クラッド部の少なくとも一部が、粗面化又は除去されており、その粗面化又は除去されている箇所から外部に漏光させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の側面漏光型照光装置。
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